JP2724321B2 - 超電導コイルシステムおよびその運転方法 - Google Patents

超電導コイルシステムおよびその運転方法

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JP2724321B2
JP2724321B2 JP6286534A JP28653494A JP2724321B2 JP 2724321 B2 JP2724321 B2 JP 2724321B2 JP 6286534 A JP6286534 A JP 6286534A JP 28653494 A JP28653494 A JP 28653494A JP 2724321 B2 JP2724321 B2 JP 2724321B2
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quench
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  • Containers, Films, And Cooling For Superconductive Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、励磁電源から直流遮断
器を介して超電導コイルにエネルギーを供給し励磁する
超電導コイルシステムに係り、特に、クエンチ時に、そ
れまで蓄積されていたエネルギーを超電導コイルに並列
接続された保護抵抗に消費させて、クエンチに起因する
損傷から超電導コイルを保護する超電導コイル保護装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】最近では、核融合装置,加速器,電力エ
ネルギー貯蔵設備,リニアモータ等の分野において、超
電導コイルの応用が急速に広まりつつある。超電導コイ
ルは、通常はその電気抵抗が零であるが、磁場の急変や
温度の異常等により、超電導状態から常電導状態に転移
することがある。この超電導が破壊する現象は、クエン
チと呼ばれている。クエンチが発生すると、液体ヘリウ
ム等の異常蒸発による圧力増大等に拡大するおそれがあ
る。
【0003】図2は、従来の基本的な超電導コイルシス
テムの系統構成を示す図である。図2に示すように、励
磁電源3からエネルギーを供給されている超電導コイル
1でクエンチが発生した場合、超電導コイル1に蓄積さ
れていたエネルギーを保護抵抗2において消費し、クエ
ンチの拡大を抑制し、超電導コイル1を保護する方式が
採用されている。すなわち、クエンチが発生すると、励
磁電源3と超電導コイル1とで構成されるループ回路に
流れる電流を、超電導コイル1と並列に接続された保護
抵抗2にシフトさせる。この時に、直流の大電流を遮断
する直流遮断器4が必要となる。
【0004】最近は、超電導コイル応用装置すなわち超
電導コイルシステムの大型化が進み、超電導コイル1に
流す電流も大電流化する傾向にあり、連続運転をめざし
ている超電導コイルシステムが増えている。そのため
に、クエンチ保護に使用される直流遮断器4も、直流大
電流の遮断が可能で、しかも、連続運転できる直流遮断
器であることが条件となる。
【0005】図3は、並列接続した直流遮断器を用いる
従来の超電導コイルシステムの系統構成を示す図であ
る。一般に、高圧型の直流遮断器は小電流しか扱えず、
逆に大電流を扱える直流遮断器は低圧型であった。1台
の高圧型直流遮断器では、大電流の連続通電には耐えら
れないので、図3に示すように、数台の高圧型直流遮断
器を並列運転していた。なお、この種の従来装置を示す
例としては、特開昭57−198613号等がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術において
は、クエンチ保護として直流を遮断する場合、数台の高
圧型直流遮断器が必要であり、保護装置としては非常に
高価であった。
【0007】また、並列接続された数台の直流遮断器を
同時に遮断させることは困難であって、タイミングのず
れに起因する遮断動作のばらつきにより、直流遮断器自
体および他の回路構成機器を損傷するおそれがあった。
【0008】本発明の目的は、直流大電流で連続運転し
つつ、クエンチ等の緊急時にはその直流大電流を確実に
遮断でき、単純な構成で安価な超電導コイル保護装置を
備えた超電導コイルシステム提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、第1発明として、励磁電源と、通常運転時
に励磁電源からエネルギーの供給を受けるとともに、ク
エンチが生じた際にはエネルギーの供給を遮断される超
電導コイルと、超電導コイルと並列に接続され、超電導
コイルへのエネルギーの供給が遮断された状態で超電導
コイルに蓄積されていたエネルギーを消費し、クエンチ
に起因する損傷から超電導コイルを保護する保護抵抗と
を備えた超電導コイルシステムにおいて、励磁電源と超
電導コイルとの間に、通常運転時に開放され、クエンチ
が生じた際には一旦投入され、所定条件が成立した時に
再度開放され、励磁電源から超電導コイルへのエネルギ
ーの供給を遮断する直流遮断器を直列に配置するととも
に、直流遮断器と並列に、通常運転時に投入され励磁電
源からのエネルギーを超電導コイルに供給し、クエンチ
が生じた際には自らを流れている励磁電源からのエネル
ギーを直流遮断器にシフトさせ、自らを流れているエネ
ルギーが所定値以下に減少したら開放される少なくとも
1つの開閉器を設けた超電導コイルシステムを提案する
ものである。
【0010】本発明は、上記目的を達成するため、第2
発明として、励磁電源と、通常運転時に励磁電源からエ
ネルギーの供給を受けるとともに、クエンチが生じた際
にはエネルギーの供給を遮断される超電導コイルと、超
電導コイルと並列に接続され、超電導コイルへのエネル
ギーの供給が遮断された状態で超電導コイルに蓄積され
ていたエネルギーを消費し、クエンチに起因する損傷か
ら超電導コイルを保護する保護抵抗とを備えた超電導コ
イルシステムにおいて、励磁電源と超電導コイルとの間
に、通常運転時に投入され励磁電源からのエネルギーを
超電導コイルに供給し、クエンチが生じた際には所定条
件が成立した時に開放され、励磁電源から超電導コイル
へのエネルギーの供給を遮断する直流遮断器を直列に配
置するとともに、直流遮断器と並列に、通常運転時に投
入され励磁電源からのエネルギーを超電導コイルに供給
し、クエンチが生じた際には直流遮断器に先立って開放
され自らを流れている励磁電源からのエネルギーを直流
遮断器にシフトさせる少なくとも1つの開閉器を設けた
超電導コイルシステムを提案するものである。
【0011】本発明は、上記目的を達成するため、第3
発明として、通常運転時は励磁電源から超電導コイルに
エネルギーを供給し超電導コイルを励磁する一方、クエ
ンチが生じた際にはエネルギーの供給を遮断し、超電導
コイルに蓄積されていたエネルギーを超電導コイルに並
列接続された保護抵抗に消費させ、クエンチに起因する
損傷から超電導コイルを保護する超電導コイルシステム
の運転方法において、通常運転時には、励磁電源と超電
導コイルとの間に配置された直流遮断器を開放し、直流
遮断器に並列に接続された少なくとも1つの開閉器を介
して励磁電源からのエネルギーを超電導コイルに供給
し、クエンチが生じた際には、直流遮断器を一旦投入し
て開閉器を流れているエネルギーを直流遮断器にシフト
させ、開閉器を開放し、直流遮断器を流れていたエネル
ギーが所定値に減少したら直流遮断器を開放して超電導
コイルへのエネルギーの供給を遮断し、その後、超電導
コイルに蓄積されていたエネルギーを保護抵抗に消費さ
せる超電導コイルシステムの運転方法を提案するもので
ある。
【0012】本発明は、上記目的を達成するため、第4
発明として、通常運転時は励磁電源から超電導コイルに
エネルギーを供給し超電導コイルを励磁する一方、クエ
ンチが生じた際にはエネルギーの供給を遮断し、超電導
コイルに蓄積されていたエネルギーを超電導コイルに並
列接続された保護抵抗に消費させ、クエンチに起因する
損傷から超電導コイルを保護する超電導コイルシステム
の運転方法において、通常運転時には、励磁電源と超電
導コイルとの間に配置された直流遮断器および当該直流
遮断器と並列に接続されている少なくとも1つの開閉器
を介して励磁電源からのエネルギーを超電導コイルに供
給し、クエンチが生じた際には、開閉器を開放し、励磁
電源からのエネルギーを直流遮断器にシフトさせ、直流
遮断器を流れていたエネルギーが所定値に減少したら直
流遮断器を開放して超電導コイルへのエネルギーの供給
を遮断し、その後、超電導コイルに蓄積されていたエネ
ルギーを保護抵抗に消費させる超電導コイルシステムの
運転方法を提案するものである。
【0013】
【作用】第1発明の超電導コイルシステムおよびその運
転方法である第3発明においては、通常運転時に、直流
遮断器は開放しておき、この直流遮断器と並列に接続し
た開閉器に直流大電流を連続的に流しておく。クエンチ
が発生した時は、直流遮断器を投入させ、直流遮断器に
大電流をシフトさせ、開閉器を開放し、その後に、直流
遮断器により遮断動作を実行する。遮断動作が完了すれ
ば、保護抵抗に超電導コイルのエネルギーを消費させる
ことができる。
【0014】このように、直流遮断器に大電流を流す期
間を実質的にクエンチ発生時のみに限定することによ
り、通電容量が小さく経済性の高い直流遮断器を選定で
き、直流大電流で連続運転される超電導コイルのクエン
チ時の電流を確実に遮断可能である。すなわち、高価な
直流遮断器は1台のみで、安価な開閉器を併設してある
ので、超電導コイルシステム全体としては、大幅なコス
トダウンが可能である。
【0015】また、クエンチ発生時には、1台の直流遮
断器を一旦投入し、開閉器側の電流がほぼ0になったと
ころでこれらの開閉器を開き、それから1台の直流遮断
器を開くことから、それらの開閉のタイミングはそれほ
ど厳密でなくてもよく、開閉タイミングの相対的ずれに
よる直流遮断器や開閉器自体の損傷のおそれがほとんど
ない。
【0016】第2発明の超電導コイルシステムおよびそ
の運転方法である第4発明においては、通常運転時に、
直流遮断器と並列に接続した開閉器に直流大電流を連続
的に流しておくことは、第1発明等と同じであるが、直
流遮断器も投入し、直流遮断器にもその定格内の電流を
分流させておく。開閉器と直流遮断器との直流の分流の
比率は、それぞれ適切な内部抵抗の機種を選択すると設
定できる。クエンチが発生した時は、開閉器を開放し、
そのアーク抵抗により、開閉器側の大電流を直流遮断器
にシフトさせ、その後に、直流遮断器により遮断動作を
実行する。遮断動作が完了すれば、保護抵抗に超電導コ
イルのエネルギーを消費させることが可能となる。
【0017】このように、通常運転時にも、直流遮断器
に電流を分流させておくこともできるので、クエンチ発
生時に、直流遮断器の投入操作を行なわずに済む。した
がって、クエンチ発生から直流遮断までの時間を大幅に
短縮し、超電導コイルをより確実に保護できる。
【0018】この場合も、直流遮断器に大電流を流す期
間を実質的にクエンチ発生時のみに限定することによ
り、通電容量が小さく経済性の高い直流遮断器を選定で
き、直流大電流で連続運転される超電導コイルのクエン
チ時の電流を確実に遮断可能である。すなわち、高価な
直流遮断器は1台のみで、安価な開閉器を併設してある
ので、超電導コイルシステム全体としては、大幅なコス
トダウンが可能である。
【0019】また、クエンチ発生時には、開閉器を開
き、そのアーク抵抗により直流遮断器に大電流をシフト
させ、それから1台の直流遮断器を開くことから、それ
らの開閉のタイミングはそれほど厳密でなくてもよく、
相対的開閉タイミングのずれによる直流遮断器や開閉器
自体の損傷のおそれがほとんどない。
【0020】
【実施例】次に、図1を参照して、本発明による超電導
コイルシステムの一実施例およびその運転方法を説明す
る。図1は、本発明による超電導コイル保護装置を備え
た超電導コイルシステムの実施例の系統構成を示す図で
ある。
【0021】《第1実施例》保護対象の超電導コイル1
には、保護抵抗2が並列接続されており、励磁電源3か
らは、直流遮断器4を介して、エネルギーすなわち直流
電力が供給されている。本発明では、このような超電導
コイルシステムの基本回路に対して、少なくとも1つの
開閉器6を、直流遮断器4と並列に接続してある。制御
回路8は、超電導コイル1のクエンチを検出するクエン
チ検出器7の検出信号に基づき、直流遮断器4および開
閉器6の開閉を制御する。
【0022】なお、ここでは図示していないが、開閉器
6全体を流れる電流を検出する電流検出器を設置し、そ
の検出電流を制御回路8に取り込み、開閉器6の開閉の
タイミングを決定するために用いることもできる。
【0023】このように構成された第1実施例におい
て、通常運転時には、直流遮断器4は開放し、開閉器6
に直流大電流I0を連続通電しておく。
【0024】さて、超電導コイル1にクエンチが発生す
ると、クエンチ検出器7がそれを検出し、制御回路8に
検出信号を送る。制御回路8は、クエンチ検出信号の入
力に応じて、直流遮断器4に投入指令を与え、直流遮断
器4を投入させる。直流遮断器4が投入されると、今ま
で開閉器6を流れていた直流電流I0は、直流遮断器4
にシフトすることになる。開閉器6に流れる電流I
1と、直流遮断器4に流れる電流I2との比は、開閉器6
の内部抵抗をr1とし、直流遮断器4の内部抵抗をr2
すると、 I1:I2=r2:r1………(1) となる。ここで、r1〉〉r2である、すなわち、開閉器
6の抵抗値が直流遮断器4の抵抗値よりもかなり大きい
とすれば、直流電流I0は、大部分直流遮断器4に流れ
る。
【0025】次に、開閉器6に流れる設計上の電流が0
に近くなった時点で、または、開閉器6に実際に流れる
電流が0に近くなったことを図示していない電流検出器
により検出した時点で、制御回路8は開閉器6に開放指
令信号を与え、開閉器6を開かせる。開閉器6が開放さ
れると、通常時には開放器6を流れていた直流大電流I
0は、完全に直流遮断器4に移ったことになる。
【0026】以上の一連の動作の後、制御回路8からの
遮断指令により、直流遮断器4は、直流電流を遮断す
る。したがって、超電導コイル1に蓄積されていたエネ
ルギーは、保護抵抗2により適切に消費され、超電導コ
イル1のクエンチ時の保護が可能となる。
【0027】第1実施例においては、超電導コイル保護
装置を安価な少なくとも1つの開閉器6と1台の直流遮
断器4とで構成してあり、通常運転時には、開閉器6側
に連続大電流を流し、直流遮断器4には連続通電するこ
となく、クエンチ発生時のみ直流遮断器4に通電し、そ
の後は直ぐに遮断動作に入るようにしている。
【0028】ここでは、高価な直流遮断器4は1台のみ
で、安価な開閉器6を併設してあるので、超電導コイル
システム全体としては、大幅なコストダウンが可能であ
る。
【0029】また、クエンチ発生時には、1台の直流遮
断器4を一旦投入し、開閉器6側の電流がほぼ0になっ
たところでこれらの開閉器6を開き、それから1台の直
流遮断器4を開くことから、それらの開閉のタイミング
は、複数の直流遮断器を同期させて開閉する必要があっ
た従来例と比較して、それほど厳密でなくてもよく、相
対的開閉タイミングのずれによる直流遮断器4や開閉器
6自体の損傷のおそれがほとんどない。
【0030】《第2実施例》第2実施例の基本的系統構
成は、第1実施例と変わらない。通常運転時にも、直流
遮断器4を投入しておく点が異なるだけである。
【0031】保護対象の超電導コイル1には、保護抵抗
2が並列接続されており、励磁電源3からは、直流遮断
器4を介して、エネルギーすなわち直流電力が供給され
ている。このような超電導コイルシステムの基本回路に
対して、少なくとも1つの開閉器6を、直流遮断器4と
並列に接続してある。制御回路8は、超電導コイル1の
クエンチを検出するクエンチ検出器7の検出信号に基づ
き、直流遮断器4および開閉器6の開閉を制御する。
【0032】なお、ここでは図示していないが、開閉器
6全体を流れる電流を検出する電流検出器を設置し、そ
の検出電流を制御回路8に取り込み、直流遮断器4への
電流のシフト完了を判定するために用いることもでき
る。
【0033】このように構成された第2実施例におい
て、通常運転時には、直流遮断器4も投入し、開閉器6
に大電流を流すことはもちろんであるが、直流遮断器4
にもその定格内の電流を分流させておく。開閉器6と直
流遮断器4との分流の比率は、それぞれ適切な内部抵抗
の機種を選択すると、設定できる。すなわち、通常運転
時に、開閉器6に流れる電流I3と、直流遮断器4に流
れる電流I4との比は、開閉器6の内部抵抗をr3とし、
直流遮断器4の内部抵抗をr4とすると、 I3:I4=r4:r3………(2) となる。開閉器6と直流遮断器4との直流の分流の比率
は、それぞれ適切な内部抵抗r3,内部抵抗r4の機種を
選択すると、正確に設定可能である。
【0034】さて、超電導コイル1にクエンチが発生す
ると、クエンチ検出器7がそれを検出し、制御回路8に
検出信号を送る。制御回路8は、クエンチ検出信号の入
力に応じて、開閉器6に開放指令を与え、開閉器6を開
放させる。開閉器6のアーク抵抗により、今まで開閉器
6を流れていた直流電流は、直流遮断器4にシフトす
る。クエンチ時に開かれる開閉器6のアークの抵抗値r
aが直流遮断器4の抵抗値r4よりもかなり大きい、すな
わち、ra〉〉r4であるから、直流電流I0は、直流遮
断器4にシフトすることになる。
【0035】開閉器6に流れる設計上の電流が0に近く
なり、または、開閉器6に実際に流れる電流が0に近く
なったことを図示していない電流検出器により検出した
ら、制御回路8からの遮断指令により、直流遮断器4に
より遮断動作を実行する。したがって、超電導コイル1
に蓄積されていたエネルギーは、保護抵抗2により適切
に消費され、超電導コイル1のクエンチ時の保護が可能
となる。
【0036】このように、第2実施例においては、通常
運転時にも、直流遮断器4に電流を分流させておくこと
ができるので、クエンチ発生時に、直流遮断器4の投入
操作を行なわずに済む。したがって、クエンチ発生から
直流遮断までの時間を大幅に短縮し、超電導コイル1を
より確実に保護できる。
【0037】この場合も、直流遮断器4に大電流を流す
期間を実質的にクエンチ発生時のみに限定するので、通
電容量が小さく経済性の高い直流遮断器4を選定でき、
直流大電流で連続運転される超電導コイル1のクエンチ
時の電流を確実に遮断可能である。すなわち、高価な直
流遮断器4は1台のみで、安価な開閉器6を併設してあ
るから、超電導コイルシステム全体としては、大幅なコ
ストダウンが可能である。
【0038】また、クエンチ発生時には、開閉器6を開
き、そのアーク抵抗により直流遮断器4に大電流をシフ
トさせ、それから1台の直流遮断器4を開くことから、
それらの開閉のタイミングはそれほど厳密でなくてもよ
く、開閉タイミングの相対的ずれによる直流遮断器4や
開閉器6自体の損傷のおそれがほとんどない。
【0039】なお、直流遮断器4は、機械的に作動する
もののみならず、サイリスタ等の半導体遮断器でも本発
明を適用可能である。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、以下の効果が得られ
る。
【0041】(1)高価な直流遮断器は1台のみで、安
価な開閉器を併設してあるので、超電導コイルシステム
全体としては、大幅なコストダウンが可能である。
【0042】(2)第1発明および第3発明において、
クエンチ発生時には、1台の直流遮断器を一旦投入し、
開閉器側の電流がほぼ0になったところでこれらの開閉
器を開き、それから1台の直流遮断器を開くことから、
それらの開閉のタイミングはそれほど厳密でなくてもよ
く、相対的開閉タイミングのずれによる直流遮断器や開
閉器自体の損傷のおそれがほとんどない。
【0043】(3)第2発明および第4発明において、
クエンチ発生時には、開閉器の開放時のアーク抵抗を利
用して少なくとも1つの開閉器の電流を直流遮断器にシ
フトさせるから、通常運転時にも、直流遮断器に電流を
分流させてさせておくことができる。この方式では、ク
エンチ発生時に、直流遮断器の投入操作を行なわずに済
むので、クエンチ発生から直流遮断までの時間を大幅に
短縮でき、超電導コイルをより確実に保護できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による超電導コイル保護装置を備えた超
電導コイルシステムの実施例の系統構成を示す図であ
る。
【図2】従来の基本的な超電導コイルシステムの系統構
成を示す図である。
【図3】並列接続した直流遮断器を用いる従来の超電導
コイルシステムの系統構成を示す図である。
【符号の説明】
1 超電導コイル 2 保護抵抗 3 励磁電源 4 直流遮断器 6 開閉器 7 クエンチ検出器 8 制御回路

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 励磁電源と、通常運転時に前記励磁電源
    からエネルギーの供給を受けるとともに、クエンチが生
    じた際にはエネルギーの供給を遮断される超電導コイル
    と、前記超電導コイルと並列に接続され、前記超電導コ
    イルへのエネルギーの供給が遮断された状態で前記超電
    導コイルに蓄積されていたエネルギーを消費し、クエン
    チに起因する損傷から前記超電導コイルを保護する保護
    抵抗とを備えた超電導コイルシステムにおいて、 前記励磁電源と前記超電導コイルとの間に、通常運転時
    に開放され、クエンチが生じた際には一旦投入され、所
    定条件が成立した時に再度開放され、前記励磁電源から
    前記超電導コイルへのエネルギーの供給を遮断する直流
    遮断器を直列に配置するとともに、 前記直流遮断器と並列に、通常運転時に投入され前記励
    磁電源からのエネルギーを前記超電導コイルに供給し、
    クエンチが生じた際には自らを流れている前記励磁電源
    からのエネルギーを前記直流遮断器にシフトさせ、自ら
    を流れているエネルギーが所定値以下に減少したら開放
    される少なくとも1つの開閉器を設けたことを特徴とす
    る超電導コイルシステム。
  2. 【請求項2】 励磁電源と、通常運転時に前記励磁電源
    からエネルギーの供給を受けるとともに、クエンチが生
    じた際にはエネルギーの供給を遮断される超電導コイル
    と、前記超電導コイルと並列に接続され、前記超電導コ
    イルへのエネルギーの供給が遮断された状態で前記超電
    導コイルに蓄積されていたエネルギーを消費し、クエン
    チに起因する損傷から前記超電導コイルを保護する保護
    抵抗とを備えた超電導コイルシステムにおいて、 前記励磁電源と前記超電導コイルとの間に、通常運転時
    に投入され前記励磁電源からのエネルギーを前記超電導
    コイルに供給し、前記クエンチが生じた際には所定条件
    が成立した時に開放され、前記励磁電源から前記超電導
    コイルへのエネルギーの供給を遮断する直流遮断器を直
    列に配置するとともに、 前記直流遮断器と並列に、通常運転時に投入され前記励
    磁電源からのエネルギーを前記超電導コイルに供給し、
    クエンチが生じた際には前記直流遮断器に先立って開放
    され自らを流れている前記励磁電源からのエネルギーを
    前記直流遮断器にシフトさせる少なくとも1つの開閉器
    を設けたことを特徴とする超電導コイルシステム。
  3. 【請求項3】 通常運転時は励磁電源から超電導コイル
    にエネルギーを供給し前記超電導コイルを励磁する一
    方、クエンチが生じた際にはエネルギーの供給を遮断
    し、前記超電導コイルに蓄積されていたエネルギーを前
    記超電導コイルに並列接続された保護抵抗に消費させ、
    クエンチに起因する損傷から前記超電導コイルを保護す
    る超電導コイルシステムの運転方法において、 通常運転時には、前記励磁電源と前記超電導コイルとの
    間に配置された直流遮断器を開放し、前記直流遮断器に
    並列に接続された少なくとも1つの開閉器を介して前記
    励磁電源からのエネルギーを前記超電導コイルに供給
    し、 クエンチが生じた際には、前記直流遮断器を一旦投入し
    て前記開閉器を流れているエネルギーを前記直流遮断器
    にシフトさせ、前記開閉器を開放し、前記直流遮断器を
    流れていたエネルギーが所定値に減少したら前記直流遮
    断器を開放して前記超電導コイルへのエネルギーの供給
    を遮断し、その後、前記超電導コイルに蓄積されていた
    エネルギーを前記保護抵抗に消費させることを特徴とす
    る超電導コイルシステムの運転方法。
  4. 【請求項4】 通常運転時は励磁電源から超電導コイル
    にエネルギーを供給し前記超電導コイルを励磁する一
    方、クエンチが生じた際にはエネルギーの供給を遮断
    し、前記超電導コイルに蓄積されていたエネルギーを前
    記超電導コイルに並列接続された保護抵抗に消費させ、
    クエンチに起因する損傷から前記超電導コイルを保護す
    る超電導コイルシステムの運転方法において、 通常運転時には、前記励磁電源と前記超電導コイルとの
    間に配置された直流遮断器および当該直流遮断器と並列
    に接続されている少なくとも1つの開閉器を介して前記
    励磁電源からのエネルギーを前記超電導コイルに供給
    し、 クエンチが生じた際には、前記開閉器を開放し、前記励
    磁電源からのエネルギーを前記直流遮断器にシフトさ
    せ、前記直流遮断器を流れていたエネルギーが所定値に
    減少したら前記直流遮断器を開放して前記超電導コイル
    へのエネルギーの供給を遮断し、その後、前記超電導コ
    イルに蓄積されていたエネルギーを前記保護抵抗に消費
    させることを特徴とする超電導コイルシステムの運転方
    法。
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