JP2004177043A - 潜熱回収型熱源機のドレン利用システム - Google Patents

潜熱回収型熱源機のドレン利用システム Download PDF

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Abstract

【課題】潜熱回収型熱源機の普及を図ることが出来る潜熱回収型熱源機の排水システムを提供する。
【解決手段】給湯器10からドレンを排水するドレン管10Aが水洗トイレ11の洗浄タンク12内に取り付けられているバッファ・タンク12Aに接続されて、給湯器10からのドレンがバッファ・タンク12A内に貯水され、このバッファ・タンク12Aから溢れたドレンが、洗浄タンク12内に洗浄水として貯水される。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、潜熱回収型熱源機から排出されるドレンを利用するためのシステムに関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
潜熱回収型熱源機には、例えば二次熱交換機を備えたガス給湯器等がある。
【0003】
この潜熱回収型熱源機は、一次熱交換器において都市ガス等の燃焼により発生した燃焼熱のうちの顕熱により水の加熱を行い、さらに、二次熱交換器において、一次熱交換器におけるガスの燃焼によって発生する排ガスおよび水蒸気が有する潜熱によって水の加熱を行い、これによって、高い熱効率を得ようとするものである。
【0004】
図4は、このような潜熱回収型熱源機の従来の構成を示している。
この図4において、潜熱回収型熱源機1は、一次熱交換器2と二次熱交換器3を備えており、一次熱交換器2においてバーナ4によるガスの燃焼熱(顕熱)によって、配管5内を流れる水の加熱を行う。
【0005】
そして、配管5の一次熱交換器2よりも上流側に配置されている二次熱交換器3において、一次熱交換器2におけるバーナ4の燃焼によって発生する排ガスおよび水蒸気の熱(潜熱)により、配管5内を流れる水の予熱を行うようになっている。
【0006】
ここで、このような構成の潜熱回収型熱源機1においては、二次熱交換器3において排ガス中の水蒸気から潜熱回収が行われる結果、排ガス中の水蒸気が冷やされて凝縮されることにより、ドレンが発生する。
【0007】
このドレンは、ガスの燃焼で生成するSOxやNOx等を吸収することによってpH値が3〜4程度の強酸性液体であるために、そのまま排水すると、排水管系統に使用されている金属製品を腐食させたりコンクリート建造物を劣化させたりして、水質汚染等を引き起こす原因となる。
【0008】
このため、この潜熱回収型熱源機1は、中和器6を備えることによって、二次熱交換器3から発生するドレンを、公共下水道への排水基準値であるpH5〜9となるように中和した後、排水配管7から公共下水道等につながる排水ます8に排水するようになっている。
【0009】
この潜熱回収型熱源機1は、二次熱交換器3における排気ガス中の水蒸気からの潜熱の回収によって高い熱効率を得ることが出来るものであるが、この二次熱交換器から排水されるドレンの量が多量であるために、このドレンに対する前述したような中和処理の問題や、ドレンの排水を行うことが出来る配水管や公共下水道の整備などの問題を有しており、これらの問題を解決することが普及のための課題となっている。
【0010】
この発明は、上記のような従来の潜熱回収型熱源機における問題点を解決して、その普及を図ることが出来る潜熱回収型熱源機の排水システムを提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
第1の発明による潜熱回収型熱源機の排水システムは、上記目的を達成するために、潜熱回収型熱源機からドレンを排水するドレン管が水洗トイレに接続されて、潜熱回収型熱源機からのドレンが水洗トイレの便器内に排水されることを特徴としている。
【0012】
この第1の発明による潜熱回収型熱源機の排水システムは、潜熱回収型熱源機から排水されてくるドレンが、水洗トイレの便器内に排水されて、この水洗トイレから汚水用下水管などに流される。
【0013】
これによって、この潜熱回収型熱源機からのドレンを従来のように公共下水道に排水するための配管設備を備える必要が無くなる。
【0014】
さらに、潜熱回収型熱源機からのドレンが浄化槽や汚水用公共下水道に接続されている水洗トイレを介して排水されるので、従来のようにドレンを中和して排水する必要が無くなることによって潜熱回収型熱源機に中和器を備える必要が無くなり、潜熱回収型熱源機の普及に大いに貢献することが出来るようになる。
【0015】
第2の発明による潜熱回収型熱源機の排水システムは、前記目的を達成するために、第1の発明の構成に加えて、前記洗浄タンクにバッファ・タンクが取り付けられて、洗浄タンクに接続されたドレン管からのドレンがバッファ・タンクに貯水された後、このバッファ・タンクから水洗トイレの便器内に排水されることを特徴としている。
【0016】
この第2の発明による潜熱回収型熱源機の排水システムは、ガスの燃焼によって発生する排ガスおよび水蒸気が有する潜熱によって水等の加熱を行う潜熱回収型熱源機から排出されるドレンが、ドレン管を通って、水洗トイレの洗浄タンク内に設けられたバッファ・タンク内に一旦貯水される。
【0017】
そして、このバッファ・タンクから貯水されているドレンが、例えばタイマ付き開閉弁などの作動によって一定時間毎に、水洗トイレの便器内に排水される。
【0018】
これによって、潜熱回収型熱源機から排水されてくるドレンによって、水洗トイレの便器内の洗浄が行われる。
【0019】
第3の発明による潜熱回収型熱源機の排水システムは、前記目的を達成するために、第2の発明の構成に加えて、前記バッファ・タンクから溢れたドレンが洗浄タンク内に貯水されることを特徴としている。
【0020】
この第3の発明による潜熱回収型熱源機の排水システムは、ガスの燃焼によって発生する排ガスおよび水蒸気が有する潜熱によって水等の加熱を行う潜熱回収型熱源機から排出されるドレンの一部が、水洗トイレの洗浄タンク内に貯水される。
【0021】
そして、水洗トイレにおいて洗浄水が使用される際に、洗浄タンクに貯水された潜熱回収型熱源機からのドレンが、この洗浄タンクに洗浄水として貯水された水道水とともに水洗トイレの便器に流されることにより、洗浄水として使用される。
【0022】
以上のように、この第3の発明によれば、従来はそのまま捨てられていた潜熱回収型熱源機からのドレンを水洗トイレの洗浄水として使用することにより、水資源の有効利用を図ることが出来るようになり、これによって、潜熱回収型熱源機の普及に大いに貢献することが出来るようになる。
【0023】
第4の発明による潜熱回収型熱源機の排水システムは、前記目的を達成するために、第3の発明の構成に加えて、前記洗浄タンクに給水を行う水道管に取り付けられている給水弁の弁開閉機構が、洗浄タンク内における洗浄水の貯水量が最大貯水量よりもあらかじめ定められた量だけ少ない量のときに水道管からの給水を停止させるよう設定され、潜熱回収型熱源機からのドレンによって洗浄タンク内の洗浄水が最大貯水量まで貯水されることを特徴としている。
【0024】
この第4の発明による潜熱回収型熱源機の排水システムによれば、洗浄タンク内に水道管から水道水が洗浄水として給水される際に、洗浄タンク内の洗浄水の貯水量がその最大貯水量に達する前に、この水道管からの水道水の給水が給水弁の弁開閉機構によって停止される。そして、洗浄タンクの最大貯水量は、潜熱回収型熱源機から洗浄タンクに流入されるドレンによって確保される。
【0025】
この洗浄タンクにおける洗浄水のうち、潜熱回収型熱源機からのドレンによって確保される量は、潜熱回収型熱源機から排出されるドレンの量によってあらかじめ設定される。
【0026】
第5の発明による潜熱回収型熱源機の排水システムは、前記目的を達成するために、第3の発明の構成に加えて、前記洗浄タンクの最大貯水量が貯水されたときの水面とほぼ同じ高さ位置に洗浄水排水管の一端が接続され、この洗浄水排水管の他端が洗浄タンクから水洗トイレの便器に洗浄水を給水する洗浄水給水管に接続されて、洗浄タンク内の最大貯水量以上の洗浄水が洗浄水排水管から洗浄水給水管に排水されることを特徴としている。
【0027】
この第5の発明による潜熱回収型熱源機の排水システムによれば、洗浄タンク内に流入される潜熱回収型熱源機からのドレンの量があらかじめ想定されている量よりも増加して、洗浄タンク内の洗浄水がその最大貯水量を超えたときに、その最大貯水量を超えた分の洗浄水は、洗浄タンクとこの洗浄タンクから水洗トイレの便器に洗浄水を給水する洗浄水給水管との間に接続された洗浄水排水管によって、水洗トイレの便器内に排出される。
【0028】
これによって、潜熱回収型熱源機からの余剰のドレンも、浄化槽や汚水用公共下水道に接続されている水洗トイレを介して排水されるので、強酸性液体であるドレンを安全に排水することが出来る。
【0029】
第6の発明による潜熱回収型熱源機の排水システムは、前記目的を達成するために、第1の発明の構成に加えて、潜熱回収型熱源機からドレンを排水するドレン管が水洗トイレの洗浄タンクに接続されて、潜熱回収型熱源機からのドレンが洗浄タンク内に貯水されることを特徴としている。
【0030】
この第6の発明による潜熱回収型熱源機のドレン利用システムによれば、ガスの燃焼によって発生する排ガスおよび水蒸気が有する潜熱によって水等の加熱を行う潜熱回収型熱源機から排出されるドレンが、水洗トイレの洗浄タンク内に貯水される。
【0031】
そして、水洗トイレにおいて洗浄水が使用される際に、洗浄タンクに貯水された潜熱回収型熱源機からのドレンが、この洗浄タンクに洗浄水として貯水された水道水とともに水洗トイレの便器に流されることにより、洗浄水として使用される。
【0032】
これによって、従来はそのまま捨てられていた潜熱回収型熱源機からのドレンを水洗トイレの洗浄水として使用することにより、水資源の有効利用を図ることが出来るようになる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の最も好適と思われる実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明を行う。
なお、この発明は、潜熱回収型のあらゆる熱源機について適用されるが、以下においては、潜熱回収型の給湯器を例に挙げて説明を行う。
【0034】
図1は、この発明による潜熱回収型熱源機のドレン利用システムの実施形態における一例を示すシステム構成図である。
【0035】
この図1において、潜熱回収型熱源機である給湯器10は、そのドレン管10Aが水洗トイレ11の洗浄タンク12に接続されていて、給湯器10における潜熱回収によって生成されたドレンが、ドレン管10Aを通って洗浄タンク12に流入されるようになっている。
【0036】
この図1中、11Aは便器であり、13は洗浄タンク12に水道水を給水するための水道管である。
【0037】
図2は、洗浄タンク12の構造の一例を示す構成図である。
この図2において、洗浄タンク12の内壁上部に、バッファ・タンク12Aが取り付けられており、このバッファ・タンク12Aの上部に給湯器10からのドレン管10Aが接続されていて、給湯器10から排出されてくるドレンがバッファ・タンク12A内に流入されるようになっている。
【0038】
このバッファ・タンク12Aの外壁上部には、後述する排水上限位置L1よりも上方の位置に、オーバ・フロー排水管12Bが取り付けられていて、バッファ・タンク12A内からオーバ・フローしたドレンが、洗浄タンク12内に流入されるようになっている。
【0039】
このバッファ・タンク12Aの底部付近にドレン給水管12Gの一端が接続され、このドレン給水管12Gの他端が便器11A内に接続されている。
そして、このドレン給水管12Gの途中には、タイマ付き開閉弁12Hが取り付けられている。
【0040】
洗浄タンク12内の上部には、水道管13に接続された給水弁12Cが取り付けられている。
【0041】
この給水弁12Cは、フロートを備えたボール・タップ式等の図示しない弁開閉機構によって、洗浄タンク12内の洗浄水の水面が後述するような上水下限位置L3まで下降してきたときに開放されて、水道管13から水道水を洗浄タンク12内に流入させ、洗浄タンク12内の洗浄水の水面が後述するような上水上限位置L2まで上昇したときに閉じられて、水道管13からの洗浄水の給水を停止するよう調整されている。
【0042】
洗浄タンク12の底部付近の上水下限位置L3と同じ高さ位置に、洗浄タンク12から水洗トイレ11の便器11Aへの洗浄水の給水を行う洗浄水給水管12Dが接続されており、この洗浄水給水管12Dの途中に、タイマ付き開閉弁12Eが取り付けられている。
【0043】
そして、洗浄タンク12の排水上限位置L1と同じ高さ位置に、洗浄水オーバ・フロー管12Fの一端が接続され、この洗浄水オーバ・フロー管12Fの他端が洗浄水給水管12Dに接続されていて、後述するように、洗浄タンク12内において上水上限位置L1を超えた洗浄水が洗浄水オーバ・フロー管12Fを介して洗浄水給水管12D内に排水されるようになっている。
【0044】
なお、上記において、洗浄タンク12の排水上限位置L1は、水洗トイレ11における水洗に十分な量の洗浄水を貯水する高さ位置に設定され、上水上限位置L2は、水洗トイレ11における水洗に必要な量の洗浄水を貯水する高さ位置に設定され、上水下限位置L3は、洗浄タンク12の上水上限位置L2との間の部分の容量が水洗トイレ11の水洗に必要な洗浄水の貯水量となるように設定されている。
【0045】
次に、上記の潜熱回収型熱源機のドレン利用システムの作動について説明を行う。
【0046】
給湯器10で生成されるドレンは、ドレン管10Aから洗浄タンク12内に取り付けられているバッファ・タンク12A内に流入される。
【0047】
そして、このバッファ・タンク12Aにおいて、流入されたドレンの水面がオーバ・フロー排水管12Bの取り付け位置よりも高くなると、そのオーバ・フローしたドレンは、オーバ・フロー排水管12Bから洗浄タンク12内に排水されて貯水される。
【0048】
洗浄タンク12において、便器11Aでの使用によって洗浄タンク12内の洗浄水の水面が上水下限位置L3の位置まで下降すると、図示しない弁開閉機構の作動によって給水弁12Cが開かれて、水道管13から水道水が洗浄タンク12内に流入される。
【0049】
そして、この水道管13からの給水(さらには、バッファ・タンク12Aからのオーバ・フロー水)によって、洗浄タンク12内の水面が上水上限位置L2の位置まで上昇すると、弁開閉機構の作動によって給水弁12Cが閉じられて、水道管13からの給水が停止される。
【0050】
この後、バッファ・タンク12Aからのオーバ・フロー水によって、洗浄タンク12内の水面がさらに上昇して排水上限位置L1の高さまで来ると、それ以上のバッファ・タンク12Aからのオーバ・フロー水は、洗浄水オーバ・フロー管12Fを通って洗浄水給水管12Dから便器11A内に排水される。
【0051】
このようにして、洗浄タンク12内に洗浄水が貯水されて、その水面が少なくとも上水上限位置L2以上の位置に位置している状態で、水洗トイレ11の利用者によって洗浄水を使用する操作が行われると、タイマ付き開閉弁12Eが開放されるとともにタイマがオンされる。
【0052】
これによって、洗浄タンク12内に貯水されている洗浄水が、洗浄水給水管12Dから便器11A内に給水されて、便器11A内の洗浄が行われる。
【0053】
そして、この後、タイマ付き開閉弁12Eのタイマの設定時間が経過すると、タイマ付き開閉弁12Eが閉じられて、便器11Aへの洗浄水の給水が終了する。
【0054】
このタイマ付き開閉弁12Eのタイマの設定時間は、洗浄タンク12内の洗浄水の水面が、便器11Aへの給水によって上水下限位置L3の位置まで下降するのに十分な時間にあらかじめ設定されている。
【0055】
この便器11Aへの給水の終了後、洗浄タンク12内の洗浄水の水面が上水下限位置L3の位置まで下降すると、前述したように、弁開閉機構の作動によって給水弁12Cが開かれて、水道管13から水道水が洗浄タンク12内に流入され、これによって、再度、洗浄タンク12内に洗浄水が貯水される。
【0056】
上記の潜熱回収型熱源機のドレン利用システムは、以上のような水洗トイレ11の通常の洗浄動作に加えて、ドレン給水管12Gに取り付けられているタイマ付き開閉弁12Hが、あらかじめ設定されている時間間隔毎に開放されて、バッファ・タンク12A内に貯水されたドレンをドレン給水管12Gを介して便器11A内に排水する。
【0057】
これによって、便器11A内の洗浄が、一定時間毎に自動的に行われる。
【0058】
そして、タイマ付き開閉弁12Hは、あらかじめ設定されているタイマの経過後に閉じられることによって、バッファ・タンク12A内へのドレンの貯水が再度開始される。
【0059】
以上のように、上記潜熱回収型熱源機のドレン利用システムによれば、給湯器10から排出されるドレンが、水洗トイレ11の洗浄タンク12内に給水されて、便器11Aの洗浄水として使用されるので、この給湯器10からのドレンを、従来のように公共下水道に排水するための配管設備を備える必要が無くなる。
【0060】
そして、この潜熱回収型熱源機のドレン利用システムによれば、給湯器10からのドレンが、浄化槽や汚水用公共下水道に接続されている水洗トイレ11を介して排水されるので、従来のように、必ずしもドレンを中和して排水する必要が無くなり、これによって、給湯器10に中和器を備える必要が無くなる。
【0061】
この場合、給湯器10が中和器を備えているときには、ドレン管10Aに塩化ビニル管を使用することが出来るが、給湯器10が中和器を備えていないときには、ドレン管10Aには、ステンレス管等の耐腐食性を有する配管を使用する必要がある。
【0062】
さらに、この潜熱回収型熱源機のドレン利用システムによれば、従来はそのまま捨てられていた給湯器10からのドレンを、水洗トイレ11の洗浄水として使用することにより、水資源の有効利用を図ることが出来るようになる。
【0063】
図3は、洗浄タンク12の構造の他の例を示す構成図である。
この図3の例の洗浄タンク12は、給湯器10からドレン管10Aを介して排出されてくるドレンが、直接洗浄タンク12内に流入されるようになっており、図2の例のようなバッファ・タンクやドレン給水管12G,タイマ付き開閉弁12Hは設けられていない。
【0064】
他の構成は、図2の例の構成と同様であり、同一に符号が付されている。
【0065】
なお、この例において、洗浄タンク12の排水上限位置L1は、水洗トイレ11における水洗に十分な量の洗浄水を貯水する高さ位置に設定され、上水上限位置L2は、給湯器10から流入されるドレンの量の分だけ排水上限位置L1よりも低い位置に設定され、上水下限位置L3は、洗浄タンク12の上水上限位置L2との間の部分の容量が水洗トイレ11の水洗にほぼ必要な洗浄水の貯水量となるように設定されている。
【0066】
この例の潜熱回収型熱源機のドレン利用システムは、上水上限位置L2までの水量が水道管13から供給される水道水によって貯水され、この上水上限位置L2から排水上限位置L1までの水量が、ドレン管10Aから流入される給湯器10からのドレンによって貯水される。
【0067】
排水上限位置L1を超えたドレンは、洗浄水オーバ・フロー管12Fから洗浄水給水管12Dに排水される。
水洗トイレ11の洗浄時の作動は、前述した例の場合とほぼ同様である。
【0068】
この例の潜熱回収型熱源機のドレン利用システムも、給湯器10から排出されるドレンを、従来のように公共下水道に排水するための配管設備を備える必要が無くなるとともに、給湯器10に中和器を備える必要が無くなり、そして、水資源の有効利用を図ることが出来るようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における一例を模式的に示すシステム構成図である。
【図2】同例における洗浄タンクの構成の一例を示す断面図である。
【図3】同例における洗浄タンクの構成の他の例を示す断面図である。
【図4】従来例を示す潜熱回収型熱源機の概略構成図である。
【符号の説明】
10 …給湯器(潜熱回収型熱源機)
10A …ドレン管
11 …水洗トイレ
11A …便器
12 …洗浄タンク
12A …バッファ・タンク
12B …オーバ・フロー排水管
12C …給水弁
12D …洗浄水給水管
12E …タイマ付き開閉弁
12F …洗浄水オーバ・フロー管(洗浄水排水管)
12G …ドレン給水管
12H …タイマ付き開閉弁
13 …水道管

Claims (6)

  1. 潜熱回収型熱源機からドレンを排水するドレン管が水洗トイレに接続されて、潜熱回収型熱源機からのドレンが水洗トイレの便器内に排水されることを特徴とする潜熱回収型熱源機のドレン利用システム。
  2. 前記洗浄タンクにバッファ・タンクが取り付けられて、洗浄タンクに接続されたドレン管からのドレンがバッファ・タンクに貯水された後、このバッファ・タンクから水洗トイレの便器内に排水される請求項1に記載の潜熱回収型熱源機のドレン利用システム。
  3. 前記バッファ・タンクから溢れたドレンが洗浄タンク内に貯水される請求項2に記載の潜熱回収型熱源機のドレン利用システム。
  4. 前記洗浄タンクに給水を行う水道管に取り付けられている給水弁の弁開閉機構が、洗浄タンク内における洗浄水の貯水量が最大貯水量よりもあらかじめ定められた量だけ少ない量のときに水道管からの給水を停止させるよう設定され、潜熱回収型熱源機からのドレンによって洗浄タンク内の洗浄水が最大貯水量まで貯水される請求項3に記載の潜熱回収型熱源機のドレン利用システム。
  5. 前記洗浄タンクの最大貯水量が貯水されたときの水面とほぼ同じ高さ位置に洗浄水排水管の一端が接続され、この洗浄水排水管の他端が洗浄タンクから水洗トイレの便器に洗浄水を給水する洗浄水給水管に接続されて、洗浄タンク内の最大貯水量以上の洗浄水が洗浄水排水管から洗浄水給水管に排水される請求項3に記載の潜熱回収型熱源機のドレン利用システム。
  6. 潜熱回収型熱源機からドレンを排水するドレン管が水洗トイレの洗浄タンクに接続されて、潜熱回収型熱源機からのドレンが洗浄タンク内に貯水されることを特徴とする潜熱回収型熱源機のドレン利用システム。
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