JP3152251B2 - 増分値演算による学習制御方法 - Google Patents
増分値演算による学習制御方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繰り返し動作をする工
作機械、ロボット等の制御方式に関する。
作機械、ロボット等の制御方式に関する。
【0002】
【従来の技術】繰り返し目標値に対する学習制御系の設
計法としては、本出願人が特開平1ー237701号公報におい
て、提案した方式がある。この方式の第1の発明では、
同じ目標値に対する動作を繰り返し、現在および前回試
行時の偏差と、現在および過去の補正量の増分値と、制
御対象のステップ応答とをもとに未来の偏差を予測し、
その予測値の重み付き2乗和を評価関数として、その評
価関数が最小となるように制御入力を補正するため、最
終的には目標値と出力が一致し、高精度な追従動作が実
現される。また、本出願人は、上述の設計法における制
御系のステップ応答のサンプリング点数を短縮する方法
として、ステップ応答を最初の数個だけサンプリングし
て、その後はステップ応答の差分値が一定減衰比で減少
するものと近似する方法を特願平3-173091において提案
している。さらに本出願人は、特願平2ー196940号におい
て、モータの位置制御系に対して、学習制御器を位置ル
ープの内側に挿入し、その入力を位置追従偏差あるいは
その定数倍した値とし、未来の偏差を予測して、その予
測値の重み付き2乗和が最小となるように補正指令u
(i) を補正し、これを補正速度指令として速度制御器に
入力する方式を提案している。
計法としては、本出願人が特開平1ー237701号公報におい
て、提案した方式がある。この方式の第1の発明では、
同じ目標値に対する動作を繰り返し、現在および前回試
行時の偏差と、現在および過去の補正量の増分値と、制
御対象のステップ応答とをもとに未来の偏差を予測し、
その予測値の重み付き2乗和を評価関数として、その評
価関数が最小となるように制御入力を補正するため、最
終的には目標値と出力が一致し、高精度な追従動作が実
現される。また、本出願人は、上述の設計法における制
御系のステップ応答のサンプリング点数を短縮する方法
として、ステップ応答を最初の数個だけサンプリングし
て、その後はステップ応答の差分値が一定減衰比で減少
するものと近似する方法を特願平3-173091において提案
している。さらに本出願人は、特願平2ー196940号におい
て、モータの位置制御系に対して、学習制御器を位置ル
ープの内側に挿入し、その入力を位置追従偏差あるいは
その定数倍した値とし、未来の偏差を予測して、その予
測値の重み付き2乗和が最小となるように補正指令u
(i) を補正し、これを補正速度指令として速度制御器に
入力する方式を提案している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの方式
では、目標指令や制御対象の出力や偏差、あるいは、補
正指令などの値をそのまま利用しているため、データの
ビット長が長くなり、メモリや演算時間の増加等の問題
点があった。そこで本発明は、必要メモリの削減および
演算時間の短縮を目的とする。
では、目標指令や制御対象の出力や偏差、あるいは、補
正指令などの値をそのまま利用しているため、データの
ビット長が長くなり、メモリや演算時間の増加等の問題
点があった。そこで本発明は、必要メモリの削減および
演算時間の短縮を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、本発明は、同じパターンを繰り返す目標指令に制御
対象の出力を追従させるよう、目標指令の増分値と制御
対象の出力の増分値を入力し、補正指令、あるいはその
増分値を制御対象へ出力する制御系において、k回目試
行時の時刻iに、前記目標指令の増分値Δr(i) と制御
対象の出力の増分値Δyk (i) との差分により、追従偏
差の増分値Δek (i) 、および、その積分値ek (i) を
求め、さらに、前記偏差の増分値Δek (i) と、前回試
行時の偏差の増分値と、過去および現在時刻の補正量の
増分値と、制御対象の動特性に関する情報とにより、M
ステップ未来までの偏差の増分値{Δek (i+1),Δek
(i+2),…, Δek (i+M) }を予測し、評価関数
め、本発明は、同じパターンを繰り返す目標指令に制御
対象の出力を追従させるよう、目標指令の増分値と制御
対象の出力の増分値を入力し、補正指令、あるいはその
増分値を制御対象へ出力する制御系において、k回目試
行時の時刻iに、前記目標指令の増分値Δr(i) と制御
対象の出力の増分値Δyk (i) との差分により、追従偏
差の増分値Δek (i) 、および、その積分値ek (i) を
求め、さらに、前記偏差の増分値Δek (i) と、前回試
行時の偏差の増分値と、過去および現在時刻の補正量の
増分値と、制御対象の動特性に関する情報とにより、M
ステップ未来までの偏差の増分値{Δek (i+1),Δek
(i+2),…, Δek (i+M) }を予測し、評価関数
【0005】
【数2】
【0006】が最小となるように、現在時刻の補正量の
増分値Δσk (i) を決定し、 Δuk (i) = Δuk-1(i) + Δσk (i) により、補正指令の増分値Δuk (i) を求め、その補正
指令の増分値Δuk (i)の積分により補正指令uk (i)
を求め、制御対象へ出力することをことを特徴とするも
のである。
増分値Δσk (i) を決定し、 Δuk (i) = Δuk-1(i) + Δσk (i) により、補正指令の増分値Δuk (i) を求め、その補正
指令の増分値Δuk (i)の積分により補正指令uk (i)
を求め、制御対象へ出力することをことを特徴とするも
のである。
【0007】
【作用】上記手段により、より少ないメモリ、より短い
演算時間で、動作する学習制御系が構成される。
演算時間で、動作する学習制御系が構成される。
【0008】
【実施例】本発明は、従来技術で述べたいずれの方式に
も、あるいは、それ以外の方式にも適用可能であるが、
ここでは、特開平1ー237701号公報第1の発明に適用した
場合について、その具体的実施例を図1に示して説明す
る。図中1は指令発生器であり、現在時刻i における目
標指令値r(i) の増分値Δr(i) を発生する。2は減算
器であり、目標指令増分値Δr(i) と出力増分値y
k (i) との偏差増分値Δek (i) を出力する。3は、定
数Q, A1,A2,…, AM , B,g1,g2,…, gN を記憶
するメモリ、4は、前回試行時の時刻iから現在時刻i
までの偏差増分値を記憶するメモリ、5は、Nサンプリ
ング過去から現在時刻iに至るまでの補正量増分値を記
憶するメモリ、6は、前回試行時の時刻iから現在時刻
iまでの補正指令増分値を記憶するメモリである。7は
現在の偏差ek (i) を求める積算器である。8は演算器
であり、
も、あるいは、それ以外の方式にも適用可能であるが、
ここでは、特開平1ー237701号公報第1の発明に適用した
場合について、その具体的実施例を図1に示して説明す
る。図中1は指令発生器であり、現在時刻i における目
標指令値r(i) の増分値Δr(i) を発生する。2は減算
器であり、目標指令増分値Δr(i) と出力増分値y
k (i) との偏差増分値Δek (i) を出力する。3は、定
数Q, A1,A2,…, AM , B,g1,g2,…, gN を記憶
するメモリ、4は、前回試行時の時刻iから現在時刻i
までの偏差増分値を記憶するメモリ、5は、Nサンプリ
ング過去から現在時刻iに至るまでの補正量増分値を記
憶するメモリ、6は、前回試行時の時刻iから現在時刻
iまでの補正指令増分値を記憶するメモリである。7は
現在の偏差ek (i) を求める積算器である。8は演算器
であり、
【0009】
【数3】
【0010】なる演算によって、時刻iにおける補正量
増分値Δσk (i) を算出する。さらに、9は現在の補正
量増分値Δσk (i) と、前回試行時の時刻iの補正指令
増分値Δuk-1(i)とを加算して、今回の補正指令増分値
Δuk (i) を出力する加算器である。11はモータおよ
びその位置制御系であり、目標位置指令の増分値とし
て、補正指令増分値Δuk (i) が入力され、モータの実
際の位置yk (i) を出力する。10はモータ位置の増分
値Δyk (i) を求める差分器である。ここで(1) 式の導
出を行う。いまk回目試行時の時刻iにおいて、mステ
ップ未来の偏差ek (i+m) は、次式で予測される。
増分値Δσk (i) を算出する。さらに、9は現在の補正
量増分値Δσk (i) と、前回試行時の時刻iの補正指令
増分値Δuk-1(i)とを加算して、今回の補正指令増分値
Δuk (i) を出力する加算器である。11はモータおよ
びその位置制御系であり、目標位置指令の増分値とし
て、補正指令増分値Δuk (i) が入力され、モータの実
際の位置yk (i) を出力する。10はモータ位置の増分
値Δyk (i) を求める差分器である。ここで(1) 式の導
出を行う。いまk回目試行時の時刻iにおいて、mステ
ップ未来の偏差ek (i+m) は、次式で予測される。
【0011】
【数4】
【0012】ここで、hj (j=1,2, ・・・,N) は、目標
位置指令として単位ステップを入れた場合のモータ位置
制御系の出力応答のサンプル値Hj の差分値(hj = H
j - Hj-1 )であり、Nは応答が充分に整定するよう
に、すなわちhn =0(n>N)となるように選ばれる。
(2) 式より、mステップ未来の偏差増分値Δek (i+m)
は、
位置指令として単位ステップを入れた場合のモータ位置
制御系の出力応答のサンプル値Hj の差分値(hj = H
j - Hj-1 )であり、Nは応答が充分に整定するよう
に、すなわちhn =0(n>N)となるように選ばれる。
(2) 式より、mステップ未来の偏差増分値Δek (i+m)
は、
【0013】
【数5】
【0014】で、予測される。ただし、未来の補正量増
分値Δσk (i+1)=Δσk (i+2)=…=0と仮定している。い
ま評価関数
分値Δσk (i+1)=Δσk (i+2)=…=0と仮定している。い
ま評価関数
【0015】
【数6】
【0016】が最小となるように、現在時刻の補正量の
増分値Δσk (i) を決定する。したがって、∂J/ ∂Δ
σk (i) = 0 より、評価関数式(4) を最小とするΔσk
(i) は、前記(1) 式で与えられる。ただし各定数、
qm , Q, Am ,B,gn は、次式で与えられる。
増分値Δσk (i) を決定する。したがって、∂J/ ∂Δ
σk (i) = 0 より、評価関数式(4) を最小とするΔσk
(i) は、前記(1) 式で与えられる。ただし各定数、
qm , Q, Am ,B,gn は、次式で与えられる。
【0017】
【数7】
【0018】また、制御対象が指令増分値ではなく、指
令を入力するばあいには、加算器9の出力Δuk (i) の
積分値uk (i) を求め、制御対象へ入力してやれば良
い。なお、ここでは本発明を特開平1-237701号公報第1
の発明に適用した場合について説明したが、従来技術で
述べた他の方式、あるいは、それ以外の方式において
も、未来偏差増分値を(3) 式のように、偏差増分値、お
よび、補正量増分値によって予測し、評価関数式(4) を
最小とするように現在の補正量増分値を決定してやるこ
とにより、本発明を適用することができる。
令を入力するばあいには、加算器9の出力Δuk (i) の
積分値uk (i) を求め、制御対象へ入力してやれば良
い。なお、ここでは本発明を特開平1-237701号公報第1
の発明に適用した場合について説明したが、従来技術で
述べた他の方式、あるいは、それ以外の方式において
も、未来偏差増分値を(3) 式のように、偏差増分値、お
よび、補正量増分値によって予測し、評価関数式(4) を
最小とするように現在の補正量増分値を決定してやるこ
とにより、本発明を適用することができる。
【0019】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、よ
り少ないメモリ、より短い演算時間で動作する学習制御
系を実現することができるという効果がある。
り少ないメモリ、より短い演算時間で動作する学習制御
系を実現することができるという効果がある。
【図1】 本発明の具体的実施例を示す図
1 指令発生器 2 減算器 3 定数Q,A 1 ,A 2 ,…,A M ,B,g1 ,g2 ,
…,gN を記憶するメモリ 4 偏差増分値を記憶するメモリ 5 補正量増分値を記憶するメモリ 6 補正指令増分値を記憶するメモリ 7 積算器 8 演算器 9 加算器 10 差分器 11 モータおよびその位置制御系
…,gN を記憶するメモリ 4 偏差増分値を記憶するメモリ 5 補正量増分値を記憶するメモリ 6 補正指令増分値を記憶するメモリ 7 積算器 8 演算器 9 加算器 10 差分器 11 モータおよびその位置制御系
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05B 13/02 G05B 21/02
Claims (1)
- 【請求項1】 同じパターンを繰り返す目標指令に制御
対象の出力を追従させるよう、目標指令の増分値と制御
対象の出力の増分値を入力し、補正指令を制御対象へ出
力する制御系において、k回目試行時の時刻iに、前記
目標指令の増分値Δr(i) と制御対象の出力の増分値Δ
yk (i) との差分により、追従偏差の増分値Δek (i)
、および、その積分値ek (i) を求め、さらに、前記
偏差の増分値Δek (i) と、前回試行時の偏差の増分値
と、過去および現在時刻の補正量の増分値と、制御対象
の動特性に関する情報とにより、Mステップ未来までの
偏差の増分値{Δek (i+1),Δek (i+2),…, Δek (i
+M) }を予測し、評価関数 【数1】 が最小となるように、現在時刻の補正量の増分値Δσk
(i)を決定し、 Δuk (i) = Δuk-1(i) + Δσk (i) により、補正指令の増分値Δuk (i) を求め、その補正
指令の増分値Δuk (i)の積分により補正指令uk (i)
を求め、制御対象へ出力することを特徴とする増分値演
算による学習制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35478991A JP3152251B2 (ja) | 1991-12-18 | 1991-12-18 | 増分値演算による学習制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35478991A JP3152251B2 (ja) | 1991-12-18 | 1991-12-18 | 増分値演算による学習制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05165504A JPH05165504A (ja) | 1993-07-02 |
JP3152251B2 true JP3152251B2 (ja) | 2001-04-03 |
Family
ID=18439918
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35478991A Expired - Fee Related JP3152251B2 (ja) | 1991-12-18 | 1991-12-18 | 増分値演算による学習制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3152251B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3175877B2 (ja) * | 1993-07-14 | 2001-06-11 | 株式会社安川電機 | 予見制御装置 |
-
1991
- 1991-12-18 JP JP35478991A patent/JP3152251B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05165504A (ja) | 1993-07-02 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
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Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090126 Year of fee payment: 8 |
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