JP3150056U - ハイトゲージ及び測定部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】機械部品等の高さを測定できるだけではなく、縦面に形成されている凹段差部等の縦方向の寸法を、精密に、また簡単且つ迅速に測定できるハイトゲージ及び測定部材を提供する。【解決手段】ベース1に垂直状に設けられているガイド部材2と、このガイド部材2に案内されて上下動するスライダー3とを備える。スライダー3に設けられている測定部材4を、測定時において測定面4a1が下向き状の一方の測定子4aと、測定面4b1が上向き状の他方の測定子4bとで形成する。この一方の測定子4aと他方の測定子4bを、測定面4a1、4b1の高さHを同一にすると共に、測定時に配置される測定位置と不使用時に配置される退避位置とに配置替え自在に形成する。【選択図】図1

Description

本考案は、機械部品等の高さを測定する際に使用するハイトゲージに関し、更に詳しくはハイトゲージ及びこれに用いる測定部材に関するものである。
従来、この種のハイトゲージは、通常、例えば図7に示されるように、ベースaに垂直状に設けられている例えばゲージ状のガイド部材bと、このガイド部材bに案内されて上下動するスライダーcとを備え、このスライダーcに測定部材dとしての測定子が設けられて構成されている。
また従来、例えば特許文献1に記載されているように、測定針が、ホルダーに対して止めねじの軸線まわりに回動可能に形成され、測定面を測定対象の面に向けて調整可能に形成されているハイトゲージも知られている。
而して、この種のハイトゲージは、図7Aに示されるように、測定部材dとしての測定子の測定面eを、機械部品f等の上面に当接させ、アナログ形式の場合は目盛を読み取り、またデジタル形式の場合はスライダーに表示される数値を読み取って、夫々の高さhを測定するものである。
また特許文献1の従来品の場合も、測定作業の際に測定針(測定子)を水平面上で回動させることができる点で図7に示される従来品と異なるだけであり、測定の仕方自体は、図7に示される従来品の場合と同様であった。
従って従来品は、このように測定子の測定面が下向き状に形成され、この種の測定子だけで構成されていたから、従来品によると、図7Aに示されるように、上下の内面を有する被測定部9(垂直面等に形成される凹段差部や凹孔等)の縦方向の寸法Mを、精密に、また簡単、迅速に測定することができない、という問題点があった。
特開平11−118405号公報
本考案は、このような従来品の問題点に鑑み、提案されたものである。
従って本考案が解決しようとする技術的課題は、機械部品等の高さを測定できるだけではなく、縦面に形成されている凹段差部等の縦方向の寸法を、精密に、また簡単且つ迅速に測定できるよう形成した使い勝手の良いハイトゲージ及びこれに使用する測定部材を提供することにある。
本考案は、上記の課題を解決するため、次のような技術的手段を採る。
即ち本考案のハイトゲージは、図1等に示されるように、ベース1に垂直状に設けられているガイド部材2と、このガイド部材2に案内されて上下動するスライダー3とを備え、このスライダー3に測定部材4が設けられているハイトゲージであって、上記の測定部材4が、測定時において測定面4a1が下向き状の一方の測定子4aと、測定面4b1が上向き状の他方の測定子4bとで形成され、この一方の測定子4aと他方の測定子4bが、測定面4a1、4b1の高さHを同一にすると共に、測定時に配置される測定位置と不使用時に配置される退避位置とに配置替え自在に形成されていることを特徴とする(請求項1)。
本考案の場合、測定部材4は、通常、一方の測定子4aと他方の測定子4bとを夫々一個づつ備えて形成されるが、個数は任意である。また一方の測定子4aと他方の測定子4bは、操作を簡便化できることから、一体状態で一緒に回転するのが好ましいが、本考案品はこれに限定されるものではなく、夫々独立して別個に動作するよう形成されているのでも良い。またここで、測定面4a1、4b1の高さHを同一にする、とは、一方の測定子4aと他方の測定子4bの始動位置(始動高さ)が同一である、ということを意味する。また本考案の場合、一方の測定子4aと他方の測定子4bの配置替えは、具体的には一方の測定子4aと他方の測定子4bを、縦軸周りや横軸周りに所定角度回転させることで実現される。
而して本考案は、一方の測定子4aと他方の測定子4bとが、水平面上において反対側に配置されると共に、縦軸Lを中心に反対側に回転して配置替え自在に形成されているのが好ましい(請求項2)。
なぜならこれによると、一方の測定子4aと他方の測定子4bが縦軸Lを中心に一緒に180度回転するため、一回の操作で楽に配置替えでき、また測定位置と退避位置が反対側であるから、退避位置の測定子が測定操作に支障を及ぼすことを防止できるからである。またこの場合は、一方の測定子4aと他方の測定子4bとが、水平面上において縦軸Lを中心に回転するため、横軸を中心に回転する場合に比べ、一方の測定子4aと他方の測定子4bの測定面4a1、4b1の高さHを低く抑えることができ、その分、低い位置から測定でき、測定範囲が長くなるからである。
また本考案のハイトゲージに使用する測定部材4としては、請求項1又は2記載のハイトゲージであって、スライダー3に着脱自在に設けられていることを特徴とするものがある(請求項3)。
この場合、測定部材4の着脱は、例えばネジ等の締め付け具や、バネ圧を利用したクランパーや、或いは嵌合手段等で実現される。
本考案は、このように測定面が下向き状の一方の測定子と、上向き状の他方の測定子とで測定部材が形成され、この各測定子が、測定面の高さを同一にすると共に、測定時に配置される測定位置と不使用時に配置される退避位置とに配置替え自在に形成されているものである。
従って本考案によれば、一方の測定子で、通常通り、機械部品等の高さを精密に測定できるだけではなく、一方の測定子の測定面を凹段差部等の被測定部の内側上面に当接させ、また他方の測定子の測定面を内側下面に当接させ、後者の測定値から前者の測定値を引くことにより、凹段差部等の被測定部の縦方向の寸法を、精密に、また簡単且つ迅速に測定できる。
また本考案の測定部材は、スライダーに着脱自在に設けられているから、従来のハイトゲージの測定部材と交換することにより、上記と同様、一方の測定子で、通常通り、機械部品等の高さを精密に測定できるだけではなく、凹段差部等の被測定部の縦方向の寸法を、精密に、また簡単且つ迅速に測定できる。
以下、本考案の好適な一実施形態を添付図面に従って説明する。
本考案のハイトゲージは、図1A、図2等に示されるように、ベース1に垂直状に設けられているガイド部材2と、このガイド部材2に案内されて上下動するスライダー3とを備え、このスライダー3に測定部材4が設けられている。この実施形態の本考案品は、測定値がスライダー3に数値で表示されるようデジタル型に形成されている。
上記の測定部材4は、測定時において測定面4a1が下向き状の一方の測定子4aと、測定面4b1が上向き状の他方の測定子4bとで形成されている。この場合、一方の測定子4aと他方の測定子4bは、この実施形態では、図4に示されるように、ネジ5で重合状に連結されて一体状に形成されている。
またこの実施形態の場合、測定部材4は、図2〜図4等に示されるように、止めねじ6で水平状の支持部材7に止め付けられ、止めねじ6を操作することでスライダー3に着脱自在に設けられている。支持部材7は、スライダー3のホルダー部8に、進退動作自在に保持されている。ホルダー部8は、スライダー3に固定されているL字形部材8aと、このL字形部材8aの水平部8a1に外装されている方形の枠部材8bと、この枠部材8bの上面に取り付けられている螺子8cとを備えて形成されている。支持部材7は、その基端が上記の枠部材8b内に差込まれ、螺子8cによってL字形部材8aの水平部8a1に圧着されることにより、ホルダー部8に保持されるよう形成されている。
また一方の測定子4aと他方の測定子4bは、測定面4a1、4b1の高さH(図1参照)を同一にすると共に、測定時に配置される測定位置と不使用時に配置される退避位置とに配置替え自在に形成されている。この実施形態の場合は、具体的には一方の測定子4aと他方の測定子4bとが、水平面上において反対側に配置されると共に、縦軸Lを中心に反対側に回転して配置自在に形成されている(図4、図5参照)。測定位置は、スライダー3から離された前方位置であり、退避位置はスライダー3に近接した位置である。
次に本考案品の使用例を説明する。
先ず、作業者は、図1Bに示されるように、一方の測定子4aの測定面4a1を、機械部品f等の被測定部9としての凹段差部の内側上面に当接させ、高さH1をスライダー3の表示部の数値を読み取って測定する。次に、作業者は、止めねじ6を緩め、他方の測定子4bを縦軸L(この実施形態では止めねじ6の軸)を中心に反転させてから止めねじ6を締め付け、他方の測定子4bを退避位置から測定位置に配置替えする。
次に、作業者は、この状態で図1Bに示されるように、他方の測定子4bの測定面4b1を、被測定部9としての凹段差部の内側下面に当接させる。そしてスライダー3の表示部に示される数値を読み取り、高さH2を測定する。そして作業者は、高さH2の測定値から、高さH1の測定値を減算し、被測定部9の縦方向の寸法Mを得る。この場合、測定の順序は、先に高さH2を測定した後、高さH1を測定して寸法Mを算出するのでも良いことは勿論である。
以上の処において、上例はデジタル型に形成されているが、本考案は、図6に示されるように、本尺状のガイド部材2に沿って副尺を有するスライダー3が上下動自在に形成されてアナログ型に構成されているのでも良い。
また上例は、一方の測定子4aと他方の測定子4bが、縦軸Lを中心に水平状態で回転して測定位置と退避位置に配置されるよう形成されているが、本考案は、これに限定されるものではなく、例えば一方の測定子4aと他方の測定子4bが、垂直面上において略90度隔てて設けられ、横軸を中心に水平状の測定位置と、垂直状の退避位置に配置替えされるよう形成されているのでも良い。
また本考案の場合、測定部材4は、図6に示されるように、スライダー3の支持部3aに止めねじ6で着脱自在に設けられているのでも良い。
本考案のハイトゲージの好適な一実施形態を示し、Aは側面図、Bは測定操作を説明するための要部側面図である。 同上ハイトゲージの要部斜視図である。 同上ハイトゲージの裏側から見た要部斜視図である。 同上ハイトゲージの要部側面図である。 図4のV−V線における平面図である。 アナログ型の同上ハイトゲージを示し、Aは測定操作を説明するための要部側面図、Bは側面図である。 従来品を示し、Aは測定操作を説明するための要部側面図、Bは側面図である。
符号の説明
1 ベース
2 ガイド部材
3 スライダー
4 測定部材
4a 一方の測定子
4a1 測定面
4b 他方の測定子
4b1 測定面
H 測定面の高さ

Claims (3)

  1. ベースに垂直状に設けられているガイド部材と、このガイド部材に案内されて上下動するスライダーとを備え、このスライダーに測定部材が設けられているハイトゲージであって、上記の測定部材が、測定時において測定面が下向き状の一方の測定子と、測定面が上向き状の他方の測定子とで形成され、この一方の測定子と他方の測定子が、測定面の高さを同一にすると共に、測定時に配置される測定位置と不使用時に配置される退避位置とに配置替え自在に形成されていることを特徴とするハイトゲージ。
  2. 請求項1記載のハイトゲージであって、一方の測定子と他方の測定子とが、水平面上において反対側に配置されると共に、縦軸を中心に反対側に回転して配置替え自在に形成されていることを特徴とするハイトゲージ。
  3. 請求項1又は2記載のハイトゲージ用の測定部材であって、スライダーに着脱自在に設けられていることを特徴とするハイトゲージ用の測定部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018009837A (ja) * 2016-07-12 2018-01-18 新潟精機株式会社 段差ゲージ
JP7437903B2 (ja) 2019-09-30 2024-02-26 株式会社ミツトヨ 高さ測定機および高さ測定機を用いた測定方法

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