JP3150534B2 - セファロスタット用軟組織フィルター装置 - Google Patents
セファロスタット用軟組織フィルター装置Info
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- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、セファロスタット（ｃ
ｅｐｈａｌｏｓｔａｔ）用軟組織フィルター装置であっ
て、前記装置は、頭蓋骨等の放射線透過写真撮影像を露
光すべく、患者を静止状態で位置させ得、前記装置は、
Ｘ線発生装置を備えており、このＸ線発生装置の照準を
合わされたＸ線ビームは、患者の頭蓋骨を貫通して、カ
セット内に収納されているＸ線フィルム上に指向させら
れ得、且つ、前記装置は、軟組織フィルターアセンブリ
を備えており、この軟組織フィルターアセンブリには、
駆動モータによってＸ線ビームを横切ってＸ線ビームの
一方の側部の領域へ移動可能な放射線吸収フィルターエ
レメントが配設されている、ものに関する。
ｅｐｈａｌｏｓｔａｔ）用軟組織フィルター装置であっ
て、前記装置は、頭蓋骨等の放射線透過写真撮影像を露
光すべく、患者を静止状態で位置させ得、前記装置は、
Ｘ線発生装置を備えており、このＸ線発生装置の照準を
合わされたＸ線ビームは、患者の頭蓋骨を貫通して、カ
セット内に収納されているＸ線フィルム上に指向させら
れ得、且つ、前記装置は、軟組織フィルターアセンブリ
を備えており、この軟組織フィルターアセンブリには、
駆動モータによってＸ線ビームを横切ってＸ線ビームの
一方の側部の領域へ移動可能な放射線吸収フィルターエ
レメントが配設されている、ものに関する。
【０００２】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】頭蓋骨
の放射線透過写真撮影においては、従来より、パノラマ
Ｘ線装置用の付属品として使用されるセファロスタット
を用いることが知られている。セファロスタットを用い
て露光された放射線透過写真撮影像は、頭蓋骨に隣接す
る軟組織が過度に露光されて写真撮影像に黒い領域を形
成するので、頭蓋骨の骨構造のみを主として現すことが
可能である。しかしながら、軟組織も十分に識別し得る
頭蓋骨の放射線透過写真撮影像に対するニーズも、しば
しば存在する。この目的のため、従来技術は、通常、く
さび形の軟組織強調フィルタを用いており、この軟組織
強調フィルタは、撮影されつつある対象とＸ線フィルム
との間に置かれる。これらの軟組織強調フィルタは位置
決め装置に適用され、これらの位置決め装置は、例えば
患者の顔を透過するＸ線ビームを局部的に減衰させて放
射線透過写真撮影像において軟組織が識別され得るよう
にすべく、それらの軟組織強調フィルタを使用する。こ
の場合における問題点は、頭蓋骨の骨構造及びそれに隣
接する所望の軟組織の双方に対して同時に放射線透過写
真撮影像における最高の解像度を達成するには、軟組織
強調フィルタを如何に正確に位置決めするかということ
である。しばしば、そのような放射線透過写真撮影は、
多数回の再露光が行われなければならず、これは運転費
を高め且つ患者に不必要な放射線量を被曝させるという
点において、非常に不都合である。
の放射線透過写真撮影においては、従来より、パノラマ
Ｘ線装置用の付属品として使用されるセファロスタット
を用いることが知られている。セファロスタットを用い
て露光された放射線透過写真撮影像は、頭蓋骨に隣接す
る軟組織が過度に露光されて写真撮影像に黒い領域を形
成するので、頭蓋骨の骨構造のみを主として現すことが
可能である。しかしながら、軟組織も十分に識別し得る
頭蓋骨の放射線透過写真撮影像に対するニーズも、しば
しば存在する。この目的のため、従来技術は、通常、く
さび形の軟組織強調フィルタを用いており、この軟組織
強調フィルタは、撮影されつつある対象とＸ線フィルム
との間に置かれる。これらの軟組織強調フィルタは位置
決め装置に適用され、これらの位置決め装置は、例えば
患者の顔を透過するＸ線ビームを局部的に減衰させて放
射線透過写真撮影像において軟組織が識別され得るよう
にすべく、それらの軟組織強調フィルタを使用する。こ
の場合における問題点は、頭蓋骨の骨構造及びそれに隣
接する所望の軟組織の双方に対して同時に放射線透過写
真撮影像における最高の解像度を達成するには、軟組織
強調フィルタを如何に正確に位置決めするかということ
である。しばしば、そのような放射線透過写真撮影は、
多数回の再露光が行われなければならず、これは運転費
を高め且つ患者に不必要な放射線量を被曝させるという
点において、非常に不都合である。
【０００３】上記の問題点を解決するための試みとし
て、フィンランド国のＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔａｒｉｕｍ
Ｏｙ によって出願されたフィンランド国特許第６８
５１５号（米国特許第４，６４１，３３６号に対応）が
あり、この特許においては、患者の頭蓋骨の放射線透過
写真撮影であってセファロスタットを利用するものに使
用するための軟組織フィルター装置が記載されており、
この場合、撮影座標系に対して恒久的に固定されてい
る、耳栓又は同様のエレメントであって耳支持具、鼻支
持具及び／又は額支持具からなるものにより、患者は、
正確に定められた撮影位置に固定される。この従来装置
は、耳栓支持具に対する鼻及び／又は額の距離を調節す
る手段を有している。この装置は、フィルターエレメン
トの位置を調節する目的で、上記の距離に関する制御情
報即ち信号を出力する手段を備えている。
て、フィンランド国のＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔａｒｉｕｍ
Ｏｙ によって出願されたフィンランド国特許第６８
５１５号（米国特許第４，６４１，３３６号に対応）が
あり、この特許においては、患者の頭蓋骨の放射線透過
写真撮影であってセファロスタットを利用するものに使
用するための軟組織フィルター装置が記載されており、
この場合、撮影座標系に対して恒久的に固定されてい
る、耳栓又は同様のエレメントであって耳支持具、鼻支
持具及び／又は額支持具からなるものにより、患者は、
正確に定められた撮影位置に固定される。この従来装置
は、耳栓支持具に対する鼻及び／又は額の距離を調節す
る手段を有している。この装置は、フィルターエレメン
トの位置を調節する目的で、上記の距離に関する制御情
報即ち信号を出力する手段を備えている。
【０００４】上述したフィルターエレメントの調節装置
であって、耳栓支持具と額支持具等との間の相互の距離
に基づくものは、使用者にとって極めて複雑で扱いにく
い。更に、固定されている支持具／位置決め手段であっ
て、その位置は所定の座標系を基準にしているものの使
用は、頭蓋骨の露光から得られる最高の診断値を得るた
めの最適位置に患者を傾けなければならないということ
等により、患者の位置決めを複雑にする。この問題点の
ために、上記のフィンランド特許に係る装置によって行
われる放射線透過写真撮影は、常には満足され得ず、再
露光の必要が生じ、この結果、不必要な放射線量を患者
に被曝させ、及び／又は露光の診断における有効性の低
下を引き起こす。更に、上記フィンランド特許に係る装
置は、個々に可変の軟組織フィルタリング輪郭をもたら
さない。
であって、耳栓支持具と額支持具等との間の相互の距離
に基づくものは、使用者にとって極めて複雑で扱いにく
い。更に、固定されている支持具／位置決め手段であっ
て、その位置は所定の座標系を基準にしているものの使
用は、頭蓋骨の露光から得られる最高の診断値を得るた
めの最適位置に患者を傾けなければならないということ
等により、患者の位置決めを複雑にする。この問題点の
ために、上記のフィンランド特許に係る装置によって行
われる放射線透過写真撮影は、常には満足され得ず、再
露光の必要が生じ、この結果、不必要な放射線量を患者
に被曝させ、及び／又は露光の診断における有効性の低
下を引き起こす。更に、上記フィンランド特許に係る装
置は、個々に可変の軟組織フィルタリング輪郭をもたら
さない。
【０００５】更に、本発明に関連する従来技術として、
米国特許第２，５０６，３４２号、同第３，７５５，６
７２号、同４，１８１，８５８号及び同４，３４７，４
４０号、並びにＥＰ特許出願第０，０５４，７９８Ａ１
号が存在する。
米国特許第２，５０６，３４２号、同第３，７５５，６
７２号、同４，１８１，８５８号及び同４，３４７，４
４０号、並びにＥＰ特許出願第０，０５４，７９８Ａ１
号が存在する。
【０００６】本発明の目的は、前述した問題点を解決し
且つ後述する目標を達成し得る、新規な軟組織フィルタ
ー装置を提供することである。
且つ後述する目標を達成し得る、新規な軟組織フィルタ
ー装置を提供することである。
【０００７】本発明の別の目的は、操作が極めて簡単で
あり、使用法が簡明であり、迅速に学習でき、しかも、
露光の高い命中率と再露光の必要性の除去とをもたらす
装置を提供することである。
あり、使用法が簡明であり、迅速に学習でき、しかも、
露光の高い命中率と再露光の必要性の除去とをもたらす
装置を提供することである。
【０００８】本発明の更に別の目的は、患者が、いかな
る固定された支持手段によっても決して拘束されること
なく、診断に最適の位置でＸ線ビーム内に位置させられ
得る装置を提供することである。
る固定された支持手段によっても決して拘束されること
なく、診断に最適の位置でＸ線ビーム内に位置させられ
得る装置を提供することである。
【０００９】本発明のそれに限定されない他の目的は、
必要に応じて異なる種類の可変の軟組織フィルタリング
輪郭をもたらす装置を提供することである。
