JP3157078B2 - モータ駆動制御装置 - Google Patents

モータ駆動制御装置

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JP3157078B2
JP3157078B2 JP06048694A JP6048694A JP3157078B2 JP 3157078 B2 JP3157078 B2 JP 3157078B2 JP 06048694 A JP06048694 A JP 06048694A JP 6048694 A JP6048694 A JP 6048694A JP 3157078 B2 JP3157078 B2 JP 3157078B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モータの駆動制御回路
に関し、特に複数相のモータ巻線に所定のモータ駆動電
流を供給し、モータの駆動を制御するものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、モータの駆動回路として、ト
ランジスタのスイッチングを利用するものがあり、広く
利用されている。例えば、3相のブラシレスモータで
は、位相が120度ずつ異なる3相のサインカーブの電
流をモータコイルに順次流し、得られた回転磁界を利用
してモータを回転させる。また、この3相ブラシレスモ
ータへの通電方式として、モータコイルへの通電期間が
電気角にして180°、すなわち全電気角においてモー
タコイルへの通電を行う180°通電方式が知られてお
り、この通電にも複数のトランジスタスイッチングが利
用されている。このような、3相ブラシレスモータは、
高速でかつ正確な回転が行えるため、例えば、レーザビ
ームプリンタのポリンゴンミラーの回転に利用される。
【0003】また、この3相ブラシレスモータは、非通
電期間がなく、モータ巻線への通電期間が電気角にして
180゜、即ちモータの全電気角においてモータ巻線へ
の通電を行ういわゆる180゜通電方式によって駆動す
ることが公知である。
【0004】図3に、従来の180゜通電型のモータ駆
動回路IC30の構成を示す。モータ駆動回路は、IC
30で構成されており、このIC30は、モータの各相
コイルL1〜L3に所定のサインカーブの駆動電流を供
給するための回路である。
【0005】出力部12は、3個の出力端子OUT1〜
OUT3に対応した3対の出力トランジスタQ1〜Q6
から構成されている。出力トランジスタQ1〜Q6のう
ち、図中上側に示されるトランジスタは、ソース側出力
トランジスタQ1,Q3,Q5であり、下側のトランジ
スタはシンク側出力トランジスタQ2,Q4,Q6であ
る。そして、それぞれ直列接続された出力トランジスタ
Q1とQ2、Q3とQ4、Q5とQ6の接続点には、各
出力端子OUT1〜OUT3が接続されている。
【0006】出力端子OUT1〜OUT3には、駆動対
象であるモータの各相巻線(コイル)L1,L2,L3
が接続されている。従って、出力部12の出力トランジ
スタQ1〜Q6の通電量を制御することによって、コイ
ルL1〜L3に所望の電流を流すことができる。
【0007】一方、この駆動回路では、モータの回転量
を所望のものにするため、モータの回転を検出し、フィ
ードバック制御を行っている。このため、モータのステ
ータには、モータの角度位置を検出するための所定数
(例えば3個)のホール素子20が、互いに所定角度隔
てて配置されている。このホール素子20は、それぞれ
対応するホール入力端子IN1,IN2,IN3に接続
されている。従って、モータの回転子位置についての信
号がIC30に入力される。
【0008】ホールアンプ部18は、ホール素子20に
ホール入力端子IN1,IN2,IN3を介して接続さ
れ、ホール素子20からの出力をそれぞれ増幅し、位置
検出を行い、所定の位置検出信号を発生するアンプ部で
ある。
【0009】ホールアンプ部18に接続された上下三差
動分配部16は、ホールアンプ部18からの位置検出信
号を、各相ごとに分配し、かつ出力部12のソース側出
力トランジスタQ1,3,5に対応する所定の位相信号
(位相制御電流)I1 と、シンク側出力トランジスタQ
2,4,6に対応する所定の位相信号(位相制御電流)
I1 ´とに分配する分配部である。
【0010】なお、速度制御部22は、所定周波数のク
ロック信号CLKとモータの現在の回転数を示すFG信
号との位相比較を行って、モータの駆動力を制御するい
わゆるトルク指令を発生して、これを上下三差動分配部
16へ供給している。そして、このトルク指令は、上下
三差動分配部16において、各相のソース側及びシンク
側出力トランジスタQ1〜Q6に対応する位相制御電流
I1 ,I1 ´に合成される。
【0011】出力制御部34は、上下三差動分配部16
に接続されて、出力部12の出力トランジスタQ1〜Q
6を、それぞれ制御する制御部である。以下に、図4を
用いてこの出力制御部34の回路構成について説明す
る。なお、図には1相分のみの回路構成を示すが、他の
相も同様の構成を有している。
【0012】出力制御部34は、ソース側出力トランジ
スタQ1及びシンク側出力トランジスタQ2に所定のベ
ース電流を供給するための出力制御回路から構成されて
いる。
【0013】ソース側カレントミラー回路36は、2つ
のPNP型トランジスタTr4、Tr5からなってお
り、入力側トランジスタTr4のコレクタ、ベース間が
短絡されている。そして、この入力側トランジスタTr
4のコレクタには位相制御電流I1 を流す電流源が設け
られている。従って、この電流源により、トランジスタ
Tr4のコレクタ電流とトランジスタTr4およびTr
5のベース電流が供給されることになる。ここで、位相
制御電流I1 は図3の上下三差動分配部16から供給さ
れる。
【0014】カレントミラー回路36の出力側トランジ
スタTr5のコレクタには、NPN型トランジスタTr
6のベースが接続されている。トランジスタTr6のコ
レクタには電源VCCが接続され、そのエミッタにはNP
N型のソース側出力トランジスタQ1のベースが接続さ
れている。
【0015】また、ソース側出力トランジスタQ1のコ
レクタは、電源VCCに接続されており、ソース側出力ト
ランジスタQ1は、上述のようにして供給されるベース
電流に応じてそのエミッタから出力端子OUT1を介し
てコイルL1に所定の駆動電流を出力する。このように
して、位相制御電流I1 によって、ソース側出力トラン
ジスタQ1の出力電流が制御されている。
【0016】一方、シンク側カレントミラー回路38の
入力側トランジスタTr10のコレクタ、ベース間は短
絡されており、この入力側トランジスタTr10には位
相制御電流I1 ´を流す電流源が設けられている。従っ
て、この電流源により、トランジスタTr10のコレク
タ電流と、トランジスタTr10およびTr11のベー
ス電流が供給されることになる。
【0017】また、カレントミラー回路38の入力側ト
ランジスタTr10のエミッタ及び出力側トランジスタ
Tr11のエミッタには、NPN型トランジスタTr1
2のベースが接続されている。そして、トランジスタT
r12のコレクタには電源VCCが接続され、エミッタに
は、NPN型のシンク側出力トランジスタQ2のベース
が接続されている。
【0018】シンク側出力トランジスタQ2は、そのコ
レクタが、ソース側出力トランジスタQ1のエミッタに
直列接続され、ソース側出力トランジスタQ1とシンク
側出力トランジスタQ2との接続点には出力端子OUT
1が接続され、位相制御電流I1 ´によって、シンク側
出力トランジスタQ2の出力電流が制御される。
【0019】なお、シンク側出力トランジスタQ2を制
御する位相制御電流I1 ´は、ソース側出力トランジス
タの駆動を制御する位相制御電流I1 とは逆相(180
°異なる)であり、シンク側出力トランジスタQ2は、
ソース側出力トランジスタQ1から、コイルL1に所定
の駆動電流が供給されている期間(電気角にして180
゜の期間)はオフしている。
【0020】そして、ソース側出力トランジスタQ1が
オフする次の電気角180゜の期間において、シンク側
出力トランジスタQ2はオンし、カレントミラー回路3
8に供給される位相制御電流I1 ´に応じて、コイルL
1に上記駆動電流とは逆方向の駆動電流を供給する。こ
のようにして、モータの各相コイルL1〜L3への通電
が制御され、モータの回転数が所望のものに制御され
る。
【0021】以上説明したごとき構成の180゜通電型
のモータドライバにおいては、ソース側出力トランジス
タ及びシンク側出力トランジスタにそれぞれ電気角にし
て180゜期間通電するため、非通電領域が存在しな
い。
【0022】従って、上記180゜通電型のモータドラ
イバを、例えば、高速印刷化が要求されるLBPのポリ
ゴンミラーモータドライバとして用いた場合には、モー
タコイルへの通電のタイミングがずれないように、ソー
ス側出力トランジスタQ1,Q3,Q5とシンク側出力
トランジスタQ2,Q4,Q6との動作タイミングは、
極めて正確に制御されることが要求されている。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
出力制御部34のソース側カレントミラー回路36にお
いては、その入力側トランジスタTr4および出力側T
r5をオンさせるためには、位相制御電流I1 が、入力
側トランジスタTr4と出力側トランジスタTr5のベ
ース電流和以上であることが必要である。このため、入
力側トランジスタTr4および出力側トランジスタTr
5のオン動作に時間を要し、オン遅延が発生していた。
そして、このオン遅延によって出力トランジスタのベー
ス電流の供給が遅延する。そこで、出力トランジスタの
動作が遅延して、モータコイルへの駆動電流出力に非駆
動領域が存在することとなってしまった。この非駆動領
域によって、出力部における電力損失が大きくなり、ま
たモータにキックバックが発生したり、モータの回転音
が大きくなる等の問題が発生する可能性があり、モータ
の高速回転化等に極めて深刻な影響を与えていた。
【0024】また、カレントミラー回路36の出力側ト
ランジスタTr5はオフに際して、位相制御電流I1 の
低下に従ってすぐには低下しない。このため、出力側ト
ランジスタTr5にオフ遅延が発生し、よって、ソース
側出力トランジスタQ1,Q3,Q5のオフ動作が遅延
していた。そして、このオフ遅延により、ソース側出力
トランジスタQ1,Q3,Q5とシンク側出力トランジ
スタQ2,Q4,Q6に両方オンの期間が発生し、両出
力トランジスタ間にスルー電流が発生して、素子の発
熱、破壊等に至ってしまう可能性があった。
【0025】本発明は、これらの課題を解消するために
なされたもので、出力トランジスタの制御動作のオンオ
フ遅延を改善して、性能の高いモータ駆動制御装置を提
供することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るモータ駆動制御装置は、以下のような
特徴を有する。
【0027】直列接続され、その接続点にモータ巻線が
接続されたソース側出力トランジスタ及びシンク側出力
トランジスタと、前記ソース側出力トランジスタに所定
ベース電流を供給するためのカレントミラー回路とを有
し、前記カレントミラー回路は、その入力側トランジス
タのコレクタに供給される位相制御電流を増幅率hfeで
増幅してその共通ベースに供給するトランジスタを有
し、位相制御電流の増大に応じて前記カレントミラー回
路が速やかにオンすることによりオン遅延を防止するこ
とを特徴とする。
【0028】直列接続され、その接続点にモータ巻線が
接続されたソース側出力トランジスタ及びシンク側出力
トランジスタと、前記モータ巻線に所定の位相の交流電
流を供給するための位相制御電流に応じて、前記ソース
側出力トランジスタにベース電流を供給する第1カレン
トミラー回路と、前記第1カレントミラー回路の共通ベ
ースに、その出力端が接続され、トルク指令に対応した
定電流に応じて、前記第1カレントミラー回路に共通ベ
ース電流を供給する第2カレントミラー回路とを有する
ことを特徴とする。
【0029】直列接続され、その接続点にモータ巻線が
接続されたソース側出力トランジスタ及びシンク側出力
トランジスタと、前記モータ巻線に所定の位相の交流電
流を供給するための位相制御電流に応じて、前記ソース
側出力トランジスタにベース電流を供給する第1カレン
トミラー回路と、前記第1カレントミラー回路の共通ベ
ースに、その出力端が接続され、トルク指令に対応した
定電流に応じて、前記第1カレントミラー回路に共通ベ
ース電流を供給する第2カレントミラー回路とを有し、
前記第1カレントミラー回路は、その入力側トランジス
タのコレクタにベースが接続され、その共通ベースにエ
ミッタが接続されたトランジスタを有することを特徴と
する。
【0030】
【作用】本発明に係るモータ駆動制御装置によれば、ソ
ース側出力トランジスタに所定ベース電流を供給するた
めのカレントミラー回路において、その入力側トランジ
スタのコレクタにベースが接続され、その共通ベースに
エミッタが接続されたトランジスタを設けている。
【0031】カレントミラー回路をオンさせるに際し
て、必要な共通ベース電流は、上記トランジスタを付加
しない場合の(IB Tr4 +IB Tr5 )に比べて、(IB
Tr4 +IB Tr5 )/hfeでよい。モータ駆動制御がリニ
ア駆動の場合、位相制御電流I1 は、0からリニアに変
化する。ここで、hfeは、追加した上記トランジスタの
増幅率である。
【0032】従って、上記トランジスタを、カレントミ
ラー回路に設けることにより、カレントミラー回路のオ
ン動作が速くなって、非通電領域の発生を防止できるた
め、モータのキックバックや、モータの回転音の増大等
を確実に回避できる。
【0033】また、本発明では、ソース側出力トランジ
スタにベース電流を供給する第1カレントミラー回路
と、第1カレントミラー回路の共通ベースにその出力端
が接続され、トルク指令に対応した定電流に応じて、第
1カレントミラー回路に微小な共通ベース電流を供給す
る第2カレントミラー回路を設けた。
【0034】第2カレントミラー回路はトルク指令に対
応した定電流によって制御されているので、第2カレン
トミラー回路からは、第1カレントミラー回路の共通ベ
ースに常に所定の微小な電流が供給されている。
【0035】このような状況において、第1カレントミ
ラーのオフ時には、第2カレントミラー回路から供給さ
れる電流によって、位相制御電流I1 のオフ指令によっ
て第1カレントミラー回路の出力側トランジスタがオフ
するよりも速く、第1カレントミラー回路の出力側トラ
ンジスタをオフさせることができる。
【0036】従って、第2カレントミラー回路を設けな
い場合に比較して、第1カレントミラー回路のオフ動作
が速くなるためオフ遅延を改善することができ、ソース
側出力トランジスタとシンク側出力トランジスタとの間
にスルー電流が発生することを、確実に防止できる。
【0037】なお、第2カレントミラー回路から第1カ
レントミラー回路の共通ベースに供給される電流は微小
なものであり、通常動作時においては第1カレントミラ
ー回路の動作に影響を与えるようなものではない。しか
し、第1カレントミラー回路のオフ時にはそのオフ特定
の改善に大きな役割を果たす。
【0038】更に、第1カレントミラー回路に、その入
力側トランジスタのコレクタにベースが接続され、その
共通ベースにエミッタが接続されたトランジスタを設
け、かつこの第1カレントミラー回路の共通ベースに、
トルク指令に対応した定電流に応じて制御される第2カ
レントミラー回路を設けることによって、第1カレント
ミラー回路のオン遅延及びオフ遅延の両方を同時に改善
でき、より高精度のモータ駆動制御が可能となる。
【0039】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図を用いて説明
する。
【0040】図1には、本発明の実施例に係るモータ駆
動制御装置であって、例えばLBPのポリゴンミラーモ
ータ等に用いられる180゜通電型のモータ駆動制御装
置10をIC化した場合の構成を示す。また、図2に
は、図1の出力制御部14の回路構成を示す。なお、既
に説明した図3及び図4と同様の構成には同一の符号を
付して、説明を省略する。
【0041】本実施例において、出力部12は、3個の
出力端子OUT1〜OUT3にそれぞれ対応したソース
側出力トランジスタQ1,Q3,Q5と、シンク側出力
トランジスタQ2,Q4,Q6とから構成されている。
出力トランジスタQ1〜Q6のうち、図中上側に示され
るトランジスタは、ソース側出力トランジスタQ1,Q
3,Q5であり、下側のトランジスタはシンク側出力ト
ランジスタQ2,Q4,Q6である。それぞれ直列接続
された出力トランジスタQ1とQ2、Q3とQ4、Q5
とQ6の接続点には、各出力端子OUT1〜OUT3が
接続されている。
【0042】また、出力端子OUT1〜OUT3には、
駆動対象である各相のモータコイルL1,L2,L3が
接続されている。
【0043】ホールアンプ部18は、ホール素子20か
らの出力をそれぞれ増幅し、位置検出を行い、所定の位
置検出信号を発生するアンプ部である。
【0044】ホールアンプ部18に接続された上下三差
動分配部16は、ホールアンプ部18からの位置検出信
号を、各相ごとに分配し、かつ出力部12のソース側出
力トランジスタQ1,Q3,Q5に対応する所定の位相
制御電流I1 と、シンク側出力トランジスタQ2,Q
4,Q6に対応する所定の位相制御電流I1 ´とに分配
する分配部である。
【0045】速度制御部22は、所定周波数のクロック
信号CLKとモータの現在の回転数を示すFG信号との
位相比較を行ってトルク指令を発生し、これを上下三差
動分配部16へ供給している。このトルク指令は、上下
三差動分配部16において、各相のソース側及びシンク
側出力トランジスタQ1〜Q6に対応する位相制御電流
I1 ,I1 ´に合成される。更に、速度制御部22は、
出力制御部14に、トルク指令に応じた所定の定電流I
2 を供給している。
【0046】出力制御部14は、上下三差動分配部16
に接続されて、出力部12の出力トランジスタQ1〜Q
6をそれぞれ制御する制御部である。
【0047】以下に、図2を用いてこの出力制御部14
の回路構成について説明する。なお、図には1相分のみ
の回路構成を示すが、他の相も同様の構成を有してい
る。
【0048】出力制御部14のソース側は、主としてオ
ン遅延防止のためのトランジスタTr3が設けられた第
1カレントミラー回路24と、オフ遅延防止のための第
2カレントミラー回路26と、電流増幅のためのトラン
ジスタTr6とから構成されている。
【0049】第1カレントミラー回路24において、オ
ン遅延防止のPNP型のトランジスタTr3は、第1カ
レントミラー回路24のPNP型の入力側トランジスタ
Tr4のコレクタにそのベースが接続され、共通ベース
にそのエミッタが接続されている。
【0050】このトランジスタTr3のベースと入力側
トランジスタTr4のコレクタには、図1の上下三差動
分配部16において、各相毎に分配された位相制御電流
I1が供給されている。
【0051】また、オフ遅延防止のための第2カレント
ミラー回路26は、PNP型の入力側トランジスタTr
1と、PNP型の出力側トランジスタTr2とから構成
され、入力側トランジスタTr1のコレクタとベースと
が短絡されている。そして、この入力側トランジスタT
r1のコレクタと共通ベースには、図1の速度制御部2
2から出力された、トルク指令に応じた定電流I2 が供
給されている。
【0052】第1カレントミラー回路24のPNP型の
出力側トランジスタTr5のコレクタには、NPN型ト
ランジスタTr6のベースが接続されている。トランジ
スタTr6のコレクタには電源VCCが接続され、エミッ
タには、NPN型のソース側出力トランジスタQ1のベ
ースが接続されている。
【0053】また、ソース側出力トランジスタQ1のコ
レクタには電源VCCが接続され、そのエミッタから位相
制御電流I1 に応じて、出力端子OUT1を介してコイ
ルL1に所定の駆動電流が出力される。
【0054】出力制御部14のシンク側は、シンク側の
カレントミラー回路28と、電流増幅のためのNPN型
のトランジスタTr12とから構成されている。
【0055】カレントミラー回路28は、NPN型の入
力側トランジスタTr10とNPN型の出力側トランジ
スタTr11とから構成され、入力側トランジスタTr
10のコレクタとベースとが短絡され、この入力側トラ
ンジスタTr10のコレクタと共通ベースに、各相毎に
分配された位相制御電流I1 ´が供給されている。
【0056】入力側トランジスタTr10のエミッタ及
びNPN型出力側トランジスタTr11のエミッタに
は、NPN型トランジスタTr12のベースが接続され
ている。トランジスタTr12のコレクタは電源VCCに
接続され、エミッタには、NPN型のシンク側出力トラ
ンジスタQ2のベースが接続されている。
【0057】シンク側出力トランジスタQ2は、そのコ
レクタが、ソース側出力トランジスタQ1のエミッタに
直列接続され、その接続点から出力端子OUT1を介し
てコイルL1に位相制御電流I1 ´に応じた所定駆動電
流が出力される。
【0058】次に、本実施例に係るモータ駆動制御装置
の動作について説明する。
【0059】まず、各ホール素子20が、モータの角度
位置を検出して、これをホールアンプ部18に出力し、
ホールアンプ部18は、各ホール素子20からの出力を
それぞれ増幅し、所定の位置検出信号として、上下三差
動分配部16に出力する。
【0060】上下三差動分配部16は、上記位置検出信
号と、速度制御部22から出力されたトルク指令とに基
づいて、各相毎のソース側出力トランジスタQ1,3,
5に対応する所定の位相制御電流I1 と、各相毎のシン
ク側出力トランジスタQ2,4,6に対応する所定の位
相制御電流I1 ´とを分配して、出力制御部14に出力
する。
【0061】出力制御部14のソース側の第1カレント
ミラー回路24には、位相制御電流I1 が供給され、こ
の位相制御電流I1 が、(IB Tr4 +IB Tr5 )/hfe
に達した時点で、トランジスタTr3がオンする。すな
わち、位相制御電流I1 が(IB Tr4 +IB Tr5 )/h
feに至った時点で、第1カレントミラー回路24の共通
ベースに、必要なベース電流IB Tr4 +IB Tr5 が供給
され、第1カレントミラー回路24が速やかにオンす
る。ここで、hfeはトランジスタTr3の増幅率であ
る。
【0062】次に、出力側トランジスタTr5から、位
相制御電流I1 に応じた所定のベース電流がトランジス
タTr6に供給され、トランジスタTr6が所定のベー
ス電流をソース側出力トランジスタQ1に供給し、ソー
ス側出力トランジスタQ1のエミッタから、出力端子O
UT1を介してコイルL1に所定の駆動電流が供給され
る。
【0063】一方、第2カレントミラー回路26は、ト
ルク指令に対応した定電流I2 によって制御されてお
り、第2カレントミラー回路から第1カレントミラー回
路の共通ベースには、常に所定の微小な電流が供給され
ている。ソース側出力トランジスタQ1による通電期間
中においては、位相制御電流I1 に対して定電流I2
は、例えば1/10程度と十分小さいため、第1カレン
トミラー回路24は、第2カレントミラー回路26から
の出力にほとんど影響されずに動作する。
【0064】ソース側出力トランジスタQ1による通電
期間の終了時には、位相制御電流I1 が小さくなる。そ
こで、第2カレントミラー回路26から第1カレントミ
ラー回路24の共通ベースへの所定の電流の供給が意味
を持ち、PNP型の出力側トランジスタTr5のベース
に向けて電流を供給するため、出力側トランジスタTR
5は速やかにオフされ、これに応じてソース側出力トラ
ンジスタQ1がオフする。
【0065】即ち、全相のトルク指令に対応した定電流
I2 に応じて第2カレントミラー回路26から、第1カ
レントミラー回路24の共通ベースに常に供給されてい
る所定の微小電流によって、位相制御電流I1 のオフ指
令により出力側トランジスタTr5がオフするよりも速
く、この出力側トランジスタTr5をオフさせることが
できる。従って、第2カレントミラー回路を設けない場
合に比較して、第1カレントミラー回路のオフ動作が極
めて速くなるため、オフ遅延を改善することができる。
【0066】ソース側出力トランジスタQ1のエミッタ
にそのコレクタが直列接続されたシンク側出力トランジ
スタQ2は、ソース側出力トランジスタQ1から、コイ
ルL1に所定の駆動電流が供給されている期間(電気角
にして180゜の期間)は、オフしている。
【0067】次の電気角180゜の期間においては、上
記のようにソース側出力トランジスタQ1が速やかにオ
フし、シンク側出力トランジスタQ2は、カレントミラ
ー回路28に供給される位相制御電流I1 ´に応じて、
コイルL1に上記駆動電流とは逆方向の駆動電流を供給
する。これによってコイルL1には所定の交流駆動電流
が供給され、また、他のコイルL2,L3も位相をずら
して同様に所定の交流駆動電流が供給され、モータのロ
ータが回転する。
【0068】このように、本実施例においては、第1カ
レントミラー回路にトランジスタTr3を設けることに
よって、カレントミラー回路をオンさせるに際して、必
要な共通ベース電流は、上記トランジスタを付加しない
場合の(IB Tr4 +IB Tr5)に比べて、(IB Tr4
IB Tr5 )/hfeで足りる。
【0069】従って、上記トランジスタを、カレントミ
ラー回路に設けることにより、カレントミラー回路のオ
ン動作が速くなって、非通電領域の発生を防止できるた
め、モータのキックバックや、モータの回転音の増大等
を確実に回避可能で、また電力損失の低い(高効率動作
の)高性能のモータ駆動制御装置が実現できる。
【0070】更に、第1カレントミラー回路の共通ベー
スに第2カレントミラー回路を接続することにより、第
1カレントミラー回路のオフ動作が極めて速くなる。従
って、オフ遅延を改善することができ、ソース側出力ト
ランジスタとシンク側出力トランジスタとの間にスルー
電流が発生することを、確実に防止できる。
【0071】なお、シンク側の出力制御回路に対して
も、そのカレントミラー回路28にオン遅延防止のため
のトランジスタを設け、またオフ遅延防止のための第2
カレントミラー回路を付加すれば、出力トランジスタQ
1〜Q6は極めて正確なタイミングで制御することが可
能となる。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るモー
タ駆動制御装置においては、ソース側出力トランジスタ
に所定ベース電流を供給するためのカレントミラー回路
において、その入力側トランジスタのコレクタにベース
が接続され、その共通ベースにエミッタが接続されたト
ランジスタを設けた。
【0073】従って、カレントミラー回路のオン動作が
上記トランジスタのhfe分速くなって、オフ遅延が改善
され、非通電領域の発生を防止できるため、モータのキ
ックバックや、モータの回転音の増大等を確実に回避す
ることが可能で、また電力損失の低い(高効率動作の)
高性能のモータ駆動制御装置が実現できる。
【0074】更に、本発明では、ソース側出力トランジ
スタにベース電流を供給する第1カレントミラー回路
と、第1カレントミラー回路の共通ベースにその出力端
が接続され、トルク指令に対応した定電流に応じて、第
1カレントミラー回路に共通ベース電流を供給する第2
カレントミラー回路を設けた。
【0075】よって、第1カレントミラーのオフ時に
は、第2カレントミラー回路から第1カレントミラー回
路の共通ベースに供給される所定の電流によって、位相
制御電流のオフ指令によって第1カレントミラー回路の
出力側トランジスタがオフするよりも速く、この出力側
トランジスタがオフする。
【0076】従って、第2カレントミラー回路を設けな
い場合に比較して、第1カレントミラー回路のオフ動作
が極めて速くなりオフ遅延を改善することが可能となっ
た。よって、オフ遅延によって発生するソース側出力ト
ランジスタとシンク側出力トランジスタとの間のスルー
電流を確実に防止できる。
【0077】更に、第1カレントミラー回路に、その入
力側トランジスタのコレクタにベースが接続され、その
共通ベースにエミッタが接続されたトランジスタを設
け、かつこの第1カレントミラー回路の共通ベースに、
トルク指令に対応した定電流に応じて制御される第2カ
レントミラー回路を設けることによって、第1カレント
ミラー回路のオン遅延及びオフ遅延の両方を同時に改善
でき、より高精度のモータ駆動制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るモータ駆動制御装置を示
す概略構成図である。
【図2】図1の出力制御部14の回路構成を示す図であ
る。
【図3】本発明の実施例に係るモータ駆動制御装置を示
す概略構成図である。
【図4】図3の出力制御部34の回路構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
10 モータ駆動制御装置 12 出力部 14 出力制御部 16 上下三差動分配部 22 速度制御部 24 第1カレントミラー回路 26 第2カレントミラー回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坪内 俊樹 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 清間 利明 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−271294(JP,A) 特開 昭58−151888(JP,A) 実開 平2−88491(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 6/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数相のモータ巻線に所定のモータ駆動
    電流を供給し、モータの駆動を制御するモータ駆動制御
    装置であって、 直列接続され、その接続点にモータ巻線が接続されたソ
    ース側出力トランジスタ及びシンク側出力トランジスタ
    と、 前記ソース側出力トランジスタに所定ベース電流を供給
    するカレントミラー回路とを有し、 前記カレントミラー回路は、その入力側トランジスタの
    コレクタに供給される位相制御電流を増幅率hfeで増幅
    してその共通ベースに供給するトランジスタを有し、位
    相制御電流の増大に応じて前記カレントミラー回路が速
    やかにオンすることによりオン遅延を防止することを特
    徴とするモータ駆動制御装置。
  2. 【請求項2】 複数相のモータ巻線に所定のモータ駆動
    電流を供給し、モータの駆動を制御するモータ駆動制御
    装置であって、 直列接続され、その接続点にモータ巻線が接続されたソ
    ース側出力トランジスタ及びシンク側出力トランジスタ
    と、 前記モータ巻線に所定の位相の交流電流を供給するため
    の位相制御電流に応じて、前記ソース側出力トランジス
    タにベース電流を供給する第1カレントミラー回路と、 前記第1カレントミラー回路の共通ベースに、その出力
    端が接続され、トルク指令に対応した定電流に応じて、
    前記第1カレントミラー回路に共通ベース電流を供給す
    る第2カレントミラー回路とを有することを特徴とする
    モータ駆動制御装置。
  3. 【請求項3】 複数相のモータ巻線に所定のモータ駆動
    電流を供給し、モータの駆動を制御するモータ駆動制御
    装置であって、 直列接続され、その接続点にモータ巻線が接続された、
    モータ巻線を駆動するためのソース側出力トランジスタ
    及びシンク側出力トランジスタと、 前記モータ巻線に所定の位相の交流電流を供給するため
    の位相制御電流に応じて、前記ソース側出力トランジス
    タにベース電流を供給する第1カレントミラー回路と、 前記第1カレントミラー回路の共通ベースに、その出力
    端が接続され、トルク指令に対応した定電流に応じて、
    前記第1カレントミラー回路に共通ベース電流を供給す
    る第2カレントミラー回路とを有し、 前記第1カレントミラー回路は、 その入力側トランジスタのコレクタにベースが接続さ
    れ、その共通ベースにエミッタが接続されたトランジス
    タを有することを特徴とするモータ駆動制御装置。
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