JP3159542B2 - 火災警報装置 - Google Patents

火災警報装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、煙、熱、ガス等の火災
現象の物理量に関する検出情報及び/または部屋の大き
さや人数、周囲温度等の環境情報に基づいて火災確度や
危険度等の少なくとも1つの火災情報を得るための火災
警報装置に関するものである。
【0002】
【従来技術及び問題点】火災を検出するための種々の方
法がある。例えば一番単純な方法としてセンサ・レベル
すなわち火災感知器の検出情報により火災判定を行う場
合を考えると、センサ・レベルが或る所定のレベルを超
えた場合に火災信号を出力するようにしている。この場
合に火災感知器から出力される火災信号は、所定のレベ
ルを超えているか否かにより一義的に決定されるもので
あり、種々の環境条件を充分に考慮したものとは言い難
い。また、火災感知器からの検出情報に加うるに、環境
情報をも収集し、それら検出情報並びに環境情報から総
合的に火災判定するようにすることも考えられてはいる
が、あいまいな環境情報をも考慮して充分に信頼性のお
ける火災信号を得るには至っておらず、人間の感覚から
すると、火災信号がオンであっても必ずしも火災である
と断定できない場合が多々ある。
【0003】このような問題を解決するため本件出願人
によりなる特開平2−195495号公報には、環境情
報をも含め、収集された情報を、従来行われていたより
も一層信頼性のある方法で、処理することにより、より
確実な火災判定を行うようにした火災警報装置が示され
ている。すなわち、該火災警報装置では、火災現象に係
わる種々の収集情報、並びに該収集情報からの加工情報
を得、該得られた収集情報及び加工情報の各々ごとに火
災情報に対する関数を定義しておくと共に、該関数を用
いて行われるべき少なくとも1つの処理のルールを定義
しておき、該各処理のルール並びに該各処理のルールに
用いられる対応の各関数に基づいて、前記得られた情報
の処理を行って、各処理のルールごとの関数値を得、得
られた関数値の重心を求めることにより火災情報を得る
ようにしている。得られた火災情報は例えば基準値等と
比較される等して火災発生の有無が判断される。
【0004】このような火災警報装置においては、得ら
れた関数値は有効に総合判断されるので、精度の高い火
災情報が得られ、従って良好な火災監視を行うことが可
能である。しかしながら、このような処理のルールを用
いての推論では多数のルールが用いられるので、例えば
経時変化や環境が変化した等の理由により、全部のルー
ルがすべて有効に働いているとは限らない。推論に使用
される処理のルールが推論結果としての火災情報に対し
て有効に働くようにできれば、推論の信頼性を向上させ
る上で非常に有利である。
【0005】そこで、まず、処理のルールが推論結果と
しての火災情報に対してどのくらい有効に働いているか
を知ることは火災判別の推論の信頼性を向上させるに際
して大変重要である。すなわち、推論に用いられるルー
ルが推論結果に対してどのくらい効いているかを示す適
合度を調べ、後でその適合度の度合いにより手動もしく
は自動で、使用する処理のルールの定義関数を適宜修正
もしくは変更し、より推論結果に対する適合度が高くな
るようにし、信頼の高い火災情報を得ることができるよ
うにすれば非常に好ましい。
【0006】
【問題点を解決するための手段】このため、本発明によ
れば、火災現象に係わる種々の情報に基づいて火災情報
を得、該火災情報に基づいて火災発生の有無を判別する
ために、火災現象に係わる種々の収集情報や該収集情報
からの加工情報を含む取得情報を得るための情報取得手
段と、前記取得情報に対する前記火災情報の関係を表す
取得情報対火災情報関数を式もしくはテーブル等の方法
で記憶する関数記憶手段と、1つまたは2つ以上の前記
取得情報対火災情報関数を用いて行われるべき処理のル
ールを、前記取得情報の種類ごとに少なくとも1つ(普
通は複数)記憶する処理ルール記憶手段と、火災発生の
有無を判別する際、複数種類の前記取得情報に基づき、
各種類の取得情報をそれぞれ対応する前記処理のルール
に従って前記取得情報対火災情報関数を用いて処理し各
処理のルールごとの関数値を得、該得られた関数値を総
合的に処理して前記火災情報を得る処理手段と、を備え
た火災警報装置において、前記関数記憶手段に記憶され
る前記取得情報対火災情報関数は、前記取得情報の種類
の各々ごとに複数個用意されており、これにより、前記
処理手段は、各処理のルールに従って前記取得情報対火
災情報関数を用いる際に、前記取得情報の種類の各々ご
とに前記複数個用意された取得情報対火災情報関数の中
から、設定された最適な取得情報対火災情報関数を用い
て処理を行うようにした火災警報装置が提供される。
【0007】また、本発明によれば、火災現象に係わる
種々の情報に基づいて火災情報を得、該火災情報に基づ
いて火災発生の有無を判別するために、火災現象に係わ
る種々の収集情報や該収集情報からの加工情報を含む取
得情報を得るための情報取得手段と、前記取得情報に対
する前記火災情報の関係を表す取得情報対火災情報関数
を式もしくはテーブル等の方法で前記取得情報の種類の
各々ごとに記憶する関数記憶手段と、1つまたは2つ以
上の前記取得情報対火災情報関数を用いて行われるべき
処理のルールを、前記取得情報の種類ごとに少なくとも
1つ(普通は複数)記憶する処理ルール記憶手段と、火
災発生の有無を判別する際、前記取得情報を複数種類取
得し、各種類の取得情報ごとの前記処理のルール並びに
前記関数記憶手段に記憶された前記取得情報対火災情報
関数に基づいて、対応の前記取得情報の処理を行って各
処理のルールごとの関数値を得、該得られた関数値を総
合的に処理して前記火災情報を得る処理手段と、該得ら
れた火災情報に対する前記得られた各処理のルールごと
の前記関数値の適合度を算出する適合度算出手段と、該
適合度算出手段により算出された前記適合度に基づい
て、前記関数記憶手段に記憶されている前記取得情報対
火災情報関数を変更もしくは修正することができる関数
変更修正手段と、を備えた火災警報装置も提供される。
【0008】さらに、本発明によれば、火災現象に係わ
る種々の情報に基づいて火災情報を得、該火災情報に基
づいて火災発生の有無を判別するために、火災現象に係
わる種々の収集情報や該収集情報からの加工情報を含む
取得情報を得るための情報取得手段と、前記取得情報に
対する前記火災情報の関係を表す取得情報対火災情報関
数を式もしくはテーブル等の方法で前記取得情報の種類
の各々ごとに複数個記憶する関数記憶手段と、1つまた
は2つ以上の前記取得情報対火災情報関数を用いて行わ
れるべき処理のルールを、前記取得情報の種類ごとに少
なくとも1つ(普通は複数)記憶する処理ルール記憶手
段と、該処理ルール記憶手段に記憶されている前記各処
理のルールごとに、前記複数個の取得情報対火災情報関
数のうち、用いられるべき1つの取得情報対火災情報関
数の指定を記憶する関数指定記憶手段と、火災発生の有
無を判別する際、前記取得情報を複数種類取得し、各種
類の取得情報ごとの前記処理のルール並びに前記関数指
定記憶手段により指定された前記関数記憶手段内の取得
情報対火災情報関数のうちの1つに基づいて、対応の前
記取得情報の処理を行って各処理のルールごとの関数値
を得、該得られた関数値を総合的に処理して前記火災情
報を得る処理手段と、該得られた火災情報に対する前記
得られた各処理のルールごとの前記関数値の適合度を算
出する適合度算出手段と、該適合度算出手段により算出
された前記適合度に基づいて、前記各処理のルールごと
に前記複数個の取得情報対火災情報関数の中から適切な
ものを選択し、該選択された取得情報対火災情報関数の
指定でもって、前記関数指定記憶手段に記憶されている
前記取得情報対火災情報関数の指定を記憶更新する更新
手段と、を備えた火災警報装置も提供される。
【0009】
【作用】取得情報は、火災現象に基づく物理量の検出情
報及び部屋の大きさや周囲温度等の、検出情報に影響を
与える種々の環境情報を含む収集情報であって良く、ま
た、これら収集情報の時間的な変化量や積分値等のいわ
ゆる加工情報であっても良く、これら取得情報の各種類
ごとに、取得情報対火災情報関数を複数個用意しておく
と共に、該取得情報対火災情報関数を用いて行われるべ
き環境条件に適した処理のルールをあらかじめ記憶して
おき、取得情報の各種類ごとに用意された複数個の取得
情報対火災情報関数の中から、設定された最適な取得情
報対火災情報関数を用いて取得情報を処理手段に処理さ
せるようにしている。これにより、火災現象の検出情報
に影響を与える環境情報を加味し、得られるべき火災情
報に寄与する広範囲の取得情報を考慮することができる
と共に、複数個用意された取得情報対火災情報関数のう
ち設定された最適なものを用いることができるようにし
ているので、広範囲の取得情報を正当に絞り込むことが
できて、一層信頼性の高い火災情報を得ることができ
る。
【0010】複数個用意された取得情報対火災情報関数
のうち最適なものの設定を行うためには、火災情報が得
られたとき該火災情報に対する各処理のルールごとの関
数値の適合度を算出し、該算出された適合度に基づい
て、適合度の低い場合には定義関数のうち適合度の高い
ものを選択する等により、複数個の中から最適な定義関
数を設定するようにすることができる。このような最適
な取得情報対火災情報関数の設定は、一定期間ごとに、
手動で行うようにしても良く、処理手段により自動的に
行うようにしても良い。
【0011】また、複数個の取得情報対火災情報関数を
用意する態様としては、記憶手段に複数個の取得情報対
火災情報関数をあらかじめ記憶しておくようにしても良
く、また、適合度に応じて関数記憶手段に記憶されてい
る個々の取得情報対火災情報関数をディスプレイ等で参
照しながらオペレータが修正したり、別の関数に変更し
たりするようにしても良い。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例について説明する。
図1は、各火災感知器で検出された火災現象に基づくア
ナログ物理量のセンサ・レベルを火災受信機REや中継
器等の受信手段に送出し、該受信手段では収集されたセ
ンサ・レベルに基づいて火災判断を行ういわゆるアナロ
グ式の火災警報装置に本発明を適用した場合のブロック
回路図である。もちろん、本発明は各火災感知器側で火
災判断を行い、その結果だけを受信手段に送出するオン
・オフ式の火災警報装置にも適用可能なものである。
【0013】図1において、REは火災受信機、DE1
〜DEN は、例えば一対の電源兼信号線のような伝送ラ
インL1を介して火災受信機REに接続されるN個のア
ナログ式の火災感知器であり、その1つ1番火災感知器
DE1 についてのみ内部回路を詳細に示している。
【0014】火災受信機REには、また、伝送ラインL
2を介して換気回数センサ、並びに伝送ラインL3を介し
て人数センサが接続されて示されている。これら換気回
数センサや人数センサは、例えば部屋ごと等に配置され
ており、各火災感知器対応に設けられていたり、いくつ
かの火災感知器につき1つというように配置されたりし
ており、各火災感知器が換気回数センサ及び人数センサ
のいずれに関連しているかが対応表等で分かるようにな
っている。図1には1番火災感知器DE1 に関連する換
気回数センサSI1 及び人数センサSI2 のみが示され
ている。
【0015】火災受信機REにおいて、MPU1は、マ
イクロプロセッサ、ROM11は、後述する本発明の動
作に関係したプログラムを格納したプログラム記憶領
域、ROM12は、個別ルール用の記憶領域、ROM1
3は、個別ルールの定義関数、すなわちセンサ・レベル
SLV に対する定義関数、積分値に対する定義関数、時
刻に対する定義関数等の種々の定義関数を格納した定義
関数の記憶領域、RAM11は、各火災感知器ごとに収
集したセンサ・レベルを格納するための各火災感知器ご
との領域を含む、センサ・レベル用の記憶領域であり、
後述する差分値を求めるために、各火災感知器から複数
回に渡って収集される複数のセンサ・レベルが各火災感
知器ごとに記憶される。RAM12は、積分値用の記憶
領域、RAM13は、使用するルール数の記憶領域、R
AM14は、合計の定義関数値の記憶領域、RAM15
は、作業用領域、RAM16は、ルールの関数値用の記
憶領域、RAM17は、ルールの定義関数番号と適合度
用の記憶領域、RAM18は、火災時の総合値用の記憶
領域、SW1は、適合度表示スイッチ、SW2は、定義関
数番号変更スイッチ、DPは、CRT等の表示器、OP
は、操作部、CLは、時計、TRX11は、火災受信機
REに火災感知器DE1〜DEN を接続する、直・並列
変換器や並・直列変換器等で構成される信号送受信部、
TRX12は、前述の換気回数センサを接続するための
信号送受信部、TRX13は、前述の人数センサを接続
するための信号送受信部、IF11〜IF18は、イン
ターフェース、である。
【0016】また、火災感知器DE1 において、MPU
2は、マイクロプロセッサ、ROM21は、プログラム
の記憶領域、ROM22は、自己アドレスの記憶領域、
RAM21は、作業用領域、FSは、火災現象に基づく
熱、煙、あるいはガス等のいずれかの物理量を検出する
火災現象検出手段であり、図示しないが、増幅器、サン
プルホールド回路、アナログ・ディジタル変換器等を有
している。TRX21は、TRX11と同様の信号送受
信部、IF21及びIF22は、インターフェース、で
ある。
【0017】火災受信機RE内の定義関数用の記憶領域
ROM13には、図2の(a)〜(f)に例が示されている
ような、種々の取得情報すなわち入力情報(横軸)に対
する火災情報としての火災確度(縦軸)を表す種々の定
義関数が、式もしくはテーブルの態様で格納されてお
り、後述するように適合度に応じて使い分けできるよう
に、定義関数の各種類ごとに、定義関数番号Bが付され
た複数通りの定義関数が用意される。図2の例では、各
種類ごとに、B=1〜3の3通りの定義関数が示されて
いるが、定義関数番号は3通り(B=1〜3)に限ら
ず、2通り(B=1〜2)や4通り(B=1〜4)以上
であっても良いのは言うまでもない。
【0018】図2の(a)には、入力情報としての火災現
象検出用センサ部FSからのセンサ・レベル SLV に対
する火災確度を0〜1で示した、定義関数番号1〜3の
3通りのセンサ・レベル用定義関数F11(SLV)、F12(SL
V)及びF13(SLV)が示されており、図2の(b)には、セ
ンサ・レベルが所定のレベル LV1 を超えてからの時間
tに対する火災確度を0〜1で示した、定義関数番号1
〜3の3通りの時間用定義関数F21(t)、F22(t)及び
23(t)が示されており、図2の(c)には、センサ・レ
ベルの差分値△SLV に対する火災確度を0〜1で示し
た、定義関数番号1〜3の3通りの差分値用定義関数F
31(△SLV)、F32(△SLV)及びF33(△SLV)が示されて
おり、図2の(d)には、センサ・レベルの積分値ΣSLV
に対する火災確度を0〜1で示した、定義関数番号1〜
3の3通りの積分値用定義関数F41(ΣSLV)、F42(ΣSL
V)及びF43(ΣSLV)が示されており、図2の(e)には、
換気回数/時が火災判断値に影響を与える場合に、環境
情報としての換気回数 n/時に対する火災確度を0〜1
で示した、定義関数番号1〜3の3通りの換気回数用定
義関数F51(n)、F52(n)及びF53(n)が示されてお
り、そして、図2の(f)には、環境情報としての例えば
室内の人数 p に対する火災確度を0〜1で示した、定
義関数番号1〜3の3通りの人数用定義関数F61(p)、
62(p)及びF63(p)が示されている。
【0019】定義関数の記憶領域ROM13には、その
他種々の定義関数が格納されることができ、必要に応じ
て取り出して用いられ得る。なお、各種類ごとに3通り
の定義関数は、最初は初期設定時等において、定義関数
番号2の定義関数F12(SLV)、F22(t)、F32(△SLV)、
42(ΣSLV)、F52(n)、F62(p)等が用いられるように
設定される。
【0020】火災受信機RE内の個別ルール用の記憶領
域ROM12には、各火災感知器ごとに行われるべき処
理のルールの内容並びに該ルールに用いられる定義関数
のアドレスが記憶されている。各処理のルールとは、1
つまたは2つ以上の種類の取得情報が与えられたとき
に、得られるべき出力情報との関係を定義したものであ
る。例えば、1つの種類の取得情報が与えられたとき
に、得られるべき出力情報との関係を定義した処理のル
ールの例としては、例えば、以下に示すようなルール a
〜f がある。
【0021】ルール a: センサ・レベルが SLV なら
ば、火災情報としての火災確度は、記憶領域ROM13
内に格納されている3通りのセンサ・レベル用定義関数
11(SLV)、F12(SLV)、F13(SLV)のいずれか1つ(以
下、B=1、2または3として、F1B(SLV)で表す)を
用いて決定されるべきである;ルール b: センサ・レベル SLV が所定のレベル LV1
超えてからの時間 t =Tならば、火災情報としての火
災確度は、記憶領域ROM13内に格納されている3通
りの時間用定義関数F21(T)、F22(T)、F23(T)の
いずれか1つ(以下、F2B(T)で表す)を用いて決定
されるべきである;ルール c: センサ・レベル SLV の一定時間の差分値が
△SLV ならば、火災情報としての火災確度は、記憶領域
ROM13内に格納されている3通りの差分値用定義関
数F31(△SLV)、F32(△SLV)、F33(△SLV)のいずれか
1つ(以下、F3B(△SLV)で表す)を用いて決定される
べきである;ルール d: センサ・レベル SLV が所定のレベル LV1
超えてからの積分値もしくは積算値が ΣSLV ならば、
火災情報としての火災確度は、記憶領域ROM13内に
格納されている3通りの積分値用定義関数F41(ΣSL
