JP3159547B2 - 火災警報装置 - Google Patents

火災警報装置

Info

Publication number
JP3159547B2
JP3159547B2 JP30249292A JP30249292A JP3159547B2 JP 3159547 B2 JP3159547 B2 JP 3159547B2 JP 30249292 A JP30249292 A JP 30249292A JP 30249292 A JP30249292 A JP 30249292A JP 3159547 B2 JP3159547 B2 JP 3159547B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fire
input information
value
information
storage area
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP30249292A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06150166A (ja
Inventor
義昭 岡山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nohmi Bosai Ltd
Original Assignee
Nohmi Bosai Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nohmi Bosai Ltd filed Critical Nohmi Bosai Ltd
Priority to JP30249292A priority Critical patent/JP3159547B2/ja
Publication of JPH06150166A publication Critical patent/JPH06150166A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3159547B2 publication Critical patent/JP3159547B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fire Alarms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、火災現象に基づく熱、
煙、光、臭いあるいはガス等の物理量を検出する火災感
知器等の防災センサからの入力情報及び/または環境セ
ンサからの入力情報等、複数の入力情報を総合判断する
ことにより火災監視を行うようにした火災警報装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】本件出願人による「火災警報装置」とい
う名称の特開平2−105299号公報、特開平2−1
28297号公報、特開平2−128296号公報、特
開平2−141895号公報、特開平2−151997
号公報、並びに特開平2−156397号公報には、ネ
ット構造と称する信号の処理手段に複数の入力を与え、
該ネット構造は入力された各入力情報に基づいて演算を
行って火災確度や危険度等の所望の火災情報を求めるよ
うにしたものが開示されている。
【0003】ネット構造すなわち処理手段に与えられる
複数の入力情報としては、例えば、煙、熱、ガス等の複
数の検出部を有した多要素火災感知器からの複数の物理
量に基づく情報を入力する場合、火災感知器からの時系
列的情報並びに換気扇、環境温度等の種々の環境センサ
からの環境情報の双方の情報を入力する場合、火災感知
器からの物理量並びに該物理量の、微分値、積分値、差
分値、継続時間等の時間的推移量を入力する場合、1つ
の火災感知器からの複数の時系列的情報を入力する場
合、そして多要素火災感知器の各要素センサ部のそれぞ
れから時系列的情報を入力する場合、等が挙げられる。
【0004】これら複数の入力情報に対応する火災情報
もしくは火災判断値を得るためには通常、入力情報のパ
ターンと各パターンに対応する火災情報もしくは火災判
断値のテーブルを用意しておき、入力情報が与えられた
ときには、該入力情報に一致するテーブル内のパターン
から、対応の火災情報もしくは火災判断値を求める方法
が考えられるが、しかしながら、このような方法では、
入力情報のパターンは無限に存在するので、入力情報対
火災情報の正確なテーブルを作成することは事実上不可
能である。
【0005】この問題を解決するため、上記特許出願に
開示されたネット構造すなわち信号処理手段は、入力さ
れた複数の情報に対し、出力されるべき各火災情報もし
くは火災判断値に寄与する程度に応じて重付けを行い、
該重付けされた入力情報に基づいて演算を行って所望の
火災情報もしくは火災判断値を出力するようにしてい
る。この場合、各入力情報に対して重付けを行うための
重付け値を記憶した記憶領域が設けられる。
【0006】信号処理手段が、このような重付け値の記
憶領域を用い、複数の入力情報に対し対応の重付けを行
って演算を行うことにより、入力情報のすべてのパター
ンに対して正確な火災情報を得ることが可能となる。
【0007】このような重付け値の記憶領域は次のよう
にして作成される。すなわち、最初に、入力情報の数通
りのパターンと、各パターンに対する火災情報もしくは
火災判断値の正確な値とを定義した定義テーブルと称す
るテーブルを用意する。数通りの入力情報のみについて
のこのような定義テーブルは、実験等により正確に作成
することが可能である。定義テーブルが作成されたなら
ば、この定義テーブル内の入力情報のパターンを信号処
理手段に与え、該信号処理手段から出力される値が、定
義テーブル内の、与えられた各パターンに対応する出力
情報すなわち火災情報(火災判断値)に一致もしくは極
めて近似するようにして、各入力情報ごとの重付け値を
求める。求められた各入力情報ごとの重付け値をEEP
ROMもしくはRAM等の記憶領域に格納し、このよう
にして重付け値のテーブルを格納した記憶領域が作成さ
れる。
【0008】重付け値テーブルの記憶領域が作成されて
しまうと、定義テーブルに無い入力情報の組合わせもし
くはパターンが信号処理手段に与えられた場合にも、該
入力情報の各々に対して記憶領域内の対応の重付けを行
って信号処理手段が演算する出力情報は、所望の正確な
火災情報もしくは火災判断値に極めて近似したものとな
り、従って、入力情報のあらゆる組合わせもしくはパタ
ーンに対する正確な火災情報もしくは火災判断値を得る
ことが可能となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】火災受信機や中継器等
の受信手段に複数の火災感知器を接続してなる火災警報
装置においては、通常の感知器もしくはセンサの場合に
は入力情報を得るための火災感知器や環境センサを群分
けして決めておき、または、多要素感知器等の場合には
各火災感知器における複数の検出部を群として決めてお
き、これら群ごとに前述の重付け値テーブルが設けられ
て記憶領域に格納されており、信号処理手段は、各種セ
ンサや検出部からの検出レベルやその積分値等の加工情
報の入力情報及び/または環境センサからの入力情報
等、群内からのあらかじめ決められた複数の入力情報に
対して記憶領域内の対応の重付け値でもって重付けを行
って演算を行うことにより火災監視を行っていく。しか
しながら、万一、群内のいずれかのセンサや検出部が故
障等の異常状態になった場合には、その異常となったセ
ンサまたは検出部からは正常な入力情報を得ることがで
きない。重付け値テーブルは、あらかじめ決められたす
べての入力情報に対して有効なものであり、いずれかの
入力情報が欠けた場合には、得られる火災情報もしくは
火災判断値は保証されたものとはならない。
【0010】従って、本発明の目的は、群内のいずれか
のセンサ等が異常となって入力情報のうちに正常でない
ものが存在する場合にも信号処理手段は最適の重付け値
テーブルを用いて正確な火災判断値を得ることができる
ようにすることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】そのため、本発明によれ
ば、火災現象に係わる所定数の種類の入力情報に基づい
て火災判断を行うために、前記所定数の種類の入力情報
のための重付け値テーブルを用いて、前記所定数の種類
の入力情報に対して重付け値をネット構造的に付与しな
がら演算処理して少なくとも1つの火災判断値を得るよ
うにした火災警報装置において、前記所定数の種類の入
力情報に、異常の入力情報が存在するか否かを検出する
ための異常入力情報検出手段と、前記所定数の種類の入
力情報のうちに異常の入力情報が存在する可能な組合わ
せごとに、異常のものを除いた正常な入力情報のための
重付け値テーブルを格納しておくための重付け値テーブ
ル記憶手段と、火災判断時に、前記所定数の種類の入力
情報のうち、前記異常入力情報検出手段により異常と判
断された入力情報を除いた正常な入力情報に対して、前
記重付け値テーブル記憶手段に格納された当該正常な入
力情報のための対応の重付け値テーブルを用いて、前記
演算処理を行うようにした処理手段と、を備えた火災警
報装置が提供される。
【0012】
【作用】火災現象に係わる所定数の種類の入力情報とし
ては火災現象に基づく熱、煙、光、臭いあるいはガス等
の物理量を検出する火災感知器等の防災センサからの入
力情報や環境センサからの入力情報等、種々のものを含
み得る。所定数の種類の入力情報のうちに異常の入力情
報が存在するか否かが、異常入力情報検出手段により検
出され、異常の入力情報の存在が検出された場合には、
重付け値テーブル記憶手段に格納されている、異常と判
断された入力情報を除いた正常な入力情報のための対応
の重付け値テーブルを用いて演算を行うようにしてい
る。これにより、異常と判断された入力情報は演算処理
を行う際には除外されることとなり、誤った火災判断値
が出力されることが防止される。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。図
1及び図2は、各火災感知器で検出された火災現象に基
づくアナログ物理量のセンサ・レベルを火災受信機や中
継器等の受信手段に送出し、該受信手段では収集された
センサ・レベルに基づいて火災判断を行ういわゆるアナ
ログ式の火災警報装置に本発明を適用した場合のブロッ
ク回路図であり、図1は、受信手段としての火災受信機
REを示し、図2は、火災受信機REに複数個接続され
る火災感知器DE1〜DEN を示す。もちろん、本発明
は各火災感知器側で火災判断を行い、その結果だけを受
信手段に送出するオン・オフ式の火災警報装置にも適用
可能なものである。
【0014】図1及び図2において、REは火災受信
機、DE1〜DEN は、例えば一対の電源兼信号線によ
うな伝送ラインLを介して火災受信機REに接続される
N個のアナログ式の火災感知器であり、その1つ1番目
の火災感知器DE1についてのみ内部回路を詳細に示し
ている。本実施例では説明を簡略化するため、N個の火
災感知器DE1〜DEN は、それぞれ1つの火災感知器
に煙センサ部FS1、温度センサ部FS2 及びガス・セ
ンサ部FS3 を含んだ、すべて同じ多要素火災感知器と
しており、各火災感知器DEn(1≦n≦N)に対する
火災監視は、火災受信機RE側でセンサ部FS1、F
2、FS3 からの複数のセンサ・レベルに基づき、そ
れら信号を火災受信機RE内のネット構造すなわち信号
処理手段に与えることにより行われるものとして説明す
る。しかしながら、多要素火災感知器ではなく、通常の
煙感知器、熱感知器、ガス感知器等の複数の火災感知器
の組を設定しておき、これら火災感知器から個別にセン
サ・レベルを収集して、火災受信機内の信号処理手段に
与えることにより火災監視を行うようにしても良く、ま
た、信号処理手段に与える情報としては、3種類に限ら
ず、収集情報を加工した情報、例えば、複数の時系列的
なセンサ・レベルや、センサ・レベルの差分値や、セン
サ・レベルの蓄積値もしくは積分値を用いても良く、さ
らには、火災現象に係わるセンサ・レベルだけではな
く、空調機器の運転状況もしくは換気状況を表す信号
や、部屋の大きさや種類、照明の点灯の有無、可燃物の
種類や量、湿度、不特定多数の人間の出入りの有無、等
を表す信号のような関連の環境情報であっても良く、そ
の他の種々の複数の信号を用いるようにすることができ
る。
【0015】図1の火災受信機REにおいて、MPU1
は、マイクロプロセッサ、ROM11は、後述する本発
明の動作に関係したプログラムを格納したプログラム記
憶領域、ROM12は、火災感知器すべてについて、火
災判別基準等の各種定数テーブルを格納した各種定数テ
ーブル記憶領域、ROM13は、各火災感知器のアドレ
スを格納した端末アドレス・テーブル記憶領域、RAM
11は、作業用領域RAM12は、後述する定義テーブ
ルを格納するための定義テーブル記憶領域、RAM13
は、複数の重付け値テーブルを格納するための重付け値
テーブル記憶領域、RAM14は、火災感知器の状態に
対して、選択すべき重付け値テーブルの対照表を格納す
るためのテーブル選択記憶領域、TRX1は、直・並列
変換器や並・直列変換器等で構成される信号送受信部、
DPは、CRT等の表示部、OPは、テンキー等の操作
部、IF11、IF12及びIF13は、それぞれ信号
送受信用のインターフェース、表示用のインターフェー
ス、及び操作用のインターフェース、である。
【0016】また、図2の1番の多要素火災感知器DE
1 において、MPU2は、マイクロプロセッサ、ROM
21は、プログラムの記憶領域、ROM22は、自己ア
ドレスの記憶領域、RAM2は、作業用領域、FSは火
災現象検出手段であり、本実施例では、散乱光式の煙セ
ンサ部FS1と、サーミスタ式の熱もしくは温度センサ
部FS2 と、MOS薄膜式のガス・センサ部FS3 とを
含むものとしている。図示しないが、火災現象検出手段
FSには、増幅器、サンプル・ホールド回路、アナログ
・ディジタル(AD)変換器等を含む検出回路を含んで
おり、また、試験手段として、散乱光式では試験灯、サ
ーミスタ式ではヒータ、MOS薄膜式ではガス放出器、
を含んでおり、さらに、零レベル変化を検出して汚れや
経時変化の検出や、異常状態の判別をも行う異常状態判
別回路をも含んでいる。TRX2は、TRX1と同様の
信号送受信部、IF21、IF22及びIF23は、そ
れぞれ煙、温度及びガスによる火災現象検出用のインタ
ーフェース、IF24は、信号送受信部用のインターフ
ェース、である。
【0017】火災感知器DE1〜DEN は、後述するよ
うに、火災受信機REからポーリングにより呼出された
ときに、火災現象検出手段FSからの3種類の検出レベ
ルをコード化して、インターフェースIF24並びに信
号送受信部TRX2を介して伝送ラインLに送出するこ
とにより火災受信機REに返送している。また、いずれ
かのセンサ部に異常が有ることを異常状態判別回路によ
り検出された場合には、検出レベルの代わりに、そのセ
ンサ部が異常であることを表す異常信号をコード化して
送出する。
【0018】火災受信機REは、ポーリングにより呼出
した多要素火災感知器からの、各センサ部での検出レベ
ルまたは異常信号の情報を受信すると、テーブル選択記
憶領域RAM14に記憶されている対照表(図3)か
ら、該受信情報内容に対応する用いられるべき重付け値
テーブルを選択指示し、記憶領域RAM13に記憶され
ている複数の重付け値テーブルの内、該テーブル選択記
憶領域RAM14の対照表から選択指示された重付け値
テーブルを用いてネット構造すなわち信号処理手段によ
り受信情報の処理を行う。
【0019】図3に示されているテーブル選択記憶領域
RAM14の対照表において、ポーリングにより呼出し
た多要素火災感知器からの情報が3種類とも検出レベル
を表す信号であれば、すなわち異常のセンサ部が無なら
ば、3つの検出レベルに基づいて信号処理を行うための
重付け値テーブルWT0 を用いる旨が選択され、センサ
部FS1 が異常である旨の信号が含まれていれば、セン
サ部FS1 からの検出レベルを除いた2つの検出レベル
に基づいて信号処理を行うための重付け値テーブルWT
1 を用いる旨が選択され、センサ部FS2 が異常である
旨の信号が含まれていれば、センサ部FS2 からの検出
レベルを除いた2つの検出レベルに基づいて信号処理を
行うための重付け値テーブルWT2 を用いる旨が選択さ
れ、そしてセンサ部FS3 が異常である旨の信号が含ま
れていれば、センサ部FS3 からの検出レベルを除いた
2つの検出レベルに基づいて信号処理を行うための重付
け値テーブルWT3 を用いる旨が選択される。
【0020】選択された重付け値テーブルを用いて行わ
れる信号処理手段による信号処理の態様を概念的に説明
するためのネット構造が図4に示されている。このネッ
ト構造は、検出レベルが3種類とも正常の場合、すなわ
ち異常のセンサ部が無い場合に用いられるものであり、
入力層INに、火災感知器から収集した検出レベルを与
えて、出力層OTから正確な各種火災判断値を得ようと
するものである。左側の入力層INの3つの素子I
1、IN2、IN3 には、本実施例ではそれぞれ0〜1
に変換された煙センサ部FS1 からの信号と、0〜1に
変換された熱センサ部FS2 からの信号と、0〜1に変
換されたガス・センサ部FS3 からの信号とが与えられ
る。この場合、一例として、煙センサ部の0〜1は、煙
センサ部により検出された煙濃度0〜20%/mに対応
しており、温度センサ部の0〜1は、温度センサ部によ
り検出された温度上昇率0〜10℃/分に対応してお
り、そしてガス・センサ部の0〜1は、ガス・センサ部
により検出された一酸化炭素COの濃度0〜100ppm
に対応しているものとしている。
【0021】また、右側の出力層OTの3つの素子OT
1、OT2 及びOT3 からは、本実施例では、それぞれ
0〜1で表される火災確度と、危険度と、燻焼火災の確
度とが出力される。中間層IMの5つの素子IM1〜I
5 の各々は、各入力層IN1〜IN3 からの信号を受
けると共に、各出力層OT1〜OT3 に対して信号を出
力するものとしている。信号は入力層から出力層の方に
向かって進むものとし、逆方向もしくは同じ層間での信
号の結合は無いものとし、さらに入力層から出力層への
直接の信号の結合は無いものとしている。従って、図4
に示されるように入力層から中間層に対して15本の信
号線があり、また、中間層から出力層に対しても15本
の信号線が有る。
【0022】なお、図4では、入力層の素子数を3つ、
中間層の素子数を5つ、出力層の素子数を3つとして示
しているが、入力層及び出力層の素子数はそれぞれ入力
情報及び出力情報の数と同数であり、中間層の素子数は
任意であり得る。さらに、図4では中間層の層が1段の
場合を示しているが、この層の段数も任意であり得、一
般に、中間層の素子数並びに段数を増やせば信号処理の
精度は向上するものと考えられる。
【0023】図4に示されるこれら信号線には結合度も
しくは重付け値が付与されており、これら重付け値は、
入力層に検出レベルが入力されたときに、該入力された
検出レベルに応じて出力層から出力されるべき値に基づ
いて設定されている。今、入力層INの各々の番号をi
(=1,2,3)、中間層IMの各々の番号をj(=1,2,
3,4,5)、そして出力層OTの各々の番号をk(=1,
2,3)とすると、i番目の入力層INi とj番目の中間
層IMj との間の信号線の重付け値はWij で表され、
j番目の中間層IMj とk番目の出力層OTk との間の
信号線の重付け値はVjk で表され、これら重付け値
は、図5に示すような重付け値テーブルとして、図1に
示す重付け値テーブル記憶領域RAM13に格納されて
いる。
【0024】図4に示すネット構造並びに図5に示す重
付け値テーブルは、火災感知器のセンサ部がすべて正常
で、火災受信機REが該火災感知器から煙センサ・レベ
ルと、温度センサ・レベルと、ガス・センサ・レベルと
の3種類の検出レベルを収集した場合の、図3に示した
重付け値テーブルWT0 に相当するものであるが、も
し、火災感知器から収集した情報が、センサ部FS1
異常もしくは故障信号を含み、検出レベルとしては、セ
ンサ部FS2 からの温度センサ・レベルと、センサ部F
3 からのガス・センサ・レベルであった場合には、1
番の入力層IN1が無い図7に示されるネット構造が用
いられ(IN1と点線で示した線が削除される)、そして
該ネット構造に対応する重付け値テーブルとしては、重
付け値W11〜W15 が無く、重付け値W21〜W25、W31
〜W35、V11〜V53 で構成された重付け値テーブルW
1 が用いられる。同様に、センサ部FS2 の異常信号
を含む場合は、図示しないが、2番の入力層IN2 と該
入力層IN2 から出る線の無いネット構造が用いられ、
該ネット構造に対応する重付け値テーブルとしては、重
付け値W21〜W25 が無く、重付け値W11〜W15、W31
〜W35、V11〜V53で構成された重付け値テーブルWT
2 が用いられる。センサ部FS3 の異常信号を含む場合
は、3番の入力層IN3 と該入力層IN3 から出る線の
無いネット構造が用いられ、該ネット構造に対応する重
付け値テーブルとしては、W31〜W35が無く、W11〜W
15、W21〜W25、V11〜V53 で構成された重付け値テ
ーブルWT3 が用いられる。これら重付け値テーブルW
0、WT1、WT2、WT3 は重付け値テーブル記憶領
域RAM13に記憶されて、火災感知器からの受信情報
に応じて取り出されて用いられる。
【0025】次に、重付け値テーブルWT0、WT1、W
2、WT3 を格納した重付け値テーブル記憶領域RA
M13の作成方法について説明する。まず、入力層から
検出レベルが入力されたときに、それら値に基づいて出
力層から出力されるべき真実のもしくはかなりの精度の
高い火災確度のような火災判断値の組合わせを示した定
義テーブルと称するものを、各重付け値テーブルWT0
〜WT3 ごとに用意する。このような定義テーブルの内
容は、重付け値テーブルWT0 の場合は、3つのセンサ
部FS1、FS2、FS3 を実際の環境に設置し、火災状
況等を現出させたときに3つのセンサ部から得られるセ
ンサ・レベルを観察して火災確度を決定する等の実験を
行うことにより正確に作成することができ、また、重付
け値テーブルWT1 の場合は、煙センサ部FS1 を除い
た2つのセンサ部を実際の環境に設置し、同様に火災状
況等を現出させたときに2つのセンサ部から得られるセ
ンサ・レベルを観察して火災確度を決定する等の実験を
行うことにより同じく正確に作成することができ、以
下、重付け値テーブルWT2 及びWT3 の場合も同様
に、それぞれセンサ部FS2 及びFS3 を除いた2つの
センサ部を実際の環境に設置して実験を行うことにより
作成することができる。
【0026】以下、重付け値テーブルWT0 の作成方法
についてのみ説明する。重付け値テーブルWT0 の作成
方法が明確になれば、他の重付け値テーブルWT1、W
2及びWT3 の作成方法についても容易に明瞭となる
であろう。図6は、重付け値テーブルWT0 を作成する
ために用意された定義テーブルを示しており、左側の3
つの欄にはそれぞれ煙センサ部、温度センサ部及びガス
・センサ部のセンサ・レベルが前述のようにして0〜1
に変換されて示されており、右側の3つの欄には3つの
センサ部による左側の枠内に示されたセンサ・レベルに
応じた、火災確度T1、危険度T2 及び燻焼火災の確度
3 の火災判断値が0〜1で示され、これらセンサ・レ
ベル対火災判断値の組合わせが12通り示されている。
【0027】図6に示された重付け値テーブルWT0
の定義テーブルの左側の3欄の煙センサ部、温度センサ
部、ガス・センサ部の値は、図10に示されるネット構
造作成プログラムにより、図4に示したネット構造の入
力層IN1、IN2、IN3 にそれぞれ与えられ、それら
入力に基づいて出力層OT1、OT2、OT3 から出力さ
れる値が、定義テーブルの右側の3欄に示された火災確
度T1、危険度T2、燻焼火災の確度T3 の火災判断値と
それぞれ比較され、それら誤差が最小となるように各信
号線に付与された重付け値が調整される。このようにし
て、図6の定義テーブルの12通りの内容に一致するよ
うに図4のネット構造の重付け値が調整されると、定義
テーブルに無い12通り以外のあらゆるセンサ・レベル
の組合わせが入力層に与えられたときにも、ネット構造
は出力層から正確な火災判断値を出力することができる
ようになる。
【0028】図10のネット構造作成プログラムにおい
て、i番目の入力層INi とj番目の中間層IMj との
間の信号線の重付け値Wij 並びにj番目の中間層IMj
とk番目の出力層OTk との間の信号線の重付け値Vj
k は(i=1〜I[本実施例ではセンサ部がすべて正常
の場合はI=3]、j=1〜J[本実施例ではJ=
5]、k=1〜K[本実施例ではK=3])、それぞれ
正、ゼロ、負の値をとるものとし、入力層の素子INi
における入力値をINi で表わせば、中間層の素子IM
j に対する入力の総和NET1(j)は
【0029】
【数1】
【0030】と表わされ、この値NET1(j)を、例えば
シグモイド(sigmoid)関数により0〜1の値に変換し、
それをIMj で表わすこととすると、
【0031】
【数2】
【0032】となり、このようにして各中間層の素子の
値IMj が得られる。同様に出力層の素子OTk に対す
る入力の総和NET2(k)は
【0033】
【数3】
【0034】と表わされ、この値NET2(k)を同じくシ
グモイド関数により0〜1の値に変換し、それをOTk
で表わすこととすると、
【0035】
【数4】
【0036】となり、このようにして各出力層の素子の
値OTk が得られる。このように、図4のネット構造に
おける、入力値IN1、IN2、IN3と、出力値OT1
OT2、OT3 との関係は、重付け値Wij 及びVjk を用
いて式1〜式4のように表わされる。ここに、γ1 及び
γ2 はシグモイド曲線の調整係数であり、本実施例では
γ1=1.0、γ2=1.2 に適当に選択されている。
【0037】ネット構造作成プログラムにおいては、最
初に、すべての重付け値Wij 及びVjk が一定とされる
(ステップ601)。すべての重付け値が一定の条件の元
で、図6の定義テーブルRAM12に12通りが示され
ている煙センサ部のセンサ・レベル入力IN1、温度セ
ンサ部のセンサ・レベル入力IN2、ガス・センサ部の
センサ・レベル入力IN3の組合わせもしくはパターン
のうちの1つ、m 番目のパターン(m=1〜M[=1
2])が入力層に与えられたときに、上述の式1〜式4
で計算されて出力層から出力される実際の出力OT1
OT2、OT3 が、図6の右側に示される教師信号出力
1、T2、T3 とそれぞれ比較され、そのときの各出力
層におけるそれぞれの誤差(OTk−Tk)を絶対値化し
たもの(単に誤差の絶対値 │OTk−Tk│ でも良い
が、下記の式5では誤差の二乗の半分としている)の和
Em (m=1〜12)は下記の式で表わされ、
【0038】
【数5】
【0039】となる。ここに、OTk は前述の式4で求
められた値である。誤差の和Emを図6のテーブルの1
2通りの組合わせ(すなわちパターン)すべてについて
合計した値Eは
【0040】
【数6】
【0041】となる(M=12)。この式6におけるE
の値を初期値E0 と置いて(ステップ602)、以後、
Eの値が最小となるように信号線の重付け値を1本1本
調整する動作がとられる。
【0042】まず、中間層と出力層との間の15本の信
号線の重付け値Vjk の1本1本を+Sまたは−Sだけ
値を変えてみて(ステップ604、607)、上述の式
3〜式6から求められる値Eが初期値E0 よりも小さく
なる重付け値Vjk を探し、このようにして探し求めら
れた重付け値Vjk でもって、先に格納されている重付
け値Vjk を更新すると共に、値Eを新たな初期値E0
として設定する(ステップ609)。次に、入力層と中
間層との間の15本の信号線の重付け値Wij について
も同様にして1本1本プラスまたはマイナス方向に変え
る動作を試みて(ステップ611、614)、式1〜式
6から求められる値Eが初期値E0 よりも小さくなる重
付け値Wij を探し、求められた重付け値Wij でもっ
て、先に格納されている重付け値Wij を更新しておく
と共に、値Eを新たな初期値E0として設定する(ステ
ップ616)。このようにステップ603〜616を、
0 の値が最終的に所定値Cよりも小さくなるまで(ス
テップ617のY)繰り返し、所定値Cよりも小さくな
ったら、更新されて最終的に格納されている重付け値
が、図5に示すような重付け値テーブルとして、図1に
示す火災受信機RE内の重付け値テーブル記憶領域RA
M13に格納され、以後の火災監視のための信号処理に
使用される。
【0043】重付け値テーブルWT0 は以上のようにし
て作成され、また、他の重付け値テーブルWT1〜WT3
についても3つの入力情報の代わりに2つの入力情報
の定義テーブルが用意されて同様に作成される。このよ
うに作成される重付け値テーブルの各々は、一例として
示した図6のような定義テーブルの入出力関係を満足す
るものであるが、一旦作成されてしまうと、定義テーブ
ルに無い入力情報のパターンがネット構造の入力層に与
えられた場合でも、ネット構造の出力層から対応する正
確な火災情報を出力するようになる。
【0044】従って、図1における実際の火災監視時に
は、各火災感知器からのセンサ・レベル等の収集情報内
に異常を示すものが有るか否かに基づき、テーブル選択
記憶領域RAM14を参照して、重付け値テーブルWT
0〜WT3 のうちのいずれを用いるかを選択し、選択さ
れた重付け値テーブル記憶領域RAM13内の重付け値
テーブルを用いて、後述するネット構造計算プログラム
により、煙センサ・レベル、温度センサ・レベル、ガス
・センサ・レベルのような入力値をネット構造に与え、
選択された重付け値テーブル並びに上述の式1〜式4を
用いて各出力層から得られる値を計算により求め、それ
ら計算値を、火災確度の基準値、危険度の基準値、燻焼
火災の確度の基準値のような火災判断の基準値と比較す
ることにより火災判断が行われる。
【0045】以下、図8及び図9のフローチャートで示
したプログラムによる本発明による火災警報装置の火災
監視動作を説明する。上述した重付け値テーブルの作成
すなわちネット構造の作成においては(ステップ202
のY)、まず、操作部OPから、作成しようとする重付
け値テーブルのための定義テーブルの、図6に示すよう
な入・出力間の関係を入力して定義テーブル記憶領域R
AM12に格納すると共に、重付け値テーブルの使用形
態、すなわち該作成しようとする重付け値テーブルは収
集情報のうちのいずれが異常である場合に用いられるも
のであるかを示す内容WT0〜WT3 をテーブル選択の
記憶領域RAM14に格納する(ステップ206)。
【0046】定義テーブルの入出力間の関係が入力終了
されると(ステップ204のY)、図10にも示した前
述のネット構造作成プログラム(ステップ600)を行
って、前述したようにしてネット構造の重付け値テーブ
ルを作成し重付け値テーブルの記憶領域RAM13に格
納する(ステップ208)。このようにして、まず、重
付け値テーブルWT0 が作成されて記憶領域RAM13
に格納されてしまうと、次に、重付け値テーブルWT1
に対しても同様の処理を行って、重付け値テーブルWT
1 の使用形態の記憶領域RAM14への格納、並びに重
付け値テーブルWT1 の記憶領域RAM13への格納が
行われ、同様の処理は重付け値テーブルWT2 及びWT
3 についても行われる。すべての重付け値テーブルWT
0〜WT3が作成されて格納されてしまうと(ステップ2
10のY)、次に、火災監視の動作が行われる。
【0047】n番火災感知器DEn に対する動作を説明
すると、火災受信機REは、インターフェースIF11
及び信号送受信部TRX1から、伝送ラインLを介して
n番火災感知器DEn にデータ返送命令を送出する(ス
テップ216)。n番火災感知器DEn がデータ返送命
令を受信すると、該火災感知器DEn は、プログラム記
憶領域ROM21に格納されたプログラムにより、煙セ
ンサ部FS1 で検出された火災現象に関する物理量とし
ての煙に基づくセンサ・レベルと、温度センサ部FS2
で検出された火災現象に関する物理量としての温度に基
づくセンサ・レベルと、ガス・センサ部FS3 で検出さ
れた火災現象に関する物理量としてのガスに基づくセン
サ・レベルとを、それぞれインターフェースIF21、
IF22及びIF23を介して読込み、それらを一括返
送する。
【0048】n番火災感知器DEn からの返送が有れば
(ステップ218のY)、火災受信機REは、返送され
てきたデータを読み込んで作業用領域RAM11に格納
する(ステップ220)。そして返送されたデータに異
常のものが有るか否かを判別し、無ければ、図3に示す
テーブル選択記憶領域RAM14から重付け値テーブル
WT0 を選択する旨が指示され、また、データに異常の
ものが有る場合には、いずれのデータが異常を示すかに
応じて、同じく図3のテーブル選択の記憶領域RAM1
4から、重付け値テーブルWT1〜WT3 のうちの対応
のものを選択する旨が指示される。選択指示された重付
け値テーブルは、重付け値テーブル記憶領域RAM13
から実際に読み出されることにより、以後の信号処理に
おいて用いられる(ステップ222)。
【0049】このようにして、用いられるべき重付け値
テーブルが選択指示されると、次に、作業用領域RAM
11に格納されたn番火災感知器からのデータのうちの
異常を示さない各センサ・レベルの情報がそれぞれまず
0〜1の値INi に変換され、これら0〜1に変換され
た値INi 並びに選択指示された重付け値テーブルを用
いて、図11にも示されているネット構造計算プログラ
ム(ステップ700)が実行される。
【0050】すなわち、各センサ・レベルの0〜1に変
換された値INiを、図4や図7等のネット構造の入力
層に与える値として用い、前述の式1に従ってNET
1(j)を計算する(ステップ703)。異常のセンサ部が
無い場合には、本実施例においては式1のIはI=3で
あり、異常のセンサ部が1つ有る場合には、式1のIは
I=2となる。式1に従って計算されたNET1(j)は、
式2に従ってIMj の値に変換され(ステップ70
4)、このようにして中間層の値IMj(j=1〜5)が
得られる。中間層の5つの値IMj のすべてIM1〜I
5 が決定されると(ステップ705のY)、次に、そ
れらIMj の値を用い前述の式3に従ってNET2(k)を
計算し(ステップ708)、それを式4に従ってOTk
の値に変換する(ステップ709)。このようにして出
力層の値OTk(k=1〜3)が得られ、出力層の3つ
の値OTk のすべてOT1〜OT3 が決定されると(ス
テップ710のY)、図9のフローチャートに戻る。こ
れらOT1〜OT3 の値はそれぞれ火災判断値としての
火災確度、危険度及び燻焼火災の確度の実測値を表わす
こととなる。
【0051】このようにして各火災判断値の実測値が決
定されると、火災確度の実測値は、各種定数テーブル記
憶領域ROM12から読出された火災確度の基準値Aと
比較されて、基準値A以上であれば(ステップ226の
Y)火災表示が行われ(ステップ228)、また危険度
の実測値は、同じく各種定数テーブル記憶領域ROM1
2から読出された危険度の基準値Bと比較され、基準値
B以上であれば(ステップ230のY)危険表示が行わ
れ(ステップ232)、そして燻焼火災の確度の実測値
についてはそのまま表示が行われる(ステップ23
4)。以上でn番火災感知器DEn に対する火災監視の
処理動作は終了し、次の(n+1)番火災感知器DE
n+1 について同様の火災監視動作が行われて行く。
【0052】工事が行われたり、設置場所の変更が有っ
たり、また、用いられる火災感知器自体が変更されたり
した等の理由により、記憶領域RAM13に格納されて
いる重付け値テーブルのなかに実際の環境に適さなくな
ったような不都合なものが出て来た場合には、1番から
N番までの火災感知器すべてについての火災監視動作が
終了した時点で(ステップ236のY)、1番火災感知
器DE1 の通常の火災監視動作に入る前に、その重付け
値テーブルを変更することが可能である(ステップ20
2のY)。重付け値テーブルを変更する場合には、前述
と同様にして新たな定義テーブルの入出力関係を入力し
て(ステップ204)ネット構造作成プログラム(ステ
ップ600)を走らせることとなる。
【0053】なお、上記実施例のアナログ式の火災警報
装置に代わって、本発明は、各火災感知器側で火災判断
を行い、その結果だけを火災受信機や中継器等の受信手
段に送出するオン・オフ式の火災警報装置にも適用可能
なものであるが、その場合には、火災受信機RE側で図
8のステップ202〜210において作成された重付け
値テーブル記憶領域RAM13及びテーブル選択記憶領
域RAM14の内容を、伝送ラインLを介して火災感知
器側に設けた任意のRAMに複写させるようにし、ま
た、火災受信機RE側に設けられた記憶領域ROM11
及びROM12等のプログラムの内容の一部を火災感知
器側の記憶領域ROM21等に移設して、図8及び図9
のステップ220〜226及び230の動作を火災感知
器側で行わせるようにする。火災感知器側のステップ7
00や226で得られた燻焼火災の確度等の火災判断値
や火災発生等の火災判断結果は火災受信機RE側に送出
されて表示等が行われることとなる(ステップ228、
232及び234)。
【0054】上記実施例では、重付け値テーブルは、火
災受信機REにおける一環動作として作成されて記憶領
域RAM13に格納される場合を示したが、例えば製造
工程等で作成してROM等に格納されたものを、火災受
信機RE(火災受信機側で火災判断を行う場合)、また
は各火災感知器DE1〜DEN(火災感知器側で火災判断
を行う場合)に搭載して用いるようにしても良い。
【0055】図12は、重付け値テーブルをそのように
例えば製造段階等で作成する場合の重付け値テーブル記
憶領域の作成装置を例示するもので、図13は、図12
の重付け値テーブル記憶領域作成装置の動作を説明する
ための動作プログラムのフローチャートを示す図であ
る。図12に示す重付け値テーブル記憶領域作成装置
は、マイクロプロセッサMPU3、図13に示すプログ
ラムの記憶領域ROM31、各種定数テーブルの記憶領
域ROM32、例えばEEPROM等の重付け値テーブ
ルの記憶領域ROM33、作業用領域RAM31、定義
テーブル用の記憶領域RAM32、表示器DP2、学習
データ入力用テンキーKY、インターフェースIF31
及びIF32等から構成されている。
【0056】図13では、前述と同様、作成しようとす
るWT1〜WT3 等の適当数L個の重付け値テーブル
(ステップ301)の各々について、定義テーブルの入
出力関係及び使用形態をそれぞれテンキーKYから入力
して定義テーブル記憶領域RAM32及びテーブル選択
記憶領域ROM34に格納する(ステップ305)。そ
して前述の図10に示すネット構造作成プログラム60
0を走らせて重付け値テーブルを得、記憶領域ROM3
3に格納する(ステップ306)。このようにして1つ
1つL個の重付け値テーブルが記憶領域ROM33に格
納されていき、重付け値テーブル記憶領域ROM33が
作成される。
【0057】その後、図12の作成装置により作成され
た重付け値テーブル記憶領域ROM33及びテーブル選
択記憶領域ROM34を作成装置から取り出して図1に
示す火災受信機RE内に搭載すれば、それぞれ重付け値
テーブル記憶領域RAM13及びRAM14の代わりと
して用いられ得る。
【0058】
【発明の効果】以上、本発明によれば、火災現象に係わ
る所定数の種類の入力情報に対し重付け値テーブルの重
付け値をネット構造的に付与しながら演算処理して火災
判断値を得るようにした火災警報装置において、入力情
報のうちに正常でないものが存在する場合には、あらか
じめ用意された重付け値テーブルのうち、その正常でな
い入力情報は除外した正常な入力情報のためだけの対応
の重付け値テーブルを用いて演算処理を行うようにして
いるので、異常と判断された入力情報は演算処理を行う
際には除外されることとなり、誤った火災判断値が出力
されることは防止されるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による火災警報装置における
火災受信機の内部回路を示すブロック回路図である。
【図2】本発明の一実施例による火災警報装置におい
て、図1に示す火災受信機に複数個が接続される火災感
知器の1つの内部回路を示すブロック回路図である。
【図3】図1に示す火災受信機内のテーブル選択記憶領
域RAM14の記憶内容を例示する図である。
【図4】図1に示す火災受信機内で行われる信号処理を
概念的に説明するためのネット構造を示す図である。
【図5】図1に示す火災受信機内の重付け値テーブル記
憶領域RAM13の記憶内容を例示する図である。
【図6】重付け値テーブルの1つを作成するために、図
1に示す火災受信機内の定義テーブル記憶領域RAM1
2に記憶される定義テーブルを例示する図である。
【図7】異常のセンサ部が存在した場合の信号処理を説
明するための、図4と同様のネット構造を説明するため
の図である。
【図8】図1に示される火災受信機の動作を説明するた
めのフローチャートを示す図である。
【図9】図1に示される火災受信機の動作を説明するた
めのフローチャートを示す図である。
【図10】図8及び図9に示される火災受信機の動作に
おいて行われるネット構造作成プログラムのフローチャ
ートを示す図である。
【図11】図8及び図9に示される火災受信機の動作に
おいて行われるネット構造計算プログラムのフローチャ
ートを示す図である。
【図12】重付け値テーブル記憶領域を例えば製造過程
において作成するための作成装置の一例を示すブロック
回路図である。
【図13】図12に示した重付け値テーブル記憶領域作
成装置の動作を説明するためのフローチャートを示す図
である。
【符号の説明】