必要に応じて異なる種類の可変の軟組織フィルタリング
輪郭をもたらす装置を提供することである。
【００１０】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明によれば、セファロスタット用軟組織フィル
ター装置が提供され、この軟組織フィルター装置は、光
源を備えている光指示装置であって、軟組織フィルター
アセンブリの調節方向に沿って移動可能な光マーカーラ
インを患者の顔の側面に投影可能なものを組み込んでお
り、且つ、その光指示装置は、光マーカーラインの位置
を検知するセンサを備えており、このセンサからの位置
情報が、軟組織フィルターエレメントの位置を、光指示
装置によって投影される光マーカーラインによって指示
されている、患者に関連する位置へ制御するよう構成さ
れていることを特徴としている。
め、本発明によれば、セファロスタット用軟組織フィル
ター装置が提供され、この軟組織フィルター装置は、光
源を備えている光指示装置であって、軟組織フィルター
アセンブリの調節方向に沿って移動可能な光マーカーラ
インを患者の顔の側面に投影可能なものを組み込んでお
り、且つ、その光指示装置は、光マーカーラインの位置
を検知するセンサを備えており、このセンサからの位置
情報が、軟組織フィルターエレメントの位置を、光指示
装置によって投影される光マーカーラインによって指示
されている、患者に関連する位置へ制御するよう構成さ
れていることを特徴としている。
【００１１】本発明に係る装置の使用は、極めて簡単で
あり、簡明であり、学習が容易である。何故ならば、患
者の頭蓋骨領域上の軟組織フィルタリングの有効領域
が、光マーカーラインによって正確に指示されるからで
ある。
あり、簡明であり、学習が容易である。何故ならば、患
者の頭蓋骨領域上の軟組織フィルタリングの有効領域
が、光マーカーラインによって正確に指示されるからで
ある。
【００１２】本発明に係る装置においては、患者は、固
定された座標系に対して位置決めされる必要はなく、そ
の代わり、患者は、好きな姿勢で支持され得、しかも、
診断上の理由で必要な場合には、傾いていてもよい。
定された座標系に対して位置決めされる必要はなく、そ
の代わり、患者は、好きな姿勢で支持され得、しかも、
診断上の理由で必要な場合には、傾いていてもよい。
【００１３】更に、本発明は、異なる種類の軟組織フィ
ルタリング輪郭をもたらすことが可能である。必要な場
合には、そのような輪郭は、異なる種類の逐次的な及び
／又は重ね合わされた光マーカーラインとくさび形のフ
ィルターエレメントとの組合せにより、水平方向及び／
又は垂直方向に制御可能且つ可変である。
ルタリング輪郭をもたらすことが可能である。必要な場
合には、そのような輪郭は、異なる種類の逐次的な及び
／又は重ね合わされた光マーカーラインとくさび形のフ
ィルターエレメントとの組合せにより、水平方向及び／
又は垂直方向に制御可能且つ可変である。
【００１４】
【実施例】図１及び図２を参照するに、セファロスタッ
トが、歯科放射線透過写真法で使用されるパノラマ断層
写真装置の附属品として使用されている。セファロスタ
ットを使用することにより、患者Ｐの頭蓋骨の放射線透
過写真撮影像が露光される。患者の歯列弓のパノラマ断
層Ｘ線写真撮影像を露光する場合には、患者は、Ｃ−ア
ーム１２で囲まれている空間Ｔ内に位置させられる。Ｃ
−アーム１２の一方の垂直部１２ａに取着されているＸ
線装置は、ブラインド１４を設けられているＸ線発生器
１３を備えている。Ｘ線装置は、更に、水平アーム１１
を支持している垂直柱１１Ａを備えており、その水平ア
ームは、Ｃ−アーム１２に取着されている一方の端部１
１ａを有していると共に、セファロスタットの本体部２
１を支持している他方の端部１１ｂを有している。パノ
ラマ断層Ｘ線写真を撮影するための露光を行っている
間、Ｃ−アームの他方の垂直部１２ｂは、駆動モータ１
５によって移動させられ得るフィルムカセットを支持し
ている。
トが、歯科放射線透過写真法で使用されるパノラマ断層
写真装置の附属品として使用されている。セファロスタ
ットを使用することにより、患者Ｐの頭蓋骨の放射線透
過写真撮影像が露光される。患者の歯列弓のパノラマ断
層Ｘ線写真撮影像を露光する場合には、患者は、Ｃ−ア
ーム１２で囲まれている空間Ｔ内に位置させられる。Ｃ
−アーム１２の一方の垂直部１２ａに取着されているＸ
線装置は、ブラインド１４を設けられているＸ線発生器
１３を備えている。Ｘ線装置は、更に、水平アーム１１
を支持している垂直柱１１Ａを備えており、その水平ア
ームは、Ｃ−アーム１２に取着されている一方の端部１
１ａを有していると共に、セファロスタットの本体部２
１を支持している他方の端部１１ｂを有している。パノ
ラマ断層Ｘ線写真を撮影するための露光を行っている
間、Ｃ−アームの他方の垂直部１２ｂは、駆動モータ１
５によって移動させられ得るフィルムカセットを支持し
ている。
【００１５】水平アーム１１の端部１１ｂに取着されて
いるセファロスタットは、アーム２１を備えており、こ
のアームの端における垂直部２１ａには、頭蓋骨の放射
線透過写真撮影用のフィルムカセット２３を収容するホ
ルダ２２が配設されている。水平アーム２１の他方の端
における端部２１ｂには、水平ガイド２４ａによって支
持されている光指示装置２０の本体部２４が、装着され
ている。光指示装置２０の本体部２４は、遮蔽／反射器
２６によって囲まれている電球２５を収容しており、そ
の遮蔽／反射器の開口部２６ａは、電球２５から投影さ
れる光マーカービームＬの形状を画定する。本体部２４
は、ハンドル２７により、矢印Ａの方向に、水平ガイド
２４ａに沿って手動で移動可能である。光指示装置２０
は、位置センサ３１を組み込んでおり、この位置センサ
は、光マーカービームＬの位置を読み取ることができ
る。図１及び図２に示されているように、位置センサ３
１は、線形ポテンショメータ３０のスライダ２９を、ア
ダプタ２８を介して、ハンドル２７の一方の端部に接続
することによって構成されている。位置センサ３１の本
体部は、アーム２１の水平部に移動不能に装着されてお
り、もって、ハンドル２７による電球２５を備えた光指
示装置２０の移動の際、ポテンショメータ３０のスライ
ダ２９は、矢印Ａの方向における光指示装置２０の光マ
ーカービームの位置に一次に比例する電圧Ｕｐをもたら
す。点灯されると、電球２５は、水平方向に狭い扇形ｂ
1と患者Ｐの頭部の全高に亘って垂直に広がっている扇
形ｂ2とを有するライン状の光マーカービームＬを投影
する。あるいは、光指示装置２０は、それがその垂直軸
の周りで回転できるように設計されて光マーカーライン
ＬＬの調節を可能にするように構成されることも可能で
ある。
いるセファロスタットは、アーム２１を備えており、こ
のアームの端における垂直部２１ａには、頭蓋骨の放射
線透過写真撮影用のフィルムカセット２３を収容するホ
ルダ２２が配設されている。水平アーム２１の他方の端
における端部２１ｂには、水平ガイド２４ａによって支
持されている光指示装置２０の本体部２４が、装着され
ている。光指示装置２０の本体部２４は、遮蔽／反射器
２６によって囲まれている電球２５を収容しており、そ
の遮蔽／反射器の開口部２６ａは、電球２５から投影さ
れる光マーカービームＬの形状を画定する。本体部２４
は、ハンドル２７により、矢印Ａの方向に、水平ガイド
２４ａに沿って手動で移動可能である。光指示装置２０
は、位置センサ３１を組み込んでおり、この位置センサ
は、光マーカービームＬの位置を読み取ることができ
る。図１及び図２に示されているように、位置センサ３
１は、線形ポテンショメータ３０のスライダ２９を、ア
ダプタ２８を介して、ハンドル２７の一方の端部に接続
することによって構成されている。位置センサ３１の本
体部は、アーム２１の水平部に移動不能に装着されてお
り、もって、ハンドル２７による電球２５を備えた光指
示装置２０の移動の際、ポテンショメータ３０のスライ
ダ２９は、矢印Ａの方向における光指示装置２０の光マ
ーカービームの位置に一次に比例する電圧Ｕｐをもたら
す。点灯されると、電球２５は、水平方向に狭い扇形ｂ
1と患者Ｐの頭部の全高に亘って垂直に広がっている扇
形ｂ2とを有するライン状の光マーカービームＬを投影
する。あるいは、光指示装置２０は、それがその垂直軸
の周りで回転できるように設計されて光マーカーライン
ＬＬの調節を可能にするように構成されることも可能で
ある。
【００１６】軟組織フィルターアセンブリ１０はホルダ
ー部材１６を備えており、このホルダー部材は、垂直フ
ランジ１７を介して１対の水平ガイド１７ａに接続され
ている。モータ１５によって駆動される車輪は、矢印Ｂ
によって指示されている水平方向に部材１６を移動させ
ると同時に、Ｃ−アーム１２の垂直部１２ｂの下端に装
着されている本体ブロック１８の摺動ブッシングによっ
て支持されている水平ガイド１７ａも移動する。軟組織
フィルターエレメント１９は、ホルダー部材１６の内側
に取着されており、そのフィルターエレメントは、水平
断面がくさび形の吸収性材料のブロックであり、Ｘ線ビ
ームＸＲの領域へ延出している先端部１９ａを有してい
る。フィルターエレメント１９は、例えば銅で作られて
おり、その目的は、扇形ａ内の、ビームの一方の側部Ｘ
ＲF におけるＸ線ビームＸＲの強度を減衰させることで
ある。フィルターエレメント１９のくさび形の形状によ
り、その減衰効果は、先端部１９ａの平面ＲからＸ線ビ
ームの側部ＸＲに向かって一次に増大する。
ー部材１６を備えており、このホルダー部材は、垂直フ
ランジ１７を介して１対の水平ガイド１７ａに接続され
ている。モータ１５によって駆動される車輪は、矢印Ｂ
によって指示されている水平方向に部材１６を移動させ
ると同時に、Ｃ−アーム１２の垂直部１２ｂの下端に装
着されている本体ブロック１８の摺動ブッシングによっ
て支持されている水平ガイド１７ａも移動する。軟組織
フィルターエレメント１９は、ホルダー部材１６の内側
に取着されており、そのフィルターエレメントは、水平
断面がくさび形の吸収性材料のブロックであり、Ｘ線ビ
ームＸＲの領域へ延出している先端部１９ａを有してい
る。フィルターエレメント１９は、例えば銅で作られて
おり、その目的は、扇形ａ内の、ビームの一方の側部Ｘ
ＲF におけるＸ線ビームＸＲの強度を減衰させることで
ある。フィルターエレメント１９のくさび形の形状によ
り、その減衰効果は、先端部１９ａの平面ＲからＸ線ビ
ームの側部ＸＲに向かって一次に増大する。
【００１７】図１及び図２を参照するに、それらに示さ
れているホルダー部材１６は、歯列弓のパノラマ断層Ｘ
線写真法においては、露光している間、フィルムカセッ
ト用の支持部材として作用し、これにより、パノラマ露
光で使用されるフィルムカセット及び頭蓋骨の撮影で使
用されるフィルターエレメント１９は、同一の制御シス
テムで駆動される同一の駆動モータによって有利に移動
可能であり、もって、構造が簡単でコスト的に有利な装
置がもたらされる。
れているホルダー部材１６は、歯列弓のパノラマ断層Ｘ
線写真法においては、露光している間、フィルムカセッ
ト用の支持部材として作用し、これにより、パノラマ露
光で使用されるフィルムカセット及び頭蓋骨の撮影で使
用されるフィルターエレメント１９は、同一の制御シス
テムで駆動される同一の駆動モータによって有利に移動
可能であり、もって、構造が簡単でコスト的に有利な装
置がもたらされる。
【００１８】本発明に係る上述した軟組織フィルター装
置の機能は、以下の通りである。患者Ｐの頭部の頭蓋骨
像をＸ線フィルムＲＦに露光すべく、必要な場合には、
在来の支持具、例えば、額支持具、鼻支持具及び／若し
くは耳支持具又は同様の位置決めエレメントであって、
患者Ｐを、所定の座標系に対して前もって定められてい
ない位置に支持するものを用いて、患者Ｐは、Ｘ線ビー
ムＸＲのフィールド内で、フィルムＲＦに近接して位置
させられ、自由に支持される。患者が、撮影に好ましい
位置に、もし必要ならば傾いた状態で、正しく支持され
た後に、電球２５が、指示光オン／オフ制御装置３２
（図３）により、オンされる。電球２５、従って、その
電球から放射される光マーカービームＬを矢印Ａの方向
に移動させることにより、光マーカービームＬが、患者
Ｐの顔の側面上の、軟組織フィルタリングがそこから始
まるのを所望されているところの位置に整合させられ
る。光マーカービームＬは、光マーカーラインＬＬとし
て患者の顔面に認められ、その光マーカーラインは、軟
組織フィルタリングがそこから設定されるところの位置
を目視可能に且つ明確に指示し、Ｘ線ビームＸＲは、図
１のクロスハッチングを施されている領域によって指示
されている、患者Ｐの顔面の領域ＰＳにおいて、軟組織
フィルターエレメント１９によって減衰させられる。
置の機能は、以下の通りである。患者Ｐの頭部の頭蓋骨
像をＸ線フィルムＲＦに露光すべく、必要な場合には、
在来の支持具、例えば、額支持具、鼻支持具及び／若し
くは耳支持具又は同様の位置決めエレメントであって、
患者Ｐを、所定の座標系に対して前もって定められてい
ない位置に支持するものを用いて、患者Ｐは、Ｘ線ビー
ムＸＲのフィールド内で、フィルムＲＦに近接して位置
させられ、自由に支持される。患者が、撮影に好ましい
位置に、もし必要ならば傾いた状態で、正しく支持され
た後に、電球２５が、指示光オン／オフ制御装置３２
（図３）により、オンされる。電球２５、従って、その
電球から放射される光マーカービームＬを矢印Ａの方向
に移動させることにより、光マーカービームＬが、患者
Ｐの顔の側面上の、軟組織フィルタリングがそこから始
まるのを所望されているところの位置に整合させられ
る。光マーカービームＬは、光マーカーラインＬＬとし
て患者の顔面に認められ、その光マーカーラインは、軟
組織フィルタリングがそこから設定されるところの位置
を目視可能に且つ明確に指示し、Ｘ線ビームＸＲは、図
１のクロスハッチングを施されている領域によって指示
されている、患者Ｐの顔面の領域ＰＳにおいて、軟組織
フィルターエレメント１９によって減衰させられる。
【００１９】光指示装置２０の位置センサ３１は、ＣＰ
Ｕ３０への信号Ｕｐを生成する。続いて、ＣＰＵ３０
は、フィルターエレメント１９の先端部１９ａを、光指
示装置２０によって放射されている光マーカーラインＬ
Ｌによって患者の顔面に示されている平面Ｒに移動させ
るべく、モーター制御／駆動装置３４を介してモータ１
５を制御する。図３を参照するに、例えばマイクロプロ
セッサで構成されているＣＰＵ３０は、表示装置及びキ
ーボード３３とも通信する。表示装置は、露光データを
表示し、そして、キーボードは、必要な露光パラメータ
及び制御コマンドを装置に入力するのに使用される。
Ｕ３０への信号Ｕｐを生成する。続いて、ＣＰＵ３０
は、フィルターエレメント１９の先端部１９ａを、光指
示装置２０によって放射されている光マーカーラインＬ
Ｌによって患者の顔面に示されている平面Ｒに移動させ
るべく、モーター制御／駆動装置３４を介してモータ１
５を制御する。図３を参照するに、例えばマイクロプロ
セッサで構成されているＣＰＵ３０は、表示装置及びキ
ーボード３３とも通信する。表示装置は、露光データを
表示し、そして、キーボードは、必要な露光パラメータ
及び制御コマンドを装置に入力するのに使用される。
【００２０】上述した準備が完了した後、光マーカービ
ームＬはオフされ、そして、Ｘ線フィルムＲＦ上への露
光がなされ得、もって、Ｘ線ビームＸＲは、患者Ｐの顔
面の領域ＰＳにおいて減衰させられ、これにより、フィ
ルムＲＦ上の放射線透過写真撮影像における軟組織構造
の再現性が、高められる。
ームＬはオフされ、そして、Ｘ線フィルムＲＦ上への露
光がなされ得、もって、Ｘ線ビームＸＲは、患者Ｐの顔
面の領域ＰＳにおいて減衰させられ、これにより、フィ
ルムＲＦ上の放射線透過写真撮影像における軟組織構造
の再現性が、高められる。
【００２１】光指示装置２０を移動させるための手動装
置が図１に示されているが、本発明は、光指示装置の移
動及び停止を、キーボード３３を介して制御される駆動
モータで行うことによっても実現され得る。
置が図１に示されているが、本発明は、光指示装置の移
動及び停止を、キーボード３３を介して制御される駆動
モータで行うことによっても実現され得る。
【００２２】本発明の原理を特別の用途への適用に利用
することにより、例えば、少なくとも２つの重ね合わさ
れている軟組織エレメント１９1〜１９N（Ｎ個のエレメ
ント）が使用される装置であって、各軟組織エレメント
は個々の駆動モータ１５1〜１５Nによって別個に移動可
能に配設されているものが、更に構成され得る。これに
対応して、光指示装置２０は、少なくとも２つ（Ｎ個）
の重ね合わされている光マーカーライン装置を収容すべ
く構成されており、各光マーカーライン装置は、それと
結び付いている軟組織フィルターエレメント１９1〜１
９Nの駆動モータ１５1〜１５Nに接続されている。この
態様により、図１に示されている真っ直ぐな光マーカー
ラインＬＬとは異なる、変化に富む階段形及び／又はそ
の他の段付輪郭の軟組織フィルタリングが、実施され得
る。
することにより、例えば、少なくとも２つの重ね合わさ
れている軟組織エレメント１９1〜１９N（Ｎ個のエレメ
ント）が使用される装置であって、各軟組織エレメント
は個々の駆動モータ１５1〜１５Nによって別個に移動可
能に配設されているものが、更に構成され得る。これに
対応して、光指示装置２０は、少なくとも２つ（Ｎ個）
の重ね合わされている光マーカーライン装置を収容すべ
く構成されており、各光マーカーライン装置は、それと
結び付いている軟組織フィルターエレメント１９1〜１
９Nの駆動モータ１５1〜１５Nに接続されている。この
態様により、図１に示されている真っ直ぐな光マーカー
ラインＬＬとは異なる、変化に富む階段形及び／又はそ
の他の段付輪郭の軟組織フィルタリングが、実施され得
る。
【００２３】図１における軟組織フィルターエレメント
１９Ｂを備えている付加的な軟組織フィルターアセンブ
リ１０Ｂによって示されているように、連続的に（直列
に）作用する２個以上のフィルターエレメントも、必要
に応じ、使用され得る。フィルターアセンブリ１０Ｂ
は、個々の光指示装置で補完され得、もって、例えば互
いに異なる色を有する２個以上の光マーカーラインが提
供され得、これにより、フィルターエレメント１９を変
えることを必要とすることなく、方向Ａ内で直線とは異
なるフィルター輪郭と前述した調節可能な輪郭とをもた
らすことが可能になる。
１９Ｂを備えている付加的な軟組織フィルターアセンブ
リ１０Ｂによって示されているように、連続的に（直列
に）作用する２個以上のフィルターエレメントも、必要
に応じ、使用され得る。フィルターアセンブリ１０Ｂ
は、個々の光指示装置で補完され得、もって、例えば互
いに異なる色を有する２個以上の光マーカーラインが提
供され得、これにより、フィルターエレメント１９を変
えることを必要とすることなく、方向Ａ内で直線とは異
なるフィルター輪郭と前述した調節可能な輪郭とをもた
らすことが可能になる。
【図１】本発明に係る軟組織フィルター装置を備えたセ
ファロスタットの上面図である。
ファロスタットの上面図である。
【図２】図１に示されている装置の正面図である。
【図３】本発明に係る装置のブロック図である。
１０ 軟組織フィルターアセンブリ １３ Ｘ線発生器 １５ 駆動モータ １９ 軟組織フィルターエレメント ２０ 光指示装置 ２３ フィルムカセット ２７ ハンドル ３１ 位置センサ Ｌ 光マーカービーム ＬＬ 光マーカーライン
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−177027（ＪＰ，Ａ) 実開 昭60−81508（ＪＰ，Ｕ) 米国特許3755672（ＵＳ，Ａ) 米国特許4188537（ＵＳ，Ａ) 東独国特許出願公開249368（ＤＤ, Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) A61B 6/00 - 6/14
Claims (10)
- 【請求項１】 セファロスタット用軟組織フィルター装
置であって、前記装置は、頭蓋骨等の放射線透過写真撮
影像を露光すべく、患者（Ｐ）を静止状態で位置させ
得、前記装置は、Ｘ線源（１３）を備えており、このＸ
線源の照準を合わされたＸ線ビーム（ＸＲ）は、患者
（Ｐ）の頭蓋骨を貫通して、カセット（２３）内に収納
されているＸ線フィルム（ＲＦ）上に指向させられ得、
且つ、前記装置は、軟組織フィルターアセンブリ（１
０）を備えており、この軟組織フィルターアセンブリに
は、駆動モータ（１５）によってＸ線ビーム（ＸＲ）を
横切ってＸ線ビーム（ＸＲ）の一方の側部（ａ）の領域
へ移動可能な放射線吸収フィルターエレメント（１９）
が配設されている、ものにおいて、 前記装置が、光源（２５）を備えている光指示装置（２
０）であって、軟組織フィルターアセンブリの調節方向
（Ｂ）に沿って移動可能な光マーカーライン（ＬＬ）を
患者（Ｐ）の顔の側面に投影可能なものを組み込んでお
り、且つ、前記光指示装置（２０）は、光マーカーライ
ン（ＬＬ）の位置を検知するセンサ（３１）を備えてお
り、このセンサからの位置情報（Ｕｐ）が、軟組織フィ
ルターエレメント（１９）の位置を、光指示装置（２
０）によって投影される光マーカーライン（ＬＬ）によ
って指示されている、患者（Ｐ）に関連する位置へ制御
するよう構成されていることを特徴とする装置。 - 【請求項２】 前記軟組織フィルターアセンブリのくさ
び形のフィルターエレメント（１９）の先端部（１９
ａ）が、Ｘ線源（１３）の焦点（Ｆ）と患者の顔の側面
に前記光指示装置（２０）から投影される光マーカーラ
イン（ＬＬ）とを通る平面（Ｒ）へ調節可能に構成され
ている請求項１の装置。 - 【請求項３】 前記光源（２５）が、ライン状の光マー
カービーム（Ｌ）を投影するよう構成されており、この
光マーカービームは、水平方向に狭い扇形（ｂ1）と、
患者（Ｐ）の頭部の全高又は少なくともその実質的な部
分に亘って垂直方向に光マーカービーム（Ｌ）を広がら
せるような広い扇形（ｂ2）とを有している請求項１又
は２の装置。 - 【請求項４】 前記装置が、パノラマ放射線透過写真撮
影装置と結び付いており、軟組織フィルターアセンブリ
（１０）を移動させるのに使用される前記モータ（１
５）が、歯列弓のパノラマ断層Ｘ線写真法で使用される
可動のフィルムカセットを移動させるべく使用され、且
つ、前記装置が、パノラマ放射線透過写真撮影装置の垂
直柱（１１Ａ）と結び付いている水平アーム（１１）を
備えており、この水平アームは本体部（２１）を支持し
ており、この本体部の一端部（２１ａ）は頭部撮影に使
用されるフィルムカセット（２３）のホルダ（２２）を
支持していると共に、その他端部（２１ｂ）は前記光指
示装置（２０）を支持している請求項１〜３のいずれか
一項に記載の装置。 - 【請求項５】 前記光指示装置（２０）が、本体部（２
４）であって、手動又は電動手段により、水平ガイド
（２４ａ）に沿って水平方向に且つＸ線ビーム（ＸＲ）
を横切る方向に移動すべく構成されているものを備えて
いる請求項１〜４のいずれか一項に記載の装置。 - 【請求項６】 前記光指示装置（２０）が、光マーカー
ライン（ＬＬ）であって、水平方向には狭いライン（ｂ
1）を本質的に有すると共に、その垂直方向の扇形は多
数数倍広いものを、斜め下方に投影するよう、Ｘ線ビー
ム（ＸＲ）の上方に配設されている請求項１〜５のいず
れか一項に記載の装置。 - 【請求項７】 前記装置が、光指示装置（２０）の位置
センサ（３１）が接続されている、中央制御装置（３
０）、有利にはマイクロプロセッサに基づくＣＰＵを備
えており、前記中央制御装置（３０）は、制御／駆動装
置（３４）を介して、軟組織フィルターアセンブリ（１
０）のフィルターエレメント（１９）のモータ（１５）
を駆動するよう構成されており、且つ、前記中央制御装
置（３０）は、それに接続されている表示装置及び／又
はキーボード（３３）を有している請求項１〜６のいず
れか一項に記載の装置。 - 【請求項８】 前記軟組織フィルターアセンブリ（１
０）が、Ｘ線ビーム（ＸＲ）を横切る水平面内を水平線
形ガイド（１７ａ）に沿って移動可能な第１本体部（１
６）であって第２本体部（１８）と結び付いているもの
を備えており、前記第２本体部（１８）は、パノラマ放
射線透過写真撮影装置のＣ−アームの垂直部（１２ｂ）
の下端に、上方から支持されており、且つ、前記第１本
体部（１６）の他端部が、くさび形の軟組織フィルター
エレメント（１９）として構成されており、もって、フ
ィルターエレメントの先端部（１９ａ）は、前記光指示
装置（２０）から投影される光マーカーライン（ＬＬ）
が患者（Ｐ）の顔の側面でそれと一致するところの、Ｘ
線源の焦点（Ｆ）を通る前記平面（Ｒ）へ水平方向に調
節可能である請求項１〜７のいずれか一項に記載の装
置。 - 【請求項９】 前記装置が、少なくとも２つの重ね合わ
された軟組織フィルターエレメント（１９1〜１９N）を
備えており、各軟組織フィルターエレメントは、個々の
駆動モータ（１５1〜１５N）によって移動可能に配設さ
れており、且つ、それに対応して、光指示装置（２０）
が、少なくとも２つの重ね合わされた光マーカーライン
装置を収容すべく構成されており、各光マーカーライン
装置は、直線でない、変化に富む階段形及び／又はその
他の段付輪郭の軟組織フィルタリングの実施を可能にす
る態様で、それと結び付いている軟組織フィルターエレ
メント（１９1〜１９N）の駆動モータ（１５1〜１５N）
を制御すべく構成されている請求項１〜８のいずれか一
項に記載の装置。 - 【請求項１０】 前記装置が、フィルターエレメント
（１９）を変えることを必要とすることなく水平方向に
調節可能な軟組織フィルター輪郭をもたらす目的で、連
続的に作用する２個以上の軟組織フィルターアセンブリ
（１０，１０Ｂ）を備えており、各アセンブリは、個々
の光指示装置（２０）によって制御され得る請求項１〜
９のいずれか一項に記載の装置。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| FI932741 | 1993-06-15 | ||
| FI932741A FI103176B1 (fi) | 1993-06-15 | 1993-06-15 | Pehmytkudossuodinlaite kefalostaattiin |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH078483A JPH078483A (ja) | 1995-01-13 |
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ID=8538135
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12007994A Expired - Fee Related JP3150534B2 (ja) | 1993-06-15 | 1994-06-01 | セファロスタット用軟組織フィルター装置 |
Country Status (5)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5454023A (ja) |
| EP (1) | EP0629377B1 (ja) |
| JP (1) | JP3150534B2 (ja) |
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| FI119620B (fi) * | 1998-06-02 | 2009-01-30 | Palodex Group Oy | Menetelmä digitaalisen kefalokuvauksen suorittamiseksi |
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| US5997176A (en) * | 1998-11-11 | 1999-12-07 | Fairleigh; James F. | X-ray method and apparatus |
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| FI116269B (fi) * | 2000-02-18 | 2005-10-31 | Ge Healthcare Finland Oy | Menetelmä pään alueen kuvaamiseksi |
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| KR100825960B1 (ko) | 2006-08-31 | 2008-05-06 | 오스템임플란트 주식회사 | 두부계측 방사선사진 상에 계측점을 지정하는 방법 |
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-
1994
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