JP3151163B2 - 記録用シート及びその記録用シートを使った記録方法 - Google Patents

記録用シート及びその記録用シートを使った記録方法

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JP3151163B2 JP2599897A JP2599897A JP3151163B2 JP 3151163 B2 JP3151163 B2 JP 3151163B2 JP 2599897 A JP2599897 A JP 2599897A JP 2599897 A JP2599897 A JP 2599897A JP 3151163 B2 JP3151163 B2 JP 3151163B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は記録用シートに関
し、さらに詳しくは、印画像に滲みがなく耐水性の良い
記録用シートに開するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は、プリンタ内
部に具備された種々の作動原理によってインクの小滴を
発生させ、そのインク小滴を記録用シート上の受容属に
受容させて印画像を形成するものであり、印画像が鮮明
で価格も手頃なためパーソナル用として広く普及してい
る。
【0003】この記録方式では、一般に、乾燥防止の観
点から水系のインクが使用され、その色材には、水溶性
染料を使用したいわゆる“染料インク”が使用されてお
り、その染料インクが用いられる記録用シートでは、受
容層は、水系のインクを受容する観点から、吸水性樹脂
又は水溶性樹脂を主成分とするものが一般的である。
【0004】そのような記録用シートの公知技術として
は、例えば特公平5−33150号公報に記載の記録用
シートがある。この記録用シートは、受容層がアクリル
酸−ビニルアルコール共重合体又はその塩を含有し、光
透過性の層であることを待徴としている。アクリル酸−
ビニルアルコール共重合体又はその塩が、吸水、乾燥性
に優れ、光透過性が良好であることから、水溶性染料を
含有する水性インクを使用した場合、高解像度で色濃度
の高い記録用シートを提供できるとするものである。
【0005】最近になって、インクジェット記録方式
は、業務用としても高い注目を浴びている。たとえば、
A0、A1サイズ等の大きな記録用シートに、インクジ
ェット記録方式によるプリンタを用いて印画して看板や
ポスターを得るといった具合である。ここで、印画像が
鮮明であると人目を引くので、このような用途において
は高い印画品質が望まれている。
【0006】しかしながら上記記録用シートの受容層
は、吸水性がよいという特徴を有しているため、逆に、
室内外の湿気を吸収し易いという欠点があり、そのた
め、上記記録用シート上に形成された印画像を室内外に
長期間掲示した場合には、印画像が滲んだり字崩れを起
こすという問題が生じてしまう。
【0007】ところで、耐水性や耐褪色性については、
受容層中に硬化助剤を添加すると改善できることが知ら
れており、上記公報でも、その記録用シートの受容層中
に硬化助剤を添加できる旨記載されているが、実際に硬
化助剤を添加してみたところ、耐水性は若干改善したも
のの、受容層のインク吸収性が低下してしまい、かえっ
て滲みやムラが発生しやすくなった。従って、上記の記
録用シートを、室内外で長期間掲示される印刷物につい
て用いる場合には、一層の改良が必要になると考えられ
る。
【0008】他方、一般に、印画像に耐褪色性や耐水性
が求められる場合には、色材に、水分散性のよい顔料を
使用した、いわゆる“顔料インク”が使用されるが、顔
料については水溶性がないため、受容層に浸透しにくい
という欠点がある。そのため、浸透しない顔料が受容層
表面に残存し、印字箇所の周囲に顔料インクが広がって
しまい、印画像が滲むいわゆる“滲み”が生じたり、ま
た、印画像の光沢や艶に均一性がないいわゆる“ムラ”
や、連続的に1dotを印画した直線像においてその表
面にひびが入るいわゆる“割れ”が生じてしまうという
問題がある。そこで、上記のような、吸水性と耐水性と
いう相反する問題点を解決し、従来技術の記録用シート
の欠点を解消する技術の開発が望まれていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題を
解決するために、印画物の耐水性が良く長期問の掲示に
も耐える記録用シートを提供することを第1の課題とす
る。さらに、本発明においては、顔料インクを使用する
場含においても、滲み、ムラ等のない高品位の印字が得
られる記録用シートを提供することを第2の課題とす
る。
【0010】
【議題を解決するための手段】このような課題を解決す
るため、請求項1記載の発明は、基材と、前記基材上に
配置され、インクを受容する受容層とを有する記録用シ
ートであって、上記受容層は、吸水性の共重合体と、ポ
リビニルアルコールを主鎖とする吸水性のグラフト共重
合体とを含有する溶液が、前記基材の少なくとも片面に
塗布された後、加熱処理され、前記グラフト共重合体が
自己架橋して形成された記録用シートである。
【0011】この請求項1記載の記録用シートについて
は、請求項2記載の発明のように、上記グラフト共重合
体には、カルボキシル基を有するビニル単量体とそのカ
ルボキシル基と反応する官能基を有する単量体とのグラ
フト重合により形成されたグラフト共重合体(b)を用い
ることができる。また、請求項1又は請求項2のいずれ
か1項記載の記録用シートについては、請求項3記載の
発明のように、上記共重合体に、アクリル酸−ビニルア
ルコール共重合体(a)を用いることができる。
【0012】他方、請求項4記載の発明は、少なくとも
基材の片面にインクを受容する受容層が形成された記録
用シートであって、上記受容層が、少なくとも給水性の
共重合体と、ポリビニルアルコールを主鎖とする吸水性
のグラフト共重合体とを含有し、上記グラフト共重合体
には、カルボキシル基を有するビニル単量体とそのカル
ボキシル基と反応する官能基を有する単量体とのグラフ
ト重合により形成されたグラフト共重合体(b)が用いら
れ、上記共重合体には、アクリル酸−ビニルアルコール
共重合体(a)が用いられた記録用シートである。
【0013】請求項3又は請求項4のいずれか1項記載
の記録用シートについては、請求項5記載の発明のよう
に、上記共重合体(a)と上記グラフト共重合体(b)との
重量部比率が、上記受容層中で20/80以上80/2
0以下の範囲にすることができる。更に、請求項3又は
請求項4のいずれか1項記載の記録用シートについて
は、請求項6記載の発明のように、上記共重合体(a)と
上記グラフト共重合体(b)との重量部比率が、上記受容
層中で30/70以上70/30以下の範囲にすること
が望ましい。
【0014】以上説明した請求項1乃至請求項6のいず
れか1項記載の記録用シートの受容層にインクを受容さ
せて印画像を形成する記録方法については、請求項7記
載の発明のように、インクの色材が顔料を主成分とする
ことができる。
【0015】本発明者らは、上記従来技術の記録用シー
トに硬化剤を用いた場合にインク吸収性が低下してしま
うのは、受容層全体が硬化してしまうためであることを
突き止めた。かかる知見に基づき、受容層に2種以上の
樹脂を含有させ、その一方を吸水性の共重合体を用いて
高いインク吸収性を保持させ、もう一方に、吸水性を有
するポリビニルアルコールを主鎖とし、耐水性を有する
グラフト共重合体を用いたところ、吸水性と耐水性とい
う相反する間題を解決できることを見出した。
【0016】即ち、本発明においては、インク吸収性の
高いアクリル酸−ビニルアルコール共重合体(a)と、自
己架橋性を有するポリビニルアルコールのグラフト共重
合体(b)を受容層に含有させることにより上記課題を解
決しており、さらに、受容層中に上記各共重合体の重量
部比率を特定範囲とすることにより、顔料インクを使用
する場合においても、“滲み”、“ムラ”等にも対処す
ることが可能となる。
【0017】
【発明の実施の態様】本発明の記録用シートは、少なく
とも基材の片面に本発明の特徴である受容層を形成した
ものである。
【0018】本発明において基材は、ポリエステルフィ
ルム、ポリイミドフィルム、ポリカーボネートフィル
