JP3150901B2 - 木材強化用炭素繊維プリプレグおよび炭素繊維強化木材 - Google Patents

木材強化用炭素繊維プリプレグおよび炭素繊維強化木材

Info

Publication number
JP3150901B2
JP3150901B2 JP09356696A JP9356696A JP3150901B2 JP 3150901 B2 JP3150901 B2 JP 3150901B2 JP 09356696 A JP09356696 A JP 09356696A JP 9356696 A JP9356696 A JP 9356696A JP 3150901 B2 JP3150901 B2 JP 3150901B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wood
carbon fiber
prepreg
resin
reinforced
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP09356696A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09254318A (ja
Inventor
茂久 石原
博靖 小川
善博 遠藤
勇 井出
秀夫 月東
敏 斎藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aica Kogyo Co Ltd
Lignyte Co Ltd
Original Assignee
Aica Kogyo Co Ltd
Lignyte Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aica Kogyo Co Ltd, Lignyte Co Ltd filed Critical Aica Kogyo Co Ltd
Priority to JP09356696A priority Critical patent/JP3150901B2/ja
Priority to EP97907428A priority patent/EP0889077A4/en
Priority to US09/142,695 priority patent/US6287677B1/en
Priority to PCT/JP1997/000950 priority patent/WO1997035911A1/ja
Publication of JPH09254318A publication Critical patent/JPH09254318A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3150901B2 publication Critical patent/JP3150901B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は木材強化用炭素繊維プリ
プレグおよびこのプリプレグによって強化された炭素繊
維強化木材に関するものであり、より詳しくは木材との
接着性に優れた特定の樹脂を含浸した炭素繊維プリプレ
グのシートまたはストランドと当該プリプレグを単一木
材の表面または複数の板あるいは単板からなる集成材の
いずれかの板あるいは単板間または表面に貼着して一体
化した炭素繊維強化木材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、単一木材や、繊維方向に長く
切削加工したひき板あるいは小角材を、その繊維方向を
互いに平行にして接着剤を用いて張り合わせた集成材
は、主に建築における柱、梁のような骨組材として、ま
た、最近では木橋や大型のドームに使われている。
【0003】特に、集成材は、ひき板、小角材を集成す
るため寸法、形状の自由度が高く、製品強度のばらつき
や干し割れ、狂いなどが小さい上に、曲がり材を容易に
製造できるなどの優れた特性を持っている。
【0004】ところが、これらの集成材を大型建築物や
構造物に用いる場合、集成材の剛性や強度を高くする必
要があるため集成材の厚みを大きくする必要があり、そ
の結果、建築物や構造物の天井が低くなったり、必要以
上に高くなるために、剛性と強度の高い炭素繊維を接着
剤を介して接着した強化単一木材や強化集成材を用いる
ことが提案されている。
【0005】特に、このような炭素繊維強化木材や炭素
繊維強化集成材は、接着剤を塗布した木材面に炭素繊維
を配置して接着剤を繊維間に含浸させると共に木材とも
接着させる方法(特開平3−230904号公報)や、
予め炭素繊維に接着剤をよく含浸したプリプレグを接着
する方法(特開昭53−108182号公報)によって
つくられているが、前者は現場加工せざるを得ず、作業
の煩雑さや作業場の確保などが難しいために、他場所で
の作業の管理された工場生産の可能性や加工性などの面
から炭素繊維プリプレグが多く用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の炭素繊維プリプレグは接着性で劣る上に、得られた強
化木材や強化集成材は炭素繊維の使用量の割には剛性や
強度は低く、そのために高価である炭素繊維を必要以上
に多く使用したり、また、接着した層が使用中に剥離し
てくるなどの問題があった。このため用いる樹脂がきわ
めて重要とされている。
【0007】今日広く実用化されている炭素繊維複合材
料にはエポキシ樹脂が使われている。この樹脂は炭素繊
維との接着性には優れているが、木材の建築物や構造物
に要求される耐熱性、耐火性にきわめて劣るという欠陥
がある。
【0008】このため炭素繊維強化木材および集成材の
接着剤としては、フェノール系樹脂、レゾルシン系樹脂
などの樹脂が使われている。これらの樹脂は木材の建築
物や構造物として必要とされる充分なる耐水性、耐腐食
性、耐火性、耐熱性だけでなく木材間の接着性にもかな
り優れている。
【0009】しかしながら、これらの樹脂を用いて炭素
繊維プレプリグをつくった場合、炭素繊維と樹脂間や炭
素繊維と木材間の接着性に劣っているだけでなく、木材
との接着の際の流動性に乏しい上に、管理された工場生
産に不可欠である長い可使時間を有する保存期間の長い
プリプレグとすることが極めて困難であるという問題が
あった。
【0010】本発明者等はかかる従来の課題を解決する
べく鋭意検討した結果、特定の樹脂と特定の硬化剤およ
び硬化触媒とを含む混合樹脂を用いて炭素繊維プリプレ
グとすることによって、これらの問題点を解消できるこ
とを見い出し本発明に至った。
【0011】すなわち、本発明の目的は単一木材や集成
材に接着して使用して、優れた接着性、長い可使時間を
有し且つ炭素繊維の有する弾性率および強度を高い比率
で強化木材や強化集成材に付与することができる炭素繊
維プリプレグを提供することである。
【0012】他の目的は当該炭素繊維プリプレグを用い
た高い剛性と強度を有する単一木材および集成材を提供
することである。また、これまで出来なかった大型建築
物や構造物への木材の用途を拡大するだけでなく、天然
木材の使用量を低減するに有用な炭素繊維で強化した木
材や集成材を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、巻取可能な長
さの炭素繊維ストランドに、25℃における粘度が3〜
150ポイズである混合樹脂を含浸してなる木材強化用
炭素繊維プリプレグであり、かつ、該混合樹脂が、レゾ
ルシノール系樹脂、レゾール型フェノール系樹脂の中か
ら選ばれた1種以上の樹脂と硬化剤としてホルムアルデ
ヒド類または硬化触媒として無機酸あるいは有機酸とを
含むことを特徴とする木材強化用炭素繊維プリプレグ
で、特に、30℃におけるゲルタイムが50分以上であ
る当該液状混合樹脂を含浸した炭素繊維プリプレグのシ
ートまたはストランドにより達成される。さらに、本発
明は、当該プリプレグを強化されるべき木材と組み合わ
せて加圧し一体化してなる炭素繊維強化木材であって、
該木材強化用炭素繊維プリプレグと、強化されるべき木
材とを組み合わせるための手段は、該木材強化用炭素繊
維プリプレグからなるシートまたはストランドを、単一
木材の表面に貼着、集成材の表面に貼着、及び複数の板
の間に挿入する手段から選ばれた1種以上の手段である
ことを特徴とする炭素繊維強化木材である。本発明によ
ると、該プリプレグは木材との接着性に優れ、柔軟で可
使時間が長いために作業性が高いという特徴がある。
【0014】
【発明の詳細な開示】以下に、本発明を詳細に説明す
る。本発明で用いる樹脂は、フェノール、クレゾール、
キシレノール、エチルフェノール、クロルフェノール、
ブロモフェノールの如きフェノール性水酸基を1個有す
るフェノール類あるいはオリゴマーおよびレゾルシン、
ハイドロキノン、カテコール、フロログリシノールなど
フェノール性水酸基を2個以上有するフェノール類とホ
ルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデ
ヒド、フルフラール、ベンズアルデヒド、トリオキサ
ン、テトウオキサンの如きアルデヒド類とをフェノール
類/アルデヒド類=2/1〜1/3、好ましくは5/4
〜2/5のモル比で、水酸化カリウム、水酸化ナトリウ
ムの如きアルカリ触媒の存在下でメチロール化して得ら
れる公知のレゾール型フェノール系樹脂(フェノール類
とホルムアルデヒド類初期付加縮合樹脂)およびレゾル
シノール樹脂である。
【0015】また、好ましくは高速液体クロマトグラフ
(HPLC)によるポリスチレン換算の数平均分子量が
100〜2000のもので特に150〜500のものが
好ましく、25℃における粘度が3〜150ポイズに調
整した樹脂が好ましい。
【0016】有機系硬化剤はレゾルシノール樹脂、レゾ
ール系フェノール樹脂などの硬化剤として用いられて
る公知のもののうち、ホルマリン、アセトアルデヒド、
フルフラール、ベンズアルデヒド、トリオキサン、テト
ラオキセンの如く当該樹脂と混合しペースト状あるいは
液状なるものが好ましい。
【0017】硬化触媒としてパラトルエンスルホン酸、
ベンゼンスルホン酸、キシレンスルホン酸、フェノール
スルホン酸などの当該樹脂と混合して液状に溶解するも
のが好ましい。
【0018】また、当該プリプレグを均一に硬化させる
ために、混合樹脂としたときに通常のプリプレグ作製温
度である35℃以下において、均一な液状となる硬化剤
または、硬化触媒が特に好ましい。
【0019】本発明に用いられる炭素繊維は特に制限さ
れないが、ポリアクリロニトリル系繊維から得られる窒
素含有量が0.1〜15重量%、引張り強度が2500
〜7000MPa、弾性率が150〜700GPaであ
る炭素繊維が好ましく、特に、窒素含有量3〜10重量
%を有する3500MPa以上の引張り強度と200〜
350GPaの弾性率を有する直径5から9ミクロンの
炭素繊維が接着性の点で好ましい。
【0020】また、本発明における炭素繊維の表面にお
けるESCA表面分析装置(島津製作所製)による表面
の酸素/炭素が0.1/1〜0.3/1、特に0.15
/1〜0.25/1が接着強度を高くできるので好まし
い。
【0021】実際の使用に際しては、当該炭素繊維の繊
維直径は5〜9ミクロン、構成本数は1000〜300
000本からなる繊維束(ストランド)を所望分集束
し、または、シート状に拡幅して使用される。
【0022】本発明における炭素繊維プリプレグは、当
該樹脂の1種以上と硬化剤としてホルムアルデヒド類ま
たは硬化触媒として無機酸あるいは有機酸と、必要なら
ば無機充填剤などを混合した混合樹脂中に炭素繊維のス
トランドを連続的にディップして炭素繊維に対して当該
混合樹脂が30〜80重量%になるように含浸させなが
ら揮発分を乾燥させながら巻取ってプリプレグのストラ
ンドとする、または、その乾燥後の繊維を互いに平行に
なるようにドラムに巻き付けてプリプレグシートを作製
する。
【0023】あるいは、予め当該樹脂を塗布した離型紙
の樹脂膜の上に、平行に並べた炭素繊維ストランドをロ
ールで圧しながら配置しつつ樹脂を繊維に浸透させてプ
リプレグシートとするなどの公知の手法を用いてつく
る。
【0024】当該炭素繊維プリプレグはストランドの場
合は表面にタルクなどの粉末無機物を付着させることや
シートの場合は片面または両面に離型紙を配置するなど
の公知の方法で取り扱うことができる。
【0025】当該混合樹脂は均一な溶液であることが炭
素繊維に均一に含浸させて均一な硬化を行うために必要
であり、均一でない場合、得られるプリプレグが硬化不
良になったり、接着性が低くなるので好ましくない。ま
た、当該混合樹脂を含浸した当該プリプレグの混合樹脂
量が30重量%以下の場合は木材との接着性に劣り、8
0重量%以上の場合、プリプレグから樹脂が落下するな
どの取扱性が難しくなるので好ましくない。特に40〜
60重量%が接着性、プリプレグの取扱性から好まし
い。
【0026】さらに、当該混合樹脂は25℃における粘
度が3〜150ポイズが好ましく、粘度が3ポイズ以下
の場合はプリプレグから樹脂が落下し易くまた150ポ
イズ以上の場合炭素繊維への樹脂の含浸性が劣るので好
ましくない。粘度の調整は水を添加して行うことも出来
る。
【0027】さらに、当該混合樹脂を含浸したプレプリ
グのゲルタイムは30℃において50分以上のものが好
ましく、50分以下の場合、プリプレグを顧客のところ
まで移送する間に硬化したり、通常の保管条件であるマ
イナス20℃で徐々に硬化して1〜2週間の保管ができ
ず経済的でない。
【0028】本発明における単一木材および集成材は従
来用いられている木材であれば特に限定されるものでは
なく、通常、スギ、ヒノキ、カラマツ、ベイマツ、トウ
ヒ等の建築物に用いられる木材やナラ、キリ、ケヤキ、
カエデ、トチ、ホオ、サクラ、チーク、ラワン、スピナ
ールなどの合板などに用いられる木材が使用できる。
【0029】本発明の炭素繊維プリプレグのシートおよ
びストランドと単一木材および集成材との接着は次のよ
うに行い一体化する。すなわち、単一木材、集成材の表
面および集成材用薄板の表面に、必要ならば本発明で用
いる樹脂および硬化剤あるいは硬化触媒として無機酸あ
るいは有機酸とを混合した樹脂、特に好ましくは炭素繊
維プリプレグに用いた当該混合樹脂を当該単一木材、集
成材の表面に塗布した後、当該炭素繊維プリプレグを炭
素繊維の方向を木材の繊維方向と平行になるように貼付
する。また、集成材薄板の場合はこの炭素繊維プリ
グを貼付した薄板と、他の数枚の集成材用薄板とを公知
の方法で接着剤を介して積層したのち1〜15kg/c
2 の圧力下で常温〜120℃の温度にて5〜24時間
加熱する。
【0030】単一木材、集成材の表面に炭素繊維プリプ
レグを接着して且つ表面を木質系にしたい場合は、他の
薄い木材および木質系薄いシートを当該炭素繊維プリプ
レグの外表面に接着することもできる。
【0031】本発明の炭素繊維強化木材は通常の単一木
材および集成材として使用される用途に適用できるが、
特に、学校、体育館、講堂、各種室内球技場やドームな
どの大型建築物、3階以上の住宅、木橋の骨材として好
適である。
【0032】
【実施例】以下に、実施例により本発明を具体的に説明
するが、本発明はその要旨を超えない限り下記実施例に
限定されるものではない。本発明で用いられるゲルタイ
ムは当該炭素繊維プレプリグに用いる樹脂と硬化剤を含
む混合樹脂をキュラストメーター(日本合成ゴム株式会
