JP3158184B2 - 感光性樹脂組成物 - Google Patents

感光性樹脂組成物

Info

Publication number
JP3158184B2
JP3158184B2 JP27239594A JP27239594A JP3158184B2 JP 3158184 B2 JP3158184 B2 JP 3158184B2 JP 27239594 A JP27239594 A JP 27239594A JP 27239594 A JP27239594 A JP 27239594A JP 3158184 B2 JP3158184 B2 JP 3158184B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyvinyl alcohol
photosensitive resin
photosensitive
resin composition
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP27239594A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07301913A (ja
Inventor
英俊 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP27239594A priority Critical patent/JP3158184B2/ja
Publication of JPH07301913A publication Critical patent/JPH07301913A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3158184B2 publication Critical patent/JP3158184B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シャドウマスク、スク
リーン印刷製版、写真平版等の現像の際に利用される感
光性樹脂組成物、および感光性樹脂組成物に混入される
感光性樹脂に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シャドウマスク、スクリーン印刷製版、
写真平板等で利用されている感光性樹脂組成物はポリビ
ニルアルコールに感光剤、例えば重クロム酸塩、ジアゾ
ニウム塩、水溶性アジドが添加されたものである。ポリ
ビニルアルコール系の感光性樹脂は水で現像できるので
取り扱いが容易である。物性面については、接着性、溶
液安定性は優れているが、感光性は不十分であった。そ
こで、光反応モノマーと共重合させたり、エチレン性不
飽和化合物と併用したりして感光性の向上を検討してい
た。
【0003】ポリビニルアルコールと光反応モノマーと
を共重合させた場合、耐水性、接着性、および機械的強
度が向上するが、現像性が低下するという欠点を有して
いる。また、ポリビニルアルコールの重合度を高めるほ
ど感光性は高くなり、接着性、機械的強度も向上する。
しかし、水に溶解したときの粘度が非常に高くなるた
め、液状の感光性樹脂を塗工する際の作業性が非常に悪
くなる。
【0004】ポリビニルアルコールとエチレン性不飽和
化合物とを併用した場合には、ポリビニルアルコールと
エチレン性不飽和化合物との相溶性が悪いという問題が
ある。末端にアルデヒド基を有する低重合度ポリビニル
アルコールに、N−メチロールアクリルアミドを併用し
た繊維処理剤が開発されているが、N−メチロールアク
リルアミドを添加するだけでは十分な感光性やフィルム
強度は得られない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記の課題を
解決するためなされたもので、感光性、接着性、機械的
強度に優れ、感光膜を作る際に塗工しやすい感光性樹脂
および感光性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めになされた本発明の感光性樹脂は、下記式〔I〕
【0007】
【化4】
【0008】または/および下記式〔II〕
【0009】
【化5】
【0010】で示される。Rはエチレン系不飽和炭化水
素基であり、mは重合度であり100〜1500であ
る。
【0011】感光性樹脂は、下記式〔IV〕
【0012】
【化6】
【0013】または/および下記式〔V〕
【0014】
【化7】
【0015】で表される片末端または両末端にアルデヒ
ド基を有する低重合度ポリビニルアルコールと、下記式
〔III〕
【0016】
【化8】
【0017】で表わされるN−メチロールアミドとから
合成される。Rは式〔I〕と同一のエチレン系不飽和炭
化水素基、nは0または1である。
【0018】片末端または両末端にアルデヒド基を有す
る低重合度ポリビニルアルコールの生成方法は、ポリビ
ニルアルコールが有する1・2−グリコール結合を開裂
させることによって得られるものである。通常のポリビ
ニルアルコールは2モル%以下の1・2−グリコール結
合を含有している。1・2−グリコール結合開裂方法は
特公昭58−17309 号公報に記載されている方法に準じて
行なう。
【0019】例えば、1・2−グリコール結合を選択的
に開裂する過ヨウ素酸、もしくはその塩、四酢酸鉛、お
よびアルカリ性過酸化水素等と、ポリビニルアルコール
とを反応させれば、末端基にアルデヒド基を有する低重
合度ポリビニルアルコールが得られる。
【0020】末端にアルデヒド基を有する低重合度ポリ
ビニルアルコールには、アルデヒド基を片末端のみに有
するポリビニルアルコールと、両末端に有するポリビニ
ルアルコールとが含まれている(比率的には、アルデヒ
ド基を片末端のみに有するポリビニルアルコールが多く
含まれている。) 末端にアルデヒド基を有する低重合度ポリビニルアルコ
ールを得るために使用する低重合度ポリビニルアルコー
ルは、重合度が500〜3000が好ましく、特に10
00〜2000が望ましい。重合度が500以下の場合
には、機械的強度が不十分なものとなってしまう。重合
度が3000以上の場合には、粘度が高くなり、塗工性
が悪化する。けん化度は75モル%〜98モル%が好ま
しく、特に80モル%〜98モル%が望ましい。けん化
度が75モル%以下の場合では、水に対する溶解性が低
くなり、現像処理後の未現像部分の洗い出しが低下す
る。また、98モル%を越えると、同様に水に対する溶
解性が低くなり、未現像部分の洗い出しが低下する。
【0021】低重合度ポリビニルアルコールは通常市販
されているものでもよく、ポリビニルアルコールとして
の特性を保持できれば、変性物、共重合体であってもさ
しつかえない。変性物として、例えばエーテル化、エス
テル化、アセタール化等の変性ポリビニルアルコールが
挙げられる。
【0022】共重合体は、カルボン酸基含有不飽和単量
体、アミド基含有不飽和単量体、スルホン酸基含有不飽
和単量体と、ポリビニルアルコールとの共重合体であ
る。カルボン酸基含有不飽和単量体には、アクリル酸、
マレイン酸、イタコン酸およびこれらの塩が挙げられ
る。アミド基含有不飽和単量体には、アクリルアミド、
メタクリルアミドが挙げられる。スルホン酸基含有不飽
和単量体には、ビニルスルホン酸、メタクリルスルホン
酸、これらの塩が挙げられる。共重合比率は用いられる
共重合体の種類によっても多少変動するが、ポリビニル
アルコールに対して0.1〜10モル%の範囲が採用さ
れる。共重合体は単独でも、2種類以上を組み合わせて
使用してもよい。
【0023】低重合度ポリビニルアルコールを開裂させ
る場合、pH4.0以下の酸性下で反応させる。過酸化
水素を用いる場合は、HCl、H2SO4等の鉱酸を添加
して酸性にする。
【0024】従って、得られた片末端または両末端にア
ルデヒド基を有する低重合度ポリビニルアルコールは重
合度が100〜1500になり、特に300〜1000
が好ましい。
【0025】エチレン系不飽和炭化水素基を持つN−メ
チロールアミドは下記式〔III〕
【0026】
【化9】
【0027】で表わされる。nは0あるいは1である
が、1のときがさらに好ましい。
【0028】N−メチロールアミドには、例えばN−メ
チロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルア
ミド、N−ジメチロールアクリルアミド、N−ジメチロ
ールメタクリルアミドが例示され、その中でもN−メチ
ロールアクリルアミドが好適である。添加量は、末端に
アルデヒド基を有する低重合度ポリビニルアルコールに
対して(重量比)=10/100〜80/100が好ま
しく、特に20/100〜50/100が望ましい。
【0029】低重合度ポリビニルアルコールに、前記の
N−メチロールアミドを反応させて得た感光性樹脂の溶
液安定性を保つため、重合禁止剤を添加するのが好まし
い。重合禁止剤には、例えばハイドロキノン誘導体、ベ
ンゾキノン誘導体、フェノール誘導体が挙げられる。重
合禁止剤の添加量は末端にアルデヒド基を有する低重合
度ポリビニルアルコールに対して(重量比)=0.00
1/100〜0.1/100が好ましく、特に0.02
/100〜0.05/100が望ましい。重合禁止剤以
外に、ぬれ性や消泡性を有する界面活性剤の使用も制限
されるものではない。
【0030】低重合度ポリビニルアルコールとN−メチ
ロールアミドとの合成温度は50〜80℃、特に50〜
60℃が好ましい。50℃未満であると合成が進まず、
80℃を超えると架橋反応が起こり、感光性樹脂が得ら
れない。得られた感光性樹脂に感光剤を加え、感光性樹
脂組成物とする。
【0031】感光性樹脂組成物は前記の感光性樹脂、お
よび感光剤を主成分としており、シャドウマスク、スク
リーン印刷製版、写真平版等の現像の際に使用される。
【0032】感光剤には、例えば重クロム酸塩、過硫酸
塩、ジアゾ樹脂、テトラゾニウム塩、ジアジド化合物、
光重合開始剤が挙げられる。
【0033】重クロム酸塩として、具体的には重クロム
酸アンモニウム、重クロム酸ナトリウム、重クロム酸カ
リウム、重クロム酸リチウムがある。
【0034】過硫酸塩として、具体的には過硫酸アンモ
ニウム、過硫酸カリウムがある。
【0035】ジアゾ樹脂として、具体的にはジフェニル
アミン−4−ジアゾニウムクロリド・ホルマリン縮合樹
脂、ジメチルアニリン−4−ジアゾニウムクロリド・ホ
ルマリン縮合樹脂がある。
【0036】テトラゾニウム塩として、具体的にはジフ
ェニルアミン−4、4’−ビスジアゾニウムクロリド塩
化亜鉛複塩、3、3’−ジメトキシジフェニル−4、
4’−ビスジアゾニウムクロリド塩化亜鉛複塩がある。
【0037】ジアジド化合物として、具体的には4、
4’−ジアジドスチルベン−2、2’−ジスルホンアミ
ド、6−アジド−(4' −アジドスチリル)ベンゾイミ
ダゾールがある。
【0038】光重合開始剤として、具体的にはベンゾフ
ェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノンがある。
【0039】感光剤が重クロム酸の場合、添加量は末端
にアルデヒド基を有する低重合度ポリビニルアルコール
に対して、(重量比)=0.1/100〜30/100
が好ましく、特に1/100〜10/100が望まし
い。
【0040】感光剤が過硫酸塩の場合、添加量は(重量
比)=0.1/100〜30/100が好ましく、特に
1/100〜10/100が望ましい。
【0041】感光剤がジアゾ樹脂、テトラゾニウム塩、
ジアジド化合物の場合、(重量比)=1/100〜40
/100が好ましく、特に5/100〜10/100が
望ましい。
【0042】感光剤が光重合開始剤の場合、(重量比)
=20/100〜100/100が好ましく、特に40
/100〜80/100が望ましい。
【0043】現像は、感光性樹脂組成物から感光膜を造
り、感光膜にポジフィルムを密着させ高圧水銀灯を照射
した後、水洗することによって完了する。感光膜は液状
の感光性樹脂組成物をガラス板および既製のフィルムに
塗工した後、乾燥することによって得られる。
【0044】
【作用】過ヨウ素酸等の酸性触媒をポリビニルアルコー
ルに反応させると、ポリビニルアルコールに含まれてい
る1・2−グリコール結合が選択的に切断され、末端に
アルデヒド基を有する低重合度ポリビニルアルコールが
生成される。この低重合度ポリビニルアルコールにN−
メチロールアミドを添加し、その酸性下で末端アルデヒ
ド基とメチロール基とを反応させれば側鎖にエチレン系
不飽和炭化水素基を含んだ感光性樹脂が生成される。エ
チレン系不飽和炭化水素基が光架橋性であるため、感光
性樹脂は機械的強度、塗工性、および現像性が優れたも
のとなる。
【0045】
【発明の効果】本発明の感光性樹脂は、両末端または片
末端にアルデヒド基を有する低重合度ポリビニルアルコ
ールとN−メチロールアミドとの反応によって生成す
る。この反応により感光性樹脂の機械的強度および感光
性が向上する。この感光性樹脂から調製した感光膜にポ
ジフィルムを密着させて現像を行なえば、現像処理時の
未感光部分の洗い出しが容易であり、しかも感光膜の現
像性、硬度も良好なものとなる。
【0046】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0047】実施例1 ポリビニルアルコールP−18(信越化学製、重合度1
810、けん化度88.2モル%)の10重量%水溶液
を60℃に加温し、過ヨウ素酸をポリビニルアルコール
に対して0.4重量%添加した。5分間反応させた後、
N−メチロールアクリルアミドをポリビニルアルコール
に対して10重量%添加し、60℃で60分間反応させ
た。その後、アンモニア水を加えpH7.1に中和し
た。
【0048】この反応の前後で、60℃における粘度が
260cpsから25cpsに低下した。N−メチロー
ルアクリルアミドを反応させない開裂ポリビニルアルコ
ールの60℃における粘度は260cpsから4cps
(平均重合度350)に低下した。このことから、1・
2−グリコール結合が開裂していることがわかる。ま
た、反応生成物をメタノールで析出させ、洗浄し、ケル
ダール法で窒素分析した結果、3.5モル%のN−メチ
ロールアクリルアミドが反応していることが判明した。
【0049】ケルダール法とは、試料を硫酸と発熱硫酸
の混液と加熱分解し、次いで分解液をアルカリ性として
遊離したアンモニアを蒸留し、一定量の塩酸溶液中に捕
集した後、過剰の酸をアルカリで滴定し窒素量を求める
方法である。
【0050】アルデヒド基含有低重合度ポリビニルアル
コールとN−メチロールアクリルアミドとの反応で得ら
れた感光性樹脂100重量部に、重クロム酸アンモニウ
ム(10重量%溶液)2重量部とメチレンバイオレット
(2重量%溶液)1重量部とを添加し、これらの物質を
混合して感光性樹脂組成物とした。この感光性樹脂組成
物の溶液を塗工し、その後、乾燥させることで膜厚5μ
mの感光膜を調製した。
【0051】この感光膜の感光性および強度の評価を行
なった。評価方法は以下に示す通りである。感光膜にポ
ジフィルムを密着させ、100V、30Aのアーク灯を
使用し、距離40cmで3分間照射した。その後、スプ
レー式洗い出し器を用いて水圧3.5kg/cm2 、水温2
5℃の水で1分間シャワーリングし、未感光部分を洗い
出した。乾燥後、感光膜上での50μm独立線の再現性
および現像後の感光膜の外観を表1に示す。
【0052】実施例2 実施例1と同様の方法で感光性樹脂を生成した。感光性
樹脂100重量部に、感光剤である過硫酸アンモニウム
(10重量%溶液)5重量部と、メチレンバイオレット
(2重量%溶液)1重量部とを添加し、これらの物質を
混合して感光性樹脂組成物とした。実施例1と同様の方
法で、感光性樹脂組成物から膜厚5μmの感光膜を調製
した。感光膜の評価方法は実施例1で行なったものと同
様である。50μm独立線の再現性および感光膜の外観
を表1に示す。
【0053】実施例3 M−17(信越化学製、重合度1760、けん化度9
6.4モル%)の10重量%水溶液を60℃に加温し、
過ヨウ素酸をポリビニルアルコールに対して0.4重量
%添加し、5分間反応させて末端にアルデヒド基を有す
る低重合度ポリビニルアルコール(平均重合度330)
を生成した。この低重合度ポリビニルアルコールに対し
てN−メチロールアクリルアミドを10重量%添加し、
60℃で60分間反応させ、アンモニア水を加えてpH
7.1に中和した。
【0054】この反応で得られた感光性樹脂100重量
部に、重クロム酸アンモニウム(10重量%溶液)2重
量部とメチレンバイオレット(2重量%溶液)1重量部
とを添加し、これらの物質を混合して感光性樹脂組成物
とした。実施例1と同様の方法で、感光性樹脂組成物か
ら膜厚5μmの感光膜を調製した。感光膜の評価方法は
実施例1で行なったものと同様である。50μm独立線
の再現性および感光膜の外観を表1に示す。
【0055】比較例1 ポリビニルアルコールP−18の10重量%水溶液を6
0℃に加温し、ポリビニルアルコールに対して過ヨウ素
酸を0.4重量%添加し、5分間反応させて末端にアル
デヒド基を有する低重合度ポリビニルアルコールを生成
した。その後、アンモニア水を添加してpH7.1に中
和した。
【0056】この反応で得られた低重合度ポリビニルア
ルコール100重量部に、重クロム酸アンモニウム(1
0重量%溶液)2重量部とメチレンバイオレット(2重
量%溶液)1重量部とを添加し、これらの物質を混合し
て感光性樹脂組成物とした。実施例1と同様の方法で、
感光性樹脂組成物から膜厚5μmの感光膜を調製した。
感光膜の評価方法は実施例1で行なったものと同様であ
る。50μm独立線の再現性および感光膜の外観を表1
に示す。
【0057】比較例2 ポリビニルアルコールP−18の10重量%水溶液を6
0℃に加温し、ポリビニルアルコールに対して過ヨウ素
酸を0.4重量%添加し、5分間反応させて末端にアル
デヒド基を有する低重合度ポリビニルアルコールを生成
した。その後、アンモニア水で7.1に中和した。
【0058】この反応で得られた低重合度ポリビニルア
ルコール100重量部に、重クロム酸アンモニウム(1
0重量%溶液)2重量部とメチレンバイオレット(2重
量%溶液)1重量部およびN−メチロールアクリルアミ
ドを10重量部添加し、これらの物質を混合して感光性
樹脂組成物とした。実施例1と同様の方法で、感光性樹
脂組成物から膜厚5μmの感光膜を調製した。感光膜の
評価方法は実施例1で行なったものと同様である。50
μm独立線の再現性および感光膜の外観を表1に示す。
【0059】比較例3 ポリビニルアルコールPA−0.5(信越化学製、重合
度610、けん化度87.8モル%)の10重量%水溶
液を60℃に加温した。このポリビニルアルコール10
0重量部に対して、重クロム酸アンモニウム(10重量
%溶液)1重量部とメチレンバイオレット(2重量%溶
液)1重量部とを添加し、これらの物質を混合して感光
性樹脂組成物とした。実施例1と同様の方法で、感光性
樹脂組成物から膜厚5μmの感光膜を調製した。感光膜
の評価方法は実施例1で行なったものと同様である。5
0μm独立線の再現性および感光膜の外観を表1に示
す。
【0060】
【表1】
【0061】再現性:スプレー式の洗い出し機を用いて
水圧3.5Kg/cm2、25℃の水を1分間シャワーリング
後、未現像部分が洗い出されているかを目視で判定す
る。
【0062】感光膜の外観 :現像後のフィルムの外観
を目視により判定する。
【0063】良好 :膨潤せず やや不十分:やや膨潤 不良 :膨潤する ※現像後のフィルムにおいて、少しでも膨潤する場合、
乾燥するとフィルムに収縮が起こり、シワが発生する。
【0064】実施例1〜3では、ポリビニルアルコール
と過ヨウ素酸との反応によって末端にアルデヒド基を有
する低重合度ポリビニルアルコールを生成する。この低
重合度ポリビニルアルコールにN−メチロールアクリル
アミドを反応させて、感光性および機械的強度が優れた
感光性樹脂を生成している。この感光性樹脂を主成分に
含む感光性樹脂組成物から調製された感光膜で現像を行
なっているので、感光膜の現像性および外観は共に良好
である。
【0065】比較例1では、N−メチロールアクリルア
ミドを使用せずに感光性樹脂を生成する。得られた感光
性樹脂は実施例1〜3の感光性樹脂と比較して、感光
性、機械的強度が劣っている。このためフィルムの現像
性および外観は、共に不十分なものとなる。
【0066】比較例2では、低重合度ポリビニルアルコ
ールに、N−メチロールアクリルアミドを反応させない
ように添加し、感光性樹脂を生成する。得られた感光性
樹脂は実施例1〜3の感光性樹脂と比較して感光性、機
械的強度が劣っている。このため感光膜の現像性および
外観は不十分なものとなる。
【0067】比較例3では、過ヨウ素酸およびN−メチ
ロールアクリルアミドを使用せずに感光性樹脂を生成す
る。得られた感光性樹脂は実施例1〜3の感光性樹脂と
比較して、感光性、機械的強度が劣っている。このため
感光膜の現像性および外観は不十分なものとなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/021 C08F 8/30 G03F 7/008 G03F 7/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式〔I〕 【化1】 または/および下記式〔II〕 【化2】 (式中のRはエチレン系不飽和炭化水素基、mは重合度
    であり100〜1500)で表されることを特徴とする
    感光性樹脂。
  2. 【請求項2】 片末端または両末端にアルデヒド基を有
    する低重合度ポリビニルアルコールと、下記式〔III〕 【化3】 (式中のRはエチレン系不飽和炭化水素基、nは0また
    は1)で表されるN−メチロールアミドとから合成され
    ることを特徴とする感光性樹脂。
  3. 【請求項3】 前記感光性樹脂と、重クロム酸塩、過硫
    酸塩、ジアゾ樹脂、テトラゾニウム塩、ジアジド化合物
    および光重合開始剤から選ばれる感光剤とを主成分に含
    むことを特徴とする請求項1または2に記載の感光性樹
    脂組成物。
  4. 【請求項4】 前記重クロム酸塩が重クロム酸アンモ
    ン、重クロム酸ナトリウム、重クロム酸カリウム、重ク
    ロム酸リチウムであり、前記過硫酸塩が過硫酸アンモ
    ン、過硫酸カリウムであり、前記ジアゾ樹脂がジフェニ
    ルアミン−4−ジアゾニウムクロリド・ホルマリン縮合
    樹脂、ジメチルアニリン−4−ジアゾニウムクロリド・
    ホルマリン縮合樹脂であり、前記テトラゾニウム塩がジ
    フェニルアミン−4、4' −ビスジアゾニウムクロリド
    塩化亜鉛複塩、3、3' −ジメトキシジフェニル−4、
    4' −ビスジアゾニウムクロリド塩化亜鉛複塩であり、
    前記ジアジド化合物が4、4' −ジアジドスチルベン−
    2、2' −ジスルホンアミド、6−アジド−(4' −ア
    ジドスチリル)ベンズイミダゾールであり、前記光重合
    開始剤がベンゾフェノン、2、4−ジヒドロキシベンゾ
    フェノンであることを特徴とする請求項3に記載の感光
    性樹脂組成物。
JP27239594A 1994-03-11 1994-11-07 感光性樹脂組成物 Expired - Fee Related JP3158184B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27239594A JP3158184B2 (ja) 1994-03-11 1994-11-07 感光性樹脂組成物

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4024694 1994-03-11
JP6-40246 1994-03-11
JP27239594A JP3158184B2 (ja) 1994-03-11 1994-11-07 感光性樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07301913A JPH07301913A (ja) 1995-11-14
JP3158184B2 true JP3158184B2 (ja) 2001-04-23

Family

ID=26379695

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27239594A Expired - Fee Related JP3158184B2 (ja) 1994-03-11 1994-11-07 感光性樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3158184B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001287319A (ja) * 2000-04-04 2001-10-16 Toppan Printing Co Ltd ガスバリアフィルム
JP4828278B2 (ja) * 2006-03-30 2011-11-30 株式会社クラレ ポリビニルアセタールの製法
JP5841407B2 (ja) * 2011-11-04 2016-01-13 積水化学工業株式会社 ポリビニルアセタールの製造方法及びポリビニルアセタール
US11953828B2 (en) 2021-01-18 2024-04-09 Longserving Technology Co., Ltd Method of making a picoscopic scale/ nanoscopic scale circuit pattern

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07301913A (ja) 1995-11-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1054840A (en) Photosensitive composition using maleic anhydride adduct of a 1,2,polybutadiene
JP3561061B2 (ja) ポリビニルアルコール系感光性樹脂および感光性樹脂組成物並びにそれを用いたパターン形成方法
JP3158184B2 (ja) 感光性樹脂組成物
GB2057704A (en) Photosensitive resin composition and planographic printing plates therewith
JP3426239B2 (ja) 光反応性高分子バインダーを有する平版印刷版
US4097283A (en) Water-soluble composition admixture of copolymer having ethylenic unsaturation in side chain and anthraquinone photosensitizer
JPS61217036A (ja) 水溶性感光性組成物
JPH0416105B2 (ja)
JPS5917730B2 (ja) 感光性樹脂組成物
KR100408201B1 (ko) 아지도기를 고분자 측쇄에 가지는 수용성 포토레지스터고분자 및 이의 제조방법
US4933260A (en) Water based photopolymerizable resin composition
US11860539B2 (en) Polyvinyl acetate based photopolymer
JP3510001B2 (ja) ポリビニルアルコール系感光性樹脂及びそれを用いた感光性樹脂組成物
JPS5917729B2 (ja) 感光性樹脂組成物
JP3507221B2 (ja) ポリビニルアルコール系感光性樹脂組成物およびそれを用いたパターン形成方法
JP4826003B2 (ja) 水溶性感光性ポリマー及び水溶性感光性樹脂組成物
JP3402735B2 (ja) エッチングマスクパターン形成用水溶性感光性樹脂組成物およびこれを用いたパターン形成方法
JP4346756B2 (ja) 感光性組成物
US6432609B1 (en) Photoacid generators, photoresists containing the same, and method of undergoing a photoacid-catalyzed reaction in a resin system using the same
JPH103167A (ja) 水溶性感光性組成物
JPH0834898A (ja) 水溶性感光性樹脂組成物
JPH09185173A (ja) スクリーン製版用感光性組成物、感光性フィルム及びそれらを用いて製造された未露光スクリーン感光版並びにスクリーン印刷版
KR100249713B1 (ko) 컬러브라운관의 슬러리 조합에 사용되는 감광성 수지 조성물
JP2709710B2 (ja) ラジカル硬化性水溶性重合体
JPH1010722A (ja) 感光材及び版材

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110216

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110216

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120216

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees