JP3154125B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

Info

Publication number
JP3154125B2
JP3154125B2 JP09119391A JP9119391A JP3154125B2 JP 3154125 B2 JP3154125 B2 JP 3154125B2 JP 09119391 A JP09119391 A JP 09119391A JP 9119391 A JP9119391 A JP 9119391A JP 3154125 B2 JP3154125 B2 JP 3154125B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
parts
weight
particles
magnetic recording
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP09119391A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04302817A (ja
Inventor
誠文 阿多
洋文 近藤
方隆 町田
春夫 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP09119391A priority Critical patent/JP3154125B2/ja
Publication of JPH04302817A publication Critical patent/JPH04302817A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3154125B2 publication Critical patent/JP3154125B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は塗布型磁気記録媒体に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に磁気テープ等の磁気記録媒体は、
磁性粉、バインダー樹脂からなる磁性塗料を支持体上に
塗布、乾燥することにより製造される。近年、磁気記録
の分野、特にビデオテープレコーダ等においては高画質
化をはかるために、より一層の高記録密度化が要求され
ている。この高密度化にともない、従来より磁気記録媒
体等の磁性粉末として使用されていた酸化鉄系材料に代
わり、鉄または鉄を主体とする金属材料が用いられるよ
うになっている。これらの鉄または鉄から構成される強
磁性金属微粒子は酸化鉄やオキシ水酸化鉄、あるいはC
o,Ni,Mn,Cu,Zn,Ti,V等の鉄以外の金
属を含む酸化鉄やオキシ水酸化鉄等を、水素ガスで還元
することにより製造される。これらの強磁性金属粒子
は、従来の酸化鉄系の強磁性微粒子よりも優れた磁気記
録特性を有している。
【0003】ところが、上記強磁性金属微粒子は表面活
性が高く、大気中で酸化され易い特性を有しており、場
合によっては発火を伴う恐れがある。このような性質は
磁気記録媒体の低ノイズ化に伴い磁性粉末の微細化が進
められるにともない、ますます強くなる傾向がある。こ
のために、上記強磁性金属微粒子を磁気記録媒体の磁性
粉末として用いた場合には、強磁性金属微粒子の保存
中、あるいは樹脂や有機溶剤等との組み合わせによる塗
料化の行程中、さらにはポリエステルフィルム等の支持
体上に塗布してシート化した後、所定の雰囲気や温度、
湿度等の条件下での保管中に、主として酸素やある種の
ガス及び水分等の影響による酸化が進行して、飽和磁化
等の磁気特性に経時劣化がもたらされ、保存安定性に問
題があった。
【0004】この問題に対して、強磁性金属微粒子の表
面の安定化を図るために、一般的には液層法、または気
層法で粒子の表面に酸化皮膜を形成して不動態化させる
方法がとられてきた。また、強磁性金属微粒子のある種
の金属元素や界面活性剤、樹脂等の有機物で覆う方法等
もとられてきた。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述
の酸化皮膜不動態を形成する方法やある種の金属元素や
有機物で覆う方法では、強磁性金属微粒子の酸化を抑
え、磁気記録特性の経時劣化を防ぐ上で必ずしも十分な
