JP3147671B2 - ロータリーダイカッター - Google Patents

ロータリーダイカッター

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JP3147671B2
JP3147671B2 JP21158794A JP21158794A JP3147671B2 JP 3147671 B2 JP3147671 B2 JP 3147671B2 JP 21158794 A JP21158794 A JP 21158794A JP 21158794 A JP21158794 A JP 21158794A JP 3147671 B2 JP3147671 B2 JP 3147671B2
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紀章 三輪
和彦 高橋
典之 掛橋
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Mitsubishi Materials Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転するダイの周面に
形成された刃型とアンビルとにより加工物を切断するロ
ータリーダイカッターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図2の(a)は、従来のこの種のロータ
リーダイカッターにおけるダイ1およびアンビル2を示
すものである。
【0003】図2の(a)に示すように、このロータリ
ーダイカッターにおいては、外観略円柱状をなすダイ1
およびアンビル2は、それぞれの軸線A1,A2同士が互
いに平行になるように配置されている。ダイ1およびア
ンビル2の両端部に、これらダイ1およびアンビル2の
軸線A1,A2に沿って延びるように軸部4,5が一体に
形成されており、この軸部4,5は図示しないベアリン
グボックスを介してカッターユニットに支持されてい
る。そして、ダイ1およびアンビル2は、図示しない回
転駆動手段により、それぞれの軸部4,5を介して、矢
印X,Yで示すように軸線A1,A2回りに反対方向にそ
れぞれ回駆動動される。ダイ1の周面には後述する刃型
(切刃)6が形成されている。この例では刃型6の外観
形状は矩形になっている。
【0004】ダイ1をアンビル2に押圧し、前記回転駆
動手段によってダイ1およびアンビル2を回転させつつ
両者の間に加工物7を矢印Pで示すように送む込むこと
により、ダイ1の刃型6とアンビル2の周面とによって
加工物7を刃型6の形状に挟み切ってゆく。なお、ダイ
1の、刃型6で囲まれた部位は凹部3になっている。符
号7aは加工物7が挾み切られた後の開口を示してい
る。
【0005】図2の(b)、(c)はそれぞれ図2の
(a)のJ−J線断面図、S−S線断面図であり、刃型
(切刃)6は、ダイ1の軸方向に延びる軸方向刃型8
と、周方向に延びる周方向刃型9とに分けることがで
き、通常、軸方向刃型8および周方向刃型9のそれぞれ
の刃先フラット8a,9aの幅Hは等しい。刃先フラッ
ト8a,9aとは、軸方向刃型8および周方向刃型9の
それぞれの平坦な先端をいう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
構成のロータリーダイカッターでは、加工物の挾み切り
に際して、ダイの軸方向刃型とアンビルの周面との接触
形態が線接触もしくは線接触に近いものとなることか
ら、軸方向刃型による切刃面圧が低くなりすぎ、結果的
に、軸方向刃型による加工物の切れ味が悪くなるという
問題点がある。一方、ダイの周方向刃型とアンビルの周
面との接触形態が点接触となることから、周方向刃型に
よる切刃面圧が高くなりすぎ、結果的に周方向刃型が早
期に摩耗して、ダイの寿命が短くなるという問題点があ
る。
【0007】本発明は、上記従来技術の有する問題点に
鑑みてなされたものであり、軸方向刃型による加工物の
切れ味が良好になるとともに、周方向刃型が摩耗しにく
く、ダイの寿命の長いロータリーダイカッターを提供す
ることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、それぞれ円柱状のダイとアンビルとが互い
に平行な軸線回りに回転可能に支持され、前記ダイの周
面に形成された刃型と前記アンビルの周面との間で加工
物を切断するロータリーダイカッターにおいて、前記刃
型のうち、前記ダイの軸方向に延びる軸方向刃型の刃先
フラットの幅が、前記ダイの周方向に延びる周方向刃型
の刃先フラットの幅よりも小さいことを特徴とするもの
である。また、前記軸方向刃型の刃先フラットの幅と前
記周方向刃型の刃先フラットの幅との差が0.01mm
〜0.08mmの範囲内にある。
【0009】
【作用】請求項1に記載の発明では、ダイの軸方向に延
びる軸方向刃型の刃先フラットの幅を、ダイの周方向に
延びる周方向刃型の刃先フラットの幅よりも小さくする
ことにより、従来と比べて軸方向刃型による切刃面圧が
高くなって適度なものとなり、また、周方向刃型による
切刃面圧が低くなって適度なものとなる。また、請求項
2に記載の発明では、軸方向刃型の刃先フラットの幅と
周方向刃型の刃先フラットの幅との差が0.08mmを
越えると、刃先フラットに切断かすが付着して切断不能
というような不具合が生じ、一方、軸方向刃型の刃先フ
ラットの幅と周方向刃型の刃先フラットの幅との差が
0.01mmよりも小さくなると、軸方向刃型と周方向
刃型の寿命差が発生し、周方向刃型の寿命で工具寿命
(短寿命)が決定されるというような不具合が生じるこ
とが実験により確認されたので、軸方向刃型の刃先フラ
ットの幅と周方向刃型の刃先フラットの幅との差を0.
01mm〜0.08mmにすることが望ましい。
【0010】
【実施例】次に、本発明の一実施例について図面を参照
して説明する。図1の(a),(b),(c)は本発明
のロータリーダイカッターの一実施例を説明するための
図であって、それぞれ図2の(a),(b),(c)に
対応する。
【0011】図1の(a)に示すように、本実施例のロ
ータリーダイカッターの全体構成は、ダイ1の周面に形
成された軸方向刃型80および周方向刃型90からなる
刃型60以外は、従来例と同一であり、同一部分には同
一符号を付して、その説明は省略する。
【0012】図1の(a)に示すように、ダイ1をアン
ビル2に押圧し、回転駆動手段(不図示)によってダイ
1およびアンビル2を回転させつつ両者の間に加工物7
を矢印Pで示すように送む込むことにより、ダイ1の刃
型6とアンビル2の周面とによって加工物7を刃型6の
形状に挟み切ってゆく。
【0013】図1の(a)、(b)、(c)に示すよう
に、加工物7の挾み切りに際して、ダイ1の軸方向刃型
80とアンビル2の周面との接触形態が線接触もしくは
線接触に近いものとなり、一方、ダイ1の周方向刃型9
0とアンビル2の周面との接触形態が点接触となること
に鑑み、切断安定性および刃型の寿命延長を実現するた
めに、軸方向刃型80および周方向刃型90のそれぞれ
の刃先フラット80a,90aの幅に差をつけることが
有効である。
【0014】すなわち、軸方向刃型80の刃先フラット
80aの幅H1は、周方向刃型90の刃先フラット90
aの幅H2よりも小さくなっており、これにより、従来
と比べて軸方向刃型80による切刃面圧が高くなって適
度なものとなり、また、周方向刃型90による切刃面圧
が低くなって適度なものとなる。結果的に、軸方向刃型
80による加工物7の切れ味が良くなるとともに、周方
向刃型90の摩耗進行を極力阻止して、ダイ1の寿命が
長くなる。
【0015】また、軸方向刃型80の刃先フラット80
aの幅H1と周方向刃型90の刃先フラット90aの幅
2との差については、図3に示す実験結果から明らか
なように、0.08mmを越えると、刃先フラットに切
断かす(くず)が付着して切断不能が起こるというよう
な不具合が生じ、一方、0.01mmよりも小さくなる
と、軸方向刃型80と周方向刃型90の寿命差が発生し
周方向刃型90の寿命で工具寿命(短寿命)が決まると
いうような不具合が生じることが確認された。これによ
り、軸方向刃型80の刃先フラット80aの幅H1と周
方向刃型90の刃先フラット90aの幅H2との差を
0.01mm〜0.08mmにすることが望ましい。
【0016】さらに、刃型80,90の刃先フラット8
0a,90aの幅H1,H2については、図3に示す実験
結果から明らかなように、0.02mmよりも小さくな
ると、刃型80,90の欠けが発生しやすく、その寿命
が短くなるというような不具合が生じ、一方、0.10
mmを越えると、切れ味の悪化や加工物の切り口の悪化
や切断かすの刃先への圧着というような不具合が生じる
ことが実験により確認された。これにより、刃型80,
90の刃先フラット80a,90aの幅H1,H2を0.
02mm〜0.10mmの範囲にすることが望ましい。
【0017】
【発明の効果】本発明は、以上説明したとおりに構成さ
れているので、以下に記載するような効果を奏する。請
求項1に記載の発明は、軸方向刃型による切刃面圧が従
来より高くなって適度なものとなり、また、周方向刃型
による切刃面圧が従来より低くなって適度なものとなる
ため、結果的に、軸方向刃型による加工物の切れ味が良
くなるとともに、周方向刃型の摩耗進行を阻止して、ダ
イの寿命が長くなる。請求項2に記載の発明は、上記効
果の他、刃先フラットに切断かすが付着せずに、切断不
能が起こらず、また、工具寿命が短くならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のロータリーダイカッターの一実施例を
説明するための図であり、(a)はダイとアンビルとに
よる挾み切りを説明するための斜視図、(b)および
(c)はそれぞれ(a)のJ−J線断面図、S−S線断
面図である。
【図2】従来のロータリーダイカッターを説明するため
の図であり、(a)はダイとアンビルとによる挾み切り
を説明するための斜視図、(b)および(c)はそれぞ
れ(a)のJ−J線断面図、S−S線断面図である。
【図3】本実施例において、刃先フラットの幅により切
れ味および工具寿命が変化する様子を示す実験結果のグ
ラフである。
【符号の説明】
1 ダイ 2 アンビル 3 凹部 4,5 軸部 6,60 刃型(切刃) 7 加工物 8,80 軸方向刃型 9,90 周方向刃型 8a,9a,80a,90a 刃先フラット部 H1,H2 刃先フラット部の幅 B 刃型の幅
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 掛橋 典之 岐阜県安八郡神戸町大字横井字中新田 1528番地 三菱マテリアル株式会社 岐 阜製作所内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B26F 1/38 B26F 1/44

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ円柱状のダイとアンビルとが互
    いに平行な軸線回りに回転可能に支持され、前記ダイの
    周面に形成された刃型と前記アンビルの周面との間で加
    工物を切断するロータリーダイカッターにおいて、 前記刃型のうち、前記ダイの軸方向に延びる軸方向刃型
    の刃先フラットの幅が、前記ダイの周方向に延びる周方
    向刃型の刃先フラットの幅よりも小さいことを特徴とす
    るロータリーダイカッター。
  2. 【請求項2】 前記軸方向刃型の刃先フラットの幅と前
    記周方向刃型の刃先フラットの幅との差が0.01mm
    〜0.08mmの範囲内にある請求項1に記載のロータ
    リーダイカッター。
JP21158794A 1994-09-05 1994-09-05 ロータリーダイカッター Expired - Lifetime JP3147671B2 (ja)

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