JP3155924U - 熱間鍛造用穴明けパンチ - Google Patents
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Abstract
【課題】パンチ本体に両端に替え刃付きの穿穴刃体を脱着可能に設けて、穿穴刃体の両端で穴明けができ長期の使用が可能となると共に、その取り替え作業が簡単迅速に行える熱間鍛造用穴明けパンチを提供する。【解決手段】熱間鍛造用穴明けパンチ1をパンチ本体2と、パンチ本体2に取り付けられる穿穴刃体と、止めねじ4とから構成する。パンチ本体2の先端に段部を介して嵌合凸部2dを形成し、嵌合凸部2dの中心部にねじ穴2eを形成する。穿穴刃体は円柱状でその両端中心部に上記嵌合凸部2dと嵌合する嵌合凹部3a,3bを有すると共に、両嵌合凹部3a,3bの底部中心に止めねじ4の挿通を許す貫通孔3cを有し、かつ、穿穴刃体の外周両端に耐熱合金鋼からなる環状のチップ5a,5bを嵌合溶着して、止めねじ4により穿穴刃体をパンチ本体2にその前後を入れ替え可能に固定した。【選択図】図1
Description
本考案は、パンチケースに支持される熱間鍛造用穴明けパンチに関する。
従来、この種熱間鍛造用穴明けパンチは、たとえば図2に示すようにパンチ本体Aの先端に穿穴刃部Bが設けられ、後端にパンチケース(図示せず)内の奥側に設けられる受圧部材(図示せず)に当接する大径フランジ部Cが設けられた構成となっている。
ところで、熱間鍛造用穴明けパンチにあっては、たとえば熱間1000°C以上のブランクに穴をあける場合、穴明けパンチが熱劣化により数千個で摩損する。そのため、上記した従来の熱間鍛造用穴明けパンチによれば、摩損するたびにその摩損した穴明けパンチ全体を取り外して別の新たな穴明けパンチに交換しなければならず、工具代が高く付く問題があった。また、大径フランジ部Cを備えた穴明けパンチにおいては、その交換に際し、パンチケースと共に穴明けパンチをラム(図示せず)から一旦取り出し、そのうえでパンチケースからその後方に穴明けパンチを引き抜いて取り出し、その後、新たな穴明けパンチをパンチケース内にその後方から差し込んで交換し、然る後、パンチケースと共に穴明けパンチをラムの保持穴に嵌合して固定する必要があり、時間と手間を要するものであった。そのため、この工具の脱着交換時には、熱間鍛造機の運転やイグニッションヒーターを含めた高価な設備を停止しなければならず、運転効率が悪い問題もあった。
そこで、本考案は、パンチ本体に両端に替え刃付きの穿穴刃体を脱着可能に設けて、穿穴刃体の両端で穴明けができ長期の使用が可能となると共に、その取り替えが簡単迅速に行える熱間鍛造用穴明けパンチの提供を課題とする。
上記した問題を解決するために、本願の請求項1記載の考案は、パンチケースに支持される熱間鍛造用穴明けパンチであって、該パンチはパンチ本体と、パンチ本体の先端部に取り付けられる穿穴刃体と、止めねじとを備え、パンチ本体はその先端に段部を介して嵌合凸部が形成され、その嵌合凸部の中心部にねじ穴が形成されている一方、穿穴刃体は円柱状でその両端中心部に上記嵌合凸部と嵌合する嵌合凹部がそれぞれ形成されていると共に、両嵌合凹部の底部中心に止めねじの挿通を許す貫通孔が形成され、かつ、穿穴刃体の外周両端に耐熱合金鋼からなる環状のチップがそれぞれ嵌合溶着され、穿穴刃体の一方の嵌合凹部をパンチ本体の嵌合凸部に嵌合した状態で頭付き止めねじを他方の嵌合凹部から貫通孔を介してパンチ本体のねじ穴にその頭部が他方側嵌合凹部内に位置するよう螺合し、穿穴刃体をパンチ本体にその前後を入れ替え可能に固定したことを特徴とする。
本考案によれば、上記したようにパンチ本体の先端部に両端に替えチップを備えた穿穴刃体をその前後を入れ替え可能に取け付ける構成としたから、一方のチップが摩損したとき、穿穴刃体をパンチ本体に対してその前後を入れ替えることにより、他方の替えチップにより穿孔作業を行うことができる。その結果、パンチの長期の使用が可能になり高価な工具代を減らすことができると共に、穿穴刃体の入れ替えを止めねじによる脱着作業のみで簡単迅速に行うことができる。その上、穿穴刃体の脱着が簡単迅速に行えることから、この穿穴刃体の脱着交換のためにわざわざ熱間鍛造機の運転やイグニッションヒーターを含めた高価な設備を停止する必要もなくなり、運転効率もよくなるといった効果が得られる。
以下、本考案の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は本考案に係る熱間鍛造用穴明けパンチを示し、該パンチ1は、パンチケース(図示せず)に支持されるパンチ本体2と、パンチ本体2の先端部に取り付けられる穿穴刃体3と、止めねじ4とを備える。
パンチ本体は大径の中間軸部2aとその一端に一体に連設される小径軸部2bと他端に一体に連設されるフランジ部2cとからなり、小径軸部2bの先端には、段部を介して小径となる嵌合凸部2dが形成され、その嵌合凸部2dの中心部にねじ穴eが形成されている。
穿穴刃体3は円柱状でその両端中心部に上記嵌合凸部2dと嵌合する嵌合凹部3a,3bがそれぞれ形成されていると共に、両嵌合凹部3a,3bの底部中心に止めねじ4の挿通を許す貫通孔3cが形成され、かつ、穿穴刃体3の外周両端にそれぞれ段部を介してステライトなどの耐熱合金鋼からなる環状のチップ5a,5bが嵌合溶着されている。図に示す実施の形態では、チップ5a,5bはその外周が穿穴刃体3の外周とほぼ同一状に設けられている一方、穿穴刃体3の外周には、その長さ方向中間に至る程小径となる逃がし部3dが形成されている。
止めねじ4は、穿穴刃体3の貫通孔3cに対し挿通可能で、パンチ本体2のねじ穴2eに螺合するねじ部4aと頭部4bとを有している。
そして、穿穴刃体3の一方の嵌合凹部3aをパンチ本体2の嵌合凸部2dに嵌合した状態で止めねじ4が他方の嵌合凹部3bから貫通孔3cを介してパンチ本体2のねじ穴2eにその頭部4bが他方の嵌合凹部3b内に位置するよう螺合されて、穿穴刃体3をパンチ本体2にその前後を入れ替え可能に固定される。
上記パンチ1は、図示していないがパンチケースを介してダイに対し進退動するラムの保持穴に脱着可能に支持される。この支持構造は既知の構造であるのでその支持構造の具体的な説明については省略する。
次に、以上のように構成した熱間鍛造用穴明けパンチ1の作用について説明する。
上記したパンチ1がパンチケースを介してラムに取り付けられた取付状態のもとでラムの前進によりパンチ1がダイ側に移動され、ダイに保持されるたとえば熱間1000°C以上のブランクに穴をあける穿穴作業が行われる。
そして、使用により穿穴刃体3の先端側に位置するチップ5aが摩耗した場合には、まず、止めねじ4を緩めてパンチ本体2の嵌合凸部2dから穿穴刃体3を取り出す。次に、その穿穴刃体3を未使用の後端側に位置するチップ5bが先端位置にくるように180°位置替えをしたうえで穿穴刃体3の嵌合凹部3aをパンチ本体2の嵌合凸部2dに挿嵌する。その後、その嵌合状態で止めねじ4を嵌合凹部3bから貫通孔3cを介してパンチ本体2のねじ穴2eにその頭部4bが他方の嵌合凹部3b内に位置するよう螺合する。これにより、チップ5bを先端側に入れ替えた状態で穿穴刃体3がパンチ本体2に締付け固定される。その結果、一方のチップ5aが摩損したとき、穿穴刃体3をパンチ本体2に対してその前後を入れ替え、他方の替えチップ5bで引き続き穿孔作業を行うことができる。したがって、パンチ1の長期の使用が可能になり高価な工具代を減らすことができると共に、その入れ替えが止めねじ4による脱着作業のみで簡単迅速に行える。その上、穿穴刃体3の脱着が簡単迅速に行えることから、この穿穴刃体3の脱着交換のためにわざわざ熱間鍛造機の運転やイグニッションヒーターを含めた高価な設備を停止する必要もなくなり、運転効率もよくなるといった効果が得られる。
1 熱間鍛造用穴明けパンチ
2 パンチ本体
2d 嵌合凸部
2e ねじ穴
3 穿穴刃体
3a 嵌合凹部
3b 嵌合凹部
3c 貫通孔
4 止めねじ
5a チップ
5b チップ
2 パンチ本体
2d 嵌合凸部
2e ねじ穴
3 穿穴刃体
3a 嵌合凹部
3b 嵌合凹部
3c 貫通孔
4 止めねじ
5a チップ
5b チップ
Claims (1)
- パンチケースに支持される熱間鍛造用穴明けパンチであって、該パンチはパンチ本体と、パンチ本体の先端部に取り付けられる穿穴刃体と、止めねじとを備え、パンチ本体はその先端に段部を介して嵌合凸部が形成され、その嵌合凸部の中心部にねじ穴が形成されている一方、穿穴刃体は円柱状でその両端中心部に上記嵌合凸部と嵌合する嵌合凹部がそれぞれ形成されていると共に、両嵌合凹部の底部中心に止めねじの挿通を許す貫通孔が形成され、かつ、穿穴刃体の外周両端に耐熱合金鋼からなる環状のチップがそれぞれ嵌合溶着され、穿穴刃体の一方の嵌合凹部をパンチ本体の嵌合凸部に嵌合した状態で頭付き止めねじを他方の嵌合凹部から貫通孔を介してパンチ本体のねじ穴にその頭部が他方側嵌合凹部内に位置するよう螺合し、穿穴刃体をパンチ本体にその前後を入れ替え可能に固定したことを特徴とする熱間鍛造用穴明けパンチ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009007106U JP3155924U (ja) | 2009-09-10 | 2009-09-10 | 熱間鍛造用穴明けパンチ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009007106U JP3155924U (ja) | 2009-09-10 | 2009-09-10 | 熱間鍛造用穴明けパンチ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3155924U true JP3155924U (ja) | 2009-12-10 |
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Family Applications (1)
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JP2009007106U Expired - Fee Related JP3155924U (ja) | 2009-09-10 | 2009-09-10 | 熱間鍛造用穴明けパンチ |
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JP (1) | JP3155924U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020011243A (ja) * | 2018-07-13 | 2020-01-23 | 中央工業株式会社 | 中空金属製品の製造方法及び製造装置 |
-
2009
- 2009-09-10 JP JP2009007106U patent/JP3155924U/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2020011243A (ja) * | 2018-07-13 | 2020-01-23 | 中央工業株式会社 | 中空金属製品の製造方法及び製造装置 |
JP7113498B2 (ja) | 2018-07-13 | 2022-08-05 | 中央工業株式会社 | 中空金属製品の製造装置 |
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