JP2708678B2 - 超電導磁石保護回路用スイッチ - Google Patents

超電導磁石保護回路用スイッチ

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JP2708678B2
JP2708678B2 JP4260573A JP26057392A JP2708678B2 JP 2708678 B2 JP2708678 B2 JP 2708678B2 JP 4260573 A JP4260573 A JP 4260573A JP 26057392 A JP26057392 A JP 26057392A JP 2708678 B2 JP2708678 B2 JP 2708678B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は超電導コイルのクエンチ
や永久電流スイッチのトラブル発生時に、超電導磁石を
保護するために設ける保護システムに組み込まれる保護
回路用スイッチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3は従来技術における保護システムの
考え方を示すものである。1は超電導コイル、2は永久
電流スイッチ、3は電流リード線、4は保護抵抗体、6
は励磁用の電源である。図3において、励磁用の電源6
は超電導コイル1への励磁または消磁作業が終了すると
切り放されるものである。また超電導コイル1に流れて
いる電流は超電導状態の超電導コイル1と永久電流スイ
ッチ2で作られる閉回路を流れている。そして、この回
路に異常が発生したときに同回路から放出されるエネル
ギを吸収する目的で、この回路と直列に保護抵抗体4が
組み込まれている。したがって、超電導コイル1と保護
抵抗体4の間を接続・分離する手段は設けられていな
い。図3において、超電導磁石を励磁する場合には、永
久電流スイッチ2を開いた状態で通電し、超電導コイル
1に所定の電流を流した後に永久電流スイッチ2を閉じ
る。これにより、超電導コイル1の電流は励磁用の電源
6を切り離した後においても永久電流モードとなり内部
に電流が流れ続け、強力な磁石を保ち続けるものであ
る。次に超電導磁石を消磁する場合には永久電流モード
となっている超電導コイル1に対して、永久電流スイッ
チ2を閉じた状態で励磁用の電源6から通電を開始し、
超電導コイル1に流れている電流値まで電流をあげた
後、永久電流スイッチ2を開き零アンペアまで下げてい
く。これによって超電導コイル1の強力な磁力がなくな
る。このように超電導磁石を励磁または消磁する場合、
コイル両端に発生する電圧Vは、 V=L・(dI/dT) となる。ここにLは超電導コイルの自己インダクタン
ス、dI/dTは励磁または消磁時の超電導コイルに流れる
電流の変化率である。そしてこの電圧Vにより、励磁及
び消磁時には保護回路を切り離す手段が無いため、保護
抵抗には超電導磁石の保護時のみでなく励磁及び消磁時
にも電流が流れることになる。次に図4は、保護抵抗体
と直列にダイオードを接続した従来技術の他の一例であ
る。1は超電導コイル、2は永久電流スイッチ、3は電
流リード線、4は保護抵抗体、6は励磁用の電源、9は
ダイオードである。ダイオード9は保護抵抗体4に流れ
る特定の方向の電流を阻止しようとする考え方が取り入
れられている。この回路における超電導磁石の励磁及び
消磁は図3の場合と同様であるが、ダイオード9が励磁
時に流れる電流を阻止する方向につけられているため保
護抵抗体4には分流せず、したがって励磁時間の短縮が
図られている。ダイオード9は、場合によってはサイリ
スタが対象として考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来技術でダイオード
が接続されていない回路構成では、保護抵抗体4の本来
の目的である、超電導コイル等のトラブル時のみでな
く、通常頻繁に行われる励磁や消磁作業時にも、超電導
コイル等の両端に発生する電圧Vにより保護抵抗体への
分流が発生し、励磁や消磁作業に時間を要するとともに
抵抗体にかなり大きな熱ロスが発生する。また従来技術
でダイオードが接続されているような回路構成で保護抵
抗体と直列にダイオードを配置し、励磁時の保護抵抗体
への分流を阻止する考え方では、励磁時の問題解決に対
する有効な手段ではあるものの、消磁作業時には発生電
圧は逆方向となるために、作業時間の短縮及び分流阻止
機能は得られないことになる。このためダイオードの代
わりにサイリスタを採用することにより、両方向の分流
を阻止する考え方がある。しかしながら、保護システム
としてはトラブル発生時に超電導コイルに流れる電流を
確実に保護抵抗に流すことが要求される。サイリスタを
採用する方式では、超電導磁石の保護が必要な時に、サ
イリスタを導通させるための制御機能を持たせることが
要求される。そしてサイリスタを採用する場合の制御機
能は、構成は可能ではあるが保護機能の信頼性を確保す
るためには、外部からの信号に頼らずに保護機能が活き
ることが望ましく、サイリスタによって分流を阻止する
手段は必ずしも保護設備としては適切でないという問題
点がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために励磁や消磁作業時に超電導コイル及び永久電流ス
イッチの両端に発生する電圧よりも高く、かつ超電導コ
イル等のトラブル時に超電導コイル及び永久電流スイッ
チの両端に発生する電圧よりも低い値で回路構成をする
よう、電極をあらかじめ不活性ガス雰囲気中に微小間隔
で配置して構成をした超電導磁石保護回路用スイッチを
提供するものである。
【0005】
【作用】本発明による保護回路用スイッチは、励磁及び
消磁作業時の保護抵抗体への分流の問題、超電導磁石等
の保護時の回路構成の最適化の問題を解決する手段を提
供するものであり、通常の状態においては、超電導磁石
の保護のための回路は構成されてはいないものの特定電
圧以上になると回路を構成する。これによってこの特定
電圧の値が励磁や消磁時に発生する電圧以上であれば、
励磁や消磁作業時には保護抵抗体への分流を阻止するこ
とが出来、なおかつこの特定電圧の値が超電導コイルや
永久電流スイッチが焼損及び溶断する電圧以下であれ
ば、保護抵抗体への回路を外部から操作することなく、
超電導コイル等がトラブル時に放出するエネルギーを利
用して、初期の電気的な回路構成によって電極間に発生
するアーク放電による熱で両電極を溶着させ物理的な回
路構成をなし、その後は回路構成用スイッチでの発熱も
なく放出エネルギーを全て保護抵抗体へ導くことが出
来、励磁または消磁時の分流に伴う問題を解決させるも
のである。
【0006】
【実施例】図1は本発明の超電導磁石保護回路用スイッ
チの構成図、図2は本発明の回路図である。1は超電導
コイル、2は永久電流スイッチ、3は電流リード線、4
は保護抵抗体、5は超電導磁石保護回路用スイッチ、6
は励磁用の電源、7は接続端子、8は電極、10は不活
性ガス、11は不活性ガス封入用容器である。図2で本
発明の機構を説明する。超電導磁石保護回路用スイッチ
5は励磁や消磁作業時に超電導コイル1の両端に発生す
る電圧では開いている状態であるので超電導コイル1、
永久電流スイッチ2と保護抵抗体4は回路構成されず、
保護抵抗体4への分流は両作業時とも発生しない。した
がって分流によるロスをなくす事ができ作業時間の短縮
が図られる。また超電導磁石保護回路用スイッチ5は超
電導コイル1のクエンチや永久電流スイッチ2のトラブ
ル時に超電導コイル1の両端に発生する電圧ではすでに
閉じた状態になっており、超電導コイル1、永久電流ス
イッチ2と保護抵抗体4は回路構成される。そして超電
導磁石に強力な磁場として蓄えられていたエネルギーを
保護抵抗体4で消費する事ができる。次に図1で超電導
磁石保護回路用スイッチ内部の機構を説明する。電極の
材質としてはタングステン、ニッケル鉄合金等導電性材
料であればなんでも良い。また封入ガスとしてはネオ
ン、ヘリウム等の不活性ガス10を使用する。超電導コ
イル1のクエンチや永久電流スイッチ2のトラブル発生
時には、超電導コイル1や永久電流スイッチ2の両端に
発生する電圧により、電極間でアーク放電が発生し、そ
のアークによって保護回路用スイッチ5が電気的に閉状
態となる。その後超電導磁石保護回路用スイッチ5はア
ーク熱により電極8が溶解し始め、最終的には両電極8
が溶着し、電気的な閉状態から機械的な閉状態へと移行
する。そして機械的な閉状態後はアーク放電がなくなる
ため超電導磁石保護回路用スイッチ5での熱は発生しな
くなる。この電気的な回路構成から機械的な回路構成へ
の移行時間は電極の配置,両電極に使用する材料の組み
合わせ,電極の一部分に電極より融点の低い材料の埋め
込み方によりコントロールが可能である。
【0007】
【発明の効果】本発明による保護回路用スイッチを超電
導磁石や永久電流スイッチを焼損や溶断から保護する目
的の保護システムに組み込んだ場合、次のような効果を
有している。 1.励磁や消磁作業時に保護抵抗器への分流を阻止する
ことが出来、分流による問題を解決することができる。 2.励磁や消磁の作業時間の短縮を図ることができる。 3.保護抵抗体の本来の役目である超電導コイル等のト
ラブル時のみ電流が流れるので保護抵抗器の小型化を図
ることができる。 4.超電導磁石保護回路用スイッチの開閉用の制御回路
が不要となる。 5.超電導磁石保護回路用スイッチでの発熱量抑えるこ
とができるため、放熱板の必要がなく小型化を図ること
ができる。 6.超電導磁石保護回路用スイッチの小型化で超電導磁
石の一部品として常温部の容易に交換できる位置に組み
込むことができる。 7.超電導磁石の保護システムを改善していく中で、本
発明の超電導磁石保護回路用スイッチを導入することに
よる改善効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における実施例の構成図である。
【図2】本発明における実施例の回路図である。
【図3】従来技術でダイオードが接続されていない場合
の回路図である。
【図4】従来技術でダイオードが接続されている場合の
回路図である。
【符号の説明】
1 超電導コイル 2 永久電流スイッチ 3 電流リード線 4 保護抵抗体 5 超電導磁石保護回路用スイッチ 6 励磁用の電源 7 接続端子 8 電極 9 ダイオード 10 不活性ガス 11 不活性ガス封入容器

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超電導コイルのクエンチまたは永久電流
    スイッチのトラブル発生時に、該超電導コイル及び該永
    久電流スイッチを焼損や溶断から保護する目的で常温領
    域に設ける保護システムに保護抵抗体と直列に接続する
    超電導磁石保護回路用スイッチにおいて、超電導磁石保
    護回路用スイッチ内部の電極をあらかじめ不活性ガス中
    に微小距離をおいて配置し、保護時には超電導磁石に蓄
    えられているエネルギーを利用し、保護の初期には両電
    極がアーク放電によって回路を構成し、その後はアーク
    放電中にアーク熱によって電極を溶解し両電極を溶着さ
    せることで回路を構成する、アーク放電による回路構成
    から両電極の溶着による回路構成に移行することを特徴
    とする超電導磁石保護回路用スイッチ。
  2. 【請求項2】 請求項1の超電導磁石保護回路用スイッ
    チにおいて、両電極のうちの一方の電極に他方より融点
    の低い材料を用い、溶着を促進させることを特徴とする
    請求項1記載の超電導磁石保護回路用スイッチ。
  3. 【請求項3】 請求項1の超電導磁石保護回路用スイッ
    チにおいて、両電極のうちの一方の電極の一部に母材よ
    り融点の低い材料を埋め込み、溶着を促進させることを
    特徴とする請求項1記載の超電導磁石保護回路用スイッ
    チ。
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