JP3150432U - 理美容椅子におけるヘッドレスト装置 - Google Patents

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【課題】施術形態に合わせたまた被施術者への施術を安楽な状態で維持するためのヘッドレスト装置を提供する。【解決手段】前後方向に回転自在なヘッドレストを有する理美容椅子において、ヘッドレストの前面側および上面側の2面をヘッドレストとして選択的に使用できるようにし、また一側の面の形状を変化させ、さらには頭部を保持するクッション性を良くして施術形態に合わせたまた被施術者の安楽な施術を行えるようにする。【選択図】図3

Description

本考案は、理美容院等で使用する理美容椅子の回転自在なヘッドレストに関する。
従来における理美容椅子のヘッドレスト装置においては、例えば、特許文献1に開示されている考案がある。この考案における理美容椅子のヘッドレスト装置は、理美容椅子などに昇降可能に取り付けられたヘッドレストを、使用時には、簡単に動かないように固定係止させることにより被施術者に対して不安感を与えないように保持し、また被施術者の身長差によるヘッドレストの位置を適宜変更し得るようにしている。
また前記ヘッドレストを回転させて、不使用時には椅子本体の背凭れの背面上部に収容できるように構成されているものがある。
これによれば、ヘッドレストを被施術者の後頭部の位置に回動させる際に、作業者が簡易に操作でき、作業者に対して苦痛を与えない。また被施術者の身長差によりヘッドレストの位置の微調整が可能となり、被施術者に対する不安定なヘッドレスト状態とはならず、またヘッドレストが係止されているためにヘッドレスト自体も不安定な状態ではなく、事故なども起こることもない。
さらには前記したようにヘッドレストを簡単に操作できるために、ヘッドレストを椅子本体の背凭れ背面側に簡易に収納できるために作業者の邪魔になることもなく、また美観を損なうこともなくすっきりした状態で収納できるといった内容が開示されている。
但し、いずれもヘッドレストとして使用している面は椅子に対して前面側の一面のみの使用が開示されている。
実公平8−8676号公報
ところで、特許文献1にあっては、椅子の背面に収容されたヘッドレストを作業者が容易に回転操作させて、被施術者の後頭部にフイットさせ、かつ係止される内容のものが開示されているが、特許文献1のものでは、被施術者の後頭部に対してヘッドレストをセットさせ、かつ背凭れの背面に収容できるものが開示されているのみで、ヘッドレストとして使用している面は椅子に対して前面側の一面のみの使用であり、かつ施術に沿ったヘッドレストが考慮されておらず、また被施術者の後頭部にフイットした安楽なヘッドレストは開示されていない。
理美容院の施術メニューにおいて、従来のシェービングメニューに加えて、比較的長時間のフェイシャルエステやマッサージ等のメニューが増えつつある中、従来のヘッドレストの角度、高さ、また頭部受け面が1面のみではそれら施術作業を快適にサポートできないという問題がある。
また施術を受ける側においても、特に長時間の施術メニューにおいては、被施術者にとっては首に負荷がかかり、安楽な状態での施術を受けられず、また被施術者の期待に沿えないという問題がある。
以上のことから、このような理美容椅子の前後方向に回転させるヘッドレストにおいて、施術者は適宜作業により、施術にあった被施術者へのヘッドレスト面の選択ができ、かつ被施術者が適切かつ安楽な状態での施術を受けられるようにすべく、ヘッドレストの面が適宜選択できるようにし、安楽な状態の施術が受けられるようにする。
本考案は前記した課題を解決せんとするもので、その目的とするところは、請求項1の手段は、前後方向に回転自在なヘッドレストを有する理美容椅子において、前記ヘッドレストの前面側および上面側の2面をヘッドレストとして選択的に使用できるようにする。
請求項2の手段は、前記ヘッドレストの前面側または上面側のいずれかの面に大きな凹み部を設けて、被施術者の後頭部を包み込むようにした。
請求項3の手段は、前記ヘッドレストの前面側または上面側のいずれかの面の表装張り内に硬質ウレタンを内蔵させ、他方面側に軟質ウレタンを内蔵した。
請求項4の手段は、前記ヘッドレストの前面側および上面側のいずれかまたは両面の表装張り内にジェルを内蔵したこと。
本考案の理美容椅子のヘッドレスト装置は、ヘッドレストの前面側および上面側の2面をヘッドレストとして使用できるようにしているため、2種類のヘッドレストを自由に選択して使用できるため、一方がへたってきたとしても他方が使用でき、また理美容椅子の形態の雰囲気を変えて使用できるなどヘッドレストを従来のものより長持ちさせることができる。
またヘッドレストの前面側または上面側のいずれかの面に大きな凹み部を設けて被施術者の後頭部を包み込むような形状にすることにより、前記した作業、フェイシャルエステ、マッサージにおいては、枕を背凭れより前にオフセットすることで頭部サポート力を増すことができる。
かつヘッドレスト形状を頭部形状に沿った大きな(凹み)カーブにすることで、被施術者の選択により長時間の施術においても被施術者にとっては快適性を有し、被施術者に対して苦痛感を与えることもなく施術を受けることができる。
さらにはヘッドレストの前面側または上面側のいずれかの面の表装張り内に硬質ウレタンを内蔵させ、他方面側の表装張り部に軟質ウレタンを内蔵しているため、前記した施術形態に合わせてヘッドレストを選択することができ、また被施術者の選択により、安楽な施術を受けることができる。
またヘッドレストの前面側および上面側のいずれかまたは両面の表装張り内にジェルを内蔵したことにより、被施術者の後頭部に合わせたヘッドレストが実現でき、安楽な施術を受けることができるものである。
以上のように、2面のヘッドレストが選択的に使用できるため、被施術者の後頭部が当接するヘッドレストの形状を変化させたり、後頭部の当接部の内部に硬質ウレタン、軟質ウレタンまたジェルなどの部材を内蔵させることによって、施術の形態により変化させることができ、また被施術者に対して安楽な状態で施術を受けてもらうことができる。
理美容椅子の全体斜視図である。 ヘッドレストを上げた状態の理美容椅子の全体斜視図である。 ヘッドレストの断面図である。 ヘッドレストを回転させた状態の断面図である。 ヘッドレストを回転させた状態の理美容椅子の全体斜視図である。 ヘッドレスト上部を変形させた他の実施例の後方斜視図である。 他の実施例のヘッドレストを回転させた状態の前方斜視図である。 他の実施例のヘッドレストの断面図である。 他の実施例のヘッドレストの断面図である。
以下、本考案に係る理美容椅子のヘッドレスト装置の実施例を図面とともに説明する。
図1は理美容椅子の全体斜視図、図2はヘッドレストを上げた状態の理美容椅子の全体斜視図、図3はヘッドレストの断面図、図4はヘッドレストを回転させた状態の断面図、図5はヘッドレストを回転させた状態の理美容椅子の全体斜視図、図6はヘッドレスト上部を変形させた他の実施例の後方斜視図、図7は他の実施例のヘッドレストを回転させた状態の前方斜視図、図8は他の実施例のヘッドレストの断面図、図9は他の実施例のヘッドレストの断面図である。
第1の実施例について説明すると、1は椅子シート、2は椅子シートを上下動させるための駆動部などが内蔵される昇降部、3は傾動自在に設けられる背凭れ、4は手摺り、5は後述する昇降杆により上下動自在なヘッドレスト、5aは前記ヘッドレストの外装を覆う表張り部であり、6は該表装張り部の内部に設けられるウレタンである。
7は前記ヘッドレスト5が設けられるヘッドレスト用枠、8は前記ヘッドレスト用枠に取付けられる基板、8aは後述する昇降杆9に対して回転する回転基板であり、8bは該回転基板8に設けられる切り溝部である。
9は昇降杆であり、前記背凭れ3に対して上下動自在に設けられている。
10は前記昇降杆9に設けられるブラケットであり、前記回転基板8は前記ブラケット10に設けられる回転軸11で前後方向に回転するように設けられている。
12は操作杆、12aは突起片であり、12bは押圧部であり、12cはピンである。該操作片12は、スプリング16で上方向に付勢されている。
13は操作レバー、13aは操作片、14は前記ブラケットに設けられる回転軸であり
15は前記昇降杆9に内蔵されるロック機構部(図示せず)を操作し、ロックまたロック解除させるためのロック杆である。
以上の構成により、図1の理美容椅子のヘッドレスト位置の状態から図2に示すヘッドレストの状態に動作させる場合について、図3で説明すると、ヘッドレスト5を上下動させる場合は、前記操作レバー13を下方へ動作させると、操作レバー13の操作片13aが、操作杆12に設けられる押圧部12bを押すことによって、前記操作杆12が下方へ移動する。
その際に前記操作杆12は該ロック杆15を下方へ押し下げることによって前記昇降杆9が上下動自在となる。
なお操作杆12は、押し下げられると、操作杆12に設けられるピン12cが昇降杆9の上端部に係止するようになっており、操作レバー13を放すと、操作杆12はスプリング16によって上方へ押し上げられるようになっており、押圧部12bがブラケット10に当たることによって止まるように構成されている。
また前記した状態ではヘッドレスト5の前面部に被施術者の後頭部を保持されるようになるが、ヘッドレスト5は通常時図3に示す状態であり、この状態からヘッドレスト5の上面側を使用する場合について図4で説明すると、ヘッドレスト5を前方へ回転させると、ヘッドレスト5は、ヘッドレスト回転軸11を中心として回転する。
ヘッドレスト5の上面部が前方位置にきた際、ヘッドレスト5は、回転部基板8aに設けられる切り溝8bが前記操作杆12に設けられる突起片12aに係止されることによってヘッドレスト5は固定されるようになり、従って理美容椅子は図5の状態となる。
またヘッドレスト5を通常の状態に戻すときは、前記操作レバー13を下方へ押し下げると、操作レバー13に設けられる操作片12aが前記操作杆12の押圧部12bを下方へ押し下げるため、前記操作杆12が下方向に移動して操作杆12に設けられる突起片12aが前記回転部基板8aに設けられる切り溝8bから外れ係止状態が解除され、ヘッドレスト5は回転フリーの状態となる。
従って、前記したように操作させるとヘッドレスト5は適宜前面部と上面部の2面を自由に選択して使用することができる。
他の実施例として、図6および図7に基づき説明すると、ヘッドレスト17の上面部を凹み部とし、この凹み部に大きな凹みを持たせることによって、前面部の略平坦な面のヘッドレスト17と上面部の大きな凹み部を選択的に使用でき、前記した施術形態や被施術者に対する感触の相違するヘッドレストの2種類のヘッドレストの利用をすることができる。
また被施術者の頭を包み込むような曲線を有する凹み部などを設けることによって、被施術者の頭部を固定して、頭部を固定するような施術形態などにも対応できるようにする。
なお凹み部については、その深さや曲線のアールについては適宜変更しうるものである。
次に他の実施例について、図8で説明すると、前記ヘッドレスト5を上面部の表装張り部5aの内部に比較的硬いウレタン19を内蔵し、前面部の表装張り部5aの内部には比較的柔らかい軟質ウレタン18を内蔵することによって、比較的硬いヘッドレストと柔らかいヘッドレストを自由に選択して使い分けでき、施術形態や被施術者の長時間にわたる施術などの携帯によって適宜選択することができる。
さらに他の実施例について、図9で説明すると、前記ヘッドレスト5の上面部また前面部に渡って、表装張り部5aの内部にジェル20を内蔵する、またヘッドレスト5の上面部の表装張り部5aの内部、または前面部の表装張り部5aの内部のいずれかの部位にジェル20を内蔵することによって、被施術者の後頭部にフイットしたヘッドレスト5の状態を実現できるようになっている。
1 椅子シート
2 昇降部
3 背凭れ
4 手摺り
5 ヘッドレスト
5a 表張り部
6 ウレタン
7 ヘッドレスト用枠
8 基板
8a 基板回転部
8b 切り溝部
9 昇降杆
10 ブラケット
11 回転軸
12 操作杆
12 突起片
10b 押圧部
13 操作レバー
14 回転軸
15 ロック杆
16 スプリング
17 凹み部
18 軟質ウレタン
19 硬質ウレタン
20 ジェル(ゲル)

Claims (4)

  1. 前後方向に回転自在なヘッドレストを有する理美容椅子において、前記ヘッドレストの前面側および上面側の2面をヘッドレストとして
    選択的に使用できるようにしたことを特徴とする理美容椅子におけるヘッドレスト装置。
  2. 前記ヘッドレストの前面側または上面側のいずれかの面に大きな凹み部を設けて、被施術者の後頭部を包み込むようにしたことを特徴とする理美容椅子におけるヘッドレスト装置。
  3. 前記ヘッドレストの前面側または上面側のいずれかの面の表装張り内に硬質ウレタンを内蔵させ、他方面側に軟質ウレタンを内蔵したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の理美容椅子におけるヘッドレスト装置。
  4. 前記ヘッドレストの前面側および上面側のいずれかまたは両面の表装張り内にジェルを内蔵したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の理美容椅子におけるヘッドレスト装置。
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