JP3147008B2 - 制震構造物用可変減衰装置 - Google Patents

制震構造物用可変減衰装置

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JP3147008B2 JP28380596A JP28380596A JP3147008B2 JP 3147008 B2 JP3147008 B2 JP 3147008B2 JP 28380596 A JP28380596 A JP 28380596A JP 28380596 A JP28380596 A JP 28380596A JP 3147008 B2 JP3147008 B2 JP 3147008B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本願発明は、地震や風等の振
動外力による構造物の応答を低減するための能動制御型
の制震構造物用可変減衰装置に関するものであり、特に
能動制御におけるフェールセーフ手段として制御不能と
なった場合に高減衰装置として機能するよう構成したも
のである。
【0002】
【従来の技術】制震構造物用可変減衰装置は、構造物の
架構内に設置し、個々の地震や風外力等の特性に応じて
装置の減衰係数を能動的に変化させることにより、その
減衰抵抗力で構造物の揺れを低減するものであり、コン
ピュータ等を用いた制御手段により構造物の減衰性を評
価した制御を行うことができる。
【0003】このような、制震構造物用可変減衰装置と
しては、例えば特開平2−289769号公報、特開平
2−248581号公報に記載されたもの等がある。
【0004】図2は従来の制震構造物用可変減衰装置の
一例を油圧回路図として示したもので、図3および図4
に装置の外観を示している。また、図5は構造物に適用
した場合のシステム構成例を概念的に示したものであ
る。
【0005】可変減衰装置の本体部分については、シリ
ンダ2内で往復動する両ロッド型のピストン3の左右に
油圧室6を設け、この左右の油圧室6内の圧油を弁によ
り閉止し、または流動させることにより、ピストン3を
固定し、または左右移動自在とする構成になっている。
【0006】そして、シリンダ2及びロッド4をそれぞ
れ構造物の架構本体または耐震要素に連結することで、
架構の変形に対し減衰抵抗力を与える。
【0007】左右の油圧室6には、それぞれ油圧室6の
圧油の流出を阻止する流出阻止用チェック弁8及び油圧
室6への圧油の流入を阻止する流入阻止用チェック弁9
が設けられ、左右の流出阻止用チェック弁8どうしを連
結する流入用流路10と、左右の流入阻止用チェック弁
9どうしを連結する流出用流路11とが設けられてい
る。
【0008】これら流入用流路10及び流出用流路11
の連結位置には流量制御弁12が設けられており、こ
の流量制御弁12の開度を変化させることにより、可
変減衰装置1の減衰係数cを調整することができる。
【0009】また、この例では、弁体の一端側に入口ポ
ート15と出口ポート16を有し、他端側に背圧ポート
17を有する流量制御弁12a(大流量切換弁)に対し
て、背圧ポート17への圧油の流出を制御し得るパイロ
ットバルブ12b(シャットオフ弁)が付設され、コン
ピュータ14からの指令を受けて、パイロットバルブ1
2bが開閉し、これに伴って流量制御弁12aが作動
し、流量制御弁12aの開度及びその開度に応じた装置
の減衰係数cが調整制御される。
【0010】すなわち、流量制御弁12の開度を調整
し、完全なロック状態と完全なフリー状態の間で連結状
態を微妙に調整することにより、種々の減衰係数cを与
え、減衰係数cと架構本体の振動状態に応じ、そのとき
の架構本体の固有周期及び架構本体の減衰定数hが与え
られることになる。
【0011】また、流入用流路10または流出用流路1
1には、作動油の圧縮及び温度変化による容積変化を補
うなどの目的で、アキュムレータ19等が設けられてい
る。
【0012】ところで、能動制御型の制震装置である可
変減衰装置は、地震や風等の振動特性あるいは構造物の
応答に応じて、時々刻々減衰係数cを変化させながら、
最適な減衰力を発生することができるという利点がある
反面、万が一の故障が生じて制御が停止した場合に問題
が生ずる。
【0013】これに対し、特開平7−82929号公報
や特開平8−82114号公報には、故障等により能動
制御の機能が損なわれても、受動型制震装置として高い
減衰効果を保有するハイブリッド可変減衰装置が記載さ
れている。
【0014】図6は従来のハイブリッド可変減衰装置の
一例を油圧回路図として示したものである。図示したハ
イブリッド可変減衰装置1’では、図2の可変減衰装置
1の基本構造に加え、流量制御弁12のロック状態で
所定の減衰係数を与える調圧弁22が、ノーマルロック
の流量制御弁12と並列に設けられており、流量制御
弁12を作動させない状態あるいは故障等により流量
制御弁12が作動しない状態においては、調圧弁22
とオリフィス24の組み合わせにより減衰係数が一定の
受動型制震装置の機能が発揮される。
【0015】このようなハイブリッド可変減衰装置1’
では、例えば能動的な制御はある程度大きな地震に対し
て実行し、小さな地震や風に対しては断電状態の受動型
制震装置にて応答低減を図ることもできる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】制震構造物用可変減衰
装置は、本来、能動制御(アクティブコントロール)を
行うためのものであるが、フェールセーフとして、断電
時に受動型の高減衰装置としての機能を有することは有
益なことである。
【0017】しかし、従来のハイブリッド可変減衰装置
の場合のように、フェールセーフを目的としてパッシブ
な調圧弁や切換弁を増設すると、機構が複雑になり、装
置が大型化することになる。
【0018】本願発明は、装置の機構を複雑化すること
なく、コンパクトな構造で、フェールセーフ機構を実現
可能な制震構造物用可変減衰装置を提供することを目的
としたものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本願発明は、制震構造物
用可変減衰装置の減衰力を制御している流量制御弁に
いて、制御時の開度0%におけるスプール位置と、断電
のスプール位置との間に所定量のずれΔLを設け、こ
の流量制御弁のスプール断面内に、断電時のスプール位
置において流量制御弁の入口ポート側から出口ポート側
へ連通し、制御時のスプール位置において連通が阻止さ
れるバイパスを形成し、そのバイパスに高減衰装置とし
ての減衰性能を与えるためのオリフィスまたはバルブを
設けたことを特徴とするものである。
【0020】すなわち、制御時の開度0%におけるス
ール位置と、断電時のスプール位置を所定量ΔLずら
し、ΔLの差を利用して制御時には閉まっているが、断
電時には開くオリフィスまたはバルブを形成したもので
ある。その具体的形態は種々考えられるが、次項におい
てその一実施形態を述べる。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は本願発明の制震構造物用可
変減衰装置の一実施形態における流量制御弁12aの
成および作動状況を概念的に示したもので、(a) は断電
時、(b) および(c) は制御時の状況を表している。
【0022】本願発明では、流量制御弁12aのスプー
ル25が図1(b) の状態、すなわち地震や風による構造
物の揺れが生じており、可変減衰装置としての制御を行
っている状態におけるスプール25の開度が0%の状態
のスプール25の位置と、図1(a) に示される断電時
のスプール25の位置との間にΔLのずれを設けてい
る。
【0023】プール25の断面内には、油の流路とし
て高減衰用オリフィスとしてのバイパス27が形成され
ており、図1(a) の状態、すなわち断電状態では流量制
御弁12の入口ポート15側(高圧側)から出口ポー
ト16側(低圧側)へ連通しているため、このバイパス
27のみから油が流れる。オリフィスの代わりに小型の
バルブを設けてもよい。
【0024】一方、可変減衰装置が正常に作動している
制御時において、図1(b) 、図1(c) の状態ではバイバ
27の出口ポート15側が塞がれ、開度0%の図1
(b) では油は流れない。また、図1(c) の開度0%より
大きい任意の開度では、その開度に応じて油が流れ、所
要の減衰係数が得られる。
【0025】
【発明の効果】可変減衰装置としての機能と、断電時の
フェールセーフとしての高減衰装置の機能を流量制御弁
内で共有することで、機構の複雑さや大型化を防止で
き、装置のコンパクト化、低コスト化を実現することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の制震構造物用可変減衰装置の一実施
形態における流量制御弁の構成および作動状況を示す概
念図である。
【図2】従来の制震構造物用可変減衰装置の一例を示す
油圧回路図である。
【図3】可変減衰装置の外観を示す平面図である。
【図4】可変減衰装置の外観を示す正面図である。
【図5】可変減衰装置を設置した構造物のシステム構成
例を示す概念図である。
【図6】従来のハイブリッド可変減衰装置の一例を示す
油圧回路図である。
【符号の説明】
1…可変減衰装置、2…シリンダ、3…ピストン、4…
ピストンロッド、6…油圧室、8…流出阻止用チェック
弁、9…流入阻止用チェック弁、10…流入用流路、1
1…流出用流路、12…流量制御弁部、12a…流量制
御弁、12b…パイロットバルブ、13…コントロー
ラ、14…コンピュータ、15…入口ポート、16…出
口ポート、17…背圧ポート、18…変位計、19…ア
キュムレータ、21…オリフィス、22…調圧弁、23
…切換弁、24…オリフィス、25…スプール、26…
スプリング、33…柱、34…梁、35…ブレース、3
6,37…センサー

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両ロッド型のシリンダと、前記シリンダ
    のピストンの両側に形成された油圧室と、前記両油圧室
    の圧油の流出を阻止する一対の流出阻止用チェック弁
    と、前記両油圧室の圧油の流入を阻止する一対の流入阻
    止用チェック弁と、前記両流出阻止用チェック弁を連結
    する流入用流路と、前記両流入阻止用チェック弁を連結
    する流出用流路と、前記流入用流路及び前記流出用流路
    の連結位置に設けられた流量制御弁と、制震の対象とな
    る構造物に作用する外力に応じて前記流量制御弁の開度
    を制御して減衰係数を調整する制御手段とを有する制震
    構造物用可変減衰装置において、前記流量制御弁につい
    て、制御時の開度0%におけるスプール位置と、断電時
    のスプール位置との間に所定量のずれΔLを設け、前記
    流量制御弁のスプール断面内に、断電時のスプール位置
    において前記流量制御弁の入口ポート側から出口ポート
    側へ連通し、制御時のスプール位置において連通が阻止
    されるバイパスを形成し、前記バイパスに高減衰装置と
    しての減衰性能を与えるためのオリフィスまたはバルブ
    を設けたことを特徴とする制震構造物用可変減衰装置。 【0001】
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