JP3150296B2 - ディスク基板の貼り合わせにおける粘着シート体を付着させる装置 - Google Patents

ディスク基板の貼り合わせにおける粘着シート体を付着させる装置

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JP3150296B2
JP3150296B2 JP02961497A JP2961497A JP3150296B2 JP 3150296 B2 JP3150296 B2 JP 3150296B2 JP 02961497 A JP02961497 A JP 02961497A JP 2961497 A JP2961497 A JP 2961497A JP 3150296 B2 JP3150296 B2 JP 3150296B2
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三邦 天羽
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、粘着剤の付着装
置に関し、更に詳しくは、粘着シート体を使って2枚の
円形樹脂基板(いわゆる、下ディスク基板と上ディスク
基板)を貼り合わせ一体化した記憶ディスクを製造する
際、一方のディスク基板(下ディスク)に粘着剤を付着
させるための付着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータ、取り分けパソコン
等の普及は目ざましく、それに使用する記憶媒体、特
に、記憶ディスクの容量は益々高密度化しており、その
種類も多くなってきている。記憶ディスクとしては、例
えば、磁気ディスク、光ディスク(例えば、CD−RO
M)、光磁気ディスク(例えば、MO)等があるが、そ
の中でも、最近、光ディスクの需要が増大している。
【0003】DVDと呼ばれる光ディスクを例にとって
いうと、それを構成する単板である下ディスク基板は、
その厚みが0.6mm、外径が120mm、その中心穴
の内径が15mm、と規格されている。このような薄い
下ディスク基板一枚では、機械的強度が低くまた変形も
し易いこと、また記憶容量の観点から、同じ厚み(0.
6mm)のディスク基板を合体し貼り合わせて使用して
いる。このように DVDも含めて、一般に高密度の記
憶ディスクは、単板ではなく上記のような合板構造とし
て使用されることが多いので、その場合は、下ディスク
基板と上ディスク基板の貼り合わせが当然必要となる。
単板を貼り合わせて一体化した記憶ディスク(例えば、
光ディスク)にするために、次の一連の工程(ste
p)が行なわれる(図13参照)。
【0004】(1)載置台Xに下ディスク基板D1を載
置する工程 (2)下ディスク基板D1に紫外線硬化樹脂よりなる接
着剤Rを塗布する工程 (3)下ディスク基板D1の上に上ディスク基板D2を
載置して重ね合わせる工程 (4)載置台Xを回転させて両ディスク基板D1,D2
の間に介在する接着剤Rを全体に延展する工程 (5)延展された接着剤Rに紫外線を照射してそれを硬
化させる工程
【0005】以上の諸工程を経ることにより2枚のディ
スク基板D1,D2が貼り合わされ一体化した単独の記
憶ディスクが出来上がる。ところで、このような貼り合
わせ方法は、載置台を回転させることにより接着剤を広
範囲に延展させる方法を採用しているため、どうしても
接着剤が遠心力により外方に飛散する。そのためその飛
散によって周囲を汚染したり、また接着剤が散逸して有
効使用率が低下する。
【0006】また、延展した接着剤の層の厚さが必ずし
も均一にならないことがある。更にまた、接着剤を硬化
するための紫外線を照射する工程が必要であることか
ら、製造工数が増え製造コストが嵩む。そのために上記
のような接着剤の延展工程を必要としない貼り合わせ方
法、すなわち粘着剤を使った貼り合わせ方法が検討され
ている。この粘着剤による貼り合わせにおいては、最初
に、粘着剤を一方の下ディスク基板の片面に付着させて
おき、その後、他方の上ディスク基板をその上に貼り合
わせる。
【0007】このような場合、少なくとも、粘着剤が下
ディスク基板の表面に対して、空気が混入されない、ま
た皺がよらない状態に均一に付着されていることが重要
である。皺が出たり気泡が入るような不均一なもので
は、最終的に出来上がった記憶ディスクの品質に悪影響
を与えることになる。一般に粘着剤は、前もってシート
基材に付与された状態で使用されるが、その場合、シー
ト基材に付与されているシート状の粘着剤を一枚一枚人
手により剥がしていき、下ディスク基板の上に付着し直
すことは、ディスクの製造上極めて効率が悪い。これを
シーケンス制御されたラインに組み込むことは実際的に
困難である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な背景のもとで問題点の解決を図ったものである。即
ち、本発明の目的は、記憶ディスクを構成する一方の単
板である下ディスク基板に空気等が含むようなことがな
く、又皺等もよらず、均一に粘着剤を付与することがで
きる装置を提供することである。そして、更なる目的
は、ディスク基板に対する粘着剤の付与が自動的に効率
良く行われる装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】しかして、本発明者等は
このような課題に対して、鋭意研究を重ねた結果、粘着
シート体を、ディスク基板に対して中心から外方に圧接
することにより、ディスク基板の表面に空気等が入らな
い状態で均一に付与することができる点を見出し、この
知見に基づいて本発明を完成させたものである。
【0010】すなわち本発明者らは、(1)、二枚のデ
ィスク基板を貼り合わせる際、一方のディスク基板に粘
着剤を付着する装置であって、粘着シート体の粘着剤面
を下にした状態で支持して緊張又は弛緩するための手段
と、下ディスク基板を保持して載置する受け台と、該受
け台と協働し粘着シート体の上から粘着剤を圧接して下
ディスク基板に付着させる押圧体と、粘着シート体を下
ディスク基板の真上に位置決めするための位置決め手段
と、粘着シート体を下ディスク基板から引き剥がすため
の引き剥がし手段と、を備え、前記受け台の載置部の径
はディスク基板の周囲のバリを逃がすためにディスク基
板より僅かに縮径となっている粘着剤を付着させる装置
に存する。
【0011】そして、(2)、粘着シート体を下ディス
ク基板の真上に位置決めするための位置決め手段を含む
上記(1)の粘着シート体を付着させる装置に存する。
【0012】そしてまた、(3)、粘着シート体を下デ
ィスク基板から引き剥がすための引き剥がし手段を備え
る粘着シート体を付着させる装置に存する。
【0013】そしてまた、(4)、粘着シート体を下デ
ィスク基板の真上に位置決めするための位置決め手段と
粘着シート体を下ディスク基板から引き剥がすための引
き剥がし手段とを備える粘着シート体を付着させる装置
に存する。
【0014】そしてまた、(5)、位置決め手段は、押
圧体の中心部に弾圧的に配設され且つ粘着シート体の穴
に挿入される突出コアよりなる粘着シート体を付着させ
る装置に存する。
【0015】そしてまた、(6)、二枚のディスク基板
を貼り合わせる際、一方のディスク基板に粘着剤を付着
する装置であって、粘着シート体の粘着剤面を下にした
状態で支持する支持手段と、下ディスク基板を保持して
載置する受け台と、該受け台と協働し粘着シート体の上
から粘着剤を圧接して下ディスク基板に付着させる押圧
体とを備え、受け台の載置部の径はディスク基板の周囲
のバリを逃がすためにディスク基板より僅かに縮径とな
っている粘着剤を付着させる装置に存する。
【0016】
【作用】上記のような粘着剤の付着装置を採用すること
により、粘着剤が中心から外方に広がるように押し付け
られ下ディスク基板の上に付着される。下ディスク基板
と粘着剤との間に気泡や皺が生じない。
【0017】
【発明の実施の形態】先ず最初に、本発明の粘着剤S2
の付着装置の実施の形態を図面に基づいて、簡単に説明
する。図1は、粘着剤S2の付着装置の正面図であり、
図2は一部(主に押圧体1)を断面で示した側面図であ
る。この装置は、少なくとも押圧体1、受け台2、押圧
体1と受け台2との間に粘着シート体Sを支持するため
の支持手段を備える。テーブルTに受け台2が配置され
ており、この受け台2は、図示しない制御手段により上
下移動が可能となっている。
【0018】また、受け台2はテーブルTの駆動により
次のステーションに間欠移送されることができる。受け
台2は、下ディスク基板を載置した状態で吸引保持する
ための図示しない吸引穴等が備わっている。従って粘着
剤S2を付着する対象となる下ディスク基板D1を的確
に保持された静止状態として載置することができる。ま
た、受け台2の中央には、ボス2Aが備わっており、突
出した下ディスク基板D1の穴に挿入してそれを位置決
めする。
【0019】下ディスク基板D1は、受け台2に載置さ
れた時、このボス2Aに下ディスク基板D1の中心穴H
が外挿された状態で的確に位置決めされる。更に、受け
台2において、図3に示すように下ディスク基板D1が
接触する載置部表面は、その周囲が少しく切り欠かれて
いる切り欠き部(2C)となっている。すなわち、下デ
ィスク基板D1が接触する受け台2の表面である載置部
は、下ディスク基板D1より僅かに縮径となっている。
その理由は、受け台2に下ディスク基板D1を載せた場
合、製造上必然的に生じた下ディスク基板D1の周辺の
バリDAを逃がすためである。
【0020】一方、受け台2の真上には、押圧体1が配
置されている。この押圧体1は支持枠14を介して基枠
15に固定されたレール203に沿ってシリンダー装置
17の駆動により上下移動可能になっており、後述する
ように、粘着シート体Sを下ディスク基板D1に対して
位置決めすることができる。ここで、押圧体1は、図に
示すように、可撓性を有する部材(例えば、シリコンゴ
ム等形成されている)で略半球状に形成されている。
【0021】その中心部はくり抜かれて、中心穴1Bと
して形成されており、該中心穴1Bには、突出する方向
に弾圧的に突出コア1Aが配設されている。そのため、
押圧体1が下方から受け台2により上方に押圧された場
合、下側が変形するが、この変形に伴って突出コア1A
も押圧体1と一体となって、受け台に押され上方に移動
することができるこの突出コア1Aは、位置決め手段と
なるもので粘着シート体Sを、受け台の上に載置された
下ディスク基板D1に対して位置決めする働きを持つ。
【0022】図4は、押圧体1が下降してくることによ
り、その中心部に配置された位置決め手段である突出コ
ア1Aが、粘着シート体Sに設けられている穴Pに挿入
された状態を示す。この状態において、下方に位置する
受け台2上の下ディスク基板D1に対して、粘着シート
体Sの下面に付着された粘着剤面が正確に位置決めされ
る。この突出コア1Aの先端付近には凹部が設けられ、
受け台2のボス2Aをその中に収納することができる。
【0023】一方、押圧体1及び受け台2の前後には、
粘着シート体Sを支持する支持手段が配設されている。
この支持手段は、受け台2と押圧体1の間に粘着シート
体Sを支持して緊張又は弛緩状態に保持する機能を有す
るものである。例えば、ここでは、支持手段として拡張
ローラ3(3A,3B)とテンションローラ4(4A,
4B)が使用される。拡張ローラ3A,3Bは、基枠1
5に回動可能に取付けられた腕部材の先に回転自在に取
り付けられている。
【0024】そして、前後に移動することにより、前部
の拡張ローラ3Aと後部の拡張ローラ3Bの間の距離を
変えることができる。同様にテンションローラ4A,4
Bも基枠15に回動可能に取付けられた腕部材の先に回
転自在に取り付けられている。そして、前後に移動する
ことにより、前部の拡張ローラ3Aと後部の拡張ローラ
3Bの間の距離を変えることができる。
【0025】ただ拡張ローラ3とテンションローラ4、
との違いはテンションローラ4が、粘着シート体Sに接
触した状態で弾圧機能を有することである。拡張ローラ
3A,3Bとテンションローラ4A,4Bは、供給され
てきた粘着シート体Sを、受け台2と押圧体1との間に
支持した状態で、協働して緊張したり、又は弛緩したり
することができる。 以上、説
明した付着装置に、更に次に述べるような粘着シート体
Sを下ディスク基板D1から剥離するための引き剥がし
手段200を備えると好適である。後述するように、粘
着シート体Sは押圧体1と受け台2との間で圧着作用を
受けて、受け台2に載置された下ディスク基板D1の表
面に付着される。
【0026】粘着剤S2を下ディスク基板D1のみに付
着された状態にするには、粘着シート体Sを下ディスク
基板D1の表面(詳しくは、下ディスク基板D1の粘着
剤から)から引き剥がさなければならない。引き剥がし
手段200とは、この粘着シート体Sと下ディスク基板
D1との引き剥がしを行うものである。引き剥がし手段
200としては、例えば移動可能な剥離ローラ201が
採用されている。
【0027】剥離ローラ201は、回転自在であり粘着
シート体Sと下ディスク基板D1との間を横移動するこ
とにより、粘着シート体Sを下ディスク基板D1から引
き剥がしていく。剥離ローラ201は、支持体202に
取り付けられており、該支持体202は、付与装置の基
枠15に取り付けられたレール203に沿ってシリンダ
ーロッド204の駆動により移動する。
【0028】図5は引き剥がし手段200である剥離ロ
ーラ201により粘着シート体Sが下ディスク基板D1
から引き剥がされていく順次過程を示したものである。
弛緩された状態の粘着シート体Sから〔図5(1)参
照〕、剥離ローラ201が移動して(図でいう右から左
に)、粘着シート体Sを下ディスク基板D1から引き剥
がしていく〔図5(2)参照〕。剥離ローラ201が移
動し終わって左端に達した時に、粘着シート体Sは下デ
ィスク基板D1から完全に分離してフリーとなる〔図5
(3)参照〕。ここで引き剥がしが終わった後は、粘着
シート体Sからまた再び下ディスク基板D1の表面に付
着する恐れがある。そのため、分離し終わった時点で、
粘着シート体Sが速やかに緊張状態になる〔図5(4)
参照〕。
【0029】このような、緊張状態は、後述するように
拡張ローラ3A,3Bとテンションローラ4A,4Bと
の協働作用により行われる。この緊張状態は、前後2つ
の拡張ローラ3A,3B間の距離が拡大して元の間隔に
戻り、同時にテンションローラが粘着シート体Sを緊張
する方向に作用することで達成できる。本実施の形態の
付着装置は、以上のようなものである。
【0030】次に、この付着装置を使って、粘着剤S2
を下ディスク基板D1に付着する態様を以下に示す。図
6は、付着装置の主要部であり、受け台2、押圧体1、
支持部材である拡張ローラ3A,3B及びテンションロ
ーラ4A,4B,引き剥がし手段200である剥離ロー
ラ201等の動きを順次示したものである。先ず、下デ
ィスク基板D1が載置された受け台2と押圧体1との間
に、粘着剤S2が付与された粘着シート体Sが張設され
る。(初期状態)ここで、前もって粘着シート体Sにつ
いて言及しておくと、粘着シート体Sは、長尺のテープ
状をしている。
【0031】粘着シート体Sは、供給部からテンション
ローラ4A及び拡張ローラ3Aを介して、押圧体1と受
け台2との間に供給され、また拡張ローラ3A及びテン
ションローラ4Bを介して巻取り部に送られる。粘着シ
ート体Sは、土台となるキャリヤS1と、該キャリヤ
(例えば、薄いポリエチレン等の合成樹脂テープででき
ている)に付着された粘着剤S2と、該粘着剤S2の表
面に仮付着された剥離紙S3よりなる(図7参照)。
【0032】ここで図7(a)は粘着シート体Sの正面
図、図7(b)は側面図、また、図7(c)は剥離紙S
3を剥がした状態の側面図である。この粘着剤S2は、
下ディスク基板D1同士を合体させるための固定媒体と
なるもので、LP盤型のシート状をしており(図8
(a)参照)、キャリヤ表面に一定の間隔をおいて多数
付着されている。
【0033】粘着剤S2としては、例えば、ゴム系粘着
剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ビニル系
粘着剤等の感圧性の接着剤が採用される。なお、粘着剤
S2の層厚は、設計される記憶ディスクの種類により最
適なものを選択することができる。剥離紙は、粘着剤S
2に仮付着されてこの表面をカバーするもので、該粘着
剤S2と同じ形状をしている(図8(b)参照)。
【0034】粘着シート体Sには、前記、キャリヤS
1、粘着剤S2、及び剥離紙S3を同時に貫通する共通
の穴Pが設けられており、この穴Pが、後述するような
受け台2に対する位置決めの際に利用される。ところ
で、以下、押圧体1と受け台2との間に供給される粘着
シート体Sは、剥離紙S3が取り除かれた状態のもので
ある。そして剥離紙S3を取り除かれた状態の粘着シー
ト体Sは、前後の拡張ローラ3A,3Bの間で粘着剤S
2が付与された面を下面にした状態で供給される。
【0035】以下、粘着剤S2の下ディスク基板D1に
対する付与手順を説明する。 (1) 今、押圧体1と、受け台2との間に供給されてきた粘着
シート体Sは、拡張ローラ3A,3Bの近くにあるテン
ションローラ4A,4Bにより一定の張力のもとで緊張
された状態(初期状態)となる。図6(1)は、その状
態を示したもので、粘着シート体Sは、押圧体1と受け
台2とのほぼ中間に位置する。
【0036】(2) 次に、前後の拡張ローラ3A,3Bの距離が縮小して粘
着シート体Sが一定の弛みを有する状態となる。この弛
緩状態を敢えて作る理由は、後述するように、押圧体1
による位置決めを容易行うためでもある。図6(2)
は、粘着シート体Sに弛みを与えた状態を示したもので
ある。
【0037】(3) 次に、押圧体1が下降して、その中心部に設けられてい
る突出コア1Aにより粘着シート体Sの下ディスク基板
D1に対する位置決めが行われる。具体的には、先ず押
圧体1が下降すると、その先端から突出した突出コア1
Aの先端が、粘着シート体Sの穴Pに挿入される。この
時、粘着シート体自体は弛緩状態にあり、緊張されてい
ないため、その動きに自由度が生じ、的確に突出コア1
Aが粘着シート体Sの穴Pに挿入される。図6(3)
は、粘着シート体Sを位置決めした状態を示したもので
ある。
【0038】(4) 次に、下の受け台2が上昇する。そして、受け台2が上
昇することにより、押圧体1の下面を下から上へ徐々に
押圧していき、押圧体1の下半部を平坦に変形させるよ
うに作動する。この作動により、受け台2と押圧体1と
の間にある粘着シート体Sは圧接される。この時、押圧
体1は、粘着シート体Sを、中心部から徐々に外側に
(半径方向に)向けて接触部が拡大するように圧接する
のである。このように中心から外方に押し広げるような
独特の圧接方法により、粘着シート体Sの下面に付着さ
れている粘着剤S2が、空気泡等の混入しない、また皺
が発生しない状態で、下ディスク基板D1の表面に付着
(転着)されることが可能となる。図6(4)は、粘着
シート体Sの圧接状態を示したものである。この点の詳
しい説明は後ほど行う。
【0039】(5) 次に、押圧体1が上昇して元の位置に戻る。この時点で
は、粘着シート体Sが下ディスク基板D1に粘着されて
いる状態である。すなわち、粘着剤S2がキャリヤS1
の下面と下ディスク基板D1の両方に粘着されている状
態となる。詳しくは、粘着剤S2が粘着シート体Sのキ
ャリヤS1と下ディスク基板D1の両方に粘着されてい
る。図6(5)は、押圧体1が上昇して受け台2から離
れた状態である。
【0040】(6) 次に、前後の拡張ローラ3A,3Bの間に介在する粘着
シート体Sが、今までに較べ、より弛緩した状態とな
る。ここで、より弛緩した状態にするには、拡張ローラ
3A.3Bの前後に配置されたテンションローラ4A,
4Bが粘着シート体Sへの拘束を外れることにより行わ
れる。このように粘着シート体Sがより弛緩した状態に
おいて、引き剥がし手段200である剥離ローラ201
が、粘着シート体Sと受け台2に載置された下ディスク
基板D1との間を横断するように移動する。このような
剥離ローラ201の移動により粘着シート体S(具体的
にはキャリヤ)から粘着剤S2が、引き剥がされる。そ
の結果、粘着シート体Sは下ディスク基板D1から引き
剥がされフリーな状態となる。図6(6)は、その引き
剥がし状態を示したものである。
【0041】粘着シート体Sが弛んだ状態にあるため、
剥離ローラ201が自由回転しながら、a→bの如く下
ディスク基板D1を横切るように移動し、該ディスク基
板D1から粘着シート体S(詳しくは、キャリヤS1)
を引き剥がしていく。先述したように、剥離ローラ20
1が一方方向(図でいう右から左に)に移動して粘着シ
ート体Sを引き剥がした後は、速やかに、粘着シート体
Sは緊張状態となる。
【0042】この緊張状態は、前後2つの拡張ローラ3
A,3Bの距離が拡大して元の間隔に戻り、同時にテン
ションローラ4A,4Bが粘着シート体Sを緊張する方
向に作用することで達成できることは既に述べた。この
ように、拡張ローラ3A,3Bとテンションローラ4
A,4Bとが互いに協働して粘着シート体Sを緊張した
状態にするのである。粘着シート体Sが緊張された後
は、受け台2が下降して元の位置(初期状態)に戻る。
以上が、粘着剤S2の付与方法である。
【0043】ところで、前述図6(4)における作用の
ように、受け台2が上昇する過程で、押圧体1が受け台
と協働して粘着シート体Sを中心部から徐々に外側に
(半径方向に)向けて接触部が拡大するように押圧す
る。これにより、空気泡等の混入しない且つ皺等が生じ
ない状態で、粘着剤S2が下ディスク基板D1の表面に
付着されるのであるが、その点についてここで更に詳し
く述べる。
【0044】図9〜11は、その圧接作用原理を説明し
た図である。押圧体1は先述したように、略半球状をし
た可撓性を有する部材であることから、押圧することに
より容易に変形することができる。押圧体1の中心穴1
Bに配設された突出コア1Aは、先端が押圧体1の先よ
りやや突出しており、先述したように押圧されることに
より没することが可能である。押圧体1に対して、受け
台2が上昇して圧接状態を形成すると、圧接態様は次の
如くになる。
【0045】(1)図9(a)に示すように、押圧体1
の先端が下ディスク基板D1に僅かに接触した状態(初
期状態)においては、その接触領域Aは、図9(b)の
如く細い環状になる。 (2)この状態から、図10(a)に示すように、受け
台2が上昇して押圧体1が圧接されると、押圧体1の下
部が変形して平坦化される。この時点(中期状態)の押
圧体1と下ディスク基板D1との接触領域Aは、図10
(b)の如くやや太い環状(ドーナツ状)に形成され
る。 (3)この状態から、図11(a)に示すように、更に
受け台2が上昇して押圧体1がより一層圧接されると、
押圧体1の下半分が大きく変形して平坦化される。
【0046】この時点(終期状態)の押圧体1と下ディ
スク基板D1との接触領域Aは、図11(b)の如くL
P盤状の広い面積に形成される。このように図9→図1
0→図11の順で、中心部から徐々に外側に(半径方向
に)向けて接触部が拡大するように、下ディスク基板D
1に対する押圧体1の接触面積が拡大していくのであ
る。押圧体1と受け台2との間でこのような作用が働く
ことにより、押圧体1と受け台2との間に介在する粘着
シート体Sは同様な圧接作用を受ける。
【0047】LP盤型シート状の粘着剤S2は中心部か
ら徐々に外側に(半径方向に)向けて粘着領域が拡大す
るように下ディスク基板D1に付着されていくのであ
る。従って、粘着剤S2と下ディスク基板D1との間に
空気泡等が生ずることがなく、また皺も起生しない。そ
の結果、粘着剤S2は下ディスク基板D1の表面に均一
に付着される(図12参照)。
【0048】以上、本発明を述べてきたが、本発明は実
施例にのみ限定されるものではなく、その本質から逸脱
しない範囲で、他の色々な変形例が可能であることはい
うまでもない。本発明である粘着剤を付着させる装置
は、図示したものに限らず、粘着剤を付与する作用が可
能である装置であればよい。
【0049】例えば、本発明で使用される受け台の構造
は、下ディスク基板を的確に載置して固定保持できるも
のであればよい。また、押圧体も粘着シート体を中心部
から徐々に外側に(半径方向に)向けて接触部が拡大す
るように圧接することができるものであればよい。粘着
シート体の圧接は、受け台に対して押圧体が押し下げら
れることにより、行うことも可能であり、要は相対的な
圧接力を与えることができればよい。また、引き剥がし
手段は、剥離ローラによる方法の他に、例えば、把持し
て引っ張ることにより引き剥がすことも当然可能であ
る。
【0050】
【発明の効果】粘着シート体から引き剥がされた粘着剤
が下ディスク基板の表面に空気泡等を含むことなく、皺
も生ずることなく均一に付着される。従来の紫外線硬化
樹脂を使った貼り合わせと異なり、接着剤の延展工程や
紫外線照射工程が不要となり製造工数が減少する。粘着
剤の付与が自動的に効率良く行われる。粘着シート体に
付着されたシート状粘着剤の厚みを変更するだけで、記
憶ディスクとして完成した場合、2枚の下ディスク基板
の間の中間層(粘着剤層)の厚さを容易に変更すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、粘着剤の付着装置の正面図を示す図で
ある。
【図2】図2は、粘着剤の付着装置の一部断面側面図を
示す図である。
【図3】図3は、受け台によるバリ逃がし状態を示す図
である。
【図4】図4は、突出コアによる粘着シート体の位置決
め作用を示す図である。
【図5】図5は、引き剥がし手段である剥離ローラによ
る引き剥がし状態の順序を示す図である。
【図6】図6は、粘着剤が付着装置によって付着されて
いく作動工程を示す図である。
【図7】図7は、粘着シート体を示す図であり、(a)
は正面図、(b)は側面図、(c)は剥離紙を取り除い
た状態の側面図である。
【図8】図8(a)は、粘着剤の形を示した図、図8
(b)は、剥離紙の形を示した図である。
【図9】図9は圧接初期状態を示す図で、(a)は断面
図、(b)は接触部の平面図である。
【図10】図10は圧接中期状態を示す図で、(a)は
断面図、(b)は接触部の平面図である。
【図11】図11は圧接終期状態を示す図で、(a)は
断面図、(b)は接触部の平面図である。
【図12】図12は、ディスク基板に粘着剤が付与され
た状態を示し、(a)は側面図、(b)は平面図であ
る。
【図13】図13は、従来の接着剤を使った貼り合わせ
方法を示す工程概略図である。
【符号の説明】
1…押圧体 1A…突出コア 1B…中心穴 1C…バネ 14…支持枠 15…基枠 17…シリンダー装置 2…受け台 2A…ボス 2C…切り欠き部 200…引き剥がし手段 201…剥離ローラ 202…支持体 203…レール 204…シリンダーロッド 3A…(前方)拡張ローラ 3B…(後方)拡張ローラ 4A…(前方)テンションローラ 4B…(後方)テンションローラ A…接触領域 D…記憶ディスク DA…バリ D1…下ディスク基板 D2…上ディスク基板 H…中心穴 P…穴 S…粘着シート体 S1…キャリヤ S2…粘着剤 S3…剥離紙 T…テーブル
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−208841(JP,A) 特開 平10−208314(JP,A) 特開 平2−210630(JP,A) 特開 平2−230529(JP,A) 特開 平8−106655(JP,A) 特開 平2−301035(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/26 G11B 7/24

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二枚のディスク基板を貼り合わせる際、
    一方のディスク基板に粘着剤を付着する装置であって、 粘着シート体の粘着剤面を下にした状態で支持して緊張
    又は弛緩するための手段と、 下ディスク基板を保持して載置する受け台と、 該受け台と協働し粘着シート体の上から粘着剤を圧接し
    て下ディスク基板に付着させる押圧体と、 粘着シート体を下ディスク基板の真上に位置決めするた
    めの位置決め手段と、 粘着シート体を下ディスク基板から引き剥がすための引
    き剥がし手段と、 を備え、 前記受け台の載置部の径はディスク基板の周囲のバリを
    逃がすためにディスク基板より僅かに縮径となっている
    ことを特徴とする粘着剤を付着させる装置。
  2. 【請求項2】 位置決め手段は、押圧体の中心部に弾圧
    的に配設され且つ粘着シート体の穴に挿入される突出コ
    アよりなることを特徴とする請求項1記載の粘着剤を付
    着させる装置。
  3. 【請求項3】 引き剥がし手段は、粘着シート体と下デ
    ィスク基板との間を移動する剥離ローラであることを特
    徴とする請求項1記載の粘着剤を付着させる装置。
  4. 【請求項4】 押圧体が可撓性材により形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の粘着剤を付着させる装
    置。
  5. 【請求項5】 押圧体がボス体を受け入れる中心穴を備
    えていることを特徴とする請求項1記載の粘着剤を付着
    させる装置。
  6. 【請求項6】 二枚のディスク基板を貼り合わせる際、
    一方のディスク基板に粘着剤を付着する装置であって、
    粘着シート体の粘着剤面を下にした状態で支持する支持
    手段と、下ディスク基板を保持して載置する受け台と、
    該受け台と協働し粘着シート体の上から粘着剤を圧接し
    て下ディスク基板に付着させる押圧体とを備え、受け台
    の載置部の径はディスク基板の周囲のバリを逃がすため
    にディスク基板より僅かに縮径となっていることを特徴
    とする粘着剤を付着させる装置。
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