ム、ポリエチレンフィルム、セルロースフィルム等のプ
ラスチックフィルムの他、紙を使用することができる。
【0019】ここで、本発明の記録用シートを看板やポ
スターとして使用する場合には、上記フィルムに白色顔
料等を練り込んだ白色フィルムを使用することができ
る。
【0020】上記基材の厚みは、用途により種々選択可
能であるが、5μm〜50μmが一般的である。
【0021】本発明の受容層は、少なくともアクリル酸
−ビニルアルコール共重合体(a)と、カルボキシル基を
有するビニル単量体及び該カルボキシル基と反応する官
能基を有する単量体をグラフトしたポリビニルアルコー
ルのグラフト共重合体(b)を含有する。
【0022】本発明のアクリル酸−ビニルアルコール共
重合体(a)は、吸水性の共重合体(吸水性樹脂)の1種で
あり、高いインク吸収性を示す。
【0023】そして、上記共重合体(a)は、アクリル酸
単量体及び酢酸ビニル単量体を共重合反応させた後にメ
タノール溶液でアルカリ鹸化又は酸鹸化することにより
得ることができ、上記得られた共重合体をカセイソーダ
で中和することにより、塩の伏態でも使用することがで
きる。
【0024】また、市販品としても入手可能であり、例
えばスミカゲルL−5、スミカゲルL−5H(住友化学
工業(株)社製)を挙げることができる。
【0025】一方、本発明の吸水性のグラフト共重合体
は、吸水性樹脂の1種であり、主鎖をポリビニルアルコ
ールとするものを用いることができる。具体的なグラフ
ト共重合体(b)では、加熱処理によりカルボキシル基を
有するビニル単量体及び該カルボキシル基と反応する官
能基が架橋反応をすることで、受容層が高い耐水性を付
与されたものである。
【0026】ここで、本発明のおけるカルボキシル基を
有する単量体とは、例えば、(メタ)アクリル酸、マレイ
ン酸、イタコン酸及びそれらのエステル類が挙げられ
る。
【0027】また、上記カルボキシル基と反応する官能
基を有する単量体は、例えば、N−メチロール(メタ)ア
クリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミ
ド等のアクリルアミド、グリシジル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等を挙げ
ることができる。
【0028】これらカルボキシル基を有するビニル単量
体及び該カルボキシル基と反応する官能基を有する単量
体は目的の範囲内で種々の割合で共重合されるが、ポリ
ビニルアルコール100部に対し、カルボキシル基を有
するビニル単量体を0.2〜30部、該カルボキシル基
と反応する官能基を有する単量体を0.2〜30重量用
いるのが一般的である。
【0029】また、このようなポリビニルアルコールの
グラフト共重合体は市販品として入手可能であり、たと
えばMKシリーズ(帝国化学産業(株)社製)を挙げること
ができる。
【0030】また、本発明においては、受容層に上記共
重合体(a)と、上記共重合体(b)を重量部比率で20/
80以上80/20以下の範囲内で含有させると、本発
明の耐水性及び滲みの間題を解決した記録用シートを得
ることができる。
【0031】ここで、顔料インクを使用する場合は、各
共重合体を30/70以上70/30以下の重量部比率
で含有させると、耐水性及び“滲み”の間題に加えて
“ムラ”及び線割れの問題のない記録用シートを得るこ
とができる。
【0032】尚、上記重量部比率よりアクリル酸−ビニ
ルアルコール共重合体(a)が多くなると、線割れの間題
に効果がなく、ポリビニルアルコールのグラフト共重合
体(b)が多くなるとべタムラの効果が低下する傾向があ
る。
【0033】上記した本発明の受容層の厚みは、限定的
ではないが、5μm〜50μmの範囲が一般的である。
【0034】また、本発明においては、目的の範囲内で
他の吸水性樹脂、水溶性樹脂を添加することができる。
例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリド
ン、アグリル酸ソーダ、ゼラチン、ヒドロキシエチルセ
ルロース及びメチルセルロース等のセルロース又はその
塩を挙げることができる。この中でも、ポリビニルアル
コールは本発明の各共重合体と良く相溶し、印画像の微
調整をするのに好ましく用いることができる。さらに、
目的の範囲内で界面活性剤、フィラー及びUV吸収剤を添
加することも可能である。
【0035】次に、本発明の記録用シートの製造方法の
一例を説明すると、まず、上記各共重合体を水又は水と
アルコールの混合溶剤に溶解・分散して、受容層溶液を
作成する。
【0036】次に、上記受容層溶液をバーコータ、ナイ
フコータ、コンマコータ、グラビアコータ及びファンテ
ンコータ等の公知の塗工装置により基材上に塗工し、乾
燥炉で受容層溶液の溶媒を揮発させ、基材上に受容層を
形成する。
【0037】そして、上記受容層を100℃〜150℃
の温度で加熱処理すると、受容層中の共重合体(b)中の
カルボキシル基を有する単量体と該カルボキシル基と反
応する単量体とが反応するいわゆる自己架橋が起こり、
目的の記録用シートを得ることができる。尚、塗工装置
に具備された乾燥炉が十分に長いときは、該乾燥炉にお
いて溶剤の揮発と加熱処理を連続的に行うことも可能で
ある。
【0038】このように作成された記録用シートは、所
定の大きさ、例えばA0、A1の大きさににスリット
し、看板やポスター用の業務用として使用する。或いは
A4、A5の大きさにスリットし、パーソナル用として
使用する。
【0039】尚、本発明の記録用シートはインクジェッ
トプリンタは元より、プロッタのようなインクを使用す
る記録装置であれば、特に限定なく使用することができ
る。インクは染料インクであっても使用できるが、顔料
インクにおいて本発明の効果が確認しやすい。
【0040】
【実施例】
実施例1 (受容層溶液の作成) アクリル酸−ビニルアルコール共重合体50重量部(L
−5H、住友化学工業(株)社製) ポリビニルアルコールのグラフト共重合体50重量部
(MK−2175、帝国化学産業(株)社製) 上記各共重合体を10%水溶液となるように、水に溶解
させ、目的の受容層溶液を得た。
【0041】(記録用シートの作成)次に、基材として厚
さが100μmの白色ポリエステルフィルムの片面に、
上記受容層溶液を載置した後、バーコータを用いて余分
な受容層溶液をかき落とし、受容層を塗布形成した。
【0042】その後、70℃で10分間乾燥して水を揮
発させ、続けて120℃で30分間加熱処理し、目的の
記録用シートを作成した。このときの受容層の厚みは1
5μmであった。
【0043】(評価方法)上記得られた記録用シート上
に、インクジェットプロッタ(JV−1300、ミマキ
(株)社製)を用いて種々の印画像を作成し、以下の評価
を行った。ここで、インクは顔料インクを使用した。
【0044】1.印画物の耐水性 記録用シートに、印画像として、Y(黄色)、M(マゼン
タ色)、C(シアン色)及び黒色の4つの単色の文字像を
作成した後、その上にピペットで水滴を滴下して室温で
放置した。そして、水滴が乾燥したのち文字像の変化を
目視により観察した。観察結果の評価を、文字像の滲み
や字崩れは確認されず所定の文字が判読できる場合には
○、滲みや字崩れが確認できるが所定の文字が判読でき
る場合には△、文字像の滲みや字崩れにより所定の文字
が判読できない場合は×として行うものとすると、この
実施例1の耐水性評価結果は○であった。
【0045】2.印画物の滲み 記録用シートに異なる2色(マゼンタ色、シアン色)のべ
タ像を隙問無く隣接して印画し、両者の境界の滲みを目
視により観察した。また、べタ像に変えて黒色の文字像
を印画し、その滲みの程度を目視により観察した。観察
結果の評価を、べタ像及び文字像とも滲みが確認されな
かったものを○、べタ像又は文字像のいずれかに滲みが
確認されたが実用上間題のないものを△、ベタ像又は文
字像のいずれにも滲みが確認され実用上の使用できない
ものを×として行うものとすると、この実施例1の滲み
の評価結果は○であった。
【0046】3.ムラ 記録用シートに、2cm×6cmの大きなベタ像を作成
し、そのべタ像内の均一性を目視により観察した。観察
結果の評価を、ベタ像の光沢や艶に均一性があるものを
○、ベタ像の光沢や艶に不均一な部分があるが実用上間
題ない場合を△、べタ像の光沢や艶が全体に不均一で実
用上使用できないものを×として行うものとすると、こ
の実施例1のムラ評価結果は○であった。
【0047】4.線割れ 記録用シートに、1dotを連続的に印画した直線像を
作成し、その表面を顕微鏡により観察した。観察結果の
評価を、直線像の全部にひびがなく線割れが観察される
ものを○、ひびがあり線割れが確認できる場合を×とし
て行うものとすると、この実施例1の線割れ評価結果は
○であった。
【0048】(結果) ・実施例1 実施例1の記録用シートでは、上記の各評価結果(耐水
性、滲み、ムラ及び線割れ)は、いずれも○であり、記
録用シートとしてすぐれた印画適性を示した。 ・実施例2〜6、比較例1〜5 実施例2〜6及び比較例l〜5は、受容層の各吸水性樹
脂の重量部比率を異ならせた以外は、実施例1と同様の
方法で記録用シートを作成し、上記各評価を行った。
【0049】これら実施例2〜6、比較例1〜5の重量
部比率、及びその評価結果を、実施例1の評価結果と併
せて下記表1に記載する。
【0050】
【表1】
【0051】実施例2、3、5、6は、アクリル酸−ビ
ニルアルコール共重合体とポリビニルアルコールのクラ
フト共重合体の添加割合を異ならせて受容層を形成した
ものであるが、実施例4は、アクリル酸−ビニルアルコ
ール共重合体50重量部、ポリビニルアルコールのクラ
フト共重合体50重量部に加え、通常のポリビニルアル
コール(PVA235、クラレ(株)社製)を添加して受容
層を形成したものである。
【0052】比較例1は、アクリル酸−ビニルアルコー
ル共重合体やポリビニルアルコールのクラフト共重合体
を用いず、上記通常のポリビニルアルコール単独で受容
層を形成したものである。
【0053】比較例2は、本発明で用いたアクリル酸−
ビニルアルコール共重合体(a)単独で受容層を形成した
ものである。
【0054】比較例3は、本発明のポリビニルアルコー
ルのグラフト共重合体(b)単独で受容層を形成したもの
である。
【0055】比較例4は、本発明で用いたアクリル酸−
ビニルアルコール共重合体(a)に、上記通常のポリビニ
ルアルコールを添加して受容層を形成したものである。
【0056】比較例5は、本発明のポリビニルアルコー
ルのグラフト共重合体(b)に、上記通常のポリビニルア
ルコールでを添加して受容層を形成したものである。
【0057】(結果)表1の評価結果から明らかなよう
に、実施例1〜4については、耐水性、ムラ、滲み、線
割れのいずれについても、優れた特性の記録用シートが
得られた。また、実施例5、6については、線割れ又は
ムラに難点があるものの、実用上充分使用できる記録用
シートが得られた。
【0058】従って、受容層中のアクリル酸−ビニルア
ルコール共重合体(a)とポリビニルアルコールのクラフ
ト共重合体(b)の重量部比率は、30/70〜70/3
0の範囲にすれば非常に優れた記録用シートが得られる
ことが分かる。実用上問題がない範囲では、20/80
〜80/20の添加割合でよいことが分かる。
【0059】また、上記重量部比率の範囲内で、通常の
ポリビニルアルコールを更に添加したものも最も優れた
記録適性を示しており、本発明のベストモードを得るこ
とができた。
【0060】一方、比較例1の受容層は、本発明の受容
層に用いた共重合体はいずれも添加されておらず、すべ
ての評価項目に対し実用上使用できないものであった。
【0061】また、比較例2、4の受容層は、アクリル
酸−ビニルアルコール共重合体(a)は添加されている
が、ポリビニルアルコールのグラフト共重合体(b)が添
加されていないため、耐水性に問題があり、実用上使用
することができない。また、ムラ及び線割れについて
も、従来技術の記録用シートと比較しても、改善はみら
れない。
【0062】また、比較例3、5の受容層は、ポリビニ
ルアルコールのグラフト共重合体(b)は添加されている
が、アクリル酸−ビニルアルコール共重合体(a)が添加
されていないため、滲みに問題があり実用上使用するこ
とができない。また、従来技術の記録用シートと比較し
ても、ムラ及び線割れについても改善はみられない。
【0063】また、上記各実施例と、特に、比較例2及
び3の評価結果から分かるように、本発明の共重合体を
単独で用いて形成した受容層では、ムラ及び線割れにつ
いての評価結果が悪く、実用上使用できないが、両者を
含有させた場合には、ムラ及び線割れについて明らかに
改善されており、両者を含有させると相乗効果を発生す
ることがわかった。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の記録用シ
ートは耐水性が良く長期間の使用にも問題ない。また、
本発明の記録用シートは、耐水性に加え滲みもないの
で、人の目を引く鮮明な印画像を提供することができ
る。また、本発明の記録用シートは、顔料インクを使用
してもベタムラ及び線割れ、等の問題がない。したがっ
て、顔料インクを使用して褪色の問題がない印画物を提
供できる利点がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 直基 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイ コーエプソン株式会社内 (72)発明者 山口 修一 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイ コーエプソン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−149183(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材と、前記基材上に配置され、インクを
    受容する受容層とを有する記録用シートであって、 上記受容層は、吸水性の共重合体と、ポリビニルアルコ
    ールを主鎖とする吸水性のグラフト共重合体とを含有す
    る溶液が、前記基材の少なくとも片面に塗布された後、
    加熱処理され、前記グラフト共重合体が自己架橋して形
    成されたことを特徴とする記録用シート。
  2. 【請求項2】上記グラフト共重合体には、カルボキシル
    基を有するビニル単量体とそのカルボキシル基と反応す
    る官能基を有する単量体とのグラフト重合により形成さ
    れたグラフト共重合体(b)が用いられていることを特徴
    とする請求項1記載の記録用シート。
  3. 【請求項3】上記共重合体には、アクリル酸−ビニルア
    ルコール共重合体(a)が用いられたことを特徴とする請
    求項1又は請求項2のいずれか1項記載の記録用シー
    ト。
  4. 【請求項4】少なくとも基材の片面にインクを受容する
    受容層が形成された記録用シートであって、上記受容層
    が、少なくとも給水性の共重合体と、ポリビニルアルコ
    ールを主鎖とする吸水性のグラフト共重合体とを含有
    し、 上記グラフト共重合体には、カルボキシル基を有するビ
    ニル単量体とそのカルボキシル基と反応する官能基を有
    する単量体とのグラフト重合により形成されたグラフト
    共重合体(b)が用いられ、 上記共重合体には、アクリル酸−ビニルアルコール共重
    合体(a)が用いられたことを特徴とする記録用シート。
  5. 【請求項5】 上記共重合体(a)と上記グラフト共重合体
    (b)との重量部比率が、上記受容層中で20/80以上
    80/20以下の範囲にされていることを特徴とする
    求項3又は請求項4のいずれか1項記載の記録用シー
    ト。
  6. 【請求項6】 上記共重合体(a)と上記グラフト共重合体
    (b)との重量部比率が、上記受容層中で30/70以上
    70/30以下の範囲にされていることを特徴とする
    求項3又は請求項4のいずれか1項記載の記録用シー
    ト。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載
    の記録用シートの受容層にインクを受容させて印画像を
    形成する記録方法において、インクの色材が顔料を主成
    分とすることを特徴とする記録方法。
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