JP3151272U - ワームルアー用リップ部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】ワームを模した軟質材からなるルアー本体に対してリップ部材を容易に着脱できるようにしたワームルアー用リップ部材を提供する。【解決手段】軟質材からなるルアー本体2の前端部もしくはその近傍部位に取り付けられる硬質材からなるワームルアー用リップ部材1であって、基板3と、該基板3の前部に立ち上げ形成され、フック71を挿通させるための開口8を有する係止部材4と、該基板3の前端から斜め下方に延出されるリップ本体5と、を備え、基板3の上面には、ルアー本体2に押し込まれることにより抜け止め状態に掛止される先尖り状の鉤状掛止片61,62,63,64が形成されている。【選択図】図1
Description
本考案は、ワームルアーに何ら加工を施すことなく容易に取り付けられるワームルアー用リップ部材に関する。
ポリ塩化ビニール材等の軟質合成樹脂材で各種のワームルアーは、誘魚効果を向上させるために、釣り対象となる魚の実際の餌に酷似した形状に形成されて着色が施され、あたかも水中でワームが泳動しているかのようにルアー本体が揺動動作をするような工夫が施される。このようなワームルアーでは、潜水機能や揺動機能を付与するために、ルアー本体の前端部にリップを取り付けたものが公知である(例えば、特許文献1,2参照)。
そのリップは水流抵抗板,整流板等とも称され、釣糸が引かれた際に、また河川等での水流によって、リップが水中で抵抗を受けることによりルアー本体を潜行させたり揺動動作させたりする。このようなリップについては種々改良が施され、例えばリップの上部からルアーボディの上部に沿った外形ラインを滑らかに形成したリップ付きルアーも提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、リップの裏面両サイドに抉れ(えぐれ)を形成した釣り用ルアーも提案されている(例えば、特許文献2)。
ところで、ワームルアーを使用する際に、釣り場によっては、比較的に水深の浅いところにワームルアーを潜らせたい場合と、深い箇所に潜らせたい場合とがある。また、釣り対象となる魚の種類によっては、ワームルアーをキビキビとした揺動動作をさせたいこともある。しかし、上述のような従来のリップ付きのワームルアーでは、そのリップがルアー本体に予め固定状態に取り付けられているため、常に同じ動作機能しか得られず、異なる潜水機能や揺動機能の選択ができないという問題があった。
そのため、潜水機能や揺動機能を変化させるには、ワームルアーそのものを取り替えなければならなかった。このような取り替え作業は大変面倒であるだけでなく、多種類のワームルアーを揃えて釣り場に携行するのは持ち物が嵩張るだけでなく経済的にも負担が多くなるという問題があった。また、従来のリップ付きワームルアーでは、このようなユーザーの要望(機能の選択)に適切に応えるだけのリップの種類が充分に用意されていなかった。
本考案は、このような事情に鑑みてなされ、ワームを模した軟質材からなるルアー本体に対してリップ部材を容易に着脱できるようにしたワームルアー用リップ部材を提供することを目的とする。また、ユーザーが所望の機能を選択できるように、異なる機能を備えたリップ部材を提供することをも目的とする。
本考案は、上述の課題を解決するための手段を以下のように構成している。即ち、軟質材からなるルアー本体の前端部もしくはその近傍部位に取り付けられる硬質材からなるワームルアー用リップ部材であって、
基板と、該基板の前部に立ち上げ形成され、フックを挿通させるための開口を有する係止部材と、該基板の前端から斜め下方に延出されるリップ本体と、を備え、
前記基板の上面には、ルアー本体に差し込まれることにより抜け止め状態に掛止される先尖り状の掛止凸部が突設されることを特徴とする。
基板と、該基板の前部に立ち上げ形成され、フックを挿通させるための開口を有する係止部材と、該基板の前端から斜め下方に延出されるリップ本体と、を備え、
前記基板の上面には、ルアー本体に差し込まれることにより抜け止め状態に掛止される先尖り状の掛止凸部が突設されることを特徴とする。
前記硬質材は、アクリル樹脂、ABS樹脂又はジュラコン(POM)からなるものであってもよい。
前記係止部材の開口には、外部からフックを挿入するためのスリットが形成されてもよい。
オフセットフック使用時に、オフセット部分を逃がすためのスリットが、前記基板の後端から前方に向けて形成されてもよい。
前記リップ本体を略縦長矩形状に形成し、前記リップ本体の下向き傾斜角度θ1=60°〜70°に設定すると共に、その長手方向の略中央部で下方に屈曲させ、その中折れ角度θ2=15°〜25°に設定してもよい。
前記リップ本体を略矩形板状に形成し、その長さをA2、幅をB2、前記リップ本体の下向き傾斜角度をθ3とした場合に、B2/A2=4/5〜1であり、かつθ3=75°〜85°に設定されてもよい。
前記リップ本体を、後方に向けて凹ませたスプーン状に形成してもよい。
前記リップ本体と基板の裏面側には、補強用リブが差し渡し形成されてもよい。
本考案のワームルアー用リップ部材は、軟質材からなるルアー本体に何ら加工を施すことなく、基板の上面に突設された先尖り状の掛止凸部をルアー本体に差し込むことにより、ルアー本体に抜け止め状態に容易に掛止させることができる。従って、釣り現場で、好みのワームルアー用リップ部材を適宜選択してルアー本体に容易に装着することができ、興趣に富んだフィッシングを楽しむことができる。
このようなワームルアー用リップ部材にあって、リップ部材を構成する硬質材を、アクリル樹脂、ABS樹脂又はジュラコン(POM)にすれば充分な硬さが得られるため、例えばポリ塩化ビニール等の軟質合成樹脂やゴム等で形成されたルアー本体に対して先尖り状の掛止凸部を安定な抜け止め状態で掛止させることができる。また、成形性が良好で容易に製作することができ、安価に提供することができる。
前記係止部材の開口にスリットを形成しておけば、そのスリットを介して外部からフックを容易に開口に挿入することができるため、リップ部材の取り付け作業が容易となる。例えば、ルアー本体にフックを差し込んでその針先をルアー本体の上部から上方に突出させた後で、そのフックのルアー本体の前部から突出している部分に下方からスリットを対応させてフックの一部を開口に挿入すると共に、先尖り状の掛止凸部をルアー本体の前端部に下方から差し込めば、ワームルアー用リップ部材をルアー本体に対して安定な抜け止め状態で掛止させることができる。
オフセットフック使用時に、オフセット部分を逃がすためのスリットを、前記基板の後端から前方に向けて形成しておけば、例えば、オフセットフックをワームルアー用リップ部材の開口の根元まで差し込んだ後で、フックをルアー本体の前端から差し込んでその針先をルアー本体の上部から上方に突出させた後、フックのオフセット部分を基板に形成してあるスリットに嵌め込んで逃がすようにして、先尖り状の掛止凸部をルアー本体の前端部に下方から差し込めば、ワームルアー用リップ部材をルアー本体に対して安定な抜け止め状態で掛止させることができる。
前記リップ本体を縦長矩形状に形成し、前記リップ本体の下向き傾斜角度θ1=60°〜70°に設定すると共に、その長手方向の略中央部で下方に屈曲させ、その中折れ角度θ2=15°〜25°に設定すれば、ワームルアーを水中で機敏に(キビキビと)揺動させることができる。尚、リップ本体の下向き傾斜角度θ1が60°未満では、ルアー本体を潜行させにくくなり、下向き傾斜角度θ1が70°を超えると、潜行動作が不安定になりやすい。また、中折れ角度θ2が15°未満では、ワームルアーの揺動動作が緩慢になりやすく、中折れ角度θ2が25°を超えると、揺動動作が不安定になりやすい。
前記リップ本体を、矩形板状に形成し、その長さをA2、幅をB2、前記リップ本体の下向き傾斜角度をθ3とした場合に、B2/A2=4/5〜1であり、かつθ3=75°〜85°に設定すれば、水面下10cm〜30cmの浅い範囲でルアー本体を潜行させて大きな横振れ状態に揺動動作させることができる。尚、B/A2が4/5未満又はリップ本5の下向き傾斜角度θ3が75°未満では横振れ振幅が小さくなり、B/A2が1を超えるか下向き傾斜角度θ3が85°を超えると横振れ動作が不安定になりやすい。
前記リップ本体を、後方に向けて凹ませたスプーン状に形成すれば、釣糸が引かれた時等に水を効果的に捕捉することができるため、ルアー本体を深く潜らせることができる。
前記リップ本体と基板の裏面側に補強用リブを差し渡し形成すれば、リップ本体が水の抵抗を受けた際に変形したり破損するのを防ぐことができる。
以下に、本考案のワームルアー用リップ部材の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
〔実施の形態1〕
図1(a)はストレートフック用のワームルアー用リップ部材1の斜視図、(b)はワームを模したルアー本体2の前端部にワームルアー用リップ部材1を取り付けた使用可能状態の斜視図である。そのルアー本体2は、ポリ塩化ビニール材等の軟質合成樹脂材又はゴム等で形成される一方、ワームルアー用リップ部材1は、アクリル樹脂、ABS樹脂又はジュラコン(POM)等の硬質合成樹脂材で形成される。そのワームルアー用リップ部材1は、矩形の平板状に形成される基板3と、その基板3の前部に立ち上げられる係止部材4と、基板3の前端から斜め下方に延出される平板状のリップ本体5と、を備えている。その基板3の上面には、抜け止め効果のある先尖りの掛止凸部6が突設されている。この掛止凸部6は、基板3の中間部の両側に間隔をおいて立設される2本の鉤状掛止片61,62と、基板3の後部に立設される一対の鉤状掛止片63,64とからなり、後部に立設される鉤状掛止片63,64の間には、ストレートフック71の直線部分を挿通させるための隙間cが形成されている。また、係止部材4には、ストレートフック71を挿通させるための開口8が形成され、その開口8には、外部からストレートフック71を開口8に挿入するためのスリット9が上向きに形成されている。
〔実施の形態1〕
図1(a)はストレートフック用のワームルアー用リップ部材1の斜視図、(b)はワームを模したルアー本体2の前端部にワームルアー用リップ部材1を取り付けた使用可能状態の斜視図である。そのルアー本体2は、ポリ塩化ビニール材等の軟質合成樹脂材又はゴム等で形成される一方、ワームルアー用リップ部材1は、アクリル樹脂、ABS樹脂又はジュラコン(POM)等の硬質合成樹脂材で形成される。そのワームルアー用リップ部材1は、矩形の平板状に形成される基板3と、その基板3の前部に立ち上げられる係止部材4と、基板3の前端から斜め下方に延出される平板状のリップ本体5と、を備えている。その基板3の上面には、抜け止め効果のある先尖りの掛止凸部6が突設されている。この掛止凸部6は、基板3の中間部の両側に間隔をおいて立設される2本の鉤状掛止片61,62と、基板3の後部に立設される一対の鉤状掛止片63,64とからなり、後部に立設される鉤状掛止片63,64の間には、ストレートフック71の直線部分を挿通させるための隙間cが形成されている。また、係止部材4には、ストレートフック71を挿通させるための開口8が形成され、その開口8には、外部からストレートフック71を開口8に挿入するためのスリット9が上向きに形成されている。
このように構成されるワームルアー用リップ部材1は、軟質材からなるルアー本体2に何ら加工を施すことなく、基板3の上面に突設された硬度のある先尖り状の掛止凸部6をルアー本体2に差し込むことにより、ルアー本体2に対して安定な抜け止め状態に掛止させることができる。ストレートフック71を使用する場合の取り付け手順について説明すると、まず、ストレートフック71をルアー本体2の前端から中に差し込んで針先71aをルアー本体2の上部から突出させ、錘71bから上方に延びている糸孔71cを上方に向けた状態とする。次いで、ストレートフック71のルアー本体2から突出している根元部分に対して、ワームルアー用リップ部材1のスリット9を下方から対応さて、基板3をルアー本体2の前端下部に押し込むと、ワームルアー用リップ部材1の開口8に、ルアー本体2から突出しているストレートフック71の突出部分が嵌入され、鉤状掛止片61,62が、既にルアー本体2内に差し込まれているストレートフック71の直線部分を跨ぐように差し込まれ、かつ鉤状掛止片63,64間の隙間cにストレートフック71の直線部分が挟まれる(図1(b)の状態)。このようなワームルアー用リップ部材1の装着状態では、ワームルアー用リップ部材1はストレートフック71と共に、ルアー本体2に対して安定な掛止状態に固定されている。
その掛止状態では、キャスティング時及び着水後のワームルアーの遊泳時、潜行時においてワームルアー用リップ部材1がルアー本体2から外れないように安定に保持される。また、取り外す際には、ワームルアー用リップ部材1を少し拗る(こじる)ようにすれば容易に引き抜くことができる。従って、釣り現場で、好みのワームルアー用リップ部材1を適宜選択してルアー本体2に容易に着脱することができる。また、このようなワームルアー用リップ部材1は、樹脂材の型成形により種々の形状に容易に製作できるため安価に提供できるので、機能の異なるワームルアー用リップ部材1を必要数揃えて携行することにより、興趣に富んだフィッシングをエンジョイすることができる。そのリップ本体5による誘魚効果を向上させるための機能は、リップ本体5の面積や形状を変化させることによって多彩に変化させることができる。
図2(a)〜(d)に示すワームルアー用リップ部材1では、リップ本体5は平板状に形成され、その長さA1=12mm(10〜15mm)、幅B1=6.06mm(6.0〜6.4mm)、厚みd1=0.6mm(0.4〜0.8mm)、基板3の長さC=11mm、幅D=5mm、厚みe=0.8mm(0.6〜1.0mm)、リップ本体5の下向き傾斜角度θ1=65°(60°〜70°)に設定される。そして、リップ本体5と基板3の裏面側には補強用のリブ10が差し渡し形成されている。そのリブ10は、リップ本体5の中央に1本設けられてもよく、リップ本体5の両側に2本設けられてもよい。このタイプのワームルアー用リップ部材1は、水面下30cm〜1mの範囲で潜行し潜行深度の幅が比較的に広いのが特徴である。尚、リップ本体5の下向き傾斜角度θ1が60°未満ではルアー本体2が潜行しにくくなり、下向き傾斜角度θ1が70°を超えるとルアー本体2の潜行動作が不安定になる。図示の例では、リップ本体5の幅はやや下広がり状に形成されて先端角部がR状に形成されるが、長手方向に同一幅で略矩形状に形成されてもよい。
図3(a)〜(d)に示すワームルアー用リップ部材1では、リップ本体5は、長手方向の略中央部で下方に屈曲させている。その下向きの中折れ角度θ2は20°(15°〜25°)に設定され、その他の寸法、即ち、リップ本体5の長さ(符号省略)、リップ本体5の幅B1、厚みd1、基板3の長さC、幅D、リップ本5の下向き傾斜角度θ1は、図2(a)〜(d)のワームルアー用リップ部材1と同じ程度に設定されてよい。このタイプのワームルアー用リップ部材1は、水面下15cm〜45cmの範囲の比較的に浅い深度で潜行し、キビキビした揺動動作をする。尚、中折れ角度θ2が15°未満では、ワームルアーの揺動動作が緩慢になりやすく、中折れ角度θ2が25°を超えると、揺動動作が不安定になりやすい。また、図示の例では、リップ本体5の幅はやや下広がり状に形成されて先端角部がR状に形成されるが、長手方向に同一幅で略矩形状に形成されてもよいのは、図2(a)〜(d)のワームルアー用リップ部材1と同じである。
図4(a)〜(d)に示すワームルアー用リップ部材1では、リップ本体5は平板状の下広がり形状に形成されて先端角部がR状に形成され、その長さA2はやや短く、幅B2はやや大に設定され、リップ本体5の下向き傾斜角度θ3がやや大に設定される。即ち、長さA2=10mm(8〜12mm)、幅B=8.74mm(7.0〜10mm)、厚みd1=0.6mm(0.4〜0.8mm)、リップ本5の下向き傾斜角度θ3=80°(75°〜85°)に設定される。リップ本体5の長さと幅の比率B/A2=4/5〜1の範囲が好ましい。基板3の長さC、幅D、厚みeは、図2(a)〜(d)のワームルアー用リップ部材1と同じである。このタイプのワームルアー用リップ部材1は、水面下10cm〜30cmの浅い範囲で潜行し大きな横振れ状態に揺動動作する。尚、B/A2が4/5未満では横振れ振幅が小さくなり、B/A2が1を超えると横振れ動作が不安定になりやすい。また、リップ本5の下向き傾斜角度θ3が75°未満ではルアー本体2の横振れ振幅が小さくなり、下向き傾斜角度θ3が85°を超えるとルアー本体2の横振れ動作が不安定になりやすい。
図5(a)〜(d)に示すワームルアー用リップ部材1では、リップ本体5は後方に向けて凹ませたスプーン状に形成されて先端角部がR状に形成される。リップ本体5の長さA1、幅B1、下向き傾斜角度θ1、及び、基板3の長さC、幅D、厚みeは、図2(a)〜(d)のワームルアー用リップ部材1と同じである。そのリップ本体5は、例えば厚みd2=3mm(2〜4mm)、凹みの深さは1〜2mm程度に設定される。このタイプのワームルアー用リップ部材1は、釣糸が引かれた時等に、スプーン状に形成されたリップ本体5によって水を効果的に捕捉することができるため、水面下1.50m以上の比較的に深い深度で潜行する。尚、図3〜図5に示すワームルアー用リップ部材1にも、図2に示すような補強用リブ10を設けるのが好ましい。
〔実施の形態2〕
図6(a)はオフセットフック/ストレートフック兼用のワームルアー用リップ部材1の斜視図、(b)はオフセットフック使用時にワームルアー用リップ部材1をワームルアーのルアー本体2の前端部に取り付けた使用可能状態の斜視図、(c)はストレートフック使用時にワームルアー用リップ部材1をワームルアーのルアー本体2の前端部に取り付けた使用可能状態の斜視図である。このワームルアー用リップ部材1は、基板3の前部に立ち上げられた係止部材4に形成されている開口8にスリットが形成されていない点、及び、開口8にオフセットフックを挿入した際に、フックの先端近傍で下方に屈曲しているオフセット部分を逃がすためのスリット3aが基板3の後端から前方に向けて形成される点が、実施の形態1のワームルアー用リップ部材1とは異なる。また、掛止凸部6は、左右一対の鉤状掛止片61,62からなる点も異なる。その他の構成については、実施の形態1のワームルアー用リップ部材と同じである。このように構成されるワームルアー用リップ部材1も、軟質材からなるルアー本体2に何ら加工を施すことなく、基板3の上面に突設された硬度のある先尖り状の掛止凸部6をルアー本体2に差し込むことにより、ルアー本体2に対して安定な抜け止め状態に掛止させることができる。
図6(a)はオフセットフック/ストレートフック兼用のワームルアー用リップ部材1の斜視図、(b)はオフセットフック使用時にワームルアー用リップ部材1をワームルアーのルアー本体2の前端部に取り付けた使用可能状態の斜視図、(c)はストレートフック使用時にワームルアー用リップ部材1をワームルアーのルアー本体2の前端部に取り付けた使用可能状態の斜視図である。このワームルアー用リップ部材1は、基板3の前部に立ち上げられた係止部材4に形成されている開口8にスリットが形成されていない点、及び、開口8にオフセットフックを挿入した際に、フックの先端近傍で下方に屈曲しているオフセット部分を逃がすためのスリット3aが基板3の後端から前方に向けて形成される点が、実施の形態1のワームルアー用リップ部材1とは異なる。また、掛止凸部6は、左右一対の鉤状掛止片61,62からなる点も異なる。その他の構成については、実施の形態1のワームルアー用リップ部材と同じである。このように構成されるワームルアー用リップ部材1も、軟質材からなるルアー本体2に何ら加工を施すことなく、基板3の上面に突設された硬度のある先尖り状の掛止凸部6をルアー本体2に差し込むことにより、ルアー本体2に対して安定な抜け止め状態に掛止させることができる。
ルアー本体2への取り付け手順について説明すると、(I)オフセットフック72を使用する場合(図6(b)参照)、フック72をワームルアー用リップ部材1の開口8に根元まで差し込む。次いで、フック72をルアー本体2の前端から差し込み、針先72aをルアー本体2の上部から突出させる。そして、基板3に形成してあるスリット3aに、フック72のオフセット部分が嵌まるように対応させて、先尖り状の鉤状掛止片61,62をルアー本体2の前端下部に差し込めば、装着作業が完了する。このようなワームルアー用リップ部材1の装着状態(図6(b)の状態)では、ワームルアー用リップ部材1はフック72と共にルアー本体2に対して安定な掛止状態に固定されている。(II)ストレートフック71を使用する場合(図6(c)参照)、フック71をワームルアー用リップ部材1の開口8に根元まで差し込む。次いで、フック71をルアー本体2の前端から差し込み、針先71aをルアー本体2の上部から突出させ、錘71bから上方に延びている糸孔71cを上方に向けた状態とする。次いで、基板3に形成してある先尖り状の鉤状掛止片61,62をルアー本体2の前端下部に差し込めば、装着作業が完了する。このようなワームルアー用リップ部材1の装着状態(図6(b)の状態)では、ワームルアー用リップ部材1はフック71と共にルアー本体2に対して安定な掛止状態に固定されている。
以上のようなワームルアー用リップ部材1の掛止状態では、何れも、キャスティング時及び着水後のワームルアーの遊泳時、潜行時においてワームルアー用リップ部材1がルアー本体2から外れないように安定に保持される。また、取り外す際には、ワームルアー用リップ部材1の基板3を少し拗る(こじる)ようにして、そのワームルアー用リップ部材1をルアー本体2から引き抜いた後、フック71(72)をルアー本体2から引き抜けばよい。従って、釣り現場で、好みのワームルアー用リップ部材1を適宜選択してルアー本体2に容易に着脱することができる。また、このようなワームルアー用リップ部材1は、樹脂材の型成形により種々の形状に容易に製作して安価に提供できるので、機能の異なるワームルアー用リップ部材1を必要数揃えて携行することにより、興趣に富んだフィッシングをエンジョイすることができる。そのリップ本体5による誘魚効果を向上させるための機能は、実施の形態1と同様に、リップ本体5の面積や形状を変化させることによって多彩に変化させることができる。
図7(a)〜(d)に示すワームルアー用リップ部材1では、リップ本体5は平板状に形成され、その長さA1=12mm(10〜15mm)、幅B1=6.06mm(6.0〜6.4mm)、厚みd1=0.6mm(0.4〜0.8mm)、基板3の長さC=11mm、幅D=5mm、厚みe=0.8mm(0.6〜1.0mm)に設定され、基板3には、その後端から前方に向けてスリット3aが形成され、ワームルアー用リップ部材1のルアー本体2への装着時に、オフセットフック72のオフセット部分をそのスリット3aに嵌め込むことによって逃がせるようしている。そのリップ本体5の下向き傾斜角度θ1=65°(60°〜70°)に設定される。また、リップ本体5と基板3の裏面側には補強用のリブ10が差し渡し形成されている。このタイプのワームルアー用リップ部材1は、水面下30cm〜1mの範囲で潜行し潜行深度の幅が比較的に広いのが特徴である。尚、リップ本体5の下向き傾斜角度θ1が60°未満ではルアー本体2が潜行しにくくなり、下向き傾斜角度θ1が70°を超えるとルアー本体2の潜行動作が不安定になる。図示の例では、リップ本体5の幅はやや下広がり状に形成されて先端角部がR状に形成されるが、長手方向に同一幅で略矩形状に形成されてもよい。
図8(a)〜(d)に示すワームルアー用リップ部材1では、リップ本体5は、長手方向の略中央部で下方に屈曲させている。その下向きの中折れ角度θ2は20°(15°〜25°)に設定され、その他の寸法、即ち、リップ本体5の長さ(符号省略)、リップ本体5の幅B、厚みd1、基板3の長さC、幅D、リップ本5の下向き傾斜角度θ1は、図2(a)〜(d)のワームルアー用リップ部材1と同じである。このタイプのワームルアー用リップ部材1は、水面下15cm〜45cmの範囲で比較的に潜行深度が浅く、キビキビした揺動動作をする。尚、中折れ角度θ2が15°未満では、ワームルアーの揺動動作が緩慢になりやすく、中折れ角度θ2が25°を超えると、揺動動作が不安定になりやすい。また、図示の例では、リップ本体5の幅はやや下広がり状に形成されて先端角部がR状に形成されるが、長手方向に同一幅で略矩形状に形成されてもよいのは、図2(a)〜(d)のワームルアー用リップ部材1と同じである。
図9(a)〜(d)に示すワームルアー用リップ部材1では、リップ本体5は平板状の下広がり形状に形成されて先端角部がR状に形成され、その長さA2はやや短く、幅B2はやや大きく設定され、リップ本体5の下向き傾斜角度θ3がやや大に設定される。即ち、A2=10mm(8〜12mm)、幅B=8.74mm(7.0〜10mm)、厚みd1=0.6mm(0.4〜0.8mm)に設定される。また、基板3の長さC、幅D、厚みeは、図2(a)〜(d)のワームルアー用リップ部材1と同じである。リップ本5の下向き傾斜角度θ3=80°(75°〜85°)に設定される。このタイプのワームルアー用リップ部材1は、水面下10cm〜30cmの浅い範囲で潜行し大きな横振れ状態に揺動動作する。尚、リップ本5の下向き傾斜角度θ3が75°未満ではルアー本体2の横振れが小さく、下向き傾斜角度θ3が85°を超えるとルアー本体2の横振れ動作が不安定になる。
図10(a)〜(d)に示すワームルアー用リップ部材1では、リップ本体5は後方に向けて凹ませたスプーン状に形成されて先端角部がR状に形成される。リップ本体5の長さA1、幅B1下向き傾斜角度θ1、及び、基板3の長さC、幅D、厚みeは、図2(a)〜(d)のワームルアー用リップ部材1と同じである。そのリップ本体5は、例えば厚みd2=3mm(2〜4mm)、凹みの深さは1〜2mm程度に設定される。このタイプのワームルアー用リップ部材1は、釣糸が引かれた時等に、スプーン状に形成されたリップ本体5によって水を効果的に捕捉することができるため、水面下1.50m以上の比較的に深い深度で潜行する。尚、図8〜図10に示すワームルアー用リップ部材1にも、図7に示すような補強用リブ10を設けるのが好ましい。
以上のように、本考案のワームルアー用リップ部材1は、ワームを模した軟質材からなるルアー本体2に何ら加工を施すことなく、基板3の上面に突設された先尖り状の掛止凸部6をルアー本体2に差し込むことにより、ルアー本体2に抜け止め状態に掛止させることができる。従って、釣り現場で、好みのワームルアー用リップ部材1を適宜選択してルアー本体2に容易に装着して、興趣に富んだフィッシングを楽しむことができる。尚、本考案のワームルアー用リップ部材は、以上説明した実施の形態に限定されることなく、考案の要旨を逸脱しない限りにおいて、適宜、必要に応じて、改良、変更等は自由であり、また、実施の形態間での構成の組み合わせも自由である。また、その各部の寸法については、適宜、自由に設定されてよい。また、ワームルアー用リップ部材は、ルアー本体の前端部でなくても、その前端部の近傍部位に取り付けられてもよい。
本考案のワームルアー用リップ部材は、ワームを模した軟質材からなるルアー本体に何ら加工を施すことなく、ルアー本体に対して抜け止め状態に容易に掛止させることができるので、各種のワームルアーの誘魚効果を向上させるために、好適に適用することができる。
1 ワームルアー用リップ部材
2 ルアー本体
3 基板
3a スリット
4 係止部材
5 リップ本体
6 掛止凸部
61〜64 鉤状掛止片
71 ストレートフック
71a 針先
71b 錘
71c 糸孔
72 オフセットフック
8 開口
9 スリット
10 リブ
c 隙間
2 ルアー本体
3 基板
3a スリット
4 係止部材
5 リップ本体
6 掛止凸部
61〜64 鉤状掛止片
71 ストレートフック
71a 針先
71b 錘
71c 糸孔
72 オフセットフック
8 開口
9 スリット
10 リブ
c 隙間
Claims (8)
- 軟質材からなるルアー本体の前端部もしくはその近傍部位に取り付けられる硬質材からなるワームルアー用リップ部材であって、
基板と、該基板の前部に立ち上げ形成され、フックを挿通させるための開口を有する係止部材と、該基板の前端から斜め下方に延出されるリップ本体と、を備え、
前記基板の上面には、ルアー本体に差し込まれることにより抜け止め状態に掛止される先尖り状の掛止凸部が突設されることを特徴とするワームルアー用リップ部材。 - 前記硬質材は、アクリル樹脂、ABS樹脂又はジュラコン(POM)からなることを特徴とする請求項1に記載のワームルアー用リップ部材。
- 前記係止部材の開口には、外部からフックを挿入するためのスリットが形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のワームルアー用リップ部材。
- オフセットフック使用時に、オフセット部分を逃がすためのスリットが、前記基板の後端から前方に向けて形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のワームルアー用リップ部材。
- 前記リップ本体を略縦長矩形状に形成し、前記リップ本体の下向き傾斜角度θ1=60°〜70°に設定すると共に、その長手方向の略中央部で下方に屈曲させ、その中折れ角度θ2=15°〜25°に設定したことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のワームルアー用リップ部材。
- 前記リップ本体を略矩形板状に形成し、その長さをA2、幅をB2、前記リップ本体の下向き傾斜角度をθ3とした場合に、B2/A2=4/5〜1であり、かつθ3=75°〜85°に設定されることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のワームルアー用リップ部材。
- 前記リップ本体を、後方に向けて凹ませたスプーン状に形成したことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のワームルアー用リップ部材。
- 前記リップ本体と基板の裏面側には、補強用リブが差し渡し形成されることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のワームルアー用リップ部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009001651U JP3151272U (ja) | 2009-03-19 | 2009-03-19 | ワームルアー用リップ部材 |
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JP (1) | JP3151272U (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019110786A (ja) * | 2017-12-21 | 2019-07-11 | 株式会社イマカツ | ルアー |
US20220132820A1 (en) * | 2020-11-04 | 2022-05-05 | Brent Michael Willey | Removable Fishing Lure Assembly |
US20220408707A1 (en) * | 2021-06-25 | 2022-12-29 | Li-Tech Lures LLC | Fishing jig |
-
2009
- 2009-03-19 JP JP2009001651U patent/JP3151272U/ja not_active Expired - Fee Related
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US20220132820A1 (en) * | 2020-11-04 | 2022-05-05 | Brent Michael Willey | Removable Fishing Lure Assembly |
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