JP3154257B2 - 光重合開始剤の水性分散系及びそれらの用途 - Google Patents

光重合開始剤の水性分散系及びそれらの用途

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JP3154257B2 JP23463290A JP23463290A JP3154257B2 JP 3154257 B2 JP3154257 B2 JP 3154257B2 JP 23463290 A JP23463290 A JP 23463290A JP 23463290 A JP23463290 A JP 23463290A JP 3154257 B2 JP3154257 B2 JP 3154257B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、光重合性官能基を有するオリゴマーまたは
ポリマーを含む水性系の光重合に特に有用である光重合
開始剤の水性分散系に関する。主として染料の分野及び
包装の被覆物に使用されるこれらの水性系は、通常、ア
クリル不飽和、メタクリル不飽和、フマル不飽和、マレ
イン不飽和、又はビニルエーテル不飽和を有するオリゴ
マー及び/またはポリマーとしてのポリウレタン、ポリ
エステル、ポリエーテル、ポリオール、ポリアクリレー
トの水性のエマルション及び/または分散液により構成
される。
(従来の技術) 産業において普通に使用される光重合性の系は、適当
な反応性溶剤中に希釈された時に重合または共重合し得
る官能基を有するオリゴマー及び/またはポリマーによ
り構成される。
反応性溶剤という表現は、良好な溶解力を有し、それ
故オリゴマーを溶解し、系をそれらの用途に適した粘度
に維持し、かつ重合プロセスの終了時に物質中にポリマ
ーマトリックスの構成部分として含まれて残存する、種
々の官能基を有し低分子量を有するモノマーを意味す
る。
不都合なことに、非常に効率の良い方法である光重合
開始重合は、モノマーの完全な反応を許さず、それ故、
モノマーが移行する場合があり、光重合物質と接触され
る材料から抽出される場合があるという技術的な問題が
生じる。
通常使用される溶剤の毒性及び不快臭に鑑みて、食品
包装の被覆(直接または間接)及び使用者と接触するこ
れらの材料の塗装及び仕上のような非常に重要な分野に
この技術の可能な使用の強い制限を連行するこの技術的
な問題の重要性を理解することは、容易である。
従来、反応性溶剤中の希釈を含む光重合性系の代替案
として種々の可能な溶液が研究されてきた。
このような溶液は、水中に分散または乳化され、また
は必要により水で希釈される、光重合性官能基を有する
オリゴマーまたはポリマーの使用を伴なう。
これらの系を使用して、液体系の塗布の直後または水
を蒸発した後に、光重合を行なうことが可能である。
乾燥部分が70〜80%を占める水性のエマルションまた
は分散液の場合、得られる均一なフィルム上で光重合を
行なう前に系の凝集を得るための水を蒸発することが必
要である。
従来の方法に関して、最終製品の調製方法に更に一つ
の工程(即ち、水の蒸発)を追加することが必要である
が、水系の使用は広く拡大されてきている。何となれ
ば、それは販売中の組成物中に引火性モノマーの存在を
避けるという利点を与え、また最終製品中の残留モノマ
ーの不在を確保するからである。
(発明が解決しようとする課題) いずれにしても、現在までに、水性系中の光重合開始
剤の使用により生じる問題をうまく解決することは、不
可能であった。
通常使用される光重合開始剤は、水に分散される系中
に容易に含まれない。この欠点は、特に、例えばベンジ
ル−ジメチル−ケタール、ベンゾフェノン及び1−ベン
ゾイル−シクロヘキサノールの如き固体の場合に当ては
まる。
通常、その問題は、それらの使用前に水性の分散液ま
たはエマルジョン中に含まれる液体光重合開始剤を用い
て避けられる。しかしながら、液体光重合開始剤のみを
使用するという可能性は強い制限を示す。何となれば、
使用者は、通常、種々の光重合開始剤の使用を要求する
それらの種々の需要を満足するために大きな融通性を必
要とするからである。
その他の場合には、光重合開始剤が使用の際に水によ
るその乳化の前に光重合性混合物中に溶解される(混合
物の自動乳化)が、この解決法は複雑な製造方法を伴な
い、それ故使用者により受け入れられない。
更に別の場合には、光重合性混合物が、既に含まれた
光重合開始剤と共に、使用者に配達される。更に製造を
必要としない、これらの混合物は、適用の制限された可
能性の欠点を示す。何となれば、混合物の製造中に含ま
れる光重合開始剤を調合または変更することが不可能で
あるからである。
水性系中で使用される光重合開始剤の代表的な例は、
欧州特許第85,305号に記載されるような2−ヒドロキシ
−2−メチル−1−(p−ドデシル)プロピオフェノン
(この場合、室温で製品の融点を下げるために分子中に
脂肪族鎖を導入することは、光重合開始剤として活性な
その部分の希釈をもたらし、それ故、ドデシル側鎖を示
さない化合物に関してその有効性を低下する);または
米国特許第4,347,111号に記載される2−ヒドロキシ−
2−メチル−1−フェニル−プロピオフェノン(これは
あまりに揮発性でありすぎて、それ故、水相の蒸発によ
り凝集プロセス中に容易に消失される);または国際特
許86/05778に記載されているような2−ヒドロキシ−2
−メチル−1−(4−ヒドロキシ−エトキシ−フェニ
ル)−プロピオフェノン(これは、或る程度まで親水性
であるが、合成法により得られ、この合成法は非常に複
雑であり、それ故、その他の通常使用される光重合開始
剤のコストよりも高いコストを伴ない、それ故、その用
途は制限される)である。
不都合なことに、光重合法が有機相中で(凝集後に)
起こることを考えると、水に可溶性である光重合開始剤
を使用することは有利ではない。この種の光重合開始剤
は、光重合する系の有機マトリックスと極めて適合せ
ず、それ故、結果は不充分である。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、非水系光重合系に通常使用される光重
合開始剤を、このような光重合開始剤が水中のエマルシ
ョン系及び/または分散系として使用される場合に、水
性系に関しても使用することが可能であることを見い出
した。
本明細書中、“分散系”という用語は、分散系及びエ
マルションの両方を意味する。
本発明の基本的な特徴によれば、光重合開始剤の水性
分散系は、少なくとも一種の光重合開始剤及び少なくと
も一種の表面活性剤を含む。
本発明の光重合開始剤の水性分散系は、安定であり、
重合される必要がありそれらが界面動電的に(electrok
inetically)妨害しないオリゴマーまたはポリマーの混
合物中に調合、包含するのに容易である。
光重合開始剤のこのような分散系は、使用される表面
活性剤に従って、アニオン特性、カチオン特性またはノ
ニオン特性をもち得る。通常、光重合開始剤のノニオン
性の水性分散系を使用することが好ましい。何となれ
ば、それらは水中に分散される全ての光重合系に適合す
るからである。
本発明の光重合開始剤の水性分散系は、単一の光重合
開始剤もしくはそれらの混合物または光重合開始剤と水
素ドナー(補助開始剤)との対を含むことができる。
本発明の水性分散系に有用な光重合開始剤の中に、ベ
ンゾインエーテル、ベンジル−ジメチルケタール、2,2
−ジアルコキシ−アセトフェノン、α−ヒドロキシ−ア
ルキル−アリールケトン、アリールグリオキシル酸エス
テル、モノ−及びジ−アシル−ホスフィンオキシド、芳
香族ケトン、特にベンゾフェノン、チオキサントン、ア
ントラキノンまたはヘキサ−アリール−ビス−イミダゾ
ールがある。
補助開始剤として、アミノ基の窒素原子に結合された
炭素原子上に少なくとも一つの水素原子を有する三級ア
ミノ基を有する化合物が使用し得る。
上記の化合物が例えばN−メチル−N,N−ジエタノー
ルアミン(MDEAと称する)またはトリエタノールアミン
のように可溶性である場合、それらは、光重合反応に悪
影響を示さないで、光重合開始剤の水性分散液に添加さ
れる代わりに、重合する物質に添加することができる。
