JP3154083B2 - トナーキット - Google Patents

トナーキット

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JP3154083B2
JP3154083B2 JP11024594A JP11024594A JP3154083B2 JP 3154083 B2 JP3154083 B2 JP 3154083B2 JP 11024594 A JP11024594 A JP 11024594A JP 11024594 A JP11024594 A JP 11024594A JP 3154083 B2 JP3154083 B2 JP 3154083B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、現像剤を使用して画像
を形成する画像形成装置に現像剤を補給するためのトナ
ーキットに関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真複写機や、レーザービームプリ
ンタ等の画像形成装置は、一様に帯電させた感光ドラム
に選択的な露光をして潜像を形成し、その潜像を現像剤
で現像して現像像を形成し、該現像像を記録媒体に転写
して画像記録を行なう。このような装置にあっては、現
像剤がなくなる都度補給しなければならないが、画像形
成装置に現像剤を補給するためのトナーキットは、収納
した現像剤を画像形成装置本体の現像剤受け入れ容器に
一度全量補給する、いわゆる補給型トナーキットと、画
像形成装置本体にトナーキット装着後、そのまま該トナ
ーキットを据え置き、現像剤を使いきるまで徐々に現像
装置に現像剤を補給する、いわゆる据え置き型トナーキ
ットとに大別される。
【0003】近年、画像形成装置のコンパクト化を図る
ため、トナーキットは据え置き型が使用される傾向にあ
り、特に円筒状のトナーキット装着時に回転して該トナ
ーキットの長手方向にスリット状に形成した現像剤排出
開口を下方よりむしろ横方向にし、現像剤攪拌部材によ
って現像剤を汲み上げるように構成したものが多くなっ
てきた(例えば特開昭62−86382号公報、特開昭
62−170987号公報、実開昭63−62857号
公報、実開昭63−188665号公報)。
【0004】前記のような構成にする理由は、画像形成
装置のコンパクト化のために現像装置とトナーキットの
配置上の自由度を増すと共に、現像剤を過不足なく補給
して現像装置内の現像剤量及び二成分現像剤の場合にキ
ャリア成分と現像剤成分の混合比を常に一定のレベルに
維持させるためである。
【0005】前記画像形成装置にあっては、トナーキッ
ト内の攪拌部材として、ステンレスを略クランク状に屈
曲して回転可能とし、これによって現像剤を攪拌搬送す
るものや、あるいはトナーキット内に攪拌翼を回転可能
に設け、この回転によってトナーを送り出すようにして
いる(例えば特開平3−131881号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現像剤
はこれに含まれる空気の量や嵩密度によって大きく変化
する。長期間保管されたり、減圧環境や高温多湿環境に
さらされることによって現像剤が固化することがあり、
現像剤がこのような状態になると、現像剤攪拌部材を回
転するトルクが大きくなり、これを駆動するモータやギ
アが破損するおそれがあった。
【0007】また、トナーキットの現像剤開口を水平に
して攪拌部材で現像剤を汲み上げる構成にあっては、従
来の攪拌部材の構成ではトナーキット内に現像剤が残留
し易く、残留した現像剤が無駄になってしまうばかりで
なく、使用済みトナーキットを交換する際に、残留した
現像剤が飛散して周囲を汚すことがあった。
【0008】更には攪拌部材とトナーキット内面との間
で現像剤が凝集した、所謂粗粒及び前記円筒内壁へのト
ナー融着が発生することがあり、これが画像品質を低下
させる要因となっていた。
【0009】本発明は従来の前記課題を解決するもので
あり、その目的とするところは、低トルクで回転し、充
分な現像剤搬送力を有し、使用後のトナーキット内に現
像剤の残量を少なくし、更には粗粒及びトナー融着の発
生を防止し得るトナーキットを提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用】前記目的を達成
するための本発明に係る代表的な構成は、正帯電性磁性
トナーを含有する現像剤を収納するための内半径が22
〜35mmである円筒と、前記円筒の長手方向に沿って
前記円筒に設けられた開口と、前記円筒の内部で回転可
能な攪拌部材とを有しており、前記攪拌部材は軸部から
少なくとも1方向以上へ張り出した可撓性の翼部を有
し、且つ、少なくとも一方の翼部は前記円筒の長手方向
略全長にわたって端面を有し、更に回転中心から前記翼
部端面までの距離を前記開口周囲における円筒の内半径
よりも1.0〜4mm長く構成したトナーキットであっ
て、該正帯電性磁性トナーの含有する結着樹脂が、GP
C(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)によって
測定されたクロマトグラムにおいて、分子量500以上
10万未満の成分を50〜90質量%、分子量10万以
上30万未満の成分を20質量%以下、分子量30万以
上の成分を5〜40質量%、THF可溶分基準で含有し
ており、現像装置に装着する前にトナーキットを振るこ
とにより、及び/又は前記軸部を回転させることによ
り、金属酸化物粉末,シリカ微粉末,ワックスを含有し
た粒子,フッ素系樹脂粒子のうちのいずれかを前記円筒
の内壁と前記攪拌部材に付着させている構成を特徴とし
てなるものである。
【0011】前記構成にあっては、攪拌部材の翼端部が
円筒の内壁面を摺擦して現像剤を搬送するために、現像
剤が確実に搬送されると共に、摺擦によって撓んで付勢
された可撓性翼部が円筒の開口にさしかかると翼部の弾
性で復元する際に、現像剤を跳ね飛ばすようにして現像
剤を現像装置へ送り込むため、トナーの排出性は極めて
良好となる。
【0012】更に、金属酸化物粉末,シリカ微粉末,ワ
ックスを含有した粒子又はフッ素系樹脂粒子(以下、こ
れら全てに共通する事項の説明を行う場合は、「金属酸
化物粉末等」と略す。)を前記円筒の内壁と前記攪拌部
材に付着させていることで、トナーの凝集による回転ト
ルクの増加及び前記攪拌部材の回転や前記攪拌部材の翼
端部が前記円筒の内壁との摺擦による、粗粒やトナー融
着の発生を妨げる。
【0013】また、円筒の長手方向略全長にわたって端
面を有する翼部の所々にスリットを設けることで、翼部
自身が可撓性であることも含めて攪拌部材の回転した際
の現像剤の抵抗が少なくなり、低トルクで前記攪拌部材
が回転するようになる。
【0014】本発明において係るトナーキットを実施す
るための装置を図面を参照して具体的に説明する。ここ
では、説明の順序として、トナーキットを装着する現
像装置を用いる複写機の全体構成、トナーキットの構
成、トナーキットの現像装置への装着、トナーキッ
トから現像装置への現像剤送り動作、トナーキットの
現像装置からの脱着の順に説明する。
【0015】[複写機の全体構成]図1は複写機の全体
構成説明図であり、図2は現像装置の構成説明図であ
る。図1において、1は原稿読取装置であり、原稿台ガ
ラス1aに載置した原稿に対し、照明ランプ1bで光照
射すると共に、ランプ1b及び走査ミラー1cを走査
し、原稿からの反射光を前記ミラー1c及び反射ミラー
1d,1e,1f、更には合焦及び変倍機能を有するレ
ンズ1gを介して像担持体である感光体ドラム2へ照射
して静電潜像を形成する。
【0016】感光体ドラム2は表面に感光層を有し、メ
インモータ3によって画像形成動作に応じて図1の矢印
方向へ回転可能である。この感光体ドラム2の周囲には
帯電装置4、現像装置5、転写装置6及びクリーニング
装置7が配置してある。そして回転する感光体ドラム2
の表面を帯電装置4で一様に帯電すると共に、前記原稿
読取装置1からの露光によって静電潜像を形成し、現像
装置5で前記静電潜像に現像剤(以下『トナー』とい
う)を転移させてトナー像を形成する。
【0017】前記現像装置5は、現像室5a内のトナー
をトナー送り部材5bによって固定磁石を内蔵した現像
スリーブ5cに送り出し、現像スリーブ5cを回転させ
ると共に、現像ブレード5dによって摩擦帯電電荷を付
与したトナー層を現像スリーブ5cの表面に形成し、そ
のトナーを前記潜像に応じて感光体ドラム2へ転移させ
ることによってトナー像を形成して可視像化するもので
ある。
【0018】そして前記トナー像を搬送装置8で搬送す
る記録媒体9に、転写装置6の電圧印加によって転写す
る。この転写装置6は転写帯電器6aと分離帯電器6b
とを有しており、転写帯電器6aによってトナーと逆極
性の電圧を印加することにより、搬送された記録媒体9
にトナー像を転写し、転写後の記録媒体9に対して分離
帯電器6bで電圧印加して感光体ドラム2から分離す
る。
【0019】トナー像を記録媒体9に転写した後に感光
体ドラム2の表面に残留したトナーは、クリーニングブ
レード7aで掻き落とし、回収トナー溜め7bへ回収す
るクリーニング装置7によって除去する。
【0020】一方、搬送装置8は、装置本体の下方に上
下カセット8a1,8a2が装着してあり、それぞれの
カセット8a1,8a2に収容した記録媒体9がピック
アップローラ8b1,8b2によって一枚ずつレジスト
ローラ対8cへ供給可能となっている。前記カセット8
a1,8a2又は手差しトレイ8dから供給された記録
媒体9は、前記感光体ドラム2による画像形成動作と同
期して回転するレジストローラ対8cにより搬送され、
転写装置6の位置で前述したようにトナー像が転写され
る。
【0021】そして像転写後の記録媒体9を搬送ベルト
8eにより、駆動ローラ10a及びヒータを内蔵した加
熱押圧ローラ10bからなる定着装置10へ搬送し、こ
の定着手段10で熱及び圧力を印加して転写像を定着
し、排出ローラ対8fによって装置外へ排出する。
【0022】尚、この図1に係る複写機は、原稿ガラス
1aの上部に原稿自動給送装置11が装着してあり、複
数枚の原稿を自動的に分離給送可能にしているが、この
原稿自動給送装置11の構成は、公知であるために具体
的な説明は省略する。
【0023】[トナーキット]次にトナーキットCの構
成について説明する。このトナーキットCは、図2及び
図3に示すように、現像装置5のトナーキット装着部5
eに装着し、そのまま据え置いてトナーを使いきるまで
徐々に現像室5aへトナーを補給する、所謂据え置き型
(ビルトイン)のトナーキットである。
【0024】トナーキットCは図4の部品分解図に示す
ように、トナー補給容器12、フランジ13,14、攪
拌部材15、キャップ16、把手部材17及び充てんさ
れたトナーからなる。以下、各部材について順次説明
し、続いて組立て方法について説明する。
【0025】{トナー補給容器}まずトナー補給容器1
2について説明すると、図4に示すように、円筒状部材
であり、その長手方向に延びるスリット状のトナー排出
開口12aを設け、円筒両端部には後述するフランジ1
3,14の突起と嵌合して位置決めするための切欠12
bが設けてある。
【0026】前記容器12の軸線方向の内法長さとして
は、約160mm〜400mmの範囲で設定するのが好
ましく、より好ましくは約180mm〜330mm、最
も好ましくは約200mm〜310mmに設定するのが
望ましい。
【0027】前記円筒の内法長さが160mmよりも短
いと、現像室内に供給されたトナーが現像スリーブ5c
の長手方向端部に充分行きわたらず、白抜け等の画像不
良を発生させ易くなる。一方、円筒の内法長さが400
mmを超える場合には、容器挿入方向の現像装置5の長
さが大きくなり、現像装置5をコンパクト化する上で好
ましくない。もっとも、前記長さは画像を記録する記録
媒体9のサイズ(A3,A4,B4サイズ等)に応じて
適宜変更することが好ましい。
【0028】また容器12の内法半径としては、22m
m〜35mmの範囲に設定する必要があり、好ましくは
25mm〜30mmに設定するのが望ましい。
【0029】容器12の内法半径が22mmよりも小さ
い場合には、容器内に装着される攪拌部材15がトナー
をほぐす能力、容器内から現像室にトナーを搬出する能
力が低下するために好ましくない。また前記半径が35
mmを超える場合には、容器内に装着された攪拌部材1
5のトナー攪拌時の回転トルクが大きくなるために好ま
しくない。
【0030】前記トナー補給容器12は後述する攪拌部
材15との関係上、円筒の内径精度及び真円度を高精度
に出すことが好ましい。そのために、容器12を構成す
る材質としては熱可塑性樹脂が最も好適で、中でもアク
リロニトリル・スチレン・ブタジエン共重合体(AB
S)、ポリエステルは、精度が出し易く、且つ比較的安
価であり、しかも落下衝撃にも強いことから特に好まし
く、次いで耐衝撃性ポリスチレン樹脂(HIPS)も好
ましく利用出来る。尚、熱可塑性樹脂以外には紙やアル
ミニウム等も利用可能である。
【0031】熱可塑性樹脂で容器12を製造する方法と
しては、押出成型後にトナー排出開口12aと切欠12
bとをプレス加工によって形成するのが好適で、より好
ましくはコア冷却タイプと呼ばれる内部サイジングを行
うことで内径精度及び真円度をより高くすることが可能
である。更に好ましい製造方法としては、射出成型を利
用することが挙げられ、押出成型よりも更に精度が向上
し、フィルム状シール部材のヒートシールやフランジ1
3,14のホットメルト接着等の熱履歴によって変形す
ることもない。
【0032】射出成型によって製造する場合、特願平5
−64803号(特開平6−258937号公報)に記
載の如く、どちらかのフランジと丸筒とを一体的に成型
すれば、部品点数及び組立て工程を減少出来るので好ま
しく、成型機としては高速高圧射出成型機を利用するの
がより好ましい。この場合、射出圧力が500〜150
0kgf/cm2、樹脂の充填時間は0.005〜0.
02秒程度が好適である。
【0033】前記トナー補給容器12の開口12aはシ
ール部材12cで封止される。このシール部材12cは
トナーキットCを使用開始するときに、オペレータによ
って剥離するものである。
【0034】シール部材12cはフィルム状の可撓性シ
ートで、例えばポリエステル、ナイロン、ポリエチレ
ン、エチレン酢酸ビニル系接着層を積層してなり、厚さ
約50μm〜200μm程度、より好ましくは100μ
m〜150μm程度が好適である。シール部材12cは
物流過程における温湿度変動、気圧変動、振動、落下衝
撃等によってもトナー漏れの発生を防止するに充分で、
しかも引き剥がし可能な強度でトナー補給容器12に固
着する。この引き剥がし強度は、シール部材12cを1
80度折り返して長手方向に引いた場合で、最大値が1
0kgf以下、より好ましくは6kgf以下、最も好ま
しくは4.5kgf以下とすることが望ましい。
【0035】シール部材12cを容器12に接着する方
法としては、熱板溶着、インパルスシール、超音波溶
着、高周波溶着等が利用でき、特に熱板溶着が好まし
い。
【0036】シール部材12cの全長は、トナー排出開
口12aの長手方向の長さの2倍以上に設定してあり、
前記開口12aの周囲に固着されていない部分を180
度折り返して引手とし、粘着剤、ホットメルト接着剤、
両面テープ等の手段により、シール部材12cの固着部
分、トナー補給容器12、フランジ13、把手部材17
のいずれかに軽く固定する。
【0037】{フランジ}フランジ13,14は前述し
た筒状のトナー補給容器12の両端部に取り付けるもの
であり、アクリロニトリル・スチレン・ブタジエン共重
合体(ABS)、ポリエステル、或いは耐衝撃性ポリス
チレン(HIPS)のような熱可塑性樹脂を射出成型し
て製造する。このフランジ13,14は周面にそれぞれ
2個の突起13a1,13a2、14a1,14a2を
有し、これらの突起13a1,13a2、14a1,1
4a2を前述したトナー補給容器12の切欠12bに嵌
合して位置決めする。
【0038】更に、一方のフランジ13にはトナーを充
填するための充填口13bがあり、その充填口内部には
十字状のリブ13cが形成してあり、その中心には後述
する攪拌部材15を軸支するための軸孔13dが形成し
てある。尚、前記充填口13bの口径は、トナー補給容
器12の内径の50%以上、より好ましくは60%以上
に設定するのが望ましい。これはトナー充填時間及び充
填効率を向上させるためである。
【0039】また他方のフランジ14には攪拌部材15
を挿入するための孔14bが形成してあると共に、この
孔14bの周囲には後述する攪拌部材15のギア部15
a2の外周面を支持するためのリング状鍔部14cが設
けてある。そして鍔部14cの一部にはギア部15a2
に設けたリング状リブ15a3を係止するための爪部1
4dが設けてある。
【0040】前記フランジ13,14は、シート部材1
2cを取り付けたトナー補給容器12の両端に嵌合して
結合する。この結合方法としては、ホットメルト接着、
超音波溶着、粘着テープ巻き付け等の方法が利用でき、
特にホットメルト接着が簡便、且つ充分な密閉性と接着
強度が得られるために好ましい。更にホットメルト接着
剤を、トナー補給容器12の端部内面に塗布する方法が
ホットメルト接着剤が外側へはみ出すおそれがないため
に、特に好ましい。
【0041】尚、フランジ13,14に設けた前記突起
13a1,13a2、14a1,14a2の高さやトナ
ー排出開口12aとの位置関係等については後述する。
【0042】{攪拌部材}攪拌部材15は、図4に示す
ように、攪拌軸15aと、これに取り付けられる攪拌翼
15bとからなる。
【0043】(攪拌軸)攪拌軸15aは、例えば断面略
H字形状の棒状部材であり、軸方向一方端には前記フラ
ンジ13の軸孔13dに嵌入する嵌入部15a1が形成
してあり、他方端には駆動系と連結するギア部15a2
が形成してある。このギア部15a2には外周面にリン
グ状のリブ15a3が設けてある。また軸胴部には数カ
所に攪拌翼15bを取り付けるためのカシメボス15a
4が形成してある。
【0044】前記攪拌軸15aは真直度を出すことが重
要であり、このために攪拌軸15aの縦断面形状として
は略H字型、略L字型、略T字型等の反り難い形状にす
るのが好ましいが、特に断面略H字型にするのが最も好
ましい。
【0045】攪拌軸15aの材質としては、軸両端の軸
支部分の摺動性と耐クリープ性を考慮すると、ポリアセ
タール(POM)が最も好ましい。また製造方法として
は、製法の容易性から射出成型が好ましく用いられる。
【0046】(攪拌翼)前記攪拌軸15aに取り付ける
攪拌翼15bは、図5に示す様に攪拌軸15aから少な
くとも1方向以上へ張り出した可撓性の翼部を有し、且
つ、攪拌翼15bは攪拌軸15aの略全長にわたって端
面を有する。これによって、翼部がトナー補給容器12
の内壁を攪拌軸15aの略全長の範囲に渡って摺擦する
ために、高いトナー搬送能力を有する。
【0047】好ましくは、図6に示すように翼部が円筒
の長手方向略全長にわたって端面を有すると共に所々に
スリット15b3を有している攪拌翼が良い。即ち、充
填された現像剤を現像装置内へ送り込むにあたり、攪拌
翼15bがスリット15b3を有することで充分な復元
力を持ち、且つ、低トルクでの回転が可能となる。
【0048】特に好ましくは、攪拌軸15aから2方向
以上へ翼部が張り出していることが良く、例えば図7に
示すような攪拌軸15aから2方向へ張り出した可撓性
の主翼部15b1と補助翼部15b2を有し、且つ、前
記スリット15b3部分と連通して矩形状の孔部15b
4を有し、補助翼部15b2は前記スリット15b3に
対応する位置に端面を有することが良い。これによっ
て、回転トルクを上昇させることなく、トナー残量を極
めて少なくすることができる。
【0049】また前記攪拌翼15bの長手方向中央部に
は攪拌軸15aのカシメボス15a4が嵌入するカシメ
孔部15b5が複数設けてある。
【0050】前記攪拌翼15bを構成する材質として
は、適度な弾性と耐クリープ性のあるものが利用でき、
例えばポリウレタンゴムのシートやゴム引き布でもよい
が、特に好ましいのはポリエステル(PET)のフィル
ムである。そして厚さは約50μm〜500μm程度が
好ましく、特に好ましくは約150μm〜300μmが
好適である。前記厚さが約50μmよりも薄いと弾性が
弱くなってトナー搬送力が低下し、約500μmよりも
厚くなると、弾性が強くなり過ぎて攪拌翼15bが容器
12の内壁に摺擦して回転するときに大きな回転トルク
が必要となる。
【0051】攪拌翼15bの加工方法としては、前記の
ような材質をプレス加工で打ち抜いて製造するのが高精
度且つ安価であるために好ましい。
【0052】前記の如くして製造した攪拌軸15aと攪
拌翼15bは、カシメボス15a4をカシメ孔部15b
5に挿入し、且つ熱カシメ、或いは超音波カシメによっ
て両者を結合して一体化する。この攪拌部材15をトナ
ー補給容器12内に挿入し、両端をフランジ13,14
で支持して回転可能に取り付ける。尚、この攪拌部材1
5の取り付け方法は後述する。
【0053】前記トナー搬送能力の向上及び回転トルク
の低減の観点から、主翼部15b1に設けるスリット1
5b3の幅は約0.5mm〜3mmであることが好まし
い。またスリット相互間の間隔は約20mm〜60m
m、より好ましくは約30mm〜55mmに、最も好ま
しくは約34mm〜52mmに設定するのが望ましい。
【0054】前記矩形孔部15b4の回転軸方向の長さ
は前記スリット相互間の間隔の約20%〜80%である
ことが好ましい。また前記孔部15b4の攪拌軸15a
に平行で、該軸15aに近い方の辺が、略攪拌軸15a
に接するように構成するのが望ましい。
【0055】また送り出すトナー残量を少なくし、且つ
回転トルクを低減する観点から、前記補助翼部15b2
の端面の回転軸方向長さは、スリット15b3の幅より
も約5mm〜20mm長くなるように設定することが好
ましい。
【0056】次に前記攪拌翼15b1,15b2の回転
半径方向の距離について説明する。これはトナー補給容
器12aの内法半径よりも若干長く、回転時に容器12
aの内壁を軽く摺擦しながら回転する。これにより、攪
拌翼15b1,15b2は軽く撓みながら回転し、トナ
ー排出開口12aにおいて攪拌翼15b1,15b2の
弾性で復元して突出したときに、トナーを弾き飛ばすこ
とによりトナー供給効果を高めるものである。
【0057】そのために、攪拌部材15の回転中心から
翼部の先端までの距離は、トナー補給容器12の内法半
径よりも1.0mm〜4mm長くする必要があり、最も
好ましくは1.5mm〜3mm長くなるように構成する
ことが望ましい。
【0058】前記長さが1.0mmよりも短いと攪拌翼
の充分な復元が望めず、逆に4mmよりも長いとトナー
搬送能力が必要以上に大きくなるために、過剰のトナー
を現像室5aに送り込んでトナーの凝集を発生させるば
かりか、回転トルクも大きくなってしまうために好まし
くない。
【0059】尚、攪拌軸15aと攪拌翼15bとを個別
に構成し、これをカシメによって一体化した例を示した
が、好ましくは攪拌軸15aと攪拌翼15bとを射出成
型等によって一体的に構成するのがよい。このようにす
れば、部品点数や組立て工程を減少することが出来るば
かりか、回転軸中心から翼部先端までの長さの精度を出
す上でも有利である。
【0060】この場合は、射出成型機は高速高圧射出成
型機を利用するのが好ましく、軸部の肉厚部分と翼部の
肉薄部分を同時に精度よく成型するのに適している。こ
の一体射出成型の場合、射出圧力は約500kgf/c
2〜1500kgf/cm2、樹脂の充填時間は約0.
