JP3158523B2 - オキシナイトライドガラスの製造方法 - Google Patents

オキシナイトライドガラスの製造方法

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    • C03B19/06Other methods of shaping glass by sintering, e.g. by cold isostatic pressing of powders and subsequent sintering, by hot pressing of powders, by sintering slurries or dispersions not undergoing a liquid phase reaction
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    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2201/00Type of glass produced
    • C03B2201/06Doped silica-based glasses
    • C03B2201/20Doped silica-based glasses doped with non-metals other than boron or fluorine
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オキシナイトライドガ
ラスの製造方法に関するものである。特にシリカ微粉末
と窒化ケイ素微粉末を混合した後に成型し、1700℃
以上で、かつ200kgf/cm以上の高温高圧で焼
結することにより、所望のオキシナイトライドガラスを
得る方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体工業分野で、半導体へのドーピン
グなどの熱処理工程では、その部材として熱によって不
純物を放出せず、使用温度で劣化しないような高純度な
耐熱材料が望まれている。このため現在では、水晶粉末
を融解させて得られる溶融石英ガラスが使用されている
が、原料中に含まれる金属等の不純物は、精製工程を経
てもガラス中に混入し、熱処理中に拡散されて放出され
ることがある。また、合成石英ガラスで高純度なものが
得られるが、合成の時に混入する水酸基等の影響により
耐熱性が溶融石英ガラスと比べて劣る。この様に純度,
耐熱性の両面で満足のいくものには現在のシリカガラス
では至っていない。
【0003】その両面の性質を持ったガラスとしてオキ
シナイトライドガラスが挙げられる。酸化物ガラスの酸
素の一部を窒素で置き換えたオキシナイトライドガラス
は、既に機械的性質、化学的性質、熱的性質が向上する
ことが知られており、最近その研究が盛んになされてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】過去に報告されたオキ
シナイトライドガラスの製造法には、ガラス溶融体にア
ンモニアガスを吹き込むか、あるいは窒化ケイ素とガラ
ス原料を溶融させる方法がある。しかし高純度なオキシ
ナイトライドガラスを得るため、ガラス原料をシリカガ
ラスとした場合、非常に高温にする必要があり工業化に
は問題がある。また、バイコールガラス,ゾル−ゲル法
により得られた乾燥ゲル体のアンモニアガス処理が報告
されているが、発泡の問題がある。
【0005】本発明は、シリカ微粉末と窒化ケイ素微粉
末を混合した後に成型し、1700℃以上で、かつ20
0kgf/cm以上の高温高圧で焼結することによ
り、高純度で無気泡なオキシナイトライドガラスを融点
以下で得ることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意検討を行った結果、本発明に到
達した。すなわち本発明は、窒化ケイ素微粉末とシリカ
微粉末の混合重量比を1:79以上、1:12以下に
合した後に成型し、1700℃以上で、かつ200kg
f/cm2以上の高温高圧で焼結することを特徴とする
高純度で無気泡なオキシナイトライドガラスの製造方法
である。以下、本発明を更に詳細に説明する。
【0007】本発明のシリカガラスの製造方法では、出
発原料をシリカと窒化ケイ素の混合微粉末とした。シリ
カ微粉末は、例えばスート法,ゾル−ゲル法などいずれ
の方法によって作製してもなんらさしつかえない。しか
し窒化ケイ素粉末とシリカ粉末を均一に混合するために
は、粒子径が30μm以下であることが好ましい。
【0008】また、混合する窒化ケイ素とシリカ微粉末
の重量比は、シリカガラスの加工性,機械的特性,熱的
特性,化学的特性に対する影響を考慮し、1:79以
上、1:12以下であることが好ましい。また、窒化ケ
イ素微粉末との混合方法は、湿式法,乾式法いずれの方
法でもよい。
【0009】得られた原料微粉末の成型方法としては、
鋳込み成型等の湿式成型法、プレス成型等の乾式成型法
が挙げられるが、いかなる方法によるものでも構わな
い。しかし、焼結中に無気泡化し易い濾過成型法を用い
ることが好ましい。例えばシリカ粉末と窒化ケイ素混合
微粉末を純水などの溶媒中に分散させ、スラリーとし、
濾過成型するとよい。
【0010】成型体は、1700℃以上の無酸素雰囲気
中で、かつ200kgf/cm以上の高温高圧でガラ
ス化を行うが、その雰囲気は、窒化ケイ素の分解を抑え
る為に無酸素雰囲気にする。更にその効果を上げるため
に雰囲気を窒素ガスにすることが好ましい。また焼結方
法はホットプレス法による一軸プレス焼結等いかなる方
法でもよいが、窒化ケイ素の分解、ガラス内の発泡を抑
えるために、ガス圧を用いる熱間静水圧法による焼結が
好ましい。
【0011】
【実施例】本発明を詳細に説明するため、以下に実施例
をあげるが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0012】(実施例1)四塩化ケイ素を原料とした火
炎加水分解により得られたシリカ微粉末体を原料とし
た。メノウ製のボールとポットを使用し、窒化ケイ素と
微粉末シリカ微粉末をそれぞれ1:79の重量比で純水
を分散媒体としてメノウ製ボールミルを用いて24時間
混合粉砕した。得られた混合微粉末のスラリーを乾燥し
た後に、メノウ製乳鉢で再粉砕し、プレス,および冷間
静水圧成型により成型体を得た。
【0013】成型体は、1400℃のヘリウム雰囲気中
に投入し焼きしめたのちに、熱間静水圧装置を用いて1
750℃で1000kgf/cmの窒素雰囲気で透明
ガラス化させた。
【0014】(実施例2)実施例1と同じ方法で作製し
たシリカ微粉末を原料とし、窒化ケイ素と微粉末シリカ
微粉末をそれぞれ1:36の重量比で純水を分散媒体と
してメノウ製ボールミルを用いて24時間混合粉砕し
た。得られた混合微粉末のスラリーを乾燥した後に、メ
ノウ製乳鉢で再粉砕し、10:1の重量比で混合粉末と
純水を混合しスラリーとして、吸引濾過法によりスラリ
ーを濾過した。濾過は表面の水分がなくなるまで行い、
乾燥させた後に冷間静水圧成型により成型体を得た。
【0015】成型体は、1400℃のヘリウム雰囲気中
に投入し焼きしめたのちに、熱間静水圧装置を用いて1
750℃で1000kgf/cmの窒素雰囲気で透明
ガラス化させた。
【0016】(比較例)実施例に使用したシリカ微粉末
を、金型を用いてプレス成型し、ヘリウムガス雰囲気で
1540℃で透明ガラス化させた。
【0017】以上の工程より得られたオキシナイトライ
ドガラス中の窒素分の定量分析の結果とビームベンディ
ング法により1400℃で測定した粘性係数を表1に示
す。
【0018】 表 1 窒素濃度(wt%) 粘性係数(poise) 実施例1 0.5 6.62×1010 実施例2 1.0 1.18×1011 比較例 0 9.28×10 表からも明らかなように、ガラスへの窒素の導入によ
り、粘性係数の優れた、すなわち耐熱性の優れた無気泡
ガラスが得られた。
【0019】
【発明の効果】以上のように、高温粘性の高い、耐熱性
に優れた無気泡で高純度なオキシナイトライドガラスを
融点以下で作製することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−64029(JP,A) 特開 昭62−265125(JP,A) ”Hip glassmaking for high nitrogen compositions in th e Y−Si−Al−O−N syst em,”Journal of Non −Crystalline Solid s,71(1985),p.287−294 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C03C 3/06 C03B 19/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オキシナイトライドガラスの製造方法にお
    いて、窒化ケイ素微粉末とシリカ微粉末の混合重量比を
    1:79以上、1:12以下に混合した後に成型し、1
    700℃以上で、かつ200kgf/cm2以上の高温
    高圧で焼結することを特徴とするオキシナイトライドガ
    ラスの製造方法。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項に記載のオキシナイ
    トライドガラスの製造方法において、シリカと窒化ケイ
    素の混合微粉末を溶媒中に分散させスラリーとし、濾過
    することにより成型させることを特徴とするオキシナイ
    トライドガラスの製造方法。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項または第2項に記載
    のオキシナイトライドガラスの製造方法において、高温
    高圧処理の雰囲気を窒素ガスとすることを特徴とするオ
    キシナイトライドガラスの製造方法。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第1項〜第3項のいずれか
    に記載のオキシナイトライドガラスの製造方法におい
    て、高温高圧処理を熱間静水圧法によって行うことを特
    徴とするオキシナイトライドガラスの製造方法。
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JP6950279B2 (ja) * 2017-05-24 2021-10-13 日本電気硝子株式会社 焼結体の製造方法及び焼結体

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"Hip glassmaking for high nitrogen compositions in the Y−Si−Al−O−N system,"Journal of Non−Crystalline Solids,71(1985),p.287−294

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