JP3146038U - クレーン付自動車 - Google Patents

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Abstract

【課題】荷物の確実な保護および優れた荷役性を高い安全性の上に両立させることができるクレーン付自動車を提供する。
【解決手段】クレーン40は、荷箱20およびキャビン30の間においてシャシ10に配設されるベース41と、ベース41に旋回自在に配設されるポスト42と、ポスト42の上端を支点として揺動自在に配設され、且つ伸縮自在なブーム43と、ベース41の車体の左右両側にそれぞれ設けられるアウトリガ44を有して構成され、ブーム43の先端には、荷物を吊下げるためのフック45が設けられている。
【選択図】図4

Description

本考案は、クレーンを備えるトラック等のクレーン付自動車に関する。
従来のトラックには、荷物の積み降ろしを容易にするために、クレーンを架装したものがある。このようなクレーンは、一般に、上方が大きく開放された荷台である平ボディと共に使用される。平ボディとクレーンを組み合わせることにより、トラックの荷役性を大幅に向上させることができる。但し、このようなトラックは、輸送中の荷物を風雨や直射日光、または塵埃から保護することが困難であるため、用途が限定されるものであった。
一方、精密機械や食品等、輸送中の風雨や塵埃等を嫌う荷物は、平ボディではなく、箱形の荷箱であるバンボディを備えたトラックによって輸送される。通常、このようなバンボディは上部を開放できないため、バンボディを備えるトラックにクレーンが架装されることは一般的ではない。
その代わりに、バンボディの側壁を大きく上方に開くように構成し、フォークリフトによる側方からの荷物の積み降ろしを可能したウィングボディが登場している。但し、このウィングボディのトラックは、輸送先にフォークリフトがある場合にしか活用することができないという問題があった。
このため、バンボディによって輸送中の荷物の確実な保護を可能としつつ、さらにクレーンを備えることによって荷役性を向上させたトラックの登場が望まれていた。これに対し、バンボディの荷箱の上部を開放可能に構成すると共に、クレーンを架装したトラック等が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−117480号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のトラックでは、走行時のクレーンの状態を、いわゆる前方格納状態としかできないという問題があった。すなわち、クレーンを作業状態から、ブームを全縮して最下点まで倒伏させ、フックを固定したいわゆる格納状態にする場合に、荷箱と干渉しないようにブームの先端を車体前方に向ける必要があった。
走行時にクレーンを前方格納状態とすると、車体前後の重量バランスがフロントヘビーとなるため、特に空荷の状態では極端に操縦性が悪化し、事故を起こしやすいという問題がある。また、キャビンの前方にブームの先端が突出するため、ブームの先端やフックを周囲の自動車や施設等にぶつけるという事故も多発している。
本考案は、このような問題点を解決するためになされたものであって、荷物の確実な保護および優れた荷役性を高い安全性の上に両立させることができるクレーン付自動車を提供しようとするものである。
(1)本考案は、荷物を収容する荷箱と、前記荷箱の前方に配設され、ブームの少なくとも一部が前記荷箱内に収容された状態で格納状態となるクレーンと、を備えることを特徴とする、クレーン付自動車である。
(2)本考案はまた、前記荷箱は、開閉自在な屋根部を備えることを特徴とする、上記(1)に記載のクレーン付自動車である。
(3)本考案はまた、前記屋根部の高さは、前記荷箱の全高さに対して50%以下であることを特徴とする、上記(2)に記載のクレーン付自動車である。
(4)本考案はまた、前記荷箱は、前部側壁に切欠き部が形成され、前記クレーンは、前記ブームが前記切欠き部に挿通された状態で前記格納状態となることを特徴とする、上記(2)または(3)に記載のクレーン付自動車である。
(5)本考案はまた、前記屋根部を開いた状態での前記荷箱の前部側壁の高さは、前記格納状態における前記ブームの下面より高く、上面より低いことを特徴とする、上記(4)に記載のクレーン付自動車である。
(6)本考案はまた、前記屋根部を開いた状態での前記荷箱の前部側壁の高さは、ブーム角度を15度以上にした場合に前記クレーンが旋回可能となる高さであることを特徴とする、上記(4)または(5)に記載のクレーン付自動車である。
(7)本考案はまた、前記屋根部は、アコーディオン状に伸縮する幌を備えることを特徴とする、上記(2)乃至(6)のいずれかに記載のクレーン付自動車である。
(8)本考案はまた、前記屋根部は、前記幌を車体の後方に向けて収縮させることで前記荷箱の上部を開放するように構成されることを特徴とする、上記(7)に記載のクレーン付自動車である。
(9)本考案はまた、前記屋根部は、前記幌が車体の前方に向けて延長されており、前記クレーンのポスト部分を上方から被覆可能に構成されることを特徴とする、上記(7)または(8)に記載のクレーン付自動車である。
(10)本考案はまた、前記荷箱は、側壁の少なくとも一部が開閉可能に構成されることを特徴とする、上記(1)乃至(9)のいずれかに記載のクレーン付自動車である。
(11)本考案はまた、前記荷箱は、後方に向けた前記ブームを伸縮させることで荷物の積み降ろしが可能な程度の大きさに後部側壁が開放可能に構成されることを特徴とする、上記(10)に記載のクレーン付自動車である。
本考案のクレーン付自動車によれば、荷物の確実な保護および優れた荷役性を高い安全性の上に両立させることができるという優れた効果を奏し得る。
以下、図面を参照して本考案の実施の形態の例について詳細に説明する。図1は、本考案の実施の形態に係るトラック1の右側面図である。同図に示されるように、トラック1は、シャシ10に荷箱20を備えて構成されている。そして、シャシ10の前部に配設されたキャビン30と荷箱20の間にクレーン40が配設されている。
図2(a)は荷箱20を車体正面側から見た図であり、同図(b)は荷箱20を車体右側面側から見た図である。また、図3(a)および(b)は、荷箱20の断面図である。これらの図に示されるように、荷箱20は、上部が開口した略直方体状の本体部21と、本体部21の上部を覆うアコーディオン式の幌屋根である屋根部22から構成されている。
本体部21は、内部に荷物を収容して輸送するための箱であり、長手方向を車体の前後方向とした略長方形状の床板21aと、床板21aの外周から上方に突設された前部側壁21b、左部側壁21c、右部側壁21dおよび後部側壁21eから構成されている。各側壁21b〜21cのうち、前部側壁21b、左部側壁21cおよび右部側壁21dは略同一の高さとなっているが、後部側壁21eはこれらの側壁21b〜21cよりも高く形成され、上方に突出している。
前部側壁21aの上端部中央には略矩形状の切欠き部21fが形成されている。この切欠き部21fは、格納状態としたクレーン40と干渉しないように形成されたものである。左右部側壁21c、21dの上端には、屋根部22を案内するためのガイドレール21gが略全長にわたって配設されている。
後部側壁21cには、上部ドア21hおよび下部ドア21iが設けられており、略全面を開放可能に構成されている。上部ドア21hは後部側壁21eの上端近傍を中心に回転して開閉し、下部ドア21iは後部側壁21eの下端近傍を中心に回転して開閉するようになっている。本実施形態の荷箱20は、このように後部側壁21eを略全面にわたって開放可能に構成することで、荷役性を向上させている。
なお、本実施形態では、十分な強度を有しながらも軽量化するために、本体部21をアルミ合金等の軽量な金属から構成しているが、本体部21を構成する素材はこれに限定されるものではない。すなわち、トラック1の用途に応じた適切な素材を採用すればよく、鋼等の他の金属、樹脂または木材等から本体部21を構成するようにしてもよい。
また、図示は省略するが、床板21aおよび各側壁21b〜21eの内側面には、木材や樹脂等による内張が施されていると共に、荷物を固定するためのフックやラッシングレール、内部を照明するための室内灯等が配設されている。
屋根部22は、本体部21の上部を覆うことによって、荷箱20内部に雨水や塵埃等が浸入しないようにすると共に、直射日光を防ぐためのものである。屋根部22は、本体部21の後部側壁21eの突出部分の前方、すなわち、左右部側壁21c、21dおよび前部側壁21bの上方に設けられている。
屋根部22は、雨水等を防ぐための幌22aと、幌22aを支持すると共に伸縮させる伸縮機構22bから構成されている。幌22aは、防水性および耐候性を備えた略長方形状のシートであり、既存の各種シートを採用することができる。幌22aは、伸縮機構22bに適宜に固定されると共に、後端の略全長が本体部21の後部側壁21eに固定部材21jによって略気水密状態に固定されている。
幌22aの左右両端部分は、後端部分を除いて左右部側壁21c、21dの外面に沿って伸縮機構22bから垂下されている。本実施形態では、このように幌22aの左右両端を左右部側壁21c、21dの上端よりも十分下方に位置させることで、側方からの雨水等の浸入を防ぐようにしている。さらに、幌22aの左右両端には、複数のゴムバンド22cが取り付けられている。これらのゴムバンド22cを本体部21の下部等に設けられたフック(図示省略)に引っかけて固定することで、幌22aが走行風等によりバタつかないようすることができる。
また、幌22aは、前後長が本体部21の前後長より長く設定されており、図2(b)に示されるように、前端部分が何も固定されていない状態で本体部21の前方に延出されるようになっている。本実施形態では、この幌22aの延出部分を下方に折り曲げ、ゴムバンド22c等で本体部21等に固定することによって、屋根部22前部の開口22dを塞ぐようにしている。また、この幌22aの延出部分によって、荷箱20の前方に配設されたクレーン40の一部を上方から被覆することを可能としている(図1参照)。
伸縮機構22bは、ガイドレール21gに案内されて前後に移動する複数の主支柱22b1と、これらの主支柱22b1の間に配設される副支柱22b2から構成されている。主支柱22b1は、逆U字形状の門型の部材であり、アルミ合金等の適宜の素材からなるパイプを曲げて構成されている。
主支柱22b1の両端には、ガイドレール21gに嵌り込む形状のローラ(図示省略)が設けられている。主支柱22b1は、この両端のローラを左右部側壁21c、21d上端のガイドレールに嵌め込むことによって、左右部側壁21c、21d間に架け渡された状態で、前後方向に移動可能に配設される。本実施形態の伸縮機構22bは、6つの主支柱22b1を備えているが、主支柱22b1の数がこれに限定されるものではないことは言うまでもない。
なお、最後部の主支柱22b1は、本体部21の後部側壁21eに固定されており、移動不可能となっている。また、最前部の主支柱22b1には、伸縮機構22bを操作するためのハンドル22eが設けられている。また、図示は省略するが、各主支柱22b1は、上部の水平部分の下面において拡縮可能なX字形状の接続部材によって、前後に隣り合う主支柱22b1同士が接続されている。このように、隣り合う主支柱22b1を接続部材で繋ぐことにより、伸縮機構22bの剛性を高めてスムーズな伸縮を可能とすると共に、屋根部22の強度を向上させている。
副支柱22b2は、主支柱22b1と同様の逆U字形状の門型の部材であり、2つの主支柱22b1の間に配設されている。従って、本実施形態の伸縮機構22bは、5つの副支柱22b2を備えているが、副支柱22b2の数はこれに限定されるものではない。
これらの副支柱22b2は、ガイドレール21gには接続されておらず、左右それぞれ4つのリンク部材22b3を介して前後の主支柱22b1に接続されている。このリンク部材22b3と主支柱22b1および副支柱22b2の接続は、リンクピンを介した揺動可能な接続となっている。従って、副支柱22b2およびリンク部材22b3は、主支柱22b1をガイドレールに沿って移動させて2つの主支柱22b1の間の距離を変形させた場合に、パンタグラフ状に動作する。
具体的には、図3(b)に示されるように、2つの主支柱22b1間の距離を狭めると(伸縮機構22bを収縮させると)、リンク部材22b3が主支柱22b1側を支点にして上方に向けて揺動し、副支柱22b2が上昇する。また、2つの主支柱22b1間の距離を広げると(伸縮機構22bを伸長させると)、リンク部材22b3が主支柱22b1側を支点にして下方に向けて揺動し、副支柱22b2が下降する。副支柱22b2の左右両端には、ローラ22fが配設されており、2つの主支柱22b1間の距離が予め設定された距離となったときに、このローラ22fがガイドレール21gの上面に当接するようになっている。
すなわち、副支柱22b2は、2つの主支柱22b1間の距離が広がりすぎないようにするためのストッパとしても機能するようになっている。また、ローラ22fがガイドレール21gの上面に当接した場合に、副支柱22b2の高さが主支柱22b1の高さと等しくなるようになっている。
伸縮機構22bは、このように、複数の主支柱22b1間の距離を変化させることによって、幌22aを伸縮させる。具体的には、幌22aを収縮させる場合には、ゴムバンド22cによる固定を解き、幌22a前部の延出部分を上方から車体の後方に向けて折り返した後に、ハンドル22eを手で持ち、後方に向けてハンドル22eを押すことで容易に幌22aを収縮させることができる。このとき、上述のように副支柱22b2が上昇して幌22aを断続的に押し上げるため、幌22aはアコーディオン状にスムーズ折りたたまれることとなる。従って、人力による少ない力であっても、容易且つスムーズに幌22aを収縮させることができる。
また、幌22aを伸長させる場合には、ハンドル22eを持って車体前方に向けて引っ張るだけでよい。このとき、副支柱22b2がストッパとして機能することにより、主支柱22b1間の距離が適切に維持されるため、人力による少ない力であっても、容易且つスムーズに幌22aを伸長させることができる。
このように、本実施形態の屋根部22は、幌22aを車体の後方に向けて収縮させることにより屋根部22を開いて荷箱20の上部を大きく開放することができる。また、幌22aを車体の前方に向けて伸長させることにより、屋根部22を閉じて荷箱20内部を雨水や直射日光等から保護することができる。
なお、図示は省略するが、伸縮機構22bの最前部の主支柱22b1には、屋根部22が全開となる状態、および屋根部22が全閉となる状態において伸縮機構22bを固定する固定ピンが設けられている。
図4は、荷箱20を断面にしたトラック1の右側面図である。同図に示されるように、クレーン40は、荷箱20およびキャビン30の間においてシャシ10に配設されるベース41と、ベース41に旋回自在に配設されるポスト42と、ポスト42の上端を支点として揺動自在に配設され、且つ伸縮自在なブーム43と、ベース41の車体の左右両側にそれぞれ設けられるアウトリガ44を有して構成されている。ブーム43の先端には、荷物を吊下げるためのフック45が設けられている。アウトリガ44は、車体の幅方向に張り出し可能なジャッキであり、クレーン作業時に車体を安定させるためのものである。
図4は、トラック1の走行時の状態を示しており、同図に示されるように、本実施形態では走行時にクレーン40をいわゆる後方格納状態とするようにしている。すなわち、クレーン40は後方格納式のクレーンであり、トラック1を走行させるときにはブーム43の先端を車体後方に向け、全縮して最下点まで倒伏させた上で、フック45を折畳んで格納した状態にしている。
本実施形態では、前部に開口22dを有すると共に開閉可能な屋根部22を荷箱20に設け、格納状態におけるクレーン40のブーム43の一部を荷箱20内部に収容することによって、クレーン40を後方格納式とすることを可能としている。このように、クレーン40を後方格納式とすることで、車体前後の重量バランスを適正にすることが可能となる。これにより、重量バランスの変化による操縦性の悪化に伴う事故を未然に防ぐことができる。
また、クレーン40を後方格納式とすることにより、前方格納式のクレーンと比較して車体周囲のスペースが狭い場合にも荷役作業を行うことが可能となる。すなわち、前方格納式のクレーンでは、荷箱20内の荷物を吊上げるには、まずブームを後方に向けるために旋回させる必要があり、車体の周囲または上方にブームを旋回させるための広いスペースが必要である。一方、後方格納式のクレーン40では、予めブーム43が後方を向いているため旋回させる必要がなく、比較的狭いスペースであっても荷役作業を行うことができる。
また、本実施形態では、荷箱20の本体部21の前部側壁21bに切欠き部21fを設け、格納状態におけるクレーン40のブーム43をこの切欠き部21fに挿通するようにすることで、本体部21の側壁21b〜21eの高さを可能な限り高くするようにしている。これにより、比較的強度の低い幌屋根である屋根部22の荷箱20全体に占める割合を少なくし、荷箱20の強度を高めることができる。また、側壁21b〜21eの高さを高くすることによって、跳石や風雨等からの荷物の保護をより確実にすることができる。
また、屋根部22の高さを可能な限り低くすることで、幌22aおよび伸縮機構22bを軽量化すると共に各支柱22b1、22b2の傾きやたわみを少なくすることができる。これにより、油圧やエア等によるアクチュエータ等を備えずとも、人力のみで屋根部22をスムーズに開閉することが可能となる。また、アクチュエータ等を省略することによって荷箱20を軽量化することが可能となるため、積載量の増加または燃費の向上を図ることができる。
なお、上述したような効果を奏するためには、屋根部22の高さは荷箱20の全高さに対して50%以下であることが好ましく、さらに30%以下とすればより好ましい。
また、ブーム43を切欠き部21fに挿通した状態で一部を荷箱20内部に収容することにより、走行時の安全性を高めることができる。例えば、トラック1の走行中にクレーン40に不具合が生じてブーム43やフック45がフリーの状態となり、車体の進行方向の変化に伴って左右に振れるような事態となっても、切欠き部21fによってブーム43の振れを制限すると共に、各側壁21b〜21eによってフック45が車体の周囲に飛び出すのを防止することができる。これにより、走行中に周囲の自動車や施設等にブーム43やフック45が衝突するといった危険を未然に防ぐことができる。
なお、本実施形態では、作業性を考慮して、本体部21の前部側壁21aの高さを、格納状態におけるブーム43の下面より高く、上面より低い高さに設定している。これにより、ブーム角が15度以上であればブーム43を旋回可能となっているが、前部側壁21bの高さはこれに限られるものではなく、前部側壁21bをこれよりも高くするようにしてもよいし、低くするようにしてもよい。
また、本実施形態では、前部側壁21bと左右部側壁21c、21dの高さを略同一としているが、各側壁21b〜21dの高さはこれに限定されるものではなく、例えば、左右部側壁21c、21dを前部側壁21bよりも高く構成するようにしてもよい。
図5および6は、トラック1における荷物の積み降ろしの例を示した図である。図5に示されるように、幌22aを荷箱20の後部に収縮させて屋根部22を開くことにより荷箱20の上部が大きく開放される。この開放された荷箱20の上部からクレーン40を使用して荷物を出し入れすることによって、容易に荷物の積み降ろしを行うことができる。また、例えば、大型の家電製品等をマンション等に配送するような場合に、クレーン40によって荷箱20から吊り出した家電製品等を直接2階のベランダに搬入する等といったことも可能となる。
また、図6に示されるように、屋根部22を開かなくとも、上部ドア21hおよび下部ドア21iを開くことによって、荷箱20の後部を大きく開放することができる。クレーン40のフック45は格納状態において荷箱20の内部にあるため、荷箱20内部で荷物を吊上げた後にブーム43を伸ばすことにより、荷箱20から荷物を降ろすことができる。また、荷箱20の外部で荷物を吊上げた後にブーム43を縮めることにより、荷箱20に荷物を積むことができる。このように、トラック1では、屋根部22を開かなくとも、荷箱20の後部から荷物の積み降ろしを行うことが可能となっている。
以上説明したように、本実施形態に係るトラック1は、荷箱20の前方に配設され、ブーム43の少なくとも一部が荷箱20内に収容された状態で格納状態となるクレーン40を備えている。このため、バンボディによる輸送中の荷物の確実な保護と、クレーンを備えることによる荷役性の向上を両立させながらも、クレーン40を前方格納式よりも安全な後方格納式にすることができる。
また、荷箱20は、開閉自在な屋根部22を備えているため、屋根部22を開くことによって開放された荷箱20上部からの荷物の積み降ろしが可能となり、荷役性を大幅に向上することができる。
また、屋根部22の高さは、荷箱20の全高さに対して50%以下であるため、屋根部22を設けて荷役性を向上させながらも、荷箱20の強度を高め、且つ荷物の保護を万全にすることができる。
また、荷箱20は、前部側壁21bに切欠き部21fが形成され、クレーン40は、ブーム43が前記切欠き部21fに挿通された状態で格納状態となる。これにより、強度を備える本体部21の高さを可能な限り高くすることが可能となるため、荷物の保護をより確実にすることができる。さらに、格納状態におけるブーム43の左右の動きを制限することにより、走行中にブーム43が何らかの不具合によって左右に振れ、ブーム43やフック45が周囲の自動車や施設に衝突するような危険を未然に防止することができる。
また、屋根部22を開いた状態での荷箱22の前部側壁21bの高さは、格納状態におけるブーム43の下面より高く、上面より低くなるように設定されている。また、屋根部22を開いた状態での荷箱20の前部側壁21bの高さは、ブーム角度を15度以上にした場合にクレーン40が旋回可能となる高さに設定されている。このため、本体部21を高くすることによって輸送中の荷物の保護を確実としながらも、荷役作業時の作業性を良好にすることができる。
また、屋根部22は、伸縮機構22bによってアコーディオン状に伸縮する幌22aを備えている。このため、開閉可能な屋根部22を軽量且つ安価に構成することができる。また、人力による屋根部22のスムーズな開閉を可能としている。
また、屋根部22は、幌22aを車体の後方に向けて収縮させることで荷箱20の上部を開放するように構成されている。このように、収縮させた幌22aを荷箱20前方のクレーン40から遠ざけることによって、開閉を容易としながらも荷役作業性を向上させることができる。
また、屋根部22は、幌22aが車体の前方に向けて延長されており、クレーン40のポスト42部分を上方から被覆可能に構成されている。これにより、クレーン40と共に荷箱20前方を幌22aの延長部分によって覆うことで、クレーン40を後方格納式としながらも、荷箱20内部に雨水や塵埃等が浸入するのを防ぐことができる。また、荷箱20内部だけでなくクレーン40も雨水や塵埃等から保護することができる。
また、荷箱22は、各側壁21b〜21eの少なくとも一部が開閉可能に構成されているため、上方からの荷物の積み降ろしだけでなく、側方からの荷物の積み降ろしが可能となっている。これによりさらに荷役性を向上させることができる。
また、荷箱22は、後方に向けたブーム43を伸縮させることで荷物の積み降ろしが可能な程度の大きさに後部側壁21eが開放可能に構成されている。これにより、格納状態からブーム43を車体後方に向けたまま伸縮させることで、開放した荷箱20後部からの荷物の積み降ろしが可能となっている。従って、屋根部22を開かなくとも荷物の積み降ろしが可能となり、トラック1の汎用性を高めることができる。
以上、本考案の実施の形態について説明したが、本考案のクレーン付自動車は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、本実施形態のトラック1は、シャシ10に荷箱20を架装する単車であるが、これに限定されるものではなく、トラクタおよびトレーラから構成されるものであってもよい。また、キャビン30は、車体の左右どちらかにオフセットされているものであってもよく、この場合、キャビンの隣または斜め後方等にクレーン40を配設するようにしてもよい。
また、荷箱20の形状は、上記実施形態において示した形状に限定されるものではなく、例えば円柱形や蒲鉾形等のその他の形状であってもよい。また、本体部21は、左右部側壁21c、21dに開閉可能なドアを備えるものであってもよい。
また、屋根部22の伸縮機構22bは、伸縮可能な構成であれば上記実施形態において示した構成以外のものであってもよい。また、屋根部22の幌22aを車体前方に向けて延長させるのではなく、屋根部22前部の開口22dを別の幌、または金属もしくは樹脂等からなる平板によって塞ぐようにしてもよい。
さらに、屋根部22は、幌22aおよび伸縮機構22bの代わりに、スライドまたは回転して開閉するドアまたはシャッタ等を備えるものであってもよい。また、屋根部22に伸縮可能な幌やドア等を備える代わりに、屋根部22全体を容易に本体部21から着脱可能に構成するようにしてもよい。
本考案のクレーン付自動車は、各種物品の輸送、物流および宅配等の分野において利用することができる。
本考案の実施の形態に係るトラックの右側面図である。 (a)は荷箱を車体正面側から見た図であり、(b)は荷箱を車体右側面側から見た図である。 (a)および(b)荷箱の断面図である。 荷箱を断面にしたトラックの右側面図である。 トラックにおける荷物の積み降ろしの例を示した図である。 トラックにおける荷物の積み降ろしの例を示した図である。
符号の説明
1 トラック
20 荷箱
21b 前部側壁
21c 左部側壁
21d 右部側壁
21e 後部側壁
21f 切欠き部
22 屋根部
22a 幌
22b 伸縮機構
40 クレーン
42 ポスト
43 ブーム

Claims (11)

  1. 荷物を収容する荷箱と、
    前記荷箱の前方に配設され、ブームの少なくとも一部が前記荷箱内に収容された状態で格納状態となるクレーンと、を備えることを特徴とする、
    クレーン付自動車。
  2. 前記荷箱は、開閉自在な屋根部を備えることを特徴とする、
    請求項1に記載のクレーン付自動車。
  3. 前記屋根部の高さは、前記荷箱の全高さに対して50%以下であることを特徴とする、
    請求項2に記載のクレーン付自動車。
  4. 前記荷箱は、前部側壁に切欠き部が形成され、
    前記クレーンは、前記ブームが前記切欠き部に挿通された状態で前記格納状態となることを特徴とする、
    請求項2または3に記載のクレーン付自動車。
  5. 前記屋根部を開いた状態での前記荷箱の前部側壁の高さは、前記格納状態における前記ブームの下面より高く、上面より低いことを特徴とする、
    請求項4に記載のクレーン付自動車。
  6. 前記屋根部を開いた状態での前記荷箱の前部側壁の高さは、ブーム角度を15度以上にした場合に前記クレーンが旋回可能となる高さであることを特徴とする、
    請求項4または5に記載のクレーン付自動車。
  7. 前記屋根部は、アコーディオン状に伸縮する幌を備えることを特徴とする、
    請求項2乃至6のいずれかに記載のクレーン付自動車。
  8. 前記屋根部は、前記幌を車体の後方に向けて収縮させることで前記荷箱の上部を開放するように構成されることを特徴とする、
    請求項7に記載のクレーン付自動車。
  9. 前記屋根部は、前記幌が車体の前方に向けて延長されており、前記クレーンのポスト部分を上方から被覆可能に構成されることを特徴とする、
    請求項7または8に記載のクレーン付自動車。
  10. 前記荷箱は、側壁の少なくとも一部が開閉可能に構成されることを特徴とする、
    請求項1乃至9のいずれかに記載のクレーン付自動車。
  11. 前記荷箱は、後方に向けた前記ブームを伸縮させることで荷物の積み降ろしが可能な程度の大きさに後部側壁が開放可能に構成されることを特徴とする、
    請求項10に記載のクレーン付自動車。
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