005秒〜0.02秒程度が好適である。前記値で攪拌
軸15aと攪拌翼15bとが一体となった攪拌部材15
を射出成型してみたが、攪拌翼15bの部分に波打ち等
の不都合は発生しなかった。
【0061】更に好ましい製造方法としては、ガスアシ
スト射出成型機を用いることが挙げられる。この場合は
攪拌軸15aを中空にすることが出来るので、攪拌軸1
5aの真直度を出す上で非常に好都合であり、断面形状
としては中空の二方取りした円形が最も好ましい。この
二方取りは攪拌翼15bを取り付けるための座面とする
ためである。
【0062】{キャップ}キャップ16はトナー補給容
器12にトナーを充填した後、フランジ13に設けた充
填口13bを閉塞するものであり、低密度ポリエチレ
ン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン等の材質(好
ましくは低密度ポリエチレン)によって底部を有する円
筒状に形成した部材からなる。
【0063】このキャップ16を充填口13bに圧入す
ることにより、充填口13bを密閉し、トナー漏れを防
止する。
【0064】{把手部材}次に把手部材17について説
明すると、これはトナー補給容器12内にトナーを充填
した後、充填口13bを密閉したキャップ16を覆うと
共に、トナーキットCを現像装置5に着脱するときの把
手となるものである。その構成は、図4及び把手部材の
断面説明図である図8に示すように、嵌合部17aと把
手部17b及びトナーカートリッジCの回転を阻止する
ためのロック手段を構成する可動レバー17cを一体的
に構成している。この把手部材17の材質としては、ポ
リプロピレン(PP)、或いはアクリロニトリル・スチ
レン・ブタジエン共重合体(ABS)、又は耐衝撃性ポ
リスチレン(HIPS)のような熱可塑性樹脂が利用で
きるが、その有する弾性力によって可動な可動部である
レバー17cを有することから、特にポリプロピレンが
好ましく用いられる。
【0065】嵌合部17aは把手部材17をフランジ1
3に嵌合する部分であり、筒状に形成されると共に、筒
状端部には前述したフランジ13の突起13a1,13
a2と対応した位置に切欠17a1が設けてあると共
に、その内周面の数カ所(本実施例では円周方向等間隔
で3箇所)に係止爪17a2が設けてある。この切欠1
7a1をフランジ13の突起13a1,13a2に嵌合
して位置決めすると共に、係止爪17a2をフランジ1
3の外周面に対応して設けた係止凹部13eにハメ殺し
状態に係止(所謂パッチン止め)することにより、把手
部材17をフランジ13に嵌合係止する。
【0066】また前記嵌合部17aの内面には数本(特
に限定はないが、4本程度が好ましい)のリブ17a3
が設けてある。このリブ先部における相互間の内径はキ
ャップ16の外径と略等しく、把手部材17をフランジ
13に嵌合すると、前記リブ内径部分がキャップ16の
外周面を押さえるようにしている。更に前記リブ17a
3の所定位置には段部17a4が設けてあり、この段部
17a4は把手部材17をフランジ13に嵌合したとき
に、図8に示すように、キャップ16の端部を押さえる
位置にある。
【0067】これにより、把手部材17をフランジ13
に嵌合するとキャップ16が完全に隠蔽されると共に、
リブ17a3によって押さえられ、キャップ16が充填
口13bから脱落することが完全に防止される。
【0068】尚、把手部材17をフランジ13に取り付
ける方法としては、前述したパッチン止めに限定する必
要はなく、ホットメルト接着や超音波溶着、圧入嵌合、
粘着テープ巻き付け等の種々の方法が可能である。しか
し、簡便性であることから前述したパッチン止めが特に
好ましい。またパッチン止めの場合、前述したハメ殺し
状態の係止でなく、着脱可能にするようにしてもよい。
【0069】可動レバー17cは、前記嵌合部17aの
一部に切込みを入れ、嵌合部17aの弾性により上下動
可能にしたものであり、所定位置にロック突起17c1
を突設している。このロック突起17c1は、後述する
ようにトナーキットCを現像装置5に回転して装着した
ときに、現像装置5の所定位置に係止して画像形成時に
トナーキットCの回転を阻止するものである。
【0070】{トナーキットの組立て方法}次に前述し
た各部材を組み付け、トナーキットCを組立てる手順に
ついて説明する。
【0071】前述したように、まずトナー補給容器12
の開口12aにシート部材12cを取り付けて前記開口
12aを塞ぎ、このトナー補給容器12の両端部内面に
ホットメルト接着剤を塗布する。そしてフランジ13,
14に設けた突起13a1,13a2、14a1,14
a2をトナー補給容器12の切欠12bに嵌合するよう
に位置合わせし、フランジ13,14をトナー補給容器
12の両端部に嵌入接着する(図9(a)参照)。
【0072】次に攪拌軸15aに攪拌翼15bを取り付
けた攪拌部材15を、フランジ14の孔14bから差し
込んで前記トナー補給容器12内へ組み付けるわけであ
るが、攪拌翼15bは可撓性を有する薄手のものであ
り、且つ主翼部15b1の端部から補助翼部15b2の
端部までの長さが前記孔14bの径よりも大きいため
に、そのままでは差し込み難い。
【0073】そこで、図9(b)に示すように、フラン
ジ14に治具18を取り付ける。この治具18は、大径
孔から小径孔へ連続した漏斗状の孔18aが穿孔してあ
り、この漏斗孔18aの小径部はフランジ14の孔14
bと同じ大きさに設定してある。そして治具18をフラ
ンジ14に取り付けると前記小径部と孔14bとが連通
する。このため、攪拌部材15を前記治具18の漏斗孔
18aから挿入すると、翼部15b1,15b2は漏斗
孔18aの面に沿って撓み、かつ孔面にガイドされなが
らフランジ14の孔14bにスムーズに挿入される。
【0074】前記の如くして攪拌部材15をトナー補給
容器12内へ挿入し、攪拌部材15の挿入先端に設けた
嵌入部15a1をフランジ13の軸孔13dに嵌入す
る。このときの前記嵌入を容易にするために、図9
(b)に示すように、フランジ13に治具19を取り付
ける。
【0075】前記治具19は、フランジ13の充填口1
3bに嵌入し得る外径を有し、且つ充填口13bに設け
た十字リブ13cを避けられるように十字溝(図示せ
ず)が切ってある。そして治具19の挿入先端には漏斗
状の穴19aが形成してあり、先端部は大径であり、徐
々にその穴径が小さくなり、最小径部は軸孔13dに連
続するようになっている。このため、トナー補給容器1
2のフランジ14側から挿入された攪拌部材先端の嵌入
部15a1は、前記漏斗穴19aにガイドされてスムー
ズに軸孔13dに嵌入する。
【0076】前記のように嵌入部15a1を軸孔13d
に嵌入した後、攪拌部材15を強く押し込むと、ギア部
15a2に設けたリング状リブ15a3(図4参照)が
フランジ14の爪部14dに係止して(所謂パッチン止
め)回転軸方向に移動不能となり、且つギア部15a2
の外周がフランジ14のリング状鍔部14c(図4参
照)に支持されて回転半径方向に移動不能となる。この
ため、攪拌部材15は両フランジ13,14に両端が支
持され、ガタツクことなく回転可能となる。尚、この攪
拌部材15の取り付けに際し、フランジ14の孔14b
と攪拌部材15のギア部15a2の間からトナーが漏れ
るのを防止するために、前記間にトナー漏れ防止シール
を取り付けておくのが好ましい。
【0077】次に前記治具18,19を取り外す。
【0078】前記金属酸化物粉末等を前記円筒の内壁と
前記攪拌部材に付着させるには、トナーを充填する前の
トナーキットCに充てん口13bから前記金属酸化物粉
末等を所定量入れ、その長手方向および長手方向に対し
て垂直に複数回振り、更に攪拌軸15aを手動で数回転
させることで効果的に前記円筒の内壁と前記攪拌部材に
付着せしめることができる。
【0079】そして、充填口13bからトナーを充填
し、その充填口13bにキャップ16を圧入して充填口
13bを閉塞する。
【0080】また、前記トナーキットCに前記金属酸化
物粉末等を含有している正帯電性磁性トナーを充填する
方法としては、図22に示すオーガ式充填機や、とい状
の振動フィーダー等が用いられ、所定量のトナーの充填
を1回あるいは複数回に分けて行う方法が好ましい。特
に好ましくは、トナー充填操作の中および終了後に異な
った2種類以上の振動数で振動を与え続けることで、ト
ナー中に含有される金属酸化物粉末等を効果的に前記円
筒の内壁と前記攪拌部材に付着せしめることができる。
また、前記トナーキットを現像装置に装着する際に、そ
の長手方向および長手方向に対して垂直に複数回振るこ
とで同様の効果を得ることができる。
【0081】次にフランジ13の突起13a1,13a
2と把手部材17の切欠17a1とを位置合わせし、把
手部材17の嵌合部17aをフランジ13に圧入する
と、嵌合部17aに設けた係止爪17a2がフランジ1
3の係止凹部13eに係止して脱落不能状態に固定され
る。これによって前述の如くキャップ16が完全に隠蔽
されると共に、リブ17a3によってキャップ16が固
定される(図8参照)。
【0082】前述の如くして図3に示すようなトナーキ
ットCを組み立てることが出来る。
【0083】[トナーキットの現像装置への装着]前記
トナーキットCを、図10に示すように、現像装置5の
トナーキット装着部5eに挿入して装着する。即ち、現
像装置5は、図2に示すように、現像室5a側にトナー
キットCを装着するトナーキット装着部5eを有してお
り、この装着部5eと現像室5aとを開口部5fを介し
て連通している。そして前記連通部分には開口部5fを
開閉可能なシャッタ部材20を設けている。このシャッ
タ部材20はトナーキットCの着脱に伴って回動する。
【0084】次に前記シャッタ部材20の構成及びトナ
ーキットCの装着手順について説明する。
【0085】{シャッタ部材}シャッタ部材20はトナ
ーキットCを装着部5eに装着していないときは、図1
1(a)に示すように、開口部5fを閉鎖して現像室5
aから装着部5e側へトナーが逆流しないようにする。
尚、この閉鎖状態にあっては、シャッタ部材20はトナ
ーキット装着部5eの内天面に取り付けたバネ部材29
によって押さえられ、ずり落ちが防止されている。
【0086】またトナーキットCを装着部5eに装着し
たときは、シャッタ部材20が回転し、図11(b)に
示すように、開口部5fを開放してトナーキットCから
現像室5aへトナーを補給可能にするものである。
【0087】このシャッタ部材20は、図12に示すよ
うに、トナー補給容器12の周面形状に沿った半円筒面
の一部に開口20aを有している。そして開口20aの
形状及び大きさは、トナー補給容器12のトナー排出開
口12aと略同一又はシャッタ部材20の開口20aの
方が若干大きい。このシャッタ部材20はSUS等の板
金を打ち抜き、曲げ加工したものが好ましく用いられ、
開口20aの内周囲にはトナー漏れを防止するためにシ
ール部材20bを取り付けている(図9参照)。このシ
ール部材20bは弾性体であることが好ましく、ポリエ
ステルシートやポリウレタンの発泡体等がより好ましく
用いられる。装着部5eにトナーキットCを挿入する
と、前記シール部材20bがトナーキットCの外側面に
当接してシャッタ部材20とトナーキットCの間からト
ナーが漏れるのを防止する。また図11に示すように、
現像室5aの開口5f周囲とシャッタ部材20との間に
も前記と同様なシール部材21を設け、両者間からのト
ナー漏れを防止している。
【0088】{トナーキットの装着手順}次にオペレー
タが前述したトナーキットCを現像装置5へ装着する手
順について説明する。まずトナーキットCを装着する概
略手順を図13〜17を参照して説明すると、装着する
場合には複写機のサイドカバー22を開け(図13)、
使用済みトナーキットCを抜き取った後、現像装置5の
トナーキット装着部5eに新しいトナーキットCのトナ
ー排出開口12aが上方を向くようにして挿入する(図
14)。次に前記トナー排出開口12aを塞いでいるシ
ール部材12cを引き抜いた後(図15)、トナー排出
開口12aの位置が現像装置5の開口部5fと一致する
ように、トナーキットCを略90度回転してセットする
(図16)。このときトナーキットCは、後述するよう
に攪拌部材15の回転につれ回りしないようにロックさ
れる。そして前記サイドカバー22を閉じてトナーキッ
トCの装着を完了する(図17)。
【0089】尚、トナーキットCを脱着する場合には、
可動レバー17cを操作して前記ロックを解除し(図1
8)、前記装着する場合と逆に操作して現像装置5から
取り外すことができる。
【0090】次に前記手順に従ってオペレータがトナー
キットCを現像装置5へ装着するときの、各部の作用に
ついて説明する。
【0091】トナーキットCをトナーキット装着部5e
に挿入する場合、装着部5eの挿入側端部には、図19
(a),(b)に示すように、フランジ14に設けた突
起14a1,14a2と対応する位置に2個の溝23
a,23cが設けてあり、両者が一致しないとトナーキ
ットCを挿入できないようになっている。フランジ13
にも突起13a1,13a2が設けてあるが、その角度
位置は突起14a1,14a2に合わせ、且つ対応する
突起13a1,13a2をそれぞれ同一形状か、または
突起13a1,13a2を小さくしてあるために、フラ
ンジ突起13a1,13a2も前記溝23a,23bに
自動的に挿入可能である。尚、前記溝23aとフランジ
突起14a1の形状を、トナーキットCの種類(トナー
の種類等により使用する現像装置が異なる)毎に変えて
おくことにより、種類の異なるトナーキットCを誤って
装着してしまうことを防止することが出来る。
【0092】前記2個のフランジ突起14a1,14a
2は大きさを違えてあり、且つ180度反対の位置に来
ないように配設してあるので、トナーキットCの挿入角
度は一義的に決定される。そしてトナーキットCの挿入
時にはトナー排出開口12aが略上方を向くように構成
している。これは、トナーキットCの着脱時にトナーが
飛散するのを防止するためで、特に使用済みトナーキッ
トCを引き出した際に、内部に残留した微量のトナーが
こぼれて飛散しないようにするためである。
【0093】そして図19(a)に示すように、トナー
キット装着部5eの内面には、トナーキット挿入方向に
平行なガイドレール24が設けてあり、フランジ突起1
4a1はこれに沿って挿入されていく。従って、オペレ
ータがトナーキットCを所定位置まで挿入しきらない
と、トナーキットCを装着方向(図19(b)の矢印方
向)に回転させることは出来ない。このガイドレール2
4は、図19(a)に示すように、トナーキット装着部
5eの挿入前部及び奥部において途切れており、トナー
キットCを所定位置まで挿入しきると、フランジ突起1
4a1が前記ガイドレール24から外れると共に、フラ
ンジ13の突起13a2が溝23bから外れ、トナーキ
ットCを装着方向に回転させることができるようにな
る。
【0094】またトナーキット装着部5eのトナーキッ
ト挿入側縁部には、図19(a)に示すように、鍔部2
5が設けてある。そしてオペレータが前記のようにして
トナーキットCをトナーキット装着部5eに挿入しきる
と、図20(a)に示すように、可動レバー17cが弾
性変形してロック突起17c1が前記鍔部25を乗り越
える。これにより、オペレータがシール部材12cの端
部12c1を掴んでトナー排出開口12aを覆っている
シール部材12cを引き抜くときでも、前記のようにロ
ック突起17c1が鍔部25に係止するために、トナー
キットCがシール部材12cの引き抜きに連れてトナー
キット装着部5eから引き抜かれてしまうことはない。
【0095】またトナーキットCを完全に挿入し終える
と、図12に示すように、シャッタ部材20とはトナー
排出開口12aとシャッタ開口20aとが連通した状態
となり、しかもフランジ突起13a1,13a2、14
a1,14a2がそれぞれシャッタ部材20の4隅を挟
み込むようにしてシャッタ部材20の両端部と係合す
る。これにより、トナーキットCの回転によってシャッ
タ部材20が一体的に回転可能となる。
【0096】ここで、トナー排出開口12aのシール部
材12cを引き剥がすが、トナーキットCは完全にトナ
ーキット装着部5e内に収まっているために、トナーが
飛散したり、こぼれ出てくることはない。
【0097】さて、オペレータは前記シール部材12c
を引き剥がしてトナーキットCを開封したら、次にトナ
ーキットCを回転し、トナー排出開口12aを所定の向
きにする。本実施例では現像装置5の開口5fがトナー
キットCの略真横にあるため、トナー排出開口12aは
略水平方向を向かせる。前述したように、トナーキット
Cのフランジ突起13a1,13a2、14a1,14
a2によってシャッタ部材20を挟み込むように係合し
ているために、トナーキットCの把手部17bを持って
回転させるとシャッタ部材20が従動して一体的に回転
する。このときトナーキットCの外面とシャッタ部材2
0の間、及び現像室5aとシャッタ部材20の間はシー
ル部材20b,21によって密着性が保持されている。
【0098】尚、前記トナーキットCを回転していると
きは、図19(a)に示すように、フランジ13の突起
13a2がトナーキット装着部5eに設けた段部26に
係止しているために、回転途中でトナーキットCを引き
抜こうとしても、前記突起13a2が段部26に規制さ
れて引き抜くことは出来ない。
【0099】ここで、図12及び図19におけるトナー
キットCのフランジ突起と、トナー排出開口12aとの
関係について説明する。まずフランジ突起はトナー排出
開口12aの長手方向延長線上から外れた位置にあれ
ば、少なくともフランジ13,14のどちらか一方のみ
に設けてある場合でもシャッタ部材20を回転させるこ
とは可能である。しかし、シャッタ部材20の開閉に伴
う作用力をシャッタ部材20及びトナーキットCの回転
軸方向両端部に略均等に分散することでトナーキットC
の変形を少なくし、シャッタ部材20の開閉の移動をよ
りスムーズにするには、前記フランジ突起がトナーキッ
トCの回転軸方向両端に少なくとも1つずつ設けてある
方が好ましく、更にはトナーキットCの軸方向両端部に
トナー排出開口12aの延長線を挟むようにして対向す
る位置に開操作用と閉操作用それぞれ2つの突起13a
1,13a2、14a1,14a2を設けているのがよ
り好ましい。
【0100】また前記突起13a1,13a2、14a
1,14a2は、トナー補給容器12上に該容器12と
一体的に成型若しくは別部材として溶着,接着等しても
よいが、強度的,コスト的な観点からすれば、トナー補
給容器12の軸方向両端に取り付けるフランジ13,1
4に一体的に成型してある方がより好ましい。
【0101】更にフランジ突起13a1,13a2、1
4a1,14a2のトナー排出開口12a側の端部は、
シャッタ部材20の開閉動作時に、該シャッタ部材20
と係合する部位であり、シャッタ開閉の作用力が最もか
かるところである。そのため、その係合面にかかる作用
力の分力が、トナー補給容器12の筒の中心線から離れ
る方向に作用する分力及び筒の中心に向かって作用する
分力は、可能な限り小さいことが好ましい。そのため
に、前記フランジ突起13a1,13a2、14a1,
14a2のトナー排出開口12a側の側端は、該部分の
円筒の外周面接線に対して略垂直であることが好まし
い。
【0102】また突起13a1,13a2、14a1,
14a2の高さは、シャッタ部材20と確実に係合し、
シャッタ部材20を開閉させるため、トナー補給容器1
2の外周面よりも約2mm〜10mmの範囲で突出して
いることが好ましく、4mm〜6mmであればより好ま
しい。この突出量が2mmよりも小さいと、係合部のか
かり量が少なく、シャッタ部材20の開閉時にシャッタ
部材20の係合部が突起13a1,13a2、14a
1,14a2に乗り上げ作動不良を起こし易くなる。逆
に前記突出量が10mmよりも大きいと、現像装置5の
トナーキット装着部5eのコンパクト化の妨げとなって
好ましくない。
【0103】次に前記トナー排出開口12aと、該開口
12aを挟んで対向して設けられた突起13a1,13
a2(第1の突起)及び14a1,14a2(第2の突
起)との筒周方向の位置関係は、図21に示すように、
トナー補給容器12の円筒中心とトナー排出開口12の
長手方向の中心c1とを結んだ直線と、円筒中心とシャ
ッタ部材開操作用の突起13a1,14a1のトナー排
出開口側の側端とを結んだ直線とのなす角度をθ1、ト
ナー補給容器12の円筒中心とトナー排出開口12aの
長手方向の中心c1とを結んだ直線と、円筒中心とシャ
ッタ部材閉操作用の突起13a2,14a2のトナー排
出開口側の側端とを結んだ直線とのなす角度をθ2とし
た場合、角度θ1は約20度〜90度の範囲に、より好
ましくは約30度〜50度、最も好ましくは約40度〜
50度に設定するのが望ましい。また前記角度θ2は約
70度〜160度の範囲に、より好ましくは約105度
〜130度、最も好ましくは約110度〜120度に設
定するのが望ましい。
【0104】前記角度θ1が20度、θ2が70度よりも
小さいと、剛性の弱いトナー補給容器12のトナー排出
開口12aに突起13a1,13a2、14a1,14
a2が近くなるため、シャッタ部材20の開閉動作中に
トナー排出開口12aの変形が生じ易くなると共に、シ
ャッタ開口20aの周囲に付設するシール部材20bを
設けるスペースが得られなくなってしまうので好ましく
ない。また前記角度θ1が90度、θ2が160度よりも
大きいと、シャッタ部材20の周方向長さが必然的に長
くなり、シャッタ部材20の開閉に伴う操作力が不要に
大きくなってしまうために好ましくない。
【0105】尚、前述のようにトナー補給容器12の長
手方向両端にそれぞれ一対のシャッタ部材開操作用の突
起13a1,14a1及びシャッタ部材閉操作用の突起
13a2,14a2を設けた以外に、前記突起をトナー
補給容器12の長手方向一方端にのみ設けた場合は、前
記場合と同様の理由により、トナー排出開口12aを挟
んで対向した突起の位置は、円筒の中心とトナー排出開
口12aの長手方向の中心とを結んだ直線と、円筒の中
心と前記突起のトナー排出開口12a側の側端とを結ん
だ直線とのなす角度が約20度〜160度の範囲に設定
することが望ましい。
【0106】さて、トナーキット装着部5eに挿入した
トナーキットCを、装着方向に回転すると、前記のよう
にシャッタ閉操作用のフランジ突起13a1,14a1
がシャッタ部材20に係止してトナーキットCとシャッ
タ部材20とが一体的に回転する。この回転は、図19
(a)に示すように、フランジ突起13a2,14a2
がトナーキット装着部5eに設けた段部27に突き当た
った時点で規制される。このときトナー補給容器12及
びシャッタ部材20の開口12a,20aは略水平方向
を向き、現像装置5の開口部5fと連通する(図11
(b)参照)。
【0107】このように、トナー補給容器12を回転規
制位置まで回転すると、図20(b),(c)に示すよ
うに、可動レバー17cが弾性変形し、ロック突起17
c1がトナーキット装着部5eに設けた鍔部25の端部
25aを乗り越えて該端部に自動的に係止してロックす
る。これにより、トナーキットCを図20(b)におい
て時計回り方向に回転しようとしても、前記ロック突起
17c1が鍔部端部に係止しているために、回転が規制
される。
【0108】尚、前記ロック突起17c1はトナーキッ
トCを装着方向に回転したときに前記端部25aを乗り
越え易いように、前記回転方向へ傾斜した傾斜面17c
2が形成してある。このために可動レバー17cを押さ
えなくても、トナーキットCを装着方向に回転させ、ロ
ック突起17c1が鍔部端部25aに当接すると前記傾
斜面17c2に沿って可動レバー17cが弾性変形し、
ロック突起17c1が端部25aを乗り越える。そして
乗り越えた時点で可動レバー17cが弾性復帰して自動
的に係止する。このときのクリック感により、オペレー
タはトナーキットCが確実にロックされたことを知るこ
とができる。
【0109】前記トナーキットCの装着により、図19
(a)に示すように、攪拌部材15のギア部15a2が
装置本体側の駆動ギア28と連結し、駆動回転可能とな
る。
【0110】[トナー送り動作]前述の如くしてトナー
キットCを現像装置5に装着して画像形成を行うが、次
に画像形成時におけるトナーキットC内のトナー送り動
作について説明する。
【0111】画像形成時には攪拌部材15に駆動力が伝
達され、該部材15が図11(b)の時計回り方向に、
例えば10.2rpmの速度で回転する。これによって
トナー補給容器12内のトナーは、攪拌翼15bによっ
て充分に攪拌、均一化され、且つ適度に帯電を付与され
ながらトナー排出開口12a、シャッタ開口20a、現
像装置開口部5fを通って現像装置5の現像室5aに送
られる。このときトナー排出開口12aが略水平方向を
向いているために、一度に大量の未攪拌、未帯電のトナ
ーが現像装置5へ殺到するようなことはない。そして現
像が進行していくと、トナー補給容器12内のトナーは
減少していくが、攪拌部材15によるトナー送り出し力
が充分であるために、現像装置5の現像室5a内のトナ
ーは常に一定量に保たれる。
【0112】これは攪拌翼15bが弾性体であって、し
かも攪拌翼15bの回転半径がトナー補給容器の筒半径
よりも若干長く、翼先端がトナー排出開口12aから僅
かに外へ飛び出すように構成されているためである。即
ち、攪拌翼15bは容器12の内壁に摺擦しながら回転
しているときに撓んで付勢された状態だったものが、ト
ナー排出開口12aにさしかかると、攪拌翼15bの弾
性で復元する際に、トナーを跳ね飛ばすようにしてトナ
ーを現像装置5へ送り込むためである。
【0113】前記トナー跳ね飛ばし作用は、トナー補給
容器12内にトナー量が多いときは、多量のトナーが抵
抗となるために顕著ではなく、過剰のトナーを現像装置
5へ送り込んでトナーの凝集と、これに起因する画像不
良の発生を防止する。しかも、攪拌翼15bが撓むの
で、回転トルクの上昇が防止される。一方、トナー補給
容器12内のトナー量が少なくなるに従って、攪拌翼1
5bの復元動作がスムーズに行われるようになり、高い
トナー送り込み力が発揮される。
【0114】これにより、トナー補給容器12内のトナ
ーは殆ど残ることなく、現像装置5へ送り込むことが出
来る。また前記攪拌翼15bが容器内壁に摺擦するため
に、トナーの粗粒発生が防止される。
【0115】尚、前述したように攪拌翼15bがトナー
補給容器12の内壁に摺擦しながら回転するために、攪
拌部材15の回転にトナーキットCがつれ回りすること
が考えられるが、前述したように、ロック突起17c1
がトナーキット装着部5eの鍔部25に係止しているた
めに(図20(b),(c)参照)、トナーキットCが
つれ回りすることなく、トナー排出開口12aの位置
(特に下側縁の角度位置)が常に安定的に保証され、ト
ナー供給量及び画像品質の安定化が保証される。
【0116】尚、前記トナーキットCを装着した状態に
おいて、トナー排出開口12aの下側縁がトナー補給容
器12の円筒軸線に対して水平方向を0度とした場合、
±10度の角度範囲に、より好ましくは±5度の角度範
囲にあるように設定するのが好ましい。
【0117】[現像装置からのトナーキットの脱着]次
に前記トナーキットCを現像装置5から取り外す場合に
は、図20(b),(c)に示す状態から、オペレータ
が把手部材17に設けた可動レバー17cを把手部17
b側へ押し下げ、ロック突起17c1と鍔部25の端部
25aとの係止状態を解除しながらトナーキットCを時
計回り方向に90度回転し(シャッタ部材20も一体的
に回転する)、トナー排出開口12aを上向きの状態に
戻した後、トナーキットCをトナーキット装着部5eか
ら引き抜く。このとき、トナーキットCの装着時と逆
に、トナー排出開口12aが上向きになるまで回転させ
ないと、トナーキットCを引き抜けないようになってい
る。
【0118】前記トナーキットCは装着、使用、脱着の
すべての過程を通じ、トナー補給容器12aの外面とシ
ャッタ部材20とは密着した状態にあり、シール性が維
持される。従って、現像装置5から取り外した使用済み
トナーキットCの外面にトナーの付着はなく、オペレー
タが手や衣服をトナーで汚すことなく、使用済みのトナ
ーキットCを処分することが出来る。更に、前述したよ
うに、攪拌部材15の高いトナー送り込み力により、使
用済みトナーキットC中に残留したトナーの量も極めて
少ないために、使用済みトナーキットCを処分する過程
においても、トナーがこぼれたり、飛散したりすること
がない。
【0119】ここで、攪拌翼15bを途中から屈曲する
場合、前述したトナー送り込み力の増加及び回転トルク
の減少の観点から、その屈曲角度は約0度〜90度に、
より好ましくは約20度〜90度に、最も好ましくは約
40度〜90度に設定するのが望ましい。また前記屈曲
した翼部の屈曲部が、翼部の回転径方向全長の回転軸か
ら約50%〜95%、より好ましくは約60%〜90
%、最も好ましくは約70%〜80%の位置となるよう
に構成するのが望ましい。
【0120】また前記現像装置5によってトナー像を形
成する像担持体としては、前述した感光体ドラムに限定
されることなく、例えば次のものが含まれる。まず感光
体としては光導電体が用いられ、光導電体としては例え
ばアモルファスシリコン,アモルファスセレン,酸化亜
鉛,酸化チタン及び有機光導電体(OPC)等が含まれ
る。また前記感光体を搭載する形状としては、例えばド
ラム状,ベルト状等の回転体及びシート状等が含まれ
る。尚、一般的にはドラム状又はベルト状のものが用い
られており、例えばドラムタイプの感光体にあっては、
アルミ合金等のシリンダー上に光導電体を蒸着又は塗工
等を行ったものである。
【0121】更に前述では、現像装置5を用いた画像形
成装置として複写機を例示したが、トナーを使用して画
像を形成する装置であれば、前記複写機に限定する必要
はなく、例えばレーザービームプリンタやLEDプリン
タ,ファクシミリ装置等であっても本発明を適用するこ
とが可能であることはいうまでもない。
【0122】次に、本発明で使用される金属酸化物粉
末,シリカ微粉末,ワックスを含有した粒子及びフッ素
系樹脂粒子を順次説明する。
【0123】(1)金属酸化物粉末 本発明で使用する金属酸化物粉末は、例えば燒結法によ
って生成し、機械粉砕した後、風力分級により分級し、
所望の粒度及び粒度分布であるものを用いる。
【0124】本発明における金属酸化物粉末は0.1〜
50g用いられることが好ましい。また、正帯電性磁性
トナー中に前記金属酸化物粉末を含有させる場合は、ト
ナー100質量部に対して0.1〜15質量部用いられ
ることが好ましく、且つ、前記金属酸化物粉末の重量平
均粒径(D4)は0.5〜6.0μmであることが好ま
しい。
【0125】これにより、前記金属酸化物粉末が前記円
筒の内壁と前記攪拌部材にまんべんなく広範囲に渡って
付着し、トナーの凝集による回転トルクの増加や翼部に
よって送り出されるトナーの粗粒発生を妨げる。
【0126】好ましくは金属酸化物粉末としては、マグ
ネシウム,亜鉛,セリウム,アルミニウム,コバルト,
鉄,ジルコニウム,マンガン,クロム,ストロンチウム
等の酸化物およびチタン酸カルシウム,チタン酸マグネ
シウム,チタン酸ストロンチウム,チタン酸バリウム等
の複合金属化合物などを使用するのが良い。これらを前
記円筒の内壁と前記攪拌部材に付着させることで、円筒
内壁面と攪拌翼端部の摺擦を更に速やかに行え、トナー
の融着を妨げる。
【0127】特に好ましくは、金属酸化物粉末としてチ
タン酸ストロンチウム,酸化セリウムまたは酸化アルミ
ニウムを使用するのが良い。これらを使用することで、
円筒円壁面へのトナー融着が全く見られず、トナーの排
出性が極めて良好となり、使用済みトナーカートリッジ
に残留するトナーが極めて少なくなり、使用済みトナー
カートリッジを交換する際に残留トナーが飛散して周囲
を汚すことがなくなる。
【0128】(2)シリカ微粉末 本発明で使用するシリカ微粉末は、0.1〜50g用い
ることが好ましく、また、1次粒径としても50nm以
下、特に40nm以下のものが、トナーキット内攪拌部
材の回転した際のトルク低減の効果が大きく、更に攪拌
部材の翼端部と内壁との摺擦による粗粒やトナー融着の
発生防止効果が十分に発揮でき、さらに、複写画像への
カブリが少なくなり、好ましい。
【0129】また、本発明中のシリカ微粉末を正帯電性
磁性トナーに含有させて用いる場合は、1次粒径が50
nm以下、特に40nm以下のシリカ微粉末を用いるの
が好ましく、トナーキット内の攪拌部材の回転した際の
現像剤の抵抗が低減する為、攪拌部材を極めて低トルク
で回転することができ、更にトナーの排出性が優れる。
【0130】更に、シリコーンオイルまたは、及びシラ
ンカップリング剤のごとき疎水化剤で表面処理したもの
を用いた方が画像濃度が高くなり好ましい。また、トナ
ー中への添加量は、トナー100質量部に対して0.0
1〜8質量部用いられることが好ましい。
【0131】シリカ微粉末の1次粒径は、透過型電子顕
微鏡で個々の粒子の粒子径を測定し、それらの平均を算
出する。
【0132】本発明のシリカ微粉末は、従来公知の技術
によって製造されるものであり、例えば乾式法あるいは
湿式法によって製造される。
【0133】ここで言う乾式法とは、ケイ素ハロゲン化
合物の蒸気相酸化によりシリカ微粉末を生成する方法で
あり、従来公知の技術によって製造されるものである。
例えば、四塩化ケイ素ガスの酸水素焔中における熱分解
酸化反応を利用するもので、基礎となる反応式は次の様
なものである。
【0134】 SiCl4+2H2+O2→SiO2+4HCl
【0135】一方、本発明に用いられるシリカ微粉末を
湿式法で製造する方法は、従来公知である種々の方法が
適用できる。例えば、ケイ酸ナトリウムの酸による分
解、一般反応式で示せば、 Na2O・XSiO2+HCl+H2O→SiO2・nH2
O+NaCl その他、ケイ酸ナトリウムのアンモニア塩類またはアル
カリ塩類による分解、ケイ酸ナトリウムよりアルカリ土
類金属ケイ酸塩を生成せしめた後、酸で分解しケイ酸と
する方法、天然ケイ酸またはケイ酸塩を利用する方法な
どがある。
【0136】シリカ微粉末を疎水化剤で表面処理する方
法としては、シリコーンオイルまたは、及びシランカッ
プリング剤で処理する方法があるが、本発明に係るトナ
ーを正帯電性磁性トナーとして用いる場合には、シリカ
微粉末としても、負帯電性であるよりは、正帯電性であ
る方がトナーの帯電安定性を損なうことが少ないため好
ましい。
【0137】正帯電性疎水性シリカ微粉末を得る方法と
しては、上述した未処理のシリカ微粉末を、側鎖に窒素
原子を少なくとも1つ以上有するオルガノ基を有するシ
リコーンオイルで処理する方法、あるいは窒素含有のシ
ランカップリング剤で処理する方法、またはこの両者で
処理する方法がある。
【0138】本発明において正帯電性シリカとは、ブロ
ーオフ法で測定した時に、鉄粉キャリアーに対してプラ
スのトリボ電荷を有するものをいう。
【0139】シリカ微粉末の処理に用いる、側鎖に窒素
原子を有するシリコーンオイルとしては、少なくとも下
記式で表わされる部分構造を具備するシリコーンオイル
が使用できる。
【0140】
【化1】
【0141】(式中、R1は水素、アルキル基、アリー
ル基またはアルコキシ基を示し、R2はアルキレン基ま
たはフェニレン基を示し、R3およびR4は水素、アルキ
ル基、またはアリール基を示し、R5は含窒素複素環基
を示す。) 上記式中アルキル基、アリール基、アルキレン基、フェ
ニレン基は窒素原子を有するオルガノ基を有していても
良いし、さらに、帯電性を損ねない範囲で、ハロゲンの
如き置換基を有していても良い。
【0142】本発明で用いる含窒素シランカップリング
剤は、一般に下記式で示される構造を有する。
【0143】Rm−Si−Yn
【0144】(Rは、アルコキシ基またはハロゲンを示
し、Yはアミノ基または窒素原子を少なくとも1つ以上
有するオルガノ基を示し、mおよびnは1乃至3の整数
であってm+n=4である。)
【0145】窒素原子を少なくとも1つ以上有するオル
ガノ基としては、有機基を置換基として有するアミノ基
または含窒素複素環基または含窒素複素環基を有する基
が例示される。含窒素複素環基としては、不飽和複素環
基または飽和複素環基があり、それぞれ公知のものが適
用可能である。不飽和複素環基としては、例えば下記の
ものが例示される。
【0146】
【化2】
【0147】飽和複素環基としては、例えば下記のもの
が例示される。
【0148】
【化3】
【0149】本発明に使用される複素環基としては、安
定性を考慮すると五員環または六員環のものが良い。
【0150】そのような処理剤の例としてはアミノプロ
ピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシ
シラン、ジメチルアミノプロピルトリメトキシシラン、
ジエチルアミノプロピルトリエトキシシラン、ジプロピ
ルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジブチルアミノ
プロピルジメトキシシラン、モノブチルアミノプロピル
トリエトキシシラン、ジオクチルアミノプロピルトリエ
トキシシラン、ジブチルアミノプロピルトリメトキシシ
ラン、ジブチルアミノプロピルモノメトキシシラン、ジ
メチルアミノフェニルトリエトキシシラン、トリメトキ
シシリル−γ−プロピルフェニルアミン、トリメトキシ
シリル−γ−プロピルベンジルアミンがあり、さらに含
窒素複素環基としては、前述の構造のものが使用でき、
そのような化合物の例としては、トリメトキシシリル−
γ−プロピルピペリジン、トリメトキシシリル−γ−プ
ロピルモルホリン、トリメトキシシリル−γ−プロピル
イミダゾールがある。
【0151】また必要に応じて、更なる疎水化の目的で
有機ケイ素化合物、シリコーンオイル等で処理されてい
てもよい。
【0152】有機ケイ素化合物としては、例えばヘキサ
メチルシラン、卜リメチルシラン、トリメチルクロルシ
ラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシ
ラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロル
シラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメ
チルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラ
ン、α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエ
チルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシ
ラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシ
リルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、
ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシ
ラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキ
シシラン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニ
ルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテト
ラメチルジシロキサン、および1分子当り2から12個
のシロキサン単位を有し、末端に位置する単位にそれぞ
れ1個宛のSiに結合した水酸基を含有するジメチルポ
リシロキサンがある。これら1種あるいは2種以上の混
合物で用いられる。
【0153】シリコーンオイルとしては、一般に次の式
により示されるものである。
【0154】
【化4】
【0155】[式中、Rはアルキル基(例えばメチル
基)、アリール基を示し、nは整数を示す。]
【0156】好ましいシリコーンオイルとしては、例え
ばメチルハイドロジエンシリコーンオイル、ジメチルシ
リコーンオイル、フェニルメチルシリコーンオイル、ク
ロルフェニルメチルシリコーンオイル、アルキル変性シ
リコーンオイル、脂肪酸変性シリコーンオイル、ポリオ
キシアルキレン変性シリコーンオイル、フッ素変性シリ
コーンオイルなどがある。
【0157】(3)ワックスを含有した粒子 本発明におけるワックスを含有した粒子は0.1〜50
g用いられることが好ましい。
【0158】本発明に用いられるワックスとしては次の
ものが挙げられる。低分子量ポリエチレン、低分子量ポ
リプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、フィッ
シャートロプシュワックス、パラフィンワックスの如き
脂肪族炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックス
の如き脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物;それらのブ
ロック共重合物;カルナバワックス、サゾールワック
ス、モンタン酸エステルワックスの如き脂肪酸エステル
を主成分とするワックス類;脱酸カルナバワックスの如
き脂肪酸エステル類を一部または全部を脱酸化したワッ
クス類;が挙げられる。さらに、パルミチン酸、ステア
リン酸、モンタン酸の如き飽和直鎖脂肪酸類;プランジ
ン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸の如き不飽和
脂肪酸類;ステアリルアルコール、アラルキルアルコー
ル、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セ
リルアルコール、メリシルアルコールの如き飽和アルコ
ール類;ソルビトールの如き多価アルコール類、リノー
ル酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドの如
き脂肪酸アミド類;メチレンビスステアリン酸アミド、
エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン
酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドの如
き飽和脂肪酸ビスアミド類;エチレンビスオレイン酸ア
ミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’
−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’−ジオレイル
セバシン酸アミドの如き不飽和脂肪酸アミド類;m−キ
シレンビスステアリン酸アミド、N,N’−ジステアリ
ルイソフタル酸アミドの如き芳香族系ビスアミド類;ス
テアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステア
リン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムの如き脂肪酸金
属塩(一般に金属石けんといわれているもの);及び脂
肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸などの
ビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス
類;ベヘニン酸モノグリセリドなどの脂肪酸と多価アル
コールの部分エステル化物;植物性油脂の水素添加など
によって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステ
ル化合物;が挙げられる。
【0159】中でも好ましく用いられるワックスは、オ
レフィンを高圧下でラジカル重合あるいはチーグラー触
媒を用いて重合した低分子量のポリオレフィン及びこの
時の副生成物、高分子量のポリオレフィンを熱分解して
得られる低分子量のポリオレフィン、一酸化炭素、水素
からなる合成ガスから触媒を用いて得られる炭化水素の
蒸留残分、あるいはこれらを水素添加して得られる合成
炭化水素などから得られるワックスが用いられ、酸化防
止剤が添加されていてもよい。あるいは、直鎖状のアル
コール、脂肪酸、酸アミド、エステルあるいは、モンタ
ン系誘導体である。また、脂肪酸等の不純物を予め除去
してあるものも好ましい。
【0160】特に好ましいものは、チーグラー触媒でエ
チレンなどのオレフィンを重合したもの及びこの時の副
生成物、フィッシャートロプシュワックスなどの炭素数
が数千、特には千ぐらいまでの炭化水素を母体とするも
のが良い。また、炭素数が数百、特には百ぐらいまでの
末端に水酸基をもつ長鎖アルキルアルコールも好まし
い。更に、アルコールにアルキレンオキサイドを付加し
たものも好ましく用いられる。
【0161】これらを使用することにより、ワックスを
含有した粒子が前記円筒の内壁と前記撹拌部材にまんべ
んなく広範囲に渡って付着し、トナーの凝集による回転
トルクの増加や翼部によって送り出されるトナーの粗粒
発生が防げる。
【0162】また、これらのワックスから、プレス発汗
法、溶剤法、真空蒸留、超臨界ガス抽出法、分別結晶化
(例えば、融液晶析及び結晶ろ別)等を利用して、ワッ
クスを分子量により分別したワックスも本発明に好まし
く用いられる。また分別後に、酸化やブロック共重合、
グラフト変性を行なってもよい。例えば、これらの方法
で任意の分子量分布を持つものである。
【0163】更に本発明でワックスは、示差走査熱量計
により測定されるDSC曲線において、昇温時の吸熱ピ
ークで、ピークのオンセット温度が40℃以上であるこ
とが好ましい。オンセット温度は40〜120℃の範囲
内にあることが特に好ましく、更に好ましくは60〜1
10℃である。ピークのオンセット温度が40℃未満の
場合には、ワックスの変化温度が低過ぎ、トナーキット
からのトナーの排出性と円筒内壁面と撹拌翼端部の摺擦
によるトナーの融着が悪化する。また、120℃を超え
る場合には、ワックスの変化温度が高くなるために、粗
粒の発生が見られるようになる。
【0164】本発明においてDSC測定では、結着樹脂
ワックスの熱のやり取りを測定しその挙動を観測するの
で、測定原理から、高精度の内熱式入力補償型の示差走
査熱量計で測定することが好ましい。例えば、パーキン
エルマー社製のDSC−7が利用できる。
【0165】測定方法は、ASTM D3418−82
に準じて行う。本発明に用いられるDSC曲線は、1回
昇温、降温させ前履歴を取った後、温度速度10℃/m
inで、昇温させた時に測定されるDSC曲線を用い
る。オンセット温度の定義は次のように定める。
【0166】・吸熱ピークのオンセット温度 昇温時のDSC曲線の微分値が最初に極大となる点にお
ける曲線の接線とベースラインとの交点の温度。
【0167】本発明に係るワックスの含有量は、結着樹
脂100質量部に対し、0.2〜20質量部で用いら
れ、好ましくは0.5〜10質量部で用いるのが効果的
である。更に、数種のワックス類を併用しても構わない
し、混合物でもよい。また、アルコール,脂肪酸,エス
テル,酸アミド,アルコールアルキレンオキサイド付加
物などの官能基を有するワックスはポリオレフィン,炭
化水素などを含有していても構わない。
【0168】更にこれらのワックスがGPCによる分子
量分布におけるMnで200〜5000であることが好
ましく、より好ましくは350〜3000であり、更に
好ましくは400〜2000である。Mwは500〜1
0000であることが好ましく、より好ましくは550
〜6000、更に好ましくは600〜3000であり、
これらのワックスを含有した粒子を使用することで、円
筒内壁面へのトナー融着が全く見られず、トナーの排出
性が極めて良好となり、使用済みトナーカートリッジに
残留するトナーが極めて少なくなり、使用済みトナーカ
ートリッジを交換する際に残留トナーが飛散して周囲を
汚すことがなくなる。
【0169】本発明においてワックスの分子量分布はG
PCにより次の条件で測定される。
【0170】(GPC測定条件)装置:GPC−150
C(ウォーターズ社) カラム:GMH−HT30cm2連(東ソー社製) 温度 :135℃ 溶媒 :o−ジクロロベンゼン(0.1%アイオノール
添加) 流速 :1.0ml/min 試料 :0.15%の試料を0.4ml注入
【0171】以上の条件で測定し、試料の分子量算出に
あたっては単分散ポリスチレン標準試料により作成した
分子量較正曲線を使用する。さらに、Mark−Hou
wink粘度式から導き出される換算式でポリエチレン
換算することによって算出される。
【0172】本発明に係るワックスを含有した粒子を製
造するには、結着樹脂を溶剤に溶解し、樹脂溶解液温
度を上げ、撹拌しながらワックスを添加混合し、脱溶媒
・乾燥の後、粉砕をおこなう、あるいは、ワックスと
結着樹脂をボールミルの如き混合機により充分混合して
から加熱ロール、ニーダー、エクストルーダーの如き熱
混練機を用いて溶融、捏和及び練肉して樹脂類を互いに
相溶せしめ、冷却固化後粉砕をおこない、本発明のワッ
クスを含有した粒子を得ることができる。
【0173】(4)フッ素系樹脂粒子 本発明におけるフッ素系樹脂粒子は0.1〜50g用い
られることが好ましい。また、正帯電性磁性トナー中に
前記フッ素系樹脂粒子を含有させる場合は、トナー10
0質量部に対して0.01〜1質量部用いられることが
好ましく、かつ前記フッ素系樹脂粒子の一次粒径は0.
05〜1.00μmであることが好ましい。フッ素系樹
脂粒子の一次粒径の測定方法は、フッ素系樹脂粒子を走
査型電子顕微鏡を用いて2万倍の写真から、一次粒子の
直径を30個以上測定して平均値を算出して一次粒径を
求めた。
【0174】これにより、前記フッ素系樹脂粒子が前記
円筒の内壁と前記撹拌部材にまんべんなく広範囲にわた
って付着し、トナーの凝集による回転トルクの増加や翼
部によって送り出されるトナーの粗粒発生が防げる。
【0175】好ましくはフッ素系樹脂粒子としては、テ
トラフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、ビニリ
デンフルオライド、フルオロエチレンの如き含フッ素の
単量体の単独重合体及び共重合体の粒子や、該単量体と
他のエチレン系単量体との共重合体の粒子を使用するの
が良い。これらを前記円筒の内壁と前記撹拌部材に付着
させることで、円筒内壁面と撹拌翼端部の摺接をさらに
速やかに行なえ、トナーの融着が防げる。
【0176】特に好ましくは、フッ素系樹脂粒子として
ビニリデンフルオライド重合体の粒子やテトラフルオロ
エチレン重合体の粒子を使用するのが良い。これを使用
することで、円筒内壁面へのトナーの融着が全く見られ
ず、トナーの排出性が極めて良好となり、使用済みトナ
ーキットに残留するトナーが極めて少なくなり、使用済
みトナーキットを交換する際に残留トナーが飛散して周
囲を汚すことがなくなる。
【0177】本発明において、前記金属酸化物粉末等は
磁性トナー粒子(結着樹脂,磁性体,荷電制御剤等を混
練・粉砕・分級した後の黒色微粉体)に対してその他の
添加剤共に同時に添加し、混合・外添して、前記金属酸
化物粉末等を含有する正帯電性磁性トナーとして前記円
筒の内壁と前記撹拌部材に付着せしめることが更に好ま
しい。これによって、低トルクのままで良好なトナー排
出性と画像濃度安定性が維持される。また、例えば上記
金属酸化物粉末とシリカ微粉末のように併用することも
好ましい。
【0178】また、本発明の金属酸化物粉末等を含有し
ている正帯電性磁性トナー中に含有する結着樹脂成分
は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)
によって測定されたクロマトグラムにおいて分子量50
0〜10万未満の低分子量領域の低分子量成分が50〜
90質量%であり、分子量10万〜30万未満の中間分
子量領域の中間分子量成分が20質量%以下であり、分
子量30万以上の高分子量領域の高分子量成分が5〜4
0質量%、各々THF可溶分基準で有している。
【0179】結着樹脂成分のGPCによって測定された
クロマトグラムにおいて、分子量500〜10万未満の
低分子量領域の低分子量成分が50質量%未満、あるい
は分子量30万以上の高分子量領域の高分子量成分が4
0質量%を超えると、トナーの凝集度が大きくなり、ト
ナーキットからのトナーの排出性が悪化し、分子量50
0〜10万未満の低分子量領域の低分子量成分が90質
量%を超える、或いは分子量30万以上の高分子量領域
の高分子量成分が5質量%未満であると、円筒内壁面と
撹拌翼端部の摺擦によるトナーの融着が起こり、分子量
10万〜30万未満の中間分子量領域の中間分子量成分
が20質量%を超えると、トナーキットからのトナーの
排出性と円筒内壁面と撹拌翼端部の摺擦によるトナーの
融着のいずれか又は両方が悪くなる。
【0180】金属酸化物粉末等を含有している正帯電性
磁性トナー中に含有する結着樹脂成分を、GPCによっ
て測定されたクロマトグラムにおいて、分子量500〜
10万未満の低分子領域の低分子量成分が50〜90質
量%で、分子量10万〜30万未満の中間分子領域の中
間分子量成分が20質量%以下で、分子量30万以上の
高分子量領域の高分子量成分が5〜40質量%にする方
法に特に制限はないが、例えば、GPCのクロマトグラ
ムにおいて分子量5000〜6万の領域に分子量の極大
値を有し且つ重量平均分子量(Mw)/数平均分子量
(Mn)が15以下である低分子量重合体と、分子量3
0万〜100万の領域に分子量の極大値を有し且つMw
/Mnが40以下の高分子量重合体、又は、及び架橋重
合体との2種及び3種以上を、予め各重合体の量を調整
して、該重合体の溶解出来る溶媒或は膨潤出来る溶媒に
溶解又は膨潤させ混合した後、溶媒を除去して得た結着
樹脂を用いて、トナー製造時の溶融混練において該クロ
マトグラムが本発明の範囲になる様に調整してもよい
し、或いは該重合体の各々の量を調整して、トナー製造
時の溶融混練において該クロマトグラムが本発明の範囲
になる様に調整してもよい。
【0181】該重合体の合成方法としては、塊状重合
法、溶液重合法、懸濁重合法及び乳化重合法のいずれで
も良いが、GPCのクロマトグラムにおいて分子量50
00〜6万の領域に分子量の極大値を有し且つMw/M
nが15以下である重合体を合成する方法としては、溶
液重合法や乳化重合法が好ましく、該重合体を合成する
ための重合開始剤としては、t−ブチルパーオキシ2−
エチルヘキサンエート、t−ブチルパーオキシラウレー
ト、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサ
イド、オクタノイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパ
ーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジイ
ソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、p−メン
タンハイドロパーオキサイド、2,2’−アゾビスイソ
ブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチ
ロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−
2,4−ジメチルバレロニトリル)の如きラジカル開始
剤が単独で又は混合して使用される。ラジカル重合開始
剤の使用量は、該重合体を構成する単量体に対して、好
ましくは0.1〜15質量%、より好ましくは1〜10
質量%が適当である。
【0182】GPCのクロマトグラムにおいて分子量3
0万〜100万の領域に分子量の極大値を有し且つMw
/Mnが40以下の重合体を合成する方法としては、塊
状重合法、溶液重合法、懸濁重合法及び乳化重合法のい
ずれでも良いが、分子量の調製のしやすい懸濁重合法が
好ましい。
【0183】単量体を重合させる開始剤としては、多官
能性のラジカル開始剤を用いるのが良く、例えば1,1
−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチ
ルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキ
シ)シクロヘキサン、1,4−ビス(t−ブチルパーオ
キシカルボニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(t−
ブチルパーオキシ)オクタン、n−ブチル4,4−ビス
(t−ブチルパーオキシ)バリレート、2,2−ビス
(t−ブチルパーオキシ)ブタン、1,3−ビス(t−
ブチルパーオキシ−イソプロピル)ベンゼン、2,5−
ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサ
ン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオ
キシ)ヘキサン−3,2,5−ジメチル−2,5−ジ
(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルジ
パーオキシイソフタレート、2,2−ビス(4,4−ジ
−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、ジ
−t−ブチルパーオキシα−メチルサクシネート、ジ−
t−ブチルパーオキシジメチルグルタレート、ジ−t−
ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート、ジ−t
−ブチルパーオキシアゼラート、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)−ヘキサン、ジエ
チレングリコール−ビス(t−ブチルパーオキシカーボ
ネート)、ジ−t−ブチルパーオキシトリメチルアジペ
ート等の2官能性ラジカル重合開始剤、トリス(t−ブ
チルパーオキシ)トリアジン、ビニルトリス(t−ブチ
ルパーオキシ)シラン等の3官能性ラジカル重合開始
剤、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシ
シクロヘキシル)プロパン、t−ブチルパーオキシアリ
ルカーボネートの共重合化合物(例えば日本油脂(株)
製ハイパーB及びハイパーGシリーズ)、t−ブチルパ
ーオキシマレイン酸の共重合化合物等の4官能以上の多
官能ラジカル重合開始剤等があげられ、これらは単独で
または混合して使用され、さらに必要によっては他のラ
ジカル開始剤と併用して使用される。これらのラジカル
重合開始剤の使用量は、該重合体を構成する単量体に対
して好ましくは0.05〜5質量%、より好ましくは
0.1〜3質量%が適当である。
【0184】本発明に用いられる結着樹脂としては、ビ
ニル系樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、が挙げ
られるが、なかでもビニル系樹脂が好ましく、特にスチ
レン系重合体またはスチレン系共重合体が好ましい。
【0185】スチレン系重合体を合成するための単量体
としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニ
ルトルエン、クロルスチレンの如きスチレン類があげら
れる。スチレン系共重合体を合成するための単量体とし
ては、例えばアクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、ア
クリル酸オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、ア
クリル酸n−テトラデシル、アクリル酸n−ヘキサデシ
ル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸シクロヘキシル、
アクリル酸ジエチルアミノエチル、アクリル酸ジメチル
アミノエチルなどのアクリル酸エステル類があげられ、
同様にメタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル
酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチ
ル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシル、メタ
クリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸オクチル、
メタクリル酸デシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリ
ル酸ラウリル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリ
ル酸フェニル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メ
タクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ジメ
チルアミノエチル、メタクリル酸グリシジル、メタクリ
ル酸ステアリルなどのメタクリル酸エステル類があげら
れる。また他のモノマーとしては例えばアクリロニトリ
ル、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、ビニル
カルバゾール、ビニルメチルエーテル、ブタジエン、イ
ソプレン、無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン酸モ
ノエステル類、マレイン酸ジエステル類、酢酸ビニルな
どがあげられ、上記のスチレン類の単量体とともに、こ
れらの単量体が単独もしくは2つ以上用いられる。
【0186】架橋重合体を合成する方法としては、塊状
重合法、溶液重合法、懸濁重合法及び乳化重合法のいず
れでも良いが、懸濁重合法が好ましく、上述の重合開始
剤及び単量体の他に更に架橋性単量体を添加することに
より合成でき、該架橋性単量体としては例えば、ジビニ
ルベンゼン、ジビニルナフタレンの如き芳香族ジビニル
化合物、エチレングリコールジアクリレート、1,3−
ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジ
オールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールアク
リレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、
ネオペンチルグリコールジアクリレート、及び以上の化
合物のアクリレートをメタアクリレートに代えた化合物
の如きアルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類;
ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレング
リコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジ
アクリレート、ポリエチレングリコール#400ジアク
リレート、ポリエチレングリコール#600ジアクリレ
ート、ジプロピレングリコールジアクリレート、及び以
上の化合物のアクリレートをメタアクリレートに代えた
化合物の如きエーテル結合を含むアルキル鎖で結ばれた
ジアクリレート化合物類;ポリオキシエチレン(2)−
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジア
クリレート、ポリオキシエチレン(4)−2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリレート、
及び以上の化合物のアクリレートをメタアクリレートに
代えた化合物の如き芳香族基及びエーテル結合を含む鎖
で結ばれたジアクリレート化合物類;商品名MANDA
(日本化薬)の如きポリエステル型ジアクリレート化合
物類があげられる。さらに、ペンタエリスリトールトリ
アクリレート、トリメチロールエタントリアクリレー
ト、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラ
メチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステル
アクリレート、及び以上の化合物のアクリレートをメタ
アクリレートに代えたもの;トリアリルシアヌレート、
トリアリルトリメリテート;の如き多官能の架橋性単量
体を用いることもできる。
【0187】これらの架橋性単量体は、架橋重合体を構
成する他のモノマー成分100質量%に対して、好まし
くは0.01〜5質量%(更に好ましくは0.03〜3
質量%)用いることができる。
【0188】本発明に係る正帯電性磁性トナー中には上
記結着樹脂成分の他に、該結着樹脂成分の含有量より少
ない割合で以下の化合物を含有させてもよい。例えばシ
リコーン樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミ
ド、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ロジン、変
性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は
脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフ
ィン、パラフィンワックスなどがあげられる。
【0189】本発明において、正帯電性磁性トナー中に
含有する結着樹脂のGPC(ゲルパーミエーションクロ
マトグラフィ)によるクロマトグラムの分子量分布はT
HF(テトラヒドロフラン)を溶媒として次の条件で測
定される。
【0190】40℃のヒートチャンバ中でカラムを安定
化させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてTHF
を毎分1mlの流速で流し、THF試料溶液を約100
μl注入して測定する。試料の分子量測定にあたって
は、試料の有する分子量分布を、数種の単分散ポリスチ
レン標準試料により作成された検量線の対数値とカウン
ト数の関係から算出した。検量線作成用の標準ポリスチ
レン試料としては、たとえば、東ソー社製あるいは昭和
電工社製の分子量が102乃至107程度のものを用い、
少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いる
のが適当である。検出器にはRI(屈折率)検出器を用
いる。カラムとしては、市販のポリスチレンゲルカラム
を複数本組み合わせるのが良く、たとえば昭和電工社製
のshodex GPC KF−801,802,80
3,804,805,806,807,800Pの組み
合わせや、東ソー社製のTSKgel G1000H
(HXL),G2000H(HXL),G3000H
(HXL),G4000H(HXL),G5000H
(HXL),G6000H(HXL),G7000H
(HXL),TSKguardcolumnの組み合わせ
を挙げることができる。
【0191】本発明でGPC測定装置としては、LC−
GPC150C(ウォーターズ社製)及びカラムとして
は、shodex KF−801,802,803,8
04,805,806,807及び800P(昭和電工
社製)を用いた。
【0192】試料は以下のようにして作製する。結着樹
脂を含有した磁性トナーをTHF中に入れ、数時間放置
した後、十分振とうしTHFと良く混ぜ(試料の合一体
がなくなるまで)、更に12時間以上静置する。このと
きTHF中への放置時間が24時間以上となるようにす
る。その後、サンプル処理フィルタ(ポアサイズ0.4
5乃至0.5μm、たとえば、マイショリディスクH−
25−5 東ソー社製、エキクロディスク25CR ゲ
ルマン サイエンス ジャパン社製が利用できる)を通
過させたものを、GPCの試料とする。試料濃度は、樹
脂成分が3乃至7mg/mlとなるように調整する。
【0193】本発明における結着樹脂のGPC測定によ
る全体の分子量分布は、分子量500以上の測定による
分子量分布を意味する。
【0194】さらに本発明の正帯電性磁性トナーは、着
色剤の役割を兼ねても良いが、磁性材料を含有してい
る。本発明の正帯電性磁性トナー中に含まれる磁性材料
としては、マグネタイト、γ−酸化鉄フェライト、鉄過
剰型フェライトの如き酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケル
の如き金属或いはこれらの金属とアルミニウム、コバル
ト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、
ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マン
ガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムの如
き金属との合金及びその混合物が挙げられる。
【0195】これらの磁性材料は平均粒径が好ましくは
0.1〜1μm、より好ましくは0.1〜0.5μm程
度のものが良く、正帯電性磁性トナー中に含有させる量
としては樹脂成分100質量部に対し好ましくは50〜
120質量部、より好ましくは65〜100質量部が良
い。
【0196】本発明中の正帯電性磁性トナーには正荷電
制御剤をトナー粒子に配合(内添)、またはトナー粒子
と混合(外添)して用いることが好ましい。荷電制御剤
によって、現像システムに応じた最適の荷電量コントロ
ールが可能となり、特に本発明では結着樹脂と荷電との
バランスをさらに安定したものとすることが可能であ
る。
【0197】正荷電制御剤としては、ニグロシン及び脂
肪酸金属塩等による変成物;トリブチルベンジルアンモ
ニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩、
テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレートなど
の四級アンモニウム塩、及びこれらの類似体であるホス
ホニウム塩等のオニウム塩及びこれらのレーキ顔料、ト
リフェニルメタン染料及びこれらのレーキ顔料、(レー
キ化剤としては、りんタングステン酸、りんモリブデン
酸、りんタングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウ
リン酸、没食子酸、フェリシアン化物、フェロシアン化
物など)高級脂肪酸の金属塩;ジブチルスズオキサイ
ド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズ
オキサイドなどのジオルガノスズオキサイド;ジブチル
スズボレート、ジオクチルスズボレート、シクロヘキシ
ルスズボレートなどのジオルガノスズボレート類;グア
ニジニン化合物、イミダゾール化合物が挙げられ、これ
らを単独で或いは2種類以上組合せて用いることができ
る。これらの中でも、トリフェニルメタン化合物、カウ
ンターイオンがハロゲンでない四級アンモニウム塩が好
ましく用いられる。また一般式(1)
【0198】
【化5】 で表わされるモノマーの単重合体:前述したスチレン、
アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルの如き重合
性モノマーとの共重合体を正荷電性制御剤として用いる
ことができる。この場合これらの荷電制御剤は、結着樹
脂(の全部または一部)としての作用をも有する。
【0199】特に下記一般式(2)で表わされる化合物
が本発明の構成においては好ましい。
【0200】
【化6】
【0201】[式中、R1,R2,R3,R4,R5,R
6は、各々互いに同一でも異なっていてもよい水素原
子、置換もしくは未置換のアルキル基または、置換もし
くは未置換のアリール基を表わす。R7,R8,R9は、
各々互いに同一でも異なっていてもよい水素原子、ハロ
ゲン原子、アルキル基、アルコキシ基を表わす。A
-は、硫酸イオン、硝酸イオン、ほう酸イオン、りん酸
イオン、水酸イオン、有機硫酸イオン、有機スルホン酸
イオン、有機りん酸イオン、カルボン酸イオン、有機ほ
う酸イオン、テトラフルオロボレートなどの陰イオンを
示す。]
【0202】上述した荷電制御剤(結着樹脂としての作
用を有しないもの)は、微粒子状として用いることが好
ましい。この場合、この荷電制御剤の個数平均粒径は、
具体的には、4μm以下(更に好ましくは3μm以下)
が好ましい。
【0203】トナーに内添する際、このような荷電制御
剤は、結着樹脂100質量部に対して好ましくは0.1
乃至20質量部(更に好ましくは0.2乃至10質量
部)用いることが良い。
【0204】本発明に係る正帯電性磁性トナーを製造す
るには結着樹脂(必要に応じて低分子量ワックス含有の
結着樹脂)、磁性酸化鉄、さらに、必要に応じて低分子
量ワックス、着色剤としての顔料又は染料、荷電制御
剤、その他の添加剤をボールミルの如き混合機により充
分混合してから加熱ロール、ニーダー、エクストルーダ
ーの如き熱混練機を用いて溶融、捏和及び練肉して樹脂
類を互いに相溶せしめた中に顔料又は染料を分散又は溶
解せしめ、冷却固化後粉砕及び分級をおこなって得られ
た磁性トナー粒子(黒色微粉体)に金属酸化物粉末等を
添加し、ヘンシェルミキサーによって混合・外添するこ
とにより、前記磁性トナー粒子に金属酸化物粉末等を含
有した本発明の正帯電性磁性トナーを得ることができ
る。
【0205】粒度分布の測定とトナーキットの撹拌部材
のトルクの測定は、次の方法に従った。
【0206】<粒度分布の測定>粒度分布については、
種々の方法によって測定できるが、本発明においてはコ
ールターカウンターのマルチサイザーを用いて行った。
【0207】すなわち、測定装置としてはコールターカ
ウンターのマルチサイザーII型(コールター社製)を
用い、個数分布、体積分布を出力するインターフェイス
(日科機製)及びCX−1パーソナルコンピューター
(キヤノン製)を接続し、電解液は特級または1級塩化
ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製する。測
定法としては前記電解水溶液100〜150ml中に分
散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンス
ルホン酸塩を0.1〜5ml加え、さらに測定試料を2
〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は超音波分散
器で約1〜3分間分散処理を行い、前記コールターカウ
ンターのマルチサイザーII型により、アパーチャーと
して、トナー粒径を測定するときは、100μmアパー
チャー(金属酸化物粉末粒径を測定するときは13μm
アパーチャー)を用いて測定する。トナー(及び金属酸
化物粉末)の体積、個数を測定して、体積分布と、個数
分布とを算出した。それから本発明に係わるところの体
積分布から求めた重量基準の重量平均径を体積分布から
求める。
【0208】<トルクの測定>トナーキットの撹拌部材
のトルク測定方法としては、まずトナーキットを実際に
現像装置側に装着した時と同等な角度に固定し、前記ト
ナーキットの撹拌部材のギア部にモーターと連結された
ひずみゲージ式トルク変換器の駆動ギアを係合させ、モ
ーターを駆動させることによって測定を行った。
【0209】すなわち、測定装置としては、オリエンタ
ルモーター(株)社製の無接点電磁ブレーキ付きスピー
ドコントロールモーターユニットBSM540−411
にデジタル回転計SDM496とギアヘッド5GN50
Kを取り付けたモーター部に、(株)共和電業社製のひ
ずみゲージ式トルク変換器TP−20KCEに変換器用
指示器SLW−220Cとトナーキットの撹拌部材のギ
ア部と係合しうる駆動ギアを取り付けたトルク測定部を
フレキシブルカップリングにて連結させた装置を用い、
前記駆動ギアにギア部が係合しうる位置にトナーキット
を固定できる治具を設けたことによってトルク測定が可
能となった。
【0210】ここで、トルクには起動トルクと定常トル
クとがあり、起動トルクとはトナーキット内に充填され
ているトナーのトルク測定をする際に撹拌部材が回り始
める直前の状態、また定常トルクとは撹拌部材が回転中
にかかるトルクのことで、トナーの物性、撹拌部材の構
成によって、その値は変動する。本発明におけるトルク
の増減についての評価は、上記定常トルクのことを指す
ものとする。
【0211】トルク測定値としては2〜4[kgf・c
m]で安定していることが好ましく、6[kgf・c
m]以上であると、駆動系とつながっている各部材に負
荷がかかりすぎるため良くない。
【0212】
【実施例】付着させる物質が、金属酸化物粉末の場合、
シリカ微粉末の場合、ワックス含有粒子の場合及びフッ
素系樹脂粒子の場合の実施例を、各々の実施例に係るト
ナーの樹脂合成例,トナーの製造例等と共に、順次説明
する。
【0213】(I)金属酸化物粉末の場合: (樹脂合成例1)窒素ガス導入管、コンデンサー、攪拌
機、温度計を具備した4つ口のフラスコにキシレン20
0質量部を仕込み、窒素ガス気流下で攪拌昇温し140
℃に保ち、スチレン86質量部、n−ブチルアクリレー
ト14質量部、開始剤としてジ−t−ブチルパーオキサ
イド(DTBP)2質量部の混合物を、連続滴下装置を
用いて4時間かけて滴下し重合を行なった後、脱溶剤し
重合体Aを得た。該重合体Aの分子量分布をGPCで測
定したところ、分子量1.2万に極大値を有し、Mw/
Mnが2.3であった。
【0214】(樹脂合成例2)樹脂合成例1の重合装置
にポリビニルアルコールの0.1%水溶液300質量部
に、スチレン80質量部、n−ブチルアクリレート20
質量部、開始剤として2,2−ビス(4,4−ジ−t−
ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン0.2質量
部の混合物を仕込み重合温度90℃にて24時間で重合
を行った。その後、冷却、水洗い、乾燥し、重合体Bを
得た。該重合体Bの分子量分布をGPCで測定したとこ
ろ、分子量72万に極大値を有し、Mw/Mnが3.6
であった。
【0215】(樹脂合成例3)上述の重合装置に、ポリ
ビニルアルコールの0.1%水溶液300質量部に、ス
チレン86質量部、ブタジエン14質量部、開始剤とし
てベンゾイルパーオキサイド(BPO)2.5部の混合
物を仕込み重合温度90℃にて24時間で重合を行っ
た。その後、冷却、水洗い、乾燥し、重合体Cを得た。
該重合体Cの分子量分布をGPCで測定したところ、分
子量2.09万に極大値を有し、Mw/Mnが10.5
であった。
【0216】[正帯電性磁性トナーの製造例1]前記重
合体Aを75質量部、重合体Bを25質量部、低分子量
ポリプロピレン(Mw=約1万)を4質量部、四三酸化
鉄(平均粒径=0.2μm)を80質量部、及びニグロ
シンを2質量部用意し、これをブレンダーで十分に混合
させた。
【0217】その後、130℃に設定した2軸混練押出
機にて溶融混練した。得られた混練物を冷却し、カッタ
ーミルで粗粉砕した後、ジェット気流を用いた微粉砕機
を用いて微粉砕し、得られた微粉砕物をコアンダ効果を
利用した多分割分級機を用いて分級して、重量平均粒径
(D4)7.8μmの黒色微粉体(トナー粒子(1))
を得た。
【0218】トナー粒子(1)の分子量分布を以下のG
PC測定条件に基づいて測定した。
【0219】GPC測定条件 装置:LC−GPC 150C(ウォーターズ社) カラム:ショーデックスKF−801,802,80
3,804,805,806及び807、KF−800
P(昭和電工社) 温度:40℃ 溶媒:テトラヒドロフラン(THF) 流速:1.0ml/分 試料:3〜7mg/ml(THF)の試料濃度の液試料
を0.1ml注入
【0220】その結果、分子量500〜10万未満の低
分子量領域の低分子量成分が72質量%で、分子量10
万〜30万未満の中間分子量領域の中間分子量成分が8
質量%で、分子量30万以上の高分子量領域の高分子量
成分が20質量%であった。GPCクロマトグラムの模
式図を図23に示す。
【0221】得られたトナー粒子(1)100質量部に
疎水性シリカ0.6質量部をヘンシェルミキサーで混合
・外添し、正帯電性磁性トナー(1)を得た。
【0222】[正帯電性磁性トナーの製造例2]前記ト
ナー粒子(1)100質量部に、疎水性シリカ0.6質
量部、チタン酸ストロンチウム(重量平均径(D4
1.3μm)1.0質量部をヘンシェルミキサーで混合
・外添し、正帯電性磁性トナー(2)を得た。
【0223】[正帯電性磁性トナーの製造例3]正帯電
性磁性トナーの製造例1において、結着樹脂として重合
体Aを48質量部、重合体Bを52質量部とした以外は
正帯電性磁性トナーの製造例1と同様にして、重量平均
径(D4)8.0μmのトナー粒子(2)を得た。
【0224】トナー粒子(2)の分子量分布をGPCに
よって測定した結果、分子量500〜10万未満の低分
子量領域の低分子量成分が45質量%で、分子量10万
〜30万未満の中間分子量領域の中間分子量成分が10
質量%で、分子量30万以上の高分子量領域の高分子量
成分が45質量%であった。
【0225】得られたトナー粒子(2)100質量部
に、疎水性シリカ0.6質量部、チタン酸ストロンチウ
ム(重量平均径(D4)1.3μm)1.0質量部をヘ
ンシェルミキサーで混合・外添し、正帯電性磁性トナー
(3)を得た。
【0226】[正帯電性磁性トナーの製造例4]正帯電
性磁性トナーの製造例1において、結着樹脂として重合
体Aを55質量部、重合体Bを25質量部、重合体Cを
20質量部とした以外は正帯電性磁性トナーの製造例1
と同様にして、重量平均径(D4)7.9μmのトナー
粒子(3)を得た。
【0227】トナー粒子(3)の分子量分布をGPCに
よって測定した結果、分子量500〜10万未満の低分
子量領域の低分子量成分が63質量%で、分子量10万
〜30万未満の中間分子量領域の中間分子量成分が22
質量%で、分子量30万以上の高分子量領域の高分子量
成分が15質量%であった。
【0228】得られたトナー粒子(3)100質量部
に、疎水性シリカ0.6質量部、チタン酸ストロンチウ
ム(重量平均径(D4)1.3μm)1.0質量部をヘ
ンシェルミキサーで混合・外添し、正帯電性磁性トナー
(4)を得た。
【0229】[正帯電性磁性トナーの製造例5]正帯電
性磁性トナーの製造例1において、結着樹脂として重合
体Aを92質量部、重合体Bを8質量部とした以外は正
帯電性磁性トナーの製造例1と同様にして、重量平均径
(D4)8.1μmのトナー粒子(4)を得た。
【0230】トナー粒子(4)の分子量分布をGPCに
よって測定した結果、分子量500〜10万未満の低分
子量領域の低分子量成分が92質量%で、分子量10万
〜30万未満の中間分子量領域の中間分子量成分が5質
量%で、分子量30万以上の高分子量領域の高分子量成
分が3質量%であった。
【0231】得られたトナー粒子(4)100質量部
に、疎水性シリカ0.6質量部、チタン酸ストロンチウ
ム(重量平均径(D4)1.3μm)1.0質量部をヘ
ンシェルミキサーで混合・外添し、正帯電性磁性トナー
(5)を得た。
【0232】実施例1 実施例1で使用されるトナー補給容器(円筒)の各寸法
は、図4及び図5において次のとうりである。 ・トナー補給容器12の内法半径27.5mm,肉厚
0.8mm,円筒の軸線方向の内法長さ297.5mm ・トナー排出開口12aの長手方向長さはトナー補給容
器12の長手方向長さと略等しく296mm ・トナー排出開口12aの横手方向長さは7mm ・攪拌部材15の回転中心から翼部の先端までの距離
は、トナー補給容器12の内法半径よりも2.0mm長
い ・攪拌翼15bの厚さは188μm ・攪拌軸15aの断面形状は略H字型
【0233】このような寸法のトナー補給容器(円筒)
12に対して、チタン酸ストロンチウム(重量平均径
(D4)1.3μm)3.7gを入れ、その長手方向お
よび長手方向に対して垂直に振り、更に攪拌軸15aを
手動で数回転させることで前記円筒の内壁と前記攪拌部
材に付着させ、これに正帯電性の磁性トナー(1)を3
80g充填してトナーキットを組み立てる。これを図1
に示した複写機の現像装置5に装着し、耐久テストを行
った。攪拌部材15の回転数は10.2rpmとした。
【0234】<間欠耐久複写試験>A4サイズの画像面
積率6%の原稿を使用して、A4サイズの転写紙に間欠
モードで画出しを行いながら現像室5aのトナー量とト
ナー補給容器内のトナー量の変化を測定した。画出し当
初は現像室5aは空であるため、トナー補給容器12か
ら現像室5aへトナーが比較的急激に供給され、現像室
5aのトナー量で増加するが、ある量で飽和し、以後徐
々に減少する。この時、トナー補給容器からのトナーの
送り込み過ぎがあると、トナーのパッキングに起因する
画像白抜けなどが起こり、画像濃度低下が生じる。本実
施例の現像装置5においては、現像室5aのトナー量が
100g以内であればトナーのパッキングが起こること
なく、良好な画像が連続して得られる。トナー補給容器
交換の表示が点灯した時のトナー補給容器内のトナー残
量は、特にトナー排出開口12aの大きさに左右される
が、本実施例のごとく7mmと狭い場合には、10g以
下のトナー残量であれば、廃棄の過程でトナーのこぼれ
や飛散による汚れなどはない。
【0235】<空回転による粗粒発生>トナー補給容器
(円筒)12にトナーを充填し、トナー排出開口12a
を開封しない状態で攪拌部材15を連続10時間(約7
000枚の画出しに相当)、転写紙を通紙せずに連続回
転させる。終了後にトナー補給容器12内のトナーを取
り出し、150メッシュ(100μm)の目開きの篩い
網に通した。この時、網上に残留する粒子(100μm
以上)を粗粒とした。
【0236】その結果、トナー補給直前のトナーキット
内トナー残量は、6.7gと良好なトナー排出性を示
し、トナーキット交換時にトナー飛散による汚れはな
く、画像濃度も安定して良好であり、円筒内壁へのトナ
ー融着もなかった。また、空回転10時間後でも粗粒の
発生はなく、この時、回転トルクを測定したところ5.
2kgf・cmとやや高めであったが、総合的にはまず
まず良好な結果であった。結果を表2に示す。
【0237】実施例2 実施例1において、図7に示すところの攪拌翼15b
(主翼部15b1及び補助翼部15b2で構成)を用
い、 ・主翼部15b1に設けるスリット15b3の幅は1m
m、スリット相互間の間隔は49mm ・矩形孔部15b4の回転軸方向の長さは25mm ・補助翼部15b2の端面の回転軸方向の長さは12m
m ・攪拌翼15b(主翼部15b1及び補助翼部15b
2)の厚さは188μm
【0238】上記以外は実施例1と同様にして耐久テス
トを行った。
【0239】その結果、トナー補給直前のトナーキット
内トナー残量は3.8gと良好なトナー排出性を示し、
トナーキット交換時にトナー飛散による汚れはなく、画
像濃度も安定して良好であり、円筒内壁へのトナー融着
もなかった。また、空回転10時間後でも粗粒の発生は
なく、この時、回転トルクを測定したところ3.2kg
f・cmと良好であり、総合的にはとても良好な結果で
あった。結果を表2に示す。
【0240】実施例3 実施例2において、予め円筒の内壁と攪拌部材に付着さ
せる物質を酸化セリウム(重量平均径(D4)1.0μ
m)に代えた以外は実施例2と同様にして耐久テストを
行った。結果を表2に示す。
【0241】実施例4 実施例2において、予め円筒の内壁と攪拌部材に付着さ
せる物質を酸化アルミニウム(重量平均径(D4)1.
6μm)に代えた以外は実施例2と同様にして耐久テス
トを行った。結果を表2に示す。
【0242】実施例5 実施例2において、予め円筒の内壁と攪拌部材に付着さ
せる物質を酸化亜鉛(重量平均径(D4)2.2μm)
に代えた以外は実施例2と同様にして耐久テストを行っ
た。結果を表2に示す。
【0243】実施例6 実施例2において、予め円筒の内壁と攪拌部材に金属酸
化物粉末は付着させず、トナー補給容器12に正帯電性
磁性トナー(2)380gを充填し、組み立てたトナー
キットを図1に示す複写機の現像装置5に装着する前
に、その長手方向および長手方向に対して垂直に振って
から装着した以外は実施例2と同様にして、耐久テスト
を行った。
【0244】その結果、トナー補給直前のトナーキット
内トナー残量は1.5gと良好なトナー排出性を示し、
トナーキット交換時にトナー飛散による汚れはなく、画
像濃度も安定して良好であり、円筒内壁へのトナー融着
もなかった。また、空回転10時間後でも粗粒の発生は
なく、この時、回転トルクを測定したところ2.8kg
f・cmと良好であり、総合的にはとても良好な結果で
あった。結果を表2に示す。
【0245】比較例1 実施例6において、充填するトナーを正帯電性磁性トナ
ー(3)に代えた以外は実施例6と同様にして、耐久テ
ストを行った。結果を表2に示す。
【0246】比較例2 実施例6において、充填するトナーを正帯電性磁性トナ
ー(4)に代えた以外は実施例6と同様にして、耐久テ
ストを行った。結果を表2に示す。
【0247】比較例3 実施例6において、充填するトナーを正帯電性磁性トナ
ー(5)に代えた以外は実施例6と同様にして、耐久テ
ストを行った。結果を表2に示す。
【0248】比較例4 実施例6において、トナー補給容器の内法半径を20.
0mm及び、正帯電性磁性トナー(2)の充填量を19
0gに代えた以外は実施例6と同様にして、耐久テスト
を行った。結果を表2に示す。
【0249】比較例5 実施例6において、トナー補給容器の内法半径を50.
0mmに代えた以外は実施例6と同様にして、耐久テス
トを行った。結果を表2に示す。
【0250】比較例6 実施例6において、攪拌部材の回転中心から翼部端面ま
での距離が、トナー補給容器12の内法半径よりも0.
2mm長い以外は実施例6と同様にして、耐久テストを
行った。結果を表2に示す。
【0251】比較例7 実施例6において、攪拌部材の回転中心から翼部端面ま
での距離が、トナー補給容器12の内法半径よりも5.
0mm長い以外は実施例6と同様にして、耐久テストを
行った。結果を表2に示す。
【0252】比較例8 実施例1において、攪拌部材の回転中心から翼部端面ま
での距離が、トナー補給容器12の内法半径よりも2.
0mm短い以外は実施例1と同様にして、耐久テストを
行った。
【0253】その結果、トナー補給直前のトナーキット
内トナー残量は36.2gと多いためトナーキット交換
時にトナー飛散による汚れが著しく目立ち、画像濃度も
耐久後半にかけて低下した。結果を表2に示す。
【0254】比較例9 実施例1において、予め円筒の内壁と攪拌部材に金属酸
化物粉末を付着させることをしない以外は実施例1と同
様にして耐久テストを行った。
【0255】その結果、トナー補給直前のトナーキット
内トナー残量は13.8gと多少残っているためトナー
キット交換時にトナー飛散による汚れが少々目立ち、画
像濃度も耐久後半にかけて低下し、円筒内壁へのトナー
融着もはげしく認められた。また、空回転10時間後に
は多量の粗粒が発生し、この時、回転トルクを測定した
ところ9kgf・cmと過負荷であった。結果を表2に
示す。
【0256】
【表1】
【0257】
【表2】
【0258】(評価基準) ・トナー排出性 ○〜常に良好で、トナーキット交換時
のトナー飛散による汚れなし △〜トナーキット内にトナーが少し残り、トナーキット
交換時のトナー飛散による汚れが若干目立つ ×〜トナーキット内にトナーが多く残り、トナーキット
交換時のトナー飛散による汚れが著しく目立つ ・画像濃度安定性 ○〜画像上の濃度ムラなく、
安定して良好 △〜画像上の濃度ムラ少々あり、濃度低下若干あり ×〜画像上の濃度ムラおよび濃度低下が顕著にあり ・円筒内壁へのトナー融着 ○〜全くなし △〜少量あり ×〜多量あり ・粗 粒 ○〜発生せず △〜少量のみ発生 ×〜多量に発生 ・回転トルク ○〜低レベルで安定して良好 △〜やや増加ぎみで若干過負荷 ×〜著しく増加し完全な過負荷
【0259】(II)シリカ微粉末の場合: (樹脂合成例4)窒素ガス導入管、コンデンサー、攪拌
機、温度計を具備した4つ口のフラスコにキシレン20
0質量部を仕込み、窒素ガス気流下で攪拌昇温し140
℃に保ち、スチレン84質量部、n−ブチルアクリレー
ト16質量部、開始剤としてジ−t−ブチルパーオキサ
イド(DTBP)2質量部の混合物を、連続滴下装置を
用いて4時間かけて滴下し重合を行なった後、脱溶剤し
重合体Dを得た。該重合体Dの分子量分布をGPCで測
定したところ、分子量1.25万に極大値を有し、Mw
/Mnが2.2であった。
【0260】(樹脂合成例5)樹脂合成例4の重合装置
にポリビニルアルコールの0.1%水溶液300質量部
に、スチレン80質量部、n−ブチルアクリレート20
質量部、開始剤として2,2−ビス(4,4−ジ−t−
ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン0.2質量
部の混合物を仕込み重合温度90℃にて24時間で重合
を行った。その後、冷却、水洗い、乾燥し、重合体Eを
得た。該重合体Eの分子量分布をGPCで測定したとこ
ろ、分子量70万に極大値を有し、Mw/Mnが3.2
であった。
【0261】(樹脂合成例6)上述の重合装置に、ポリ
ビニルアルコールの0.1%水溶液300質量部に、ス
チレン84質量部、ブタジエン16質量部、開始剤とし
てベンゾイルパーオキサイド(BPO)2.5部の混合
物を仕込み重合温度90℃にて24時間で重合を行っ
た。その後、冷却、水洗い、乾燥し、重合体Fを得た。
該重合体Fの分子量分布をGPCで測定したところ、分
子量2.08万に極大値を有し、Mw/Mnが10.6
であった。
【0262】〔シリカ合成例1〕四塩化ケイ素を酸水素
焔中で高温加水分解して、1次粒径15nmのシリカ微
粉末(1)を得た。
【0263】〔シリカ合成例2〕四塩化ケイ素を酸水素
焔中で高温加水分解して、1次粒径45nmのシリカ微
粉末(2)を得た。
【0264】〔シリカ合成例3〕シリカ微粉末(2)1
00質量部を温度およそ60℃に保持し、側鎖にアミノ
基を有するシリコーンオイル10質量部−石油エーテル
(主な留分60℃前後)10質量部溶液を噴霧し、攪拌
・処理しながら溶剤を乾燥させる。次いで攪拌しながら
加熱し、温度を250℃で溶剤を完全に取り除き、処理
し、1次粒径55nmの疎水性シリカ微粉末(3)を得
た。
【0265】〔シリカ合成例4〕シリカ微粉末(1)1
00質量部を約60℃に保持し、側鎖にアミノ基を有す
るシリコーンオイル13質量部−石油エーテル(主な留
分60℃前後)13質量部溶液を噴霧し、攪拌・処理し
ながら溶剤を乾燥させる。次いで攪拌しながら加熱し、
250℃で溶剤を完全に取り除き、処理し、1次粒径1
6nmの疎水性シリカ微粉末(4)を得た。
【0266】〔シリカ合成例5〕シリカ微粉末(1)1
00質量部を約70℃に保持し、アミノプロピルトリエ
トキシシラン5質量部をエタノールで希釈した溶液を噴
霧し、攪拌・処理しながら溶剤を乾燥させる。次いで攪
拌しながら加熱し、180℃で溶剤を完全に取り除き、
処理し、1次粒径18nmの疎水性シリカ微粉末(5)
を得た。
【0267】[正帯電性磁性トナーの製造例6]上記重
合体Dを75質量部、重合体Eを25質量部、低分子量
ポリプロピレン(Mw=約1万)を4質量部、四三酸化
鉄(平均粒径=0.2μm)を80質量部、及びトリフ
ェニルメタン染料を2質量部用意し、ブレンダーで十分
に混合させた。
【0268】その後、磁性トナーの製造例1と同様に溶
融混練,粉砕,分級して、重量平均粒径(D4)7.9
μmのトナー粒子(5)を得た。
【0269】トナー粒子(5)の分子量分布を前述のG
PC測定条件に基づいて測定した結果、分子量500〜
10万未満の低分子量領域の低分子量成分が70質量%
で、分子量10万〜30万未満の中間分子量領域の中間
分子量成分が10質量%で、分子量30万以上の高分子
量領域の高分子量成分が20質量%であった。
【0270】得られたトナー粒子(5)100質量部
に、疎水性シリカ微粉末(3)0.6質量部をヘンシェ
ルミキサーで混合、外添し、正帯電性磁性トナー(6)
を得た。
【0271】[正帯電性磁性トナーの製造例7]正帯電
性磁性トナーの製造例6において、疎水性シリカ微粉末
を疎水性シリカ微粉末(4)に代えた以外は、正帯電性
磁性トナーの製造例6と同様にして正帯電性磁性トナー
(7)を得た。
【0272】[正帯電性磁性トナーの製造例8]正帯電
性磁性トナーの製造例6において、疎水性シリカ微粉末
を疎水性シリカ微粉末(5)に代えた以外は、正帯電性
磁性トナーの製造例6と同様にして正帯電性磁性トナー
(8)を得た。
【0273】[正帯電性磁性トナーの製造例9]正帯電
性磁性トナーの製造例6において、結着樹脂として重合
体Dを47質量部、重合体Eを53質量部とした以外は
正帯電性磁性トナーの製造例6と同様にして、重量平均
径(D4)7.8μmのトナー粒子(6)を得た。
【0274】トナー粒子(6)の分子量分布をGPCに
よって測定した結果、分子量500〜10万未満の低分
子量領域の低分子量成分が47質量%で、分子量10万
〜30万未満の中間分子量領域の中間分子量成分が12
質量%で、分子量30万以上の高分子量領域の高分子量
成分が41質量%であった。
【0275】得られたトナー粒子(6)100質量部
に、疎水性シリカ微粉末(4)0.6質量部をヘンシェ
ルミキサーで混合・外添し、正帯電性磁性トナー(9)
を得た。
【0276】[正帯電性磁性トナーの製造例10]正帯
電性磁性トナーの製造例6において、結着樹脂として重
合体Dを54質量部、重合体Eを26質量部、重合体F
を20質量部とした以外は正帯電性磁性トナーの製造例
6と同様にして、重量平均径(D4)8.0μmのトナ
ー粒子(7)を得た。
【0277】トナー粒子(7)の分子量分布をGPCに
よって測定した結果、分子量500〜10万未満の低分
子量領域の低分子量成分が65質量%で、分子量10万
〜30万未満の中間分子量領域の中間分子量成分が21
質量%で、分子量30万以上の高分子量領域の高分子量
成分が14質量%であった。
【0278】得られたトナー粒子(7)100質量部
に、疎水性シリカ微粉末(4)0.6質量部をヘンシェ
ルミキサーで混合・外添し、正帯電性磁性トナー(1
0)を得た。
【0279】[正帯電性磁性トナーの製造例11]正帯
電性磁性トナーの製造例6において、結着樹脂として重
合体Dを91質量部、重合体Eを9質量部とした以外は
正帯電性磁性トナーの製造例6と同様にして、重量平均
径8.2μmのトナー粒子(8)を得た。
【0280】トナー粒子(8)の分子量分布をGPCに
よって測定した結果、分子量500〜10万未満の低分
子量領域の低分子量成分が91質量%で、分子量10万
〜30万未満の中間分子量領域の中間分子量成分が6質
量%で、分子量30万以上の高分子量領域の高分子量成
分が3質量%であった。
【0281】得られたトナー粒子(8)100質量部
に、疎水性シリカ微粉末(4)0.6質量部をヘンシェ
ルミキサーで混合・外添し、正帯電性磁性トナー(1
1)を得た。
【0282】実施例7 実施例7で使用されるトナー補給容器(円筒)12の各
寸法は、図4及び図5において次のとうりである。 ・トナー補給容器12の内法半径27.5mm,肉厚
0.8mm,円筒の軸線方向の内法長さ297.5mm ・トナー排出開口12aの長手方向長さはトナー補給容
器12の長手方向長さと略等しく296mm ・トナー排出開口12aの横手方向長さは7mm ・攪拌部材15の回転中心から翼部の先端までの距離
は、トナー補給容器12の内法半径よりも2.0mm長
い ・攪拌翼15bの厚さは188μm ・攪拌軸15aの断面形状は略H字型
【0283】このような寸法のトナー補給容器(円筒)
12に対して、シリカ微粉末(1)3.9gを入れ、そ
の長手方向および長手方向に対して垂直に振り、更に攪
拌軸15aを手動で数回転させることで前記円筒の内壁
と前記攪拌部材に付着させ、これに正帯電性磁性トナー
(6)を380g充填してトナーキットを組み立てる。
これを図1に示した複写機の現像装置5に装着し、実施
例1で説明したのと同様の耐久テストを行った。攪拌部
材15の回転数は10.2rpmとした。
【0284】その結果、トナー補給直前のトナーキット
内トナー残量は6.8gと良好なトナー排出性を示し、
トナーキット交換時にトナー飛散による汚れはなく、画
像濃度も安定して良好であり、画像カブリも発生せず、
円筒内壁へのトナー融着もなかった。また、空回転10
時間後でも粗粒の発生はなく、この時、回転トルクを測
定したところ5.3kgf・cmとやや高めであった
が、総合的にはまずまず良好な結果であった。結果を表
4に示す。
【0285】実施例8 実施例7において、図7に示すところの攪拌翼15b
(主翼部15b1及び補助翼部15b2で構成)を用
い、 ・主翼部15b1に設けるスリット15b3の幅は1m
m、スリット相互間の間隔は49mm ・矩形孔部15b4の回転軸方向の長さは25mm ・補助翼部15b2の端面の回転軸方向の長さは12m
m ・攪拌翼15b(主翼部15b1及び補助翼部15b
2)の厚さは188μm
【0286】上記以外は実施例7と同様にして耐久テス
トを行った。
【0287】その結果、トナー補給直前のトナーキット
内トナー残量は4.0gと良好なトナー排出性を示し、
トナーキット交換時にトナー飛散による汚れはなく、画
像濃度も安定して良好であり、画像カブリも発生せず、
円筒内壁へのトナー融着もなかった。また、空回転10
時間後でも粗粒の発生はなく、この時、回転トルクを測
定したところ3.1kgf・cmと良好であり、総合的
にはとても良好な結果であった。結果を表4に示す。
【0288】実施例9 実施例8において、予め円筒の内壁と攪拌部材に付着さ
せる物質をシリカ微粉末(2)に代えた以外は実施例8
と同様にして耐久テストを行った。結果を表4に示す。
【0289】実施例10 実施例8において、予め円筒の内壁と攪拌部材に付着さ
せる物質を疎水性シリカ微粉末(3)に代えた以外は実
施例8と同様にして耐久テストを行った。結果を表4に
示す。
【0290】実施例11 実施例8において、予め円筒の内壁と攪拌部材に付着さ
せる物質を疎水性シリカ微粉末(4)に代えた以外は実
施例8と同様にして耐久テストを行った。結果を表4に
示す。
【0291】実施例12 実施例8において、予め円筒の内壁と攪拌部材に付着さ
せる物質を疎水性シリカ微粉末(5)に代えた以外は実
施例8と同様にして耐久テストを行った。結果を表4に
示す。
【0292】実施例13 実施例8において、予め円筒の内壁と攪拌部材に疎水性
シリカ微粉末は付着させず、トナー補給容器12に正帯
電性磁性トナー(7)380gを充填し、組み立てたト
ナーキットを図1に示す複写機の現像装置5に装着する
前に、その長手方向および長手方向に対して垂直に振っ
てから装着した以外は実施例8と同様にして、耐久テス
トを行った。
【0293】その結果、トナー補給直前のトナーキット
内トナー残量は1.3gと良好なトナー排出性を示し、
トナーキット交換時にトナー飛散による汚れはなく、画
像濃度も安定して良好であり、画像カブリも発生せず、
円筒内壁へのトナー融着もなかった。また、空回転10
時間後でも粗粒の発生はなく、この時、回転トルクを測
定したところ2.7kgf・cmと良好であり、総合的
にはとても良好な結果であった。結果を表4に示す。
【0294】実施例14 実施例13において、充填するトナーを正帯電性磁性ト
ナー(8)に代えた以外は実施例13と同様にして、耐
久テストを行った。結果を表4に示す。
【0295】比較例10 実施例13において、充填するトナーを正帯電性磁性ト
ナー(9)に代えた以外は実施例13と同様にして、耐
久テストを行った。結果を表4に示す。
【0296】比較例11 実施例13において、充填するトナーを正帯電性磁性ト
ナー(10)に代えた以外は実施例13と同様にして、
耐久テストを行った。結果を表4に示す。
【0297】比較例12 実施例13において、充填するトナーを正帯電性磁性ト
ナー(11)に代えた以外は実施例13と同様にして、
耐久テストを行った。結果を表4に示す。
【0298】比較例13 実施例13において、トナー補給容器の内法半径を1
6.0mmに代えた以外は実施例13と同様にして、耐
久テストを行った。結果を表4に示す。
【0299】比較例14 実施例13において、トナー補給容器の内法半径を4
4.0mmに代えた以外は実施例13と同様にして、耐
久テストを行った。結果を表4に示す。
【0300】比較例15 実施例13において、攪拌部材の回転中心から翼部端面
までの距離が、トナー補給容器12の内法半径よりも
0.3mm長い以外は実施例13と同様にして、耐久テ
ストを行った。結果を表4に示す。
【0301】比較例16 実施例13において、攪拌部材の回転中心から翼部端面
までの距離が、トナー補給容器12の内法半径よりも
4.8mm長い以外は実施例13と同様にして、耐久テ
ストを行った。結果を表4に示す。
【0302】比較例17 実施例7において、攪拌部材の回転中心から翼部端面ま
での距離が、トナー補給容器12の内法半径よりも1.
5mm短い以外は実施例7と同様にして、耐久テストを
行った。
【0303】その結果、トナー補給直前のトナーキット
内トナー残量は46.0gと多いためトナーキット交換
時にトナー飛散による汚れが著しく目立ち、画像濃度も
耐久後半にかけて低下した。結果を表4に示す。
【0304】比較例18 実施例7において、あらかじめ円筒の内壁と攪拌部材に
シリカ微粉末を付着させることをしない以外は実施例7
と同様にして、耐久テストを行った。
【0305】その結果、トナー補給直前のトナーキット
内トナー残量は13.5gと多少残っているためトナー
キット交換時にトナー飛散による汚れが少々目立ち、画
像濃度も耐久後半にかけて低下し、画像カブリも発生
し、円筒内壁へのトナー融着もはげしく認められた。ま
た、空回転10時間後には多量の粗粒が発生し、この
時、回転トルクを測定したところ8.0kgf・cmと
過負荷であった。結果を表4に示す。
【0306】
【表3】
【0307】
【表4】
【0308】(III)ワックス含有粒子の場合: (樹脂合成例7)窒素ガス導入管、コンデンサー、攪拌
機、温度計を具備した4つ口のフラスコにキシレン20
0質量部を仕込み、窒素ガス気流下で攪拌昇温し140
℃に保ち、スチレン86質量部、n−ブチルアクリレー
ト14質量部、開始剤としてジ−t−ブチルパーオキサ
イド(DTBP)2質量部の混合物を、連続滴下装置を
用いて4時間かけて滴下し重合を行なった後、脱溶剤し
重合体Gを得た。該重合体Gの分子量分布をGPCで測
定したところ、分子量1.1万に極大値を有し、Mw/
Mnが2.1であった。
【0309】(樹脂合成例8)樹脂合成例7の重合装置
にポリビニルアルコールの0.1%水溶液300質量部
に、スチレン80質量部、n−ブチルアクリレート20
質量部、開始剤として2,2−ビス(4,4−ジ−t−
ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン0.2質量
部の混合物を仕込み重合温度90℃にて24時間で重合
を行った。その後、冷却、水洗い、乾燥し、重合体Hを
得た。該重合体Hの分子量分布をGPCで測定したとこ
ろ、分子量78万に極大値を有し、Mw/Mnが3.4
であった。
【0310】(樹脂合成例9)上述の重合装置に、ポリ
ビニルアルコールの0.1%水溶液300質量部に、ス
チレン86質量部、ブタジエン14質量部、開始剤とし
てベンゾイルパーオキサイド(BPO)2.5部の混合
物を仕込み重合温度90℃にて24時間で重合を行っ
た。その後、冷却、水洗い、乾燥し、重合体Iを得た。
該重合体Iの分子量分布をGPCで測定したところ、分
子量2.5万に極大値を有し、Mw/Mnが12.5で
あった。
【0311】〔ワックス〕本実施例に用いた低分子量ワ
ックスの物性を表5に示す。
【0312】
【表5】
【0313】〔ワックスを含有した粒子の製造例1〕前
記重合体Gを75質量部,重合体Hを25質量部及びワ
ックス1を4質量部、ブレンダーで十分に混合させた。
【0314】その後、130℃に設定した2軸混練押出
機にて溶融混練した。得られた混練物を冷却し、カッタ
ーミルで粗粉砕した後、ジェット気流を用いた微粉砕機
を用いて微粉砕し、ワックスを含有した粒子(1)を得
た。
【0315】〔ワックスを含有した粒子の製造例2〕ワ
ックスを含有した粒子の製造例1において、混合するワ
ックスとしてワックス2を4質量部用いた以外はワック
スを含有した粒子の製造例1と同様にして、ワックスを
含有した粒子(2)を得た。
【0316】[正帯電性磁性トナーの製造例12]前記
重合体Gを75質量部、重合体Hを25質量部、四三酸
化鉄(平均粒径=0.2μm)を80質量部、及びニグ
ロシンを2質量部用意し、ブレンダーで十分に混合させ
た。
【0317】その後、磁性トナーの製造例1と同様に溶
融混練,粉砕,分級して、重量平均粒径(D4)7.7
μmの異色微粉体(トナー粒子(9))を得た。
【0318】トナー粒子(9)の分子量分布を前述のG
PC測定条件に基づいて測定した結果、分子量500〜
10万未満の低分子量領域の低分子量成分が73質量%
で、分子量10万〜30万未満の中間分子量領域の中間
分子量成分が10質量%で、分子量30万以上の高分子
量領域の高分子量成分が17質量%であった。
【0319】得られたトナー粒子(9)100質量部に
疎水性シリカ0.6質量部をヘンシェルミキサーで混合
・外添し、正帯電性磁性トナー(12)を得た。
【0320】[正帯電性磁性トナーの製造例13]正帯
電性磁性トナーの製造例12において、更にワックス1
を4質量部加えて混合、溶融混練する以外は正帯電性磁
性トナーの製造例12と同様にして、重量平均径
(D4)7.6μmのトナー粒子(10)を得た。
【0321】トナー粒子(10)の分子量分布をGPC
によって測定した結果、分子量500〜10万未満の低
分子量領域の低分子量成分が75質量%で、分子量10
万〜30万未満の中間分子量領域の中間分子量成分が8
質量%で、分子量30万以上の高分子量領域の高分子量
成分が17質量%であった。
【0322】得られたトナー粒子(10)100質量部
に、疎水性シリカ0.6質量部をヘンシェルミキサーで
混合・外添し、正帯電性磁性トナー(13)を得た。
【0323】[正帯電性磁性トナーの製造例14]正帯
電性磁性トナーの製造例13において、結着樹脂として
重合体Gを48質量部、重合体Hを52質量部とした以
外は正帯電性磁性トナーの製造例13と同様にして、重
量平均径(D4)8.1μmのトナー粒子(11)を得
た。
【0324】トナー粒子(11)の分子量分布をGPC
によって測定した結果、分子量500〜10万未満の低
分子量領域の低分子量成分が47質量%で、分子量10
万〜30万未満の中間分子量領域の中間分子量成分が9
質量%で、分子量30万以上の高分子量領域の高分子量
成分が44質量%であった。
【0325】得られたトナー粒子(11)100質量部
に、疎水性シリカ0.6質量部をヘンシェルミキサーで
混合・外添し、正帯電性磁性トナー(14)を得た。
【0326】[正帯電性磁性トナーの製造例15]正帯
電性磁性トナーの製造例13において、結着樹脂として
重合体Gを55質量部、重合体Hを30質量部、重合体
Iを15質量部とした以外は正帯電性磁性トナーの製造
例13と同様にして、重量平均径(D4)7.8μmの
トナー粒子(12)を得た。
【0327】トナー粒子(12)の分子量分布をGPC
によって測定した結果、分子量500〜10万未満の低
分子量領域の低分子量成分が57質量%で、分子量10
万〜30万未満の中間分子量領域の中間分子量成分が2
5質量%で、分子量30万以上の高分子量領域の高分子
量成分が18質量%であった。
【0328】得られたトナー粒子(12)100質量部
に、疎水性シリカ0.6質量部をヘンシェルミキサーで
混合・外添し、正帯電性磁性トナー(15)を得た。
【0329】[正帯電性磁性トナーの製造例16]正帯
電性磁性トナーの製造例13において、結着樹脂として
重合体Gを93質量部、重合体Hを7質量部とした以外
は正帯電性磁性トナーの製造例13と同様にして、重量
平均径(D4)8.0μmのトナー粒子(13)を得
た。
【0330】トナー粒子(13)の分子量分布をGPC
によって測定した結果、分子量500〜10万未満の低
分子量領域の低分子量成分が93質量%で、分子量10
万〜30万未満の中間分子量領域の中間分子量成分が3
質量%で、分子量30万以上の高分子量領域の高分子量
成分が4質量%であった。
【0331】得られたトナー粒子(13)100質量部
に、疎水性シリカ0.6質量部をヘンシェルミキサーで
混合・外添し、正帯電性磁性トナー(16)を得た。
【0332】実施例15 実施例15で使用されるトナー補給容器(円筒)12の
各寸法は、図4及び図5において次のとうりである。 ・トナー補給容器12の内法半径27.5mm,肉厚
0.8mm,円筒の軸線方向の内法長さ297.5mm ・トナー排出開口12aの長手方向長さはトナー補給容
器12の長手方向長さと略等しく296mm ・トナー排出開口12aの横手方向長さは7mm ・攪拌部材15の回転中心から翼部の先端までの距離
は、トナー補給容器12の内法半径よりも2.0mm長
い ・攪拌翼15bの厚さは188μm ・攪拌軸15aの断面形状は略H字型
【0333】このような寸法のトナー補給容器(円筒)
12に対して、ワックスを含有した粒子(1)3.0g
を入れ、その長手方向および長手方向に対して垂直に振
り、更に攪拌軸15aを手動で数回転させることで前記
円筒の内壁と前記攪拌部材に付着させ、これに正帯電性
磁性トナー(12)を380g充填してトナーキットを
組み立てる。これを図1に示した複写機の現像装置5に
装着し、実施例1で説明したのと同様の耐久テストを行
った。攪拌部材15の回転数は10.2rpmとした。
【0334】その結果、トナー補給直前のトナーキット
内トナー残量は、6.2gと良好なトナー排出性を示
し、トナーキット交換時にトナー飛散による汚れはな
く、画像濃度も安定して良好であり、円筒内壁へのトナ
ー融着もなかった。また、空回転10時間後でも粗粒の
発生はなく、この時、回転トルクを測定したところ5.
5kgf・cmとやや高めであったが、総合的にはまず
まず良好な結果であった。結果を表7に示す。
【0335】実施例16 実施例15において、図7に示すところの攪拌翼15b
(主翼部15b1及び補助翼部15b2で構成)を用
い、 ・主翼部15b1に設けるスリット15b3の幅は1m
m、スリット相互間の間隔は49mm ・矩形孔部15b4の回転軸方向の長さは25mm ・補助翼部15b2の端面の回転軸方向の長さは12m
m ・攪拌翼15b(主翼部15b1及び補助翼部15b
2)の厚さは188μm
【0336】上記以外は実施例15と同様にして耐久テ
ストを行った。
【0337】その結果、トナー補給直前のトナーキット
内トナー残量は3.5gと良好なトナー排出性を示し、
トナーキット交換時にトナー飛散による汚れはなく、画
像濃度も安定して良好であり、円筒内壁へのトナー融着
もなかった。また、空回転10時間後でも粗粒の発生は
なく、この時、回転トルクを測定したところ2.8kg
f・cmと良好であり、総合的にはとても良好な結果で
あった。結果を表7に示す。
【0338】実施例17 実施例16において、予め円筒の内壁と攪拌部材に付着
させる物質を、ワックスを含有した粒子(2)に代えた
以外は実施例16と同様にして耐久テストを行った。結
果を表7に示す。
【0339】実施例18 実施例16において、予め円筒の内壁と攪拌部材には何
も付着させず、トナー補給容器12に正帯電性磁性トナ
ー(13)380gを充填し、組み立てたトナーキット
を図1に示す複写機の現像装置5に装着する前に、その
長手方向および長手方向に対して垂直に振ってから装着
した以外は実施例16と同様にして、耐久テストを行っ
た。
【0340】その結果、トナー補給直前のトナーキット
内トナー残量は1.3gと良好なトナー排出性を示し、
トナーキット交換時にトナー飛散による汚れはなく、画
像濃度も安定して良好であり、円筒内壁へのトナー融着
もなかった。また、空回転10時間後でも粗粒の発生は
なく、この時、回転トルクを測定したところ2.5kg
f・cmと良好であり、総合的にはとても良好な結果で
あった。結果を表7に示す。
【0341】比較例19 実施例18において、充填するトナーを正帯電性磁性ト
ナー(14)に代えた以外は実施例18と同様にして、
耐久テストを行った。結果を表7に示す。
【0342】比較例20 実施例18において、充填するトナーを正帯電性磁性ト
ナー(15)に代えた以外は実施例18と同様にして、
耐久テストを行った。結果を表7に示す。
【0343】比較例21 実施例18において、充填するトナーを正帯電性磁性ト
ナー(16)に代えた以外は実施例18と同様にして、
耐久テストを行った。結果を表7に示す。
【0344】比較例22 実施例18において、トナー補給容器の内法半径を2
0.0mm及び、正帯電性磁性トナー(13)の充填量
を190gに代えた以外は実施例18と同様にして、耐
久テストを行った。結果を表7に示す。
【0345】比較例23 実施例18において、トナー補給容器の内法半径を5
0.0mmに代えた以外は実施例18と同様にして、耐
久テストを行った。結果を表7に示す。
【0346】比較例24 実施例18において、攪拌部材の回転中心から翼部端面
までの距離が、トナー補給容器12の内法半径よりも
0.2mm長い以外は実施例18と同様にして、耐久テ
ストを行った。結果を表7に示す。
【0347】比較例25 実施例18において、攪拌部材の回転中心から翼部端面
までの距離が、トナー補給容器12の内法半径よりも
5.0mm長い以外は実施例18と同様にして、耐久テ
ストを行った。結果を表7に示す。
【0348】比較例26 実施例15において、攪拌部材の回転中心から翼部端面
までの距離が、トナー補給容器12の内法半径よりも
2.0mm短い以外は実施例15と同様にして、耐久テ
ストを行った。
【0349】その結果、トナー補給直前のトナーキット
内トナー残量は33.8gと多いためトナーキット交換
時にトナー飛散による汚れが著しく目立ち、画像濃度も
耐久後半にかけて低下した。結果を表7に示す。
【0350】比較例27 実施例15において、予め円筒の内壁と攪拌部材には何
も付着させることをしない以外は実施例15と同様にし
て耐久テストを行った。
【0351】その結果、トナー補給直前のトナーキット
内トナー残量は14.4gと多少残っているためトナー
キット交換時にトナー飛散による汚れが少々目立ち、画
像濃度も耐久後半にかけて低下し、円筒内壁へのトナー
融着もはげしく認められた。また、空回転10時間後に
は多量の粗粒が発生し、この時、回転トルクを測定した
ところ10kgf・cmと過負荷であった。結果を表7
に示す。
【0352】
【表6】
【0353】
【表7】
【0354】(IV)フッ素系樹脂粒子の場合:以下に
示す磁性トナー用結着樹脂としては、前述した樹脂合成
例1〜3による重合体A〜Cを用いた。
【0355】[正帯電性磁性トナーの製造例17]正帯
電性磁性トナーの製造例1における黒色微粉体と全く同
じものを、トナー粒子(14)として用意した。更に、
正帯電性磁性トナー(1)と全く同じものを、正帯電性
磁性トナー(17)として用意した。
【0356】[正帯電性磁性トナーの製造例18]正帯
電性磁性トナーの製造例17で得られたトナー粒子(1
4)100質量部に、疎水性シリカ0.6質量部及びビ
ニリデンフルオライド重合体粒子(一次粒径:0.30
μm)0.2質量部をヘンシェルミキサーで混合・外添
し、正帯電性磁性トナー(18)を得た。
【0357】[正帯電性磁性トナーの製造例19]正帯
電性磁性トナーの製造例17において、結着樹脂として
重合体Aを48質量部、重合体Bを52質量部とした以
外は正帯電性磁性トナーの製造例17と同様にして、重
量平均径(D4)8.0μmのトナー粒子(15)を得
た。
【0358】トナー粒子(15)の分子量分布をGPC
によって測定した結果、分子量500〜10万未満の低
分子量領域の低分子量成分が45質量%で、分子量10
万〜30万未満の中間分子量領域の中間分子量成分が1
0質量%で、分子量30万以上の高分子量領域の高分子
量成分が45質量%であった。
【0359】得られたトナー粒子(15)100質量部
に、疎水性シリカ0.6質量部及びビニリデンフルオラ
イド重合体粒子(一次粒径:0.30μm)0.2質量
部をヘンシェルミキサーで混合・外添し、正帯電性磁性
トナー(19)を得た。
【0360】[正帯電性磁性トナーの製造例20]正帯
電性磁性トナーの製造例17において、結着樹脂として
重合体Aを55質量部、重合体Bを25質量部、重合体
Cを20質量部とした以外は正帯電性磁性トナーの製造
例17と同様にして、重量平均径(D4)7.9μmの
トナー粒子(16)を得た。
【0361】トナー粒子(16)の分子量分布をGPC
によって測定した結果、分子量500〜10万未満の低
分子量領域の低分子量成分が63質量%で、分子量10
万〜30万未満の中間分子量領域の中間分子量成分が2
2質量%で、分子量30万以上の高分子量領域の高分子
量成分が15質量%であった。
【0362】得られたトナー粒子(16)100質量部
に、疎水性シリカ0.6質量部及びビニリデンフルオラ
イド重合体粒子(一次粒径:0.30μm)0.2質量
部をヘンシェルミキサーで混合・外添し、正帯電性磁性
トナー(20)を得た。
【0363】[正帯電性磁性トナーの製造例21]正帯
電性磁性トナーの製造例17において、結着樹脂として
重合体Aを92質量部、重合体Bを8質量部とした以外
は正帯電性磁性トナーの製造例17と同様にして、重量
平均径(D4)8.1μmのトナー粒子(17)を得
た。
【0364】トナー粒子(17)の分子量分布をGPC
によって測定した結果、分子量500〜10万未満の低
分子量領域の低分子量成分が92質量%で、分子量10
万〜30万未満の中間分子量領域の中間分子量成分が5
質量%で、分子量30万以上の高分子量領域の高分子量
成分が3質量%であった。
【0365】得られたトナー粒子(17)100質量部
に、疎水性シリカ0.6質量部及びビニリデンフルオラ
イド重合体粒子(一次粒径:0.30μm)0.2質量
部をヘンシェルミキサーで混合・外添し、正帯電性磁性
トナー(21)を得た。
【0366】実施例19 実施例19で使用されるトナー補給容器(円筒)12の
各寸法は、図4及び図5において次のとうりである。 ・トナー補給容器12の内法半径27.5mm,肉厚
0.8mm,円筒の軸線方向の内法長さ297.5mm ・トナー排出開口12aの長手方向長さはトナー補給容
器12の長手方向長さと略等しく296mm ・トナー排出開口12aの横手方向長さは7mm ・攪拌部材15の回転中心から翼部の先端までの距離
は、トナー補給容器12の内法半径よりも2.0mm長
い ・攪拌翼15bの厚さは188μm ・攪拌軸15aの断面形状は略H字型
【0367】このような寸法のトナー補給容器(円筒)
12に対して、ビニリデンフルオライド重合体粒子(一
次粒径:0.30μm)3.2gを入れ、その長手方向
および長手方向に対して垂直に振り、更に攪拌軸15a
を手動で数回転させることで前記円筒の内壁と前記攪拌
部材に付着させ、これに正帯電性の磁性トナー(17)
を380g充填してトナーキットを組み立てる。これを
図1に示した複写機の現像装置5に装着し、実施例1で
説明したのと同様の耐久テストを行った。攪拌部材15
の回転数は10.2rpmとした。
【0368】その結果、トナー補給直前のトナーキット
内トナー残量は6.6gと良好なトナー排出性を示し、
トナーキット交換時にトナー飛散による汚れはなく、画
像濃度も安定して良好であり、円筒内壁へのトナー融着
もなかった。また、空回転10時間後でも粗粒の発生は
なく、この時、回転トルクを測定したところ5.3kg
f・cmとやや高めであったが、総合的にはまずまず良
好な結果であった。結果を表9に示す。
【0369】実施例20 実施例19において、図7に示すところの攪拌翼15b
(主翼部15b1及び補助翼部15b2で構成)を用
い、 ・主翼部15b1に設けるスリット15b3の幅は1m
m、スリット相互間の間隔は49mm ・矩形孔部15b4の回転軸方向の長さは25mm ・補助翼部15b2の端面の回転軸方向の長さは12m
m ・攪拌翼15b(主翼部15b1及び補助翼部15b
2)の厚さは188μm
【0370】上記以外は実施例19と同様にして耐久テ
ストを行った。
【0371】その結果、トナー補給直前のトナーキット
内トナー残量は3.7gと良好なトナー排出性を示し、
トナーキット交換時にトナー飛散による汚れはなく、画
像濃度も安定して良好であり、円筒内壁へのトナー融着
もなかった。また、空回転10時間後でも粗粒の発生は
なく、この時、回転トルクを測定したところ3.1kg
f・cmと良好であり、総合的にはとても良好な結果で
あった。結果を表9に示す。
【0372】実施例21 実施例20において、予め円筒の内壁と攪拌部材に付着
させる物質をテトラフルオロエチレン重合体粒子(一次
粒径:0.32μm)に代えた以外は実施例20と同様
にして耐久テストを行った。結果を表9に示す。
【0373】実施例22 実施例20において、予め円筒の内壁と攪拌部材に付着
させる物質をトリフルオロエチレン重合体粒子(一次粒
径:0.28μm)に代えた以外は実施例20と同様に
して耐久テストを行った。結果を表9に示す。
【0374】実施例23 実施例20において、予め円筒の内壁と攪拌部材に付着
させる物質をフルオロエチレン重合体粒子(一次粒径:
0.29μm)に代えた以外は実施例20と同様にして
耐久テストを行った。結果を表9に示す。
【0375】実施例24 実施例20において、予め円筒の内壁と攪拌部材にフッ
素系樹脂粒子は付着させず、トナー補給容器12に正帯
電性磁性トナー(18)380gを充填し、組み立てた
トナーキットを図1に示す複写機の現像装置5に装着す
る前に、その長手方向および長手方向に対して垂直に振
ってから装着した以外は実施例20と同様にして、耐久
テストを行った。
【0376】その結果、トナー補給直前のトナーキット
内トナー残量は2.5gと良好なトナー排出性を示し、
トナーキット交換時にトナー飛散による汚れはなく、画
像濃度も安定して良好であり、円筒内壁へのトナー融着
もなかった。また、空回転10時間後でも粗粒の発生は
なく、この時、回転トルクを測定したところ2.5kg
f・cmと良好であり、総合的にはとても良好な結果で
あった。結果を表9に示す。
【0377】比較例28 実施例24において、充填するトナーを正帯電性磁性ト
ナー(19)に代えた以外は実施例24と同様にして、
耐久テストを行った。結果を表9に示す。
【0378】比較例29 実施例24において、充填するトナーを正帯電性磁性ト
ナー(20)に代えた以外は実施例24と同様にして、
耐久テストを行った。結果を表9に示す。
【0379】比較例30 実施例24において、充填するトナーを正帯電性磁性ト
ナー(21)に代えた以外は実施例24と同様にして、
耐久テストを行った。結果を表9に示す。
【0380】比較例31 実施例24において、トナー補給容器の内法半径を2
0.0mm及び正帯電性磁性トナー(18)の充填量を
190gに代えた以外は実施例24と同様にして、耐久
テストを行った。結果を表9に示す。
【0381】比較例32 実施例24において、トナー補給容器の内法半径を5
0.0mmに代えた以外は実施例24と同様にして、耐
久テストを行った。結果を表9に示す。
【0382】比較例33 実施例24において、攪拌部材の回転中心から翼部端面
までの距離が、トナー補給容器12の内法半径よりも
0.2mm長い以外は実施例24と同様にして、耐久テ
ストを行った。結果を表9に示す。
【0383】比較例34 実施例24において、攪拌部材の回転中心から翼部端面
までの距離が、トナー補給容器12の内法半径よりも
5.0mm長い以外は実施例24と同様にして、耐久テ
ストを行った。結果を表9に示す。
【0384】比較例35 実施例19において、攪拌部材の回転中心から翼部端面
までの距離が、トナー補給容器12の内法半径よりも
2.0mm短い以外は実施例19と同様にして、耐久テ
ストを行った。
【0385】その結果、トナー補給直前のトナーキット
内トナー残量は46.5gと多いためトナーキット交換
時にトナー飛散による汚れが著しく目立ち、画像濃度も
耐久後半にかけて低下した。結果を表9に示す。
【0386】比較例36 実施例19において、予め円筒の内壁と攪拌部材にフッ
素系樹脂粒子を付着させることをしない以外は実施例1
9と同様にして耐久テストを行った。
【0387】その結果、トナー補給直前のトナーキット
内トナー残量は13.5gと多少残っているためトナー
キット交換時にトナー飛散による汚れが少々目立ち、画
像濃度も耐久後半にかけて低下し、円筒内壁へのトナー
融着が激しく認められた。また、空回転10時間後には
多量の粗粒が発生し、この時、回転トルクを測定したと
ころ13kgf・cmと過負荷であった。結果を表9に
示す。
【0388】
【表8】
【0389】
【表9】
【0390】
【発明の効果】本発明は前述したように、翼部を可撓性
にすると共に、円筒の長手方向略全体にわたって端面を
有し、且つ、金属酸化物粉末等を円筒の内壁と攪拌部材
に付着させてあるため、トナーの凝集による回転トルク
の増加およびトナーの粗粒や融着の発生を効果的に防止
できる。
【0391】また、攪拌部材の翼端部が円筒の内壁面に
摺擦して回転するようにしてあるため、汲み上げ式であ
っても、攪拌翼がトナーを跳ね飛ばすように送り出し、
充分安定したトナー排出性を達成できる。これにより、
使用済みトナーキットに残留するトナーが極めて少なく
なり、使用済みトナーキットを交換する際に残留したト
ナーが飛散して周囲を汚すことを防止することができ
る。
【0392】更に円筒の長手方向略全長にわたって端面
を有する翼部の所々にスリットを設けることで、攪拌部
材の回転に際してのトナーの抵抗が少なくなり、低トル
クでの回転による良好なトナー排出性が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】複写機の全体構成説明図である。
【図2】現像装置の構成説明図である。
【図3】トナーキットの斜視説明図である。
【図4】トナーキットの部品分解説明図である。
【図5】攪拌部材の説明図である。
【図6】攪拌部材の他の態様の説明図である。
【図7】攪拌部材の他の態様の説明図である。
【図8】把手部材を取り付けた部分の断面説明図であ
る。
【図9】トナー補給容器に攪拌部材を組み付ける説明図
である。
【図10】現像装置とトナーキットの斜視説明図であ
る。
【図11】(a)はトナーキットを装着部に挿入した状
態を示し、(b)は挿入したトナーキットを回転して使
用可能状態にした状態を示す説明図である。
【図12】シャッタ部材とトナーキットの突起との係止
状態の説明図である。
【図13】トナーキットの装着手順(サイドカバーの開
け)を示す説明図である。
【図14】トナーキットの装着手順(トナーキットの挿
入)の説明図である。
【図15】トナーキットの装着手順(シール部材の引き
抜き)の説明図である。
【図16】トナーキットの装着手順(トナーキットの固
定)の説明図である。
【図17】トナーキットの装着手順(サイドカバーの閉
め)の説明図である。
【図18】トナーキットを脱着する場合の説明図であ
る。
【図19】トナーキットとトナーキット装着部の関係説
明図である。
【図20】(a)はトナーキットをトナーキット装着部
に挿入した状態を示し、(b),(c)はトナーキット
をトナーキット装着部にロックした状態を示す説明図で
ある。
【図21】トナー排出開口とフランジ突起の位置関係を
示す説明図である。
【図22】オーガ式充填機の模式外観図である。
【図23】GPCのクロマトグラムを示す図である。
【符号の説明】
1 原稿読取装置 1a 原稿台ガラス 1b 照明ランプ 1c〜1f ミラー 1g レンズ 2 感光体ドラム 3 メインモータ 4 帯電装置 5 現像装置 5a トナー収容部 5b トナー送り部材 5c 現像スリーブ 5d 現像ブレード 5e トナーキット装着部 5f 開口部 6 転写装置 6a 転写帯電器 6b 分離帯電器 7 クリーニング手段 7a クリーニングブレード 7b 回収トナー溜め 8 搬送装置 8a1,8a2 カセット 8b1,8b2 ピックアップローラ 8c レジストローラ 8d 手差しトレイ 8e 搬送ベルト 8f 排出ローラ 9 記録媒体 10 定着装置 10a 駆動ローラ 10b 加熱押圧ローラ 11 原稿自動給送装置 12 トナー補給容器 12a トナー排出開口 12b 切欠 12c シール部材 13 フランジ 13a1,13a2 突起 13b 充填口 13c リブ 13d 軸孔 13e 係止凹部 14 フランジ 14a1,14a2 突起 14b 孔 14c リング状鍔部 14d 爪部 15 攪拌部材 15a 攪拌軸 15a1 嵌入部 15a2 ギア部 15a3 リング状リブ 15a4 カシメボス 15b 攪拌翼 15b1 主翼部 15b2 補助翼部 15b3 スリット 15b4 孔部 15b5 カシメ孔部 16 キャップ 17 把手部材 17a 嵌合部 17a1 切欠 17a2 係止爪 17a3 リブ 17a4 段部 17b 把手部 17c 可動レバー 17c1 ロック突起 17c2 傾斜面 18 治具 18a 漏斗孔 19 治具 19a 漏斗穴 20 シャッタ部材 20a 開口 20b シール部材 21 シール部材 22 サイドカバー 23a,23b 溝 24 ガイドレール 25 鍔部 25a 端部 26 段部 27 段部 28 ギア 29 バネ 30 ホッパー 31 充填ノズル 32 モーター 33 操作盤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小俣 一彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ャノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭54−59152(JP,A) 特開 平4−60669(JP,A) 特開 平5−303277(JP,A) 特開 平4−34476(JP,A) 特開 平4−34477(JP,A) 特開 平6−67458(JP,A) 特開 平6−67536(JP,A) 特開 平5−107912(JP,A) 特開 平5−181362(JP,A) 実開 平1−85752(JP,U) 実開 平3−18552(JP,U) 実開 昭58−38161(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/08 - 15/095 G03G 9/08 - 9/087

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正帯電性磁性トナーを含有する現像剤を
    収納するための内半径が22〜35mmである円筒と、
    前記円筒の長手方向に沿って前記円筒に設けられた開口
    と、前記円筒の内部で回転可能な攪拌部材とを有してお
    り、前記攪拌部材は軸部から少なくとも1方向以上へ張
    り出した可撓性の翼部を有し、且つ、少なくとも一方の
    翼部は前記円筒の長手方向略全長にわたって端面を有
    し、更に回転中心から前記翼部端面までの距離を前記開
    口周囲における円筒の内半径よりも1.0〜4mm長く
    構成したトナーキットであって、 該正帯電性磁性トナーの含有する結着樹脂が、GPC
    (ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)によって測
    定されたクロマトグラムにおいて、分子量500以上1
    0万未満の成分を50〜90質量%、分子量10万以上
    30万未満の成分を20質量%以下、分子量30万以上
    の成分を5〜40質量%、THF可溶分基準で含有して
    おり、 現像装置に装着する前にトナーキットを振ることによ
    り、及び/又は前記軸部を回転させることにより、金属
    酸化物粉末を前記円筒の内壁と前記攪拌部材に付着させ
    いることを特徴とするトナーキット。
  2. 【請求項2】 前記翼部が、前記円筒の長手方向略全長
    にわたって端面を有すると共に、所々にスリットを有す
    ることを特徴とする請求項1に記載のトナーキット。
  3. 【請求項3】 前記金属酸化物粉末が、チタン酸ストロ
    ンチウム,酸化セリウム,または酸化アルミニウムであ
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載のトナーキッ
    ト。
  4. 【請求項4】 前記金属酸化物粉末が、金属酸化物粉末
    を含有している正帯電性磁性トナーを円筒に充填するこ
    とにより供給されたものであることを特徴とする請求項
    1乃至3のいずれかに記載のトナーキット。
  5. 【請求項5】 正帯電性磁性トナーを含有する現像剤を
    収納するための内半径が22〜35mmである円筒と、
    前記円筒の長手方向に沿って前記円筒に設けられた開口
    と、前記円筒の内部で回転可能な攪拌部材とを有してお
    り、前記攪拌部材は軸部から少なくとも1方向以上へ張
    り出した可撓性の翼部を有し、且つ、少なくとも一方の
    翼部は前記円筒の長手方向略全長にわたって端面を有
    し、更に回転中心から前記翼部端面までの距離を前記開
    口周囲における円筒の内半径よりも1.0〜4mm長く
    構成したトナーキットであって、 該正帯電性磁性トナーの含有する結着樹脂が、GPC
    (ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)によって測
    定されたクロマトグラムにおいて、分子量500以上1
    0万未満の成分を50〜90質量%、分子量10万以上
    30万未満の成分を20質量%以下、分子量30万以上
    の成分を5〜40質量%、THF可溶分基準で含有して
    おり、 現像装置に装着する前にトナーキットを振ることによ
    り、及び/又は前記軸部を回転させることにより、シリ
    カ微粉末を前記円筒の内壁と前記攪拌部材に付着させて
    いることを特徴とするトナーキット。
  6. 【請求項6】 前記翼部が、前記円筒の長手方向略全長
    にわたって端面を有すると共に、所々にスリットを有す
    ることを特徴とする請求項5に記載のトナーキット。
  7. 【請求項7】 前記シリカ微粉末の1次粒径が50nm
    以下であることを特徴とする請求項5又は6に記載のト
    ナーキット。
  8. 【請求項8】 前記シリカ微粉末が、シリカ微粉末を含
    有している正帯電性磁性トナーを円筒に充填することに
    より供給されたものであることを特徴とする請求項5乃
    至7のいずれかに記載のトナーキット。
  9. 【請求項9】 正帯電性磁性トナーを含有する現像剤を
    収納するための内半径が22〜35mmである円筒と、
    前記円筒の長手方向に沿って前記円筒に設けられた開口
    と、前記円筒の内部で回転可能な攪拌部材とを有してお
    り、前記攪拌部材は軸部から少なくとも1方向以上へ張
    り出した可撓性の翼部を有し、且つ、少なくとも一方の
    翼部は前記円筒の長手方向略全長にわたって端面を有
    し、更に回転中心から前記翼部端面までの距離を前記開
    口周囲における円筒の内半径よりも1.0〜4mm長く
    構成したトナーキットであって、 該正帯電性磁性トナーの含有する結着樹脂が、GPC
    (ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)によって測
    定されたクロマトグラムにおいて、分子量500以上1
    0万未満の成分を50〜90質量%、分子量10万以上
    30万未満の成分を20質量%以下、分子量30万以上
    の成分を5〜40質量%、THF可溶分基準で含有して
    おり、 現像装置に装着する前にトナーキットを振ることによ
    り、及び/又は前記軸部を回転させることにより、ワッ
    クスを含有した粒子を前記円筒の内壁と前記攪拌部材に
    付着させて いることを特徴とするトナーキット。
  10. 【請求項10】 前記翼部が、前記円筒の長手方向略全
    長にわたって端面を有すると共に、所々にスリットを有
    することを特徴とする請求項9に記載のトナーキット。
  11. 【請求項11】 前記ワックスが、示差走査熱量計によ
    り測定されるDSC曲線におけるオンセット温度が40
    ℃以上であることを特徴とする請求項9又は10に記載
    のトナーキット。
  12. 【請求項12】 前記ワックスを含有した粒子が、ワッ
    クスを含有した粒子を含有している正帯電性磁性トナー
    円筒に充填することにより供給されたものであること
    を特徴とする請求項9乃至11のいずれかに記載のトナ
    ーキット。
  13. 【請求項13】 正帯電性磁性トナーを含有する現像剤
    を収納するための内半径が22〜35mmである円筒
    と、前記円筒の長手方向に沿って前記円筒に設けられた
    開口と、前記円筒の内部で回転可能な攪拌部材とを有
    ており、前記攪拌部材は軸部から少なくとも1方向以上
    へ張り出した可撓性の翼部を有し、且つ、少なくとも一
    方の翼部は前記円筒の長手方向略全長にわたって端面を
    有し、更に回転中心から前記翼部端面までの距離を前記
    開口周囲における円筒の内半径よりも1.0〜4mm長
    く構成したトナーキットであって、 該正帯電性磁性トナーの含有する結着樹脂が、GPC
    (ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)によって測
    定されたクロマトグラムにおいて、分子量500以上1
    0万未満の成分を50〜90質量%、分子量10万以上
    30万未満の成分を20質量%以下、分子量30万以上
    の成分を5〜40質量%、THF可溶分基準で含有して
    おり、 現像装置に装着する前にトナーキットを振ることによ
    り、及び/又は前記軸部を回転させることにより、フッ
    素系樹脂粒子を前記円筒の内壁と前記攪拌部材に付着さ
    せて いることを特徴とするトナーキット。
  14. 【請求項14】 前記翼部が、前記円筒の長手方向略全
    長にわたって端面を有すると共に、所々にスリットを有
    することを特徴とする請求項13に記載のトナーキッ
    ト。
  15. 【請求項15】 前記フッ素系樹脂粒子が、テトラフル
    オロエチレン,トリフルオロエチレン,ビニリデンフル
    オライド,またはフルオロエチレンの如き含フッ素単量
    体の単独重合体及び共重合体の粒子や、該単量体と他の
    エチレン系単量体との共重合体の粒子であることを特徴
    とする請求項13又は14に記載のトナーキット。
  16. 【請求項16】 前記フッ素系樹脂粒子が、フッ素系樹
    脂粒子を含有している正帯電性磁性トナーを円筒に充填
    することにより供給されたものであることを特徴とする
    請求項13乃至15のいずれかに記載のトナーキット。
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