JP3148454B2 - 半導体装置の電源切換回路 - Google Patents

半導体装置の電源切換回路

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JP3148454B2 JP7391893A JP7391893A JP3148454B2 JP 3148454 B2 JP3148454 B2 JP 3148454B2 JP 7391893 A JP7391893 A JP 7391893A JP 7391893 A JP7391893 A JP 7391893A JP 3148454 B2 JP3148454 B2 JP 3148454B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置の電源切換回
路に係り、詳しくは、例えばPROMのように動作上、
電圧レベルが異なる複数の電源を半導体装置の内部にお
いて切り換えて使用するための電源切換回路に関する。
【0002】一般に、EPROM、EEPROM等の半
導体(記憶)装置においては、高電圧電源と低電圧電源
とが供給されている。データの書き込み時には高電圧電
源が使用され、データの読み出し時には低電圧電源が使
用される。このため、半導体装置には、使用電源を切り
換えるための電源切換回路が必要となる。
【0003】
【従来の技術】従来の半導体装置では2電源を取り扱う
場合がほとんどであり、電源切換回路も簡単な構成のも
のが多かった。図4に従来のEPROM10における電
源切換回路の一例を示す。EPROM10の電源切換回
路11には低電圧電源VCC及び高電圧電源VPP(≫VC
C)が供給されている。電源切換回路11はデプレッシ
ョン形NチャネルMOS(以下、D形NMOS)トラン
ジスタT31,T32で構成されている。トランジスタ
T31のドレインは高電圧電源VPPに接続され、トラン
ジスタT32のドレインは低電圧電源VCCに接続されて
いる。トランジスタT31,T32の各ソースは互いに
接続されている。トランジスタT31のゲートには制御
信号aのレベルを変換するためのレベル変換回路12が
接続されている。トランジスタT32のゲートには前記
制御信号aと相補となる制御信号バーaが印加されてい
る。トランジスタT31,T32はデプレッション形で
あるため、電源VPP又はVCCの電圧レベルを低下させる
ことなく使用電源Vxとして内部に出力することができ
る。
【0004】レベル変換回路12のインバータ13はC
MOS構成であり、インバータ13の入力端子には制御
信号aが印加されている。なお、制御信号aの論理振幅
は低電圧電源VCCのレベルから接地VSSのレベルまでと
なっている。インバータ13の出力端子にはエンハンス
メント形NチャネルMOS(以下、単にNMOS)トラ
ンジスタT11を介してインバータ14が接続されてい
る。トランジスタT11のゲートには低電圧電源VCCが
印加され、同トランジスタT11は常時オンしている。
インバータ14はエンハンスメント形PチャネルMOS
(以下、単にPMOS)トランジスタT12及びNMO
SトランジスタT13よりなる。PMOSトランジスタ
T12のソースは高電圧電源VPPに接続され、そのバッ
クゲートはソースに接続されている。NMOSトランジ
スタT13のドレインはPMOSトランジスタT12の
ドレインに接続され、そのソースは接地されている。P
MOS及びNMOSトランジスタT12,T13のゲー
トはNMOSトランジスタT11に接続されている。N
MOSトランジスタT11及びインバータ14間におい
て、前記高電圧電源VPPとノードN1との間にはPMO
SトランジスタT14が接続されている。PMOSトラ
ンジスタT14のゲートはインバータ14の出力端子に
接続され、そのバックゲートはソースに接続されてい
る。
【0005】このように構成されたEPROM10にお
いて、高電圧電源VPPが使用される場合には、制御信号
a,バーaがそれぞれH(VCC)レベル,L(VSS)レ
ベルにされる。すると、D形NMOSトランジスタT3
2のコンダクタンスが小さくなる。インバータ13の出
力はL(VSS)レベルとなり、PMOSトランジスタT
12がオンしてインバータ14の出力はH(VPP)レベ
ルとなる。従って、D形NMOSトランジスタT31の
コンダクタンスが増大し、同トランジスタT31を介し
て高電圧電源VPPが使用電源Vxとして出力される。こ
のとき、PMOSトランジスタT14はオフし、ノード
N1の電位はL(VSS)レベルに保持される。
【0006】また、このEPROM10において、低電
圧電源VCCが使用される場合には、制御信号a,バーa
がそれぞれL(VSS)レベル,H(VCC)レベルにされ
る。すると、D形NMOSトランジスタT32のコンダ
クタンスが増大する。インバータ13の出力はH(VC
C)レベルとなり、NMOSトランジスタT13がオン
してインバータ14の出力はL(VSS)レベルとなる。
そのため、D形NMOSトランジスタT31のコンダク
タンスは小さくなる。従って、D形NMOSトランジス
タT32を介して低電圧電源VCCが使用電源Vxとして
出力される。このとき、PMOSトランジスタT14は
オンし、ノードN1の電位は高電位電源VPPのレベルま
で上昇する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の電源切換回路1
1にはD形NMOSトランジスタT31,T32が用い
られているので、いずれか一方のトランジスタを介して
高電圧電源VPP又は低電圧電源VCCの電圧レベルを低下
させることなく出力することができる。ところが、選択
しない電源に対応するD形NMOSトランジスタは制御
信号のレベルによってコンダクタンスが小さくなるのみ
でオフすることはない。従って、D形NMOSトランジ
スタT31,T32を介して高電圧電源VPPと低電圧電
源VCCとの間に常に電流パスが形成されることとなる。
高電圧電源VPPは外部から供給される電源であるので、
高電圧電源VPPから低電圧電源VCCに電流が流れたとし
ても高電圧電源VPPの電圧レベルは変動しない。
【0008】ところが、近年のEPROM等の半導体装
置ではデータ読み出し時の低電圧電源が下げられる傾向
にある。このような半導体装置では低電圧電源の電圧よ
りも高い電圧でないと動作しない回路部も存在する。そ
のため、半導体装置内に設けられた昇圧回路20(図5
参照)により低電圧電源VCCが昇圧されて昇圧電源VU
が生成され、半導体装置では電圧値が異なる高電圧電源
VPP,低電圧電源VCC及び昇圧電源VU の3つの電源を
扱うことになる。各電源VPP,VCCの電圧は、例えば1
2ボルト,3ボルトであり、昇圧電源VU の電圧は例え
ば3〜6ボルトである。
【0009】このような半導体装置において上記のよう
な電源切換回路を用いて低電圧電源VCC、高電圧電源V
PP又は昇圧電源VU を切り換えるとする。すると、昇圧
電源VU を使用電源として切り換えたときに高電圧電源
VPPから昇圧電源VU に電流が流れたり、昇圧電源VU
から低電圧電源VCCに電流が流れたりする。その結果、
昇圧電源VU の電圧レベルが上昇又は低下してしまう。
【0010】従って、図5に示すメモリセル21を駆動
するには、電源切換回路10の電源VPP,VCCに対して
バッファ22が設けられ、昇圧回路20から出力される
昇圧電源VU に対してバッファ23が設けられる。メモ
リセル21のコントロールゲートは各バッファ22,2
3から延びるワード線に接続されている。各バッファ2
2,23にはアドレスデータをデコードしたデコード信
号がそれぞれ入力されるとともに、図示しない制御装置
から制御信号がそれぞれ入力されている。各バッファ2
2,23は制御信号に基づいていずれか一方のみが選択
される。非選択のバッファの出力はハイインピーダンス
状態となる。そして、選択されたバッファに対応する電
源の電圧がメモリセル21のコントロールゲートに印加
され、メモリセル21が駆動される。
【0011】ところが、2つのバッファ22,23が必
要になるため、半導体装置の集積度が低下するという問
題が発生する。本発明は上記問題点を解決するためにな
されたものであって、その目的は、電流パスが形成され
にくく、電圧降下のない電源切り換えができる電源切換
回路を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の一態様を
示す原理説明図である。電源切換回路はエンハンスメン
ト形PチャネルMOSトランジスタT1,T3と、デプ
レッション形NチャネルMOSトランジスタT2,T4
とで構成されている。トランジスタT1,T3の各ソー
スは各電源V1,V2にそれぞれ接続され、各バックゲ
ートは各ドレインにそれぞれ接続されている。トランジ
スタT2,T4の各ドレインはトランジスタT1,T3
の各ドレインにそれぞれ接続され、各ソースは互いに接
続されている。
【0013】選択する電源に対応するエンハンスメント
形PチャネルMOSトランジスタのゲートには接地レベ
ルの制御信号を印加するとともに、選択する電源に対応
するデプレッション形NチャネルMOSトランジスタの
ゲートには選択する電源の電圧レベル以上の電圧レベル
の制御信号を印加する。選択しない電源に対応するエン
ハンスメント形PチャネルMOSトランジスタのゲート
には選択する電源の電圧レベル以上の電圧レベルの制御
信号を印加するとともに、選択しない電源に対応するデ
プレッション形NチャネルMOSトランジスタのゲート
には接地レベルの制御信号を印加する。
【0014】
【作用】本発明によれば、選択する電源に対応するエン
ハンスメント形PチャネルMOSトランジスタ及びデプ
レッション形NチャネルMOSトランジスタがオンし、
選択した電源が使用電源として出力される。この使用電
源はエンハンスメント形PチャネルMOSトランジスタ
及びデプレッション形NMOSトランジスタを介して出
力されるので、選択した電源からの電圧レベルの低下が
ない。一方、選択しない電源に対応するエンハンスメン
ト形PチャネルMOSトランジスタはゲート電圧がバッ
クゲートの電圧以上となるので、オフする。選択しない
電源に対応するデプレッション形NチャネルMOSトラ
ンジスタのコンダクタンスが小さくなる。そのため、選
択する電源及び他の電源間での電流パスが形成されず、
電圧降下のない電源切り換えが行える。
【0015】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図2に
従って説明する。尚、説明の便宜上、図4と同様の構成
については同一の符号を付してその説明を一部省略す
る。
【0016】図2に示すように、ワンチップで構成され
たEPROM1上には電源切換回路2と、一対のレベル
変換回路12a,12bとが設けられている。電源切換
回路2には電圧値が異なる複数(本実施例では3つ)の
電源VA ,VB ,VCCが供給されている。各電源VA ,
VB ,VCCの電圧は、例えば12ボルト,5ボルト,3
ボルトである。
【0017】電源切換回路2はエンハンスメント形Pチ
ャネルMOSトランジスタT5,T7,T9と、デプレ
ッション形NチャネルMOSトランジスタT6,T8,
T10とで構成されている。以下、エンハンスメント形
PチャネルMOSトランジスタは単にPMOSトランジ
スタといい、エンハンスメント形NチャネルMOSトラ
ンジスタは単にNMOSトランジスタという。また、デ
プレッション形NチャネルMOSトランジスタはD形N
MOSトランジスタという。
【0018】PMOSトランジスタT5,T7,T9の
各ソースは各電源VA ,VB ,VCCにそれぞれ接続さ
れ、各バックゲートは各ドレインにそれぞれ接続されて
いる。D形NMOSトランジスタT6,T8,T10の
各ドレインはPMOSトランジスタT5,T7,T9の
各ドレインにそれぞれ接続され、各ソースは互いに接続
されている。
【0019】D形NMOSトランジスタT6及びPMO
SトランジスタT7の各ゲートには制御信号φAのレベ
ルを変換するためのレベル変換回路12aが接続されて
いる。D形NMOSトランジスタT8及びPMOSトラ
ンジスタT5,T9の各ゲートには制御信号φBのレベ
ルを変換するためのレベル変換回路12bが接続されて
いる。D形NMOSトランジスタT10のゲートには制
御信号φCが印加されている。なお、制御信号φA,φ
B,φCの論理振幅は低電圧電源VCCのレベルから接地
VSSのレベルまでとなっている。制御信号φA,φB,
φCはいずれか1つの制御信号がH(VCC)レベルであ
ると、他の2つ制御信号はL(VSS)レベルとなる。
【0020】各レベル変換回路12a,12bは図4に
示すレベル変換回路12と同様の構成であるため、同一
の素子については同一番号に符号a,bを付して説明す
る。レベル変換回路12aのインバータ13aには制御
信号φAが印加されている。PMOSトランジスタT1
2a,T14aの各ソースは電源VA に接続されてい
る。インバータ14aの出力端子は前記トランジスタT
6,T7の各ゲートに接続されている。レベル変換回路
12bのインバータ13bには制御信号φBが印加され
ている。PMOSトランジスタT12b,T14bの各
ソースは電源VBに接続されている。インバータ14b
の出力端子は前記トランジスタT5,T8,T9の各ゲ
ートに接続されている。
【0021】このように構成されたEPROM1におい
て、電源VA を選択する場合には、制御信号φAがH
(VCC)レベルにされ、制御信号φB,φCが共にL
(VSS)レベルにされる。
【0022】すると、レベル変換回路12aのインバー
タ13aの出力はL(VSS)レベルとなり、トランジス
タT12aがオンしてインバータ14aの出力はH(V
A )レベルとなる。PMOSトランジスタT14aはオ
フし、ノードN2の電位はL(VSS)レベルに保持され
る。
【0023】レベル変換回路12bのインバータ13b
の出力はH(VCC)レベルとなり、トランジスタT13
bがオンしてインバータ14bの出力はL(VSS)レベ
ルとなる。PMOSトランジスタT14bはオンし、ノ
ードN3の電位はH(VB )レベルに保持される。
【0024】従って、D形NMOSトランジスタT6の
コンダクタンスが増大し、PMOSトランジスタT5が
オンする。その結果、電源VA は電圧レベルが低下する
ことなく、PMOSトランジスタT5及びD形NMOS
トランジスタT6を介して使用電源Vxとして出力され
る。
【0025】このとき、D形NMOSトランジスタT8
のコンダクタンスが非常に小さくなる。PMOSトラン
ジスタT7のゲート及びバックゲートには電源VA が印
加されるので、PMOSトランジスタT7はオフする。
従って、電源VA と電源VBとの間に電流パスが形成さ
れることはない。
【0026】また、このとき、PMOSトランジスタT
9がオンし、D形NMOSトランジスタT10のコンダ
クタンスが非常に小さくなる。電源VA と電源VCCとの
間に電流パスが形成されるが、電源VA は外部からの供
給電源であるので、電源VAの電圧降下はない。
【0027】また、電源VB を選択する場合には、制御
信号φBがH(VCC)レベルにされ、制御信号φA,φ
Cが共にL(VSS)レベルにされる。すると、レベル変
換回路12aのインバータ13aの出力はH(VCC)レ
ベルとなり、トランジスタT13aがオンしてインバー
タ14aの出力はL(VSS)レベルとなる。PMOSト
ランジスタT14aはオンし、ノードN2の電位はH
(VA )レベルに保持される。
【0028】レベル変換回路12bのインバータ13b
の出力はL(VSS)レベルとなり、トランジスタT12
bがオンしてインバータ14bの出力はH(VB )レベ
ルとなる。PMOSトランジスタT14bはオフし、ノ
ードN3の電位はL(VSS)レベルに保持される。
【0029】従って、D形NMOSトランジスタT8の
コンダクタンスが増大し、PMOSトランジスタT7が
オンする。その結果、電源VB は電圧レベルが低下する
ことなく、PMOSトランジスタT7及びD形NMOS
トランジスタT8を介して使用電源Vxとして出力され
る。
【0030】このとき、D形NMOSトランジスタT
8,T10のコンダクタンスが非常に小さくなる。PM
OSトランジスタT7,T9のゲート及びバックゲート
には電源VB が印加されるので、PMOSトランジスタ
T7,T9はオフする。従って、電源VB と電源VA と
の間、及び電源VB と電源VCCとの間に電流パスが形成
されることはなく、電源VB の電圧降下はない。
【0031】さらに、電源VCCを選択する場合には、制
御信号φCがH(VCC)レベルにされ、制御信号φA,
φBが共にL(VSS)レベルにされる。すると、レベル
変換回路12aのインバータ13aの出力はH(VCC)
レベルとなり、トランジスタT13aがオンしてインバ
ータ14aの出力はL(VSS)レベルとなる。PMOS
トランジスタT14aはオンし、ノードN2の電位はH
(VA )レベルに保持される。
【0032】レベル変換回路12bのインバータ13b
の出力はH(VCC)レベルとなり、トランジスタT13
bがオンしてインバータ14bの出力はL(VSS)レベ
ルとなる。PMOSトランジスタT14bはオンし、ノ
ードN3の電位はH(VB )レベルに保持される。
【0033】従って、D形NMOSトランジスタT10
のコンダクタンスが増大し、PMOSトランジスタT9
がオンする。その結果、電源VCCは電圧レベルが低下す
ることなく、PMOSトランジスタT9及びD形NMO
SトランジスタT10を介して使用電源Vxとして出力
される。
【0034】このとき、電源VA とVCCとの間、及び電
源VB とVCCとの間に電流パスが形成されるが、D形N
MOSトランジスタT6,T8のコンダクタンスが非常
に小さいので、電源VCCの電圧変動はほとんどない。
【0035】このように、本実施例では、中間の電圧レ
ベルである電源VB を使用電源として選択する際、電源
VB ,VA 間、及び電源VB ,VCC間に電流パスが形成
されることがない。このため、電圧降下のない電源切り
換えを行うことができる。
【0036】次に、別の実施例を図3に従って説明す
る。本実施例はEPROM1内に設けた昇圧回路(図示
略)により電源VCCを昇圧して中間の電圧レベルである
電源VB を生成した例である。なお、説明の便宜上、図
2と同様の構成については同一の符号を付して説明を一
部省略する。
【0037】電源切換回路2のD形NMOSトランジス
タT8及びPMOSトランジスタT5,T9の各ゲート
には制御信号φBのレベルを変換するためのレベル変換
回路15が接続されている。レベル変換回路15はイン
バータ16、PMOSトランジスタT20,T22及び
NMOSトランジスタT21,T23で構成されてい
る。
【0038】PMOSトランジスタT20のソースは電
源VB に接続され、そのドレインはNMOSトランジス
タT21のドレインに接続されている。NMOSトラン
ジスタT21のソースは接地VSSに接続され、ゲートに
は前記制御信号φBが印加されている。PMOSトラン
ジスタT22のソースは電源VB に接続され、そのゲー
トはインバータ16の出力端子に接続されている。NM
OSトランジスタT23のドレインはPMOSトランジ
スタT22のドレインに接続され、そのソースは接地V
SSに接続されている。NMOSトランジスタT23のゲ
ートはインバータ16を介して前記制御信号φBを反転
した信号が印加されている。PMOS及びNMOSトラ
ンジスタT22,T23間のノードN4は前記D形NM
OSトランジスタT8及びPMOSトランジスタT5,
T9の各ゲートに接続されている。
【0039】従って、電源VB の非選択状態において制
御信号φBがL(VSS)レベルにされると、インバータ
16の出力はH(VCC)レベルとなり、NMOSトラン
ジスタT23はオンしてノードN4はL(VSS)レベル
となる。このとき、PMOSトランジスタT20はオン
してノードN5がH(VB )レベルとなり、PMOSト
ランジスタT22はオフしてノードN4はLレベルに保
持される。また、電源VB の選択状態において制御信号
φBがH(VCC)レベルにされると、インバータ16の
出力はL(VSS)レベルとなり、NMOSトランジスタ
T23はオフする。一方、NMOSトランジスタT21
はオンしてノードN5がL(VSS)レベルとなり、PM
OSトランジスタT22がオンする。従って、ノードN
4はH(VB )レベルとなる。このとき、PMOSトラ
ンジスタT20はオフしてノードN5がL(VSS)レベ
ルに保持される。
【0040】さて、本実施例においても前記実施例と同
様の作用効果があり、制御信号φA,φB,φCの1つ
をHとし、残りをL(VSS)レベルとすると、電源切換
回路2により電源VA ,VB ,VCCの1つを使用電源と
して選択できる。そして、電源VB を選択する場合、電
源VB ,VA 間、及び電源VB ,VCC間に電流パスが形
成されない。そのため、昇圧された電源VB であっても
電圧降下を抑制することができる。従って、従来では図
5に示すように昇圧回路に対して必要であったバッファ
23を省略することができ、EPROM1の集積度の低
下を低減することができる。
【0041】また、前記実施例のレベル変換回路12b
では制御信号φBがL(VSS)レベルである電源VB の
非選択状態において、PMOSトランジスタT14b及
びインバータ13bのPMOSトランジスタを介して電
源VB から接地VSSへの電流パスが形成される。ところ
が、本実施例のレベル変換回路15では電源VB の選択
又は非選択状態において電源VB から接地VSSへの電流
パスが形成されることがなく、昇圧された電源VB の電
圧降下を抑制することができる。
【0042】なお、本実施例では電圧値の異なる3つの
電源から1つを使用電源として選択するようにしたが、
電圧値の異なる2つ以上の電源から1つを使用電源とし
て選択するようにしてもよい。
【0043】また、本実施例の電源切換回路を、例え
ば、アナログ−デジタル変換器、デジタル−アナログ変
換器、又はオペアンプ等のアナログ回路に具体化しても
よい。
【0044】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
電流パスが形成されにくく、電圧降下のない電源切り換
えができる優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一態様を示す原理説明図である。
【図2】一実施例を示す回路図である。
【図3】別例を示す回路図である。
【図4】従来例を示す回路図である。
【図5】従来例を示すブロック図である。
【符号の説明】
T1,T3 エンハンスメント形PチャネルMOSトラ
ンジスタ T2,T4 デプレッション形NチャネルMOSトラン
ジスタ V1,V2 電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11C 16/06 H01L 21/00 - 27/10 H02J 9/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電圧値の異なる複数の電源(V1,V
    2)に接続され、これら複数の電源(V1,V2)のう
    ちいずれか1つを使用電源として選択する半導体装置の
    電源切換回路において、 各ソースが各電源(V1,V2)にそれぞれ接続され、
    かつ、各バックゲートがそのドレインにそれぞれ接続さ
    れた複数のエンハンスメント形PチャネルMOSトラン
    ジスタ(T1,T3)と、 各ドレインが各エンハンスメント形PチャネルMOSト
    ランジスタ(T1,T3)のドレインにそれぞれ接続さ
    れ、かつ、各ソースが互いに接続された複数のデプレッ
    ション形NチャネルMOSトランジスタ(T2,T4)
    とを備え、 選択する電源に対応するエンハンスメント形Pチャネル
    MOSトランジスタのゲートには接地レベルの制御信号
    を印加するとともに、選択する電源に対応するデプレッ
    ション形NチャネルMOSトランジスタのゲートには選
    択する電源の電圧レベル以上の電圧レベルの制御信号を
    印加し、 選択しない電源に対応するエンハンスメント形Pチャネ
    ルMOSトランジスタのゲートには選択する電源の電圧
    レベル以上の電圧レベルの制御信号を印加するととも
    に、選択しない電源に対応するデプレッション形Nチャ
    ネルMOSトランジスタのゲートには接地レベルの制御
    信号を印加するようにしたことを特徴とする半導体装置
    の電源切換回路。
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