V)、F42(ΣSLV)、F43(ΣSLV)のいずれか1つ(以
下、F4B(ΣSLV)で表す)を用いて決定されるべきであ
る;ルール e: 火災感知器の設置されている室の換気回数 n
(/時)=Nならば、火災情報としての火災確度は、記
憶領域ROM13内に格納されている3通りの換気回数
用定義関数F51(N)、F52(N)、F53(N)のいずれか
1つ(以下、F5B(N)で表す)を用いて決定されるべ
きである;ルール f: 火災感知器の設置されている室の人数 p=P
ならば、火災情報としての火災確度は、記憶領域ROM
13内に格納されている3通りの人数用定義関数F
61(P)、F62(P)、F63(P)のいずれか1つ(以下、
6B(P)で表す)を用いて決定されるべきである;等
である。
【0022】以上説明した処理のルールは、各火災感知
器ごとに1つまたは2つ以上が定義されて、記憶領域R
OM12内の各火災感知器用領域に格納されている。例
えば1番火災感知器DE1 に対して上述のルール a、
b、d、e で説明したルールが用いられるものとすれ
ば、記憶領域ROM12内の1番火災感知器DE1 用領
域にはルール a、b、d、e が格納されている。そし
て、記憶領域ROM11に格納された後述のプログラム
は、1番火災感知器DE1 の処理を行う場合、記憶領域
ROM12内の1番火災感知器DE1 用領域に格納され
ているルール a、b、d、e の内容に基づいて各ルー
ルで用いられるべき定義関数の種類を特定すると共に、
次に、プログラムは、特定された種類の定義関数ごとの
定義関数番号B(本実施例の場合、B=1、2または
3)を記憶領域RAM17から呼出す。
【0023】記憶領域RAM17には、処理が行われた
際に得られた処理の結果(火災情報すなわち火災確度)
に対する各処理のルールの割合(すなわち各処理のルー
ルが処理結果に対してどの程度影響を与えたか)を表す
適合度が処理のルールごとに記憶されており、また、各
処理のルールに属する定義関数の3通りのうち、用いら
れるべき定義関数の定義関数番号Bが該適合度に基づい
て決定されて記憶されている。
【0024】このように、用いられるべきルール a、
b、d、e が記憶領域ROM12の内容から決定さ
れ、各ルールで用いられる定義関数の種類が各ルールの
内容から決定され、そして各種類の定義関数において用
いられるべき定義関数番号Bが記憶領域RAM17の内
容から決定されると、記憶領域ROM13に格納されて
いる図2の定義関数のうち対応のものを用いて、出力情
報F1B(SLV)、F2B(T)、F4B(ΣSLV)、F5B(N) を
得、そしてそれら出力情報の重心を求める。この重心を
求める操作として、本実施例ではそれら各ルールごとに
得られた定義関数値を合計した値を、用いられたルール
の数R(今説明している場合はルールa、b、d、eで
R=4)で割った値、すなわち定義関数間の平均値Fを
求めるようにしている。
【0025】
【数1】 F={F1B(SLV)+F2B(T)+F4B(ΣSLV)+F5B(N)}/4
【0026】このようにして求められた定義関数の平均
値Fが火災情報、すなわち本実施例では火災確度を表わ
すこととなり、該火災確度は、基準値等と比較されて火
災発生か否かの判断が行われる。
【0027】このように火災情報すなわち火災確度が得
られた後、本発明では、必要に応じて、該得られた火災
確度(処理結果)に対する各処理のルールの適合度を算
出して記憶領域RAM17に更新記憶させ、さらに、該
算出された適合度に基づいて、各処理のルールで用いら
れる定義関数のうち、どの定義関数番号の定義関数を用
いるかを決定し、決定された定義関数番号をも記憶領域
RAM17に更新記憶させるようにしている。なお、適
合度の算出を行う場合は、本実施例では、火災が発生し
たと判定されて最初の火災表示があった後に行われる。
【0028】以下、図3〜図7のフローチャートをも用
いて図1の動作を説明する。
【0029】火災受信機REは1〜N番の火災感知器D
1〜DEN から順番にデータを収集して信号処理を行
っていく。以下、1番火災感知器DE1 に関する信号処
理について説明する。1番火災感知器DE1 にデータ収
集命令を送出した後、該1番火災感知器DE1 からセン
サ・レベル SLV1 が読込まれると(ステップ106)、該
センサ・レベル SLV1 は所定のレベル LV1 と比較され
(ステップ108)、センサ・レベル SLV1 が所定のレベ
ル LV1 より小さいならば(ステップ108のN)、該1
番火災感知器DE1 のためのさらなる信号処理動作は行
われず、センサ・レベル SLV1 が所定のレベル LV1
上である時間を計数するための変数T1がクリアされた
後(ステップ110)、次の火災感知器DE2 のための
信号処理動作に行く(図6のステップ166のN、ステ
ップ104)。
【0030】センサ・レベル SLV1 が所定のレベル LV1
以上であるならば(ステップ108のY)、該センサ・
レベル SLV1 がセンサ・レベル用の記憶領域RAM11
に格納されると共に(ステップ114)、センサ・レベル
SLV1 が所定のレベル LV1以上である時間を計数するた
めの変数T1が1つ増分され(ステップ112)、その
後、1番火災感知器DE1 のための信号処理動作が続け
られていく。
【0031】まず、信号処理動作を行うために用いられ
る情報を得るための収集及び/または演算動作が行われ
る。本実施例の場合、説明のために、信号処理動作用の
情報として、前述の変数T1の演算(ステップ112)
に加うるに、センサ・レベルSLV1 の差分値△SLV(ステ
ップ116)、並びにセンサ・レベル SLV が所定のレ
ベル LV1 を超えてからの積分値ΣSLV(ステップ11
8)が演算され、さらにインターフェースIF13を介
して時計CLから時刻Time 読込まれると共に(ステッ
プ120)、信号送受信部TRX12及びインターフェ
ースIF14を介して該1番火災感知器DE1に関連の
換気回数センサSI1から換気回数Nが読込まれ(ステ
ップ122)、また、信号送受信部TRX13及びイン
ターフェースIF15を介して人数センサSI2から1
番火災感知器DE1に関連する室の人数Pが収集される
(ステップ124)。
【0032】ここに、差分値△SLV は、センサ・レベル
用の記憶領域RAM11に複数が記憶されたセンサ・レ
ベルの内、例えば、今回収集されたセンサ・レベルと先
に収集されたセンサ・レベルとの差を、先と今回の時間
差で除することにより演算される。
【0033】また、積分値ΣSLV の演算は、問題となっ
ている1番火災感知器DE1 から所定レベル LV1 以上
のセンサ・レベル SLV1 が収集されるごとに、前回まで
に積分値用の記憶領域RAM12に格納されている積分
値ΣSLV に、センサ・レベルSLV1 の該所定レベル LV1
以上の値(SLV1−LV1)を加算していくことにより行わ
れ、この加算結果でもって、積分値用の記憶領域RAM
12に格納されている前回までの積分値は更新される。
すなわち、前回までの積分値用の記憶領域RAM12の
内容ΣSLV=(RAM12)は、 (RAM12)+SLV1−LV1 でもって更新される。
【0034】以上の各種情報が収集及び/または演算さ
れてしまうと、まず、個別ルール用の記憶領域ROM1
2から当該1番火災感知器DE1のために必要とされる
処理のルールに関する情報を読出して、それを記憶領域
RAM13に記憶する(図4のステップ126)。
【0035】具体的には、記憶領域ROM12内の1番
火災感知器DE1 用の領域には、ルール a、b、d、
e に関する詳細情報と、各ルールに用いられる定義関
数の各定義関数番号ごとの記憶領域ROM13における
アドレスと、ルール数R=4と、が格納されており、そ
れらは読出されてルール数の記憶領域RAM13に格納
される(ステップ126)。記憶領域ROM12に記憶さ
れた記憶領域ROM13における定義関数番号ごとの前
記アドレスから、記憶領域ROM13内における各定義
関数の格納場所を知ることができる。
【0036】次に、記憶領域RAM13に格納された4
つのルールについて順番に以下の処理を行う。最初にr
=1のルールすなわちルール a についての処理につい
て説明すると、まず、ルール a で用いられる定義関数
の種類(ルール a の場合はセンサ・レベル用定義関
数)のための定義関数番号Bを記憶領域RAM17(図
9参照)から読み出し(ステップ132)、次に、個別
ルール用の記憶領域ROM12から、定義関数用記憶領
域ROM13内の、ルール a に対応する図2の(a)のセ
ンサ・レベル用定義関数のうちの定義関数番号Bの定義
関数の入っている領域の先頭アドレスAD1B を読込む
(ステップ134)。次に、ルール a に用いる入力情報
の値、すなわちステップ114で記憶領域RAM11に
格納された最新のセンサ・レベル SLV1 を先頭アドレス
AD1B に加算し、図2の(a)の定義関数番号Bのセンサ
・レベル用定義関数の入っている領域のAD1B+SLV1
番地の内容を読込み、定義関数値の記憶領域RAM16
の通常の領域(図8参照)に格納する(ステップ13
6)。この領域のAD1B+SLV1 番地の内容がセンサ・レ
ベルSLV1 に対する定義関数値すなわち火災確度F1B(SL
V1) に対応する。
【0037】このようにして得られた火災確度F1B(SLV
1)は合計の定義関数値用の記憶領域RAM14に累積
記憶されるが(ステップ138)、今はr=1の場合を
説明しているので、該記憶領域RAM14に記憶される
のは今得られたF1B(SLV1)だけである。
【0038】同様にして次のr=2のルール b につい
ての処理を説明すると(ステップ130)、ルール b で
用いられる時間用定義関数のための定義関数番号Bを、
図9に示された記憶領域RAM17から読み出し(ステ
ップ132)、次に、個別ルール用の記憶領域ROM1
2から、定義関数用の記憶領域ROM13内の、ルール
b に対応する図2の(b)の時間用定義関数のうちの定
義関数番号Bの定義関数の入っている領域の先頭アドレ
スAD2B を読込む(ステップ134)。次に、ルール
b に用いる入力情報の値、すなわちセンサ・レベル SL
V1 が所定のレベル LV1 を超えてからの時間T1(ステ
ップ112で求められている)を先頭アドレスAD2B
に加算し、図2の(b)の定義関数番号Bの時間用定義関
数の入っている領域のAD2B+T1番地の内容すなわち
火災確度F2B(T1)を読込み、図8に示されている定義
関数値の記憶領域RAM16の通常の領域に格納する
(ステップ136)。
【0039】このようにして得られた火災確度F
2B(T1)は、先にr=1で得られた火災確度F1B(SL
V1)に加えて、合計の定義関数値用の記憶領域RAM1
4に累積記憶される(ステップ138)。
【0040】以下、r=3のルール d、及びr=4のル
ール e についても同様に処理が行われ、ステップ11
8及びステップ122で決定されている積分値ΣSLV 及
び換気回数Nに基づいてそれぞれ火災確度F4B(ΣSL
V)、F5B(N)が求められ(ステップ134)、それら火
災確度はそれぞれ記憶領域RAM16の対応の通常領域
に格納されると共に(ステップ136)、記憶領域RA
M14に累積記憶される(ステップ138)。
【0041】このようにして使用ルール a、b、d、e の
すべてについての処理が完了すると(ステップ140)、
記憶領域RAM14に格納された火災確度の加算値
【0042】
【数2】 F1B(SLV1)+F2B(T1)+F4B(ΣSLV)+F5B(N)
【0043】が読出され(ステップ142)、該加算値は
ルールの数R=4で除算されて火災確度Total として
求められ(ステップ144)、このようにして求められた
火災確度の値は表示器DPに表示され(ステップ14
6)、また、適当な基準値Fと比較されて(ステップ1
48)、該基準値F以上ならば火災表示を行う等の適当
な火災動作が取られる (ステップ150)。
【0044】火災確度Total が基準値F以上であると
判定された場合には、さらに、その判定が最初のもので
あったか否かが判定され、最初の火災判定であった場合
には(ステップ152のY)、火災確度Total が記憶領
域RAM18(図10参照)に移され(ステップ15
4)、また、各処理のルール a、b、d、e で得られ
た火災確度の関数値が、図8の記憶領域RAM16の通
常時の領域から火災時の領域に移され(ステップ16
0)、このように記憶領域RAM16の火災時の領域に
移された各処理のルールの関数値ごとにそれらの適合度
が以下の式に従って算出されて、図9に示した記憶領域
RAM17の適合度の領域に格納される(ステップ16
2)。
【0045】
【数3】 処理のルール a の適合度 = F1B(SLV)/Total
【0046】
【数4】 処理のルール b の適合度 = F2B(T)/Total
【0047】
【数5】 処理のルール d の適合度 = F4B(ΣSLV)/Total
【0048】
【数6】 処理のルール e の適合度 = F5B(N)/Total
【0049】各処理のルールで得られた関数値の適合度
を算出する際に、最初の火災表示であったか否かを判定
するのは、一度、火災が発生した場合にはその火災状況
は進展するため、その後に火災感知器から収集されるデ
ータに基づいて得られる関数値は、最初に火災発生と判
断された関数値とは異なり、進行中の確実に火災と断定
できる値であり、このような最初の火災発生時点とは異
なった関数値に対する各処理のルールの適合度を算出し
ても、火災発生時点の判断即ち早期に火災を検知するた
めの各処理のルールの適合性の判断とはならないからで
ある。
【0050】また、適合度を算出する際にステップ16
0で関数値MFを同じ記憶領域RAM16内で火災時の
場所(図8参照)へ移動しているのは、後で定義関数番
号の変更要求が出るまで関数値MFを保存しておくため
である。
【0051】これにて、1番火災感知器DE1 に対する
信号処理動作は終了し、次の2番火災感知器DE2 以降
の火災感知器に対しても同様の処理動作が行われていく
(ステップ166のN及びステップ104)。このよう
にして火災感知器の処理が順番に続けられていき、最後
のN番目の火災感知器DEN の処理が終了したならば
(ステップ166のY)、以下に説明するように、火災
が沈静化していて火災表示が行われておらず(ステップ
168のN)、適合度表示スイッチSW1が操作されてい
る場合には(ステップ170のY)、定義関数番号及び
適合度記憶用の記憶領域RAM17に記憶されている適
合度を表示する動作が行われ、また、定義関数番号変更
スイッチSW2が操作されている場合には(ステップ1
78のY)、記憶領域RAM17に記憶されている定義
関数番号を書き換える動作が行われる。
【0052】もし、火災表示がクリアされていない場合
には(ステップ168のY)、これは火災が未だ沈静し
ておらず火災状況が継続中であるという理由により、火
災復帰動作が行われていないためであるので、適合度の
表示及び定義関数番号の書き換えの動作は行われず、最
初の1番目の火災感知器DE1に戻って火災監視のため
の信号処理動作が行われて行く。
【0053】勿論、火災表示がクリアされていても(ス
テップ168のN)、適合度表示スイッチSW1も定義関
数番号変更スイッチSW2も操作されていない場合に
は、最初の1番目の火災感知器DE1に戻って火災監視
のための信号処理動作が行われて行く(ステップ170
のN、ステップ176、ステップ178のN及びステッ
プ102)。
【0054】もし、いずれかの火災感知器において火災
動作して火災表示が行われた後、火災が沈静化すると、
図示しない火災動作復帰スイッチが操作されて火災警報
装置の復帰動作が行われる。このように復帰動作が行わ
れると表示器DPの火災表示もクリアされているため
(ステップ168のN)、適合度表示スイッチSW1
び定義関数番号変更スイッチSW2 が操作されていれば
(ステップ170のY、ステップ178のY)、それぞ
れ適合度の表示及び定義関数番号の書き換えの動作が行
われる。なお、適合度表示スイッチSW1 及び定義関数
番号変更スイッチSW2 は別途設けずに、適合度表示指
令及び定義関数番号書き換え指令を操作部OPから入力
できるようにしても良い。
【0055】適合度表示スイッチSW1が操作されてい
る場合には(ステップ170のY)、ステップ162で
算出されて記憶されている1番目の火災感知器DE1
ための4つのルール a、b、d、e の推論に対する適
合度が記憶領域RAM17から読み出されて(ステップ
172)、クリアされている表示器DPに1番目の火災
感知器DE1のための適合度として表示される(ステッ
プ174)。本実施例では、ステップ162で算出され
た火災感知器DE1における4つのルールに対する適合
度だけが、記憶領域RAM17に記憶されているものと
しているが、もし、他の火災感知器においても火災動作
が有ったならば、その動作した火災感知器における適合
度も同様に記憶領域RAM17に記憶されているため、
該他の火災感知器のための適合度として一緒に表示され
るのは勿論である。
【0056】適合度の表示動作が行われた後、定義関数
番号変更スイッチSW2が操作されていなければ(ステ
ップ178のN)、最初の1番火災感知器DE1に戻って
火災監視のための信号処理動作が行われて行くが、定義
関数番号変更スイッチSW2が操作されている場合には
(ステップ178のY)、記憶領域RAM17に記憶さ
れている定義関数番号を書き換えるための動作が行われ
る。
【0057】まず、記憶領域RAM17内に記憶されて
いる、適合度が変更された火災感知器の数M、及びそれ
らM個の火災感知器の各々における処理のルールの数R
を読み出す(ステップ180)。例えば、1番目の火災
感知器DE1 だけが火災動作したものとすればM=1で
あり、1番目の火災感知器DE1 では4つの処理のルー
ル a、b、d、e が用いられているので、R=4であ
る。そして、次に、最初は1番目の火災感知器DE1
おけるr=1の処理のルール(すなわち処理のルール a
)から順番に、各処理のルールにおける定義関数番号
及び変更された適合度を記憶領域RAM17から読み出
しながら(ステップ190)、これら読み出された適合
度及び定義関数番号に基づいて、新たな定義関数番号B
を求める動作が行われて行く。
【0058】図2に示すように、各種類における3つの
定義関数は、定義関数番号Bが大きい程、同じ測定値も
しくは測定値の加工値(図2の横軸)において火災確度
が大きくなるように設定されている。従って、1つの処
理のルールにおいて或る測定値もしくは加工値で火災動
作した場合、該処理のルールにおいて用いられていた定
義関数の定義関数番号が大きい程、該処理のルールの適
合度は大きく、定義関数番号が小さい程、該処理のルー
ルの適合度は小さくなる傾向を有する。
【0059】従って、本実施例では、1番目の火災感知
器DE1 における処理のルール aの定義関数番号Bが
元々は通常の値もしくは初期設定時の値であるB=2で
あったならば(ステップ192のY)、適合度Aが大き
過ぎてA>1.2の場合には(ステップ194のY)、適
合度を下げるべく定義関数番号BをB=3に設定して、
図9に示す記憶領域RAM17内の当該火災感知器領域
の定義関数番号を今設定されたB=3で記憶更新し(ス
テップ196)、逆に、適合度が小さ過ぎてA<0.6の
場合には(ステップ198のY)、適合度を上げるべく
B=1に設定して記憶更新し(ステップ200)、そし
て適合度が0.6≦A≦1.2の場合にはB=2のままで
記憶更新は行わない。
【0060】定義関数番号Bが元々B=1であったなら
ば(ステップ202のY)、適合度Aが大き過ぎてA>
1.2の場合には(ステップ204のY)、適合度を下げ
るべくB=2に設定して記憶更新を行い(ステップ20
6)、それ以外は記憶更新を行わずB=1のままであ
る。
【0061】定義関数番号Bが元々B=3であったなら
ば(ステップ202のN)、適合度Aが小さ過ぎて0.4
≦A<0.6の場合には(ステップ208のY)、適合度
を上げるべくB=2に設定して記憶更新を行い(ステッ
プ210)、さらに小さくてA<0.4の場合には(ステ
ップ212のY)、B=2を飛び越して一挙にB=1に
設定して記憶更新を行い(ステップ214)、Aが0.6
以上の場合は記憶更新を行わずにB=3のままである。
【0062】このようにして処理のルール a 定義関数
番号が書き換えられると、次に処理のルール b の書き
換えに行き、最後に当該火災感知器のR個すべての定義
関数番号が書き換えられると(ステップ216のY)、
記憶領域RAM17に読み込まれた次の火災感知器のた
めの定義関数番号の書き換え動作に行く。そしてM個す
べての火災感知器のための適合度が書き換えられると
(ステップ218のY)、1番火災感知器からの通常の
火災監視動作に戻る。
【0063】次回のステップ132における処理動作で
は、このようにステップ180〜218で設定変更され
た定義関数番号Bが用いられる。
【0064】なお、以上の実施例においては、処理のル
ールとしてはルール a〜f を、そして定義関数としては
第2図(a)〜(f)のものを示したが、これはあくまで説明
のためであり、これら処理のルール並びに定義関数の内
容は、用いられる環境に応じて適宜変更され得るのは容
易に理解されよう。
【0065】また、定義関数番号を3通りとしかつ定義
関数番号の設定変更は、適合度が0.6以上か否かもし
くは1.2以下か否かで行う場合を示したが、これは単
に一例であり、定義関数番号を増やして、もっと細かい
設定変更を行うようにすることができるのは勿論であ
る。
【0066】さらに、定義関数番号変更スイッチがオン
の場合は定義関数番号の変更を火災受信機内部で自動的
に行うようにしたものを示したが、ステップ174にお
ける適合度の表示内容を観察しながら、オペレータもし
くは操作者が操作部OPから手動で設定変更するように
することもできる。
【0067】また、ステップ174における適合度に基
づいて、定義関数用の記憶領域ROM13を交換するこ
とにより定義関数を変更するようにすることもできる
し、さらに、定義関数を表示させて、オペレータもしく
は操作者が操作部OPから手動で定義関数に手を加えて
変更したり修正したりすることも可能である。
【0068】
【発明の効果】以上、本発明によれば、広範囲の取得情
報を考慮して信頼性の高い火災情報を得るために、情報
取得手段により得られる各取得情報ごとに火災確度のよ
うな火災情報に対する定義関数を用意しておくと共に、
該定義関数を用いて行われるべき環境条件に適した処理
のルールを適当に選択してあらかじめ記憶しておき、取
得情報ごとに対応の処理のルールを用いて処理を行って
関数値を得、得られた関数値を総合的に判断するように
した火災警報装置において、各処理のルールに用いられ
る定義関数を各取得情報ごとに複数個用意しておくと共
に、推論に使用される各処理のルールが推論結果として
の火災情報に対してどのくらい有効に働いているか、す
なわちその適合度を把握し、その適合度に応じて、各取
得情報ごとに複数個用意された定義関数を変更もしくは
修正するようにしたので、各処理のルールで行われる処
理を実際の環境に密接に適合したものとすることがで
き、推論の信頼性を一層向上させることができるという
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を適用した火災警報装置を示
すブロック回路図である。
【図2】本発明の実施例で用いられ得る定義関数の例を
示す図である。
【図3】図1の火災警報装置の火災受信機側の動作を説
明するためのフローチャートである。
【図4】図1の火災警報装置の火災受信機側の動作を説
明するためのフローチャートである。
【図5】図1の火災警報装置の火災受信機側の動作を説
明するためのフローチャートである。
【図6】図1の火災警報装置の火災受信機側の動作を説
明するためのフローチャートである。
【図7】図1の火災警報装置の火災受信機側の動作を説
明するためのフローチャートである。
【図8】処理のルールの関数値用の記憶領域RAM16
を詳細に示す図である。
【図9】処理のルールの定義関数番号と適合度の記憶領
域RAM17を詳細に示す図である。
【図10】火災時のTotal値の記憶領域RAM18を詳
細に示す図である。
【符号の説明】
RE 火災受信機 MPU1 マイクロプロセッサ ROM11 プログラムの記憶領域 ROM12 個別ルール用の記憶領域 ROM13 定義関数用の記憶領域 RAM11 センサ・レベル用の記憶領域 RAM12 積分値用の記憶領域 RAM13 使用するルール数の記憶領域 RAM14 合計の定義関数値用の記憶領域 RAM15 作業用領域 RAM16 合計のルール関数値用の記憶領域 RAM17 ルールの定義関数番号と適合度の記憶領
域 RAM18 火災時のTotal 値の記憶領域 SW1 適合度表示スイッチ SW2 定義関数番号変更スイッチ SI1 換気回数センサ SI2 人数センサ CL 時計 DP 表示器 OP 操作部 DE1〜DEN 火災感知器 FS 火災現象検出手段

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 火災現象に係わる種々の情報に基づいて
    火災情報を得、該火災情報に基づいて火災発生の有無を
    判別するために、 火災現象に係わる種々の収集情報や該収集情報からの加
    工情報を含む取得情報を得るための情報取得手段と、 前記取得情報に対する前記火災情報の関係を表す取得情
    報対火災情報関数を記憶する関数記憶手段と、 前記取得情報対火災情報関数を用いて行われるべき処理
    のルールを、前記取得情報の種類ごとに記憶する処理ル
    ール記憶手段と、 火災発生の有無を判別する際、複数種類の前記取得情報
    に基づき、各種類の取得情報をそれぞれ対応する前記処
    理のルールに従って前記取得情報対火災情報関数を用い
    て処理し各処理のルールごとの関数値を得、該得られた
    関数値を総合的に処理して前記火災情報を得る処理手段
    と、を備えた火災警報装置において、 前記関数記憶手段に記憶される前記取得情報対火災情報
    関数は、前記取得情報の種類の各々ごとに複数個用意さ
    れており、これにより、前記処理手段は、各処理のルー
    ルに従って前記取得情報対火災情報関数を用いる際に、
    前記取得情報の種類の各々ごとに前記複数個用意された
    取得情報対火災情報関数の中から、設定された最適な取
    得情報対火災情報関数を用いて処理を行うようにした火
    災警報装置。
  2. 【請求項2】 火災現象に係わる種々の情報に基づいて
    火災情報を得、該火災情報に基づいて火災発生の有無を
    判別するために、 火災現象に係わる種々の収集情報や該収集情報からの加
    工情報を含む取得情報を得るための情報取得手段と、前
    記取得情報に対する前記火災情報の関係を表す取得情報
    対火災情報関数を前記取得情報の種類の各々ごとに記憶
    する関数記憶手段と、 前記取得情報対火災情報関数を用いて行われるべき処理
    のルールを、前記取得情報の種類ごとに記憶する処理ル
    ール記憶手段と、 火災発生の有無を判別する際、前記取得情報を複数種類
    取得し、各種類の取得情報ごとの前記処理のルール並び
    に前記関数記憶手段に記憶された前記取得情報対火災情
    報関数に基づいて、対応の前記取得情報の処理を行って
    各処理のルールごとの関数値を得、該得られた関数値を
    総合的に処理して前記火災情報を得る処理手段と、 該得られた火災情報に対する前記得られた各処理のルー
    ルごとの前記関数値の適合度を算出する適合度算出手段
    と、 該適合度算出手段により算出された前記適合度に基づい
    て、前記関数記憶手段に記憶されている前記取得情報対
    火災情報関数を変更もしくは修正することができる関数
    変更修正手段と、を備えた火災警報装置。
  3. 【請求項3】 火災現象に係わる種々の情報に基づいて
    火災情報を得、該火災情報に基づいて火災発生の有無を
    判別するために、 火災現象に係わる種々の収集情報や該収集情報からの加
    工情報を含む取得情報を得るための情報取得手段と、 前記取得情報に対する前記火災情報の関係を表す取得情
    報対火災情報関数を前記取得情報の種類の各々ごとに複
    数個記憶する関数記憶手段と、 前記取得情報対火災情報関数を用いて行われるべき処理
    のルールを、前記取得情報の種類ごとに記憶する処理ル
    ール記憶手段と、 該処理ルール記憶手段に記憶されている前記各処理のル
    ールごとに、前記複数個の取得情報対火災情報関数のう
    ち、用いられるべき1つの取得情報対火災情報関数の指
    定を記憶する関数指定記憶手段と、 火災発生の有無を判別する際、前記取得情報を複数種類
    取得し、各種類の取得情報ごとの前記処理のルール並び
    に前記関数指定記憶手段により指定された前記関数記憶
    手段内の取得情報対火災情報関数のうちの1つに基づい
    て、対応の前記取得情報の処理を行って各処理のルール
    ごとの関数値を得、該得られた関数値を総合的に処理し
    て前記火災情報を得る処理手段と、 該得られた火災情報に対する前記得られた各処理のルー
    ルごとの前記関数値の適合度を算出する適合度算出手段
    と、 該適合度算出手段により算出された前記適合度に基づい
    て、前記各処理のルールごとに前記複数個の取得情報対
    火災情報関数の中から適切なものを選択し、該選択され
    た取得情報対火災情報関数の指定でもって、前記関数指
    定記憶手段に記憶されている前記取得情報対火災情報関
    数の指定を記憶更新する更新手段と、を備えた火災警報
    装置。
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