JP3153361B2 - 給湯器 - Google Patents

給湯器

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JP3153361B2
JP3153361B2 JP31609692A JP31609692A JP3153361B2 JP 3153361 B2 JP3153361 B2 JP 3153361B2 JP 31609692 A JP31609692 A JP 31609692A JP 31609692 A JP31609692 A JP 31609692A JP 3153361 B2 JP3153361 B2 JP 3153361B2
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剛也 小林
正徳 榎本
直行 竹下
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株式会社ガスター
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高効率な潜熱回収用の
熱交換器を備え、ガスが燃焼中に発生する凝縮水を有効
に利用することができる給湯器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、省エネルギー化が要求される中
で、省エネルギータイプの給湯器が多数提案されてい
る。この省エネルギータイプの給湯器とは、例えば、給
湯器に排熱回収型もしくは潜熱回収型の熱交換器を付加
して、その熱交換器の伝熱面の表面温度を燃焼排ガスの
露点温度よりも低くなるようにして、伝熱面の表面に排
ガス中の水蒸気を凝縮させるように構成されている。こ
れにより、その水蒸気のもつ潜熱を熱交換器を通る温水
に与えて、潜熱の回収をすることにより、熱効率の向上
を図り、燃料の消費量を節減するようにしている。
【0003】しかし、この種の給湯器では、副産物とし
て出る凝縮水の処理に困難な点があった。すなわち、こ
の凝縮水の中には、排ガス中のSOx(硫黄酸化物),
NOx(窒素酸化物),COx(炭酸化合物)等が溶け
込んでおり、凝縮水は硫酸、硝酸、炭酸水素を含むpH
2ないし4の強酸水である。このため、凝縮水は排水管
路あるいはコンクリート等の腐食を起こすために、中和
処理しないと排水できない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この中和処理について
は、種々の装置が提案されている。たとえば、特公昭6
3ー8834号公報、特公昭60ー48238号公報、
特開昭58ー168839号公報における中和処理にお
いては、装置が複雑であったり、長期間安定して中和処
理をする能力を維持するのが難しい等の問題がある。こ
のため、潜熱回収型の熱交換器を使用することが困難で
あり、高効率の給湯器を普及することができなかった。
【0005】そこで、ガスを燃焼させた時に得られる排
ガスを、水と直接接触することにより熱交換し、あわせ
て排ガス成分を水中へ溶融させることで、炭酸ガスを含
むいわゆる炭酸泉を作る方法が、特開平3ー19586
3号などで提案されている。しかし、排ガスと水の直接
接触により作られる水は、常に炭酸ガスあるいはNOx
等の液化により生成する酸性成分を含むために入浴用に
はよいが、そのまま洗面所あるいは台所等への給湯して
飲用に使うには、好ましい水ではない。
【0006】また、このタイプの給湯器では、排ガスと
水を直接接触後に貯湯槽にためるため、現行のガス瞬間
湯沸器に比べて大きいスペースを必要とする。さらに、
シャワー用として使用する場合には貯湯後に送るため、
大型のポンプ等の圧送手段を必要とし、シャワー温度等
の変化の要求に対して応答性が悪い等の問題があった。
【0007】さらに、特開平3ー195863号公報に
開示されている炭酸泉もしくは酸性泉は、入浴時に血行
がよくなるかあるいは慢性皮膚病にきく等の効果がある
反面、体調不良あるいは皮膚が過敏な人の場合には入浴
をさけたほうが良い場合がある。上述した直接接触方式
の装置では、炭酸成分等を含まない湯、すなわち通常の
湯もしくは温水を作ることができなかったり、仮にでき
たとしてもタンク内の残りの湯を抜くなどの手間がかか
ったり、普通の炭酸成分等を含まない湯を張るのが煩雑
であるという問題があった。
【0008】本発明は、通常の温水の供給を行うことが
できるばかりでなく、必要に応じて凝縮水を浴槽に入れ
て温水と混合し酸性泉として利用でき、凝縮水の処理を
別途行う必要がない給湯器を提供することを目的として
いる。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は、請求項1の
発明にあっては、燃焼用のガスを燃焼して、温水を作る
ための第1の熱交換器と、燃焼中に排ガス中の水蒸気を
凝縮させて、この水蒸気から潜熱を回収して第1の熱交
換器から導かれた温水に与えるための第2の熱交換器
と、燃焼部内の前記第2の熱交換器に近接して設けら
れ、第2の熱交換器により凝縮された前記凝縮水のみ
集める回収手段と、この回収手段により集められた凝縮
水を貯める貯蔵手段と、この貯蔵手段から浴槽に凝縮水
を導くための案内手段とを備えており、前記回収手段に
より分離された凝縮水が所定量貯留されたことを、検出
手段により検出し、前記貯蔵手段のバルブを開いて、凝
縮水の圧送手段を駆動することで、貯留された凝縮水を
送りだす構成とした給湯器、により、達成される。
【0010】請求項1の構成によれば、凝縮水を回収手
段により回収して、この凝縮水を貯蔵手段に貯める。そ
して、貯蔵手段から案内手段を介して凝縮水を浴槽に導
くようになっている。これにより、浴槽において、通常
の温水と凝縮水を混ぜることにより酸性泉を作ることが
できる。しかも凝縮水を別途中和処理をする必要がな
い。特に、回収手段は、燃焼部内で第2の熱交換器に近
接して設けられて、第2の熱交換器により凝縮された前
記凝縮水のみを集めるようにされている。このため、ほ
ぼ大気圧に近い燃焼室内で、回収手段の箇所で、燃焼排
気と凝縮水の分離が行われ、しかも凝縮水は一度貯留手
段に溜められた後で、凝縮水の圧送手段により、送られ
るようにしたので、凝縮水中に排気が入り込むことがな
く、排気を含んだ凝縮水がそのまま浴槽等へ供給される
ことがない。
【0011】請求項2の発明は、請求項1の構成におい
て、前記圧送手段により送られた凝縮水が、給湯または
浴槽への注湯の方向と、排水管への排水の方向へ切り替
えて送るための切り替え手段を備えることを特徴とす
る。 請求項2の構成によれば、請求項1の作用に加え
て、例えば給湯使用中等に貯蔵手段が溢れそうな時等
に、前記切り替え手段を用いて、凝縮水を排水すること
ができる。
【0012】請求項3の発明は、請求項1の構成におい
て、前記圧送手段により送られた凝縮水が、温水を浴槽
へ送る注湯管と合流されており、この合流箇所より熱交
換器側には、逆流防止手段を設けたことを特徴とする
請求項3の構成によれば、請求項1の作用に加えて、前
記合流箇所よりも熱交換器側の上水領域は、通常鉄管等
の錆易い管が用いられているので、このような領域に酸
性の凝縮水入り込まないように保護することができる。
【0013】請求項4の発明は、請求項1の構成におい
て、前記圧送手段により送られた凝縮水が、浴槽から引
き込んだ温水とともに、追焚き圧送手段により、追焚き
用熱交換器へ導かれるようにされており、前記貯蔵手段
からの凝縮水の供給終了後に所定時間を経過してか
ら、追焚き圧送手段の駆動が停止される構成としたこと
を特徴とする請求項4の構成によれば、請求項1の作
用に加えて、追焚き管路内に酸性の凝縮水入り込んで、
長時間滞留することがないようにして、保護することが
できる。
【0014】請求項5の発明は、請求項1の構成におい
て、前記第2の熱交換器から導かれる給湯管が分岐され
て、浴槽と追焚き用熱交換器の循環管路に接続された分
岐管を有しており、前記圧送手段により送られた凝縮水
が、前記分岐管に導入されるように接続されていると共
に、この分岐管の前記接続部よりも上流側に逆流防止手
段が設けられていて、かつ前記貯蔵手段からの凝縮水の
供給終了後に所定時間を経過してから、追焚き圧送手段
の駆動が停止される構成としたことを特徴とする。 請求
項5の構成によれば、請求項1の作用に加えて、前記接
続部よりも熱交換器側の上水領域は、通常鉄管等の錆易
い管が用いられているので、このような領域に酸性の凝
縮水入り込まないように保護することができると共に、
追焚き管路内に酸性の凝縮水入り込んで、長時間滞留す
ることがないようにして、保護することができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基
づいて詳細に説明する。尚、以下に述べる実施例は、本
発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々
の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明
において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、こ
れらの態様に限られるものではない。
【0016】図1は本発明の給湯器の第1の実施例を示
している。図において、この給湯器は、ケーシング10
内に、燃焼部12、熱交換器14、潜熱回収用の熱交換
器16、ファン18、凝縮水回収器20、凝縮水タンク
22、開閉バルブ24等を備えている。
【0017】燃焼部12には、バーナ26が内蔵されて
いる。このバーナ26へガスを送るガス供給管のバルブ
28を開けることにより、このバーナ26には図示しな
いガスの供給源から燃焼用のガスを供給することができ
る。燃焼部12には、この実施例では上流側にファン1
8が接続され、下流側に排気管30が接続されている。
【0018】燃焼部12において、バーナ26と排気管
30との間には、熱交換器14と潜熱回収用の熱交換器
16が設定されている。この熱交換器14は潜熱回収用
の熱交換器16よりもバーナ26寄りに配置されてい
る。この熱交換器14の配管40には、外部の水の供給
源から水の供給を受けるようになっており、熱交換器1
4の配管40は、潜熱回収用の熱交換器16の配管42
に接続されている。この配管42は、蛇口44と、分岐
した配管46に接続されている。蛇口44は、浴槽Bに
通常の温水を供給するためのものである。配管46は通
常の温水を供給しようとする箇所、たとえば洗面所や台
所等に導くためのものである。
【0019】凝縮水回収器20は、潜熱回収用の熱交換
器16の近くで、しかも下側に配置されていて、熱交換
器16から落下してくる凝縮水50を受けるような形状
に形成され、この実施例では凝縮水回収器20はほぼロ
ート状になっている。この凝縮水回収器20には、凝縮
水50を貯蔵する凝縮水タンク22が連結管54を介し
て接続されている。この凝縮水タンク22に貯えられた
凝縮水50は、開閉バルブ24を開けることにより、別
途特別な装置を必要としないで自然落下により浴槽配管
52を介して浴槽Bに導くことができる。
【0020】ここで、台所や洗面所に通常の温水もしく
は湯を供給する際に、あるいは浴槽Bに通常の温水もし
くは湯を張る際には、燃焼用のガスを供給してバーナ2
6により熱交換器14を加熱する。すなわち、燃焼排ガ
スは、熱交換器14を通る水に熱を与える。そして、燃
焼排ガスは、潜熱回収用の熱交換器16で冷却され、燃
焼排ガス中の水蒸気を凝縮させることで、その水蒸気の
もつ潜熱を潜熱回収用の熱交換器16の伝熱面に直接吸
収させる。これにより、潜熱回収用の熱交換器16を通
る温水に潜熱を与えて、熱効率の向上が図られる。
【0021】このようにして高効率で加熱されて得られ
る温水もしくは湯は、蛇口44を開けることにより、浴
槽Bに通常の温水もしくは湯にて湯張りすることができ
る。また、この蛇口44を閉めることにより、配管46
を介して洗面所や台所に通常の温水もしくは湯を供給す
ることができる。
【0022】一方、凝縮水は、潜熱用熱交換器16で冷
やされた排ガス中の水蒸気が凝縮水回収器20に水とし
て回収される過程で排ガス中のNOx,SOx,CO2
等を含んだpH2ないし4程度の酸性水となる。この凝
縮水は、潜熱回収用の熱交換器16の下に設けた回収器
20に集められ、回収器20の下部より連結管54を介
して凝縮水タンク22に送られて貯蔵される。
【0023】また、開閉バルブ24を開けることによ
り、凝縮水タンク22から凝縮水50を浴槽配管52を
介して浴槽Bに供給することができる。これにより、凝
縮水と上記通常の温水とを混合し、浴槽Bに酸性泉もし
くは炭酸泉を作ることができ、あわせて、浴槽B内の菌
の繁殖を防ぐことができる。
【0024】なお、潜熱回収用の熱交換器16は、たと
えばステンレス、チタン、ステンレスに銅をコーティン
グしたもの、あるいはステンレスにアルミをコーティン
グしたもの等を好適に用いて形成することができる。
【0025】図1の第1の実施例は、給湯器と浴槽Bの
間にヘッド差もしくは高低差がとれる場合の好適な例で
あり、凝縮水タンク22から凝縮水50を浴槽Bに供給
する際には、自然落下を利用して凝縮水50を浴槽Bに
容易に導いている。
【0026】これに対して、図2の第2の実施例は、例
えば、設置場所の制限等により、給湯器と浴槽Bの間に
ヘッド差がとれない場合を示している。この第2の実施
例の給湯器は、図1の第1の実施例の給湯器に比べて、
ポンプ60と逆止弁62が追加して設けられていて、そ
の他の部分は同様であり重複する説明は省略する。
【0027】このポンプ60は凝縮水50を圧送するた
めに用いられる。上記逆止弁62は凝縮水50が逆流し
ないようにするためのものである。また、凝縮水タンク
22の下部には水位スイッチ84が設けられている。こ
の水位スイッチ84は、凝縮水50がたまり、フロート
が上昇するとオンするようになっている。これにより、
この水位スイッチ84は、凝縮水の有無を確認するとと
もに、凝縮水がないときには60の作動を終了させて、
このポンプが空運転することを防止する。
【0028】ここで、凝縮水を供給したことによる浴槽
内の温水もしくは湯の酸性度について説明する。この実
施例の給湯器を燃焼させた場合に、たとえば、pH2な
いし4の凝縮水が20ないし40ミリリットル/分程度
発生する。これをたとえば次のような条件で計算する。
【0029】 (1)浴槽水量 200リットル (2)給湯器の出湯能力 13リットル/分 (3)浴槽水のpH 7 (4)凝縮水のpH 3 (5)凝縮水の発生量 30ミリリットル/分 ここで、凝縮水タンクが空で、浴槽の湯張り分の凝縮水
を浴槽に入れた場合で計算すると、凝縮水発生量は、数
式1となる。
【0030】
【数1】
【0031】したがって、pH7の水200リットルと
pH3の水0.461リットルを混ぜた場合には、1リ
ットル当たりの水素イオン量は、数式2のようになる。
【0032】
【数2】
【0033】この値の対数をとると、pHは5.62に
なり、pH5乃至6程度の酸性泉をつくることができ
る。この例では、浴槽湯張り分の凝縮水で計算したが、
通常は台所使用やその他の使用でタンク内にはより多く
の凝縮水があるので、より強い酸性泉を作ることができ
る。
【0034】図3は、本発明の第3の実施例を示してい
る。この実施例では、給湯器に制御部80を設定し、浴
室にリモコン70を設定して、このリモコン70を操作
することにより、通常の温水や凝縮水を浴槽Bに供給す
ることができるようにしたものである。また、凝縮水タ
ンク22内には水位スイッチ85が設けられている。こ
の水位スイッチ85は、凝縮水50が所定の水位を超え
たときに、オフ信号を制御部80に知らせる。
【0035】これにより、制御部80は開閉バルブ24
を開け、ポンプ60を作動することにより、凝縮水50
を浴槽配管52を介して浴槽B内に排出できるようにな
っている。なお、入浴者によっては、酸性泉が体質に合
わない人もいる。この場合には、図示のような切替え弁
401を切り換えて、排水管405から排水するように
することもできる。この場合、触媒403を設けること
により凝縮水を中和するようにしてもよい。また、給湯
器が追い焚き機能を備えた複合器の場合には、浴槽に予
め循環金具が装着されているので、これからの延長配管
に切替え弁を設け、排水管に接続するといった簡単な作
業で、このような機能を追加することができる。なお、
第3の実施例のその他の部分は、図2の第2の実施例の
対応する部分と同じなので、構成上の重複する説明は省
略する。
【0036】上記リモコン70は、図4に示すように運
転スイッチ72、温泉スイッチ74、温度調節スイッチ
76および温度表示部78を有している。温度表示部7
8は、たとえば図示するように、調節温度を具体的に
(たとえば42度)表示する。入浴者がこのリモコン7
0の運転スイッチ72を押すことにより、制御部80に
指示を与えて給湯器を運転でき、たとえば、通常の温水
を蛇口44を介して浴槽Bに供給することができる。
【0037】図5は、制御部80による制御例を示すフ
ローチャートである。同図を参照すると、入浴者が温泉
スイッチ74を押すことにより(STP1)、制御部8
0に指示を与えて、水位スイッチ85がオンしているか
オフであるかを判断する(STP2)。この水位スイッ
チ85がオンであると、開閉バルブ24が開いて(ST
P3)、ポンプ60を作動する(STP4)。制御部8
0のタイマーがオンして一定時間過ぎると(STP5,
STP6)、ポンプ60がオフになり(STP7)、開
閉バルブ24が閉じる(STP8)。これにより、浴槽
Bに一定量の凝縮水50を供給することができる。
【0038】このようにして、この実施例では、従来で
は行えなかった酸性泉と通常の温水の供給操作の切り換
えを行うことができる。
【0039】次に、図6は本発明の第4の実施例を示し
ている。この第4の実施例では、図3の第3の実施例に
比べて、リモコン170に自動運転スイッチ172が追
加されている。しかも配管40にはフローセンサ90が
設けられている。このフローセンサ90は配管40に供
給される水の量を監視して制御部80に知らせて、自動
温度制御を行う。
【0040】さらには、潜熱回収用の熱交換器116の
配管142が、切替バルブ144を介して浴槽配管15
2と給湯配管154に接続されている。これにより、浴
槽に湯を張るときは、切替えバルブ144を浴槽配管1
52側に合わせて、フローセンサ90で水量をはかりな
がら湯張りを行う。この浴槽配管152には、逆流防止
装置156が設けられており、浴槽水の逆流を防ぐとと
もに、この逆流防止装置156により、凝縮水タンク2
2から凝縮水50をポンプ60により圧送する際に、凝
縮水50が給湯配管154側に逆流することがないよう
になっている。
【0041】この浴槽配管152と凝縮水回収器20の
間とには、凝縮水タンク22と、開閉バルブ24と、ポ
ンプ60と、逆止弁62とが接続されている。これによ
り、切替バルブ144を浴槽配管152側に切り換える
ことにより、熱交換器14と潜熱回収用の熱交換器16
を通った通常の温水のみを、この浴槽配管152を介し
て浴槽Bに供給することができる。
【0042】そして、この際に開閉バルブ24を開くこ
とにより、必要に応じて、凝縮水回収器20内に収容さ
れた凝縮水を通常の温水とともに浴槽Bに供給すること
もできる。また切替えバルブ144を給湯配管154側
に切替えれば、給湯配管154に介して温水を供給でき
る。ここで、凝縮水を浴槽Bに供給する際に、浴槽配管
152側に水または温水もしくは湯を流して、凝縮水ポ
ンプ60を停止後に、少なくとも3リットル以上の水を
浴槽配管152側に流すようにしてもよい。これによ
り、浴槽配管152の腐食を防止することが可能とな
る。
【0043】図7は本発明の好適な第5の実施例を示し
ている。この実施例では、追い焚き回路による酸性泉供
給装置200を備えている。すなわち、追い焚き回路に
よる酸性泉供給装置200は、バーナ210、ファン2
15、熱交換器220、追い焚きポンプ230、流水検
知装置240、往き管250および戻り管260を有し
ている。この戻り管260と凝縮水回収器20の間に
は、凝縮水タンク22と、開閉バルブ24と、ポンプ6
0と、逆止弁62とが接続されている。この逆止弁62
は追い焚きポンプ230の上流側もしくは負圧側に接続
されている。
【0044】ここで、追い焚きポンプ230を作動する
と、すでに浴槽Bに張られた通常の温水と、必要に応じ
て凝縮水回収器20からの凝縮水50とは、戻り管26
0を通って熱交換器220を通り、往き管250を介し
て浴槽Bに供給される。なお、このようにポンプ230
を作動させて凝縮水を供給する際には、戻り管260内
に水もしくは温水が流れていることを確認した後に供給
し、供給終了後所定時間経過して、ポンプ230を止め
るようにすることが好ましい。
【0045】図8は本発明の第6の実施例を示してい
る。この実施例では、図7の第5の実施例に対して、さ
らに潜熱回収用の熱交換器16と追い焚きポンプ230
の間に配管300が設けられている。この配管300に
は逆流防止装置310が設けられており、これにより、
浴槽Bの湯を追い焚きする際に、潜熱回収用の熱交換器
16から新しい温水を供給することができるようになっ
ている。
【0046】つまり、図8の実施例では、他の実施例と
同様に潜熱回収用熱交換器16から供給される温水に凝
縮水を加えて浴槽Bに供給することができるし、浴槽に
張られた湯をポンプ230で送りながら、これに凝縮水
を加えることができるものである。
【0047】尚、このようにポンプ230を作動させて
凝縮水を供給する際には、戻り管260内に水もしくは
温水が流れていることを確認した後に供給し、供給終了
後所定時間経過して、ポンプ230を止めることが好ま
しい。
【0048】ここで、図示は省略するが、たとえば給湯
器内の戻り管260の所定の箇所,あるいは浴槽の循環
金具が設定された箇所にpHセンサを設け、このpHセ
ンサからの信号を受けて図示しないリモコンにて表示す
るようにしてもよい。これにより、凝縮水のpH濃度に
より、あるいは浴槽内の湯が所定のpH濃度になったと
きに、開閉バルブ24を閉めて、所定のpH濃度の酸性
泉を得るようにしてもよい。
【0049】本発明の実施例に係る給湯器は、以上のよ
うに構成されているので、従来の給湯器と比較する以下
の点で異なる。すなわち、従来の給湯器で用いられてい
る銅製の熱交換器では銅素地が侵食され、凝縮水の中に
銅イオンが溶け込んでしまう。これに対して、従来は銅
の表面に金属メッキ等を行い耐用年数を長くすること
が、たとえば特公昭60−37198号公報、特開昭5
8−129198号公報、特開昭58−6966号公報
により提案されている。
【0050】しかし、これらの方法は、熱交換機の耐用
年数を長くすることが目的であり、凝縮水中に銅イオン
が溶け込む点にはなんらの配慮もされていない。このた
め、多少のメッキ不良等があったとしても、熱交換器そ
のものが耐用年数だけ正常に使用できればよかったもの
といえる。
【0051】ところが、本発明においては、凝縮水を浴
槽に混ぜて酸性泉として再利用することも考慮してお
り、必要以上の銅イオンの溶出を避けることが好まし
い。この点、水道法の水質基準では、銅の含有量を1,
0mg/リットル以下と定めており、浴槽水であっても
必要以上の銅イオンを溶出させることは可能なかぎり避
ける方が好ましい。このため、本発明の給湯器では、凝
縮水に接する部分、たとえば潜熱回収用の熱交換器等
は、好ましくは耐蝕性の材料、たとえばステンレス、チ
タン、チタン合金、ジルコニウム、キュプロニッケルな
どで構成される。
【0052】ところで、本発明は上述の実施例に限定さ
れない。たとえば、図7に示した第5の実施例と図8に
示した第6の実施例においても、図6の実施例で示した
ような制御部やリモコンを設けることができることはも
ちろんである。また、上述の実施例では、水を先ず第1
の熱交換器に導き、ここを通った温水が潜熱回収用の第
2の熱交換器に通されるようになっている。しかし、こ
の水は潜熱回収用の第2の熱交換器にに先ず導かれたあ
と、第1の熱交換器に通されるようにしてもよい。この
ように構成することにより、大きな温度差で潜熱回収を
効率よく行うことができる。
【0053】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1の発明によ
れば、第1の熱交換器と第2の熱交換器を備える熱に関
して高効率な給湯器において、従来不要でありしかも処
理に困っていた凝縮水を酸性泉として浴槽で有効に使用
できる。また請求項2の発明によれば、給湯器と浴槽の
間に高低差が有る場合には、これを有効に利用できる。
また、請求項3の発明によれば、給湯器と浴槽の間に高
低差があっても凝縮水を浴槽に有効に導くことができ
る。請求項4の発明によれば、簡単な構成で確実に凝縮
水を回収することができる。請求項5の発明によれば、
通常の湯に凝縮水を混合し、入浴者の好みに合わせて酸
性泉を作ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の給湯器の第1の実施例を示す図。
【図2】本発明の給湯器の第2の実施例を示す図。
【図3】本発明の給湯器の第3の実施例を示す図。
【図4】本発明の給湯器の第3の実施例におけるリモコ
ンを拡大して示す図。
【図5】本発明の給湯器の第3の実施例において凝縮水
の供給を行うための操作の流れ図。
【図6】本発明の給湯器の第4の実施例を示す図。
【図7】本発明の給湯器の第5の実施例を示す図。
【図8】本発明の給湯器の第6の実施例を示す図。
【符号の説明】
10 ケーシング 12 燃焼部 14 熱交換器(第1の熱交換器) 16 潜熱回収用の熱交換器(第2の熱交換器) 20 凝縮水回収器(回収手段) 22 凝縮水タンク(貯蔵手段) 24 開閉バルブ 50 凝縮水 52 浴槽配管(案内手段) 200 追い焚き回路による酸性泉供給装置 220 第3の熱交換器 B 浴槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−52319(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24H 1/00 602

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼用のガスを燃焼して、温水を作るた
    めの第1の熱交換器と、 燃焼中に排ガス中の水蒸気を凝縮させて、この水蒸気か
    ら潜熱を回収して第1の熱交換器から導かれた温水に与
    えるための第2の熱交換器と、燃焼部内の前記第2の熱交換器に近接して設けられ、第
    2の熱交換器により凝縮された前記凝縮水のみ を集める
    回収手段と、 この回収手段により集められた凝縮水を貯める貯蔵手段
    と、 この貯蔵手段から浴槽に凝縮水を導くための案内手段と
    を備えており、前記回収手段により分離された凝縮水が所定量貯留され
    たことを、検出手段により検出し、前記貯蔵手段のバル
    ブを開いて、凝縮水の圧送手段を駆動することで、貯留
    された凝縮水を送りだす構成とした ことを特徴とする、
    給湯器。
  2. 【請求項2】 前記圧送手段により送られた凝縮水は、
    給湯または浴槽への注湯の方向と、排水管への排水の方
    向へ切り替えて送るための切り替え手段を備えることを
    特徴とする、請求項1に記載の給湯器。
  3. 【請求項3】 前記圧送手段により送られた凝縮水は、
    温水を浴槽へ送る注湯管と合流されており、この合流箇
    所より熱交換器側には、逆流防止手段を設けたことを特
    徴とする、請求項1に記載の給湯器。
  4. 【請求項4】 前記圧送手段により送られた凝縮水は、
    浴槽から引き込んだ温水とともに、追焚き圧送手段によ
    り、追焚き用熱交換器へ導かれるようにされており、前
    記貯蔵手段からの凝縮水の供給終了後に所定時間を経
    過してから、追焚き圧送手段の駆動が停止される構成と
    したことを特徴とする、請求項1に記載の給湯器。
  5. 【請求項5】 前記第2の熱交換器から導かれる給湯管
    が分岐されて、浴槽と追焚き用熱交換器の循環管路に接
    続された分岐管を有しており、前記圧送手段により送ら
    れた凝縮水が、前記分岐管に導入されるように接続され
    ていると共に、この分岐管の前記接続部よりも上流側に
    逆流防止手段が設けられていて、 かつ前記貯蔵手段からの凝縮水の供給終了後に所定時間
    を経過してから、追焚 き圧送手段の駆動が停止される構
    成としたことを特徴とする、請求項1に記載の給湯器。
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