JP3161914U - 横開封カートン - Google Patents

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Abstract

【課題】カートン内の商品を取り出しやすく、また再封時に蓋をロックすることができる横開封カートンを提供する。【解決手段】1枚のシート素材よりなるカートンの開封面を二重に貼り合わせることで剛性を増し、開封しやすくする。また貼り合わせたパネル4を、本体開口に引掛けてロックすることができるロック係止片20を設ける。開封に際しては、2枚の広幅パネル1,2のうち1の広幅パネルに設けた遊離片16を押し切り用ミシン目15より切り離し、且つ開閉時に蓋部となる狭幅パネルの上下隅部に設けた係止部を残すよう開封用ミシン目に沿って切り開くことにより、カートンのサイド面を片開き回動方式で開閉することができる。また、カートンサイドの開封面の上下コーナー部に蓋の回動止めとなるロック係止片20を残すので、カートン開封後、再封時の蓋を閉鎖状態に半固定し、保持することができる。【選択図】図1

Description

本考案は、主に医薬品や食品のようにバラ入れの商品や、パウダー状のココアのような小出しをする商品を包装箱より出し入れするのに好適な密封カートンに関するものであって、特に商品の取出しと再封時のロックが容易に行えるように工夫したリクローズ機能を備えた横開封カートンに関するものである。
上記のような小出しをする商品を包装するカートンは、密封性と開封性の両面から、シールエンドを開封する形状のカートンが使用されることが多い。このカートンは上端を製品充填口とし、開封するときは通常シールした充填口を開封している(特許文献1及び非特許文献1参照)。
この種のカートンでは、シール部の開封を容易にするために、タックパネルをホットメルト等の接着剤によりカートン本体に固定し、開封に際してはカートン本体のU字型ミシン目内の裏面とタックパネルを接着した状態のカートンを、U字型ミシン目の部分とともに押し切ってシール部を開封し、再封のときには、タックパネルを本体に差し込むことにより閉じ合わせている。
しかし、上記のカートンでは、通常の開封作業は、間口(まぐち)の狭い充填口(シールエンド)から行われるので開封後、内容物たる商品が取り出し難いという問題があった。
また、カートン内の商品を小出にして使い切るまでに再封、取り出し操作を繰り返すが、開封のとき、差し込んだタックパネルが曲がったり、或いはシールパネルが破損し、強度が低下して再封のロックが完全にできないという問題があった。
特開平2005−206166号公報
特許庁編 周知慣用技術集2(包装産業)296頁 昭和53年
そこで本考案の目的は、上記のようなシールエンドカートンの再封と商品取り出し作業性を改善した横開封カートンを提案するものである。
さらに詳しく述べれば、本考案は、開封面のパネル剛性を高めて開封操作をしやすくし、また開封パネルにロック機構を設けて商品の再封時に蓋が開放されたままになることを防いで、再封の操作の利便性を高めたものである。
上記課題を解決するために、本考案は、
1枚のシート素材により、2枚の対となる広幅パネルと、同じく2枚の対となる狭幅パネルとを交互に連設し、各広幅パネルと各狭幅パネルの夫々の上下縁に、封緘用の天フラップと内フラップ片及び底フラップと内フラップ片を夫々連設して角筒状の本体を形成し、
前記対の広幅パネルのうち一の広幅パネルの一側には、狭幅パネルに対応した大きさで、かつそのパネルの自由端側の上下少なくとも一方隅に、再封緘時のロック部を有する糊代パネルと、差込フラップとを連設してなり、
前記対の広幅パネルのうち残る広幅パネル側には、その広幅パネルと隣接の狭幅パネルとが接する折り目との間と、その狭幅パネルと内フラップ片とが接する折り目に沿ってそれぞれ開封用ミシン目を設け、またその開封用ミシン目に接続する押し切り用ミシン目で囲まれた遊離片を同じ広幅パネルに形成し、かつ前記広幅パネル寄りの前記狭幅パネルの隅部に、広幅パネルと内フラップ片とに対して一体に連結されている再封緘用のロック係止片を設けたことを特徴とする。
本考案の横開封カートンでは、前記糊代パネルを狭幅パネルの内側に接着して、2枚重ねにして縦長の角筒状本体を形成し、その角筒本体の上下を封緘用のフラップと内フラップとで封緘したものである。
開封に際しては、2枚の広幅パネルのうち1の広幅パネルに設けた遊離片を押し切り用ミシン目より切り離し、且つ開閉時に蓋部となる狭幅パネルの上下隅部に設けた係止部を残すよう開封用ミシン目に沿って切り開くことにより、カートンのサイド面を片開き回動方式で開閉することができる。
また、カートンサイドの開封面の上下コーナー部に蓋の回動止めとなるロック係止片を残すので、カートン開封後、再封時の蓋を閉鎖状態に半固定し、保持することができる。
そして本考案は、開閉時に蓋部となる狭幅パネルと糊代パネルはパネル剛性が増すように一体に貼り合せられて二重になっているので、開閉作業が容易となるものである。
本考案の横開封カートンの展開図である。 同上カートンの組立て完成図である。 本考案のカートンのサイド面を片開き回動式に開く途中を示す斜視図である。 同じく開封状態を示した斜視図である。 開封面のロック部とロック係止片からなるロック機構を示す斜視図である。
本考案の実施の一形態を添付の図面に基づいて説明する。
図1は、本考案カートンの展開図、図2は組み立て後のカートンの外観を示す斜視図である。図1に示すように、本考案のカートンは横長の1枚のシート(ブランク)より形成されている。このブランクは対となる2枚の広幅パネル1と2、同じく対となる2枚の狭幅パネル3と4とを交互に横に連設し、前記各広幅パネルと各狭幅パネルの夫々の上下縁に、封緘用の天フラップ5と6、内フラップ片7と8及び底フラップ9と10、内フラップ片11と12を同じく交互に連設して箱本体を形成している。
2枚の広幅パネルのうちのいずれか一方(図のパネル1)には、狭幅パネルに対応する大きさの糊代パネル13と、その延長上に差込フラップ14を連設している。
糊代パネル13は、自由端側の上下の隅をL(アングル)状に形成することで再封緘時のロック部Aとなるコーナーを形成している。また糊代パネル13の延長上にはそのロック部Aを除いて、差込フラップ14を連設している。
2枚の広幅パネルのうちの残る広幅パネル2側には、押し切り用ミシン目15で囲まれた一例として半円形の遊離片16を形成している。この遊離片は隣接する狭幅パネル4寄りの略中央部に形成する。
また、この広幅パネル2と隣接する狭幅パネル4とが接する折り目上には、ミシン目17を前記遊離片16のまわりの開封用ミシン目15に接続するように設ける。そして、前記狭幅パネル4と内フラップ片8と12との境となる折り目にも、開封用切れ目となるミシン目18を形成する。
なお、狭幅パネル4の隅には、前記ミシン目17と18とを連結する形態に切れ目19を設け、その切れ目に囲まれたほぼ三角形の再封緘用ロック係止片20を設ける。
この係止片20は、図1に示すように、広幅パネル2と内フラップ片8と12とに対して一体に連結されていて、狭幅パネル4とは切れ目19で分断されている。
なお、前記差込フラップの形成幅Lは、狭幅パネル4の上下に設けた最封緘用コーナー係止片20,20間の距離Mに対応するように設定している。
ここでカートンの組立方法を簡単に説明する。通常この種のカートンは、サックマシン等により組立後、箱内に製品が充填されるのである。
先ず、図1の状態から差込フラップ14を糊代パネル13の上に折った状態で、側面となる一組の広幅パネルと狭幅パネルを、他の組の広幅パネルと狭幅パネルの上に折り重ねる。次に、糊代パネル13と狭幅パネル4を再封緘用ロック係止片20を除いた部分を接合してカートンを形成する。この結果箱のサイド面は再封緘用ロック係止片20を除いて、2重に貼り合せられるのでパネルの剛性が増し、後記の様に開封操作がしやすくなる。
次に、このカートンを自動充填機に供給して、底フラップ9と10、内フラップ片11と12とにより底部を封緘する。次に、上部の充填口から包装すべき商品(内容物)を充填した後、底部と同様に、天フラップ5と6、内フラップ片7と8を順次貼り合せて、天部を形成して充填包装を完了する。
このような状態が、図2に示した組立状態であり開封前のカートンの密封状態である。カートンの充填口である天部と底部は強固にシールされている。そして後述のようにカートン側面に設けた開封用ミシン目を破断しない限り、店頭で商品の取出しが出来ないようになっている。
続いてカートンの開封方法を説明する。
カートンを開封するときは、まず最初に、パネル2の中央部に向かって膨らむように形成されている押し切り用ミシン目15を指で軽く押すと、ミシン目は破断して、遊離片16はパネル2から剥離し、図3のように指先でつまんで上方に引き上げることができるようになる。
次に、この遊離片16と共にパネル4を上方に引き上げると、図4のようにミシン目15、ミシン目17、19及び18を切り開くことができる。そして、内フラップ8と12から開封蓋であるパネル4を切り離すと、カートンの側面を開封して商品を取り出すことができる。
カートン内の商品を小出しにしたい場合は開封面を再封する必要がある。その場合、糊代パネル13のコーナー部Aを、図3のように、開封面に残った再封緘用のロック係止片20にロック片Aを掛け止めて半固定しロックすることができ、蓋が開放状態にならぬようにする。
その結果、開封したサイド面の蓋となるパネル4が開き放しとなり、商品がもれ出ることを確実に抑えることができるのである。
なお、本考案のロック機構はすべて可撓性材料である板紙等シート素材(例えば、厚紙のほか、塩化ビニル、ポリプロピレン等のプラスチックシートなど)より形成されているので、図5のようにパネルのロック機構を簡単に開封前の状態に戻して再使用することができる。
以上に説明したように本考案によれば、開封に際しては、広幅パネルに設けた遊離片をミシン目より切り離し、且つ開閉時に蓋部となる狭幅パネルの上下隅部に設けた係止部20を残すようにミシン目17,18,19に沿って切り開くことにより、カートンのサイド面を片開き回動方式で開閉することができる。
また、カートンサイドの開封面の上下コーナー部に再封用ロック係止部20を残すので、カートン開封後、再封時の蓋を閉鎖状態に半固定し保持することができる。
そして本考案は、開閉時に蓋部となるパネルは二重に貼り合せられているので、パネル剛性が増し、再使用にあたってパネルが折損することなく開閉作業を容易にした横開封カートンを提供することができるのである。
1、2 広幅パネル
3、4 狭幅パネル
5、6 天フラップ
7、8 内フラップ片
9、10 底フラップ
11、12 内フラップ片
13 糊代パネル
14 差込フラップ
15 押し込み用ミシン目
16 遊離片
17、18, 開封用切れ目
19 コーナー形成用切れ目
20 封緘用ロック係止片
A ロック片

Claims (1)

  1. 1枚の板状素材により、2枚の対となる広幅パネルと、同じく2枚の対となる狭幅パネルとを交互に連設し、各広幅パネルと各狭幅パネルの夫々の上下縁に、封緘用の天フラップと内フラップ片及び底フラップと内フラップ片を夫々連設して角筒状の本体を形成し、
    前記対の広幅パネルのうち一の広幅パネルの一側には、狭幅パネルに対応した大きさで、かつそのパネルの自由端側の上下少なくとも一方隅に、再封緘時のロック部を有する糊代パネルと、差込フラップとを連設してなり、
    前記対の広幅パネルのうち残る広幅パネル側には、その広幅パネルと隣接の狭幅パネルとが接する折り目との間と、その狭幅パネルと内フラップ片とが接する折り目に沿ってそれぞれ開封用ミシン目を設け、またその開封用ミシン目に接続する押し切り用ミシン目で囲まれた遊離片を同じ広幅パネルに形成し、かつ前記広幅パネル寄りの前記狭幅パネルの隅部に、広幅パネルと内フラップ片とに対して一体に連結されている再封緘用のロック係止片を設けたことを特徴とする横開封カートン。
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