JP4174243B2 - トナー補給用カートリッジ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷の如き画像形成装置に用いられるトナー補給用カートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】
トナーを使用した画像形成装置としてはデジタル/アナログ複写機又はレーザープリンター等が挙げられる。トナーはこの画像形成装置において、感光ドラム上に形成された潜像を記録媒体上に可視像化する為の粉体材料である。
【0003】
この粉体材料であるトナーは、消耗品である為、これらの装置にあっては、トナーがなくなる都度補給することになる。補給する為の補給カートリッジとしては、現在画像形成装置のコンパクト化及びユーザーフレンドリー等の観点より画像形成装置本体にカートリッジ装着後そのままそのカートリッジを据え置きトナーを使いきるまで徐々に現像装置にトナーを補給する据え置き型カートリッジが主流となっている。この様なトナーカートリッジは、通常トナーカートリッジ内部にトナー撹拌部材を内部に有し、この撹拌部材を駆動する為に撹拌部材の少なくとも一方は、トナー収容部分のハウジングを貫通し、外部の駆動装置に連結するように構成されている。撹拌部材の一般的な構成は、撹拌軸に撹拌翼を固定し、撹拌軸の一方の端部にカップリングギアを結合してなるものが好ましく用いられてきた。このギアは容器の外部に駆動装置と撹拌軸を仲介して駆動力を伝達すると共に、容器のハウジングに対して軸受けシール構造をなし、密閉性を保持する役割を果たす。シール部は、前記ギヤでパッキン部材を軸線方向に圧縮する構造とすることが一般的である。シール部材としては、従来より特開平7−261525号公報に開示されているように密閉性と摺動性の観点より羊毛フェルトが好ましく使用されている。
【0004】
従来この様な構造を有するトナー補給用カートリッジは、低速用のアナログ複写機の領域において一般的に用いられてきた。アナログ複写機は、負帯電性の有機感光ドラムと重量平均粒子径(以下、D4径と称す。)で8〜9μmの正帯電性のトナーが用いられてきた。複写機もプリンターの領域と同様デジタル方式となり、負帯電した有機感光体ドラムをレーザー露光し、露光した部分を負帯電のトナーで現像する反転現像方式が主流となり、負帯電性のトナーが用いられる様になった。負帯電性のトナーは正帯電性のトナーに比べ流動性は良好であることは一般に知られている。また、高画質化の流れの中でD4径は6〜7μmと小粒径となってきている。現在主に用いられるD4径が6〜7μmの負帯電性のトナーは、構成材料上の相違より8〜9μmの正帯電性のトナーよりも粉体としての流動性は良好である(負帯電性トナー、正帯電性トナーにかかわらずトナーの構成部材である結着樹脂、離型剤等は大部分は通常負帯電性であり、正帯電は荷電制御剤で強制的に制御している。従って、正帯電性トナーはトナー粒子の微小部分では正及び負の帯電が生じ易い状況となっており流動性が悪化し易い状況にある。)。
【0005】
この様な流動性の良好な負帯電性のトナーを、従来使用していた補給カートリッジに詰めた場合、振動落下等の過酷な物流試験において羊毛フェルトの繊維の隙間よりトナーが漏れるという弊害が生じてきた。
【0006】
更に近年、廃トナー減というエコロジーの観点より電子写真プロセス上転写効率向上が要望されるようになり球形状のトナーが好適に用いられる様になった。
【0007】
この様なトナーは、トナーカートリッジ容器内において振動等がかからない静地状態においては固く締まりやすい状況となるが、一旦粉体に振動等の力が加わると急激に流動状態となる。従って、先述したトナー漏れに関する問題は一層顕在化してきている。一方、流動性の低いトナーは▲1▼複写装置設置時における画像濃度薄▲2▼現像白抜け(現像スリーブ上のトナーのコート不良に起因するものであるが、べた黒/ハーフトーン画像印字した場合に帯上に画像が抜ける現象)の問題が生じる傾向にある。トナーの粉体物性の観点より特開平5−341559号公報において噴流性指数が50〜80のトナーが開示されているが、初期画像濃度薄、現像白抜けを改善することは困難でありさらなる改良が求められている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、振動落下等の過酷な耐久試験においてもトナー漏れの生じることのない据え置き型トナー補給用カートリッジを提供することを目的とする。
【0009】
本発明の目的は、現像白抜け及び初期画像濃度薄等の電子写真特性上の問題を軽減可能な据え置き型トナー補給用カートリッジを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、トナーカートリッジ内に配設されるトナーを内包したトナー補給用カートリッジであって
記トナー補給用カートリッジは画像形成装置に着脱可能であって、前記画像形成装置に補給するためのトナーを内部に収納するトナー収納部と、前記収納されたトナーを排出するための開口部と、回転することで前記収納されたトナーを撹拌し、前記開口部から送り出すための撹拌部材とを有し、前記撹拌部材は少なくとも一部が前記トナー収納部から外部に露出して前記画像形成装置から回転駆動を受け、前記撹拌部材が外部に露出する部分からのトナーの漏れ出しを防止するためのシール部材を備え、前記シール部材は弾性体であり、前記撹拌部材と前記トナー収納部との間で前記撹拌部材の軸方向に沿って挟持され、前記シール部材の内郭部は前記撹拌部材とは当接せず、前記シール部材の外郭部縁は前記撹拌部材の前記シール部材と当接する面の外郭部縁よりも径方向で内側に形成されており、
前記撹拌部材には、前記シール部材の外郭部縁に対向する面のトナーの収納部側に、前記シール部材の変形を防止する規制部が設けられており、前記規制部と前記シール部材とは、前記シール部材の外郭部縁のトナー収納部側でのみ当接しており、前記シール部材の外郭部縁の前記撹拌部材側は他の部材と当接していないことを特徴とするものであって、
前記トナーは、噴流性指数80以上でかつ流動性指数が60以上であることを特徴とするトナー補給用カートリッジに関する。
【0011】
本発明は、上記構成要件を具備することにより、過酷な耐久試験においてもトナー漏れの生じることなく、画像印刷をする際においても白抜け及び初期画像濃度薄の発生することのない据え置き型トナー補給用カートリッジを提供することが可能となる。噴流性指数が80以上のトナーは、フラッシング特性が高くシール部のパッキンの隙間にトナーは入りこみ易くトナー漏れの原因となり易い。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明のトナーは、Carrの噴流性指数が80以上であることにより、フラッシング特性が高くシール部のパッキンの隙間にトナーは入りこみ易くトナー漏れの原因となり易い。しかし、この様な噴流性指数の大きいトナーは電子写真特性上からすると、例えば、トナー補給カートリッジ内のトナーが撹拌部材により現像室内に補給される際、迅速かつ適度に帯電性を有することが可能となる。従って初期濃度薄等の現像関係の問題を防止できるという効果を有する。流動性指数が60以上のトナーは、トナー容器を現像装置部にセットし、撹拌部材で現像スリーブ近傍にトナーを送りこむ過程ににおいて、トナーのブリッジ等の形成がなくなることで、トナーの搬送不良による白抜け現象の発生を防止することが可能となると同時にカートリッジ内のトナーを撹拌する際の駆動モーターにかかるトルク変動を低減することが可能となる。更に本発明の構成であるトナー容器のシール構成を有することにより噴流性指数及び流動性の高いトナーを、トナー漏れなく収納することが可能となる。
【0013】
本発明においては、流動性指数・噴流性指数は以下の方法で測定した(詳しくは、特公昭51−14278号公報に記載)。
【0014】
パウダテスタP−100(ホソカワミクロン社製)を使用し、安息角、崩潰角、差角、圧縮度、凝集度、スパチュラ角、分散度の各パラメーターを測定する。それぞれについて求められた値をCarrの流動性指数表、噴流性指数表に当てはめ、各25以下のそれぞれの指数に換算し、各パラメーターから求められた指数の合計を流動性指数・噴流性指数として算出した。以下に各パラメーターの測定方法を示す。
【0015】
▲1▼安息角
トナー150gを目開き710μmのメッシュを通して直径8cmの円形テーブルの上にトナーを堆積させる。このとき、テーブルの端部からトナーがあふれる程度に堆積させる。このときのテーブル上に堆積したトナーの稜線と円形テーブル面との間に形成された角度をレーザー光で測定することで安息角とする。
【0016】
▲2▼圧縮度
疎充填かさ密度(緩み見かけ比重 A)と、タッピングかさ密度(固め見かけ比重 P)から圧縮度を求めることができる。
圧縮度(%)=100(P−A)/P
【0017】
○緩み見かけ比重測定法 直径5cm,高さ5.2cm,容量100ccのカップにトナー150gを静かに流し込む。測定用カップにトナーが山盛りに充填されたところで、トナー表面をすりきり、カップに充填されているトナーの量から、緩み見かけ比重を算出する。
【0018】
○固め見かけ比重測定法 緩み見かけ比重で使用した測定用カップに、付属のキャップを継ぎ足す。
【0019】
トナーをカップに充填し、カップを180回タップさせる。タッピングが終了した時点でキャップを外し、カップに山盛りになっている余分なトナーをすりきる。カップに充填されているトナーの量から固め見かけ比重を算出する。
【0020】
両見かけ比重値を圧縮度の式に挿入し、圧縮度を求める。
【0021】
▲3▼スパチュラ角
10cm×15cmのバットの底が3cm×8cmのスパチュラに接するように置く。スパチュラの上にトナーを堆積させる。このとき、トナーがスパチュラの上に盛り上がるように堆積させる。その後、バットだけを静かに下ろし、スパチュラ上に残ったトナー側面の傾斜角をレーザー光により測定する。
【0022】
その後、スパチュラに取り付けたショッカーで一回衝撃を加えた後、再度スパチュラ角を測定する。
【0023】
この測定値と衝撃を与える前の測定値の平均をスパチュラ角として算出する。
【0024】
▲4▼凝集度
振動台の上に、上から目開き250μm、150μm、75μmの順でふるいをセットする。振動振り幅を1mm、振動時間を20秒とし、トナー5gを静かにのせて振動させる。振動停止後、それぞれのふるいに残った質量を測定する。
〔(上段のふるいに残ったトナー量)÷5(g)〕×100…a
〔(中段のふるいに残ったトナー量)÷5(g)〕×100×0.6…b
〔(下段のふるいに残ったトナー量)÷5(g)〕×100×0.2…c
a+b+c=凝集度(%)として算出する。
【0025】
パラメーターから求められた値をCarrの流動性指数、噴流性指数の表(Chemical Engineering.Jan.18.1965)により25以下の指数に換算し、それらの値の合計▲1▼+▲2▼+▲3▼+▲4▼=Carrの流動性指数となる。
【0026】
▲5▼崩潰角
安息角測定後、測定用円形テーブルを乗せているバットにショッカーで3回衝撃を加える。その後、テーブルに残ったトナーの角度をレーザー光を用いて測定し、崩潰角とする。
【0027】
▲6▼差角
安息角と崩潰角の差が差角となる。
【0028】
▲7▼分散度
トナー10gを約60cmの高さから直径10cmのウォッチグラス上に一塊として落とす。そして、ウォッチグラス上に残ったトナーを測り、次の式により分散度を求める。
分散度(%)=〔10−(皿上に残ったトナー量)〕×10
【0029】
▲5▼、▲6▼、▲7▼の値から換算される指数、及び上記で求めた流動性指数値が対応する指数との合計を前述のCarrの表により噴流性指数として求めることができる。
【0030】
次に本発明に使用されるトナーの粒度について説明する。
【0031】
トナーの粒度は高画質を得るために、重量平均径で3.0〜8.0μmであることが好ましい。何故なら、重量平均径が3.0μmより小さい場合は、カブリ現象が目立つため好ましくなく、また特に粉砕法でトナーを作製する場合加工費がアップする傾向にあり好ましくないからである。一方、重量平均径が8.0μmより大きい場合は、飛び散りのないシャープな文字画質を得ることが困難となるからである。
【0032】
以下本発明に使用されるトナーを構成する材料について説明する。
【0033】
本発明に使用される結着樹脂の種類としては、スチレン系樹脂、スチレン系共重合樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオール樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニール、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油系樹脂が挙げられる。中でも好ましく用いられる樹脂として、スチレン系共重合樹脂、ポリエステル樹脂が挙げられる。
【0034】
本発明に係る樹脂組成物は、ガラス転移温度(Tg)が45〜80℃、好ましくは50〜70℃である。
【0035】
本発明の結着樹脂の合成方法として本発明に用いることのできる重合法として、溶液重合法、乳化重合法や懸濁重合法が挙げられる。
【0036】
本発明のトナーは荷電制御剤を含有することが好ましい。
【0037】
トナーを負荷電性に制御するものとして下記化合物が挙げられる。
【0038】
有機金属錯体、キレート化合物が有効であり、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯体、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族ダイカルボン酸の金属錯体が挙げられる。他には、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属塩、無水物、エステル類、ビスフェノールのフェノール誘導体類が挙げられる。
【0039】
中でも、下記式(1)で表されるアゾ系金属錯体が好ましい。
【0040】
【化1】
Figure 0004174243
〔式中、Mは配位中心金属を表し、Sc,Ti,V,Cr,Co,Ni,Mn又はFe等が挙げられる。Arはアリール基であり、フェニル基、ナフチル基の如きアリール基であり、置換基を有してもよい。この場合の置換基としては、ニトロ基、ハロゲン基、カルボキシル基、アニリド基及び炭素数1〜18のアルキル基、炭素数1〜18のアルコキシ基がある。X,X’,Y及びY’は−O−,−CO−,−NH−,−NR−(Rは炭素数1〜4のアルキル基)である。C+はカウンターイオンを示し、水素、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、脂肪族アンモニウム或いはそれらの混合イオンを示す。〕
【0041】
特に中心金属としてはFe又はCrが好ましく、置換基としてはハロゲン、アルキル基又はアニリド基が好ましく、カウンターイオンとしては水素、アルカリ金属、アンモニウム又は脂肪族アンモニウムが好ましい。カウンターイオンの異なる錯塩の混合物も好ましく用いられる。
【0042】
本発明のトナーはワックスを含有してもよい。本発明に用いることができるワックスとしては、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、オレフィンの共重合物、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物または、それらのブロック共重合物;カルナバワックス、モンタン酸エステルワックスの如き脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバワックスの如き脂肪酸エステル類を一部または全部を脱酸化したものなどが挙げられる。さらに、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸、あるいは更に長鎖のアルキル基を有する長鎖アルキルカルボン酸類の如き飽和直鎖脂肪酸類;ブラシジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸の如き不飽和脂肪酸類;ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコール、あるいは更に長鎖のアルキル基を有する長鎖アルキルアルコール類の如き飽和アルコール類;ソルビトールの如き多価アルコール類;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドの如き脂肪酸アミド類;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドの如き飽和脂肪酸ビスアミド類;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’−ジオレイルセバシン酸アミドの如き不飽和脂肪酸アミド類;m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N’−ジステアリルイソフタル酸アミドの如き芳香族系ビスアミド類;脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸の如きビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類;ベヘニン酸モノグリセリドの如き脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂を水素添加することによって得られるヒドロキシ基を有するメチルエステル化合物などが挙げられる。
【0043】
好ましく用いられるワックスとしては、パラフィンワックス、アルキレンを高圧下でラジカル重合あるいは低圧下でチーグラー触媒、メタロセン触媒又はその他の触媒を用いて重合した低分子量のアルキレンポリマー;高分子量のアルキレンポリマーを熱分解して得られるアルキレンポリマー;アルキレンポリマーを重合する際に副生する低分子量アルキレンポリマーを分離精製したもの;一酸化炭素及び水素からなる合成ガスからアーゲ法により得られる炭化水素の蒸留残分から、あるいは、これらを水素添加して得られる合成炭化水素などから、特定の成分を抽出分別したワックスが挙げられる。これらワックスには酸化防止剤が添加されていてもよい。さらに、直鎖状のアルコール、脂肪酸、酸アミド、エステルあるいは、モンタン系誘導体で形成されるワックスが挙げられる。また、脂肪酸等の不純物を予め除去してあるものも好ましい。
【0044】
本発明に使用されるワックスは、結着樹脂100質量部に対して0.1〜15質量部、好ましくは0.5〜12質量部添加されるのが効果的であり、また、複数のワックスを併用することも好ましい。
【0045】
本発明のトナーは磁性材料をトナー粒子中に含有させ磁性トナーとしても使用しうる。この場合、磁性材料は着色剤の役割をかねることもできる。トナーに使用される磁性材料としては、マグネタイト、ヘマタイト、フェライトの如き酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケルのような金属或いはこれらの金属とアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムのような金属との合金及びその混合物が挙げられる。
【0046】
これらの磁性体は個数平均粒径が0.05〜1.0μmが好ましく、更には0.1〜0.5μmのものが好ましい。磁性体はBET比表面積は2〜40m2/g(より好ましくは4〜20m2/g)のものが好ましく用いられる。形状には特に制限はなく、任意の形状のものが用いられる。磁気特性としては、磁場795.8kA/m下で飽和磁化が10〜200Am2/kg(より好ましくは70〜100Am2/kg)、残留磁化が1〜100Am2/kg(より好ましくは2〜20Am2/kg)、抗磁力が1〜30kA/m(より好ましくは2〜15kA/m)であるものが好ましく用いられる。これらの磁性体は結着樹脂100質量部に対し、20〜200質量部で用いられる。好ましくは40〜150質量部で用いられる。
【0047】
また、個数平均径は、透過電子顕微鏡等により拡大撮影した写真をデジタイザー等で測定することにより求めることができる。磁性体の磁気特性は、「振動試料型磁力計VSM−3S−15」(東英工業社製)を用いて外部磁場795.8kA/mの下で測定することができる。比表面積は、BET法に従って、比表面積測定装置オートソープ1(湯浅アイオニクス社製)を用いて試料表面に窒素ガスを吸着させ、BET多点法を用いて比表面積を算出することができる。
【0048】
本発明のトナーに用いられる着色剤としては、任意の適当な顔料又は染料が挙げられる。顔料としてカーボンブラック、アニリンブラック、アセチレンブラック、ナフトールイエロー、ハンザイエロー、ローダミンレーキ、アリザリンレーキ、ベンガラ、フタロシアニンブルー、インダンスレンブルー等が挙げられる。これらは定着画像の光学濃度を維持するのに必要充分な量が用いられ、結着樹脂100質量部に対し0.1〜20質量部、好ましくは0.2〜10質量部の添加量が良い。染料としては、アゾ系染料、アントラキノン染料、キサンテン系染料、メチン系染料等が挙げられる。染料は結着樹脂100質量部に対し0.1〜20質量部、好ましくは0.3〜10質量部の添加量が良い。
【0049】
流動性向上剤としては、個数平均径が0.005乃至0.07μmのものであって、例えば微粉末アルミナ、ケイ酸微粉体等がある。更にこれらの微粉体は、その表面がカップリング処理、オイル処理、脂肪酸等による処理がされているものが好ましい。特に好ましくはカップリング処理後更にオイル処理されたケイ酸微粉体である。疎水化処理され更にオイル処理が施されたケイ酸微粉体は、加熱ローラーとトナーとの離型性を高める効果が期待でき、端部オフセット防止に効果的である。
【0050】
研磨剤としては、個数平均径が0.12乃至3.0μmのものが好ましく使用できる。例えば酸化鉄、酸化クロム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化カルシウム等がある。好ましく用いられるのは、チタン酸ストロンチウム、酸化セリウム、酸化チタンである。
【0051】
流動性向上剤の含有量はトナーに対し0.5〜2.5質量%である場合が好ましく、研磨剤の含有量はトナーに対し0.35〜3.5質量%であることが好ましい。この上限量を超える場合は定着性に悪影響を及ぼすからである。
【0052】
本発明のトナーを作製するには重合体成分及び着色剤としての顔料,染料又は磁性体,帯電制御剤,その他の添加剤を、ヘンシェルミキサーの如き混合機により充分混合してから加熱ロール,ニーダー,エクストルーダーの如き熱混練機を用いて溶融,捏和及び練肉して樹脂類を互いに相溶せしめた中に顔料又は染料を分散又は溶解せしめ、冷却固化後粉砕及び分級をおこなって本発明のトナー粒子を得ることが出来る。粉砕工程においては、IDS型ミル(日本ニューマチック工業社製)、クリプトロン(川崎重工業社製)、ターボミル(ターボ工業社製)等の粉砕装置、分級工程としては、ディスパージョンセパレータ(日本ニューマチック工業社製)、エルボージェット(日鉄鉱業社製)等の分級装置を挙げることができる。特に本発明に係わるトナーは、クリプトロン、ターボミル等の機械式粉砕機で製造されたものが好ましく用いられる。
【0053】
本発明のトナーを得るための他の方法として、重合法によってトナーを製造することが可能である。この懸濁重合法トナーは重合性単量体及び本発明の帯電制御剤,顔料又は染料,磁性酸化鉄,重合開始剤(更に必要に応じて架橋剤及びその他の添加剤)を均一に溶解または分散せしめて単量体組成物とした後、この単量体組成物あるいは、この単量体組成物をあらかじめ重合したものを分散安定性を含有する連続相(例えば水)中に適当な撹拌機を用いて分散し、同時に重合反応を行わせ、所望の粒径を有するトナー粒子としたものである。
【0054】
次に本発明に好適に使用されたトナー補給用カートリッジのトナーカートリッジについて説明する。
【0055】
〔トナーカートリッジ〕
トナーカートリッジCの構成について説明する。このトナーカートリッジCは、図2及び図3に示すように、カートリッジ装着手段となる現像装置5のカートリッジ装着部5eに装着し、そのまま据え置いてトナーを使いきるまで徐々に現像室5aへトナーを補給する、所謂据え置き型(ビルトイン)のカートリッジである。
【0056】
トナーカートリッジCは、図4の部品分解図に示すように、現像剤補給容器12、フランジ13,14、撹拌部材15、キャップ16及び把手部材17からなる。
【0057】
{現像剤補給容器}
まず現像剤補給容器12について説明すると、図4に示すように、これは円筒状部材であり、その長手方向に延びるスリット状のトナー排出開口12aを設け、円筒両端部には後述するフランジ13,14の突起と嵌合して位置決めするための切欠12bが設けてある。
【0058】
前記容器12の軸線方向の内法長さとしては、約160〜400mmの範囲で設定するのが好ましく、より好ましくは約180〜330mm、最も好ましくは約200〜310mmに設定するのが望ましい。
【0059】
前記円筒の内法長さが160mmよりも短いと、現像室内に供給されたトナーが現像スリーブ5cの長手方向端部に充分行きわたらず、白抜け等の画像不良を発生させ易くなる。一方、円筒の内法長さが400mmを超える場合には、容器挿入方向の現像装置5の長さが大きくなり、現像装置5をコンパクト化する上で好ましくない。もっとも、前記長さは画像を記録する記録媒体9のサイズ(A3、A4、B4サイズ等)に応じて適宜変更することが好ましい。
【0060】
また容器12の内法半径としては、約10〜50mmの範囲に設定するのが好ましく、より好ましくは約15〜35mm、最も好ましくは約25〜30mmに設定するのが望ましい。
【0061】
容器12の内法半径が10mmよりも小さい場合には、容器内に装着される撹拌部材15がトナーをほぐす能力、容器内から現像室にトナーを搬出する能力が低下するために好ましくない。また前記半径が50mmを超える場合には、容器内に装着された撹拌部材15のトナー撹拌時の回転トルクが大きくなるために好ましくない。
【0062】
尚、本実施例では容器12は、その内法半径55mm、肉厚0.8mm、円筒の軸線方向の内法長さ297.5mmの円筒である。また前記トナー排出開口12aの長手方向長さは現像剤補給容器12の長手方向長さと略等しく296mmであり、短手方向長さは7mmである。
【0063】
前記現像剤補給容器12は後述する撹拌部材15との関係上、円筒の内径精度及び真円度を高精度に出すことが好ましい。そのために、容器12を構成する材質としては熱可塑性樹脂が最も好適で、中でもアクリロニトリル・スチレン・ブタジエン共重合体(ABS)、ポリエステルは、精度が出し易く、且つ比較的安価であり、しかも落下衝撃にも強いことから特に好ましく、次いで耐衝撃性ポリスチレン樹脂(HIPS)も好ましく利用出来る。尚、熱可塑性樹脂以外には紙やアルミニウム等も利用可能である。
【0064】
前記現像剤補給容器12の開口12aはトナーフィルム12cで封止される。このトナーフィルム12cはトナーカートリッジCを使用開始するときに、オペレータによって剥離するものである。
【0065】
{撹拌部材}
撹拌部材15は、図4に示すように、撹拌軸15aと、これに取り付けられる撹拌翼15bとからなる。
【0066】
{軸受け部分の構成}
次に軸受け部分の構成について詳細に説明する。
【0067】
前記のごとく撹拌部材15をフランジ14に強く押し込むことでギア部15a2に設けたリング状リブ15a3がフランジ14の爪部14dに係止して(所謂パッチン止め)回転自在となるが、このときトナー漏れ防止シールとしてのシール部材30を撹拌部材15とフランジ14との間で軸方向に圧縮しながら挟持する。本実施例ではシール性能を確実に満足させるためにスラスト軸受けの機構を採用している。スラスト軸受けの利点としては、本実施例のような撹拌軸の回転を伴う円筒状の現像剤補給容器12のシール機構ではシール部材30のシール面積を有効に活用することができるため、少ないスペースでシール面積を最大限に稼ぐことができ、確実なシール性能が得られる。また、シール部材30の摺動面が軸方向から受ける負荷は撹拌軸の回転トルクの影響をほとんど受けないために長寿命化でき、大容量のトナーを撹拌する場合に有利である。
【0068】
シール部材30としては弾性を有する材質が好ましく、ポリエチレン、ポリウレタン等の発泡体、ゴムスポンジなどが利用できるが、発泡ウレタンが特に好ましい。発泡ウレタンは適度な弾性を有し、耐久性にすぐれ、摺動性も比較的良くて回転トルクを低くでき、しかも低コストである。本実施例では厚さ4.0mmで密度0.2g/cm3の発泡ウレタンを2.5mmに圧縮して用いている。
【0069】
発泡ウレタンの圧縮率は高い場合、密閉性は得易くなるが、回転トルクが高くなり易い。従って、シール部材30の圧縮率を高くして使用する場合には、摺動抵抗の低いものを選定し、回転トルクを低く抑える必要がある。圧縮率は撹拌部材15とフランジ14の寸法とシール部材30の厚さによって決定される構成となっているが、いずれもあるバラツキを持っている。また、高い圧縮率でシール部材使用の時は、前記のような寸法精度のバラツキや表面粗さは吸収しやすく密閉性は得易いが、長期間圧縮された状態が続くと永久圧縮歪みが生じて密閉性はむしろ悪くなることがある。特に圧縮率が80%を超えると発泡ウレタンの特徴である微細な気泡構造が完全に潰れてしまい、この状態が長期に渡り続くと、本来の弾性力または復元力が得られなくなるため、変形し密閉性が損なわれる。
【0070】
一方、圧縮率が低すぎると、密閉性を長期にわたって維持するのが難しくなるという問題がある。撹拌部材15及びフランジ14は熱可塑性樹脂を射出成型してなるため、これらのシール部材30への当接部には微細な凹凸が生じる可能性がある。シール部材の圧縮率が低いとこれらを吸収して密閉性を確保するのが難しくなる。特に圧縮率が5%未満では発泡ウレタンの反発力が低く、物流時に外部から受ける振動、衝撃に対して密着性が悪くなり、シール部材30の表面がギア摺動面15a6に当接しない場合があり、密閉性が損なわれることがある。
【0071】
以上のような事情から、シール部材30の材質としては発泡ウレタンであって、前記シール部材の圧縮率は5〜80%で圧縮するのが好ましく、より好ましくは20〜60%、最も好ましくは30〜40%圧縮させることが望ましい。
【0072】
シール部材30は摺動性を良くするために、表面に低摩擦係数の材料で処理を施したものがより好ましく使用することができる。低摩擦係数にする材料としてはフッ素樹脂、シリコーン樹脂、グラファイト等が好ましく、摩擦係数としては0.3以下に設定することが望ましい。また、二硫化モリブデン、グリース等の潤滑剤を塗布することにより、摺動面との境界に潤滑層を介することで、摺動性を向上させても同様の効果が得られるのは云うまでもない。
【0073】
特に好ましくはシール部材40に発泡ウレタンを用い、シリコーン系樹脂からなるコーティング材をその表面に塗布することが望ましい。コーティング材はシリコーン系樹脂をトルエン等の溶媒で希釈し、ロールコータ等で塗布したもので、Siの分散状態により、表面摺動性を向上させている。このように低摩擦係数の材料にて表面処理することで前記シール部材40の圧縮率を高く設定することが可能となり、回転トルクを下げられるために、シール性能を最大限まで高めることができる。
【0074】
シール部材30は通常両面テープ36でフランジ14側に固定している。これは、シール部材30を回転駆動側の撹拌部材15に固定するよりも非回転駆動側のフランジ14に固定した方が撹拌部材の回転時にシール部材30の姿勢が安定しており、耐久性に優れているためである。ただし、撹拌部材15側に固定しても同等の効果が得られればこの限りではない。この場合はフランジ台座面14gとシール部材30によって、摺動面が形成されることは云うまでもない。
【0075】
撹拌部材15が回転を行うと、摺動面においてシール摺動面は回転方向(円の接線方向)の摩擦力が発生する。これによって圧縮されたシール部材30は接線方向へ変形しようとしてさらに倒れを生じようとする。より好ましい構成としては、シール外郭部30aが外側に膨らんでも、外壁にフランジ側からの規制部14fが設けられていることで、シール部材30が接線方向へ倒れるのを防ぐことができる。このことによりシール部材30は圧縮率が高い状態での撹拌軸の回転中においても、シール部材の摺動面における姿勢が安定的に保持されるためシール部材30の変形も抑える効果がある。
【0076】
次に本発明のトナー補給用カートリッジが好適に使用可能な複写装置について説明する。
【0077】
図1はデジタル複写機の全体構成説明図であり、図2は現像装置の構成説明図である。図1において、1は原稿読取装置であり、原稿台ガラス1aに載置した原稿に対し、照明ランプ1bで光照射すると共に、ランプ1b及び走査ミラー1cを走査し、原稿からの反射光を前記ミラー1c及び反射ミラー1d,1e,1f、結像レンズ1g、を介してCCD等のイメージセンサーからなる画像読み取り装置1hで画像を読み取る。原稿を画素単位で読み取り、デジタル変換した信号を書き込み部に送るか、記憶手段に記憶する。1iは書き込み装置でありレーザーダイオード等で構成され像担持体である感光体ドラム2へレーザーを照射して静電潜像を形成する。
【0078】
感光体ドラム2は表面に感光層を有し、メインモータ3によって画像形成動作に応じて図1の矢印方向へ回転可能である。この感光体ドラム2の周囲には帯電装置4、現像装置5、転写装置6及びクリーニング装置7が配置してある。そして回転する感光体ドラム2の表面を帯電装置4で一様に帯電すると共に、前記原稿読取装置1からの露光によって静電潜像を形成し、現像装置5で前記静電潜像にトナーを転移させてトナー像を形成する。ここで現像剤であるトナーとは磁性体トナー、非磁性体トナー等の一成分系トナーや、キャリア成分を含めた二成分系トナーのことを云う。
【0079】
前記現像装置5は、現像室5a内のトナーをトナー送り部材5bによって固定磁石を内蔵した現像スリーブ5cに送り出し、現像スリーブ5cを回転させると共に、現像ブレード5dによって摩擦帯電電荷を付与したトナー層を現像スリーブ5cの表面に形成し、そのトナーを前記潜像に応じて感光体ドラム2へ転移させることによってトナー像を形成して可視像化するものである。
【0080】
そして前記トナー像を搬送装置8で搬送する記録媒体9に、転写装置6の電圧印加によって転写する。この転写装置6は転写帯電器6aと分離帯電器6bとを有しており、転写帯電器6aによってトナーと逆極性の電圧を印加することにより、搬送された記録媒体9にトナー像を転写し、転写後の記録媒体9に対して分離帯電器6bで電圧印加して感光体ドラム2から分離する。
【0081】
トナー像を記録媒体9に転写した後に感光体ドラム2の表面に残留したトナーは、クリーニングブレード7aで掻き落とし、回収トナー溜め7bへ回収するクリーニング装置7によって除去する。
【0082】
一方、搬送装置8は、装置本体の下方に上下カセット8a1,8a2が装着してあり、それぞれのカセット8a1,8a2に収容した記録媒体9がピックアップローラ8b1,8b2によって一枚ずつレジストローラ対8cへ供給可能となっている。前記カセット8a1,8a2又は手差しトレイ8dから供給された記録媒体9は、前記感光体ドラム2による画像形成動作と同期して回転するレジストローラ対8cにより搬送され、転写装置6の位置で前述したようにトナー像が転写される。
【0083】
そして像転写後の記録媒体9を搬送ベルト8eにより、駆動ローラ10a及びヒータを内蔵した加熱押圧ローラ10bからなる定着装置10へ搬送し、この定着手段10で熱及び圧力を印加して転写像を定着し、排出ローラ対8fによって装置外へ排出する。
【0084】
尚、この実施例に係る複写機は、原稿ガラス1aの上部に原稿自動給送装置11が装着してあり、複数枚の原稿を自動的に一枚毎に分離給送可能にしている。尚、この原稿自動給送装置11の構成は、公知であるために具体的な説明は省略する。
【0085】
【実施例】
以下、本発明について実施例を用いて具体的に説明するが、本発明は以下の実施例によって何ら限定されるものではない。なお、「部」は質量部を意味する。
【0086】
<実施例1>
まず、トナーの調製について説明する。
【0087】
Figure 0004174243
上記混合物を、110℃に加熱された二軸エクストルーダーで溶融混練し冷却した混練物をハンマーミルで粗粉砕物を得た。得られた粗粉砕物をターボミル(ターボ工業社製)を用いて微粉砕し、得られた微粉砕物をコアンダ効果を利用した多分割分級装置(日鉄鉱業社製エルボジェット分級機)で微粉、超微粉及びして重量平均径で6.7μmのトナー粒子を得た。トナー粒子のBETは1.12m2/gであった。
【0088】
このトナー粒子100部と、ジメチルジクロロシラン処理した後、ヘキサメチルジシラザン処理し、次いでジメチルシリコーンオイル処理を行った疎水性シリカ微粉体1.0部とを、以下のようにして混合して負帯電性トナー2を調製した。
【0089】
ヘンシェルミキサーFM10C/l(三井鉱山株式会社製)にて、トナーのトナー粒子及び疎水性シリカ微粉体を充填し、回転数3500rpmで2分間外添処理を行った後に一度ミキサーを停止し、その後再び3000rpmで1分の外添処理を行ってトナー1を得た。
【0090】
得られたトナー1と、外添前のトナー粒子の比表面積(BET)の比(外添後のトナー1のBET/外添前のトナー粒子のBET)は2.0であった。得られたトナー1を、明細書中に記載の方法で測定した噴流性指数は91、流動性指数は71であった。
【0091】
以上の外添条件、及び噴流性指数、流動性指数、更にはそれらを算出する上でのパラメーターの値を表1に示す。
【0092】
図5に示したシール構成を有するトナーカートリッジC1(シール部材:ポリウレタン、摩擦係数0.45のものを使用)にトナーを充填して物流、トルク変動テスト及び複写装置で評価を行った。結果を表2に示す。
【0093】
〔物流テスト〕
トナーカートリッジ内に300gトナーを充填したもの20本をダンボール箱に収納して60cmの高さより10回落下させて粉漏れを調査した。
【0094】
〔トルク変動テスト〕
トナーカートリッジ内に300gのトナーを充填し、トナーフィルム12cを開封しない状態(トナーが減って行かない状態)でカップリングギア部より駆動して撹拌部材15を回転した。回転速度は毎分10回転とし、24時間連続して耐久試験を実施し撹拌トルク変動を調査した。
【0095】
〔画像評価テスト〕
・初期画像濃度…常温・常湿環境(25℃,50%)の環境下において初期10、30、50、70、100枚におけるベタ黒画像濃度で評価した。
・画像白抜け…高温・高湿環境(30℃,80%)の環境下において5000枚連続耐久テストを行い500、1000、…4500、5000のベタ黒画像で評価した。
【0096】
<実施例2>
外添剤量を1.2%にして、外添条件を回転数2800rpmで2分外添後一度ミキサーを停止し2500rpmで1分の外添を行なう以外は実施例1と同様にしてトナー2を得た。トナー2の粉体特性の結果を表1に示す。更に実施例1で用いたトナーカートリッジ及び複写機を用いて物流、トルク変動テスト及び画像評価を行った。結果を表2に示す。
【0097】
<実施例3>
実施例2で使用したトナーを、図5に示したシール構成を有するトナーカートリッジC2(シール部材:ポリウレタン樹脂表面をシリコーン系の樹脂でコーテイングしたもので摩擦係数0.3のものを使用)にトナーを充填して振動テスト及び画像評価を行った。結果を表2に示す。
【0098】
<比較例1>
トナーカートリッジとしてC3のカートリッジ(シール部材が羊毛フエルト)を使用する以外は実施例1と同様にして振動テスト及び及び画像評価を行った。結果を表2に示す。
【0099】
<比較例2>
トナーとして表1に示すトナー3(T3)を使用する以外は実施例1と同様にして振動テスト及び画像評価を行った。結果を表2に示す。
【0100】
【表1】
Figure 0004174243
【0101】
【表2】
Figure 0004174243
【0102】
【発明の効果】
本発明のシール構成を有するトナーカートリッジを使用することにより、噴流性及び流動性指数の高いトナーが内包された場合においてもトナー漏れを防止することが可能となり、さらにトナーの粉体特性に起因する現像白スジ、現像白抜け及び初期画像濃度薄等の電子写真特性上の問題も解決することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】複写機の全体構成説明図である。
【図2】現像装置の構成説明図である。
【図3】トナーカートリッジの斜視説明図である。
【図4】トナーカートリッジの部品分解説明図である。
【図5】第1実施例の軸受け部の断面図である。
【符号の説明】
1 原稿読取装置
1a 原稿台ガラス
1b 照明ランプ
1c〜1f ミラー
1g 結像レンズ
1h 画像読み取り装置
1i 書き込み部
2 感光体ドラム
3 メインモータ
4 帯電装置
5 現像装置
5a トナー収容部
5b トナー送り部材
5c 現像スリーブ
5d 現像ブレード
5e カートリッジ装着部
5f 開口部
6 転写装置
6a 転写帯電器
6b 分離帯電器
7 クリーニング手段
7a クリーニングブレード
7b 回収トナー溜め
8 搬送装置
8a1,8a2 カセット
8b1,8b2 ピックアップローラ
8c レジストローラ
8d 手差しトレイ
8e 搬送ベルト
8f 排出ローラ
9 記録媒体
10 定着装置
10a 駆動ローラ
10b 加熱押圧ローラ
11 原稿自動給送装置
12 現像剤補給容器
12a トナー排出開口
12b 切欠
12c トナーフィルム
12c1 端部
13 フランジ
13a1,13a2 突起
13b 充填口
13c リブ
13d 軸孔
13e 係止凹部
14 フランジ
14a1,14a2 突起
14b 孔
14c リング状鍔部
14d 爪部
14e 補強リブ
14f 規制部
14g フランジ台座面
15 撹拌部材
15a 撹拌軸
15a1 嵌入部
15a2 ギア部
15a3 リング状リブ
15a4 カシメボス
15a5 嵌合歯
15a6 ギア摺動面
15b 撹拌翼
15b1 主翼部
15b2 補助翼部
15b3 スリット
15b4 孔部
15b5 カシメ孔部
15c1 ギア外郭部
15c2 ギア外郭部縁
16 キャップ
17 把手部材
17a 嵌合部
17a1 切欠
17a2 係止爪
17a3 リブ
17a4 段部
17b 把手部
17c 可動レバー
17c1 ロック突起
17c2 傾斜面
30 シール部材
30a シール外郭部
30b シール外郭部縁
30c シール内周面
30d シール摺動面
31 空間
32 カップリングギア
32a 段部
33 トナー
34 ストッパー部材
35 シート状部材
36 両面テープ

Claims (3)

  1. トナーカートリッジ内に配設されるトナーを内包したトナー補給用カートリッジであって
    記トナー補給用カートリッジは画像形成装置に着脱可能であって、前記画像形成装置に補給するためのトナーを内部に収納するトナー収納部と、前記収納されたトナーを排出するための開口部と、回転することで前記収納されたトナーを撹拌し、前記開口部から送り出すための撹拌部材とを有し、前記撹拌部材は少なくとも一部が前記トナー収納部から外部に露出して前記画像形成装置から回転駆動を受け、前記撹拌部材が外部に露出する部分からのトナーの漏れ出しを防止するためのシール部材を備え、前記シール部材は弾性体であり、前記撹拌部材と前記トナー収納部との間で前記撹拌部材の軸方向に沿って挟持され、前記シール部材の内郭部は前記撹拌部材とは当接せず、前記シール部材の外郭部縁は前記撹拌部材の前記シール部材と当接する面の外郭部縁よりも径方向で内側に形成されており、
    前記撹拌部材には、前記シール部材の外郭部縁に対向する面のトナーの収納部側に、前記シール部材の変形を防止する規制部が設けられており、前記規制部と前記シール部材とは、前記シール部材の外郭部縁のトナー収納部側でのみ当接しており、前記シール部材の外郭部縁の前記撹拌部材側は他の部材と当接していないことを特徴とするものであって、
    前記トナーは、噴流性指数80以上でかつ流動性指数が60以上であることを特徴とするトナー補給用カートリッジ。
  2. 前記シール部材は発泡ウレタンからなり、摺動面側に、摩擦係数を低下させる表面処理を施していることを特徴とする請求項1に記載のトナー補給用カートリッジ。
  3. 前記トナーは負帯電性であり、重量平均粒径で3.0〜8.0μmであることを特徴とする請求項1又は2に記載のトナー補給用カートリッジ。
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