JP3151910B2 - ブタジエン系重合体の製造方法 - Google Patents

ブタジエン系重合体の製造方法

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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ブタジエン系重合体の
製造方法に関し、さらに詳細にはビニル結合含量が高
く、かつ得られる結晶性重合体の融点を制御することが
可能な新規な触媒系を用いたブタジエン系重合体の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】1,3−ブタジエンを主成分とするブタ
ジエン系重合体の構造は、触媒系に大きく左右される。
例えば、遷移金属化合物とアルキルアルミニウムからな
る触媒系では、シスあるいはトランスの1,4−ポリブ
タジエンが得られることが知られている。また、CoB
2 (PPh3 2 、トリアルキルアルミニウムおよび
水からなる触媒系からは、シンジオタクチック1,2−
ポリブタジエンが得られることが知られている〔Y.O
bataら,Polym.J.,,207(197
5)、特公昭44−32425号公報〕。しかしなが
ら、この触媒系では、塩化メチレンに代表されるハロゲ
ン化炭化水素溶媒では高活性であるが、汎用的な炭化水
素溶媒には重合活性が低下し、得られる重合体の融点、
分子量も充分ではないという問題がある。
【0003】これに対し、BuLiまたはCr(aca
c)3 −Al(C2 5 3 からなる触媒系から、それ
ぞれアタクチックおよびアイソタクチック1,2−ポリ
ブタジエンが得られることが知られている〔A.F.H
alasaら,J.Polym.Sci.Polym.
Chem.Ed.,19,1357(1981);G.
Nattaら,Chem.Ind.(Millan),
41,1163(1959)〕。この触媒系において
は、工業的生産を考えた場合、触媒活性に問題があり実
用的ではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術の課題を背景になされたもので、特定の触媒系を用い
ることにより、炭化水素溶媒においても高活性で重合
し、得られる重合体が高ビニル結合含量で、かつ結晶性
であり、しかも重合体の結晶化度(融点)を制御するこ
とが可能なブタジエン系重合体の製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、1,3−ブタ
ジエンを少なくとも50モル%以上含有する共役ジエン
を、(A)コバルトの有機酸塩、(B)ホスフィン化合
物、および(C)アルミノオキサンを含有する触媒を用
い、不活性有機溶媒中で重合することを特徴とするブタ
ジエン系重合体の製造方法を提供するものである。
【0006】本発明で用いられる1,3−ブタジエン以
外の共役ジエンとしては、1,3−ペンタジエン、高級
アルキル基で置換された1,3−ブタジエン誘導体、2
−アルキル置換−1,3−ブタジエンなどが挙げられ
る。このうち、高級アルキル基で置換された1,3−ブ
タジエン誘導体としては、1−ペンチル−1,3−ブタ
ジエン、1−ヘキシル−1,3−ブタジエン、1−ヘプ
チル−1,3−ブタジエン、1−オクチル1,3−ブタ
ジエンなどが挙げられる。
【0007】また、2−アルキル置換−1,3−ブタジ
エンの代表的なものは、2−メチル−1,3−ブタジエ
ン(イソプレン)、2−エチル−1,3−ブタジエン、
2−プロピル−1,3−ブタジエン、2−イソプロピル
−1,3−ブタジエン、2−ブチル−1,3−ブタジエ
ン、2−イソブチル−1,3−ブタジエン、2−アミル
−1,3−ブタジエン、2−イソアミル−1,3−ブタ
ジエン、2−ヘキシル−1,3−ブタジエン、2−シク
ロヘキシル−1,3−ブタジエン、2−イソヘキシル−
1,3−ブタジエン、2−ヘプチル−1,3−ブタジエ
ン、2−イソヘプチル−1,3−ブタジエン、2−オク
チル−1,3−ブタジエン、2−イソオクチル−1,3
−ブタジエンなどが挙げられる。これらの共役ジエンの
なかで、1,3−ブタジエンと混合して用いられる好ま
しい共役ジエンとしては、イソプレン、1,3−ペンタ
ジエンが挙げられる。重合に供される単量体成分中の
1,3−ブタジエンの含有量は50モル%以上、好まし
くは70モル%以上であり、50モル%未満ではブタジ
エン系重合体中のビニル結合含量の制御が困難となり好
ましくない。
【0008】次に、本発明の触媒に使用される(A)コ
バルトの有機酸塩としては、有機溶媒への溶解性の面か
ら、好ましくは炭素数4以上のコバルトの有機酸塩であ
る。この(A)コバルトの有機酸塩は、酪酸塩、ヘキサ
ン酸塩、ヘプチル酸塩、2−エチル−ヘキシル酸などの
オクチル酸塩、デカン酸塩や、ステアリン酸、オレイン
酸、エルカ酸などの高級脂肪酸塩、安息香酸塩、トリル
酸塩、キシリル酸塩、エチル安息香酸などのアルキル、
アラルキル、アリル置換安息香酸酸塩やナフトエ酸塩、
アルキル、アラルキルもしくはアリル置換ナフトエ酸塩
を挙げることができる。これらのうち、2−エチルヘキ
シル酸のいわゆるオクチル酸塩や、ステアリン酸塩、安
息香酸塩が、有機溶媒への優れた溶解性のために好まし
い。
【0009】また、本発明の触媒のうち、(B)ホスフ
ィン化合物は、重合触媒の活性化、ビニル結合構造およ
び結晶性の制御に必須の成分であり、一般式(I)で表
される有機リン化合物である。
【0010】
【化1】
【0011】R1 、R2 およびR3 の炭素数は特に限定
されないが、好ましくは1〜6である。(B)ホスフィ
ン化合物としては、トリ−(3−メチルフェニル)ホス
フィン、トリ−(3−エチルフェニル)ホスフィン、ト
リ−(3,5−ジメチルフェニル)ホスフィン、トリ−
(3,4−ジメチルフェニル)ホスフィン、トリ−(3
−イソプロピルフェニル)ホスフィン、トリ−(3−t
−ブチルフェニル)ホスフィン、トリ−(3,5−ジエ
チルフェニル)ホスフィン、トリ−(3−メチル−5−
エチルフェニル)ホスフィン)、トリ−(3−フェニル
フェニル)ホスフィン、トリ−(3,4,5−トリメチ
ルフェニル)ホスフィン、トリ−(4−メトキシ−3,
5−ジメチルフェニル)ホスフィン、トリ−(4−エト
キシ−3,5−ジエチルフェニル)ホスフィン、トリ−
(4−ブトキシ−3,5−ジブチルフェニル)ホスフィ
ン、トリ(p−メトキシフェニルホスフィン)、トリシ
クロヘキシルホスフィン、ジシクロヘキシルフェニルホ
スフィン、トリベンジルホスフィン、トリ(4−メチル
フェニルホスフィン)、トリ(4−エチルフェニルホス
フィン)などを使用することができる。これらのうち、
特に好ましいものとしては、トリフェニルホスフィン、
トリ−(3−メチルフェニル)ホスフィン、トリ−(4
−メトキシ−3,5−ジメチルフェニル)ホスフィンな
どが挙げられる。
【0012】さらに、本発明の触媒のうち、(C)アル
ミノオキサンとしては、例えば一般式(II) または一般
式(III)
【0013】
【化2】
【0014】
【化3】
【0015】(式中、Rは炭化水素基、mは2以上の整
数を示す)で表される有機アルミニウム化合物を挙げる
ことができる。この一般式(II) あるいは(III)で表さ
れる(C)アルミノオキサンにおいて、Rはメチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基などの炭化水素基であ
り、好ましくはメチル基、エチル基であり、特に好まし
くはメチル基である。また、mは、2以上、好ましくは
5以上、さらに好ましくは10〜100の整数である。 (C)アルミノオキサンの具体例としては、メチルアル
ミノオキサン、エチルアルミノオキサン、プロピルアル
ミノオキサン、ブチルアルミノオキサンなどを挙げるこ
とができる。
【0016】なお、本発明において使用される触媒の使
用量は、共役ジエン1モルあたり、(A)コバルトの有
機酸塩は、コバルト原子換算で0.001〜1ミリモ
ル、好ましくは0.01〜0.5ミリモル程度である。
また、(B)ホスフィン化合物の使用量は、(A)成分
のコバルト原子に対するリン原子の比(P/Co)とし
て、通常、0.1〜50、好ましくは0.5〜20、さ
らに好ましくは1〜20である。この比が0.1未満で
も50を超えても、重合活性が低下する。さらに、
(C)アルミノオキサンの使用量は、(A)コバルトの
有機酸塩のコバルト原子に対するアルミニウム原子の比
(Al/Co)として、通常、4〜107 、好ましくは
10〜106 である。
【0017】本発明に使用される触媒は、触媒各成分を
任意の順序で、不活性有機溶媒中で混合することによっ
て調製される。好ましくは、(A)成分と(B)成分を
あらかじめ混合して調製すると、高活性な触媒が安定よ
く形成できる。なお、触媒は、これを本発明の1,3−
ブタジエンを主成分とする共役ジエンに接触させる前に
あらかじめ各成分を混合して調製しておいてもよく、ま
た重合反応器中で該共役ジエンの存在下で各成分を混合
して調製することもできる。
【0018】本発明では、1,3−ブタジエンを主体と
する共役ジエンを、前記触媒、すなわち(A)〜(C)
成分を主成分とする触媒を用い、不活性有機溶媒中で重
合する。重合溶媒として用いられる不活性有機溶媒とし
ては、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、クメンな
どの芳香族炭化水素溶媒、n−ペンタン、n−ヘキサ
ン、n−ブタンなどの脂肪族炭化水素溶媒、シクロペン
タン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサンなどの脂
環族炭化水素溶媒、塩化メチレン、クロロホルム、四塩
化炭素、1,2−ジクロロエタン、トリクロルエチレ
ン、パークロルエチレン、クロルベンゼン、ブロムベン
ゼン、クロルトルエンなどのハロゲン化炭化水素溶媒お
よびこれらの混合物が挙げられる。
【0019】重合温度は、通常、−50〜120℃で、
好ましくは−20〜100℃である。重合反応は、回分
式でも、連続式でもよい。なお、溶媒中の単量体濃度
は、通常、5〜50重量%、好ましくは10〜35重量
%である。また、重合体を製造するために、本発明の触
媒および重合体を失活させないために、重合系内に酸
素、水あるいは炭酸ガスなどの失活作用のある化合物の
混入を極力なくすような配慮が必要である。重合反応が
所望の段階まで進行したら反応混合物をアルコール、そ
の他の重合停止剤、老化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸
収剤などを添加し、次いで通常の方法に従って生成重合
体を分離、洗浄、乾燥して目的のブタジエン系重合体を
得ることができる。
【0020】本発明の製造方法によって得られるブタジ
エン系重合体は、ブタジエン部分のビニル結合含量が7
0%以上、好ましくは70〜99%、さらに好ましくは
80〜95%である。また、本発明によって得られるブ
タジエン系重合体は、結晶性を有し、その融点は40〜
150℃、好ましくは60〜130℃である。なお、本
発明で得られるブタジエン系重合体の分子量は、広い範
囲にわたって変化させることができるが、そのポリスチ
レン換算の数平均分子量は、通常、5,000〜1,0
00,000、好ましくは10,000〜800,00
0であり、5,000未満では強度的性質に劣るために
好ましくなく、一方1,000,000を超えると加工
性が劣り、ロールやバンバリーでの混練り時にトルクが
過大にかかったり、配合薬品やカーボンブラックなどの
補強剤の分散が不良となり加硫物の性能が劣るなどの問
題が生起し好ましくない。
【0021】また、本発明で得られるブタジエン系重合
体は、ポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)と重量
平均分子量(Mw)との比で表される分子量分布(Mw
/Mn)を広い範囲にわたって変化させることができる
が、通常、1.5〜5.0であり、1.5未満は技術的
に困難であり、一方5.0を超えると物性が劣り、また
低分子量が増加し好ましくない。
【0022】本発明により得られるブタジエン系重合体
は、該重合体を、単独でまたは他の合成ゴムもしくは天
然ゴムとブレンドして原料ゴムとして配合し、必要なら
ばプロセス油で油展し、次いでカーボンブラックなどの
充填剤、加硫剤および加硫促進剤などの通常の加硫ゴム
配合剤を加えてゴム組成物とし、これを加硫し、機械的
特性および耐摩耗性が要求されるゴム用途、例えばタイ
ヤ、ホース、ベルト、その他の各種工業用品に用いるこ
とができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げてさらに具体的
に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下
の実施例に何ら制約されるものではない。なお、実施例
中、部および%は特に断らないかぎり重量基準である。
また、実施例中の各種の測定は、下記の方法に拠った。
ブタジエン系重合体のビニル結合含量は、赤外吸収スペ
クトル法(モレロ法)によって求めた。ブタジエン系重
合体の融点は、DSC(示差走査熱量計)を用い、AS
TMD3418に準じて測定した。重量平均分子量およ
び数分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ー(GPC)〔(株)島津製作所製、C−4A〕を用
い、40℃、テトラヒドロフランを溶媒として測定し
た。
【0024】実施例1 乾燥チッ素雰囲気中下で、内容積100mlの硬質ガラ
ス製耐圧ビンに、トルエン60g、1,3−ブタジエン
10g、さらにアルミノオキサンのトルエン溶液、2−
エチルヘキシル酸コバルトとトリフェニルホスフィンと
のトルエン混合物を、1,3−ブタジエン/コバルトの
有機酸塩(Co)、メチルアルミノオキサン(Al)/
コバルトの有機酸塩(Co)、トリフェニルホスフィン
(P)/コバルトの有機酸塩(Co)の添加量が、モル
比でそれぞれ10,000、50、2.5となるように
加え、10℃で30分間重合した。反応停止は、停止剤
として2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを含む
少量のメタノールを反応系に加えることによって行っ
た。次いで、多量のメタノール中に前記反応溶液を注
ぎ、重合体を析出、凝固させた。さらに、40℃で真空
乾燥し、収量を測定し、重合体収率を求めた。得られた
重合体の1,2−ビニル結合含量(%)、融点(℃)、
重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、分子
量分布(Mw/Mn)を測定した。結果を表1に示す。
【0025】実施例2〜5 実施例1で使用した重合溶媒を、トルエンからそれぞれ
n−ヘキサン、シクロヘキサン、塩化メチレン、1,2
−ジクロロエタンに代えた以外は、実施例1と同様の操
作を行い、ブタジエン系重合体を得た。結果を表1に示
す。 実施例6〜8 実施例1で使用した(B)ホスフィン化合物であるトリ
フェニルホスフィンを、それぞれトリス(2−メチルフ
ェニル)ホスフィン、トリス(3−メチルフェニル)ホ
スフィン、トリス(2,4−ジメチルフェニル)ホスフ
ィンに代えた以外は、実施例1と同様の操作を行い、ブ
タジエン系重合体を得た。結果を表1に示す。
【0026】実施例9 実施例1で使用した(A)コバルトの有機酸塩である2
−エチルヘキシル酸コバルトの代わりに、ステアリン酸
コバルトを用いた以外は、実施例1と同様の操作を行
い、ブタジエン系重合体を得た。結果を表1に示す。 実施例10〜13 実施例1の重合条件を、表1に示す条件に代えた以外
は、実施例1と同様の操作を行い、ブタジエン系重合体
を得た。結果を表1に示す。
【0027】比較例1 実施例1で使用した重合溶媒を塩化メチレン、重合触媒
を水、トリイソブチルアルミニウムおよびビストリフェ
ニルホスフィンコバルトジブロマイドを用い、添加量の
モル比がそれぞれBD(ブタジエン)/Co=10,0
00、Al/Co=50、H2 O/Al=0.8となる
ように加え、実施例1と同様の反応条件で重合し、同様
の後処理を行った。結果を表1に示す。 比較例2 比較例1で使用した重合触媒をトルエンに代えて同様の
操作を行った。結果を表1に示す。 比較例3 実施例1で使用した触媒系のうち、トリフェニルホスフ
ィンを添加せずに同様の操作を行った。結果を表1に示
す。
【0028】比較例4〜7 実施例1で使用した(C)アルミノオキサンであるメチ
ルアルミノキサンの代わりに、それぞれトリイソブチル
アルミニウム、水+トリイソブチルアルミニウム(水/
アルミニウムモル比=0.8)、トリエチルアルミニウ
ム、水+トリエチルアルミニウム(水/アルミニウムモ
ル比=0.8)を用い、同様の操作を行った。結果を表
1に示す。 比較例8 実施例1で使用した(A)コバルトの有機酸塩である2
−エチルヘキシル酸コバルトの代わりに、ビストリフェ
ニルホスフィンコバルトジブロミドを用い、同様の操作
を行った。結果を表1に示す。有機アルミニウムをメチ
ルアルミノキサンに代え、コバルト化合物がビストリフ
ェニルホスフィンコバルトジブロミドでも重合活性が劣
ることが分かる。 比較例9 比較例5で用いたトリイソブチルアルミニウムの代わり
に、トリメチルアルミニウムを用いる以外は、比較例5
と同様の重合操作を行った。なお、トリメチルアルミニ
ウムと水との反応は、10℃で30分間行った。その結
果、重合体収率は25%、ビニル結合含量は84%、融
点は52℃、数平均分子量(Mn)は1.78×1
、重量平均分子量は5.92×10、分子量分布
(Mn/Mw)は3.33であった。比較例9からも明
らかなように、重合系でトリメチルアルミニウムと水と
を反応させて得られる水変性トリメチルアルミニウムで
は、メチルアルミノオキサンを使用した同条件の実施例
1に較べ、重合活性が低く、得られる重合体のビニル結
合含量も低く、低融点の重合体しか得られない。また、
分子量も低く、分子量分布も広いことが分かる。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】本発明のブタジエン系重合体の製造方法
によれば、特定の触媒系を採用することによって、種々
の有機溶媒中で高活性の重合能を有し、得られる重合体
も高ビニル結合含量であり、かつ結晶化度、換言すれば
融点の制御が可能である。
フロントページの続き (72)発明者 小笠原 昭二 東京都中央区築地二丁目11番24号 日本 合成ゴム株式会社内 (72)発明者 曽我 和雄 東京都千代田区四番町8 四番町住宅 1008 (56)参考文献 特開 平4−331213(JP,A) 特開 昭46−3748(JP,A) 特開 昭53−143685(JP,A) 特開 昭54−81389(JP,A) 特公 昭42−16068(JP,B1) 特公 昭44−32425(JP,B1) 特公 昭45−39273(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 4/60 - 4/70

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1,3−ブタジエンを少なくとも50モ
    ル%以上含有する共役ジエンを、(A)コバルトの有機
    酸塩、(B)ホスフィン化合物、および(C)アルミノ
    オキサンを含有する触媒を用い、不活性有機溶媒中で重
    合することを特徴とするブタジエン系重合体の製造方
    法。
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