JP3161376B2 - 観覧席 - Google Patents

観覧席

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JP3161376B2
JP3161376B2 JP20993097A JP20993097A JP3161376B2 JP 3161376 B2 JP3161376 B2 JP 3161376B2 JP 20993097 A JP20993097 A JP 20993097A JP 20993097 A JP20993097 A JP 20993097A JP 3161376 B2 JP3161376 B2 JP 3161376B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多目的ホールなどに設
置して使用される観覧席に関するものである。
【0002】
【従来の技術】多目的ホールなどに設置される観覧席の
中には、催しの内容に応じて、その向きを適宜変更する
ことができるようにしたものがある。従来のこの種の観
覧席は、床面から一定高さ位置に架設された共通の支持
バー上に複数の座席を水平旋回可能に保持させている。
そして、各観覧席から後方に向けて回動アームを突出さ
せ、これら各アームの回動端をリンクメンバにより連結
することによって支持バー上の座席を同期させて旋回さ
せることができるようにしている。さらに、かかる観覧
席には、使用中に各座席を催し物に応じた向きに固定し
ておくために、ロック機構が設けられていることがあ
る。しかして、従来のこの種のロック機構としては、特
定のアームとリンクメンバとの間に配設したものが知ら
れている。すなわち、このロック機構は、アームの回動
端上面にナットを固設すると共に、該アームの回動端下
面にワッシャを介して前記リンクメンバを添接させてお
き、これらリンクメンバ、ワッシャ、及びアームに貫通
させたボルトを前記ナットに螺合させたものである。そ
して、このボルトの下端に設けた操作ハンドルを回動操
作して該ボルトを締め付けることによって、前記アーム
とリンクメンバとの相対回動が摩擦により禁止されて座
席が固定されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
構成のものでは、座席の向きを変更するに際し、まず、
操作ハンドルを回動操作してボルトを緩めた上で、いず
れかの座席に旋回力を付与して支持バー上の全座席の向
きを変え、しかる後に、再び前記操作ハンドルを逆方向
へ回動させてボルトを締め付ける必要がある。
【0004】かかる操作は、支持バー上に保持された座
席群毎に行う必要があるため、座席数の多いホールで
は、座席の向きを変更するのに多大な労力と時間を要す
るという問題がある。また、以上のような構成のもので
は、変更後の座席の向きを作業者が判断して固定操作を
行うことになるため、列毎に座席の向きが不揃いになり
易く、ホール全体が雑然とした雰囲気になってしまうと
いう不具合もある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上のような
不具合を解消するために、複数の座席を同期機構により
連動旋回可能に連結するだけでなく、座席が所定の旋回
位置に達した場合に自動的にロック状態に切り換わるロ
ック機構を設けておき、そのロック状態を解除する操作
だけを作業者等が行い得るように構成している。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明に係る観覧席は、旋回可能
に設けられた複数の座席と、これらの座席を連動させて
旋回させるための同期機構と、座席が所定の旋回位置に
達した場合に自動的にロック状態に切り換わって前記座
席の旋回を禁止するロック機構と、解除操作に基づいて
そのロック機構によるロック状態を一時的に解除するロ
ック解除手段とを具備してなる。
【0007】このような構成のものであれば、ロック解
除手段を利用して作業者等が解除操作を加えることによ
ってロック機構によるロック状態が解除されるため、い
ずれかの座席に力を加えることによって連結されている
全座席の向きを変えることが可能となる。そして、ロッ
クを解除して座席をある程度旋回させ、しかる後に、解
除操作を止めてさらに座席を旋回させると、該座席が予
め設定してある所定の旋回位置に達した段階でロック機
構が自動的にロック状態に切り換わり、連結されている
全座席が固定されることになる。
【0008】少ない部品点数で、以上の作動を確実に営
ませるには、同期機構を、各座席とともに回動するアー
ムと、これら各アームの回動端同士を連結するリンクメ
ンバとを備えたものにし、このリンクメンバと固定部材
との間に単一のロック機構を設けておくのがよい。ロッ
ク機構を、リンクメンバと固定部材との間に設けておけ
ば、該リンクメンバの動きをより確実に係止することが
可能となり、座席の固定状態を特に安定したものにする
ことが可能となる。
【0009】特に好ましい実施の形態としては、固定部
材として座席を支持するベース板を利用し、ロック機構
を、前記ベース板に間欠的に設けた係合凹所と、前記リ
ンクメンバの前記ベース板上に位置する部位に支持され
た係合爪と、この係合爪をベース板方向に付勢する付勢
手段とを具備してなるものにし、座席を旋回させること
により、前記係合爪が前記係合凹所のいずれかに選択的
に係合してロック状態となるように構成したものを挙げ
ることができる。
【0010】特に確実な作動を担保するには、係合爪
を、支軸を介してリンクメンバに軸着されたものにし、
この係合爪を付勢手段であるスプリングにより回動付勢
して該係合爪の回動端をベース板の上面に弾接させてお
くのがよい。リンクメンバに支持された係合爪をスプリ
ングにより下方に付勢してベース板に弾接させておけ
ば、リンクメンバが反作用により上方に持ち上げられる
ことにもなる。そのため、その反作用力をリンクメンバ
に作用する重力と拮抗させることが可能になり、重力に
起因してリンクメンバとアームとの枢着部分などに作用
するこじれ力を有効に軽減することも可能になる。
【0011】座席を固定して使用している際に、使用者
の挙動などに起因して誤作動を招くのを可及的に予防し
たい場合には、支軸の一端に、ロック解除手段として、
上方への回動操作により前記係合爪を前記係合凹所から
離脱させるためのレバーを設けておくのがよい。逆に、
作業能率を重視する場合には、前記支軸の一端を座席の
列端に位置させるとともに、その支軸の一端に、ロック
解除手段として、踏み付け操作により前記係合爪を前記
係合凹所から離脱させるためのペダルを設けておくのが
よい。
【0012】座席の好適な実施形態としては、ベース板
上に枢支機構を介して座席本体を支持させたものを挙げ
ることができ、この場合の枢支機構としては、ベース板
上に突設した固定軸と、この固定軸の外側に回転自在に
帽嵌された逆カップ状の回転体とを具備してなり、この
回転体の上端に座席本体を取着しているものが考えられ
る。
【0013】この場合に、特に多数の座席を円滑かつ軽
快に連動させるには、前記固定軸と前記回転体との間に
ころがり軸受を介在させておくのが望ましい。
【0014】
【実施例】以下本発明の一実施例を、図1〜16を参照
して説明する。本実施例による観覧席は、図1、2に示
すように、旋回可能に設けられた複数の座席1と、これ
らの座席1を連動させて旋回させるための同期機構2
と、座席1が所定の旋回位置に達した場合に自動的にロ
ック状態に切り換わって前記座席1の旋回を禁止するロ
ック機構3と、解除操作に基づいてそのロック機構3に
よるロック状態を一時的に解除するロック解除手段たる
レバー4とを具備してなる。
【0015】座席1は、アンカーボルト8を利用して床
面に固設したベース板5、5A上に枢支機構6を介して
座席本体11を支持させたものであり、本実施例では列
状に配設している。枢支機構6は、図3に示すように、
ベース板5、5A上に突設した固定軸61と、この固定
軸61の外側に回転自在に帽嵌された逆カップ状の回転
体62と、この回転体62の上動を防止する抑え部材6
3と具備してなるものである。具体的に各部を説明する
と、固定軸61は、図3に示すように、大径部61aと
その上方に一体に設けた小径部61bとから構成したも
のである。回転体62は、図3〜5に示すように上面を
底板62aにより閉成した円筒状のもので、その内側面
を前記固定軸61の大径部外面に摺動させて回転する。
しかして、その下端部外周には、鍔部62bを溶接等に
より接合して一体的に設けており、この鍔部62bから
後述するアーム21を延出させている。また、底板62
aには、めねじ孔62cを螺設している。抑え部材63
は、図3に示すように上面を底板63aにより閉成した
円筒状のもので、該底板63aに設けた貫通孔63bに
回転体62を挿入し、回転体62を底板63aから突出
させるとともに、回転体62の鍔部62bをこの底板6
3aにより上方から抑え回転体62の上動を防止してい
る。また、この抑え部材63の下端には図示しないボル
ト貫通孔を有した鍔部63cを一体に設けており、抑え
部材63を図6に示すボルト81によりベース板5、5
Aに固着している。そして側面には、アーム21を突出
させて回動させ得る矩形孔63dを設けている。しかし
て、本実施例の枢支機構6は、回転体62に座席本体1
1の荷重を支持させつつ円滑な回転を行わせるために、
図3に示すようにさらにころがり軸受たるスラストタイ
プのボールベアリング71、72を2個所に配設してな
る。具体的には、大径部61aの上面に第1のボールベ
アリング71を配設し、このボールベアリング71の上
面を回転体62の底板62aの内面に添接させている。
また、回転体62の鍔部62bの上面に、第2のボール
ベアリング72を配設し、この第2のボールベアリング
72の上面に抑え部材63の底板63aを添接させてい
る。なお、本実施例ではボールベアリングを用いている
が他の種類のころがり軸受を用いてもよい。そして、図
7に示すように座席本体11下部に設けたU字型の支持
部材12を、回転体62の底板62aにボルト82を利
用して取着することにより、座席本体11を旋回可能に
支持する。
【0016】同期機構2は、図6〜8に示すように、各
座席1とともに回動する前述のアーム21と、これら各
アーム21の回動端21a同士を連結するリンクメンバ
22とを備えたものである。具体的に各部を説明する
と、アーム21は図4、5において前述したように、回
転体62の鍔部62bから前方へ延出した板状のもの
で、その回動端21aには、めねじ孔を有したピン21
bを一体的に設けている。リンクメンバ22は、図3お
よび6に示すように底板22bと立設板22aとを一体
形成した断面L型の部材に、側板22cを一端にのみ固
着したものである。そしてこの底板22bには各座席1
に対応して貫通孔22dを穿設している。しかして、図
3に示すように、各アーム21の回動端21aに設けた
ピン21bを対応する貫通孔22dに下方から挿入し、
各アーム21とリンクメンバ22とを枢結している。こ
のようにして各アーム21の回動端21a同士をリンク
メンバ22により連結し、各アーム21を同期して旋回
できるようにしている。
【0017】ロック機構3は、図6、7、8、13に示
すように、ベース板5に間欠的に設けた複数の係合凹所
31と、リンクメンバ22に支持させた支軸41に軸着
した係合爪32と、この係合爪32の回動端をベース板
5方向に付勢しベース板5上に弾接させる付勢手段たる
スプリング33とを具備してなるものである。本実施例
では、同期旋回する一列の座席1について、いずれか一
方の列端の座席1下方にこのロック機構3を1つだけ配
設している。具体的に各部を説明すると、係合凹所31
は、図9に示すように、列端の座席1に対応するベース
板5に設けた長穴状のものである。係合爪32は、図
8、10、11、12に示すように、リンクメンバ22
に枢支させた支軸41からブロック状の爪支持体32a
をラジアル方向に延出して軸着しておき、この爪支持体
32aの先端から下方に延出させたものであり、支軸4
1の回動に連動して上下方向に回動するようにしたもの
である。しかしてこの係合爪32は、その横断面を矩形
状にしたもので、図12に示すように正面視先端に向か
って細くなるテーパ状となる形状を有している。これ
は、係合凹所31への係合を円滑かつ確実に行わせるた
めである。支軸41は、図6、7に示すように、リンク
メンバ22の側板22cと、リンクメンバ22の底板2
2bに一体的に固着した平面視コの字状の板である支軸
支持部材22dとに枢支させたものである。具体的に
は、リンクメンバ22の側板22cと、支軸支持部材2
2dの両側板22eとに図示しない支軸貫通孔をそれぞ
れ穿設しておき、これらにスリーブ41aを嵌入したう
えで支軸41を挿入している。本実施例では、支軸41
にリング材41bを外嵌し、このリング材41bを側板
22eに当接する位置に止めビス等で固着することによ
って、この支軸41の進退移動を規制している。スプリ
ング33は、図6、7、8に示すように支軸41に外嵌
するとともに、外方に延出した一端を支軸支持部材22
dに当接させ、他端を爪支持体32aの先端に設けた孔
32cに係合させることによって、その復帰力を利用し
て係合爪32をベース板5方向たる下方に付勢するもの
である。このように構成したロック機構3は、係合爪3
2を係合凹所31に係合させることにより座席1の旋回
を禁止する。本実施例では、図9に示すように係合凹所
31をベース板5上の3個所に設け、座席1の向きを3
段階に変えられるようにしている。すなわち、3個所の
係合凹所31のうち、中央のものに係合爪32が係合す
ると座席1は一斉に正面を向き、左右いずれかの係合凹
所31に係合すると、座席1は一斉に左右に向くことに
なる。なお、一方の列端以外の座席1下方に配されるベ
ース板5Aには、係合凹所31は設けられていない。
【0018】ロック解除手段は、図6、7に示すように
支軸41の列端側の端部に取着したレバー4であり、ロ
ック状態において略水平となるように設定したものであ
る。そして、図13に示すようにこのレバー4を上方向
に回動させることによって、支軸41を回転させ、係合
爪32を係合凹所31から離脱させてロック状態を解除
するものである。なお、本実施例において、座席1の下
方に配設したベース板5、5Aや同期機構2、ロック機
構3等はことごとくカバー9によって覆っているが、こ
のレバー4とレバー4近傍の支軸41はカバー9の側板
から外側に突出させている。
【0019】上述のごとく構成した観覧席について、そ
の座席1の方向を変える方法について図13〜16を参
照して以下に説明する。例えば、最初に座席1が正面を
向いてロックされている図14の状態から座席1を一斉
に右方向に向かせる場合には、まず、レバー4を図13
に示す想像線の位置へ上方回動させる。この操作で係合
爪32は同図の想像線の位置に上動して、係合凹所31
から離脱する。そして、レバー4をその状態に保ちつ
つ、座席1のいずれかを若干右方へ旋回させる。次にこ
の状態でレバー4を離す。この状態では、ロック状態は
解除されており、係合爪32の先端は係合凹所31には
係合せず、ベース板5上面に弾接している。なお、この
状態であることは、レバー4が水平に戻らないことで容
易に視認できる。然る後、座席1のいずれかをさらに右
方へ旋回させていくと、座席1が図15に示す右方向の
ロック位置に到達する。その時、係合爪32の先端が、
スプリング33による付勢力で右端の係合凹所31に自
動的に嵌入する。その結果、座席1がそれ以上旋回しな
くなるので、作業者は、座席1が右方向のロック位置に
到達したことを認識できる。もちろんこの時、係合爪3
2の係合凹所31への嵌入音やレバー4が水平に戻るこ
とで、それと確認することもできる。そして、これと同
様の操作で、座席1を正面方向に戻したり、図16に示
す左方向にも旋回させることができる。なお、上述にお
いて作業者は座席1のいずれか1つを旋回させていた
が、実際にはこの時同期機構2の作用によって列の座席
1全部が同期して一斉に旋回する。
【0020】また、他の方法として、レバー4のみの操
作で座席1を旋回させることもできなくはない。この方
法で座席1を一斉に旋回させるには、まずレバー4を上
方へ回動させその状態を保ちつつレバー4を旋回させた
い方向に押すかもしくは引っ張る。このようにして座席
1を若干旋回させた後レバー4を離す。この状態では前
方法と同様、ロック状態が解除されており、そのことは
レバー4が水平に戻らないことで視認できる。しかる
後、レバー4をさらに押すかもしくは引っ張ると、座席
1がさらに旋回して新たなロック位置に到達する。この
ことを作業者は、前方法と同様、レバー4が水平に戻る
ことや、音あるいはそれ以上レバー4の進退操作ができ
なくなることにより認識できる。
【0021】したがって、本実施例によれば次のような
効果が得られる。係合爪32を係合凹所31に係合させ
てロックを行うので、ロックが確実なものとなり、しか
も、ロック位置が係合凹所31により予め決められてい
るので、無段階に座席1の旋回角度を固定できるものと
は違い、列毎の座席1の旋回角度を設計通りの角度、例
えば同じ角度に揃えることが容易にできる。
【0022】また、ロック機構3は同期旋回する一列の
座席1について1つを設ければよいので、少ない部品点
数で構成することができる。また、係合凹所31が座席
1を支持するベース板5aに設けられており、係合爪3
2を介してリンクメンバ22がこの固定部材たるベース
板5aにロックされることになるので、そのロックが強
固なものとなる。特に座席1を支持するベース板5a
に、係合凹所31を設けたことで、新たに固定部材を追
加することがなく部品点数の増大を抑えられるという付
加的な効果も奏する。
【0023】また、係合爪32を係合凹所31に係合す
る向きにスプリング33によって付勢しているので、係
合爪32がロック解除状態では、ベース板5a上に弾接
し、ロック位置に座席1が到達した時点で自動的にロッ
ク状態となる。したがって、一端係合爪32を上動させ
てロック解除した後は、係合爪32を回動させる必要は
なく、操作方法で述べたように、いずれか一つの座席1
の旋回操作、あるいはレバー4の進退操作のみ行うとい
う簡単な方法で、ロック状態にまで座席1を旋回させる
ことができる。さらに、常に係合爪32の弾接力による
反作用力がリンクメンバ22の重量を一部支えることに
なるので、これを支えるアーム21への負担が少なくな
り、リンクメンバ22とアーム21との枢着部分などに
作用するこじれ力を有効に軽減できる。
【0024】また、支軸41の一端を座席1の列端に位
置させるとともに、その支軸41の一端に、上方への回
動操作により前記係合爪32を前記係合凹所31から離
脱させるためのレバー4を設けているので、作業者は列
端で座席1の旋回操作を行えばよく、効率的に作業がで
きる。その上作業者以外の例えば観覧者等が、間違えて
座席1のレバー4を踏みつけるなどしてロック解除操作
をすることを防止することもできる。さらに、レバー4
をカバー9外部に配設しているのでロック状態であるか
否かをレバー4の位置によっても容易に視認でき、座席
旋回操作が確実に行われたかどうかを、作業終了後監督
者等が確認する際などに有効に利用できる。
【0025】さらに、枢支機構6が、ベース板上に突設
した固定軸61と、この固定軸61の外側に回転自在に
帽嵌された逆カップ状の回転体62とを具備してなるも
のであり、この回転体62の上端に座席本体11を取着
する構成としているので、特別なカバー等を用いずに、
座席1の回動部分の機構を隠し、ごみ等を入りにくくす
るとともに外観上の見栄えを良好にすることができる。
【0026】また、固定軸61と回転体62との間にボ
ールベアリング71、72等のころがり軸受を介在させ
ているので、各座席1の旋回動作をより円滑に行うこと
ができるようになり、一斉に旋回させ得る座席1の数を
無理なく増大させることも可能になる。なお、本発明は
上述した実施例に限定されるものではなく種々の変形が
可能である。以下の変形例においては前記実施例と同一
または相当する部分には、同一の符号を付して説明を省
略する。
【0027】例えば、図示しないがロック解除手段をペ
ダルとし、レバー4と同様支軸41の一端を座席1の列
端に位置させるとともに、このペダルを支軸41の一端
に取着してもよい。この場合は、ペダルをレバー4とは
略180°反対に取着しておき、足で踏むことによって
係合爪を係合凹所から離脱する向きに回動できるように
設定しておくのが好適である。このようなものであれ
ば、ロック解除は足でペダルを踏むことによって行い、
座席1の旋回は手で行うことができるので、座席の旋回
操作が非常に簡単になる。
【0028】また、図17は、座席の他の実施例を示す
もので、前記実施例と同一または相当する部分には、同
一の符号を付して説明を省略する。この座席の座席本体
は、角パイプにより構成された下部フレーム100を備
えたものであり、この下部フレーム100の中央部をブ
ラケット101と押圧板102とを用いて枢支機構6の
回転体62に止着している。下部フレーム100は、水
平部103と、この水平部103の両端から立設した左
右の鉛直部104とを有したもので、前記両鉛直部10
4に背もたれを支持する肘部および座(図示せず)を取
着している。ブラケット101は、チャンネル状のもの
で、上面開口端にボルト挿通孔106を有した鍔部10
5を備えている。そして、その底壁107をボルト(図
示せず)を用いて前記回転体62の上面に止着すること
によって、枢支機構6に装着されており、その内部に前
記下部フレーム100の水平部103を嵌合させ得るよ
うになっている。押圧板102は両側縁にボルト挿通孔
106、108を有した平板上のもので、ブラケット1
01に嵌合させた下部フレーム100の水平部103上
に載置した状態で、その両側縁を前記ボルト挿通孔10
8に挿通させたボルトとナット(図示せず)とを用いて
ブラケット101の鍔部105に緊締止着することによ
って、座席本体を枢支機構6上に固定することができる
ようにしてある。
【0029】このような構成によれば、剛性の高い下部
フレーム100を有した座席本体を、枢支機構6の回転
体62に強固に結合することが可能となる。その他、各
部の構成は図示例に限定されるものではなく、本発明の
趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0030】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。すなわ
ち、本発明に係る観覧席によればロック解除手段を利用
して作業者等が解除操作を加えることによってロック機
構によるロック状態が解除されるため、いずれかの座席
に力を加えることによって連結されている全座席の向き
を変えることが可能となる。そして、ロックを解除して
座席をある程度旋回させ、しかる後に、解除操作を止め
てさらに座席を旋回させると、該座席が予め設定してあ
る所定の旋回位置に達した段階でロック機構が自動的に
ロック状態に切り換わり、連結されている全座席が固定
されることになる。つまり、全座席の向きを変える操作
を非常に簡単で手間を取らないものにでき、座席数の多
いホールにおいても有効に適用できる。また、所定の旋
回位置において自動ロックされるので、例えば列毎の座
席の旋回角度を同じ角度に揃えることも容易にできる。
【0031】同期機構を、各座席とともに回動するアー
ムと、これら各アームの回動端同士を連結するリンクメ
ンバとを備えたものにし、このリンクメンバと固定部材
との間に単一のロック機構を設けておけば、該リンクメ
ンバの動きをより確実に係止することが可能となり、座
席の固定状態を特に安定したものにすることが可能とな
るだけでなく、同期旋回する座席全部が1つのロック機
構でロックできるので少ない部品点数で構成することが
できる。
【0032】固定部材として座席を支持するベース板を
利用し、ロック機構を、前記ベース板に間欠的に設けた
係合凹所と、前記リンクメンバの前記ベース板上に位置
する部位に支持された係合爪と、この係合爪をベース板
方向に付勢する付勢手段とを具備してなるものにし、座
席を旋回させることにより、前記係合爪が前記係合凹所
のいずれかに選択的に係合してロック状態となるように
構成したものであれば、新たに固定部材を追加すること
がなく、部品点数の増大を抑えられるという効果を奏す
る。
【0033】係合爪を、支軸を介してリンクメンバに軸
着されたものにし、この係合爪を付勢手段であるスプリ
ングにより回動付勢して該係合爪の回動端をベース板の
上面に弾接させておけば、確実な作動を担保することが
できる。さらに、係合爪のベース板への弾接力の反作用
により、リンクメンバが上方に持ち上げられることにも
なる。そのため、その反作用力をリンクメンバに作用す
る重力と拮抗させることが可能になり、重力に起因して
リンクメンバとアームとの枢着部分などに作用するこじ
れ力を有効に軽減し、この枢着部分での回動を円滑にす
ることも可能になる。
【0034】支軸の一端に、ロック解除手段として、上
方への回動操作により前記係合爪を前記係合凹所から離
脱させるためのレバーを設けておけば、作業者による座
席の旋回操作の容易性を担保しつつ、座席を固定して使
用している際に、使用者の挙動などに起因して誤作動を
招くのを可及的に予防することができる。前記支軸の一
端を座席の列端に位置させるとともに、その支軸の一端
に、ロック解除手段として、踏み付け操作により前記係
合爪を前記係合凹所から離脱させるためのペダルを設け
ておけば、座席旋回の作業能率を大きく向上させること
が可能になる。
【0035】ベース板上に枢支機構を介して座席本体を
支持させる場合に、この枢支機構をベース板上に突設し
た固定軸と、この固定軸の外側に回転自在に帽嵌された
逆カップ状の回転体とを具備してり、この回転体の上端
に座席本体を取着しているものにしておけば、特別なカ
バー等を用いずに、座席の回動部分の機構を隠し、ごみ
等を入りにくくするとともに外観上の見栄えを良好にす
ることができる。
【0036】さらにこの場合に、前記固定軸と前記回転
体との間にころがり軸受を介在させておけば、特に多数
の座席を円滑かつ軽快に連動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す観覧席の全体平面図。
【図2】同実施例を示す観覧席の全体正面図。
【図3】同実施例の枢支機構を示す該略部分縦断面図。
【図4】同実施例の回転体およびアームを示す平面図。
【図5】同実施例の回転体およびアームを示す側面図。
【図6】同実施例の主要部分を示す該略部分縦断面図。
【図7】図6におけるA−A線断面図。
【図8】図6におけるB−B線断面図。
【図9】同実施例のベース板を示す平面図。
【図10】同実施例の係合爪を主に示す側面図。
【図11】図10における平面図。
【図12】図10における正面図。
【図13】同実施例の動作を説明するための主要部分の
概略斜視図。
【図14】同実施例の動作を説明するための動作説明
図。
【図15】同実施例の動作を説明するための動作説明
図。
【図16】同実施例の動作を説明するための動作説明
図。
【図17】本発明の変形例を示す斜視部分組立図。
【符号の説明】
1・・・座席 2・・・同期機構 21・・・アーム 21a・・・アームの回動端 22・・・リンクメンバ 3・・・ロック機構 31・・・係合凹所 32・・・係合爪 33・・・付勢手段(スプリング) 4・・・ロック解除手段(レバー) 41・・・支軸 5・・・固定部材(ベース板) 6・・・枢支機構 61・・・固定軸 62・・・回転体 71、72・・・ころがり軸受(ボールベアリング)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47C 1/12 - 1/16 A47C 3/18

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】旋回可能に設けられた複数の座席と、これ
    らの座席を連動させて旋回させるための同期機構と、座
    席が所定の旋回位置に達した場合に自動的にロック状態
    に切り換わって前記座席の旋回を禁止するロック機構
    と、解除操作に基づいてそのロック機構によるロック状
    態を一時的に解除するロック解除手段とを具備してなる
    ことを特徴とする観覧席。
  2. 【請求項2】同期機構が、各座席とともに回動するアー
    ムと、これら各アームの回動端同士を連結するリンクメ
    ンバとを備えたものであり、このリンクメンバと固定部
    材との間に単一のロック機構を設けている請求項1記載
    の観覧席。
  3. 【請求項3】固定部材が、座席を支持するベース板であ
    り、ロック機構が、前記ベース板に間欠的に設けた係合
    凹所と、前記リンクメンバの前記ベース板上に位置する
    部位に支持された係合爪と、この係合爪をベース板方向
    に付勢する付勢手段とを具備してなるものであり、座席
    を旋回させることにより、前記係合爪が前記係合凹所の
    いずれかに選択的に係合してロック状態となるように構
    成されている請求項2記載の観覧席。
  4. 【請求項4】係合爪が、支軸を介してリンクメンバに軸
    着されたものであり、この係合爪を付勢手段であるスプ
    リングにより回動付勢して該係合爪の回動端をベース板
    の上面に弾接させている請求項3記載の観覧席。
  5. 【請求項5】支軸の一端に、ロック解除手段として上方
    への回動操作により前記係合爪を前記係合凹所から離脱
    させるためのレバーを設けている請求項4記載の観覧
    席。
  6. 【請求項6】座席が、列状に配設されたものであり、前
    記支軸の一端を座席の列端に位置させるとともに、その
    支軸の一端に、ロック解除手段として踏み付け操作によ
    り前記係合爪を前記係合凹所から離脱させるためのペダ
    ルを設けている請求項4記載の観覧席。
  7. 【請求項7】座席が、ベース板上に枢支機構を介して座
    席本体を支持させたものであり、枢支機構が、ベース板
    上に突設した固定軸と、この固定軸の外側に回転自在に
    帽嵌された逆カップ状の回転体とを具備してなるもので
    あり、この回転体の上端に座席本体を取着している請求
    項1,2,3,4,5又は6記載の観覧席。
  8. 【請求項8】前記固定軸と前記回転体との間にころがり
    軸受を介在させている請求項7記載の観覧席。
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