JP3150629U - 広告欄付き配送伝票 - Google Patents

Abstract

【課題】広告を記載できる個所を多くして受取人に対する宣伝効果の向上を図る配送伝票を提供する。【解決手段】表裏面に広告欄を設けた台紙１０と、貼付片２１・受領片２２・帯片２３からなる伝票主体２０の二層で構成した配送伝票。貼付片と帯片裏面には粘着剤を塗布し、貼付片基部と帯片基部に台紙との切り離しを可能とする第１と第２のミシン目２４，２５を刻設し夫々のミシン目の内側に、台紙から受領片を取り出しできる第３のミシン目２６を形成する。貼付片下面の台紙を反転し貼付片と帯片を配送物に接着して受領片を剥がすと台紙の表裏面が露出して広告欄１０ａが現われる。【選択図】図１

Description

本考案は複数の広告掲載を可能とした広告欄付き配送伝票に関する。

運送業者・通販業者などが商品配送時に使用する配送伝票は、カーボン複写式帳票に代わってＮＩＰ（ノンインパクトプリンタ）による帳票に移行しつつあり、カーボン複写のように用紙を複数枚積層する必要がなく、カーボンによる汚れの発生もないといったメリットに加え、高速印字・作業性の向上・低価格での送り状の提供が所期されることで近時その種の開発も進んでいる。そして従来は単に荷物をあて先に届けることを目的としただけの伝票に、広告文等の情報を組み込むことで受取人側に自社の存在をアピールすることを可能とした技術の提案などもなされている（例えば特許文献１及び２参照）。

特許第３５２９８１８号公報（［図３］） 特許第３９６０５５２号公報（［図７］）

特許文献１は、配送伝票から帳票片が分離されると、その下側に配置されている中間層が露出し、中間層には第２の印刷層が形成されているので、帳票片の分離後の帳票片の領域の部分には、第２の印刷層が表示され、この第２の印刷層により、配送物の受取人は、共通情報や属性情報を知ることができる、というものである。つまり配送物の表面には印刷された情報が存在するため、受取人はこの情報が例えば広告宣伝文であったとすると、その情報を荷物受け取りと同時に目視することになるため広告主の意図するところが配送物受け取り時に達成されることを特徴としている。このように情報を印刷可能とした技術は従来の伝票に比べて広告宣伝媒体としての機能を発揮する点で優れるが、伝票の構成上情報の記載は１カ所に限定されるため記載内容にもおのずから限界があり、多岐にわたる情報内容を消費者に伝達することは困難といえる。

しかして特許文献２には、分離票を切り離すことによって情報記載欄が現れるため受取人に情報を伝達することが可能になると記載されている。すなわち帳票上に更なる情報を掲載できることを効果として謳っているが、この技術も分離票を切り離した部位に情報を記載できるとしたにすぎず、情報記載欄は複数個所に設けられるものではないため記載内容が限定されることにおいて変わりはない。また分離票を切り離した後のケースは、分離票下面に台紙が残った状態になるのでケースの地肌部分が露出することがないとしているが、この点も特許文献１に記載のものと同じで格別の特徴とは云いがたい。

本考案は上記した従来技術における不備を解消するべく創案したもので、その目的とするところは、広告等を記載可能なスペースを複数個所に設けることで広告宣伝効果を高めることができ、紙材を節することにより余分なゴミの排出がなく、取り扱いも簡単な配送伝票を提供しようとするものである。

前記課題を解決するために本考案は、表裏面に広告欄を設けた台紙と、貼付片・受領片・帯片からなる伝票主体の二層で構成した配送伝票であって、貼付片と帯片裏面には粘着剤を塗布し、貼付片基部と帯片基部に台紙との切り離しを可能とする第１と第２のミシン目を刻設するとともに夫々のミシン目の内側に、台紙から受領片を取り出しできる第３のミシン目を形成し、貼付片下面の台紙を反転し貼付片と帯片を配送物に接着して受領片を剥がすと台紙の表裏面が露出して広告欄が現われることを主旨とする。

受領片を剥離後、貼付片と帯片を残してＶ字形となった台紙が配送物から取り出し可能で、なおかつＶ字形台紙を中央部分から分離できることを特徴とする。

貼付片と帯片裏面の粘着剤によって伝票が配送物に接着されるが、台紙には粘着剤が塗布されていないため配送物とは接着せず常時取り出しできる状態にある。受領片を剥がすとその下の台紙の広告欄が現われるとともに台紙は帯片と分離できて端部が解放状態となるので、貼付片側を支点としてあたかもページを開くように開閉できる。台紙の表裏面には広告欄があるため広告宣伝文などの印刷された情報又は絵柄などが受取人により目視され、従来は受領片下面にのみ存在した情報が、屈曲状の台紙の４つの面に盛り込むことができて抜群の宣伝効果を発揮する。

配送物上の台紙は基部のミシン目から切り離すことができ、取り出されたＶ字形台紙は受取人の手元に保管することも可能となるので例えば珍しい文言・風景・イラストなど、人目を惹く情報を組み込むことで伝票の有効利用が具現される。またＶ字形の台紙は中央部分から分離することもできるため好みの広告欄だけを保存したい場合などに都合がよい。

伝票主体には輪郭ハーフカット線のような囲繞部が存在しないため受領片などの切り離し操作がスムースで取り扱い易く、余分な紙材を必要としないためゴミの排出がなく、粘着剤の塗布個所も貼付欄と帯片裏面ですむため構造簡単で安価量産に好適するなど従来品にない多様なメリットが所期される。

本案伝票全体の説明図である。 本案伝票を配送物に固定した説明図である。 受領片を剥がして広告欄を示した本案伝票の説明図である。

図１に示すように、本案伝票は台紙１０とその上面の伝票主体２０の二層で構成されている。台紙１０の表裏面には後記するように広告欄１０ａ〜１０ｄが設けられ、伝票主体２０は「貼付票」と印字された左側の貼付片２１の隣に「配達受領証」と印字された受領片２２が連設され、受領片２２の右側に帯片２３が連設されている。

貼付片２１と帯片２３の裏面には粘着剤２１´・２３´が塗布されていて台紙１０と剥離可能に接着され、したがって図示はしないが粘着剤２１´・２３´と対面する台紙１０の表面には剥離剤が塗工されていること勿論である。そして貼付片２１の基部に第１のミシン目２４が刻設され、また帯片２３の基部に第２のミシン目２５が刻設されている。これらのミシン目の内側には、台紙１０から受領片２２を切り離しできる第３のミシン目２６・２６が形成されている。

貼付片２１とその下の台紙１０は（ｃ）図のように剥離でき、貼付片２１と台紙１０のいずれも第１のミシン目２４を支点に屈曲できる。（ｄ）図のように貼付片２１を台紙１０から剥がすと、台紙１０面に広告Ａが印刷された広告欄１０ａが現われる。

本案伝票は図２のようにして配送物３０上に固定される。すなわち上記のようにして貼付片２１を台紙１０から剥離すると広告欄１０ａ個所の台紙１０は第１のミシン目２４を支点として屈曲できるため屈曲した台紙１０を受領片２２の下面に反転すると、露出した粘着剤２１´で貼付片２１が配送物３０に（ａ）図のように接着固定される。

次いで帯片２３基部の第２のミシン目２５から台紙１０の端部を剥がすと、粘着剤２３´が露出するので帯片２３も貼付片２１と同様に（ｂ）図のように配送物３０面に接着され、この段階で伝票主体２０は配送物３０への貼付が完了するので配送可能となる。

受取人側に配送物３０が届いた時に運転手は受領片２２に受領印を貰い、（ｃ）図のように、受領片２２を第３のミシン目２６・２６から切り離して持ち帰る。

受領片２２が取り除かれると、図３のように台紙１０が現われるとともに、台紙表面に広告Ｂが印刷された広告欄１０ｂが（ａ）図のように目視される。そこで更に帯片２３基部にある第２のミシン目２５から台紙１０を切り取ると、台紙１０は第１のミシン目２４部分を支点として（ｂ）図のように反転でき、それゆえ広告Ｃが印刷された広告欄１０ｃと広告Ｄが印刷された広告欄１０ｄが現われる。広告欄１０ｃと１０ｄは台紙１０の裏面に位置するもので、広告欄１０ｂと既に反転されている広告欄１０ａは当然ながら台紙１０の表面に設けられている。

ミシン目２５から切り離された段階で台紙１０は帯片２３とは分離されているため（ｃ）図のように第１のミシン目２４を支点にあたかも本のページを繰るように開閉可能となり、更に側面Ｖ字形となった台紙１０を第１のミシン目２４から切り離すことができ、切り離した台紙１０を中央から分離することも可能となる。

従来品は受領片を剥がした個所に広告欄が現われるにすぎないが、上記したように本案伝票では、広告欄１０ａ〜１０ｄで示されたように４つの面に広告記載ができ、したがってその分多量の情報を受取人に伝えることが可能となる。然も従来の伝票と異なり帯片２３の個所を除き台紙１０を根こそぎ状に配送物３０から無理なく取り外すことができ、取り外した台紙の有効利用が所期される。また旧態依然とした伝票の形態を一新したもので受取人側の興趣感を満足させることもでき、宣伝効果は計り知れないものがある。

上記広告欄１０ａ〜１０ｄは任意の情報を印刷できることは当然で、必ずしも広告宣伝文に限らない。配送物の種類によっては産地の風景なり格言、名所の写真などあらゆる情報を組み込むことができ、情報媒体としての機能を十分に発揮できる。

なお受領片２２を剥離しやすいように図示のようなコーナーカット２２ａを設けると都合がよく、また貼付片２１、帯片２３を台紙１０から剥離するためのコーナーカット（図を省略）を台紙１０の裏側等に形成すること、更に台紙１０の適宜個所に配送物３０へ伝票を取り付ける時の切り離し順序などを記載することが好ましい。しかして本考案は配送伝票ではあるが、使用法によってはダイレクトメールとしての用途に供しうるものであり、本考案の目的効果を奏する範囲における形体上の変更も本考案の自由な実施の範疇に属するものである。

１０ 台紙
１０ａ〜１０ｄ 広告欄
２０ 伝票主体
２１ 貼付片
２１´粘着剤
２２ 受領片
２３ 帯片
２３´粘着剤
２４ 第１のミシン目
２５ 第２のミシン目
２６ 第３のミシン目
３０ 配送物

Claims (2)

1. 表裏面に広告欄を設けた台紙と、貼付片・受領片・帯片からなる伝票主体の二層で構成した配送伝票であって、貼付片と帯片裏面には粘着剤を塗布し、貼付片基部と帯片基部に台紙との切り離しを可能とする第１と第２のミシン目を刻設するとともに夫々のミシン目の内側に、台紙から受領片を取り出しできる第３のミシン目を形成し、貼付片下面の台紙を反転し貼付片と帯片を配送物に接着して受領片を剥がすと台紙の表裏面が露出して広告欄が現われることを特徴とする広告欄付き配送伝票。
2. 受領片を剥離後、貼付片と帯片を残してＶ字形となった台紙が配送物から取り出し可能で、なおかつＶ字形台紙を中央部分から分離できることを特徴とする請求項１記載の広告欄付き配送伝票。

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