ものとは言い難い。また、処理の方法によっては、逆に
表面処理すること自体が磁気記録特性の劣化をもたらす
場合や、塗料化の際の分散性の低下をきたす虞がある。
そこで、本発明はこのような実状に鑑みて提案されたも
のであり、記録媒体の経時的安定性を高め、保存安定性
に優れた磁気記録媒体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成せんものと鋭意研究の結果、非磁性支持体上に
磁性粉末と結合剤とを主体とする磁性層が形成されてな
る磁気記録媒体において、その磁性層にナフタレン骨格
を有し、水酸基或いはカルボキシル基を有する有機酸の
ニトロ誘導体を含むことにより、媒体としての耐酸化
性、耐錆性の向上をはかり、磁気特性の経時劣化を抑え
ることができることを見出し、本発明を完成するに至っ
たものである。
【0007】本発明における磁気記録媒体用強磁性金属
微粒子としては、Fe,Co,Ni等の強磁性金属材料
や、Fe−Co,Fe−Ni,Fe−Co−Ni,Co
−Ni,Fe−Mn−Zn,Fe−Ni−Zn,Fe−
Co−Ni−Cr,Fe−Co−Ni−P,Fe−Co
−B,Fe−Co−Cr−B,Fe−Co−V等のF
e,Co,Niを主成分とする各種強磁性合金材料から
なる強磁性金属微粒子であり、更に、これらの種々の特
性を改善する目的でAl,Si,Ti,Cr,Mn,C
u,Zn,Mg,P等の元素が添加されたものであって
も良い。これら強磁性金属微粒子の比表面積は任意であ
るが、比表面積25m2/g以上、特に30m2 /g以
上のものに適用した場合の有効性が大きい。
【0008】本発明においては、上述のような上磁性金
属微粒子をもってなる塗布型磁気記録媒体において、そ
の磁性層にナフタレン骨格を有する有機酸のニトロ誘導
体を含有する。これら化合物は塗料化に際して添加され
ているが、もちろん予めこれら化合物を含む水あるいは
有機溶媒中で処理された強磁性金属微粒子を用いても良
い。また、これら化合物は単独で使用しても良いし、異
なる種類の化合物を組み合わせて使用しても良い。
【0009】上記有機酸としては、酸基が水酸基の場合
には、化1〜化14に示すような化合物があげられる。
【化1】
【化2】
【化3】
【化4】
【化5】
【化6】
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【化13】
【化14】
【0010】酸の官能基がカルボキシル基の場合には、
2−ニトロナフタレン−1−カルボン酸、2,3−ジニ
トロナフタレン−1−カルボン酸、2,3,4−トリニ
トロナフタレン−1−カルボン酸、2,3,4,5−テ
トラニトロナフタレン−1−カルボン酸、2,3,4,
5,6−ペンタニトロナフタレン−1−カルボン酸、3
−ニトロ−1,2−ナフタル酸、3,4−ジニトロ−
1,2−ナフタル酸、3,4,5−トリニトロ−1,2
−ナフタル酸、3,4,5,6−テトラニトロ−1,2
−ナフタル酸、4−ニトロナフタレン─1,2,3−ト
リカルボン酸、4,5−ジニトロナフタレン−1,2,
3−トリカルボン酸、4,5,6−トリニトロナフタレ
ン−1,2,3−トリカルボン酸、4,5,6,7−テ
トラニトロフタレン−1,2,3−トリカルボン酸、5
−ニトロナフタレン−1,2,3,4−テトラカルボン
酸、5,6−ジニトロナフタレン−1,2,3,4−テ
トラカルボン酸、5,6,7−トリニトロナフタレン−
1,2,3,4−テトラカルボン酸、5,6,7,8−
テトラニトロナフタレン−1,2,3,4−テトラカル
ボン酸等が挙げられ、もちろんこれら化合物の全ての構
造異性体も本発明の請求範囲に入るものとする。
【0011】また、これら化合物は塗料化に際して分散
性の要求に応じて、メチル基、エチル等のアルキル基、
フッソ、塩素等のハロゲン基、アミノ基、アセチル基、
アセトキシ基等を有していてもかまわない。
【0012】周知の如く、芳香族有機酸に電子吸引性の
ニトロ基を導入することは、これら有機酸の酸性度の向
上をもたらし、置換基の個数と置換位置により母体有機
酸の酸性度をコントロールでき、磁性粉の表面物性に応
じて種々の酸性度の有機酸を使い分けることが可能であ
る。
【0013】上記化合物を用いる方法としては、強磁性
金属微粒子への表面被着の場合は、水及びアルコール
系、ケトン系、芳香族系有機溶媒中において、金属微粒
子を、予め処理する方法、あるいは、磁性塗料作製工程
中に磁性塗料中に添加する方法がある。この上記化合物
の使用量は、上記磁性金属粒子100重量部に対し、
0.03〜30重量部、好ましくは0.1〜10重量部
である。上記範囲外で少量の場合は有効な耐酸化性が得
られず、また上記範囲外で多量の場合はその効果は変わ
らず、過剰分が無駄になり、磁気記録媒体の磁性塗膜の
物性に悪影響を及ぼす虞がある。
【0014】本発明においては、磁気記録媒体用強磁性
金属粒子と上記化合物とを、樹脂結合剤や有機溶剤、各
種添加剤と共に混練して塗料化し、非磁性支持体上に塗
布することにより磁気記録媒体が得られる。この場合、
これら有機酸は、別途、強磁性金属粉の表面処理剤とし
て用いられても良いし、塗料化に際して加えられても良
い。樹脂結合剤や有機溶剤、各種添加剤としては、通常
の磁気記録媒体に用いられるものがいずれも使用可能で
ある。また、この場合、混合比等も通常の磁気記録媒体
の場合に準じて設定される。
【0015】上記磁性層に使用可能な結合剤としては、
平均分子量が10000〜200000のものがよく、
例えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−
塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ボ
リビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−アクリロニ
トリル共重合体、ポリウレタン樹脂、ブタジエン−アク
リロニトリル共重合体、ポリアミド樹脂、ポリビニルブ
チラール、セルロース誘導体(セルロースアセテートブ
チレート、セルロースダイアセテート、セルローストリ
アセテート、セルロースプロピオネート、ニトロセルロ
ース等)、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリエステ
ル樹脂、各種の合成ゴム系、フェノール樹脂、エポキシ
樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノキシ樹脂、シリ
コン樹脂、アクリル系樹脂、高分子量ポリエステル樹脂
とイソシアネートプレポリマーの混合物、ポリエステル
ポリオールとポリイソシアネ−トの混合物、尿素ホルム
アルデヒド樹脂、低分子量グリコールと高分子量ジオー
ルとイソシアネートの混合物、及び、これらの混合物等
が例示される。
【0016】これらの結合剤は、−SO3 M,−COO
M,−PO(OM’)2 (但しMは水素、又は、リチウ
ム、カリウム、ナトリウム等のアルカリ金属、M’は水
素、リチウム、カリウム、ナトリウム等のアルカリ金属
または炭化水素残基)等の親水性極性基を含有した樹脂
であるのが望ましい。即ちこのような樹脂はその分子内
の極性基によって磁性粉とのなじみが向上し、これによ
って磁性粉同志の凝集が抑えられることから磁性粉の分
散安定性を増し、ひいては媒体としての耐久性も向上さ
せ得る。
【0017】また、上記結合樹脂のうち、塩化ビニル系
の共重合体は、塩化ビニルモノマー、スルホン酸もしく
はリン酸アルカリ塩を含有した共重合性モノマー及び必
要に応じて他の種々の共重合性モノマーをビニル重合に
より共重合させて容易に得ることができる。これにより
共重合体の極性を任意にコントロールし、粒子の分散安
定性を図ることが可能である。
【0018】上記磁性層を形成するのに使用される磁性
塗料には分散剤が使用され、また必要に応じ潤滑剤、研
摩剤、マット剤、帯電防止剤等の添加剤を含有させてよ
い。
【0019】本発明に使用される分散剤としては、燐酸
エステル、アミン化合物、アルキルサルフェート、脂肪
酸アミド、高級アルコール、ポリエチレンオキサイド、
スルホ琥珀酸、スルホ琥珀酸エステル、公知の界面活性
剤等及びこれらの塩があり、また、陰性有機酸(例えば
−COOH)を有する重合体分散剤の塩を使用すること
も出来る。これら分散剤は1種類のみで用いても、或い
は2種類以上を併用してもよい。
【0020】また、潤滑剤としては、シリコーンオイ
ル、グラファイト、カーボンブラックグラファイトポリ
マ、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、ラウリン
酸、ミリスチン酸、炭素原子数12〜16の脂肪酸と該
脂肪酸の炭素原子数と合計して炭素原子数21〜23個
の一価アルコールから成る脂肪酸エステル等も使用でき
る。これらの潤滑剤はバインダー100重量部に対し
て、通常、0.2〜20重量部の範囲で添加される。
【0021】研摩剤としては、一般に使用される材料で
溶融アルミナ、αアルミナ等の各種アルミナ、炭化珪
素、酸化クロム、コランダム、人造コランダム、人造ダ
イヤモンド、ざくろ石、エメリ等が使用される。これら
の研摩剤は平均粒子径0.05〜5μmの大きさのもの
が使用され、特に好ましくは0.1〜2μmである。こ
れらの研摩剤は結合剤100重量部に対して、通常、1
〜20重量部の範囲で添加される。
【0022】マット剤としては、有機質粉末或いは無機
質粉末をそれぞれに或いは混合して用いられる。本発明
に用いられる有機質粉末としては、アクリルスチレン系
樹脂粉末、ベンゾグアナミン系樹脂粉末、メラミン系樹
脂粉末、フタロシアニン系顔料が好ましいが、ポリオレ
フィン系樹脂粉末、ポリエステル系樹脂粉末、ポリアミ
ド系樹脂粉末、ポリイミド系樹脂粉末、ポリ弗化エチレ
ン樹脂粉末等も使用でき、無機質粉末としては酸化珪
素、酸化チタン、酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、
硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化錫、酸化クロム、炭化珪
素、酸化鉄、タルク、カオリン、硫酸カルシウム、窒化
ホウ素、弗化亜鉛、二酸化モリブデンが挙げられる。
【0023】帯電防止剤としては、カーボンブラックを
はじめ、グラファイト、酸化錫一酸化アンチモン系化合
物、酸化チタン一酸化錫一酸化アンチモン系化合物など
の導電性粉末、サポニンなどの天然界面活性剤、アルキ
レンオキサイド系、グリセリン系、グリシドール系など
のノニオン界面活性剤、高級アルキルアミン、第4級ア
ンモニウム塩類、ピリジン、その他の複素環類、ホスホ
ニウムまたはスルホニウム類などのカチオン界面活性
剤、カルボン酸、スルホン酸、燐酸、硫酸エステル基等
の酸性基を含むアニオン界面活性剤、アミノ酸類、アミ
ノスルホン酸類、アミノアルコールの硫酸または燐酸エ
ステル類等の両性活性剤などがあげられる。
【0024】上記塗料に配合される溶媒或いはこの塗料
の塗布時の希釈溶剤としては、アセトン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等
のケトン類、メタノール、エタノール、プロパノール、
ブタノール等のアルコール類、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、乳酸エチル、エチレングリコールモノ
アセテート等のエステル類、グリコールジメチルエーテ
ル、グリコールモノエチルエーテル、ジオキサン、テト
ラヒドロフラン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、
キシレン等の芳香族炭化水素、メチレンクロライド、エ
チレンクロライド、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロ
ルベンゼン等のハロゲン化炭化水素等のものが使用でき
る。
【0025】また、支持体としては、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート等の
ポリエステル類、ポリプロピレン等のポリオレフィン
類、セルローストリアセテート、セルロースダイアセテ
ート等のセルロース誘導体、ポリアミド、ポリカーボネ
ートなどのプラスチックが挙げられるが、銅、アルミニ
ウム、亜鉛等の金属、ガラス、窒化ホウ素、炭化珪素等
のセラミクスなども使用できる。
【0026】これらの支持体の厚みはフィルム、シート
状の場合は約3〜100μm程度、好ましくは5〜50
μmであり、ディスク、カード状の場合は30μm〜1
0mm程度であり、ドラム状の場合は円筒状で用いら
れ、使用するレコーダに応じてその型は決められる。こ
の支持体と磁性層の中間には接着性を向上させる中間層
を設けてもよい。
【0027】支持体上に上記磁性層を形成するための塗
布方法としては、エアードクターコート、ブレードコー
ト、エアーナイフコート、スクィズコート、含浸コー
ト、リバースロールコート、トランスファロールコー
ト、グラビアコート、キスコート、キャストコート、ス
プレーコート、エクストルージョンコート等が利用でき
るが、これらに限定されない。これらのコート法によっ
て支持体上に磁性層を構成させる場合、一層ずつ塗布乾
燥工程を積み重ねる方式と乾燥されていない湿潤状態に
ある層の上に次の層を逐次重ねて塗布する方式とがある
が、本発明の磁気記録媒体の製造に当たってはいずれの
方式を採ることもできる。
【0028】このような方式により、支持体上に塗布さ
れた磁性層は必要により層中の強磁性金属微粒子を配向
させる処理を行った後、形成した磁性層を乾燥する。こ
の場合配向磁場は交流または直流で約500〜5000
ガウス程度であり、乾燥温度は約50〜120℃程度、
乾燥時間は約0.1〜10分程度である。また必要に応
じて平面平滑処理を施したり、所望の形状に裁断したり
して、本発明の磁気記録媒体を製造する。
【0029】次に実施例により本発明を説明するが、言
うまでもなく本発明はこの実施例により制限されるもの
ではない。
【0030】
【実施例】実施例1 以下実施例を示すが、ここで用いられる化合物は全て合
成し、核磁気共鳴スペクトル及び赤外線吸収スペクトル
によりその構造を確認した。
【0031】磁気記録用針状金属鉄磁性粒子(比表面積
53.9m2 /g,保磁力Hc=1590 Oe,飽和
磁化σs=120emu/g,平均長軸長0.3μm,
針状比 8〜10)を用いて検討を行った。5−ニトロ
ナフタレン−2,3−ジオールの2.0×10-3mol
/1のエタノール溶液10重量部に、上記磁性粒子5重
量部を分散し、約30分間超音波を照射した後、約2時
間静置した。この磁性粒子をろ過し、エタノールで繰り
返し洗浄した後、真空乾燥を行って処理磁性粒子を得
た。この磁性粒子を用いて、磁気媒体を作成した。 上記磁性粒子 100重量部 塩化ビニル酢酸ビニル共重合体 10重量部 ポリウレタン樹脂 10重量部 カーボン 3重量部 酸化アルミニウム 2重量部 メチルエチルケトン 100重量部 トルエン 100重量部 シクロヘキサノン 50重量部 上記組成の磁性塗料を調製し、これを9μmポリエステ
ルベースフィルム上に塗布して磁気テープを作成した。
【0032】このようにして得られた磁気記録媒体を、
湿度90%温度60℃の条件下で1週間保持し、保存前
の初期値との比較から磁気特性の経時劣化について調べ
た。この結果を表1に示す。なお比較として上記の磁性
塗料中の処理粉末を未処理の強磁性金属微粒子に代えて
磁気テープを作成し、その結果も併せて記した。
【表1】
【0033】実施例2 実施例1での未処理磁性粒子を用いて下記組成の塗料を
作成し、実施例1と同様に磁気テープを作成した。この
場合には5−ニトロ−ナフタレンジオールは組成の一部
として混練される。 磁性粒子 100重量部 5−ニトロ−2,3−ナフタレンジオール 3重量部 塩化ビニル酢酸ビニル共重合体 10重量部 ポリウレタン樹脂 10重量部 カーボン 3重量部 酸化アルミニウム 2重量部 メチルエチルケトン 100重量部 トルエン 100重量部 シクロヘキサノン 50重量部
【0034】実施例1に習い、経時劣化を検討した結果
を表2に示す。
【表2】
【0035】実施例3 磁気記録用針状金属鉄磁性粒子(比表面積53.9m2
/g,保磁力Hc=1590 Oe、飽和磁化σs=1
20emu/g、平均長軸長0.3μm、針状比8〜1
0)を用いて検討を行った。2,4−ジニトロナフタレ
ン−1,7−ジオール2.0×10-3mol/lのエタ
ノール溶液100重量部に、上記磁性粒子5重量部を分
散し、約30分間超音波を照射した後、約2時間静置し
た。この磁性粒子をろ過し、エタノールで繰り返し洗浄
した後、真空乾燥を行って処理磁性粒子を得た。この磁
性粒子を用いて、磁気媒体を作成した。 上記磁性粒子 100重量部 塩化ビニル酢酸ビニル共重合体 10重量部 ポリウレタン樹脂 10重量部 カーボン 3重量部 酸化アルミニウム 2重量部 メチルエチルケトン 100重量部 トルエン 100重量部 シクロヘキサノン 50重量部 上記組成の磁性塗料を調製し、これを9μmポリエステ
ルベースフィルム上に塗布して磁気テープを作成した。
【0036】同様に結果を表3に示す。
【表3】
【0037】実施例4 実施例3の磁性粒子を用いて下記組成の塗料を作成し、
実施例1と同様に磁気テープを作成した。 磁性粒子 100重量部 2,4−ジニトロナフタレン−1,7− 3重量部 ジオール 塩化ビニル酢酸ビニル共重合体 10重量部 ポリウレタン樹脂 10重量部 カーボン 3重量部 酸化アルミニウム 2重量部 メチルエチルケトン 100重量部 トルエン 100重量部 シクロヘキサノン 50重量部
【0038】同様に経時劣化を検討し、結果を表4に示
す。
【表4】
【0039】実施例5 磁気記録用針状金属鉄磁性粒子(比表面積53.9m2
/g、保磁力Hc=1590 Oe、飽和磁化σs=1
20emu/g、平均長軸長0.3μm,針状比8〜1
0)を用いて検討を行った。2,4−ジニトロ−1,5
−ナルタレンジオール2.0×10-3mol/lのエタ
ノール溶液100重量部に、上記磁性粒子5重量部を分
散し、約30分間超音波を照射した後、約2時間静置し
た。この磁性粒子をろ過し、エタノールで繰り返し洗浄
した後、真空乾燥を行って処理磁性粒子を得た。この磁
性粒子を用いて、磁気媒体を作成した。 上記磁性粒子 100重量部 塩化ビニル酢酸ビニル共重合体 10重量部 ポリウレタン樹脂 10重量部 カーボン 3重量部 酸化アルミニウム 2重量部 メチルエチルケトン 100重量部 トルエン 100重量部 シクロヘキサノン 50重量部 上記組成の磁性塗料を調製し、これを9μmポリエステ
ルベースフィルム上に塗布して磁気テープを作成した。
【0040】同様に結果を表5に示す。
【表5】
【0041】実施例6 実施例5の磁性粒子を用いて下記組成の塗料を作成し、
実施例1と同様に磁気テープを作成した。 磁性粒子 100重量部 2,4−ジニトロ−1,5−ナフタレン 3重量部 ジオール 塩化ビニル酢酸ビニル共重合体 10重量部 ポリウレタン樹脂 10重量部 カーボン 3重量部 酸化アルミニウム 2重量部 メチルエチルケトン 100重量部 トルエン 100重量部 シクロヘキサノン 50重量部 同様に経時劣化を検討し、結果を表6に示す。
【表6】
【0042】実施例7 磁気記録用針状金属鉄磁性粒子(比表面積53.9m2
/g,保磁力Hc=1590 Oe、飽和磁化σs=1
20emu/g、平均長軸長0.3μm,針状比8〜1
0)を用いて検討を行った。4,6−ジニトロ−5−ア
セトキシ−1−ナフトール2.0×10-3mol/lの
エタール溶液100重量部に、上記磁性粒子5重量部を
分散し、約30分間超音波を照射した後、約2時間静置
した。この磁性粒子をろ過し、約30分間超音波を照射
した後、約2時間静置した。この磁性粒子をろ過し、エ
タノールで繰り返し洗浄した後、真空乾燥を行って処理
磁性粒子を得た。この磁性粒子を用いて、磁気媒体を作
成した。 上記磁気粒子 100重量部 塩化ビニル酢酸ビニル共重合体 10重量部 ポリウレタン樹脂 10重量部 カーボン 3重量部 酸化アルミニウム 2重量部 メチルエチルケトン 100重量部 トルエン 100重量部 シクロヘキサノン 50重量部 上記組成の磁性塗料を調製し、これを9μmポリエステ
ルベースフィルム上に塗布して磁気テープを作成した。
【0043】同様に結果を表7に示す。
【表7】
【0044】実施例8 実施例7の磁性粒子を用いて下記組成の塗料を作成し、
実施例1と同様に磁気テープを作成した。 磁性粒子 100重量部 4,6−ジニトロ−5−アセトキシ−1−ナフトール 3重量部 塩化ビニル酢酸ビニル共重合体 10重量部 ポリウレタン樹脂 10重量部 カーボン 3重量部 酸化アルミニウム 2重量部 メチルエチルケトン 100重量部 トルエン 100重量部 シクロヘキサノン 50重量部
【0045】同様に経時劣化と検討し、結果を表8に示
す。
【表8】
【0046】
【発明の効果】表1〜8で明らかなように、未処理の磁
性粉末を用いた場合に比べ、ナフタレン骨格を有する有
機酸のニトロ化合物で処理、或いは塗料化に際して混合
した場合の磁気テープは、残留磁束密度や保磁力の低下
は極めて小さく、また角形比は初期値が維持される。従
って本発明における磁気記録媒体においては、磁気特性
の経時安定性や保存安定性が著しく向上される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 春夫 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ ニー株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 5/708 G11B 5/712 C09D 5/23 C09D 201/00 - 201/10 WPIDS(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体上に磁性粉末と結合剤とを
