JP3159393B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JP3159393B2
JP3159393B2 JP11911291A JP11911291A JP3159393B2 JP 3159393 B2 JP3159393 B2 JP 3159393B2 JP 11911291 A JP11911291 A JP 11911291A JP 11911291 A JP11911291 A JP 11911291A JP 3159393 B2 JP3159393 B2 JP 3159393B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真複写機、レー
ザービームプリンター、普通紙FAXなどの電子写真応
用分野に広く用いることができる電子写真感光体及びこ
れを用いた電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法は米国特許第2297691
号公報に示されるように画像露光の間に受けた照射量に
応じて電気抵抗が変化し且暗所では絶縁性の物質をコー
ティングした支持体よりなる光導電性材料を用いる。こ
の光導電性材料を用いた電子写真感光体に要求される基
本的な特性としては(1)暗所で適当な電位に帯電でき
ること。(2)暗所において電荷の逸散が少ないこと。
(3)光照射によって速やかに電荷を逸散せしめうるこ
となどが挙げられる。
【0003】従来より電子写真感光体としてはセレン、
酸化亜鉛、硫化カドミウム等の無機光導電性化合物を主
成分とする感光層を有する無機感光体が広く用いられて
きた。しかし、これらは前記(1)〜(3)の条件は満
足するが熱安定性、耐湿性、耐久性、生産性等において
必ずしも満足し得るものではない。例えば、セレンは結
晶化すると感光体としての特性が劣化してしまう為製造
上も難しく、また熱や指紋等が原因となり結晶化を起こ
し感光体としての性能が劣化してしまう。また硫化カド
ミウムは耐湿性や耐久性、酸化亜鉛では平滑性、硬度、
耐摩擦性に問題がある。さらに無機感光体の多くは感光
波長領域が制限されている。例えばセレンの感光波長領
域は青色領域であり赤色領域にはほとんど感度を有しな
い。
【0004】そのため感光性を長波長領域に広げるため
に種々の方法が提案されているが感光波長域の選択には
制約が多い。酸化亜鉛あるいは硫化カドミウムを感光体
として用いる場合にもそれ自体の感光波長域は狭く種々
の増感剤の添加が必要である。
【0005】これらの無機感光体のもつ欠点を克服する
目的で様々な有機光導電性化合物を主成分とする電子写
真感光体の開発が近年盛んに行なわれている。例えば米
国特許第3837851号公報にはトリアリルピラゾリ
ンを含有する電荷輸送層を有する感光体、米国特許第3
871882号公報にはペリレン顔料の誘導体からなる
電荷発生層と3−プロピレンとホルムアルデヒドの縮合
体からなる電荷輸送層とからなる感光体等が公知であ
る。
【0006】またビスアゾ顔料またはトリスアゾ顔料を
電荷発生物質として用いた感光体として特開昭59−3
3445号公報、特開昭56−46237号公報、特開
昭60−111249号公報等が公知である。
【0007】さらに有機光導電性化合物はその化合物に
よって電子写真感光体の感光波長域を自由に選択するこ
とが可能である。例えばアゾ系の有機顔料に関して言え
ば特開昭61−272754号公報、特開昭56−16
7759号公報に示された物質は可視領域で高感度を示
すものが開示されており又特開昭57−195767号
公報、特開昭61−228453号公報で示された物質
は赤外領域にまで感度を有しているものも示されてい
る。
【0008】これらの材料のうち赤外領域に感度を有す
る材料は近年進歩の著しいレーザービームプリンター
(以下LBPと略す)やLEDプリンターなどに使用さ
れその需要頻度は高くなっている。
【0009】特に近年赤外領域に高感度を有する材料と
してオキシチタニウムフタロシアニン(以下TiOPc
と略す)が注目されている。TiOPcは多くの結晶形
態をとることが知られており、例えば特開昭63−36
6号公報や特願平1−319934号明細書などに結晶
形態が示されている。
【0010】TiOPcを電荷発生層に用いた電子写真
感光体は非常に高感度であり且赤外領域にまで感度を有
しているが、高感度ゆえ導電性支持体の塩化物などの欠
陥や汚れなどからのホールの注入が起こりやすく画像上
の欠陥を起こし易い
【0011】通常このような基盤からの注入を阻止する
方法として電荷発生層と支持体との間にバリヤー層とし
ての機能と接着層としての機能を有する中間層を設ける
ことが提案されている。これまで電荷発生層と支持体と
の間に設ける層としてポリアミド(特開昭46−473
44号公報、特開昭52−25638号公報)、ポリエ
ステル(特開昭52−20836号公報)、ポリウレタ
ン(特開昭49−10044号公報)などが挙げられ
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特に温湿度変
化に対しポリエステル、ポリウレタンなどは変動が大き
く低温低湿下から高温高湿下の全環境に対して安定した
画質を得るのは困難である。
【0013】全環境下でもある程度の画質が得られる物
としてはポリアミドがあるがポリアミドは高温高湿下で
抵抗が下がりバリアー性が減少するという欠点をもつ。
【0014】特にLBPなどで多く用いられている露光
部電位を現像するいわゆる反転現像系では全面白画像
(以下ベタ白と略す)を撮ると画像上に黒点が多数発生
する現象(以下画像黒ポチと略す)が起き易くポリアミ
ドを用いても高解像度が得られないという欠点があっ
た。
【0015】従って、本発明の目的は、TiOPcを用
いた電子写真感光体の持つ優れた特性を損なうことな
く、画像黒ポチの発生しにくい電子写真感光体を提供す
ることにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明に従って、導電性
支持体上に中間層を介して感光層を有する電子写真感光
体において、該感光層がオキシチタニウムフタロシアニ
ンを含有し、該中間層がイオン種の濃度が0.001重
量%以上0.02重量%以下のポリアミド樹脂から成る
ことを特徴とする電子写真感光体が提供される。
【0017】以下、本発明を詳細に説明する。
【0018】アルコール可溶性ナイロン等のポリアミド
樹脂を、イオン種の溶解し易い熱水などで洗浄し含有イ
オン種の濃度を下げたうえで中間層に用いることによっ
て画像黒ポチを全環境下で無くすことができる。従来の
アゾ顔料、ε型銅フタロシアニンなど低感度顔料では効
果が認めにくいがTiOPcのように高感度顔料の場合
特に効果が著しくなるものである。これはTiOPcの
場合、感度が非常によいということは発生キャリアーが
多くかつ電荷輸送層へのキャリアーの注入が行われ易い
ということである。その為支持体側からホールが注入し
てしまうと電荷発生層自体にはバリアー性が無い為直ち
に画像欠陥が生じてしまう。
【0019】これを防止しつつ従来の特性を保持する為
には特定の濃度領域のイオン種を含んだポリアミドを中
間層に用いればよいことを見出した。すなわちイオン種
の濃度が0.02重量%を超えるとTiOPcの場合支
持体側からの注入性が促進され画像黒ポチが特に高温高
湿下で大量に発生する。逆にイオン種の濃度が0.00
1重量%より低くなると低温低湿下で抵抗が大幅に上が
って感度低下を引き起こしてしまい使用に堪えない。従
ってイオン種の濃度が0.02重量%から0.001重
量%の範囲にあるポリアミドを中間層として用いること
により画像欠陥の生じない電子写真感光体を得ることが
できる。
【0020】次に本発明を実際の構成に従って説明す
る。導電性支持体としては導電性を有するものであれば
良くアルミニウム、ステンレスなどの金属、あるいは導
電層を設けた金属、プラスチック、紙などが挙げられ、
形状としては円筒状またはフィルム状等が挙げられる。
【0021】LBPなど画像入力がレーザー光の場合は
散乱による干渉縞防止を目的とした導電層を設けること
が好適である。これはカーボンブラック、金属粒子等の
導電性粉体をバインダー樹脂中に分散して形成すること
ができる。導電層の膜厚は5〜40μm、好ましくは1
0〜30μmである。
【0022】その上にポリアミドからなる中間層を設け
る。中間層の膜厚は0.2〜5μm、好ましくは0.5
〜1μmである。
【0023】中間層の上にTiOPcを溶剤に溶解した
バインダー樹脂中に分散した塗工液を塗工し乾燥して電
荷発生層を形成する。
【0024】ここで用いるバインダー樹脂としては例え
ばポリエステル樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリビニルカ
ルバゾール樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、ポ
リサルフォン樹脂、ポリアリレート樹脂、塩化ビニリデ
ン・アクリロニトリロコポリマー樹脂、ポリビニルベン
ザール樹脂などが主として用いられる。バインダー樹脂
と顔料の比率は1/5〜5/1が好ましく、より好まし
くは1/2〜3/1である。
【0025】電荷輸送層は主として電荷輸送物質とバイ
ンダー樹脂とを溶剤中に溶解させた塗料を塗工乾燥して
形成する。用いられる電荷輸送物質としては各種のトリ
アリールアミン系化合物、ヒドラゾン系化合物、スチル
ベン系化合物、ピラゾリン系化合物、オキサゾール系化
合物、トリアリルメタン系化合物、チアゾール系化合物
などが挙げられる。バインダー樹脂としては電荷発生層
に用いたものと同様の樹脂を用いることができる。
【0026】これらの感光層の塗布方法としてはディッ
ピング法、スプレーコーティング法、スピンナーコーテ
ィング法、ビードコーティング法、ブレードコーティン
グ法、ビームコーティング法などを用いることができ
る。
【0027】図1に本発明の電子写真感光体を用いた一
般的な転写式電子写真装置の概略構成図を示した。
【0028】図において、1は像担持体としての本発明
のドラム型感光体であり軸1aを中心に矢印方向に所定
の周速度で回転駆動される。該感光体1はその回転過程
で帯電手段2によりその周面に正または負の所定電位の
均一帯電を受け、次いで露光部3にて不図示の像露光手
段により光像露光L(スリット露光・レーザービーム走
査露光など)を受ける。これにより感光体周面に露光像
に対応した静電潜像が順次形成されていく。
【0029】その静電潜像はついで現像手段4でトナー
現像されそのトナー現像像が転写手段5により不図示の
給紙部から感光体1と転写手段5との間に感光体1の回
転と同期取り出されて給紙された転写材Pの面に順次転
写されていく。
【0030】像転写を受けた転写材Pは感光体面から分
離されて像定着手段8へ導入されて像定着を受けて複写
物(コピー)として機外へプリントアウトされる。
【0031】像転写後の感光体1の表面はクリーニング
手段6にて転写残りトナーの除去を受けて清浄面化さ
れ、更に前露光手段7により除電処理されて繰り返して
像形成に使用される。
【0032】感光体1の均一帯電手段2としてはコロナ
帯電装置が一般に広く使用されている。また転写装置5
もコロナ転写手段が一般に広く使用されている。電子写
真装置として、上述の感光体や現像手段、クリーニング
手段などの構成要素のうち、複数のものを装置ユニット
として一体に結合して構成し、このユニットを装置本体
に対して着脱自在に構成しても良い。例えば、感光体1
とクリーニング手段6とを一体化してひとつの装置ユニ
ットとし、装置本体のレールなどの案内手段を用いて着
脱自在の構成にしても良い。このとき、上記の装置ユニ
ットの方に帯電手段および/または現像手段を伴って構
成しても良い。
【0033】光像露光Lは、電子写真装置を複写機やプ
リンターとして使用する場合には、原稿からの反射光や
透過光、あるいは原稿を読取り信号化し、この信号によ
りレーザービームの走査、LEDアレイの駆動、または
液晶シャッターアレイの駆動などにより行われる。
【0034】ファクシミリのプリンターとして使用する
場合には、光像露光Lは受信データをプリントするため
の露光になる。図2はこの場合の1例をブロック図で示
したものである。
【0035】コントローラ11は画像読取部10とプリ
ンター19を制御する。コントローラ11の全体はCP
U17により制御されている。画像読取部10からの読
取データは、送信回路13を通して相手局に送信され
る。相手局から受けたデータは受信回路12を通してプ
リンター19に送られる。画像メモリ16には所定の画
像データが記憶される。プリンタコントローラ18はプ
リンター19を制御している。14は電話である。
【0036】回線15から受信された画像情報(回線を
介して接続されたリモート端末からの画像情報)は、受
信回路12で復調された後、CPU17で復号処理が行
われ、順次画像メモリ16に格納される。そして、少な
くとも1ページの画像情報がメモリ16に格納される
と、そのページの画像記録を行なう。CPU17は、メ
モリ16より1ページの画像情報を読み出し、プリンタ
コントローラ18に復号化された1ページの画像情報を
送出する。プリンタコントローラ18は、CPU17か
らの1ページの画像情報を受け取るとそのページの画像
情報記録を行なうべく、プリンター19を制御する。
【0037】尚、CPU17は、プリンター19による
記録中に、次のページの受信を行なっている。
【0038】以上の様にして、画像の受信と記録が行な
われる。
【0039】本発明の電子写真感光体は電子写真複写機
に利用するのみならず、レーザービームプリンター、C
RTプリンター、LEDプリンター、液晶プリンター、
レーザー製版など電子写真応用分野にも広く用いること
ができる。
【0040】次に本発明に用いるTiOPcの製造例を
示す。
【0041】[製造例1]α−クロロナフタレン100
g中、o−フタロジニトリル5.0g、四塩化チタン
2.0gを200℃にて3時間加熱・撹拌した後50℃
まで冷却して析出した結晶を濾別、ジクロロチタニウム
フタロシアニンのペーストを得た。次にこれを100℃
に加熱したN,N′−ジメチルホルムアミド100ml
で撹拌・洗浄、次いで60℃のメタノール100mlで
2回洗浄を繰返し濾別した。更にこの得られたペースト
を脱イオン水100ml中80℃で1時間撹拌、濾別し
て青色のTiOPc結晶を得た。収量4.3g。
【0042】この化合物の元素分析値は以下の通りであ
った。
【0043】 元素分析値(C32168 TiO) C H N Cl 計算値(%) 66.68 2.80 19.44 0.00 実測値(%) 66.50 2.99 19.42 0.47 次にこの結晶を濃硫酸30mlに溶解させ20℃の脱イ
オン水300ml中に撹拌下で滴下して再析出、濾過し
十分に水洗した後非晶質のTiOPcを得た。この非晶
質のTiOPc4.0gをメタノール100ml中室温
(22℃)下、8時間懸濁・撹拌処理し、濾別、減圧乾
燥し低結晶性のTiOPcを得た。更に、低結晶性のT
iOPc2.0gにn−ブチルエーテル40mlを加え
1mmφ硝子ビーズと共にミリング処理を室温下(22
℃)20時間行なった。この分散液より固形分を取りだ
しメタノール、水で十分に洗浄、乾燥した。収量1.8
g。
【0044】この結晶のX線回折における回折角2θ±
0.2°は9.0°,14.2°,23.9°,27.
1°に強いピークを有していた。
【0045】[製造例2]特開昭61−239248号
公報(USP4,728,592)に開示されている製
造例に従って、いわゆるα型と呼ばれている結晶系のT
iOPcを得た。
【0046】
【実施例】以下実施例に従って説明する。 [実施例1] <サンプルNo.1の作成>30φ、260mmのA1
シリンダーを基体とし、それに、以下の材料より構成さ
れる塗料を基体上に浸漬法で塗布し、140℃、30分
熱硬化して18μmの導電層を形成した。 導電性顔料:酸化スズコート処理酸化チタン …10部(重量部、以下同) 抵抗調節用顔料:酸化チタン …10部 結着樹脂:フェノール樹脂 …10部 レベリング剤:シリコーンオイル …0.001部 溶剤:メタノール/メチルセロソルブ=1/1 …20部 次に、この上にN−メトキシメチル化ナイロン3部と共
重合ナイロン3部とをメタノール65部とn−ブタノー
ル30部とに溶解した溶液を浸漬法で塗布して1.0μ
mの中間層を形成した。
【0047】ここに用いたナイロンは以下の精製手段を
用いた。ナイロン1gをメタノール1リットルに溶か
し、メチルエチルケトン20リットルに撹拌しながら滴
下した。滴下終了後デカントしメチルエチルケトンで2
回洗浄した後、濾過乾燥を行なった。乾燥したナイロン
を20℃の4リットルの脱イオン水で30分ずつ4回洗
浄し濾過した後減圧乾燥を行なった。
【0048】この溶液をアルミ上に同様の方法で塗布し
中間層を形成した後剥離しイオン量を測定したところ、
ナトリウム、カルシウム、リン、塩素イオンが検出され
その濃度は0.020重量%であった。
【0049】次に製造例1で作成した顔料3部とポリビ
ニルブチラール(商品名エスレックBM−2積水化学
製)2部およびシクロヘキサノン80部をφ1mmガラ
スビーズを用いたサンドミル装置で4時間分散した後、
メチルエチルケトン115部を加えて電荷発生層用分散
液を得た。これを前記中間層上に浸漬法で塗布し、0.
2μmの電荷発生層を形成した。
【0050】次に、下記構造式の化合物10部
【0051】
【化1】 ビスフェノールZポリカーボネート樹脂(粘度平均分子
量22000)10部を、モノクロルベンゼン50部、
ジクロルメタン10部に溶解した。この塗料を前述の電
荷発生層の上に浸漬法で塗布し、110℃1時間乾燥し
20μmの電荷輸送層を形成してサンプルNo.1の感
光体を作成した。
【0052】得られた感光体について、画像評価を行な
った。評価はキャノン製LBP(商品名「レーザーショ
ット」)を使用した。環境は35℃,85%RHとし
た。画像黒ポチの評価は5×5cm2 の画像域にある黒
ポチの数で表1のようにランクを付けた。
【0053】35℃,85%RHで画像出しを行なった
後に、15℃,15%RH下に2日エージングし残留電
位を測定した。又残留電位測定後、連続2000枚の画
像出し耐久試験を行ない、その直後の電位を測定し残留
電位がどのくらい上昇しているかを調べた。その結果を
表2に示す。
【0054】[実施例2] ナイロンの水洗時間と水洗回数を変えてイオン含有率が
以下の数値を示すサンプルを作成した。 No. 2 3 4 5 6 7 イオン含有率 0.015 0.013 0.010 0.008 0.005 0.001 (重量%) 中間層のナイロンを変更した以外は実施例1と同様に感
光体を作成した。実施例1と同様の評価を行ないその結
果を表2に示す。
【0055】[比較例1]サンプルNo.8では精製し
ていないナイロンを使用し、サンプルNo.9〜12で
はナイロンの水洗時間と水洗回数を変えて、イオン含有
率が以下の数値を示すサンプルを作成した。
【0056】 No. 8 9 10 11 12 イオン含有率 0.078 0.042 0.023 0.0008 0.0006 (重量%) 中間層のナイロンを変更した以外は実施例1と同様に感
光体を作成した。実施例1と同様の評価を行ないその結
果を表2に示す。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】 [実施例3]顔料として製造例2で作成したものを使用
した以外は実施例1,2のサンプルNo.1〜7と全く
同様にしてサンプルNo.13〜19の感光体を作成し
た。実施例1と同様の評価を行ないその結果を表3に示
す。
【0059】[比較例2]顔料として製造例2で作成し
たものを使用した以外は比較例1のサンプルNo.8〜
12と全く同様にしてサンプルNo.20〜24の感光
体を作成した。実施例1と同様の評価を行ないその結果
を表3に示す。
【0060】
【表3】 [比較例3]使用する顔料をε型銅フタロシアニンを使
用した以外は実施例1,2、比較例1のサンプルNo.
1〜12と全く同様にしてサンプルNo.25〜36の
感光体を作成した。実施例1と同様の評価を行ないその
結果を表4に示す。
【0061】
【表4】 [比較例4]顔料を以下の構造式のものを用い
【0062】
【化2】 かつ分散時間を60時間とした以外は実施例1,2、比
較例1のサンプルNo.1〜12と全く同様にしてサン
プルNo.37〜48の感光体を作成した。実施例1と
同様の評価を行ないその結果を表5に示す。
【0063】
【表5】 以上実施例及び比較例1,2に示したようにTiOPc
を電荷発生物質に用いて且中間層のアルコール可溶性ナ
イロンのイオン種の濃度が0.001重量%以上0.0
2重量%以下のものを用いることによって高感度でかつ
高温高湿下でも画像欠陥(画像黒ポチ)が無く、更に低
温低湿下でも電位変動の少ない電子写真感光体を作成す
ることができる。TiOPcは特にX線回折スペクトル
における回折角2θ±0.2°が9.0°,14.2
°,23.9°,27.1°に強いピークを有する場合
特に効果が著しい。
【0064】又比較例3,4に示したようにアゾ顔料や
ε型銅フタロシアニンではイオン種の濃度で電位変動及
び画像特性にTiOPcほどの効果が得られないのは明
らかである。
【0065】
【発明の効果】本発明の電子写真感光体は、優れた電子
写真特性を損なわずに画像欠陥特に高温高湿下での画像
黒ポチを押えることが可能となり、全環境において安定
した画像を得ることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な転写式電子写真装置の概略構成図であ
る。
【図2】電子写真装置をプリンターとして使用したファ
クシミリのブロック図である。
【符号の説明】
1 感光体 2 帯電手段 3 露光部 4 現象手段 5 転写手段 6 クリーニング手段 7 前露光手段 8 像定着手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 葉波 信之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 相野谷 英之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 岸 淳一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 青砥 寛 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−103557(JP,A) 特開 平1−177556(JP,A) 特開 平2−309362(JP,A) 特開 平2−183265(JP,A)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に中間層を介して感光層
    を有する電子写真感光体において、該感光層がオキシチ
    タニウムフタロシアニンを含有し、該中間層がイオン種
    の濃度が0.001重量%以上0.02重量%以下のポ
    リアミド樹脂から成ることを特徴とする電子写真感光
    体。
  2. 【請求項2】 前記オキシチタニウムフタロシアニン
    が、CuKα特性X線回折における回折角2θ±0.2
    °が9.0°,14.2°,23.9°,27.1°に
    強いピークを有することを特徴とする請求項1記載の電
    子写真感光体。
  3. 【請求項3】 前記中間層がアルコール可溶性ナイロン
    から成ることを特徴とする請求項1記載の電子写真感光
    体。
  4. 【請求項4】 前記感光層が電荷発生層と電荷輸送層と
    を有し、該電荷発生層が前記オキシチタニウムフタロシ
    アニンを含有することを特徴とする請求項1記載の電子
    写真感光体。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4記載の電子写真感光体
    を備えた電子写真装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし4記載の電子写真感光体
    を備え、かつリモート端末からの画像情報を受信する受
    信手段を有するファクシミリ。
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