一方、例えば、p−ジメチルアミノ−安息香酸のエステ
ルのように水に不溶性である化合物の場合には、光重合
開始剤の水性分散液に、特にその調製中に添加すること
が好ましい。
本発明の水性分散系中の光重合開始剤と補助開始剤と
の代表的な重量比は、1:1〜1:2.5の範囲である。
本発明の水性分散系中の表面活性剤は、水中に分散す
る化合物の湿潤性を助ける乳化作用及びまた、分散相の
液滴の再凝集を防止する分散作用を有する。
通常市販される全ての表面活性剤が本発明の分散系に
使用でき、有機スルホン酸及びそれらの塩、モノ−アル
キル−スルフェート、四級アンモニウム塩、エチレンオ
キサイド及び/またはプロピレンオキサイドと縮合され
た高級脂肪族アルコールもしくはアルキルフェノール、
リン酸と脂肪族アルコールとの部分エステル及びそれら
の塩が特に好適である。
本発明の光重合開始剤の水性分散系の好ましい実施態
様に於いて、一種以上の分散安定剤が添加される。
このような安定剤は、増粘作用を有し、分散液に著し
いチキソトロープ特性及び擬似弾性特性を付与し、高い
スタンド粘度(stand viscosity)を有し、分散系が受
ける機械応力の増加につれて粘度が比例して減少する。
本発明の水性分散系に有用な安定化作用を有する物質
の中で、アクリル酸及びメタクリル酸、マレイン酸のポ
リマー及びコポリマー、ポリビニルアルコール、セルロ
ースのイオン性誘導体及びノニオン性誘導体並びに天然
多糖が特に好ましく、その中でキサンタン(xanthane)
及びその誘導体が特に好ましい。
本発明の光重合開始剤の水性分散系の種々の成分の量
は、それらの有効性を常に維持する広範囲内で変化し得
る。
本発明の基本的な特徴によれば、光重合開始剤(また
は、一種より多くが使用される場合には、光重合開始剤
の混合物)は、分散系の20重量%〜80重量%を占め、表
面活性剤は0.1重量%〜10重量%を占める。
本発明の好ましい実施態様において、光重合開始剤、
または光重合開始剤の混合物は、分散系の30重量%〜60
重量%を占め、表面活性剤は分散系の0.5重量%〜2重
量%を占める。
一種以上の安定剤が光重合開始剤の水性分散系に添加
される場合には、それらの濃度は水性分散系の0.1重量
%〜2重量%の範囲であることが好ましい。
濃度の上記の範囲に於いて、本発明の光重合開始剤の
水性分散系は、粘度または相分離のいずれに関しても安
定であり、容易に貯蔵でき、市販できる。
市販のオリゴマー及び/またはポリマーの普通の水性
系とのそれらの相溶性は優れており、既知の水性系の全
てにそれらを混入することを可能にする。
また、本発明の光重合開始剤の水性分散系は、上記の
成分の他に、例えば、消泡剤、脱気剤、抗菌剤及び防か
び剤のように、それらの製造を助け、またはそれらの劣
化を防止できるその他の物質を含んでもよい。
また、本発明の水性分散系に、熱安定剤、展着剤、凝
集助剤、顔料、光安定剤(photostabilizer)の如き、
水性系(これらの系は光重合される必要がある)に通常
使用される全ての助剤を添加することが可能である。
本発明の水性分散液は、通常の分散技術に従って、特
に高速攪拌機またはコロイドミルによる機械作用により
調製し得る。
本発明の光重合開始剤の水性分散系を、光重合される
必要がある水性系に混入することは、軽い機械作用のも
とに行なわれる。
光重合開始分散系と水性系との使用比は、それらの乾
燥部分の比を基準とする。
通常、使用される光重合開始剤の量は、光重合する系
中に含まれるオリゴマー及び/またはポリマーに対して
0.5重量%〜10重量%の範囲である。
光重合開始剤の水性分散液と光重合する水性系との混
合物に得られる液体組成物は安定であり、直ちに使用、
販売されない場合には、容易に貯蔵し得る。
得られた組成物は、通常の方法で、必要により増粘後
に、ロール塗、噴霧、カーテン噴霧、はけ塗、ナイフ塗
布により塗布し得る。
しかしながら、塗布された液体フィルムは、迅速な加
熱を受けて水相を蒸発し、凝集を生じ、その後、UVラン
プによる照射により架橋される。
或る場所には、架橋に使用されるランプの熱が、液体
フィルムの凝集を得るのに充分である。
以下の実施例に於いて、全ての部は、特にことわらな
い限り重量基準である。
実施例に使用される物質は、下記の商品名で市販され
ている。
エサキュアー(ESACURE)(F.イリ・ランベルチ(F.Ili
Lamberti)Spa) サートマー(SARTOMER)(サートマー・カンパニイ(Sa
rtomer Co.)米国) プロキセル(PROXEL)(ICI) フォドポール(PHODOPOL)(ローヌ・プーラン(Rhone
−Poulenc)) ラロマー(LAROMER)(BASF) イルガキュアー(IRGACURE)(チバ−ガイギー(Ciba−
Geigy)) ダロキュアー(DAROCURE)(メルク(Marck)) クアンタキュアー(QUANTACURE)(ワード・ブレキンソ
プ(Ward−Ble−kinsop)) ネオレッツ(NEOREZ)(ポリビニル・ケミ(Polyvinyl
Chemie)) アクロナール(ACRONAL)(ローム・アンド・ハース(R
ohm & Haas)) テキサノール(TEXANOL)(コダック(Kodak)) プレサンテイル(PRESANTIL)(F.イリ・ランベルチ) エサパル(ESAPAL)(F.イリ・ランベルチSPa) 実施例1 エサキュアーKIP〔ジアクリル化トリプロピレン−グ
リコール中の75%の{オリゴ−(4−α−ヒドロキシ−
イソブチリル)−α−メチル−スチレン(KIP)}]65
部に、エチレンオキサイド3モルと縮合したノニルフェ
ノール2部、エチレンオキサイド9モルと縮合したノニ
ルフェニール1部、エチレンオキサイド100モルと縮合
したノニルフェノール0.2部、N−メチルジエタノール
アミン1部及びエチレンオキサイド225モルと縮合した
ドデシルアルコール0.1部を75℃で添加する。
その均一な溶液に、水50部及びジアクリル化ポリエチ
レングリコール400(サートマーSR344)10部を添加す
る。その懸濁液を、75℃から30℃に冷却して、コロイド
ミルウルトラタラックス(Ultraturrax)中で10分間粉
砕する。終了時に、プロキセルGXL(ICI)0.4部及びフ
ォドポール23の2.27重量%の水溶液13部を攪拌下で添加
する。
得られた分散液(PIDA)は34重量%のα−ヒドロキシ
ケトンオリゴマー光重合開始剤を含み、下記の特性を有
する。
外 観:粘稠な均一な白色の分散液 粘 度:20℃で2300mPas(ブルックフィールドRVT 20rp
m) 安定性:40℃で4ケ月以上安定 実施例2 エサキュアーKBI(ベンジル−ジメチル−ケタール)6
5部に、エチレンオキサイド9モルと縮合したノニルフ
ェノール1部、エチレンオキサイド3モルと縮合したノ
ニルフェノール2部、エチレンオキサイド30モルと縮合
したノニルフェノールの硫酸ナトリウム塩1部、2−エ
チル−ヘキサン酸1部を75℃で添加する。その均一溶液
に、脱イオン水100部を攪拌下に添加し、35℃に冷却し
てウルトラタラックス中でその混合物を10分間粉砕す
る。終了時にプロキセルGXL(ICI)0.4部及びフォドポ
ール23の2.27重量%の水溶液8部を攪拌下に添加する。
得られた分散液は、34.5重量%のベンジルジメチルケ
タールを含み、下記の特性を有する。
外 観:ペースト状の稠度を有し、均一な白色の分散液 粘 度:20℃で5000mPas(ブルックフィールドRVT 20rp
m) 安定性:40℃で4ケ月以上安定 実施例3 エサキュアーTZT(2,4,6−トリメチルベンゾフェノン
80部及びメチルベンゾフェノン20部)94.5部に、エサパ
ルNP90(エチレンオキサイド9モルと縮合したノニルフ
ェノール)1.5部、エチレンオキサイド100モルと縮合し
たノニルフェノール0.75部、エチレンオキサイド225モ
ルと縮合したドデシルアルコール0.3部及びN−メチル
−ジエタノールアミン6部を添加する。その均一溶液
に、脱イオン水95部を攪拌下に添加する。その混合物を
コロイドミルウルトラタラックス中で35℃を越えないで
10分間粉砕する。終了時に、プロキセルGXL(ICI)0.75
部及び及びフォドポール23の2.27重量%の水溶液19部を
攪拌下で添加する。
得られた分散液は、44重量%の光重合開始剤を含み、
下記の特性を有する。
外 観:白色の均一な乳状の液体 粘 度:20℃で900〜1000mPas(ブルックフィールドRVT
20rpm) 安定性:40℃で4ケ月以上安定 実施例4 ベンゾフェノンの分散液を、実施例3に記載したのと
同様にして得る。助剤の溶解及びコロイドミルウルトラ
タラックス中の粉砕は60℃で行なわれる。分散液の最終
特性は、実施例3の分散液の最終特性と同様である。
実施例5 ラロマーPE55W(BASFにより市販されるアクリル化ポ
リエステル;pH4.5〜5、粘度1000mPas、水中50%の分散
液)100部に、表1に示した量に従って光重合開始剤を
添加し、その結果、全ての場合に、樹脂100部に対し光
重合開始剤(100%活性)1.5部が存在する。
10分間攪拌した後、組成物をガラス板に100μmの厚
さに塗布する。ガラス板を炉中100℃で10分間加熱し、
周囲温度に冷却した後、それを80Wのハノビア(Hanovi
a)6512−A−431ランプの下でランプから10cmの距離で
20m/分で、指触乾燥表面を得るのに必要なだけ何回も通
すことにより照射する。下記の特性が記録される。
−反応性(指触乾燥表面を得るための通過の回数) −フィルム外観 −フィルムの色 −フィルムの残留臭気 夫々の配合中に、系100部に対し1.5部のN−メチルジ
エタノールアミンが添加される。
(1) トリプロピレングリコールジアクリレート中75
%のオリゴ(4−α−2−ヒドロキシイソブチリル)−
α−メチルスチレン(ランベルチ) (2) 1−ベンゾイルシクロヘキサノール(チバ−ガ
イギー) (3) 2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノー
ル(メルク) (4) 2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(p−ドデ
シル)プロピオフェノン(メルク) (5) 2−ヒドロキシ−3−(3,4−ジメチル−9−
オキソ−9H−チオキサンテン−2−イルオキシ)−N,N,
N−トリメチル−1−プロパンクロリド(ワード・ブレ
キンソプ) (6) 4−ベンゾイル−ベンジル−N−トリメチルク
ロリド(ワード・ブレキンソプ)(水に可溶性の光重合
開始剤) (7) 80%の2,4,6−トリメチルベンゾフェノン/20%
のメチルベンゾフェノン(ランベルチ) BDMK:ベンジルジメチルケタール BZO:ベンゾフェノン この実施例は、実施例1〜4に記載されたようにして
調製された分散光重合開始剤が全て非常に活性であり副
作用の欠点を示さないことを示す。グループIIのその他
の光重合開始剤は非常に黄変し、適合しないか(クアン
タキュアーQTX及びBTC)、またはわずかに活性である
(BZO)。
実施例6 ネオレッツKT18C(38%の水性分散液としての脂肪族
アクリル化ポリウレタン、pH7、粘度:26mPas)100gに、
表2に示された光重合開始剤の種々の量を添加し(夫々
の調製に於いて、樹脂100部に対し1.5部の光重合開始剤
(100%の活性で)を有するため)、混合物を一定時間
攪拌し(インペラーを用いて60rpmで)、その後、200μ
mの厚さ(湿潤)のフィルムをガラス板に塗布する。
ガラス板を110℃で5分間または20分間乾燥し、80Wの
ハノビア6512−A−431ランプの下でランプから10cmで
2回の通過により15m/分で照射する。
架橋フィルムに関し、MEKに対する抵抗性(二重ラビ
ングの回数)を測定する。
夫々の配合に於いて、系100部に対しN−メチルジエ
タノールアミン1.5部が添加される。
この実施例は、同じ濃度では、水性分散液としての光
重合開始剤が市販の光重合開始剤よりも高い光化学反応
を光重合系に与えることを示す。また、長時間混合後で
さえも、通常の光重合開始剤はこれらの系中で使用に適
さないが、光重合開始剤の水性分散液を用いると、数分
の攪拌後に、重要な性質が得られることが示される。長
時間乾燥した後でさえも、通常の光重合開始剤は、所望
の反応性をフィルムに与えない。
実施例7 ラロマーPE55W(BASF、実施例5を参照のこと)100g
に表3に示された光重合開始剤の種々の量を添加し、混
合物を機械攪拌(80rpm、インペラー)に1.2分間及び5
分間かける。分散液を200μmの厚さ(湿潤)でガラス
に塗布し、炉中で120℃で7分間乾燥する。
冷却後、それを80Wのハノビア6512−A−431ランプの
下でランプから10cmの位置で20m/分で照射する。
反応性(指触乾燥表面を得るための通過の回数)(表
3を参照のこと)及びケーニッヒのペンダルムの方法
(DIN 53157)によるフィルムの硬度(受けた発光エネ
ルギーの最大線量における)(秒)(表4を参照のこ
と)を測定する。
表3に示された結果は、同じ濃度では、水性分散光重
合開始剤が、混合物の調製の際の攪拌時間と独立に、市
販の光重合開始剤よりも高い反応性を重合系に付与する
ことを示す。それは、本発明の分散液が高度に相溶性で
あり、最小の攪拌で容易に混入されることを意味する。
また、この場合、エサキュアKIPは、分散を促進するジ
アクリル化トリプロピレングリコール中に既に希釈され
ているので、非常に活性である。
表4中に示された結果は、水性分散液中の光重合開始
剤に関して、そのフィルム硬度が、相当する純粋な光重
合開始剤を用いて得られたフィルム硬度よりも高いこと
を示す(唯一の例外は、上記の表に示された理由でエサ
キュア−KIPである)。グループIの化合物に関する限
り、純粋な製品の場合の硬度は更に長い照射時間(2回
に代えて3回の通過)の後でさえも低い。
同じ挙動がグループIIの光重合開始剤について認めら
れるが、それは水素引き抜き系に関して予想できるよう
に、その硬度は断片化による光重合開始剤を用いて測定
された硬度より劣る。
夫々の配合において、系100部に対しN−メチルジエ
タノールアミン1.5部が添加される。
夫々の配合において、系100部に対しN−メチルジエ
タノールアミン1.5部が添加される。
実施例8 ターボミキサー“モルテニ(Molteni)”(500rpm)
を用いて下記の化合物を下記の順序で分散することによ
り、壁ぬり用の水性ペイントを調製する。(全ての部数
は重量基準である。) ベース 部数 水 21.2 ヘキサメタリン酸ナトリウム 1 アクリル系分散剤 0.2 消泡剤 0.1 ルチル二酸化チタン 15 炭酸カルシウム 15 タルク 4 アクロナール290P 35 (ローム・アンド・ハース) プレサンティル 0.7 (アンチフラッシュラスチング) ジウレタン増粘剤 1 エチレングリコール 1 凝集剤(テキサノール−コダック) 0.5 消泡剤 0.2 アクリル系増粘剤 2.4 アンモニア28Be 0.3 その他の成分を軽い攪拌下で5分間で添加することに
より、配合を完結する。
仕 上 ベース 10部 ラロマーPESSW 0.95部 実施例1の生成物 0.045部 ベース及び仕上剤を、アスベストセメントパネルの上
に250μmの厚さ(湿潤)に塗布する。フィルムを暗所
で乾燥し、ついで、吸収エネルギーが340nmで酸5J/cm2
であるようにするため、日光に3日暴露する。
評価を、表5に示す。
結果は、本発明の水性分散系中の光重合開始剤が建築
工業等に樹脂分散液中に有利に使用でき被覆物に一層良
好な性質を付与し得ることを示す。
光重合性樹脂及び光重合開始剤を含むフィルムは、可
撓性を失なわずに、広く架橋するため、一層良好な表面
抵抗性を示すことが認められた。
実施例9 実施例1の手順に続いて、34重量%のオリゴ−(4−
α−ヒドロキシ−イソブチリル)−α−メチル−スチレ
ン(KIP)及び4.25重量%の2,4,6−トリメチルベンゾイ
ル−ジフェニル−ホスフィンオキサイド(APO)を含む
水性分散液、即ち組成物PIT A+APOを得る。
この組成物PID A+APOを、水57部中に分散されたアク
リル化ポリエステル36.5部及びルチル二酸化チタン6.5
部からなる木工用ラッカーに添加する;アクリル化ポリ
エステルに対するKIPの量は4重量%、またAPOの量は0.
5重量%である(系I)。
比較のため、上記木工用ラッカにおいて、同量のKIP
及びAPOを個々に導入する(系II)。
5分間攪拌し、4時間脱気した後、系I及び系IIをガ
ラス表面に200μmの厚さ(湿潤)に塗布し、水を65℃
で10分間蒸発させ、得られたフィルムを、80WのISTラン
プ(ランプからの距離29cm)で3m/分で3回の通過によ
り照射する。4時間後に、表6で示される性質を測定す
る。
この実施例は、分散光重合開始剤を用いる水性分散系
から調製された強着色フィルムの深部でも完全な架橋を
得ることが可能であり、一方、市販の製品を用いると、
得られた性質は実用に有効ではないことを示す。
実施例10 この実施例に於いて、同じ光重合開始剤(エサキュア
ーKIP)及び同じオリゴマー(ロスカイダル(ROSKYDA
L)850W−アクリル化自動乳化ポリエステル−バイエ
ル)を含むが希釈剤に関して異なる二つの光架橋性組成
物から得られたフィルムの性質を比較する。
一つの場合では、希釈剤は水(乳化組成物)であり、
他の場合ではヘキサジオールアクリレート(反応性希釈
剤モノマー、HDDAと称する)である。100μmの厚さの
架橋フィルムを得るために、液体混合物をガラスに塗布
し、炉中100℃で10分間水を蒸発した後、80Wのハノビア
6512−A−431ランプ(ランプからの距離10cm)(2回
通過)を用いて照射により架橋する。
架橋フィルムに関して、表7に示されるように、硬度
(ケーニッヒのペンダラムDIN53157)、残留臭気、重量
損失及びジエチルエーテル中の抽出を評価する。
この実施例は、乳化系が反応性溶剤中で希釈された光
架橋性系の特性と同様の特性を得ることを可能にする
が、また架橋フィルム中の臭気及び残留モノマーの存在
を避けることを可能にすることを示す。
(1) 残留臭気は光重合開始剤とは完全に独立してお
り、光重合開始剤は、オリゴマーであり、光分解フラグ
メントの揮発または臭気を生じない。(2) 赤外分光
分析は、抽出物が主としてHDDAであることを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−22304(JP,A) 特開 昭62−238553(JP,A) 特開 昭60−252443(JP,A) 特開 昭62−32104(JP,A) 特開 平2−1401(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 2/00 - 4/82 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オリゴ−α−ヒドロキシ−ケトンとアシル
    −ホスフィンオキシドを含む光重合開始剤及び表面活性
    剤を含む、光重合開始剤の水分散系であって、該光重合
    開始剤が水性分散系の20重量%〜80重量%を占め、該表
    面活性剤が該水性分散系の0.1重量%〜10重量%を占め
    ることを特徴とする、光重合開始剤の水性分散系。
  2. 【請求項2】上記の光重合開始剤が上記の分散系の30重
    量%〜60重量%を占め、上記の表面活性剤が0.5重量%
    〜2重量%を占める、請求項1記載の光重合開始剤の水
    性分散系。
  3. 【請求項3】上記のオリゴ−α−ヒドロキシ−ケトンが
    オリゴ−(4−α−ヒドロキシ−イソブチリル)−α−
    メチル−スチレンである、請求項1記載の光重合開始剤
    の水性分散系。
  4. 【請求項4】上記のアシル−ホスフィンオキシドが2,4,
    6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオ
    キシドである、請求項1記載の光重合開始剤の水性分散
    系。
  5. 【請求項5】上記の表面活性剤が、有機スルホン酸及び
    それらの塩、モノ−アルキルスルフェート、四級アンモ
    ニウム塩、エチレンオキサイド及び/またはプロピレン
    オキサイドと縮合された高級脂肪族アルコールもしくは
    アルキルフェノール、リン酸と脂肪族アルコールとの部
    分エステル及びそれらの塩からなる群から選ばれる、請
    求項1記載の光重合開始剤の水性分散系。
  6. 【請求項6】水性分散液中及び光重合性オリゴマー及び
    /又はポリマーの水性系中の乾燥部分の比で、使用され
    る光重合開始剤の量が、光重合する系中に含まれるオリ
    ゴマー及び/またはポリマーに対して0.5重量%〜10重
    量%の範囲であるような量で1〜5項記載の光重合開始
    剤の水性分散系と混合された光重合開始剤の水性分散系
    と混合された光重合性オリゴマー及び/またはポリマー
    の水性系。
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