JP3674886B2 - 電磁波シールド性を有し且つ機械的特性に優れた木質系複合材料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電磁波シールド性を有し且つ機械的強度や剛性等の機械的特性に優れた木質系複合材料に関する。さらに詳しくは、本発明は、家屋の柱、梁などの構造物の表面や、壁、屋根、各種家具等の表面に適用されて、それらの被適用物に電磁波シールド性及び機械的強度や剛性を付与することができるシート状又は板状の木質系複合材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
住宅の壁材、ドアーや各種家具などの建材には、人間に温かみや快適さを与えると言われる木質材が好んで使用される傾向がある。さらには、大型建築物の梁、柱、壁等や、橋等の構造物にも木質材が使用されることがある。
【0003】
木質材を大型建築物や構造物に用いる場合、木質材に強度や剛性が必要とされるため、厚みを大きくしたり、或いは木質材面に接着剤を塗布しその上に炭素繊維を配して強化したり(特開平3−230904号公報)、或いは予め炭素繊維に接着剤を含浸したプリプレグを木質材面に接着して強化したり(特開昭53−108182号公報)する試みがなされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一方、木質材は、近年出現した多種多様の電気・電子機器による電磁波に対するシールド性に劣るため、電子・電気機器の誤動作や映像のゴースト、雑音問題などの電磁波障害を防止することが難しいという問題がある。
【0005】
従来、電磁波障害防止性を付与するために、被電磁波障害物の表面を金属板で接着したり、或いは該被電磁波障害物の表面を、金属粉や炭素繊維の短い繊維などを混合した接着剤で被覆することが行われているが、被電磁波障害物が木質である場合には、前記従来の電磁波障害防止手段を適用すると木質の持つ温かみ感や快適感等が損なわれる上に美的外観に劣るという問題があった。
【0006】
そこで本発明は、木質材を使用する建築物、構造物、建材等の表面の木質感を損なうことなく、それらの木質材の強度、剛性等の機械的特性を高め、しかも電磁波障害防止機能を付与することができるシート状又は板状の木質系複合材料を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等はかかる従来の課題を解決するべく鋭意検討した結果、少なくとも2方向の繊維配向の炭素繊維を有する炭素繊維シート及び該炭素繊維シートに含浸された樹脂を構成要件として含むシート状炭素繊維強化複合材料を、シート状又は板状木質材に貼り合わせた木質系複合材料が、電磁波シールド性を有し且つ機械的特性に優れていることを見出し、本発明の木質系複合材料を完成した。
【0008】
【発明の実施の形態】
炭素繊維シート
本明細書において「炭素繊維シート」とは、炭素繊維からなるシートであって、少なくとも2方向の繊維配向の炭素繊維を有することを特徴とし、該少なくとも2方向の繊維配向の炭素繊維は少なくとも炭素繊維ストランドを含み、このような配向を有する炭素繊維シートは大別して次の2つの種類に分けることができる。
【0009】
第一番目の種類の炭素繊維シートとしては、一方向配向炭素繊維シートエレメント(炭素繊維ストランド、或いは炭素繊維ストランドの面状シート)が繊維軸を異にして少なくとも2層配置されてなる炭素繊維シートが挙げられる。第二番目の種類の炭素繊維シートとしては、炭素繊維の織物、不織布、紙、及びフェルトから選ばれた一種以上の炭素繊維シートエレメントと、一方向配向炭素繊維シートエレメント(炭素繊維ストランド、或いは炭素繊維ストランドの面状シート)とを積層して組合せた炭素繊維シートが挙げられる。
【0010】
