JP3152250B2 - 増分値による予見制御方法 - Google Patents
増分値による予見制御方法Info
- Publication number
- JP3152250B2 JP3152250B2 JP35478891A JP35478891A JP3152250B2 JP 3152250 B2 JP3152250 B2 JP 3152250B2 JP 35478891 A JP35478891 A JP 35478891A JP 35478891 A JP35478891 A JP 35478891A JP 3152250 B2 JP3152250 B2 JP 3152250B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- increment value
- correction command
- value
- target
- output
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロボットや工作機械等
の制御方式に関する。
の制御方式に関する。
【0002】
【従来の技術】未来目標値が既知である制御方式とし
て、特開昭62−118405号公報において提案され
た方式がある。この方式では、制御系のステップ応答を
もとに未来目標値、過去の補正指令増分値、現時刻の出
力、およびあらかじめ定められる定数を用い、簡単な四
則演算により未来目標値に最適に追従する制御アルゴリ
ズムを得ることができる。また、本出願人は、上述の設
計法における制御系のステップ応答のサンプリング点数
を短縮する方法として、ステップ応答の最初の数個だけ
サンプリングして、その後はステップ応答の差分値が一
定減衰比で減少するものと近似する方法を特願平3−2
03882号において提案している。
て、特開昭62−118405号公報において提案され
た方式がある。この方式では、制御系のステップ応答を
もとに未来目標値、過去の補正指令増分値、現時刻の出
力、およびあらかじめ定められる定数を用い、簡単な四
則演算により未来目標値に最適に追従する制御アルゴリ
ズムを得ることができる。また、本出願人は、上述の設
計法における制御系のステップ応答のサンプリング点数
を短縮する方法として、ステップ応答の最初の数個だけ
サンプリングして、その後はステップ応答の差分値が一
定減衰比で減少するものと近似する方法を特願平3−2
03882号において提案している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが上述の設計法
では、未来目標値、過去の補正指令増分値、現時刻の出
力の値をそのまま利用しているため、データのビット長
が長くなり、メモリや演算時間の増加等の問題点があっ
た。そこで、本発明は、必要メモリの削減および演算時
間の短縮を目的とする。
では、未来目標値、過去の補正指令増分値、現時刻の出
力の値をそのまま利用しているため、データのビット長
が長くなり、メモリや演算時間の増加等の問題点があっ
た。そこで、本発明は、必要メモリの削減および演算時
間の短縮を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、本発明は、未来目標値があらかじめ与えられ、目標
指令に制御対象の出力を追従させるよう、Mステップ先
までの目標指令増分値{Δr(i+1),Δr(i+2),…, Δr
(i+M) }と制御対象の出力増分値Δy(i) を入力し、補
正指令増分値Δu(i) を制御対象に出力する制御系にお
いて、前記Mステップ先までの目標指令増分値と、前記
制御対象の出力増分値と、現在時刻iにおける前記補正
指令増分値Δu(i) とN−1ステップ過去までの補正指
令増分値{Δu(i-1),Δu(i-2),…, Δu(i-N+1) }と
制御対象の動特性に関する情報を用いて、Mステップ先
の偏差増分値{Δe* (i+1),Δe* (i+2),…, Δe* (i
+M) }を予測し、評価関数式
め、本発明は、未来目標値があらかじめ与えられ、目標
指令に制御対象の出力を追従させるよう、Mステップ先
までの目標指令増分値{Δr(i+1),Δr(i+2),…, Δr
(i+M) }と制御対象の出力増分値Δy(i) を入力し、補
正指令増分値Δu(i) を制御対象に出力する制御系にお
いて、前記Mステップ先までの目標指令増分値と、前記
制御対象の出力増分値と、現在時刻iにおける前記補正
指令増分値Δu(i) とN−1ステップ過去までの補正指
令増分値{Δu(i-1),Δu(i-2),…, Δu(i-N+1) }と
制御対象の動特性に関する情報を用いて、Mステップ先
の偏差増分値{Δe* (i+1),Δe* (i+2),…, Δe* (i
+M) }を予測し、評価関数式
【0005】
【数2】
【0006】が最小となるように、現在時刻iにおける
補正指令増分値Δu(i) を求め、その補正指令増分値Δ
u(i) の積算により補正指令u(i) を求め、制御対象に
出力することを特徴とするものである。
補正指令増分値Δu(i) を求め、その補正指令増分値Δ
u(i) の積算により補正指令u(i) を求め、制御対象に
出力することを特徴とするものである。
【0007】
【作用】上記手段により、より少ないメモリ,より短い
演算時間で動作する予見制御系が実現される。
演算時間で動作する予見制御系が実現される。
【0008】
【実施例】本発明は従来技術で述べた何れの方法にも、
あるいは、それ以外の方法にも適用できるが、ここで
は、特願平3−203882号の発明に適用した場合に
ついて説明する。図1は、本発明の構成を示すブロック
図であり、同図において、1は指令発生器であり、2は
未来目標指令増分値Δr(j) (j=i,i+1,i+2, ……,i+M)
のメモリ、3は定数Q,E,v1 ,v2 ,……,vM ,
g1 ,g2 ,……,gN-1 のメモリ、4は1サンプリン
グ前の時刻よりN−1回前までの補正指令増分値Δu
(j)(j=i-1,i-2,……,i-N+1) のメモリである。また、5
は演算器であり、
あるいは、それ以外の方法にも適用できるが、ここで
は、特願平3−203882号の発明に適用した場合に
ついて説明する。図1は、本発明の構成を示すブロック
図であり、同図において、1は指令発生器であり、2は
未来目標指令増分値Δr(j) (j=i,i+1,i+2, ……,i+M)
のメモリ、3は定数Q,E,v1 ,v2 ,……,vM ,
g1 ,g2 ,……,gN-1 のメモリ、4は1サンプリン
グ前の時刻よりN−1回前までの補正指令増分値Δu
(j)(j=i-1,i-2,……,i-N+1) のメモリである。また、5
は演算器であり、
【0009】
【数3】
【0010】なる演算によって、今回の補正指令増分値
Δu(i) を算出する。6はモ−タおよびその位置制御系
であり、目標指令増分値として、補正指令増分値Δu
(i) が入力され、モ−タの実際の位置y(i) を出力す
る。7はモ−タ位置の増分値Δy(i) を求める差分器で
あり、8は偏差増分値Δe(i) を求める減算器であり、
9はΔe(i) から偏差e(i) を求める積分器である。こ
こで、(1) 式の導出を行う。時刻iにおいて、mステッ
プ先の偏差は次式で予測される。
Δu(i) を算出する。6はモ−タおよびその位置制御系
であり、目標指令増分値として、補正指令増分値Δu
(i) が入力され、モ−タの実際の位置y(i) を出力す
る。7はモ−タ位置の増分値Δy(i) を求める差分器で
あり、8は偏差増分値Δe(i) を求める減算器であり、
9はΔe(i) から偏差e(i) を求める積分器である。こ
こで、(1) 式の導出を行う。時刻iにおいて、mステッ
プ先の偏差は次式で予測される。
【0011】
【数4】
【0012】ここで、hk (k=1,2,.....) は制御対象の
単位ステップ応答のサンプル間隔Tでのサンプル値Hk
(k=1,2,.....) の差分値( hk = Hk - Hk-1 )であ
る。また、PはNサンプリング後の減衰比であり、例え
ば、整定値が定常ゲインKS と一致するようにP=1−
{hN /( Ks - HN-1)}と与えてやれば良い。ここ
で、Nはステップ応答の立ち上がりの数個サンプルすれ
ば良い。(2)式より、時刻i+mでの偏差増分値Δe
* (i+m) は、
単位ステップ応答のサンプル間隔Tでのサンプル値Hk
(k=1,2,.....) の差分値( hk = Hk - Hk-1 )であ
る。また、PはNサンプリング後の減衰比であり、例え
ば、整定値が定常ゲインKS と一致するようにP=1−
{hN /( Ks - HN-1)}と与えてやれば良い。ここ
で、Nはステップ応答の立ち上がりの数個サンプルすれ
ば良い。(2)式より、時刻i+mでの偏差増分値Δe
* (i+m) は、
【0013】
【数5】
【0014】で予測できる。今、未来時刻i+Mまでの
増分偏差の予測値と現時刻iの偏差の重み付き二乗和J
を
増分偏差の予測値と現時刻iの偏差の重み付き二乗和J
を
【0015】
【数6】
【0016】を評価関数とし、このJが最小となるよう
に今回の補正指令増分値Δu(i) を選ぶものとする。こ
こでWm は未来時刻i+mにおける重みであり、その一
例を図2に示す。したがって、∂J/∂Δu(i) =0よ
り評価関数Jを最小とするΔu(i) は、未来補正指令増
分値Δu(i+1),Δu(i+2),…, Δu(i+M) =0と仮定す
ると前記(1) 式で与えられる。ただし、vm , Q,
gn , Eは、図3に示した制御対象のステップ応答を測
定し、重みWm を適当に与えることにより、あらかじめ
算出され、次式で与えられる。
に今回の補正指令増分値Δu(i) を選ぶものとする。こ
こでWm は未来時刻i+mにおける重みであり、その一
例を図2に示す。したがって、∂J/∂Δu(i) =0よ
り評価関数Jを最小とするΔu(i) は、未来補正指令増
分値Δu(i+1),Δu(i+2),…, Δu(i+M) =0と仮定す
ると前記(1) 式で与えられる。ただし、vm , Q,
gn , Eは、図3に示した制御対象のステップ応答を測
定し、重みWm を適当に与えることにより、あらかじめ
算出され、次式で与えられる。
【0017】
【数7】
【0018】次にDCサーボモータの位置制御系に本発
明を用いた場合の動作例を図4に示し、通常の位置制御
系の動作例を図5に示す。図4、図5においては、rは
モータの目標位置指令、yは応答、eは偏差である。ま
た、制御対象が指令増分値でなく、指令を入力する場合
には、演算器5の出力Δu(i)の積分u(i)を求
め、制御対象に出力してやれば良い。なお、ここでは本
発明を特願平3−203882号に適用した場合につい
て説明したが、従来技術で述べた他の方式、あるいは、
それ以外の方式においても、未来偏差増分値を(3) 式の
ように、未来目標指令増分値,出力増分値,補正指令増
分値および過去の補正指令増分値によって予測し、評価
関数式(4) を最小とするように現在の補正指令増分値を
決定してやることにより、本発明を適用することができ
る。
明を用いた場合の動作例を図4に示し、通常の位置制御
系の動作例を図5に示す。図4、図5においては、rは
モータの目標位置指令、yは応答、eは偏差である。ま
た、制御対象が指令増分値でなく、指令を入力する場合
には、演算器5の出力Δu(i)の積分u(i)を求
め、制御対象に出力してやれば良い。なお、ここでは本
発明を特願平3−203882号に適用した場合につい
て説明したが、従来技術で述べた他の方式、あるいは、
それ以外の方式においても、未来偏差増分値を(3) 式の
ように、未来目標指令増分値,出力増分値,補正指令増
分値および過去の補正指令増分値によって予測し、評価
関数式(4) を最小とするように現在の補正指令増分値を
決定してやることにより、本発明を適用することができ
る。
【0019】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、より少ないメモリ、より短い演算時間で動作する予
見制御系を実現できる。
ば、より少ないメモリ、より短い演算時間で動作する予
見制御系を実現できる。
【図1】本発明の具体的実施例を示す図
【図2】重みWm の一例
【図3】制御対象のステップ応答
【図4】本発明の動作説明図
【図5】本発明の動作説明図
1 指令発生器 2 未来目標指令増分値 Δr(j)(j=i,i+1,i+2,……,i
+M) のメモリ 3 定数Q,E,v1 ,v2 ,…,vM ,g1 ,g2 ,
…,gN-1 のメモリ 4 補正指令増分値 Δu(j)(j=i-1,i-2,……,i-N+1)
のメモリ 5 演算器 6 モータおよびその位置制御系 7 差分器 8 減算器 9 積分器
+M) のメモリ 3 定数Q,E,v1 ,v2 ,…,vM ,g1 ,g2 ,
…,gN-1 のメモリ 4 補正指令増分値 Δu(j)(j=i-1,i-2,……,i-N+1)
のメモリ 5 演算器 6 モータおよびその位置制御系 7 差分器 8 減算器 9 積分器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05B 13/02 G05B 21/02
Claims (1)
- 【請求項1】 未来目標値があらかじめ与えられ、目標
指令に制御対象の出力を追従させるよう、Mステップ先
までの目標指令増分値{Δr(i+1),Δr(i+2),…, Δr
(i+M) }と制御対象の出力増分値Δy(i) を入力し、補
正指令u(i)を制御対象に出力する制御系において、前
記Mステップ先までの目標指令増分値と、前記制御対象
の出力増分値と、現在時刻iにおける前記補正指令増分
値Δu(i)とN−1ステップ過去までの補正指令増分値
{Δu(i-1),Δu(i-2),…, Δu(i-N+1) }と制御対象
の動特性に関する情報とを用いて、Mステップ先までの
偏差増分値{Δe* (i+1),Δe* (i+2),…, Δe* (i+
M) }を予測し、評価関数式 【数1】 が最小となるように、現在時刻iにおける補正指令増分
値Δu(i) を求め、その補正指令増分値Δu(i) の積算
により補正指令u(i) を求め、制御対象に出力すること
を特徴とする増分値による予見制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35478891A JP3152250B2 (ja) | 1991-12-18 | 1991-12-18 | 増分値による予見制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35478891A JP3152250B2 (ja) | 1991-12-18 | 1991-12-18 | 増分値による予見制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0798602A JPH0798602A (ja) | 1995-04-11 |
JP3152250B2 true JP3152250B2 (ja) | 2001-04-03 |
Family
ID=18439911
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35478891A Expired - Fee Related JP3152250B2 (ja) | 1991-12-18 | 1991-12-18 | 増分値による予見制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3152250B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014034813A (ja) * | 2012-08-09 | 2014-02-24 | Inoac Corp | 重機上載用防振構造 |
-
1991
- 1991-12-18 JP JP35478891A patent/JP3152250B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014034813A (ja) * | 2012-08-09 | 2014-02-24 | Inoac Corp | 重機上載用防振構造 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0798602A (ja) | 1995-04-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100352024B1 (ko) | 모터속도제어장치 | |
US5533166A (en) | Method for calculating speed estimated value in speed control system | |
KR100444806B1 (ko) | 동기제어장치 | |
JP3152250B2 (ja) | 増分値による予見制御方法 | |
JP3152251B2 (ja) | 増分値演算による学習制御方法 | |
JP3006223B2 (ja) | 電動機の制御装置 | |
JP3109605B2 (ja) | 学習制御方法 | |
JPH03175502A (ja) | 間引き学習制御方式 | |
JP2541163B2 (ja) | 周期的目標値に最適に追従する制御方式 | |
JPH05119828A (ja) | ステツプ応答を用いた予見制御方式 | |
JP3551345B2 (ja) | 同期制御装置 | |
JPH0527829A (ja) | 予見制御方式 | |
JP3870767B2 (ja) | 予測制御方法 | |
JP2921056B2 (ja) | 速度指令の補正による学習制御装置 | |
JP2876702B2 (ja) | 学習制御方法 | |
JP3039573B2 (ja) | 学習制御方式 | |
JPH06292385A (ja) | 誘導電動機のディジタル電流制御方法 | |
JP2541166B2 (ja) | 学習制御方法 | |
JP3864291B2 (ja) | 多軸制御装置 | |
JP3196907B2 (ja) | 出力検出にむだ時間を持つ系の学習制御装置 | |
JPH04369002A (ja) | 近似ステップ応答による予見学習制御方式 | |
JPH0830979B2 (ja) | 周期的目標値に最適に追従する制御方法 | |
JP3039814B2 (ja) | 学習制御方式 | |
JPH10174479A (ja) | 同期制御装置 | |
JPH0743608B2 (ja) | 未来目標値と過去の操作量の情報を用いるディジタル制御装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090126 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100126 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110126 Year of fee payment: 10 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |