JP3150422B2 - 回路開閉機能付き超電導磁石用保護抵抗器 - Google Patents
回路開閉機能付き超電導磁石用保護抵抗器Info
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- JP3150422B2 JP3150422B2 JP14681792A JP14681792A JP3150422B2 JP 3150422 B2 JP3150422 B2 JP 3150422B2 JP 14681792 A JP14681792 A JP 14681792A JP 14681792 A JP14681792 A JP 14681792A JP 3150422 B2 JP3150422 B2 JP 3150422B2
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- superconducting coil
- resistor
- current switch
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、超電導コイルのクエン
チや永久電流スイッチのトラブル発生時に、超電導磁石
を保護するために設ける回路開閉機能付きの保護抵抗器
に関するものである。
チや永久電流スイッチのトラブル発生時に、超電導磁石
を保護するために設ける回路開閉機能付きの保護抵抗器
に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】図３は、保護抵抗体とダイオードが接続
されていない場合の従来技術の一例である。１は超電導
コイル，２は永久電流スイッチ，３は電流リード線，４
は保護抵抗体，６は励磁用の電源である。図３におい
て、励磁用の電源６は超電導コイル１への励磁または消
磁作業が終了すると切り放されるものである。また超電
導コイル１に流れている電流は超電導状態の超電導コイ
ル１と永久電流スイッチ２で作られる閉回路を流れてい
る。そして、この回路に異常が発生したときに同回路か
ら放出されるエネルギを吸収する目的で、この回路と直
列に保護抵抗体４が組み込まれている。したがって、超
電導コイル１と保護抵抗体４の間を接続・分離する手段
は設けられていない。図３において励磁方法を説明す
る。超電導磁石を励磁する場合には、永久電流スイッチ
２を開いた状態で通電し、超電導コイル１に所定の電流
を流した後に永久電流スイッチ２を閉じる。これによ
り、超電導コイル１の電流は励磁用の電源６を切り離し
た後においても永久電流モードとなり内部に電流が流れ
続け、強力な磁石を保ち続けるものである。次に消磁方
法を説明する。超電導磁石を消磁する場合には永久電流
モードとなっている超電導コイル１に対して、永久電流
スイッチ２を閉じた状態で励磁用の電源６から通電を開
始し、超電導コイル１に流れている電流値まで電流をあ
げた後、永久電流スイッチ２を開き零アンペアまで下げ
ていく。これによって超電導コイル１の強力な磁力がな
くなる。このような方法で超電導磁石を励磁または消磁
する場合、コイル両端に発生する電圧Ｖは、 Ｖ＝Ｌ・（dI／dT) となる。ここにＬは超電導コイル１の自己インダクタン
ス、dI／dTは励磁または消磁する時の超電導コイル１に
流れる電流の変化率である。そしてこの電圧Ｖにより保
護抵抗への分流が発生する。図４は、保護抵抗体とダイ
オードが接続されている場合の従来技術の一例である。
１は超電導コイル，２は永久電流スイッチ，３は電流リ
ード線，４は保護抵抗体，６は励磁用の電源，９はダイ
オードである。図４において、ダイオード９は保護抵抗
体４に流れる特定の方向の電流を阻止しようとする考え
方が取り入れられている。この回路における励磁及び消
磁方法は図３の場合と同様であるが、ダイオードが励磁
時に流れる電流を阻止する方向につけられているため抵
抗体には分流せず、したがって励磁時間の短縮が図られ
ている。ダイオード９は、場合によってはサイリスタが
対象として考えられる。
されていない場合の従来技術の一例である。１は超電導
コイル，２は永久電流スイッチ，３は電流リード線，４
は保護抵抗体，６は励磁用の電源である。図３におい
て、励磁用の電源６は超電導コイル１への励磁または消
磁作業が終了すると切り放されるものである。また超電
導コイル１に流れている電流は超電導状態の超電導コイ
ル１と永久電流スイッチ２で作られる閉回路を流れてい
る。そして、この回路に異常が発生したときに同回路か
ら放出されるエネルギを吸収する目的で、この回路と直
列に保護抵抗体４が組み込まれている。したがって、超
電導コイル１と保護抵抗体４の間を接続・分離する手段
は設けられていない。図３において励磁方法を説明す
る。超電導磁石を励磁する場合には、永久電流スイッチ
２を開いた状態で通電し、超電導コイル１に所定の電流
を流した後に永久電流スイッチ２を閉じる。これによ
り、超電導コイル１の電流は励磁用の電源６を切り離し
た後においても永久電流モードとなり内部に電流が流れ
続け、強力な磁石を保ち続けるものである。次に消磁方
法を説明する。超電導磁石を消磁する場合には永久電流
モードとなっている超電導コイル１に対して、永久電流
スイッチ２を閉じた状態で励磁用の電源６から通電を開
始し、超電導コイル１に流れている電流値まで電流をあ
げた後、永久電流スイッチ２を開き零アンペアまで下げ
ていく。これによって超電導コイル１の強力な磁力がな
くなる。このような方法で超電導磁石を励磁または消磁
する場合、コイル両端に発生する電圧Ｖは、 Ｖ＝Ｌ・（dI／dT) となる。ここにＬは超電導コイル１の自己インダクタン
ス、dI／dTは励磁または消磁する時の超電導コイル１に
流れる電流の変化率である。そしてこの電圧Ｖにより保
護抵抗への分流が発生する。図４は、保護抵抗体とダイ
オードが接続されている場合の従来技術の一例である。
１は超電導コイル，２は永久電流スイッチ，３は電流リ
ード線，４は保護抵抗体，６は励磁用の電源，９はダイ
オードである。図４において、ダイオード９は保護抵抗
体４に流れる特定の方向の電流を阻止しようとする考え
方が取り入れられている。この回路における励磁及び消
磁方法は図３の場合と同様であるが、ダイオードが励磁
時に流れる電流を阻止する方向につけられているため抵
抗体には分流せず、したがって励磁時間の短縮が図られ
ている。ダイオード９は、場合によってはサイリスタが
対象として考えられる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】図３のような回路構成
では保護抵抗器の本来の目的である、超電導コイルのク
エンチや永久電流スイッチのトラブル発生時のみでな
く、通常頻繁に行われる励磁や消磁作業時にも、超電導
コイルや永久電流スイッチの両端に発生する電圧Ｖによ
り保護抵抗体への分流が発生し、励磁や消磁作業に時間
を要するとともに抵抗体にかなり大きな熱ロスが発生す
る。また、図４のように保護抵抗体と直列にダイオード
を配置し、励磁時の保護抵抗体への分流を阻止する方法
では、励磁時の問題解決に対する有効な手段ではあるも
のの、消磁作業時には発生電圧は逆方向となるために、
作業時間の短縮及び分流阻止機能は得られないことにな
る。このためダイオードの代わりにサイリスタを採用す
ることにより、両方向の分流を阻止する考え方がある。
しかしながら、保護システムとしては事故が発生した場
合に、超電導コイルに流れる電流を確実に保護抵抗に流
すことが要求される。サイリスタを採用する方式では、
超電導磁石の保護が必要な時に、サイリスタを導通させ
るための制御機能を持たせることが要求される。そして
サイリスタを採用する場合の制御機能は、構成は可能で
はあるが保護機能の信頼性を確保するためには、外部か
らの信号に頼らずに保護機能が活きることが望ましく、
サイリスタによる分流阻止方法は必ずしも保護設備とし
ては適切でないという問題点がある。
では保護抵抗器の本来の目的である、超電導コイルのク
エンチや永久電流スイッチのトラブル発生時のみでな
く、通常頻繁に行われる励磁や消磁作業時にも、超電導
コイルや永久電流スイッチの両端に発生する電圧Ｖによ
り保護抵抗体への分流が発生し、励磁や消磁作業に時間
を要するとともに抵抗体にかなり大きな熱ロスが発生す
る。また、図４のように保護抵抗体と直列にダイオード
を配置し、励磁時の保護抵抗体への分流を阻止する方法
では、励磁時の問題解決に対する有効な手段ではあるも
のの、消磁作業時には発生電圧は逆方向となるために、
作業時間の短縮及び分流阻止機能は得られないことにな
る。このためダイオードの代わりにサイリスタを採用す
ることにより、両方向の分流を阻止する考え方がある。
しかしながら、保護システムとしては事故が発生した場
合に、超電導コイルに流れる電流を確実に保護抵抗に流
すことが要求される。サイリスタを採用する方式では、
超電導磁石の保護が必要な時に、サイリスタを導通させ
るための制御機能を持たせることが要求される。そして
サイリスタを採用する場合の制御機能は、構成は可能で
はあるが保護機能の信頼性を確保するためには、外部か
らの信号に頼らずに保護機能が活きることが望ましく、
サイリスタによる分流阻止方法は必ずしも保護設備とし
ては適切でないという問題点がある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために励磁や消磁作業時に超電導コイルの両端に発生す
る電圧よりも高く、かつ超電導コイルのクエンチや永久
電流スイッチのトラブル発生時に、超電導コイルの両端
に発生する電圧よりも低い値で回路構成をする避雷器を
用いることによって、超電導コイル及び永久電流スイッ
チを焼損から保護するための保護抵抗器を提供するもの
である。
ために励磁や消磁作業時に超電導コイルの両端に発生す
る電圧よりも高く、かつ超電導コイルのクエンチや永久
電流スイッチのトラブル発生時に、超電導コイルの両端
に発生する電圧よりも低い値で回路構成をする避雷器を
用いることによって、超電導コイル及び永久電流スイッ
チを焼損から保護するための保護抵抗器を提供するもの
である。
【０００５】
【作用】本発明による避雷器付きの保護抵抗器は、これ
らの問題を解決する手段を提供するもので、通常の状態
においては、超電導磁石の保護のための回路は構成され
てはいないものの特定電圧以上になると回路を構成す
る。これによってこの特定電圧の値が励消磁時に発生す
る電圧以上であれば、励磁や消磁作業時には保護抵抗体
への分流を阻止することができ、なおかつこの特定電圧
の値が永久電流スイッチが焼損する電圧以下であれば、
保護抵抗器への回路を外部から操作することなく、超電
導コイルのクエンチや永久電流スイッチのトラブル発生
時に放出するエネルギーを十分吸収することができ、そ
の結果励磁及び消磁作業時の保護抵抗体への分流に伴う
問題を解決させるものである。
らの問題を解決する手段を提供するもので、通常の状態
においては、超電導磁石の保護のための回路は構成され
てはいないものの特定電圧以上になると回路を構成す
る。これによってこの特定電圧の値が励消磁時に発生す
る電圧以上であれば、励磁や消磁作業時には保護抵抗体
への分流を阻止することができ、なおかつこの特定電圧
の値が永久電流スイッチが焼損する電圧以下であれば、
保護抵抗器への回路を外部から操作することなく、超電
導コイルのクエンチや永久電流スイッチのトラブル発生
時に放出するエネルギーを十分吸収することができ、そ
の結果励磁及び消磁作業時の保護抵抗体への分流に伴う
問題を解決させるものである。
【０００６】
【実施例】 図１は本発明の回路図、図２は本発明の構
成図である。１は超電導コイル、２は永久電流スイッ
チ、３は電流リード線、４は保護抵抗体、５は避雷器、
６は励磁用の電源、７は接続端子、８は抵抗体収納容器
である。避雷器５は励磁や消磁作業時に超電導コイル１
の両端に発生する電圧では接点が開いている状態であ
る。 したがって、超電導コイル１、永久電流スイッチ
２、保護抵抗体４は回路構成されず、また超電導コイル
１のクエンチや永久電流スイッチ２のトラブル発生時に
超電導コイル１の両端に発生する電圧以下では接点が閉
じている状態になり、超電導コイル１、永久電流スイッ
チ２、保護抵抗体４は回路構成をするものである。図１
で、本発明の機構を説明する。超電導コイル１の励磁や
消磁作業時には避雷器５が回路を開状態にしているの
で、保護抵抗体４への分流は両作業時とも発生しない。
したがって分流によるロスをなくす事ができ作業時間の
短縮が図られる。また超電導コイル１のクエンチや永久
電流スイッチ２のトラブル発生時には、超電導コイル１
や永久電流スイッチ２の両端に発生する電圧により避雷
器５が閉状態になり、超電導コイル１に強力な磁場とし
て蓄えられていたエネルギーを保護抵抗体４で消費する
ことができる。図２は具体的な構成の一例である。外部
には接続端子７と、抵抗体収納容器８のみが現れてお
り、抵抗体収納容器８内では上部の接続端子７とつなが
っている保護抵抗体４と下部の接続端子７とつながって
いる避雷器５がつながっているものである。
成図である。１は超電導コイル、２は永久電流スイッ
チ、３は電流リード線、４は保護抵抗体、５は避雷器、
６は励磁用の電源、７は接続端子、８は抵抗体収納容器
である。避雷器５は励磁や消磁作業時に超電導コイル１
の両端に発生する電圧では接点が開いている状態であ
る。 したがって、超電導コイル１、永久電流スイッチ
２、保護抵抗体４は回路構成されず、また超電導コイル
１のクエンチや永久電流スイッチ２のトラブル発生時に
超電導コイル１の両端に発生する電圧以下では接点が閉
じている状態になり、超電導コイル１、永久電流スイッ
チ２、保護抵抗体４は回路構成をするものである。図１
で、本発明の機構を説明する。超電導コイル１の励磁や
消磁作業時には避雷器５が回路を開状態にしているの
で、保護抵抗体４への分流は両作業時とも発生しない。
したがって分流によるロスをなくす事ができ作業時間の
短縮が図られる。また超電導コイル１のクエンチや永久
電流スイッチ２のトラブル発生時には、超電導コイル１
や永久電流スイッチ２の両端に発生する電圧により避雷
器５が閉状態になり、超電導コイル１に強力な磁場とし
て蓄えられていたエネルギーを保護抵抗体４で消費する
ことができる。図２は具体的な構成の一例である。外部
には接続端子７と、抵抗体収納容器８のみが現れてお
り、抵抗体収納容器８内では上部の接続端子７とつなが
っている保護抵抗体４と下部の接続端子７とつながって
いる避雷器５がつながっているものである。
【０００７】
【発明の効果】本発明による避雷器付きの保護抵抗器を
保護抵抗システムとした場合、次のような効果を有して
いる。 １．励磁や消磁作業時に保護抵抗器への分流を阻止する
ことができ、分流による問題を解決することができる。 ２．励磁や消磁の作業時間の短縮を図ることができる。 ３．保護抵抗器の本来の役目である超電導コイルのクエ
ンチや永久電流スイッチのトラブル発生時のみ電流が流
れるので、保護抵抗器の小型化を図ることができる。
保護抵抗システムとした場合、次のような効果を有して
いる。 １．励磁や消磁作業時に保護抵抗器への分流を阻止する
ことができ、分流による問題を解決することができる。 ２．励磁や消磁の作業時間の短縮を図ることができる。 ３．保護抵抗器の本来の役目である超電導コイルのクエ
ンチや永久電流スイッチのトラブル発生時のみ電流が流
れるので、保護抵抗器の小型化を図ることができる。
【図１】本発明による実施例の回路図である。
【図２】本発明による実施例の構成図である。
【図３】従来技術でダイオードが接続されていない場合
の回路図である。
の回路図である。
【図４】従来技術でダイオードが接続されている場合の
回路図である。
回路図である。
１ 超電導コイル ２ 永久電流スイッチ ３ 電流リード線 ４ 保護抵抗体 ５ 避雷器 ６ 励磁用の電源 ７ 接続端子 ８ 抵抗体収納容器 ９ ダイオード
Claims (1)
- 【請求項１】 超電導コイルのクエンチまたは永久電流
スイッチのトラブル発生時に、該超電導コイル及び該永
久電流スイッチを焼損から保護する目的で常温領域に設
ける保護システムにおいて、保護抵抗体と直列に接続す
る回路開閉器として避雷器を用いることを特徴とする回
路開閉機能付き超電導磁石用保護抵抗器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14681792A JP3150422B2 (ja) | 1992-05-14 | 1992-05-14 | 回路開閉機能付き超電導磁石用保護抵抗器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14681792A JP3150422B2 (ja) | 1992-05-14 | 1992-05-14 | 回路開閉機能付き超電導磁石用保護抵抗器 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05326259A JPH05326259A (ja) | 1993-12-10 |
| JP3150422B2 true JP3150422B2 (ja) | 2001-03-26 |
Family
ID=15416205
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14681792A Expired - Fee Related JP3150422B2 (ja) | 1992-05-14 | 1992-05-14 | 回路開閉機能付き超電導磁石用保護抵抗器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3150422B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2014049501A1 (en) * | 2012-09-27 | 2014-04-03 | Koninklijke Philips N.V. | System and method for automatically ramping down a superconducting persistent magnet |
-
1992
- 1992-05-14 JP JP14681792A patent/JP3150422B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05326259A (ja) | 1993-12-10 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |