JP4043727B2 - 静電荷現像用トナーおよびそれを用いた画像形成方法 - Google Patents

静電荷現像用トナーおよびそれを用いた画像形成方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真法,静電印刷法,静電記録法等において形成された静電荷潜像を可視像化する静電荷現像用トナー、および、それを用いた画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
前記記録法の内、例えば、電子写真法では、光導電性感光体を帯電,露光し、該感光体上に静電荷潜像を形成し、この静電荷潜像を樹脂をバインダーとして着色剤等を含有させた微粒子状トナーによって現像し、得られたトナー像を記録紙上に転写,定着して記録画像を得ている。このような静電像記録工程では、微粒子状トナーによる静電荷潜像の現像と、記録紙上への定着が特に重要な工程である。
【0003】
従来はトナーを現像する方法として、高速、高画質現像が可能なトナーと、磁性キャリアより成る二成分現像剤を用いた磁気ブラシ現像法が一般に用いられている。
【0004】
また、上記トナーの定着方法としては、熱効率が高く高速定着が可能な熱ローラ定着法がよく用いられている。
【0005】
一方、最近では、情報機器の発展に伴い、光導電性感光体の露光にレーザビームを用い、コンピュータの指示による変調信号によって記録画像をドットで再現するレーザビームプリンタが発達している。特に、最近のレーザビームプリンタでは、より一層の高画質の画像作製が求められるため、レーザビームの径を絞り込んで小さくし、ドット密度が600〜1200dpi(dots/inch)と高くなっている。
【0006】
これに伴い、微細になった静電荷潜像を現像する目的で、トナーおよびキャリアの粒子径も小さくなり、体積平均粒径が10μm以下の微粒子トナーと、重量平均粒径が100μm以下の微粒子キャリアの適用が進められている。
【0007】
一方、定着においては前記の熱ローラ定着が多用されているが、
▲1▼ プリンタの過熱劣化を抑制し、機内の部品の熱劣化を防止する、
▲2▼ 定着機を作動せしめてから定着が可能になるまでのウォームアップ時間を短くする、
▲3▼ 記録紙に熱が吸収されることによる定着不良を防止して、連続通紙による画質の維持を可能にする、
▲4▼ 過熱による記録紙のカールと火災の発生の防止、
▲5▼ 熱ローラへ加える荷重の低減、定着機の構造の簡素化、小形化、
等の観点から、定着用ヒータおよび駆動モータの消費電力を下げて、熱ローラの温度をより低温で、熱ローラの圧力もより低圧で定着できる高性能なトナーの開発が望まれている。
【0008】
一方、前記の様にトナーを10μm以下に微粒子化した場合、次ぎの様な問題が生ずる。
【0009】
それは現像工程で微粒子トナーを使用することにより高画質のものが得られるが、非画像部へのトナー付着(かぶり)と、トナー飛散が生じ易くなり、流動性の低下によるトナー搬送等のハンドリング性も低下し易い。さらに、微粒子トナーの付着力の強さと耐衝撃性の弱さにより、トナーによるキャリア汚染(キャリアスペント)が起こり易く、現像剤寿命が低下し易い。
【0010】
また、定着に関しては、同一の定着強度を得るために、粒子径の大きなトナーを用いた場合よりも多くのエネルギーを要し、さらに、トナー製造時の粉砕,分級工程における歩留まりが低下するため、トナーのコストが高くなる。
【0011】
微粒子トナーでは、こうした多くの問題が生じ、通常4μm未満のトナーは実用化が困難なため、トナーの平均粒径を4〜10μmに分級し、トナーの外添剤、並びに、外添処方の改良によりトナーの流動性を高めて用いる。
【0012】
一方、キャリアについてはトナーの小粒径化に伴い、重量平均粒径を100μm以下の小粒径とし、キャリアの比表面積を高めて、トナーとの摩擦帯電性を向上させる。しかし、30μm未満のキャリアではキャリアの磁力が低下し、静電荷像保持部材上に静電吸引力で付着し易くなるため、キャリアの平均粒径を30〜100μmの範囲に分級し、必要に応じて表面を樹脂でコートして用いる。
【0013】
これらの粒度分布の改善と流動性、帯電性の改良により、微粒子トナー、および、現像剤は複写機、プリンタ等で実用化される様になった。
【0014】
しかし、実機で印刷を行う場合、特に、毎分10頁以上の高速印刷を繰り返す場合には、上記の微粒子トナーは特有の問題が生じ、トナーによるキャリアスペントによる現像剤寿命の低下、および、トナーによる感光体フィルミングによる感光体寿命の低下が起こり易くなる。
【0015】
また、画像の定着強度が得られにくく、特に、定着工程において、熱ローラの温度と圧力を高める必要があり、そのため、定着機の高信頼化、簡易小形化、コスト低減を図りにくいと云う問題があった。
【0016】
トナーの定着性能向上のため、定着用樹脂にワックスを添加することは知られている。例えば、特開昭52−3304号公報、特開昭52−3305号公報、特開昭57−52574号公報等の技術が開示されている。
【0017】
こうしたワックス類は、トナーの低温時や高温時の熱ローラへの付着、いわゆるオフセット現象を防止する目的で添加されている。
【0018】
例えば、特開平5−313413号公報にはトナーの低温定着性、耐オフセット性、非凝集性を改善するため、特定の分子量分布を有するビニル系共重合体に140℃での粘度が1万ポイズ以下のエチレンまたはプロピレンとα−オレフィン共重合体を添加することが開示されている。
【0019】
また、同様の目的で、特開平7−287413号公報には示差走査熱量計(DSC)による吸収熱量のピーク(融点)が75〜85℃のパラフィンワックスを添加すること、特開平8−314181号、特開平9−179335号、特開平9−319139号各公報には、DSCによる融点が85〜100℃の天然ガス系フィッシャートロピッシュワックスを添加することが開示されている。
【0020】
また、特開平6−324513号公報にはDSCによる融点が85〜110℃のポリエチレンワックスを添加すること、特開平7−36218号公報には融点が50℃以下の成分を蒸留法等によって除去したDSCの融点が70〜120℃のポリエチレン系ワックスを添加することが開示されている。
【0021】
さらにまた、特開平8−114942号公報には重量平均分子量(Mw)が1000未満のポリエチレンワックスを添加することが開示されている。
【0022】
一方、低融点ワックスをトナーに添加すると、トナーの流動性、耐熱性、耐久性、保存安定性が低下する。
【0023】
それを改良するため、特開平6−123994号公報では重量平均分子量/数平均分子量(Mw/Mn)が1.5以下のワックスを用いることが、特開平7−209909号公報では140℃における溶融粘度が0.5〜10mPa・sであり、かつ、針入度が3.0dmm以下であるエチレン系オレフィン重合体ワックスを用いることが、また、特開平7−287418号公報では平均分子量が1千以上のフィッシャートロピッシュワックスを用いることが開示されている。
【0024】
これらの従来技術を用いてトナーの定着性能を向上させることも可能であるが、印刷装置の高速化,省エネルギーの観点から、さらなる低温定着性を持つトナーが求められ、さらにランニングコストの低減、メンテナンス回数の削減等に、より高い耐久性を持ったトナーが求められていた。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、定着に要するエネルギーが小さく、熱ローラ定着方式を採用した場合に熱ローラの温度と圧力を低下させることが可能で、かつ、オフセット現象が発生し難く、トナーの流動性、耐熱性、耐久性、保存安定性が良好で、トナーによるキャリアスペントによる現像剤寿命の低下、および、トナーによる感光体へのフィルミングによる感光体寿命の低下が起こりにくいトナーを提供することにある。
【0026】
また、本発明の他の目的は、上記トナーを用いた安定した静電トナー像作製方法を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は鋭意検討の結果、上記の目的を達成する本発明の要旨は次ぎのとおりである。
【0028】
〔1〕 少なくとも定着用樹脂、着色剤およびワックスを含む静電荷現像用粉砕トナーにおいて、該ワックスの構成成分として数平均分子量が600以下のワックスを含有し、該トナーの体積平均粒径が5〜10μmであり、粒径4μm以下のトナー粒子を全トナー粒子を全トナー粒子数の10個数%以下含有した静電荷現像用粉砕トナーにある。
【0029】
〔2〕静電荷保持部材上に形成された静電荷潜像をトナーとキャリアから構成される二成分現像剤を用いて顕像化し、顕像化したトナー像を記録媒体上に転写し、静電荷保持部材上に残留したトナー像を清掃すると共に、記録媒体上に転写したトナー像を定着して記録画像を得る画像作成方法において、静電像記録工程に前記静電荷現像用粉砕トナーを用いる画像形成方法にある。
【0030】
上記により、従来よりも低温で定着でき、安定した静電トナー像を得ることができる。
【0031】
なお、前記静電荷現像用トナーに用いるワックスは、示差走査熱量計により測定されるDSC曲線の、昇温時の吸収熱量曲線の吸熱ピークの最大値が35℃〜120℃のものが好ましい。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明の発明の実施の形態を説明する。
【0033】
本発明の必須成分である数平均分子量が600以下のワックスは従来のものよりも低温で溶融し易いため、トナー中に含有することにより、少ない熱量で容易に溶融する。熱ローラ定着方式を採用した場合、少ない熱量でトナーは用紙等の記録媒体中に浸透固化して、アンカー効果を発揮し、引き剥がしに対する強度も得易い。
【0034】
特に、トナー中に含まれるワックスがトナー表面に滲みだし、トナー画像と用紙が擦れた場合でも、ワックスの滑剤効果により相手方の用紙を汚しにくいと云う擦りに対する効果もある。
【0035】
この擦れによる汚れを防止するため種々検討したところ、低分子量のワックスが効果的であり、特に、ポリエチレン換算分子量の数平均分子量が600以下のワックスの添加が非常に有効なことが分かった。
【0036】
この擦れの効果は、多量の印刷物を重ねて印刷する場合や、自動用紙送り機構の付いた画像読取り装置等で使用する場合、例えば、名刺やカード等の厚紙に印刷するときに顕著に現れる。
【0037】
反面、数平均分子量が600を超えるワックスを用いた場合、低温で溶融しにくくなり、さらに擦りに対する強度を向上させる効果が少ない。これは分子量の小さいワックスは、加熱によりトナー表面へ移行し易いが、分子量が大きくなるにつれてトナー表面へ移行しにくくなり、定着後のトナー表面でのワックスの表面顕在率が低くなるためと推定される。
【0038】
一方、数平均分子量が600以下のワックスは容易に軟化し、かつ、軟らかいため、トナーに添加することでトナーの流動性、耐熱性、耐久性、保存安定性が低下し、融着が発生し易いと云う問題がある。
【0039】
トナーの流動性は、ワックスの数平均分子量が小さくなるほど悪くなり、さらに、トナーの粒径が小さくなるほど悪化する傾向がある。
【0040】
そこで上記について検討したところ、トナー中に含まれる4μm以下の粒子割合を10個数%以下に抑えることで、数平均分子量600以下のワックス特有の流動性悪化を防止できることが分かった。さらに4μm以下の割合を10個数%以下に抑えることで、耐久性も向上することが分かった。
【0041】
二成分現像剤では、キャリアと呼ばれる磁性粒子に数%のトナーを混合して、キャリアとトナーとの摩擦によってトナーを帯電させる。しかし、4μm以下のトナーはキャリアから分離しにくく、キャリアと長時間接触するためキャリア表面に溶融付着するいわゆるスペントを起こし易い。
【0042】
上記のスペントを起こした部分のキャリアは、新しいトナーが接触摩擦しても所定の帯電ができず、帯電量の低下を生じ、現像剤としての寿命を短くしてしまう。また、4μm以下の微粒子トナーは非画像部へのトナー付着(かぶり)と、定着時に粒径の大きなトナーと比較して多くの熱エネルギーを要し、低温定着性にも不利である。
【0043】
従って、トナー中における4μm以下の微粒子トナーの割合は少ない方がよく、好ましくは全トナー粒子数の10個数%以下。さらに好ましくは全トナー粒子数の8個数%以下がよい。トナー中における4μm以下の割合が10個数%を超えると、前記の流動性、耐熱性、耐久性、保存安定性が満足できなくなる。
【0044】
またワックスの示差走査熱量計により測定されるDSC曲線において、昇温時の吸収熱量曲線の吸熱ピークの最大値が35〜120℃の範囲にあることが好ましい。ワックスのピークの最大値が35℃未満になると、保存時にトナーが凝集すると云う現象が発生して好ましくない。
【0045】
一方、ワックスの吸熱ピークの最大値が120℃を超えると云うことは低温定着性を向上させると云う本発明の目的を達成できなくなることを示している従って、ワックスの吸熱のピークとしての最大値は35〜120℃の範囲内にあることが望ましい。
【0046】
本発明に使用されるワックス類としては多数あるが、その機能に応じて使い分けられる。こうしたものとしては、天然ワックス、合成ワックスが使用でき、ポリエチレン換算数平均分子量が600以下のワックスが使用できる。例えば、ポリエチレンワックスの一部、パラフィンワックスの一部、フィッシャートロピッシワックスの一部が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0047】
ワックスの含有量は、定着樹脂100重量部に対し0.1〜10重量部の範囲で使用され、他のワックス類と2種以上併用して使用することも可能である。
【0048】
本発明においてワックスの分子量分布は、高温でのゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により次の条件で測定される。
【0049】
〔GPC測定条件〕
装置:ALC/GPC 150−C(ウォーターズ社製)
分離カラム:GMH−HT60cm×1、GMH−HTL60cm×1(東ソー社製)
カラム温度:135℃
移動相:o−ジクロロベンゼン
検出器:示差屈折計
流速:1.0mL/min
試料濃度:0.15wt%
注入量:400μL
以上の条件で測定し、試料の分子量算出に当っては、単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用し、Mark−Houwink−Sakuradaの式、あるいは、粘度式から導き出される換算式でポリエチレン換算することによって算出される。
【0050】
また、ワックスのDSC測定はワックスを約5mg計量してDSCに載置し、1分間に500mLの窒素ガスを吹き込み、20℃から150℃の間を毎分10℃の割合で昇温させる。次に、150℃から20℃に急冷し、前履歴を取った後、再度、毎分10℃の割合で昇温させ、その時のDSC吸収熱量曲線のピークを求めた。
【0051】
トナーの粒度は種々の方法により測定されるが、本実施例ではコールターカウンターを用いて行った。
【0052】
アパーチャーは100μmのものを用い、測定装置はコールターカウンターTA−II型(コールター社)を用いて個数分布、体積分布を測定した。この時、測定試料は、界面活性剤を加えた電解液中に測定トナーを加え、超音波分散機で1分間分散させたものを50000個測定した。
【0053】
本発明のトナーに使用される定着用樹脂としては、例えば、以下の樹脂が挙げられる。
【0054】
ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレン,ポリビニルトルエン等のスチレンおよびその置換体の単重合体、スチレン−p−クロルスチレン共重合体,スチレン−ビニルトルエン共重合体,スチレン−ビニルナフタリン共重合体,スチレン−アクリル酸エステル共重合体,スチレン−メタクリル酸エステル共重合体,スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体,スチレン−アクリロニトリル共重合体,スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体,スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体,スチレン−ビニルメチルケトン共重合体,スチレン−ブタジエン共重合体,スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体の如きスチレン系共重合体、さらにはポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニール、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クロマン−インデン樹脂、石油系樹脂が挙げられるが、好ましくはスチレン系共重合体もしくはポリエステル樹脂である。
【0055】
また、前記ポリエステル樹脂にスチレン−アクリルをグラフト共重合させた低吸湿性の樹脂も使用できる。なお、スチレン系重合体またはスチレン系共重合体は架橋されていてもよく、混合樹脂でも構わない。
【0056】
また、定着用樹脂とワックスとの相溶性を向上させるため、定着用樹脂を合成する際に合成の全部または一部の過程で、ワックスを共存させる共存重合法で作製してもよい。
【0057】
ワックスの存在下、共存重合法で定着樹脂を作成する方法において、ビニル系共重合体としては、その構成単位としてスチレン系単量体および/または(メタ)アクリル酸エステル単量体を含み、これ以外のビニル系単量体を含むことができる。
【0058】
本発明におけるワックスを共存させる共存重合の全部または一部の過程で行うことにより、該ワックスを均一に分散させたビニル系共重合体を得ることができる。なお、ビニル系共重合体は、主として2個以上の重合可能な二重結合を有する単量体、例えば、ジビニルベンゼン,ジビニルナフタレン,エチレングリコールジメタクリレート,1,3−ブタンジオールジメタクリレート,ジビニルアニリン,ジビニルエーテル,ジビニルスルフィド,ジビニルスルホン等の架橋剤で一部架橋されていてもよい。
【0059】
ビニル重合体の構成単位としてのスチレン系単量体の具体例としては、スチレンの他にオルトメチルスチレン,メタメチルスチレン,アルファメチルスチレン,2,4−ジメチルスチレン等を挙げることができる。
【0060】
ビニル重合体の構成単位としてのアクリル酸エステルもしくはメタクリル酸エステル系単量体の具体例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸−n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸−n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ステアリル等のアクリル酸またはメタクリル酸のアルキルエステルが挙げられる。
【0061】
また、アクリル酸−2−クロルエチル、アクリル酸フェニル、α−クロルアクリル酸メチル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸グリシジル、ビスグリシジルメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、メタクリロキシエチルホスフェート等を挙げられる。
【0062】
上記のアクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチルなどが特に好ましく用いられる。
【0063】
ビニル重合体の構成単位としてのその他のビニル系単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、α−エチルアクリル酸、クロトン酸等のアクリル酸、および、そのα−あるいはβ−アルキル誘導体、フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸、および、そのモノエステル誘導体、ジエステル誘導体、コハク酸モノアクリロイルオキシエチルエステル、コハク酸モノメタクリロイルオキシエチルエステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等を挙げることができる。
【0064】
本発明のトナーには帯電制御剤をトナー粒子に配合(内部添加)もしくは混合(外部添加)して用いることにより、トナーの帯電量を所望の値に制御することができる。
【0065】
トナーの正帯電制御剤としてはニグロシン、脂肪酸金属塩等による変性物、トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン酸、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレートの如き四級アンモニウム塩、これらの類似体であるホスホニウム塩等のオニウム塩、これらのレーキ顔料、トリフェニルメタン染料、これらのレーキ顔料、高級脂肪酸の金属塩、ジブチル錫オキサイド、ジオクチル錫オキサイド、ジシクロヘキシル錫オキサイドなどのジオルガノ錫オキサイド、ジブチル錫ボレート、ジオクチル錫ボレート、ジシクロヘキシル錫ボレートの如きジオルガノ錫ボレート類を1種類以上用いることができる。
【0066】
これらの中でも、特に、ニグロシン系、四級アンモニウム塩、トリフェニルメタン染料の如き帯電制御剤が好ましく用いられる。
【0067】
トナーの負帯電制御剤としては、有機金属錯体、キレート化合物が有効であり、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯体、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族ダイカルボン酸系の金属錯体がある。
【0068】
他には、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノおよびポリカルボン酸およびその金属塩、無水物、エステル類、ビスフェノールの如きフェノール誘導体類がある。
【0069】
これらの帯電制御剤をトナーに内部添加する場合、定着用樹脂に対して0.1〜10wt%添加することが好ましい。
【0070】
本発明のトナーにおいては、現像性、流動性、帯電安定性、耐久性向上のために、シリカ微粉末等を外部添加することが好ましい。
【0071】
本発明に用いられるシリカ微粉末等は、BET法で測定した窒素吸着による比表面積が30m2/g以上のものが好ましく、トナーに対して0.01〜5wt%の範囲で外部添加する。
【0072】
また、必要に応じてシリカ微粉末を各種有機ケイ素化合物等の処理剤、あるいは種々の処理剤で疎水化、もしくは帯電性を制御して用いられる。処理剤の種類ならびにシリカ微粉末の粒子径により流動性、耐久性、保存安定性等が変るため目的に応じて選択される。
【0073】
さらに、滑剤粉末、例えばテフロン樹脂、ステアリン酸亜鉛、ポリ沸化ビニリデンの如き粉末、中でもポリ沸化ビニリデン粉末が好ましい。また、酸化セリウム、炭化ケイ素、チタン酸ストロンチウムの如き粉末研磨剤、中でもチタン酸ストロンチウム粉末が好ましい。また、酸化チタン、酸化アルミニウムの如き流動性付与剤、中でも特に疎水性のものが好ましい。
【0074】
凝集防止剤、例えばカーボンブラック、酸化亜鉛、酸化アンチモン、酸化スズの如き導電性付与剤、また、逆極性の白色微粒子および黒色微粒子を現像性向上剤として少量用いることもできる。
【0075】
本発明のトナーは、二成分系現像剤として用いる場合には、キャリアと混合して用いられる。この場合、トナーとキャリアとの混合比はトナー濃度として2〜10wt%が好ましい。
【0076】
本発明に用いるキャリアとしては、公知のものが使用できる。例えば鉄粉、フェライト、マグネタイト、ガラスビーズおよびこれらの表面をフッ素系樹脂、ビニル系樹脂あるいはシリコーン系樹脂等で処理したものが用いられる。
【0077】
本発明のトナーは磁性材料を含有することができる。磁性材料は着色剤の役割を兼ねることができる。本発明において、トナー中に含まれる磁性材料としては、マグネタイト,ヘマタイト,フェライトの酸化鉄、鉄,コバルト,ニッケルのような金属あるいはこれらの金属のアルムニウム,コバルト,銅,鉛,マグネシウム,錫,亜鉛,アンチモン,カルシウム,マンガン,セレン,チタン,タングステン,バナジウムのような金属との合金およびその混合物が挙げられる。
【0078】
これらの磁性体は平均粒径が2μm以下、好ましくは0.1〜0.5μm程度のものが好ましく、トナー中に含有させる量としては、定着用樹脂に対し0.1〜200wt%がよい。
【0079】
また、本発明のトナーは磁性トナーとしても使用できる。
【0080】
本発明のトナーに使用し得る着色剤としては、公知の顔料または染料が挙げられる。例えば、顔料としてはカーボンブラック,アニリンブラック,アセチレンブラック,ナフトールイエロー,ハンザイエロー,ローダミンレーキ,アリザリンレーキ,ベンガラ,フタロシアニンブルー,インダンスレンブルーがある。これらは定着画像の光学濃度を維持するのに必要十分な量が用いられ、好ましくは樹脂に対し0.2〜15wt%添加する。
【0081】
さらに同様の目的で染料が用いられる。例えば、アゾ系染料,アントラキノン系染料,キサンテン系染料,メチン系染料があり、これらは樹脂に対し0.2〜15wt%添加する。
【0082】
本発明における靜電荷現像用トナーの作製には、低分子量のワックス、定着用樹脂、帯電制御剤、着色剤としての顔料または染料、磁性粉、さらに必要に応じて他のワックスや添加剤、ワックスを均一に分散した定着用樹脂を組合せ、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサーの如き混合機により十分混合してから加熱ロール、ニーダ、エクストルーダの如き熱溶融混練機を用いて溶融混練し、素材類を十分に混合した後、冷却固化し、微粉砕,分級を行って平均粒径が4〜10μmのトナーを得る。
【0083】
さらに、必要に応じて所望の添加剤をヘンシェルミキサーの如き混合機によりトナーに付着混合させることで、添加剤を外部添加したトナーを得ることができる。
【0084】
本発明は、静電荷保持部材上に形成された静電荷潜像を、前記本発明のトナーとキャリアから構成される二成分現像剤を用いて顕像化し、これのトナー像を記録媒体上に転写する。さらに、静電荷保持部材上に残留したトナー像を清掃すると共に記録媒体上に転写したトナー像を定着して記録画像を得る画像形成方法において、静電像記録工程で、特に従来よりも低温でも良好な定着性能を示す画像形成方法を得ることができる。しかも得られた画像は、擦りに対して強いと云う特徴がある。
【0085】
また、本発明トナーは流動性、耐熱性、耐久性、保存安定性も良好で、トナーによるキャリアスペントによる現像剤寿命の低下や、トナーによる感光体フィルミングによる感光体の寿命低下が起こりにくく、かつ、安定した静電トナー像を得ることができる。
【0086】
以下、本発明を実施例並びに比較例を示して具体的に説明する。
【0087】
〔実施例 1〕
スチレン−アクリル系共重合樹脂(三洋化成工業社製、商品名:ハイマーSB316、Mw238000、Mn3500)86wt%、クロム含金属染料(オリエント化学工業社製、商品名:ボントロンS−34)1wt%、カーボンブラック(三菱化学社製、商品名:MA−100)8wt%、および、ポリエチレンワックス(ヤスハラケミカル社製、商品名:ネオワックスL、ポリエチレン換算分子量Mn380、DSC吸熱ピーク74.2℃、94.3℃)5wt%の配合からなる原料を用意する。
【0088】
上記原料をスーパーミキサーで予備混合し、二軸混練機で熱溶融混練後、冷却し粉砕した。これを乾式気流分級機で分級して平均粒径が9μmの粒子を得た。
【0089】
さらに該粒子に疎水性シリカ(日本アエロジル社製、商品名:アエロジルR972)0.8wt%を添加し、ヘンシェルミキサーで攪拌し、該粒子の表面に疎水性シリカを付着させて本実施例のトナーを得た。なお、この時のトナーの平均粒径は8.8μm、4μm以下のトナーは6.5個数%であった。
【0090】
〔実施例 2〕
ポリエチレンワックス(ヤスハラケミカル社製、商品名:ネオワックスAL、ポリエチレン換算分子量Mn430、DSC吸熱ピーク83.7℃、98.4℃、116.3℃)5wt%を用いた以外は、実施例1と同様にして本実施例のトナーを得た。なおこの時のトナーの平均粒径は8.6μm、4μm以下のトナーは7.8個数%であった。
【0091】
〔実施例 3〕
ポリエチレンワックス(東洋ペトロライト社製、商品名:PW1000、ポリエチレン換算分子量Mn820、DSC吸熱ピーク110.0℃)2.5wt%、および、パラフィンワックス(日本精蝋社製、商品名:HNP−11、ポリエチレン換算分子量Mn440、DSC吸熱ピーク60.9℃、70.6℃)2.5wt%を用いた以外は、実施例1と同様にして本実施例のトナーを得た。
【0092】
なお、この時のトナーの平均粒径は8.9μm、4μm以下のトナーは4.8個数%であった。
【0093】
〔比較例 1〕
ポリエチレンワックス(東洋ペトロライト社製、商品名:PW1000、ポリエチレン換算分子量Mn820、DSC吸熱ピーク110.0℃)5wt%を用いた以外は、実施例1と同様にして本比較例のトナーを得た。
【0094】
なお、この時のトナーの平均粒径は8.7μm、4μm以下のトナーは6.9個数%であった。
【0095】
〔比較例 2〕
ポリエチレンワックスの代わりに日本精蝋社製、商品名:FT100(ポリエチレン換算分子量Mn660、DSC吸熱ピーク93.6℃)を5wt%用いた以外は、実施例1と同様にして本比較例のトナーを得た。
【0096】
なお、この時のトナーの平均粒径は8.5μm、4μm以下のトナーは6.1個数%であった。
【0097】
〔比較例 3〕
ポリエチレンワックスの代わりにサゾール社製商品名:SPRAY30(ポリエチレン換算分子量Mn520、DSC吸熱ピーク91.9℃)5wt%を用いた以外は、実施例1と同様にして本比較例のトナーを得た。
【0098】
なお、この時のトナーの平均粒径は8.8μm、4μm以下のトナーは18.3個数%であった。
【0099】
次に、前記実施例1〜3、および、比較例1〜3の各トナーについて、下記の方法で定着性能と保存安定性の評価を行った。
【0100】
(1) 非オフセット温度範囲
OPCを感光体として用いた電子写真方式のレーザビームプリンタにおいて、OPCの帯電電位:−650V、残留電位:−50V、現像バイアス電位:−400V、現像部コントラスト電位:350Vで、毎分60枚の印刷速度(印刷プロセス速度26.7cm/sec)で画像作製を行った。
【0101】
キャリアとして導電剤含有シリコーン系樹脂でコートした重量平均粒径が100μmのマグネタイトキャリア(電気抵抗4.1×108Ω・cm)を用いてトナー濃度2.5wt%の現像剤を調製した。
【0102】
これを用い、磁気ブラシ現像法で現像ギャップ(感光体と現像ロールスリーブ間の距離)を0.8mm、感光体と現像ロールを同方向で移動し、両者の周速比(現像ロール/感光体)を3として、反転現像で画像を作製した。
【0103】
定着機は、アルミニウム製芯金をフッ素樹脂(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体:PFA)のチューブで薄く被覆(厚さ40μm)し、中心部にヒーターランプを設置したものを熱ロールとした。また、アルミニウム製芯金にゴム硬度約30度のシリコーンゴム層(厚さ7mm)を設け、最外層をPFAチューブで被覆したものをバックアップロールとした。
【0104】
定着条件は、プロセス速度26.7cm/sec、熱ロールとバックアップロールの外径60mmφ、押し付け荷重50kgf、両者の接触域(ニップ)の幅約7mmとし、熱ロールの制御温度を変化させ、熱ロールの各表面温度での定着画像の白紙部の汚れからオフセットを評価した。
【0105】
なお、熱ロールには元来シリコーンオイルを含浸したノーメックスペーパ巻き取りタイプの清掃機を設置するが、オフセットを評価する場合には清掃機を取り外し、シリコーンオイルレスの状態で厚紙(厚さ約200μm)と薄紙(厚さ約100μm)に画像を記録し、前者で低温オフセット、後者で高温オフセットを評価した。
【0106】
(2) 定着強度
前記定着機の熱ロールの表面温度を175℃に設定し、厚紙(厚さ約200μm)に記録された1インチ角のベタ黒画像とレーザビーム1オン4オフ間隔の線画について、それぞれテープ剥離試験と擦り試験を行い、画像の定着強度を評価した。
【0107】
テープ剥離試験は、ベタ黒画像にスコッチメンディングテープ810を貼り付け、テープ引き剥がし前後の画像濃度を反射濃度計(マクベス社製RD−914)で測定し、下記式よりテープ剥離強度を求めた。
(数1)
テープ剥離強度(%)=(A/B)×100
(但し,Aはテープ剥離後のベタ黒画像の反射濃度、Bはテープ剥離前のベタ黒画像の反射濃度を示す)
擦り試験は、線画を200gfの荷重でワットマン濾紙44で擦り、濾紙の汚れ具合を白色度計で評価し、汚れた濾紙と汚れていない濾紙との光の反射率の比をハンター値(%)で求め、擦り強度(%)とした。
【0108】
(3) 保存安定性
トナーを金属製シャーレに入れ、調湿剤で湿度を91%RHにコントロールしたデシケータ中に50℃,24時間放置し、トナーの凝集の程度を目視で評価した。
【0109】
(4) 現像剤寿命
前記のレーザビームプリンタで、熱ロールにシリコーンオイルを含浸したノーメックスペーパ巻き取りタイプの清掃機を設置し、熱ロールの表面温度を180℃に設定して、20万頁の連続印刷試験を行い、現像剤を現像機から少量採取し、トナーによるキャリアスペント量を測定する。
【0110】
キャリアスペント量は金属中炭素分析装置(堀場製作所製、EMIA−110)を用い、トナーを除去した使用済みキャリアと、未使用キャリアの単位重量当たりの炭素量(%)を測定し、両者の差として評価した。
【0111】
上記各項目によるトナーの評価結果を表1に示す。
【0112】
【表1】
Figure 0004043727
表1の評価結果から分かるように本発明のトナーは低温から高温までオフセットが発生しにくく、非オフセットの温度範囲が広いため、定着機の温度が多少変化しても定着後の画像に汚れが発生しにくい。
【0113】
また、定着温度175℃における定着強度はテープ剥離強度80%以上、擦り強度75%以上で、非常に高い定着強度が得られた。これに対し、比較例1〜2のトナーでは非オフセットの幅が狭く、定着強度も十分に得られなかった。
【0114】
また、前記のレーザビームプリンタに適用して連続印刷を行ったところ、実施例1〜3および比較例1、2では良好な流動性が得られ、30万頁の連続印刷を繰り返しても、トナーのキャリアスペントによる現像剤寿命の低下、および、トナーの感光体フィルミングによる感光体寿命の低下が起こらず、安定した画像を得ることができた。
【0115】
しかし、比較例3では流動性が劣り20万頁でキャリアスペントによる現像剤寿命の低下、および、トナーによる感光体フィルミングによる感光体寿命の低下が起こり画像が悪化した。
【0116】
【発明の効果】
本発明の静電荷現像用トナーを用いることで、低温から高温までオフセットが発生しにくく、非オフセットの温度範囲が広いため、定着機の温度が多少変化しても定着後の画像に汚れが発生しにくいと云う効果がある。
【0117】
また、本発明の静電荷現像用トナーは流動性、耐熱性、耐久性、保存安定性が良好であり、該トナーによるキャリアスペントによる現像剤寿命の低下、および、トナーによる感光体へのフィルミングによる感光体寿命の低下が起こりにくいと云う優れた効果が得られる。
【0118】
また、上記トナーを用いた画像形成方法においては、安定した静電トナー像による画像を得ることができる。

Claims (5)

  1. 少なくとも定着用樹脂、着色剤、および、ワックスを混合・粉砕・分級して得られる静電荷現像用粉砕トナーにおいて、前記ワックスの構成成分として数平均分子量が600以下のワックスを含有し、トナーの体積平均粒径が5〜10μmで、粒径4μm以下のトナー粒子を全トナー粒子数の10個数%以下含有したことを特徴とする静電荷現像用粉砕トナー。
  2. 前記ワックスはポリエチレンワックス、パラフィンワックスまたはフィッシャートロプシュワックスを含有することを特徴とする請求項1記載の静電荷現像用粉砕トナー。
  3. 前記ワックスは、示差走査熱量計により測定されたDSC曲線の、昇温時の吸収熱量曲線の吸熱ピークの最大値が35℃〜120℃であることを特徴とする請求項1または2記載の静電荷現像用粉砕トナー。
  4. 静電荷保持部材上に形成された静電荷潜像をトナーとキャリアで構成される二成分現像剤を用いて顕像化し、該顕像化したトナー像を記録媒体上に転写し、静電荷保持部材上に残留したトナー像を清掃すると共に、記録媒体上に転写したトナー像を定着して記録画像を得る画像作成方法において、上記トナーとして請求項1〜3のいずれかに記載の静電荷現像用粉砕トナーを用いることを特徴とする画像形成方法。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載の静電荷現像用粉砕トナーを用いる画像形成方法であって、静電荷保持部材上に形成された静電荷潜像をトナーとキャリアで構成される二成分現像剤を用いて顕像化し、該顕像化したトナー像を記録媒体上に転写し、静電荷保持部材上に残留したトナー像を清掃すると共に、記録媒体上に転写したトナー像を定着して記録画像を得る画像作成方法において、得られた画像の擦り強度が75%以上であることを特徴とする画像形成方法。
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