RE 火災受信機 ROM11 プログラムの記憶領域 RAM12 定義テーブルの記憶領域 RAM13 重付け値テーブルの記憶領域 RAM14 テーブル選択の記憶領域 OP 操作部 DP 表示部 DE1〜DEN 火災感知器 FS 火災現象検出手段 FS1 煙センサ部 FS2 温度センサ部 FS3 ガス・センサ部 Wij 入力層・中間層間における重付け値 Vjk 中間層・出力層間における重付け値 INi 入力層における検出情報 IMj 中間層における中間情報 OTk 出力層における火災判断情報

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 火災現象に係わる所定数の種類の入力情
    報に基づいて火災判断を行うために、前記所定数の種類
    の入力情報のための重付け値テーブルを用いて、前記所
    定数の種類の入力情報に対して重付け値をネット構造的
    に付与しながら演算処理して少なくとも1つの火災判断
    値を得るようにした火災警報装置において、 前記所定数の種類の入力情報に、異常の入力情報が存在
    するか否かを検出するための異常入力情報検出手段と、 前記所定数の種類の入力情報のうちに異常の入力情報が
    存在する可能な組合わせごとに、異常のものを除いた正
    常な入力情報のための重付け値テーブルを格納しておく
    ための重付け値テーブル記憶手段と、 火災判断時に、前記所定数の種類の入力情報のうち、前
    記異常入力情報検出手段により異常と判断された入力情
    報を除いた正常な入力情報に対して、前記重付け値テー
    ブル記憶手段に格納された当該正常な入力情報のための
    対応の重付け値テーブルを用いて、前記演算処理を行う
    ようにした処理手段と、を備えた火災警報装置。
JP30249292A 1992-11-12 1992-11-12 火災警報装置 Expired - Fee Related JP3159547B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30249292A JP3159547B2 (ja) 1992-11-12 1992-11-12 火災警報装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30249292A JP3159547B2 (ja) 1992-11-12 1992-11-12 火災警報装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06150166A JPH06150166A (ja) 1994-05-31
JP3159547B2 true JP3159547B2 (ja) 2001-04-23

Family

ID=17909618

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30249292A Expired - Fee Related JP3159547B2 (ja) 1992-11-12 1992-11-12 火災警報装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3159547B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3729526B2 (ja) * 1995-01-20 2005-12-21 新コスモス電機株式会社 異常検出方法
JP7001419B2 (ja) * 2017-10-13 2022-01-19 ホーチキ株式会社 異常判定システム、監視装置、異常判定方法、及びプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06150166A (ja) 1994-05-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0396767B1 (en) Fire alarm apparatus
EP0403659B1 (en) Fire alarm system
EP0729125B1 (en) Ambient condition detecting apparatus and method of operating an alarm system
US5673020A (en) Early stage fire detecting apparatus
JP3159547B2 (ja) 火災警報装置
JP2756276B2 (ja) 火災警報装置
JP3002498B2 (ja) 火災感知器、並びに該火災感知器に用いられる重付け値を設定するための重付け値設定用機器
JP2716490B2 (ja) 火災警報装置
JP2843577B2 (ja) 火災警報装置
WO2021099637A1 (en) Method of measuring the health of a house
JP2755975B2 (ja) 火災警報装置
JP2755973B2 (ja) 火災警報装置
JPH0444795B2 (ja)
JP2941379B2 (ja) 火災警報装置
JPH07272144A (ja) 火災報知設備
JP3258434B2 (ja) 火災警報装置
US11276284B1 (en) System and method for detecting events in a system
JPH02195495A (ja) 火災警報装置
JPH04697A (ja) 火災警報装置
JP3061311B2 (ja) 火災警報装置
JP2843589B2 (ja) 火災警報装置
JP3061310B2 (ja) 火災警報装置
JPH02128296A (ja) 火災警報装置
JP2755971B2 (ja) 火災警報装置
JP2024076251A (ja) リスク表示システム、情報処理装置、リスク表示方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090216

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees