JP3155348B2 - マッサージ器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は手持ち式のマッサージ器
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】グリップ部の一端に振動式やたたき式の
施療部が設けられた手持ち式のマッサージ器が従来より
各種提供されているが、従来のものではグリップ部の軸
方向と施療部の施療面とのなす角度が固定であった。ま
た折り畳み式のものも提供されてはいるが、使用時にお
ける上記角度は一定であり、固定式のものと実際上、変
わりがない。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】この場合、上記角度が
肩のマッサージに適したものとされていると、他の部
分、たとえば膝や腕のマッサージをする時、持ちにくい
ものとなる。本発明はこのような点に鑑み為されたもの
であり、その目的とするところは施療する部位にあわせ
てグリップ部の軸方向と施療面とがなす角度を可変とす
ることができて、使い勝手がきわめて良好なマッサージ
器を提供するにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】しかして本発明は、グリ
ップ部に施療部を折り曲げ自在に連結するとともにこの
連結部に折り曲げ不能とするロック機構とこのロック機
構によるロックを解除する解除手段とを設け、解除手段
は連結部の両面に分散して設けているとともに、両面で
の同時操作でのみロック解除を可能としていることに特
徴を有している。

【０００５】

【作用】本発明によれば、施療部位に合わせてグリップ
部に対する施療部の折り曲げ角度を変更することができ
るものであり、しかもロック機構を有しているために、
施療途中の折り曲げ角度が勝手に変わってしまうという
ことがなく、さらにロック解除手段は連結部の両面に分
散して設けて両面での同時操作でのみロック解除を可能
としているために、不用意にロック解除がなされてしま
うことがないものである。

【０００６】

【実施例】以下本発明を図示の実施例に基づいて詳述す
ると、グリップ部１は円筒状でその後端から電源コード
１９が導出されており、周面にはスイッチ１０が設けら
れている。そしてこのグリップ部１の先端には連結部３
を介して施療部２が連結されている。図示の施療部２は
ソレノイドを利用したたたき式施療を行うものである。

【０００７】連結部３であるが、これはグリップ部１の
先端を二股に分岐させるとともに、この分岐片１１，１
１間に施療部２側の回転部２０を差し込んで両者をボル
ト軸３５で連結することで、グリップ部１に対して施療
部２がボルト軸３０を中心に回動自在となるようにした
ものであり、ロック機構は回転部２０の両面と分岐片１
１，１１との両対向面にそれぞれ配置してある。

【０００８】すなわち、ここにおけるロック機構は、回
転部２０の両面にそれぞれ設けられた複数個の収納孔２
１に各々ばね２２を介して収納した鋼球であるボール２
３と、各分岐片１１における回転部２０との対向面にそ
れぞれ設けられた複数個の係合孔１３（１３ａ，１３
ｂ）とからなり、ボール２３が係合孔１３に係合するこ
とで、グリップ部１に対する施療部２の回動（折り曲
げ）を不能とするようになっている。図５に示す補強板
４０は収納孔２１の孔縁の補強のために設けたもので、
外周縁の突起４１を回転部２０の凹所２７に係合させる
ことで、回転部２０に回転不能に取り付けられる。図中
２８はグリップ部１に対する施療部２の回転可能範囲を
定めているストッパーである。

【０００９】ここにおいて、回動部２０に配されたボー
ル２３は、図示例では図４から明かなように一面につき
４個が９０°の配置角度で設けられているのに対して、
分岐片１１側の係合孔１３は６個設けられていて、ボー
ル２３と係合孔１３との配置角度が異なっている。ま
た、これら６個の係合孔１３のうち、３個は分岐片１１
を貫通する深いもの１３ａとして、残り３個は浅いもの
１３ｂとして形成されている。

【００１０】そして、後述する解除手段を押しながらグ
リップ部１に対して施療部２をストッパー２８によって
許されている範囲内で回転させる時、回転部２０の一面
にある４個のボール２３のうちの１個がいずれかの深い
係合孔１３ａに嵌まり込んでロックを行い、残り３個の
うちの１個が浅い係合孔１３ｂに嵌まり込んでクリック
感を出すようにしてある。

【００１１】上述のように、ボール２３と係合孔１３と
の各配置角度を異ならせているのは、係合孔１３の数が
少なくとも、ロックやクリックがかかる角度を小さくす
るためである。すなわち、図示例においては、図６に示
すように、グリップ部１と施療部２とが一直線に並ぶ状
態から、３０°と５２°の角度でそれぞれロックがかか
るようにしてあるが、上記配置角度が同じであれば、係
合孔１３の配置角度もこれに合わせなければならないの
に対して、ほぼ６０°の配置角度で済むものである。こ
れは連結部３の小型化に寄与する。

【００１２】そして、浅い係合孔１３ｂに嵌合している
ボール１３は、グリップ部１に対して施療部２に回転さ
せる力を加えれば、係合孔１３ｂから抜け出してしまう
が、深い係合孔１３ａに嵌合しているボール１３は、ば
ね２２による付勢でその大半が係合孔１３ａに嵌まりこ
んでいるために、押し戻さないことにはロック解除を行
うことができないようになっているわけであるが、この
ロック解除は、連結部３の両面に配設されている解除釦
３０，３０を同時に押し込むことによって行う。この解
除釦３０は、上記深い係合孔１３ａ内に入る複数個のボ
ス３１を備えており、ばね３２に抗して解除釦３０を押
し込めば、ボス３１が深い係合孔１３ａに嵌まり込んで
いるボール２３をばね２２に抗して押し戻し、グリップ
部１に対して施療部２を回転させることを許す。なお、
ボール１３と深い係合孔１３ａとは連結部３の両側にあ
るために、連結部３両面に設けられた一対の解除釦３０
を同時に押し込まないことには、ロックの解除がなされ
ない。これは不用意なロック解除がなされることを防
ぐ。また解除釦３０を押し込んでいるロック解除中も、
ボール１３が浅い係合孔１３ｂに嵌まることによるクリ
ック感は生ずる。

【００１３】図７(a)は折り曲げて肩のマッサージをし
ているところを、図７(b)は一直線状として使用してい
るところを示している。

【００１４】

【発明の効果】以上のように本発明においては、施療部
位に合わせてグリップに対する施療部の折り曲げ角度を
変更することができるものであり、施療部位に応じて楽
な姿勢で使用することができるものであり、しかもロッ
ク機構を有しているために、施療途中の折り曲げ角度が
勝手に変わってしまうということがなく、さらにロック
解除手段は連結部の両面に分散して設けて両面での同時
操作でのみロック解除を可能としているために、不用意
にロック解除がなされてしまうことがないものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】一実施例の斜視図である。

【図２】同上の破断背面図である。

【図３】同上の分解斜視図である。

【図４】同上の分解正面図である。

【図５】同上の回転部の斜視図である。

【図６】(a)(b)(c) はボールと係合孔との係合状態を示
す動作説明図である。

【図７】(a)(b)は使用状態説明図である。

【符号の説明】

１ グリップ部 ２ 施療部 ３ 連結部 ３０ 解除釦

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 グリップ部に施療部を折り曲げ自在に連
   結するとともにこの連結部に折り曲げ不能とするロック
   機構とこのロック機構によるロックを解除する解除手段
   とを設け、解除手段は連結部の両面に分散して設けてい
   るとともに、両面での同時操作でのみロック解除を可能
   としていることを特徴とするマッサージ器。
2. 【請求項２】 ロック機構は、回動軸まわりに配設され
   た複数のボールと、このボールが嵌まる複数の係合孔と
   からなるとともに、ボールの配置角度と係合孔の配置角
   度とが異なっていることを特徴とする請求項１記載のマ
   ッサージ器。
3. 【請求項３】 ロック機構は、折り曲げ角度を規定する
   クリック部を兼用していることを特徴とする請求項１記
   載のマッサージ器。
4. 【請求項４】 ロック機構はボールを使用するものであ
   るとともに、ボールの出没部には補強板が配設されてい
   ることを特徴とする請求項１記載のマッサージ器。