    主体とする磁性層が形成されてなる磁気記録媒体におい
    て、その磁性層にナフタレン骨格を有し、水酸基或いは
    カルボキシル基を有する有機酸のニトロ誘導体を含むこ
    とを特徴とする磁気記録媒体。
JP09119391A 1991-03-29 1991-03-29 磁気記録媒体 Expired - Fee Related JP3154125B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09119391A JP3154125B2 (ja) 1991-03-29 1991-03-29 磁気記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09119391A JP3154125B2 (ja) 1991-03-29 1991-03-29 磁気記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04302817A JPH04302817A (ja) 1992-10-26
JP3154125B2 true JP3154125B2 (ja) 2001-04-09

Family

ID=14019609

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP09119391A Expired - Fee Related JP3154125B2 (ja) 1991-03-29 1991-03-29 磁気記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3154125B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04302817A (ja) 1992-10-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0715749B2 (ja) 磁気記録媒体
JP3154126B2 (ja) 磁気記録媒体
JP3154125B2 (ja) 磁気記録媒体
JP3154127B2 (ja) 磁気記録媒体
JPS60147931A (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JP3852198B2 (ja) 磁気記録媒体
JP3232587B2 (ja) 磁気記録媒体
JP3158300B2 (ja) 磁気記録媒体用強磁性金属微粒子、ならびにその金属微粒子を用いた磁気記録媒体
JPH04302818A (ja) 磁気記録媒体
JP2775462B2 (ja) 電磁変換特性および走行耐久性の優れた磁気記録媒体
JPH1196540A (ja) 磁気記録媒体
JP2826661B2 (ja) 磁気記録媒体
JPH05143963A (ja) 磁気記録媒体
JPH04302822A (ja) 磁気記録媒体
JPH05101375A (ja) 磁気記録媒体
JPH04302821A (ja) 磁気記録媒体
JPH05143964A (ja) 磁気記録媒体
JPH04372713A (ja) 磁気記録媒体
JPH05225553A (ja) 磁気記録媒体用強磁性金属微粒子、ならびにその金属微粒子を用いた磁気記録媒体
JPH11339253A (ja) 磁気記録媒体およびその製造方法
JPH02208824A (ja) 電磁変換特性が良好で摺動性ノイズの少ない磁気記録媒体
JPH05225552A (ja) 磁気記録媒体用強磁性金属微粒子、ならびにその金属微粒子を用いた磁気記録媒体
JPS6032123A (ja) 磁気記録媒体
JPH06162475A (ja) 磁気記録媒体
JPH0581649A (ja) 磁気記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20001219

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees