JP2002268269A - 静電荷現像用トナーおよびそれを用いた画像形成方法 - Google Patents
静電荷現像用トナーおよびそれを用いた画像形成方法Info
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Abstract
非オフセットの温度範囲が広いため、定着機の温度が多
少変化しても定着後の画像に汚れが発生しにくく、流動
性、耐熱性、耐久性、保存安定性が良好な静電荷現像用
トナーの提供。 【解決手段】少なくとも定着用樹脂、着色剤、および、
ワックスを含む静電荷現像用トナーにおいて、前記ワッ
クスの構成成分として数平均分子量が600以下のワッ
クスを含有し、トナーの体積平均粒径が5〜10μm
で、粒径4μm以下のトナー粒子を全トナー粒子数の1
0個数%以下含有したことを特徴とする静電荷像現像用
トナー。
Description
印刷法,静電記録法等において形成された静電荷潜像を
可視像化する静電荷現像用トナー、および、それを用い
た画像形成方法に関する。
は、光導電性感光体を帯電,露光し、該感光体上に静電
荷潜像を形成し、この静電荷潜像を樹脂をバインダーと
して着色剤等を含有させた微粒子状トナーによって現像
し、得られたトナー像を記録紙上に転写,定着して記録
画像を得ている。このような静電像記録工程では、微粒
子状トナーによる静電荷潜像の現像と、記録紙上への定
着が特に重要な工程である。
速、高画質現像が可能なトナーと、磁性キャリアより成
る二成分現像剤を用いた磁気ブラシ現像法が一般に用い
られている。
効率が高く高速定着が可能な熱ローラ定着法がよく用い
られている。
光導電性感光体の露光にレーザビームを用い、コンピュ
ータの指示による変調信号によって記録画像をドットで
再現するレーザビームプリンタが発達している。特に、
最近のレーザビームプリンタでは、より一層の高画質の
画像作製が求められるため、レーザビームの径を絞り込
んで小さくし、ドット密度が600〜1200dpi
(dots/inch)と高くなっている。
像する目的で、トナーおよびキャリアの粒子径も小さく
なり、体積平均粒径が10μm以下の微粒子トナーと、
重量平均粒径が100μm以下の微粒子キャリアの適用
が進められている。
が多用されているが、 プリンタの過熱劣化を抑制し、機内の部品の熱劣化
を防止する、 定着機を作動せしめてから定着が可能になるまでの
ウォームアップ時間を短くする、 記録紙に熱が吸収されることによる定着不良を防止
して、連続通紙による画質の維持を可能にする、 過熱による記録紙のカールと火災の発生の防止、 熱ローラへ加える荷重の低減、定着機の構造の簡素
化、小形化、等の観点から、定着用ヒータおよび駆動モ
ータの消費電力を下げて、熱ローラの温度をより低温
で、熱ローラの圧力もより低圧で定着できる高性能なト
ナーの開発が望まれている。
微粒子化した場合、次ぎの様な問題が生ずる。
ことにより高画質のものが得られるが、非画像部へのト
ナー付着(かぶり)と、トナー飛散が生じ易くなり、流
動性の低下によるトナー搬送等のハンドリング性も低下
し易い。さらに、微粒子トナーの付着力の強さと耐衝撃
性の弱さにより、トナーによるキャリア汚染(キャリア
スペント)が起こり易く、現像剤寿命が低下し易い。
得るために、粒子径の大きなトナーを用いた場合よりも
多くのエネルギーを要し、さらに、トナー製造時の粉
砕,分級工程における歩留まりが低下するため、トナー
のコストが高くなる。
生じ、通常4μm未満のトナーは実用化が困難なため、
トナーの平均粒径を4〜10μmに分級し、トナーの外
添剤、並びに、外添処方の改良によりトナーの流動性を
高めて用いる。
化に伴い、重量平均粒径を100μm以下の小粒径と
し、キャリアの比表面積を高めて、トナーとの摩擦帯電
性を向上させる。しかし、30μm未満のキャリアでは
キャリアの磁力が低下し、静電荷像保持部材上に静電吸
引力で付着し易くなるため、キャリアの平均粒径を30
〜100μmの範囲に分級し、必要に応じて表面を樹脂
でコートして用いる。
の改良により、微粒子トナー、および、現像剤は複写
機、プリンタ等で実用化される様になった。
分10頁以上の高速印刷を繰り返す場合には、上記の微
粒子トナーは特有の問題が生じ、トナーによるキャリア
スペントによる現像剤寿命の低下、および、トナーによ
る感光体フィルミングによる感光体寿命の低下が起こり
易くなる。
に、定着工程において、熱ローラの温度と圧力を高める
必要があり、そのため、定着機の高信頼化、簡易小形
化、コスト低減を図りにくいと云う問題があった。
にワックスを添加することは知られている。例えば、特
開昭52−3304号公報、特開昭52−3305号公
報、特開昭57−52574号公報等の技術が開示され
ている。
高温時の熱ローラへの付着、いわゆるオフセット現象を
防止する目的で添加されている。
はトナーの低温定着性、耐オフセット性、非凝集性を改
善するため、特定の分子量分布を有するビニル系共重合
体に140℃での粘度が1万ポイズ以下のエチレンまた
はプロピレンとα−オレフィン共重合体を添加すること
が開示されている。
13号公報には示差走査熱量計(DSC)による吸収熱
量のピーク(融点)が75〜85℃のパラフィンワック
スを添加すること、特開平8−314181号、特開平
9−179335号、特開平9−319139号各公報
には、DSCによる融点が85〜100℃の天然ガス系
フィッシャートロピッシュワックスを添加することが開
示されている。
DSCによる融点が85〜110℃のポリエチレンワッ
クスを添加すること、特開平7−36218号公報には
融点が50℃以下の成分を蒸留法等によって除去したD
SCの融点が70〜120℃のポリエチレン系ワックス
を添加することが開示されている。
報には重量平均分子量(Mw)が1000未満のポリエ
チレンワックスを添加することが開示されている。
と、トナーの流動性、耐熱性、耐久性、保存安定性が低
下する。
94号公報では重量平均分子量/数平均分子量(Mw/
Mn)が1.5以下のワックスを用いることが、特開平
7−209909号公報では140℃における溶融粘度
が0.5〜10mPa・sであり、かつ、針入度が3.0
dmm以下であるエチレン系オレフィン重合体ワックス
を用いることが、また、特開平7−287418号公報
では平均分子量が1千以上のフィッシャートロピッシュ
ワックスを用いることが開示されている。
能を向上させることも可能であるが、印刷装置の高速
化,省エネルギーの観点から、さらなる低温定着性を持
つトナーが求められ、さらにランニングコストの低減、
メンテナンス回数の削減等に、より高い耐久性を持った
トナーが求められていた。
に要するエネルギーが小さく、熱ローラ定着方式を採用
した場合に熱ローラの温度と圧力を低下させることが可
能で、かつ、オフセット現象が発生し難く、トナーの流
動性、耐熱性、耐久性、保存安定性が良好で、トナーに
よるキャリアスペントによる現像剤寿命の低下、およ
び、トナーによる感光体へのフィルミングによる感光体
寿命の低下が起こりにくいトナーを提供することにあ
る。
用いた安定した静電トナー像作製方法を提供することに
ある。
結果、上記の目的を達成する本発明の要旨は次ぎのとお
りである。
および、ワックスを含む静電荷現像用トナーにおいて、
該ワックスの構成成分として数平均分子量が600以下
のワックスを含有し、該トナーの体積平均粒径が5〜1
0μmであり、粒径4μm以下のトナー粒子を全トナー
粒子数の10個数%以下含有した静電荷像現像用トナー
にある。
電荷潜像をトナーとキャリアから構成される二成分現像
剤を用いて顕像化し、顕像化したトナー像を記録媒体上
に転写し、静電荷保持部材上に残留したトナー像を清掃
すると共に、記録媒体上に転写したトナー像を定着して
記録画像を得る画像形成方法おいて、静電像記録工程に
前記静電荷現像用トナーを用いる画像形成方法にある。
安定した静電トナー像を得ることができる。
示差走査熱量計により測定されるDSC曲線の、昇温時
の吸収熱量曲線の吸熱ピークの最大値が35℃〜120
℃のものが好ましい。
する。
00以下のワックスは従来のものよりも低温で溶融し易
いため、トナー中に含有することにより、少ない熱量で
容易に溶融する。熱ローラ定着方式を採用した場合、少
ない熱量でトナーは用紙等の記録媒体中に浸透固化し
て、アンカー効果を発揮し、引き剥がしに対する強度も
得易い。
ー表面に滲みだし、トナー画像と用紙が擦れた場合で
も、ワックスの滑剤効果により相手方の用紙を汚しにく
いと云う擦りに対する効果もある。
討したところ、低分子量のワックスが効果的であり、特
に、ポリエチレン換算分子量の数平均分子量が600以
下のワックスの添加が非常に有効なことが分かった。
印刷する場合や、自動用紙送り機構の付いた画像読取り
装置等で使用する場合、例えば、名刺やカード等の厚紙
に印刷するときに顕著に現れる。
クスを用いた場合、低温で溶融しにくくなり、さらに擦
りに対する強度を向上させる効果が少ない。これは分子
量の小さいワックスは、加熱によりトナー表面へ移行し
易いが、分子量が大きくなるにつれてトナー表面へ移行
しにくくなり、定着後のトナー表面でのワックスの表面
顕在率が低くなるためと推定される。
スは容易に軟化し、かつ、軟らかいため、トナーに添加
することでトナーの流動性、耐熱性、耐久性、保存安定
性が低下し、融着が発生し易いと云う問題がある。
量が小さくなるほど悪くなり、さらに、トナーの粒径が
小さくなるほど悪化する傾向がある。
ー中に含まれる4μm以下の粒子割合を10個数%以下
に抑えることで、数平均分子量600以下のワックス特
有の流動性悪化を防止できることが分かった。さらに4
μm以下の割合を10個数%以下に抑えることで、耐久
性も向上することが分かった。
性粒子に数%のトナーを混合して、キャリアとトナーと
の摩擦によってトナーを帯電させる。しかし、4μm以
下のトナーはキャリアから分離しにくく、キャリアと長
時間接触するためキャリア表面に溶融付着するいわゆる
スペントを起こし易い。
は、新しいトナーが接触摩擦しても所定の帯電ができ
ず、帯電量の低下を生じ、現像剤としての寿命を短くし
てしまう。また、4μm以下の微粒子トナーは非画像部
へのトナー付着(かぶり)と、定着時に粒径の大きなト
ナーと比較して多くの熱エネルギーを要し、低温定着性
にも不利である。
粒子トナーの割合は少ない方がよく、好ましくは全トナ
ー粒子数の10個数%以下。さらに好ましくは全トナー
粒子数の8個数%以下がよい。トナー中における4μm
以下の割合が10個数%を超えると、前記の流動性、耐
熱性、耐久性、保存安定性が満足できなくなる。
れるDSC曲線において、昇温時の吸収熱量曲線の吸熱
ピークの最大値が35〜120℃の範囲にあることが好
ましい。トナーのピークの最大値が35℃未満になる
と、保存時にトナーが凝集すると云う現象が発生して好
ましくない。
0℃を超えると云うことは、トナー中に吸熱ピークが1
20℃を超える成分が、吸熱ピークが35〜120℃の
成分に対しある割合以上含まれていることを示してい
る。これは、低温定着性を向上させると云う本発明の目
的を達成できないことを示している。従って、吸熱のピ
ークとしての最大値は35〜120℃の範囲内にあるこ
とが望ましい。
数あるが、その機能に応じて使い分けられる。こうした
ものとしては、天然ワックス、合成ワックスが使用で
き、ポリエチレン換算数平均分子量が600以下のワッ
クスが使用できる。例えば、ポリエチレンワックスの一
部、パラフィンワックスの一部、フィッシャートロピッ
シワックスの一部が挙げられるが、これらに限定される
ものではない。
部に対し0.1〜10重量部の範囲で使用され、他のワ
ックス類と2種以上併用して使用することも可能であ
る。
高温でのゲルパーミエーションクロマトグラフィー(G
PC)により次の条件で測定される。
製) 分離カラム:GMH−HT60cm×1、GMH−HT
L60cm×1(東ソー社製) カラム温度:135℃ 移動相:o−ジクロロベンゼン 検出器:示差屈折計 流速:1.0mL/min 試料濃度:0.15wt% 注入量:400μL 以上の条件で測定し、試料の分子量算出に当っては、単
分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲
線を使用し、Mark−Houwink−Sakura
daの式、あるいは、粘度式から導き出される換算式で
ポリエチレン換算することによって算出される。
約5mg計量してDSCに載置し、1分間に500mL
の窒素ガスを吹き込み、20℃から150℃の間を毎分
10℃の割合で昇温させる。次に、150℃から20℃
に急冷し、前履歴を取った後、再度、毎分10℃の割合
で昇温させ、その時のDSC吸収熱量曲線のピークを求
めた。
るが、本実施例ではコールターカウンターを用いて行っ
た。
測定装置はコールターカウンターTA−II型(コールタ
ー社)を用いて個数分布、体積分布を測定した。この
時、測定試料は、界面活性剤を加えた電解液中に測定ト
ナーを加え、超音波分散機で1分間分散させたものを5
0000個測定した。
しては、例えば、以下の樹脂が挙げられる。
ン,ポリビニルトルエン等のスチレンおよびその置換体
の単重合体、スチレン−p−クロルスチレン共重合体,
スチレン−ビニルトルエン共重合体,スチレン−ビニル
ナフタリン共重合体,スチレン−アクリル酸エステル共
重合体,スチレン−メタクリル酸エステル共重合体,ス
チレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体,スチ
レン−アクリロニトリル共重合体,スチレン−ビニルメ
チルエーテル共重合体,スチレン−ビニルエチルエーテ
ル共重合体,スチレン−ビニルメチルケトン共重合体,
スチレン−ブタジエン共重合体,スチレン−イソプレン
共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重
合体の如きスチレン系共重合体、さらにはポリ塩化ビニ
ル、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹
脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹
脂、ポリ酢酸ビニール、シリコーン樹脂、ポリエステル
樹脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エ
ポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テ
ルペン樹脂、クロマン−インデン樹脂、石油系樹脂が挙
げられるが、好ましくはスチレン系共重合体もしくはポ
リエステル樹脂である。
アクリルをグラフト共重合させた低吸湿性の樹脂も使用
できる。なお、スチレン系重合体またはスチレン系共重
合体は架橋されていてもよく、混合樹脂でも構わない。
向上させるため、定着用樹脂を合成する際に合成の全部
または一部の過程で、ワックスを共存させる共存重合法
で作製してもよい。
を作成する方法において、ビニル系共重合体としては、
その構成単位としてスチレン系単量体および/または
(メタ)アクリル酸エステル単量体を含み、これ以外の
ビニル系単量体を含むことができる。
重合の全部または一部の過程で行うことにより、該ワッ
クスを均一に分散させたビニル系共重合体を得ることが
できる。なお、ビニル系共重合体は、主として2個以上
の重合可能な二重結合を有する単量体、例えば、ジビニ
ルベンゼン,ジビニルナフタレン,エチレングリコール
ジメタクリレート,1,3−ブタンジオールジメタクリ
レート,ジビニルアニリン,ジビニルエーテル,ジビニ
ルスルフィド,ジビニルスルホン等の架橋剤で一部架橋
されていてもよい。
系単量体の具体例としては、スチレンの他にオルトメチ
ルスチレン,メタメチルスチレン,アルファメチルスチ
レン,2,4−ジメチルスチレン等を挙げることができ
る。
酸エステルもしくはメタクリル酸エステル系単量体の具
体例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸プロピル、アクリル酸−n−ブチル、アクリ
ル酸イソブチル、アクリル酸−n−オクチル、アクリル
酸ドデシル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリ
ル酸ステアリル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エ
チル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸−n−ブチ
ル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸−n−オク
チル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ステアリル
等のアクリル酸またはメタクリル酸のアルキルエステル
が挙げられる。
クリル酸フェニル、α−クロルアクリル酸メチル、メタ
クリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチ
ル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸
−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸グリシジル、ビ
スグリシジルメタクリレート、ポリエチレングリコール
ジメタクリレート、メタクリロキシエチルホスフェート
等を挙げられる。
ピル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタク
リル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブ
チルなどが特に好ましく用いられる。
ビニル系単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、
α−エチルアクリル酸、クロトン酸等のアクリル酸、お
よび、そのα−あるいはβ−アルキル誘導体、フマル
酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸等の不飽和
ジカルボン酸、および、そのモノエステル誘導体、ジエ
ステル誘導体、コハク酸モノアクリロイルオキシエチル
エステル、コハク酸モノメタクリロイルオキシエチルエ
ステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アク
リルアミド等を挙げることができる。
子に配合(内部添加)もしくは混合(外部添加)して用
いることにより、トナーの帯電量を所望の値に制御する
ことができる。
ン、脂肪酸金属塩等による変性物、トリブチルベンジル
アンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン
酸、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレート
の如き四級アンモニウム塩、これらの類似体であるホス
ホニウム塩等のオニウム塩、これらのレーキ顔料、トリ
フェニルメタン染料、これらのレーキ顔料、高級脂肪酸
の金属塩、ジブチル錫オキサイド、ジオクチル錫オキサ
イド、ジシクロヘキシル錫オキサイドなどのジオルガノ
錫オキサイド、ジブチル錫ボレート、ジオクチル錫ボレ
ート、ジシクロヘキシル錫ボレートの如きジオルガノ錫
ボレート類を1種類以上用いることができる。
級アンモニウム塩、トリフェニルメタン染料の如き帯電
制御剤が好ましく用いられる。
錯体、キレート化合物が有効であり、モノアゾ金属錯
体、アセチルアセトン金属錯体、芳香族ハイドロキシカ
ルボン酸、芳香族ダイカルボン酸系の金属錯体がある。
芳香族モノおよびポリカルボン酸およびその金属塩、無
水物、エステル類、ビスフェノールの如きフェノール誘
導体類がある。
る場合、定着用樹脂に対して0.1〜10wt%添加す
ることが好ましい。
性、帯電安定性、耐久性向上のために、シリカ微粉末等
を外部添加することが好ましい。
ET法で測定した窒素吸着による比表面積が30m2/
g以上のものが好ましく、トナーに対して0.01〜5
wt%の範囲で外部添加する。
機ケイ素化合物等の処理剤、あるいは種々の処理剤で疎
水化、もしくは帯電性を制御して用いられる。処理剤の
種類ならびにシリカ微粉末の粒子径により流動性、耐久
性、保存安定性等が変るため目的に応じて選択される。
商標)樹脂、ステアリン酸亜鉛、ポリ沸化ビニリデンの
如き粉末、中でもポリ沸化ビニリデン粉末が好ましい。
また、酸化セリウム、炭化ケイ素、チタン酸ストロンチ
ウムの如き粉末研磨剤、中でもチタン酸ストロンチウム
粉末が好ましい。また、酸化チタン、酸化アルミニウム
の如き流動性付与剤、中でも特に疎水性のものが好まし
い。
化亜鉛、酸化アンチモン、酸化スズの如き導電性付与
剤、また、逆極性の白色微粒子および黒色微粒子を現像
性向上剤として少量用いることもできる。
用いる場合には、キャリアと混合して用いられる。この
場合、トナーとキャリアとの混合比はトナー濃度として
2〜10wt%が好ましい。
ものが使用できる。例えば鉄粉、フェライト、マグネタ
イト、ガラスビーズおよびこれらの表面をフッ素系樹
脂、ビニル系樹脂あるいはシリコーン系樹脂等で処理し
たものが用いられる。
ができる。磁性材料は着色剤の役割を兼ねることができ
る。本発明において、トナー中に含まれる磁性材料とし
ては、マグネタイト,ヘマタイト,フェライトの酸化
鉄、鉄,コバルト,ニッケルのような金属あるいはこれ
らの金属のアルムニウム,コバルト,銅,鉛,マグネシ
ウム,錫,亜鉛,アンチモン,カルシウム,マンガン,
セレン,チタン,タングステン,バナジウムのような金
属との合金およびその混合物が挙げられる。
好ましくは0.1〜0.5μm程度のものが好ましく、ト
ナー中に含有させる量としては、定着用樹脂に対し0.
1〜200wt%がよい。
も使用できる。
は、公知の顔料または染料が挙げられる。例えば、顔料
としてはカーボンブラック,アニリンブラック,アセチ
レンブラック,ナフトールイエロー,ハンザイエロー,
ローダミンレーキ,アリザリンレーキ,ベンガラ,フタ
ロシアニンブルー,インダンスレンブルーがある。これ
らは定着画像の光学濃度を維持するのに必要十分な量が
用いられ、好ましくは樹脂に対し0.2〜15wt%添
加する。
えば、アゾ系染料,アントラキノン系染料,キサンテン
系染料,メチン系染料があり、これらは樹脂に対し0.
2〜15wt%添加する。
には、低分子量のワックス、定着用樹脂、帯電制御剤、
着色剤としての顔料または染料、磁性粉、さらに必要に
応じて他のワックスや添加剤、ワックスを均一に分散し
た定着用樹脂を組合せ、ヘンシェルミキサー、スーパー
ミキサーの如き混合機により十分混合してから加熱ロー
ル、ニーダ、エクストルーダの如き熱溶融混練機を用い
て溶融混練し、素材類を十分に混合した後、冷却固化
し、微粉砕,分級を行って平均粒径が4〜10μmのト
ナーを得る。
シェルミキサーの如き混合機によりトナーに付着混合さ
せることで、添加剤を外部添加したトナーを得ることが
できる。
静電荷潜像を、前記本発明のトナーとキャリアから構成
される二成分現像剤を用いて顕像化し、これのトナー像
を記録媒体上に転写する。さらに、静電荷保持部材上に
残留したトナー像を清掃すると共に記録媒体上に転写し
たトナー像を定着して記録画像を得る画像形成方法にお
いて、静電像記録工程で、特に従来よりも低温でも良好
な定着性能を示す画像形成方法を得ることができる。し
かも得られた画像は、擦りに対して強いと云う特徴があ
る。
久性、保存安定性も良好で、トナーによるキャリアスペ
ントによる現像剤寿命の低下や、トナーによる感光体フ
ィルミングによる感光体の寿命低下が起こりにくく、か
つ、安定した静電トナー像を得ることができる。
て具体的に説明する。
合樹脂(三洋化成工業社製、商品名:ハイマーSB31
6、Mw238000、Mn3500)86wt%、ク
ロム含金属染料(オリエント化学工業社製、商品名:ボ
ントロンS−34)1wt%、カーボンブラック(三菱
化学社製、商品名:MA−100)8wt%、および、
ポリエチレンワックス(ヤスハラケミカル社製、商品
名:ネオワックスL、ポリエチレン換算分子量Mn38
0、DSC吸熱ピーク74.2℃、94.3℃)5wt%
の配合からなる原料を用意する。
し、二軸混練機で熱溶融混練後、冷却し粉砕した。これ
を乾式気流分級機で分級して平均粒径が9μmの粒子を
得た。
ジル社製、商品名:アエロジルR972)0.8wt%
を添加し、ヘンシェルミキサーで攪拌し、該粒子の表面
に疎水性シリカを付着させて本実施例のトナーを得た。
なお、この時のトナーの平均粒径は8.8μm、4μm
以下のトナーは6.5個数%であった。
スハラケミカル社製、商品名:ネオワックスAL、ポリ
エチレン換算分子量Mn430、DSC吸熱ピーク8
3.7℃、98.4℃、116.3℃)5wt%を用いた
以外は、実施例1と同様にして本実施例のトナーを得
た。なおこの時のトナーの平均粒径は8.6μm、4μ
m以下のトナーは7.8個数%であった。
洋ペトロライト社製、商品名:PW1000、ポリエチ
レン換算分子量Mn820、DSC吸熱ピーク110.
0℃)2.5wt%、および、パラフィンワックス(日
本精蝋社製、商品名:HNP−11、ポリエチレン換算
分子量Mn440、DSC吸熱ピーク60.9℃、70.
6℃)2.5wt%を用いた以外は、実施例1と同様に
して本実施例のトナーを得た。
μm、4μm以下のトナーは4.8個数%であった。
洋ペトロライト社製、商品名:PW1000、ポリエチ
レン換算分子量Mn820、DSC吸熱ピーク110.
0℃)5wt%を用いた以外は、実施例1と同様にして
本比較例のトナーを得た。
μm、4μm以下のトナーは6.9個数%であった。
わりに日本精蝋社製、商品名:FT100(ポリエチレ
ン換算分子量Mn660、DSC吸熱ピーク93.6
℃)を5wt%用いた以外は、実施例1と同様にして本
比較例のトナーを得た。
μm、4μm以下のトナーは6.1個数%であった。
わりにサゾール社製商品名:SPRAY30(ポリエチ
レン換算分子量Mn520、DSC吸熱ピーク91.9
℃)5wt%を用いた以外は、実施例1と同様にして本
比較例のトナーを得た。
μm、4μm以下のトナーは18.3個数%であった。
1〜3の各トナーについて、下記の方法で定着性能と保
存安定性の評価を行った。
ムプリンタにおいて、OPCの帯電電位:−650V、
残留電位:−50V、現像バイアス電位:−400V、
現像部コントラスト電位:350Vで、毎分60枚の印
刷速度(印刷プロセス速度26.7cm/sec)で画
像作製を行った。
脂でコートした重量平均粒径が100μmのマグネタイ
トキャリア(電気抵抗4.1×108Ω・cm)を用い
てトナー濃度2.5wt%の現像剤を調製した。
ップ(感光体と現像ロールスリーブ間の距離)を0.8
mm、感光体と現像ロールを同方向で移動し、両者の周
速比(現像ロール/感光体)を3として、反転現像で画
像を作製した。
脂(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビ
ニルエーテル共重合体:PFA)のチューブで薄く被覆
(厚さ40μm)し、中心部にヒーターランプを設置し
たものを熱ロールとした。また、アルミニウム製芯金に
ゴム硬度約30度のシリコーンゴム層(厚さ7mm)を
設け、最外層をPFAチューブで被覆したものをバック
アップロールとした。
sec、熱ロールとバックアップロールの外径60mm
φ、押し付け荷重50kgf、両者の接触域(ニップ)
の幅約7mmとし、熱ロールの制御温度を変化させ、熱
ロールの各表面温度での定着画像の白紙部の汚れからオ
フセットを評価した。
を含浸したノーメックスペーパ巻き取りタイプの清掃機
を設置するが、オフセットを評価する場合には清掃機を
取り外し、シリコーンオイルレスの状態で厚紙(厚さ約
200μm)と薄紙(厚さ約100μm)に画像を記録
し、前者で低温オフセット、後者で高温オフセットを評
価した。
厚紙(厚さ約200μm)に記録された1インチ角のベ
タ黒画像とレーザビーム1オン4オフ間隔の線画につい
て、それぞれテープ剥離試験と擦り試験を行い、画像の
定着強度を評価した。
メンディングテープ810を貼り付け、テープ引き剥が
し前後の画像濃度を反射濃度計(マクベス社製RD−9
14)で測定し、下記式よりテープ剥離強度を求めた。 (数1) テープ剥離強度(%)=(A/B)×100 (但し,Aはテープ剥離後のベタ黒画像の反射濃度、B
はテープ剥離前のベタ黒画像の反射濃度を示す) 擦り試験は、線画を200gfの荷重でワットマン濾紙
44で擦り、濾紙の汚れ具合を白色度計で評価し、汚れ
た濾紙と汚れていない濾紙との光の反射率の比をハンタ
ー値(%)で求め、擦り強度(%)とした。
RHにコントロールしたデシケータ中に50℃,24時
間放置し、トナーの凝集の程度を目視で評価した。
オイルを含浸したノーメックスペーパ巻き取りタイプの
清掃機を設置し、熱ロールの表面温度を180℃に設定
して、20万頁の連続印刷試験を行い、現像剤を現像機
から少量採取し、トナーによるキャリアスペント量を測
定する。
(堀場製作所製、EMIA−110)を用い、トナーを
除去した使用済みキャリアと、未使用キャリアの単位重
量当たりの炭素量(%)を測定し、両者の差として評価
した。
に示す。
から高温までオフセットが発生しにくく、非オフセット
の温度範囲が広いため、定着機の温度が多少変化しても
定着後の画像に汚れが発生しにくい。
はテープ剥離強度80%以上、擦り強度75%以上で、
非常に高い定着強度が得られた。これに対し、比較例1
〜2のトナーでは非オフセットの幅が狭く、定着強度も
十分に得られなかった。
して連続印刷を行ったところ、実施例1〜3および比較
例1、2では良好な流動性が得られ、30万頁の連続印
刷を繰り返しても、トナーのキャリアスペントによる現
像剤寿命の低下、および、トナーの感光体フィルミング
による感光体寿命の低下が起こらず、安定した画像を得
ることができた。
頁でキャリアスペントによる現像剤寿命の低下、およ
び、トナーによる感光体フィルミングによる感光体寿命
の低下が起こり画像が悪化した。
とで、低温から高温までオフセットが発生しにくく、非
オフセットの温度範囲が広いため、定着機の温度が多少
変化しても定着後の画像に汚れが発生しにくいと云う効
果がある。
性、耐熱性、耐久性、保存安定性が良好であり、該トナ
ーによるキャリアスペントによる現像剤寿命の低下、お
よび、トナーによる感光体へのフィルミングによる感光
体寿命の低下が起こりにくいと云う優れた効果が得られ
る。
おいては、安定した静電トナー像による画像を得ること
ができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 少なくとも定着用樹脂、着色剤、およ
び、ワックスを含む静電荷現像用トナーにおいて、前記
ワックスの構成成分として数平均分子量が600以下の
ワックスを含有し、トナーの体積平均粒径が5〜10μ
mで、粒径4μm以下のトナー粒子を全トナー粒子数の
10個数%以下含有したことを特徴とする静電荷現像用
トナー。 - 【請求項2】 前記トナーの示差走査熱量計により測定
されるDSC曲線の、昇温時の吸収熱量曲線の吸熱ピー
クの最大値が35℃〜120℃である請求項1に記載の
静電荷現像用トナー。 - 【請求項3】 静電荷保持部材上に形成された静電荷潜
像をトナーとキャリアで構成される二成分現像剤を用い
て顕像化し、該顕像化したトナー像を記録媒体上に転写
し、静電荷保持部材上に残留したトナー像を清掃すると
共に、記録媒体上に転写したトナー像を定着して記録画
像を得る画像作成方法において、前記請求項1または2
に記載の静電荷現像用トナーを用いることを特徴とする
画像形成方法。
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