社製)を用いて硬化測定したときの最大トルクまでに要
した時間である。尚、炭素繊維樹脂複合材料の曲げ特
性、層間せん断強度はそれぞれJISK7074、JI
SK7078に準じて測定し、粘度はレオメオター(レ
オメトリック社製)を用いて測定し求めた。さらに、木
材および集成材および炭素繊維強化木材およびその集成
材の曲げ弾性率および曲げ強度はJISZ2101に準
じて測定した。
【0033】
【実施例1】繊維特性が単繊維直径7ミクロン、繊維本
数12000本、引っ張り強度3890MPa、引っ張
り弾性率236GPaである炭素繊維“ベスファイト
(登録商標)HTA12K”(東邦レーヨン)のストラ
ンドを、20℃における粘度が35ポイズであるレゾー
ル型フェノール樹脂“AHー343”(リグナイト社)
82部とパラトルエンスルホン酸を主成分とする有機系
硬化触媒“D−5”(リグナイト社)18部とを室温で
均一に混合溶解して得た混合樹脂を入れた樹脂浴中を3
m/分、浸漬時間1分として通過させスクイズロールで
含有樹脂量を45重量%となるように調整しながら、予
め離型紙を巻き付けた直径90cmのドラムにストラン
ドを平行になるように幅100cmまで巻き付けたの
ち、60℃で1時間乾燥させた。
【0034】得られた炭素繊維プリプレグをドラムから
切り離して幅100cm長さ約2.8mである炭素繊維
重量300グラム/m 2 のプリプレグシートとし、この
もののゲルタイムを測定したところ30℃で150分で
あった。この炭素繊維プリプレグを深さ3mm、幅10
0mm、長さ100mmの金型に積層して入れ、圧力1
0kg/cm 2 下、60℃2時間加熱硬化して厚さ3m
mの炭素繊維樹脂複合材の平板とし、この板から切り出
して幅10mm、長さ100mmの短冊型試験片として
曲げ特性を測定したところ複合材料中の炭素繊維含有率
は60体積%であり、樹脂曲げ強度1634MPa、曲
げ弾性率135GPa、層間せん断強度74MPaであ
り炭素繊維自体の強度、弾性率から比例計算して求めた
値(理論値という)の95%であり、きわめて優れた値
であった。ここで、理論値とは下記に示す数1及び数2
にて求めた値である。
【0035】
【数1】
【0036】
【数2】
【0037】
【比較例】実施例1で用いた硬化触媒に変えて平均粒径
μmのパラホルムアルデヒドを用いた以外は実施例1
と同様にして炭素繊維樹脂複合材の板をつくり同様に板
の特性を測定したところ曲げ強度830MPa、曲げ弾
性率118GPa、層間せん断強度31MPaと低かっ
た。
【0038】
【実施例2】実施例1で得た炭素繊維プレプリグ1枚を
厚み24mm幅30mm長さ500mmの杉材に炭素繊
維の繊維方向を木材の繊維方向と平行にして貼付し、こ
の炭素繊維プリプレグを貼付した板の両面にプリプレグ
に用いた同じ樹脂を塗布した後杉材で幅と長さが同じで
厚みが3mmの板を置いて実施例1と同じ圧力と温度条
件下で接着して炭素繊維強化木材を得た。この炭素繊維
強化木材の曲げ強度は74MPa、曲げ弾性率10GP
aであった。この曲げ特性値は、炭素繊維プリプレグを
貼付しないで木材だけを実施例1で用いた混合樹脂を使
って同様に硬化接着して得た積層木材の曲げ強度57M
Pa、曲げ弾性率6GPaに比べてはるかに高く、ま
た、この得られた炭素繊維強化木材に占める炭素繊維と
樹脂およびこの積層木材の各割合と、炭素繊維、硬化後
の樹脂、木材の各強度および弾性率とを用いて比例的に
計算し求めた値(理論値という)に近い値であり、炭素
繊維の機械的特性を充分に発揮できるきわめて優れた炭
素繊維強化木材であった。また、当該金型への積層は手
間は掛からず容易であり所要時間は1分程度であった。
【0039】
【発明の効果】本発明の実施により得られる炭素繊維プ
リプレグは高い強度と剛性を有すると共に接着性に優
れ、また、充分なる耐水性、耐腐食性、耐火性、耐熱
性、長期保存性を有するため、軽量化や長大化した木材
および集成材などを効率よくつくることができる。ま
た、本発明の炭素繊維強化木材および集成材は大型の各
種建築物、木橋やドームなどを造ることが出来るほか、
従来低強度や低剛性のため使えない木材でも使用が可能
になり貴重な天然資源を有効に活用でき且つ環境保護に
も有益である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)特許権者 391004207 齋藤木材工業株式会社 長野県小県郡和田村561番地 (72)発明者 石原 茂久 京都府長岡京市天神3丁目23番12号 (72)発明者 小川 博靖 東京都中央区日本橋3丁目3番9号 東 邦レ−ヨン株式会社内 (72)発明者 遠藤 善博 静岡県駿東郡長泉町上土狩字高石234番 地 東邦レ−ヨン株式会社 研究所内 (72)発明者 井出 勇 大阪府堺市築港新町2丁目5番 (72)発明者 月東 秀夫 愛知県海部郡甚目寺町菅津深見24番地 (72)発明者 斎藤 敏 長野県小県郡和田村561番地 (56)参考文献 特開 平4−268323(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 C08J 5/24 EPAT(QUESTEL) WPI/L(QUESTEL)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 巻取可能な長さの炭素繊維ストランド
    に、25℃における粘度が3〜150ポイズである混合
    樹脂を含浸してなる木材強化用炭素繊維プリプレグであ
    り、かつ、 該混合樹脂が、レゾルシノール系樹脂およびレゾール型
    フェノール系樹脂の中から選ばれた1種以上の樹脂と 硬化剤としてホルムアルデヒド類、または硬化触媒とし
    て無機酸あるいは有機酸とを含むことを特徴とする木材
    強化用炭素繊維プリプレグ。
  2. 【請求項2】前記混合樹脂の30℃におけるゲルタイム
    が50分以上であることを特徴とする請求項1記載の木
    材強化用炭素繊維プリプレグ。
  3. 【請求項3】前記混合樹脂が液状であることを特徴とす
    る請求項1または請求項2記載の木材強化用炭素繊維プ
    リプレグ。
  4. 【請求項4】 請求項1、請求項2または請求項3に記
    載の木材強化用炭素繊維プリプレグを、強化されるべき
    木材と組み合わせて加圧し一体化してなる炭素繊維強化
    木材であって、 該木材強化用炭素繊維プリプレグと、強化されるべき木
    材とを組み合わせるための手段は、該 木材強化用炭素繊
    維プリプレグからなるシートまたはストランドを、単一
    木材の表面に貼着、集成材の表面に貼着、及び複数の板
    の間に挿入する手段から選ばれた1種以上の手段である
    ことを特徴とする炭素繊維強化木材。
  5. 【請求項5】 前記木材強化用炭素繊維プリプレグが強
    化されるべき木材と一体化されるための手段は、加熱、
    加圧手段であることを特徴とする請求項4記載の炭素繊
    維強化木材。
JP09356696A 1996-03-22 1996-03-22 木材強化用炭素繊維プリプレグおよび炭素繊維強化木材 Expired - Fee Related JP3150901B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09356696A JP3150901B2 (ja) 1996-03-22 1996-03-22 木材強化用炭素繊維プリプレグおよび炭素繊維強化木材
EP97907428A EP0889077A4 (en) 1996-03-22 1997-03-21 CARBON FIBER PREPREG FOR WOOD REINFORCEMENT, THEREFORE LAMINATED WOOD VENEER, CARBON FIBER AND WOOD VENEER CONTAINING REINFORCED WOOD COMPOSITE MATERIAL, AND WOOD REINFORCED WITH CARBON FIBER
US09/142,695 US6287677B1 (en) 1996-03-22 1997-03-21 Carbon fiber prepeg for wood reinforcement, wooden sheet laminated therewith, wood reinforcing composite comprising carbon fibers and the wooden sheet, and carbon fiber reinforced wood
PCT/JP1997/000950 WO1997035911A1 (fr) 1996-03-22 1997-03-21 Preimpregne de fibres de carbone pour le renforcement du bois, feuille de bois lamellee avec celui-ci, compose de renforcement du bois comprenant des fibres de carbone et la feuille de bois, bois renforce par des fibres de carbone

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09356696A JP3150901B2 (ja) 1996-03-22 1996-03-22 木材強化用炭素繊維プリプレグおよび炭素繊維強化木材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09254318A JPH09254318A (ja) 1997-09-30
JP3150901B2 true JP3150901B2 (ja) 2001-03-26

Family

ID=14085811

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP09356696A Expired - Fee Related JP3150901B2 (ja) 1996-03-22 1996-03-22 木材強化用炭素繊維プリプレグおよび炭素繊維強化木材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3150901B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100440592B1 (ko) * 2001-06-08 2004-07-15 이화형 열경화성수지의 식물섬유질 섬유상 요소 침투에 의한 형압성형 제품의 다공질탄소재료 제조 방법
US20140087178A1 (en) * 2011-03-30 2014-03-27 Toray Industries, Inc. Prepreg, fiber reinforced composite material, and manufacturing method for fiber reinforced composite material
JP2018161830A (ja) * 2017-03-27 2018-10-18 帝人株式会社 繊維補強木材
CN111844273A (zh) * 2020-06-08 2020-10-30 河北传媒学院 一种具备防火隔音和防腐性能的多功能复合板及制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09254318A (ja) 1997-09-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6281148B1 (en) Resin starved impregnated panels, wood composites utilizing said panels and methods of making the same
CN1077024C (zh) 木结构件用的表面处理过的合成增强板
UA127004C2 (uk) Облицьований шпоном елемент і спосіб виготовлення такого облицьованого шпоном елемента
FI128003B (fi) Menetelmä puuviilutuotteen valmistamiseksi ja menetelmällä valmistettu puuviilutuote
US6287677B1 (en) Carbon fiber prepeg for wood reinforcement, wooden sheet laminated therewith, wood reinforcing composite comprising carbon fibers and the wooden sheet, and carbon fiber reinforced wood
US6596408B1 (en) Reinforcing material for wood and reinforced wood
US5744228A (en) Use of synthetic fibers in a glueline to increase resistance to sag in wood and wood composite structures
JP2017177451A (ja) 高周波接着用の木材強化シート
JP3150901B2 (ja) 木材強化用炭素繊維プリプレグおよび炭素繊維強化木材
US5736220A (en) Surface treated synthetic reinforcement for structural wood members
JP3166967B2 (ja) 木材強化用炭素繊維プリプレグ貼付木質シートおよび木材強化用炭素繊維複合木質シ−トおよび炭素繊維強化木材
Sviták et al. Tensile-shear strength of layered wood reinforced by carbon materials
JP3674886B2 (ja) 電磁波シールド性を有し且つ機械的特性に優れた木質系複合材料
JP2019120090A (ja) 木質床材料および施工方法
JP6623967B2 (ja) 管楽器用木質材料及び管楽器
JP4085961B2 (ja) 繊維ボード
JP5457303B2 (ja) 木質化粧板の製造方法
JP2720019B2 (ja) 木口面が表面となる材料の製造法
JP2006263974A (ja) 強化木質繊維板、その製造方法及び床基材
JP7015632B2 (ja) 集成材の製造方法
NO122089B (ja)
JPH10115047A (ja) 材料増強方法および繊維強化化粧シート
JP2001227251A (ja) ド ア
JPH06122105A (ja) 炭素繊維強化集成材
AU691902B2 (en) Wood laminates with aramid fibers in the glue line and processes for making

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313532

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees