JP3145923B2 - 車輌用前照灯 - Google Patents

車輌用前照灯

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JP3145923B2 JP20655096A JP20655096A JP3145923B2 JP 3145923 B2 JP3145923 B2 JP 3145923B2 JP 20655096 A JP20655096 A JP 20655096A JP 20655096 A JP20655096 A JP 20655096A JP 3145923 B2 JP3145923 B2 JP 3145923B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、放電バルブを備
えた車輌用前照灯、特に、副灯配光パターン形成用の前
照灯に関するものである。
【0002】
【従来の技術】放電バルブは高輝度照射が可能なことか
ら、近年、車輌用前照灯の光源としても採用されるよう
になってきている。
【0003】このような放電バルブを備えた前照灯にお
いて、斜めカットラインおよび水平カットラインを有す
る副灯配光パターンを形成するようにした場合には、遠
方視認性に優れかつ幅広い照射角を有する副灯配光パタ
ーンを得ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図10
および11に示すように、放電バルブ18は、その放電
室を形成する球状部18bの内壁下面に金属沃化物18
cが堆積するため、1対の電極棒18d間に形成される
発光部(アーク)18aからの光が球状部18bの内壁
下面で反射し、いわゆる2次光源となって副灯配光パタ
ーンにグレアを発生させる原因となる。
【0005】例えば、図12に示すような前照灯におい
て、リフレクタ16が光軸Axを中心軸とする回転放物
面からなる反射面22を有するものとすると、図中右上
がりの斜線で示す領域22Aからの反射光により、図1
3において右上がりの斜線で示すような斜めカットライ
ンCL1oを有する配光パターンPAが形成されるが、
この配光パターンPAは、上方散乱光を伴ったものとな
る。
【0006】すなわち、図12において上記斜めカット
ライン形成用領域14Aを構成する複数のセグメントの
うち任意のセグメント22Aa(左上がりの斜線で示す
セグメント)を取り出し、該セグメント22Aaからの
反射光により形成される配光パターンを観察すると、図
13において左上がりの斜線で示すような配光パターン
PAaが形成されるが、この配光パターンPAaは、斜
めカットラインCL1o上方近傍に迷光パターンPA
a′を伴った配光パターンとなり、この迷光パターンP
Aa′が上方散乱光となる。このような迷光パターンP
Aa′が発生するのは、図12に示すように、上記セグ
メント22Aaには、放電バルブ18の発光部18aか
らの光線Rとともに、球状部18bの内壁下面の金属沃
化物18cを2次光源とする光線R′が光線Rの下方か
ら角度をもって入射するためである。
【0007】上記迷光パターンPAa′と同様の迷光パ
ターンは、上記斜めカットライン形成用領域22Aを構
成するセグメント22Aa以外の他のセグメントからの
反射光によっても発生する。
【0008】以上のことから、上記斜めカットライン形
成用領域22Aからの反射光を、通常の設計手法に基づ
いて斜めカットラインCL1oに沿って拡散あるいは偏
向制御した場合には、上記迷光パターンによる上方散乱
光の集積がグレアとなってしまう、という問題がある。
この問題は、上記斜めカットラインCL1oに沿った拡
散あるいは偏向制御を、リフレクタの反射面形状により
行う場合およびリフレクタ前方に配置されるレンズのレ
ンズステップにより行う場合のいずれにおいても生じる
問題である。
【0009】本願発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたものであって、放電バルブを備えた前照灯におい
て、副灯配光パターンを形成する際に発生するグレア
を、斜めカットライン形成に支障をきたすことなく低減
することができる車輌用前照灯を提供することを目的と
するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願発明は、リフレクタ
反射面の斜めカットライン形成用領域の構成に工夫を施
すことにより、上記目的達成を図るようにしたものであ
る。
【0011】すなわち、本願発明は、請求項1に記載し
たように、放電バルブと、この放電バルブからの光を前
方へ反射させる反射面を有するリフレクタとを備えてな
り、斜めカットラインおよび水平カットラインを有する
副灯配光パターンを形成するように構成された車輌用前
照灯において、上記反射面における斜めカットライン形
成用領域のうち少なくとも一部の領域が、該領域の上部
からの反射光を該領域の下部からの反射光よりも下向き
にするように構成されている、ことを特徴とするもので
ある。
【0012】上記「斜めカットライン形成用領域」は、
斜めカットラインに沿った拡散あるいは偏向制御を行う
ように構成された反射面形状としてもよいし、上記制御
を行わないように構成された反射面形状としてもよい。
また、この「斜めカットライン形成用領域」は、連続的
な曲面で構成してもよいし、複数のセグメントに区分け
してその各々に反射面素子を割り付けることにより構成
してもよい。
【0013】
【発明の作用効果】上記構成に示すように、本願発明に
おいては、リフレクタ反射面の斜めカットライン形成用
領域のうち少なくとも一部の領域(以下「特定領域」と
いう。)が、該特定領域の上部からの反射光を該特定領
域の下部からの反射光よりも下向きにする構成となって
いるので、上記特定領域の上部からの反射光により形成
される配光パターンの上方に付随的に形成される迷光パ
ターンを下方へ変位させることができ、これにより上方
散乱光低減を図ることができる。
【0014】なお、その際、上記特定領域の上部からの
反射光により形成される配光パターン自体についても下
方へ変位させてしまうこととなるが、上記特定領域の下
部からの反射光により形成される配光パターンは下方へ
変位しないので、斜めカットライン形成に支障をきたす
おそれはほとんどない。すなわち、特定領域の上部から
の反射光により形成される配光パターンの上端縁は上記
斜めカットラインに対してある程度の角度をなして延び
るのに対し、特定領域の下部からの反射光より形成され
る配光パターンの上端縁は上記斜めカットラインと略一
致するようにして延びるので、特定領域の下部からの反
射光を下方へ変位させなければ、特定領域の上部からの
反射光を下方へ変位させても斜めカットライン形成への
影響はほとんどない。
【0015】したがって、本願発明によれば、放電バル
ブを備えた車輌用前照灯において、副灯配光パターンを
形成する際に発生するグレアを、斜めカットライン形成
に支障をきたすことなく低減することができる。
【0016】ところで、副灯配光パターンにおいて水平
カットラインを形成する際には、斜めカットラインを形
成する際に比して、該水平カットラインに沿った拡散角
を大きく設定するのが普通であることから、リフレクタ
反射面の水平カットライン形成用領域については、上述
のように斜めカットライン形成用領域に対して行った反
射光の下向き制御は必ずしも必要ではないが、請求項2
に記載したように、水平カットライン形成用領域につい
ても、少なくともその一部の領域を、該領域の上部から
の反射光を該領域の下部からの反射光よりも下向きにす
るように構成すれば、一層のグレア低減を図ることがで
きる。
【0017】また、上記特定領域の上部からの反射光を
該特定領域の下部からの反射光よりも下向きにするにあ
たっては、上部と下部との間に明確な境界線を入れて上
部からの反射光を一括して下向きとするようにしてもよ
いが、請求項3に記載したように、下部から上部へかけ
て反射光を徐々に下向きに変化させるようにしてもよ
く、このようにすることにより、上記特定領域に意匠線
(折れ線)を入れることなくグレア低減を図ることがで
きる。
【0018】さらに、上記特定領域の上部からの反射光
を一括して下向きとする場合においても、上記特定領域
における上下方向の断面形状を、請求項4に記載したよ
うな複合放物線形状(上記特定領域の下部に焦点距離の
長い放物線を割り付けるとともに該特定領域の上部に上
記放物線と同軸かつ頂点共通で焦点距離の短い放物線を
割り付けることにより形成される形状)に設定するよう
にすれば、上記特定領域に意匠線(折れ線)を入れるこ
となくグレア低減を図ることができる。
【0019】また、上記構成において、請求項5に記載
したように、カットライン形成用領域(すなわち、斜め
カットライン形成用領域あるいは水平カットライン形成
用領域)を、複数のセグメントに区分けしてその各々に
反射面素子を割り付けることにより構成するようにすれ
ば、該カットライン形成用領域からの反射光制御を容易
に行うことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本願発明の
実施の形態について説明する。
【0021】図1は、本願発明の一実施形態に係る車輌
用前照灯を示す正面図であり、図2は、その側断面図で
ある。
【0022】これらの図に示すように、本実施形態に係
る前照灯10は、レンズ12とボディ14とで形成され
る空間内に、放電バルブ18およびシェード20が取り
付けられたリフレクタ16が上下方向および左右方向に
傾動可能に設けられてなり、図3(b)に示すような斜
めカットライン(15°カットライン)CL1および水
平カットラインCL2を有する左配光の副灯配光パター
ンPを形成するように構成されている。
【0023】上記レンズ12は素通しレンズであって、
上記副灯配光パターンPはリフレクタ16により形成さ
れるようになっている。
【0024】すなわち、上記リフレクタ16の反射面2
2は、前後方向に延びる光軸Axを中心軸とする回転放
物面を基準面として設定するとともに、この基準面を複
数のセグメントに区分けしてこれら各セグメントに上記
基準面とは曲率の異なる反射面素子22sを割り付ける
ことにより構成されている。そして、上記各反射面素子
22sの曲率を適当な値に設定することにより、上記基
準面からの反射光により形成される図3(a)の配光パ
ターンPoを基にして、図3(b)の副灯配光パターン
Pを得るようにしている。
【0025】上記放電バルブ18は、メタルハライド放
電バルブであって、その光軸(基準軸)をリフレクタ1
6の光軸Axと一致させるとともに、その発光部(アー
ク)18aをリフレクタ16の基準面たる回転放物面の
焦点位置Fよりもやや前方に位置させるようにして、リ
フレクタ16に取り付けられている。上記放電バルブ1
8は、その点灯のために高電圧を必要とするため、バル
ブソケット24および高圧コード26を介して点灯回路
(図示せず)に接続されている。また、上記リフレクタ
16の前方には、エクステンション28が設けられてい
る。
【0026】上記シェード20は、放電バルブ18の前
方を覆うカップ状の先端部20aと、この先端部20a
から放電バルブ18の下側を略半円筒状に覆うようにし
て後方へ延び、後端部においてリフレクタ16に固定さ
れた半円筒部20bとからなり、上記先端部20aによ
って、放電バルブ18から灯具前方へ向かう直射光を遮
蔽するとともに、上記半円筒部20bによって、放電バ
ルブ18からリフレクタ16の反射面22の下部領域へ
向かう光を遮蔽するようになっている。そして、上記半
円筒部20bの右側(灯具前方へ向かって右側、以下同
様)上端縁20b1によって上記斜めカットラインCL
1を形成するとともに、左側上端縁20b2によって上
記水平カットラインCL2を形成するようになってい
る。
【0027】図1に2点鎖線で示すように、上記リフレ
クタ16の反射面22には、上記右側上端縁20b1お
よび左側上端縁20b2により、放電バルブ18の発光
部18aからの光の影線SL1およびSL2が形成され
ることとなる。
【0028】上記リフレクタ16の反射面22のうち図
1において斜線で示す領域22Aおよび22Bが、斜め
カットラインCL1および水平カットラインCL2を形
成する斜めカットライン形成用領域および水平カットラ
イン形成用領域であり、また、図3(b)に示す配光パ
ターンPAおよびPBが、上記各領域22Aおよび22
Bからの反射光により形成される配光パターンである。
なお、図3(a)に示す配光パターンPAoおよびPB
oは、上記反射面22が仮に上述の基準面のままである
とした場合において、上記各領域22Aおよび22Bか
らの反射光により形成される配光パターンである。
【0029】すでに [発明が解決しようとする課題] の
欄で説明したように、上記配光パターンPAoおよびP
Boは、斜めカットラインCL1上方近傍に迷光パター
ンPAo′およびPBo′を伴った配光パターンとな
り、これら迷光パターンPAo′およびPBo′が上方
散乱光となる。
【0030】そこで、本実施形態においては、次のよう
な上方散乱光減衰構造がリフレクタ16の反射面22に
施されている。
【0031】すなわち、図1に示すように、上記斜めカ
ットライン形成用領域22Aを構成する複数の反射面素
子22sのうち外側4本の反射面素子22s1について
は、影線SL1のやや上方に位置する境界線LA(図中
破線で示すライン)を境にその上部領域22s1aから
の反射光をその下部領域22s1bからの反射光よりも
下向きにするように構成されている。具体的には、図4
にIV-IV 線断面で示すように、反射面素子22s1を境
界線LAで「く」字状に折り曲げて形成し、下部領域2
2s1bからの反射光は上下に変化させずに上部領域2
2s1aからの反射光のみを下方へ偏向させるようにな
っている。
【0032】また、図1に示すように、上記水平カット
ライン形成用領域22Bを構成する反射面素子22sの
うち外側3本の反射面素子22s2については、影線S
L2のやや上方に位置する境界線LB(図中破線で示す
ライン)を境にその上部領域22s2aからの反射光を
その下部領域22s2bからの反射光よりも下向きにす
るように構成されている。具体的には、図5にV-V 線断
面で示すように、反射面素子22s2を境界線LBで
「く」字状に折り曲げて形成し、下部領域22s2bか
らの反射光は上下に変化させずに上部領域22s2aか
らの反射光のみを下方へ偏向させるようになっている。
【0033】図6は、上記斜めカットライン形成用領域
22Aの外側4本の反射面素子22s1および水平カッ
トライン形成用領域22Bの外側3本の反射面素子22
s2からの反射光による配光パターンの形成手順を示す
図である。
【0034】図6(a)は、上記各反射面素子22s1
および22s2による反射光制御がなされていないとし
た場合の配光パターン(すなわち基準面からの反射光に
よる配光パターン)を示す図である。
【0035】図示のように、上記4本の反射面素子22
s1により形成される配光パターンPAo1は、迷光パ
ターンPAo1′を伴ったものとなり、上記3本の反射
面素子22s2により形成される配光パターンPBo2
は、迷光パターンPBo2′を伴ったものとなる。
【0036】図6(b)は、図6(a)に対し、上記各
反射面素子22s1および22s2を上記のように
「く」字状に折り曲げた場合の配光パターンを示す図で
ある。
【0037】図示のように、上記4本の反射面素子22
s1の上部領域22s1aにより形成される配光パター
ンPAo1aは、その下部領域22s1bにより形成さ
れる配光パターンPAo1bに対して下方へ変位したも
のとなり、また、上記3本の反射面素子22s2の上部
領域22s2aにより形成される配光パターンPBo2
aは、その下部領域22s2bにより形成される配光パ
ターンPBo2bに対して下方へ変位したものとなる。
【0038】その際、上記迷光パターンPAo1′およ
び迷光パターンPBo2′についても、上記4本の反射
面素子22s1の上部領域22s1aからの迷光パター
ンPAo1a′は、その下部領域22s1bからの迷光
パターンPAo1b′に対して下方へ変位したものとな
り、また、上記3本の反射面素子22s2の上部領域2
2s2aからの迷光パターンPBo2a′は、その下部
領域22s2bからの迷光パターンPBo2b′に対し
て下方へ変位したものとなる。
【0039】そして、これにより、上記迷光パターンP
Ao1′および迷光パターンPBo2′の過半を斜めカ
ットラインCL1および水平カットラインCL2の下方
まで下げて上方散乱光を大幅に低減することができる。
【0040】図6(c)は、図6(b)に対し、上記各
反射面素子22s1および22s2からの反射光を斜め
カットラインCL1および水平カットラインCL2に沿
って拡散させつつV線方向へ偏向することにより形成さ
れた最終的な配光パターンを示す図である。
【0041】図示のように、上記4本の反射面素子22
s1により形成される配光パターンPA1には迷光パタ
ーンPA1′が付随し、上記3本の反射面素子22s2
により形成される配光パターンPB2bには、迷光パタ
ーンPB2′が付随するが、斜めカットラインCL1お
よび水平カットラインCL2の上方に現れているのは、
上記各反射面素子22s1、22s2の下部領域22s
1b、22s2bからの迷光パターンPA1b′、PB
2b′のみであり、しかも、これらは拡散されているの
で、微弱な上方散乱光に過ぎずグレアとしてほとんど問
題とならない。
【0042】一方、上記4本の反射面素子22s1の下
部領域22s1bにより形成される配光パターンPA1
bおよび上記3本の反射面素子22s2の下部領域22
s2bにより形成される配光パターンPB2bは、もと
もとその上端縁が斜めカットラインCL1および水平カ
ットラインCL2と略一致するように延びていたもので
あるので(図6(b)参照)、これらを斜めカットライ
ンCL1および水平カットラインCL2に沿って拡散偏
向することにより、鮮明な斜めカットラインCL1およ
び水平カットラインCL2を得ることができる。
【0043】以上詳述したように、本実施形態によれ
ば、放電バルブを備えた車輌用前照灯において、副灯配
光パターンを形成する際に発生するグレアを、斜めカッ
トラインおよび水平カットライン形成に支障をきたすこ
となく低減することができる。
【0044】なお、本実施形態においては、斜めカット
ライン形成用領域22Aについては外側4本の反射面素
子22s1のみ、また、水平カットライン形成用領域2
2Bについては外側3本の反射面素子22s2のみを、
「く」字状に折り曲げ形成するようにしたものについて
説明した。これは、上記反射面素子22s1および反射
面素子22s2は、いわゆるホットゾーン形成に用いら
れるため、斜め拡散角あるいは水平拡散角が比較的小さ
く設定され、これに伴って迷光パターンによる上方散乱
光が問題となるのに対し、斜めカットライン形成用領域
22Aおよび水平カットライン形成用領域22Bを構成
するその他の反射面素子22sは、斜め拡散角あるいは
水平拡散角が比較的大きく設定され、迷光パターンによ
る上方散乱光があまり問題とならないことによるもので
ある。しかしながら、これら他の反射面素子22sにつ
いても、「く」字状に折り曲げ形成するようにしてもよ
く、これにより一層のグレア低減を図ることができる。
【0045】上記実施形態においては、上記4本の反射
面素子22s1および3本の反射面素子22s2を、境
界線LA、LBで「く」字状に折り曲げて形成し、その
上部領域22s1a、22s2aからの反射光をその下
部領域22s1b、22s2bからの反射光よりも下向
きにするように構成したが、図7および8に示すよう
に、上記反射面素子22s1および22s2の上部領域
22s1a、22s2aを、境界線LA、LBから上端
へかけて徐々に曲率を大きくすることにより、反射光を
徐々に下向きに変化させるようにしてもよい。このよう
な徐変形状を採用することにより、上記各反射面素子2
2s1および22s2に意匠線(折れ線)を入れること
なくグレア低減を図ることができる。
【0046】あるいは、上記斜めカットライン形成用領
域22Aを構成する外側4本の反射面素子22s1の上
下方向(正確には鉛直方向から15°傾斜した方向)の
断面形状を、図9に示すような複合放物線形状に設定す
るようにしてもよい。
【0047】この複合放物線形状は、上記反射面素子2
2s1の下部領域22s1bに、図中実線で示すような
焦点距離の長い放物線(焦点距離f2、焦点位置F2)
を割り付けるとともに、上記反射面素子22s1の上部
領域22s1aに、図中破線で示すような上記放物線と
同軸かつ頂点共通(境界線LAの位置)で焦点距離の短
い放物線(焦点距離f1、焦点位置F1)を割り付ける
ことにより形成される形状である。この複合放物線形状
を有する反射面素子22s1においては、境界線LAを
境にその上部領域22s1aからの反射光はその下部領
域22s1bからの反射光よりも下向きになる。
【0048】したがって、このように上下方向の断面形
状を複合放物線形状に設定することによっても、上記各
反射面素子22s1に意匠線(折れ線)を入れることな
くグレア低減を図ることができる。
【0049】なお、上記水平カットライン形成用領域2
2Bを構成する外側3本の反射面素子22s2について
も、その上下方向の断面形状を上記と同様の複合放物線
形状に設定すれば、その各反射面素子22s2に意匠線
(折れ線)を入れることなく一層のグレア低減を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施形態に係る車輌用前照灯を示
す正面図
【図2】上記前照灯の側断面図
【図3】上記実施形態の作用を示すスクリーン配光パタ
ーン図
【図4】図1のIV-IV 線断面図
【図5】図1のV-V 線断面図
【図6】上記実施形態の作用を示すスクリーン配光パタ
ーン図
【図7】上記実施形態の変形例を示す、図4と同様の図
【図8】上記変形例を示す、図5と同様の図
【図9】上記実施形態の他の変形例を示す、図4と同様
の図
【図10】放電バルブの要部を示す斜視図
【図11】図10のXI-XI 線断面図
【図12】放電バルブを備えた前照灯のグレア発生メカ
ニズムを示すリフレクタ正面図
【図13】放電バルブを備えた前照灯のグレア発生メカ
ニズムを示すスクリーン配光パターン図
【符号の説明】 10 前照灯 12 レンズ 14 ボディ 16 リフレクタ 18 放電バルブ 18a 発光部(アーク) 18c 金属沃化物 20 シェード 20a 先端部 20b 半円筒部 20b1 右側上端縁 20b2 左側上端縁 22 反射面 22A 斜めカットライン形成用領域 22B 水平カットライン形成用領域 22s、22s1、22s2 反射面素子 22s1a、22s2a 22s1b、22s2b Ax 光軸 F 焦点位置 CL1 斜めカットライン CL2 水平カットライン LA、LB 境界線 SL1、SL2 影線 P 副灯配光パターン Po、PA、PB、PAo、PBo、PA1、PB2、
PA1a、PB2a、PA1b、PB2b、PAo1、
PBo2、PAo1a、PBo2a、PAo1b、PB
o2b 配光パターン PA′、PB′、PAo′、PBo′、PA1′、PB
2′、PA1a′、PB2a′、PA1b′、PB2
b′、PAo1′、PBo2′、PAo1a′、PBo
2a′、PAo1b′、PBo2b′ 迷光パターン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F21S 8/10 F21V 7/09

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電バルブと、この放電バルブからの光
    を前方へ反射させる反射面を有するリフレクタとを備え
    てなり、斜めカットラインおよび水平カットラインを有
    する副灯配光パターンを形成するように構成された車輌
    用前照灯において、 上記反射面における斜めカットライン形成用領域のうち
    少なくとも一部の領域が、該領域の上部からの反射光を
    該領域の下部からの反射光よりも下向きにするように構
    成されている、ことを特徴とする車輌用前照灯。
  2. 【請求項2】 上記反射面における水平カットライン形
    成用領域のうち少なくとも一部の領域が、該領域の上部
    からの反射光を該領域の下部からの反射光よりも下向き
    にするように構成されている、ことを特徴とする請求項
    1記載の車輌用前照灯。
  3. 【請求項3】 上記少なくとも一部の領域が、該領域の
    下部から上部へかけて反射光を徐々に下向きに変化させ
    るように構成されている、ことを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の車輌用前照灯。
  4. 【請求項4】 上記少なくとも一部の領域における上下
    方向の断面形状が、該領域の下部に焦点距離の長い放物
    線を割り付けるとともに該領域の上部に上記放物線と同
    軸かつ頂点共通で焦点距離の短い放物線を割り付けるこ
    とにより形成される複合放物線形状に設定されている、
    ことを特徴とする請求項1または2記載の車輌用前照
    灯。
  5. 【請求項5】 上記カットライン形成用領域が、複数の
    セグメントに区分けされるとともにこれらセグメントの
    各々に反射面素子が割り付けられてなる、ことを特徴と
    する請求項1〜4いずれか記載の車輌用前照灯。
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