本発明に使用される炭素繊維シートを構成する炭素繊維は、ポリアクリロニトリル系繊維から得られる窒素含有量が2〜15重量%の炭素繊維、特に、窒素含有量3〜10重量%を有する炭素繊維が、炭素繊維とマトリックス樹脂の接着性の点で好ましく、また該炭素繊維の引張り強度が2500〜7000MPa、弾性率が150〜700GPa、特に、3500MPa以上の引張り強度と200〜300GPaの弾性率を有する炭素繊維が、機械的特性の点で好ましい。
【0011】
本発明で好ましく使用される炭素繊維には、その炭素繊維の表面における酸素/炭素が0.1/1〜0.3/1、特に0.15/1〜0.25/1〔ESCA表面分析装置(島津製作所製)による測定値〕の炭素繊維が、接着強度を高くできるので好ましい。
【0012】
本発明で好ましく使用される炭素繊維の繊維直径は5〜9ミクロン、構成本数は1000〜300000本からなる繊維束(ストランド)の繊維である。
【0013】
シート状炭素繊維強化複合材料
本明細書において「シート状炭素繊維強化複合材料」とは、炭素繊維シートに樹脂が含浸されてシート状となっているものをいい、該樹脂は未硬化状態、及び硬化状態の両方の場合を含む。樹脂が未硬化状態のシート状炭素繊維強化複合材料は、いわゆるプリプレグと呼ばれているものであり、樹脂が硬化状態のシート状炭素繊維強化複合材料は、狭義の意味でのいわゆる複合材料と呼ばれているものである。
【0014】
シート状炭素繊維強化複合材料の製造方法は、樹脂の1種類以上と硬化剤と、必要ならば無機充填剤などを混合した樹脂組成物、又はメラミン樹脂中に、炭素繊維ストランド又は炭素繊維織物を連続的にディップして該炭素繊維に対して当該樹脂が30〜80重量%になるように含浸させ、未硬化状態のままのシートとするか、或いは必要ならば揮発分を乾燥し、硬化させたシートとする。
【0015】
樹脂
炭素繊維シートに含浸されて複合材料とするのに用いられる樹脂には、レゾルシノール系樹脂、レゾルシノール・フェノール系樹脂、レゾール型フェノール系樹脂(フェノールホルムアルデヒド類初期付加縮合樹脂)の少なくとも1種以上と有機酸系硬化剤とを含む樹脂、およびメラミン樹脂から選ばれたものとすることが本発明の目的を達成するために好ましい。
【0016】
詳細にはこれらの樹脂は、フェノール、クレゾール、エチルフェノール、キシレノール、クロルフェノール、ブロモフェノールの如きフェノール水酸基を1個有するフェノール類、及びレゾルシン、ハイドロキノン、カテコール、フロログリシノールなどのフェノール性水酸基を2個以上有するフェノール類から選ばれた1種以上のフェノール類と、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、フルフラール、ベンズアルデヒド、トリオキサン、テトラオキサンから選ばれた1種以上のアルデヒド類とを、フェノール類/アルデヒド類=2/1〜1/3、好ましくは5/4〜2/5のモル比で、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムの如きアルカリ触媒の存在下でメチロール化して得られ、高速液体クロマトグラフ(HPLC)によるポリスチレン換算の数平均分子量が1,000〜20,000のものが好ましく、特に3,000〜15,000のものが好ましく、また25℃における粘度が5〜100ポイズに調整した樹脂が好ましい。
【0017】
前記樹脂に使用される硬化剤は、レゾルシノール系樹脂、レゾルシノール・フェノール系樹脂、レゾール型フェノール系樹脂などの硬化剤として用いられている公知のもののうち、パラトルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、キシレンスルホン酸、フェノールスルホン酸などの当該樹脂と混合して液状に溶解するものが好ましい。パラホルムアルデヒドなどの粉末状の硬化剤や樹脂に分散するものは炭素繊維プリプレグとした場合、樹脂の硬化が不均一になるため好ましくない。
【0018】
本発明に用いることができるメラミン樹脂は、メラミンとホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒドなどの公知のアルデヒド類とを用いてつくられる公知の樹脂である。
【0019】
シート状又は板状木質材
本発明においてシート状又は板状木質材は、大別して木質系シート、合板又は単板に分類されるものが使用できる。木質系シートには、例えば、ナラ、キリ、ケヤキ、カエデ、スギ、グオ、マホガニー、トチ、ホオ、サクラ、チーク、ラワン、スピナールなどの合板などに用いられる天然木材をスライサーなどの公知の手段で造られるシート、LVL材、木質系紙、不織布等が挙げられる。合板には、前記木質系シートを積層したものが適用可能である。単板には、ヒノキ、カラマツ、ベイマツ、トウヒ等の通常、建築物に用いられる木材単板が代表的に挙げられる。
【0020】
本発明においてシート状又は板状木質材の厚みは、ほぼ0.05mm以上であることが好ましい。厚みが0.05mm未満の場合は炭素繊維の黒色が透けて見えるため木質の特色が失われる傾向があり好ましくなく、またこれを防止するために、更に透視性材料を介在させる必要が生ずる点においても好ましくない。
【0021】
本発明の木質系複合材料及びその製造方法
本発明の木質系複合材料は、少なくとも2方向の繊維配向の炭素繊維を有する炭素繊維シート及び該炭素繊維シートに含浸された樹脂を構成要件として含むシート状炭素繊維強化複合材料と、シート状又は板状木質材とが貼り合わされてなるものである。すなわち、本発明の木質系複合材料は、シート状炭素繊維強化複合材料の少なくとも一方の面にシート状又は板状木質材が貼り合わされているので、木質系複合材料の表面の少なくとも一方の面は木質感が付与されている。
【0022】
本発明の木質系複合材料においては、含まれる樹脂が未硬化の熱硬化性樹脂であっても、硬化された熱硬化性樹脂であってもよい。
【0023】
本発明の木質系複合材料において、炭素繊維シートにおける炭素繊維の50重量%以上の繊維軸方向、好ましくは50重量%〜75重量%を、シート状又は板状木質材の繊維方向と一致させることが、強度や剛性を高める上に好ましい。前記木質材の繊維方向とは、木材の年輪に垂直な方向である。
【0024】
50重量%以下の場合は、シート状炭素繊維強化複合材料の片面又は両面に、シート状又は板状木質材を貼付して一体化してなる木質系複合材料は、引張り強度や引張り弾性率の最大値が低くなるので好ましくない。また、75重量%以上の場合は、最終的に製造される木質系複合材料の引張り強度や引張り弾性率の最大値は高くなるが電磁波シールド性が低くなるので好ましくない。
【0025】
さらに、炭素繊維シートにおける炭素繊維の50〜75重量%の繊維軸方向が、シート状又は板状木質材の繊維方向、即ち、木質繊維方向と一致している場合には、該炭素繊維シートの25〜50重量%の繊維軸方向が、シート状又は板状木質材の繊維方向に対して±45°以内に配置されていることが強度や剛性等の機械的特性を高める上に好ましい。
【0026】
本発明の木質系複合材料における、シート状炭素繊維強化複合材料と木質材との配置の代表的な態様を図面に従って説明する。
【0027】
図1は、シート状炭素繊維強化複合材料2の片面にシート状又は板状木質材1を配してなる本発明の木質系複合材料の貼り合わせ時の各層の組合せを示す。
【0028】
図2は、シート状炭素繊維強化複合材料2の両面にシート状又は板状木質材1,3を配してなる別の本発明の木質系複合材料の貼り合わせ時の各層の組合せを示す。
【0029】
図3は、一方向配向炭素繊維シートエレメント(炭素繊維ストランド)4が繊維軸を異にして2層配置されたものに樹脂が含浸されてなるシート状炭素繊維強化複合材料2の両面にシート状又は板状木質材1,3を配してなる別の本発明の木質系複合材料の貼り合わせ時の各層の組合せを示す。
【0030】
図4は、一方向配向炭素繊維シートエレメント4が、炭素繊維ストランドの面状シートからなるものを使用し、該一方向配向炭素繊維シートエレメント4の繊維軸を異にして2層配置されたものに樹脂が含浸されてなるシート状炭素繊維強化複合材料2の両面にシート状又は板状木質材1,3を配してなる別の本発明の木質系複合材料の貼り合わせ時の各層の組合せを示す。
【0031】
図5は、織物、不織布、紙、及びフェルトから選ばれた一種以上の炭素繊維シートエレメント5と一方向配向炭素繊維シートエレメント(炭素繊維ストランド)4を組み合わせた炭素繊維シートに樹脂を含浸させたものをシート状炭素繊維強化複合材料2とし、この両面にシート状又は板状木質材1,3を配してなる別の本発明の木質系複合材料の貼り合わせ時の各層の組合せを示す。
【0032】
図6は、シート状炭素繊維強化複合材料2にシート状又は板状木質材1を貼付したものを一つのユニットとして、これを複数ユニット積層した、別の本発明の木質系複合材料を示す。このように本発明の木質系複合材料は、シート状炭素繊維強化複合材料2の片面又は両面に該木質材1を貼付したものだけではなく、これを一つのユニットとして硬化させたものを、複数のユニットを接着剤を介して、積層、一体化させたものでもよい。この複数ユニットを使用することは、所望の機械的特性を付与する上に有用である。
【0033】
次に、本発明の木質系複合材料の標準的な製造例を示す。
【0034】
使用するシート状木質材の厚みが薄い場合は、該シート状木質材をドラムに巻き付けておき、この上に、炭素繊維ストランドに樹脂を含浸させてなるシート状炭素繊維強化複合材料を互いの炭素繊維ストランドの繊維方向が平行となるように巻き付けるか、又は炭素繊維シートに樹脂を含浸させてなるシート状炭素繊維強化複合材料を巻き付けることにより接着した後、必要ならば乾燥し、ついでドラムの幅方向に切断することによって作製することができる。
【0035】
使用するシート状木質材の厚みが薄くない場合、或いは板状木質材(木板)である場合は、予め樹脂をこれらの木質材の表面に塗布し、次いでこの上に、炭素繊維ストランドに樹脂を含浸させてなるシート状炭素繊維強化複合材料を互いの炭素繊維ストランドの繊維方向が平行となるようロールで圧しながら配置しつつ、或いは炭素繊維シートに樹脂を含浸させてなるシート状炭素繊維強化複合材料をロールで圧しながら配置しつつ、樹脂を繊維に浸透させることにより、シート状炭素繊維強化複合材料を該木質材に接着させるなどの方法によって作製することができる。
【0036】
上記とは別の本発明の木質系複合材料の製造方法として、シート状炭素繊維強化複合材料の片面に木質材を貼付する場合では、炭素繊維シートに樹脂を含浸させてシート状炭素繊維強化複合材料とした後、この上にシート状木質材或いは板状木質材を配置して、接着させて作製する。
【0037】
上記とはさらに別の本発明の木質系複合材料の製造方法として、シート状炭素繊維強化複合材料の両面に木質材を貼付する場合では、木質材を片面に貼付してなる木質系複合材料の作製過程又は作製後に、木質材のない側に別の木質材を貼付して作製することができる。
【0038】
上記木質系複合材料の各製造方法は、シート状又は板状木質材がシート状炭素繊維強化複合材料の担持体として機能するので、特に公知技術の炭素繊維プリプレグ(本発明でいうシート状炭素繊維強化複合材料)の取扱い技術、即ち、炭素繊維プリプレグを離型紙に担持させること、を省略できる利点があるが、本発明は、離型紙の使用を排除するものではなく、上記各方法において、離型紙に担持させたシート状炭素繊維強化複合材料を使用し、シート状木質材或いは板状木質材を貼付するときに離型紙を除いて貼付することもできる。
【0039】
シート状炭素繊維強化複合材料中の樹脂量が30重量%以下の場合は木材との接着性に劣り、また、80重量%以上の場合は該シート状炭素繊維強化複合材料から樹脂が落下するなど取扱性が難しくなるので好ましくない。本発明において、シート状炭素繊維強化複合材料中の樹脂量として、30〜80重量%、特に40〜60重量%が、接着性、取扱性の面から好ましい範囲である。
【0040】
本発明の木質系複合材料の製造において、用いる樹脂溶液は均一な溶液とすることが炭素繊維シートに均一に含有させて均一な硬化を行うために好ましい。樹脂溶液が均一でない場合、得られるシート状炭素繊維強化複合材料が硬化不良になったり、木質材との接着性が低くなるので好ましくない。
【0041】
さらに、該樹脂溶液は25℃における粘度が5〜100ポイズが好ましく、粘度が5ポイズ未満の場合は、木質系複合材料の製造過程において、シート状炭素繊維強化複合材料から樹脂が落下しやすく、また100ポイズを越える場合、炭素繊維シートへの樹脂の含浸性が劣るので好ましくない。粘度の調整は水を添加して行うことも出来る。
【0042】
本発明の木質系複合材料の製造において、樹脂の硬化は、木質材が貼付されたシート状炭素繊維強化複合材料を1〜15kg/cm2 の圧力下で常温〜120℃の温度にて5〜24時間で硬化させ一体化することが好ましい。
【0043】
本発明の木質系複合材料の利用
図7は、本発明のシート状炭素繊維強化複合材料2とシート状又は板状木質材1からなる木質系複合材料を、木材からなる被電磁波障害物6に対して適用した一例を示す。
【0044】
硬化又は未硬化の本発明の木質系複合材料と、被電磁波障害物である集成材などの他の木材とを接着する場合は、必要に応じ本発明のシート状炭素繊維強化複合材料の製造に用いた樹脂又はこれと同等の樹脂を木材表面に塗布した後、硬化させ一体化する。この場合、接着するシート状炭素繊維強化複合材料は単層に限らず、続けて複数層積層してもよい。2層以上積層する場合は公知の方法で接着剤を介して接着してから用いるのが好ましい。
【0045】
また、硬化又は未硬化の本発明の木質系複合材料と建築内装材や面材とを接着する場合は、機械的強度を必要とする方向と炭素繊維の同方向の割合が多い方向と平行に合わせたのち、1〜15kg/cm2 の圧力下で、常温〜120℃の温度にて5〜24時間加熱するのが好ましい。
【0046】
本発明の木質系複合材料は、高い強度と剛性等の優れた機械的特性を有し、且つ電磁波シールド性に優れているので、電磁波障害を問題とする各種電子機器を扱う建物や部屋の柱、梁などの木材、壁材、内装材、ドアーなどの面材に使用してそれらを強化するとともに電磁波シールド性を高めるために好適であり、しかも本発明の木質系複合材料を壁材、内装材に適用すれば地震などに対する抵抗性を高めるのに適する。
【0047】
【実施例】
以下に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り下記実施例に限定されるものではない。
【0048】
なお、シート状炭素繊維強化複合材料の曲げ特性、層間せ断強度はそれぞれJISK7074、JISK7078に準じて測定し、粘度はレオメオター(レオメトリック社製)を用いて測定し求めた。
【0049】
さらに、木材および集成材およびシート状炭素繊維強化複合材料およびその集成材の曲げ弾性率および曲げ強度はJISZ2101に準じて測定した。また電磁波シールド特性は周波数500MHZ の電磁波を被試験体の表のアンテナから発信し、裏にある受信アンテナで受信して測定する方法である電磁波シールド測定器(タケダ理研製)で測定した。ここで、減衰強度(dB)は、
dB=20Log(発信側電界強度/受信側電界強度)である。
【0050】
〔実施例1〕
繊維特性が単繊維直径7ミクロン、単繊維本数12000本、引張り強度3980MPa、引張り弾性率235GPaである炭素繊維“ベスファイト(登録商標)HTA12K”(東邦レーヨン)のストランドを、20℃における粘度が33ポイズであるレゾール型フェノール樹脂“AH−343”(リグナイト)81部とパラトルエンスルホン酸を主成分とする有機系硬化剤“D−5”(リグナイト)19部とを室温で均一に混合溶解して得た混合樹脂を入れた樹脂浴中を5m/分、浸漬時間0.5分として通過させスクイズロールで含有樹脂量を55重量%となるように調整しながら、予めラワンから作製した厚み0.25mmのシートを該シートの木質繊維方向を周方向にそろえて巻き付けた直径90cmのドラムに木目とストランドおよび互いのストランドが平行になるように幅100cmまで巻き付けたのち、60℃で1時間乾燥させた。
【0051】
得られた炭素繊維プリプレグシートと該木材(ラワンから作製したシート)とを一体化してドラムから切り離して幅100cm、長さ約2.8mで炭素繊維重量300グラム/m2 の炭素繊維プリプレグ貼付木材(A−1)とした。
【0052】
別途に、該炭素繊維をカットして長さ6mmとした炭素繊維チョップ品とポリビニールバインダーとを用いて湿式抄紙した繊維方向がランダムである目付100グラム/m2 (バインダー含有量3重量%)の炭素繊維紙に該混合樹脂を滴下した後、スクイズロールで含有樹脂量50重量%となるように均等に含有させた炭素繊維紙の片面にラワンから作製した厚み0.25mmのシートを貼付した炭素繊維プリプレグ貼付木材(B)を作製した。
【0053】
該シート(A−1)の炭素繊維面に該シート(B)の木材の面が隣接し、それらの木材の木質繊維方向を平行にするように重ねたシート(AB)を作製した。このシート(AB)を幅200mm、長さ200mmの短冊型に切断し、炭素繊維面を下側に揃えて深さ3mm、幅200mm、長さ200mmの金型に積層して入れ、圧力10kg/cm2 下、50℃で2時間加熱硬化して厚さ3mmの炭素繊維と炭素繊維紙と樹脂と木材からなる複合材の平板とした。
【0054】
この平板の炭素繊維は全炭素繊維の75重量%が同方向であり、この平板の同方向炭素繊維が75重量%の方向に切り出して幅10mm、長さ100mmの短冊型試験片として曲げ特性を測定したところ曲げ強度795MPa、曲げ弾性率62GPa、層間せん断強度75MPaでありきわめて優れた値であった。
【0055】
また、シート(AB)だけを同様にして加熱硬化して単板(AB−2)とした。この単板(AB−2)の電磁波シールド性を同方向の炭素繊維が多い方向に対して発信電磁波の波面を平行および垂直にして500MHZ で測定したところ、いずれも70dBの値であり優れた電磁波シールド性であった。
【0056】
〔比較例1〕
前記実施例1で作製したシート(A−1)の炭素繊維面と木材の面を隣接させ、炭素繊維方向を平行に配置するように重ね、炭素繊維紙を用いなかった以外は前記実施例1と同様にして複合材の平板(A−2)とした。
【0057】
この平板(A−2)の炭素繊維の方向は100%同方向であり、この板(A−2)について前記実施例1と同様にして同方向を長さ方向として曲げ特性を測定したところ曲げ強度913MPa、曲げ弾性率70GPa、層間せん断強度75MPaであり、きわめて優れた値であった。
【0058】
しかし、この板の電磁波シールド性を炭素繊維と同方向に対して発信電磁波の波面を平行および垂直にして500MHZ で測定したところ、垂直では70dBで電磁波シールド性に優れていたが、平行では20dBであり電磁波シールド性に劣っていた。
【0059】
〔実施例2〕
前記実施例1のストランドの代わりに繊維特性が単繊維直径7ミクロン、単繊維本数3000本、引張り強度3920MPa、引張り弾性率238GPaである炭素繊維“ベスファイト(登録商標)HTA3K”(東邦レーヨン)の平織り(目付150g/m2 )を、20℃における粘度が35ポイズであるレゾール型フェノール樹脂“AH−343”(リグナイト)80部とパラトルエンスルホン酸を主成分とする有機系硬化剤“D−5”(リグナイト)20部とを室温で均一に混合溶解して得た混合樹脂に浸漬する以外は前記実施例1と同様にしてラワン材シートを巻き付けたドラムに引き取り巻き付けて炭素繊維重量150g/m2 の炭素繊維織物プリプレグ貼付木材(C)を作製した。
【0060】
3mm厚のラワン合板表面に該混合樹脂を100g/m2 塗布し、その上に炭素繊維織物プリプレグ貼付木材(C)を炭素繊維面を合板面に合わせて配置して圧力10kg/cm2 下、30℃で20時間硬化して炭素繊維強化合板(D)とした。
【0061】
この炭素繊維強化合板(D)の炭素繊維は全炭素繊維の50重量%が同方向であった。
【0062】
この炭素繊維強化合板(D)の曲げ強度は40MPa、曲げ弾性率は6GPaであり、木材単独の合板の曲げ強度7MPa、曲げ弾性率0.7GPaに比べてはるかに高い性能を示し、また、合板(D)のせん断強度63MPaでありきわめて優れた値であった。
【0063】
この合板(D)の電磁波シールド性を炭素繊維織物の縦糸に対して電磁波の波面を平行および垂直にして500MHZ で測定したところ、平行および垂直ともに70dBで電磁波シールド性に優れていた。
【0064】
【発明の効果】
本発明の木質系複合材料は、高い強度と剛性を有すると共に、樹脂を硬化した場合は充分な耐水性、耐腐食性、耐火性、耐熱性、長期保存性を有し、木質感を与えることができる集成材や住宅用建築材料、内装材料、建造物、構造物に適用でき、しかも電磁波シールド性に優れている。
【0065】
本発明の木質系複合材料は、シート状炭素繊維強化複合材料とシート状又は板状木質材とを積層したものであり、該シート状炭素繊維強化複合材料中の樹脂が未硬化状態であっても、シート状又は板状木質材がその表面を覆っているので、従来のプリプレグのように離型紙等は必要なく、離型紙を取り除く手間が不要であり、しかも取扱い性に優れている。
【0066】
本発明の木質系複合材料は、シート状である場合には、被適用物の形状によく追随し、加工適性がよい。
【0067】
従来、木質材料と炭素繊維との接着においては、一方が木質材料であり、該木質材料の生育環境によって、接着性に変動する問題があったが、本発明の木質系複合材料は、シート状炭素繊維強化複合材料と木質材とを積層したものであるので、シート状炭素繊維強化複合材料に含まれる樹脂がその木質系複合材料を構成する木質材及び被適用物の木質材料に対しても同様に接着性を示し、被適用物との接着性がよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】シート状炭素繊維強化複合材料の片面にシート状又は板状木質材を配してなる本発明の木質系複合材料の貼り合わせ時の各層の組合せを示す。
【図2】シート状炭素繊維強化複合材料の両面にシート状又は板状木質材を配してなる別の本発明の木質系複合材料の貼り合わせ時の各層の組合せを示す。
【図3】一方向配向炭素繊維シートエレメント(炭素繊維ストランド)が繊維軸を異にして2層配置されたものに樹脂が含浸されてなるシート状炭素繊維強化複合材料の両面にシート状又は板状木質材を配してなる、別の本発明の木質系複合材料の貼り合わせ時の各層の組合せを示す。
【図4】一方向配向炭素繊維シートエレメントが、炭素繊維ストランドの面状シートからなるものを使用し、該一方向配向炭素繊維シートエレメントの繊維軸を異にして2層配置されたものに樹脂が含浸されてなるシート状炭素繊維強化複合材料の両面にシート状又は板状木質材を配してなる、別の本発明の木質系複合材料の貼り合わせ時の各層の組合せを示す。
【図5】織物、不織布、紙、及びフェルトから選ばれた一種以上の炭素繊維シートエレメントと一方向配向炭素繊維シートエレメント(炭素繊維ストランド)を組み合わせた炭素繊維シートに樹脂を含浸させたものをシート状炭素繊維強化複合材料とし、この両面にシート状又は板状木質材を配してなる別の本発明の木質系複合材料の貼り合わせ時の各層の組合せを示す。
【図6】シート状炭素繊維強化複合材料にシート状又は板状木質材を貼付したものを一つのユニットとして、これを複数ユニット積層した、別の本発明の木質系複合材料を示す。
【図7】本発明のシート状炭素繊維強化複合材料とシート状又は板状木質材からなる木質系複合材料を、木材からなる被電磁波障害物に対して適用した一例を示す。
【符号の説明】
1,3 木質材
2 シート状炭素繊維強化複合材料
4 一方向配向炭素繊維シートエレメント
5 炭素繊維シートエレメント
6 被電磁波障害物
Claims (12)
- 少なくとも2方向の繊維配向の炭素繊維を有する炭素繊維シート及び該炭素繊維シートに含浸された樹脂を構成要件として含むシート状炭素繊維強化複合材料と、シート状又は板状木質材とが貼り合わされてなる木質系複合材料であって、
該少なくとも2方向の繊維配向の炭素繊維は少なくとも炭素繊維ストランドを含み、
木質系複合材料は、木質材を使用する建築物又は建材の表面に適用されるものであり、該建築物又は建材の木質感を損なうことなく、電磁波シールド性と機械的特性を付与する機能を有することを特徴とする木質系複合材料。 - 前記シート状炭素繊維強化複合材料に含まれる樹脂が、未硬化の熱硬化性樹脂である請求項1記載の木質系複合材料。
- 前記シート状炭素繊維強化複合材料に含まれる樹脂が、硬化された熱硬化性樹脂である請求項1記載の木質系複合材料。
- 前記少なくとも2方向の繊維配向の炭素繊維を有する炭素繊維シートが、繊維軸を異にして配置された少なくとも2層の一方向配向炭素繊維シートエレメントを含んでいることを特徴とする請求項1、2又は3記載の木質系複合材料。
- 前記少なくとも2方向の繊維配向の炭素繊維を有する炭素繊維シートが、炭素繊維の織物、不織布、紙、及びフェルトから選ばれた一種以上の炭素繊維シートエレメントと、一方向配向炭素繊維シートエレメントとを組合せたものである請求項1、2又は3記載の木質系複合材料。
- 前記シート状炭素繊維強化複合材料の少なくとも一方の面にシート状又は板状木質材が貼り合わされている請求項1乃至請求項5の何れか1項記載の木質系複合材料。
- 前記シート状又は板状木質材が、LVL(Laminated Venieer Lumber)材である請求項1乃至請求項6の何れか1項記載の木質系複合材料。
- 前記炭素繊維シートにおける炭素繊維の50重量%以上の繊維軸方向が、シート状又は板状木質材の繊維方向と一致していることを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項記載の木質系複合材料。
- 前記炭素繊維シートにおける炭素繊維の50〜75重量%の繊維軸方向が、シート状又は板状木質材の繊維方向と一致していることを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れか1項記載の木質系複合材料。
- 前記炭素繊維シートにおける炭素繊維の50〜75重量%の繊維軸方向が、シート状又は板状木質材の繊維方向と一致し、且つ該炭素繊維シートの25〜50重量%の繊維軸方向が、シート状又は板状木質材の繊維方向に対して±45°以内に配置されていることを特徴とする請求項4記載の木質系複合材料。
- 前記熱硬化性樹脂が、レゾルシノール系樹脂、レゾルシノール・フェノール系樹脂、レゾール型フェノール系樹脂及びメラミン樹脂から選ばれた1種又は2種以上である請求項1乃至請求項10の何れか1項記載の木質系複合材料。
- 前記シート状又は板状木質材が、厚さが0.05mm以上である請求項1乃至請求項11の何れか1項記載の木質系複合材料。
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