JP3160896U - 示差走査熱量計 - Google Patents

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Abstract

【課題】示差走査熱量計において、各部品の寸法・形状誤差や組立誤差に起因する基準物質側と試料側との輻射放熱量のアンバランスにより生ずるドリフトを減少させた示差走査熱量計を提供する。【解決手段】押え板9Nに庇Lを設けて検出器8の上面と蓋2の見通しを防止し、主に基準物質載置台FRおよび試料載置台FSの外方のヒートパス部で検出器8から蓋2方向に放射される輻射放熱量を低下させることにより、熱伝導により炉体1からヒートパスを通過してそれぞれ独立に基準物質容器6または試料容器7に供給される熱流のアンバランスの温度依存が低下し、試料の熱特性と無関係に生じる測定記録データのベースラインのドリフトが減少する。【選択図】図1

Description

本考案は材料分野をはじめ、医薬品分野などにおいて広く利用されている示差走査熱量計に関する。
示差走査熱量計(以下DSCと称す)は試料と基準物質の温度差を測定し、融点や融解熱量など材料の熱特性を測定する装置である(たとえば特許文献1または特許文献2参照)。DSCの加熱炉を横方向から見た断面図を図7に示す。
炉体1および蓋2で構成される円筒形の加熱炉の温度は、PC(パーソナルコンピュータ)が内蔵された制御部(図示せず)で、あらかじめ設定された温度プログラムに従ってヒータ3を介して制御され、定められた温度範囲の昇・降温が行われる。通常加熱炉外方の周囲に保温用の断熱材(図示せず)を覆設する。
炉体1内方には基準物質4および試料5を内蔵した基準物質容器6および試料容器7がそれぞれ基準物質載置台FRおよび試料載置台FS上に載置される。基準物質載置台FRおよび試料載置台FSは、薄板材料を使用した検出器8の一部を構成している。押え板9は検出器8上面に接設され、検出器8を炉体底面に固定する。図8に押え板9および検出器8の斜視図を示す。検出器8は押え板9とともに止めネジBにより炉体1の内面下部に着脱可能に固着される。
検出器8は板金加工などにより図示のように断面が台形の凸部が設けられており、基準物質載置台FRまたは試料載置台FSに至る凸部の斜面は、検出器8の炉体1に接する外周部から基準物質容器6または試料容器7に流れ込む熱エネルギー(以下、熱流と称す)を適切に制限するための熱抵抗部(以下、ヒートパスまたはヒートパス部と称す)を形成している。熱流はそれぞれのヒートパス部を通過してそれぞれ独立に基準物質容器6または試料容器7に供給される。
検出器8は左右対称であるから、基準物質4および試料5の熱特性が同一であれば単位時間あたりにそれぞれ等量の熱流が基準物質容器6または試料容器7に供給される。基準物質容器6の温度Tまたは試料容器7の温度Tはそれぞれ図7に示す基準物質熱電対10または試料熱電対11で監視され、制御部(図示せず)において温度Tと温度Tの差が計算され、時々刻々の(T−T)の値が保存される。
必要に応じてディスプレイの縦軸に(T−T)が、横軸に時間軸が表示され、または記録紙に記録される。以下、上記の表示または記録を合わせて測定記録データと呼ぶ。
基準物質4には測定温度範囲で相変化がなく、比熱に急激な変化のない物質が選ばれる。したがって基準物質容器6の温度Tは時間とともに炉体1の温度に追随してなだらかに変化する。
一方試料容器7の温度Tは試料5の熱特性に依存して温度Tとは異なった変化をし、特に相変化による吸発熱などの生じる温度前後で温度Tは温度Tと大きな温度差を生じる。したがって前記のように温度Tと温度Tの時々刻々の温度差を保存することによって、試料5の熱特性が測定される。
特開2000−193618号公報 特開平11−23505号公報
図7において、炉体1内方にある検出器8には蓋2との間に温度差があり、検出器8からは上方への輻射による放熱が生じる。
仮に検出器8およびその炉体1との熱交換が図7の左右で完全に対称で且つ蓋2各部に温度むらがなければ、基準物質4と試料5の熱特性が同一の場合は輻射による検出器8からの放熱は基準物質載置台FR側と試料載置台FS側(以下、左右と記す)で等しく、DSCの昇・降温時に左右の温度差△T=(T−T)は零で、時々刻々の温度差を時間軸に対して記録している前記測定記録データのベースラインは時間軸に平行な直線になるはずである。
しかし実際には検出器8、押え板9、炉体1などの各部品には寸法・形状誤差や組立誤差があるので、左右の輻射放熱量にはアンバランスが発生し、基準物質4と試料5の熱特性が同一の場合も左右に温度差△Tが生じる。
しかも検出器8が高温になるほど検出器8と蓋2との温度差も増大するため、輻射放熱量のアンバランスも増大し、△Tが増大する。このため測定記録データのベースラインの平行性、直線性が保たれなくなり、ベースラインには補正の困難なドリフトが発生する。
一般に高温側から低温側に放射される輻射放熱量は各温度の4乗の差に依存して変化するため、700℃以上の高温まで昇温されることが多いDSCでは上記のドリフトは大きな問題となる。
すなわち従来の装置では、基準物質4と試料5の熱特性が同一の場合であっても、上記ドリフトによりあたかも試料5の熱特性に差があるような測定結果が得られ、測定の信頼性が損なわれていた。
本考案が提供する示差走査熱量計は、基準物質容器と試料容器を載置する載置面を設けた薄板材料の検出器を加熱炉内方に備えた示差走査熱量計において、検出器を炉体底面に固定するため検出器上面に接設された押え板に、前記基準物質容器および試料容器ならびに前記載置面との接触なく検出器上方に設けた庇を備える。
また前記庇は、検出器外周部から熱伝導で基準物質または試料に流入する熱流を適切に制限する熱抵抗部上方に設ける。また前記庇は、基準物質容器および試料容器上方に設ける。検出器と庇の温度差は検出器と加熱炉の蓋との温度差よりはるかに小さいので、本考案により検出器から上方に放射される輻射放熱量は大きく減少する。
本考案により検出器からの輻射放熱量が大きく減少するので、装置各部の加工誤差や組立誤差ならびに蓋の温度むらがあっても、基準物質容器側と試料容器側の輻射放熱量の差およびその温度依存に起因する測定記録データのベースラインのドリフトが減少し、試料の熱特性測定の信頼性が改善される。
本考案の実施例を示す断面図である。 本考案の押え板の構造および検出器との関連を示す斜視図である。 検出器の他の構造例を示す図である。 本考案の図3の検出器に対する実施例を示す断面図である。 本考案の庇の変形実施例を示す断面図である。 本考案の庇の変形実施例を示す断面図である。 従来のDSCの構造例を示す断面図である。 従来の押え板と検出器を示す斜視図である。
図1は本考案の実施例を示す断面図である。本図において図7と同一の符号を付した部品の構造および作動は図7と同一である。基準物質容器6および試料容器7は炉体1内方にあり、検出器8の一部を構成する基準物質載置台FRおよび試料載置台FS上に載置される。
図2に押え板9Nおよび検出器8の斜視図を示す。但し図2は押え板9Nの構造を示すため、従来の構造を示す図8とは上下逆方向に示されている。検出器8は押え板9Nとともに止めネジBにより炉体1の内面下部に着脱可能に固設される。押え板9Nには庇Lが設けられ、庇Lはヒートパス部およびその外方で検出器8の上面と蓋2の見通しを防止しているので、検出器8から蓋2方向に放射される輻射熱量およびその温度依存性も減少する。
本考案は上記の実施例に限定されるものではない。たとえば検出器には図8の検出器8とは異なり、図3に示す検出器8Bのように凸部を設けず切り込みZによって平面のヒートパスHを設けたものもあるが、この場合も図4に示すように、検出器8Bの上方に庇Lを設けた押え板9Nを接設し本考案を適用することができる。また図5に示すように押え板9Pの上部に基準物質容器6、試料容器7の上方を囲繞する庇Mを設けることもできる。
また図6のように、庇Rを押え板9Qの上下方向の中間部に設けても良い。なお、図4から図6において図1と同一の符号を付した部品は図1と同一である。
また本考案は各庇の寸法に制限されるものではなく、その厚さ、各検出器との距離、製造方法などは状況に応じて適切に選ぶことができ、材料についても限定されない。また各押え板の各庇部分を各検出器と接設する部分とは別材料で作製し、溶接やネジ止めなどの方法で前記各庇部分を各検出器と接設する部分に固着しても良い。本考案はこれらをすべて包含する。
本考案は材料分野をはじめ、医薬品分野などにおいて広く利用されている示差走査熱量計に適用することができる。
1 炉体
2 蓋
3 ヒータ
4 基準物質
5 試料
6 基準物質容器
7 試料容器
8 検出器
8B 検出器
9 押え板
9N 押え板
9P 押え板
9Q 押え板
10 基準物質熱電対
11 試料熱電対
B 止めネジ
FR 基準物質載置台
FS 試料載置台
H ヒートパス
L 庇
M 庇
R 庇
Z 切り込み

Claims (3)

  1. 基準物質容器と試料容器を載置する載置面を設けた薄板材料の検出器を加熱炉内方に備え、所定のプログラムに従って加熱炉の温度を上昇・下降させ上昇・下降途上の基準物質と試料の時々刻々の温度および両者の温度差を検出し試料のエンタルピ変化を測定する示差走査熱量計において、前記検出器を炉体底面に固定するため検出器上面に接設された押え板に、前記基準物質容器および試料容器ならびに前記載置面との接触なく検出器上方に設けた庇を備えたことを特徴とする示差走査熱量計。
  2. 前記庇は、検出器外周部から熱伝導で基準物質または試料に流入する熱流を適切に制限する熱抵抗部上方に設けたことを特徴とする請求項1記載の示差走査熱量計。
  3. 前記庇は、基準物質容器および試料容器上方に設けたことを特徴とする請求項1または2いずれかに記載の示差走査熱量計。
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