JP3145876B2 - 誘導電動機のベクトル制御方法及びその装置 - Google Patents

誘導電動機のベクトル制御方法及びその装置

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JP3145876B2
JP3145876B2 JP23188394A JP23188394A JP3145876B2 JP 3145876 B2 JP3145876 B2 JP 3145876B2 JP 23188394 A JP23188394 A JP 23188394A JP 23188394 A JP23188394 A JP 23188394A JP 3145876 B2 JP3145876 B2 JP 3145876B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、誘導電動機のベクトル
制御方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】誘導電動機のベクトル制御方法では、誘
導電動機の等価開路を制御モデルとして制御するため等
価回路の定数を正確に設定する必要がある。特にすべり
周波数ωS は(1)式を演算して求める。
【0003】
【数1】
【0004】ωS :すべり周波数 L2 :二次
インダクタンス r2 :二次抵抗 M :相互インダクタン
ス φ2d:磁束指令値 iiq :トルク電流 このすべり周波数ωS を速度指令値に加算して一次周波
数として制御するため二次抵抗r2 の設定誤差は図8に
示すように速度精度に大きく影響する。
【0005】尚、従来の二次抵抗演算の例としては、例
えば特開平2−106190号がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記特開
平2−106190号のものは、電圧検出器が必要であ
るという問題があった。本発明は上述の点に鑑みて為さ
れたものであり、その目的とするところは、速度検出器
や電圧検出器を用いることなく簡単な構成で二次抵抗を
測定する誘導電動機のベクトル制御方法及びその装置を
提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、誘
導電動機をインバータにより制御し、誘導電動機のトル
ク電流成分と励磁電流成分とを独立して制御する誘導電
動機のベクトル制御方法において、運転中の誘導電動機
の電源側を急に開路した時に端子間電圧が基準電圧
衰するまでの時間と、開路直前の印加電圧を上記基準電
圧で除算した除算値の対数演算値とに基づいて、上記時
間で誘導電動機の二次インダクタンス値若しくは相互イ
ンダクタンス値を除算した値に対数演算値を乗算して
次抵抗の値を求めることを特徴とする。
【0008】請求項2の発明では、誘導電動機をインバ
ータにより制御し、誘導電動機のトルク電流成分と励磁
電流成分とを独立して制御する誘導電動機のベクトル制
御装置において、運転中の誘導電動機の電源側を急に開
路したときに端子間電圧が基準電圧に減衰するまでの時
間を検出する手段と、誘導電動機の二次インダクタンス
をL2 、上記時間をt1 、開路直前の印加電圧をV0
上記基準電圧をVrefとして、次式 r2 =(L2 /t1 )ln(V0 /Vref ) に従って二次抵抗の値r2 を求める演算手段とを備えた
ものである。
【0009】請求項3の発明では、誘導電動機を電圧形
インバータで制御し、誘導電動機の励磁分電圧とトルク
分電圧から電圧形インバータの指令電圧値を得るととも
に、誘導電動機の一次電流から検出される励磁電流及び
トルク電流により一次周波数及び上記電圧が制御され、
一次抵抗の設定値と励磁電流とを乗算して求められる乗
算値と、トルク電流と漏れインダクタンスの設定値と一
次周波数とを乗算して求められた値とから励磁分電圧を
求め、一次抵抗値の設定値とトルク電流とを乗算して求
められた乗算値と、磁束指令値と一次周波数とを乗算し
て求められた乗算値とからトルク分電圧を求める誘導電
動機のベクトル制御装置に用いられ、運転中の誘導電動
機の電源側を急に開路した時に端子間電圧が基準電圧に
減衰するまでの時間を検出する手段と、上記磁束指令値
をφ、励磁電流をi1d、上記時間をt1 、開路直前の印
加電圧をV0 、上記基準電圧をVref として次式 r2 =〔φ/(i1d・t1 )〕ln(V0 /Vref ) に従って二次抵抗の値r2 を求める演算手段とを備えた
ものである。
【0010】請求項4の発明では、誘導電動機をインバ
ータにより制御し、誘導電動機のトルク電流成分と励磁
電流成分とを独立して制御する誘導電動機のベクトル制
御方法において、開路直前の印加電圧と、開路時から
子間電圧が基準電圧に減衰するまでの時間と、開路直後
の端子間電圧の周期と、端子間電圧が基準電圧に減衰し
た時の周期に基づいて、上記印加電圧と上記開路直後の
端子間電圧の周期との乗算値を、端子間電圧が上記基準
電圧に減衰した時の周期と上記基準電圧との乗算値で除
算した除算値の対数演算値を求め、上記端子間電圧が上
記基準電圧に減衰するまでの時間で誘導電動機の二次イ
ンダクタンス値若しくは相互インダクタンス値を除算し
た値に上記対数演算値を乗算して二次抵抗の値を求める
ことを特徴とする。
【0011】請求項5の発明では、誘導電動機をインバ
ータにより制御し、誘導電動機のトルク電流成分と励磁
電流成分とを独立して制御する誘導電動機のベクトル制
御装置において、運転中の誘導電動機の電源側を急に開
路したときに端子間電圧が基準電圧Vref に減衰するま
での時間を検出する手段と、開路直後の端子間電圧の周
期及び端子間電圧が基準電圧に減衰したときの端子間電
圧の周期を検出する手段と、誘導電動機の二次インダク
タスをL2 、上記時間をt1 、開路直前の印加電圧をV
0 、上記基準電圧をVref 、開路直後の端子間電圧の周
期をt2 、端子間電圧が基準電圧に減衰したときの端子
間電圧の周期をt3 として次式 r2 =(L2 /t1 )ln〔(V0 ・t2 )/(Vref
・t3 )〕 に従って二次抵抗の値をr2 を求める演算手段とを備え
たものである。
【0012】請求項6の発明では、誘導電動機を電圧形
インバータで制御し、誘導電動機の励磁分電圧とトルク
分電圧から電圧形インバータの指令電圧値を得るととも
に、誘導電動機の一次電流から検出される励磁電流及び
トルク電流により一次周波数及び上記電圧が制御され、
一次抵抗の設定値と励磁電流とを乗算して求められる乗
算値と、トルク電流と漏れインダクタンスの設定値と一
次周波数とを乗算して求められた値とから励磁分電圧を
求め、一次抵抗値の設定値とトルク電流とを乗算して求
められた乗算値と、磁束指令値と一次周波数とを乗算し
て求められた乗算値とからトルク分電圧を求める誘導電
動機のベクトル制御装置に用いられ、運転中の誘導電動
機の電源側を急に開路した時に端子間電圧が基準電圧に
減衰するまでの時間を検出する手段と、開路直後の端子
間電圧の周期及び端子間電圧が基準電圧に減衰したとき
の端子間電圧の周期を検出する手段と、上記磁束指令値
をφと、励磁電流をi1d、 上記時間をt1 、開路直前の
印加電圧をV0 、上記基準電圧をVref 、開路直後の端
子間電圧の周期をt2 、端子間電圧が基準電圧に減衰し
たときの端子間電圧の周期をt3 として次式 r2 =〔φ/(i1d・t1 )〕ln〔(V0 ・t2 )/
(Vref ・t3 )〕に従って二次抵抗の値r2 を求める
演算手段とを備えたものである。
【0013】
【作用】請求項1の発明によれば、誘導電動機をインバ
ータにより制御し、誘導電動機のトルク電流成分と励磁
電流成分とを独立して制御する誘導電動機のベクトル制
御方法において、運転中の誘導電動機の電源側を急に開
路した時に端子間電圧が基準電圧に減衰するまでの時間
と、開路直前の印加電圧を上記基準電圧で除算した除算
値の対数演算値とに基づいて、上記時間で誘導電動機の
二次インダクタンス値若しくは相互インダクタンス値を
除算した値に対数演算値を乗算して二次抵抗の値を求め
るので、誘導電動機の速度低下が小さい開路直後におい
て、電圧検出器、速度検出器を用いることなく二次抵抗
の値を簡単に測定でき、速度精度の向上が可能となる。
【0014】請求項2の発明は、運転中の誘導電動機の
電源側を急に開路したときに端子間電圧が基準電圧に減
衰するまでの時間を検出する手段と、誘導電動機の二次
インダクタンスをL2 、上記時間をt1 、開路直前の印
加電圧をV0 、上記基準電圧をVref として、次式 r2 =(L2 /t1 )ln(V0 /Vref ) に従って二次抵抗の値r2 を求める演算手段とを備えた
ので、誘導電動機の速度低下が小さい開路直後におい
て、電圧検出器、速度検出器を用いることなく二次抵抗
を簡単に測定でき、速度精度の向上が可能な誘導電動機
のベクトル制御装置が実現できる。
【0015】請求項3の発明によれば、運転中の誘導電
動機の電源側を急に開路した時に端子間電圧が基準電圧
に減衰するまでの時間を検出する手段と、磁束指令値を
φ、励磁電流をi1d、上記時間をt1 、開路直前の印加
電圧をV0 、上記基準電圧をVref として次式 r2 =〔φ/(i1d・t1 )〕ln(V0 /Vref ) に従って二次抵抗の値r2 を求める演算手段とを備えた
ので、誘導電動機の速度低下が小さい開路直後におい
て、電圧検出器、速度検出器を用いることなく且つ誘導
電動機の二次インダクタンスが未知の場合でも二次抵抗
が測定可能な誘導電動機のベクトル制御装置が実現でき
る。
【0016】請求項4の発明によれば、誘導電動機をイ
ンバータにより制御し、誘導電動機のトルク電流成分と
励磁電流成分とを独立して制御する誘導電動機のベクト
ル制御方法において、開路直前の印加電圧と、開路時か
端子間電圧が基準電圧に減衰するまでの時間と、開路
直後の端子間電圧の周期と、端子間電圧が基準電圧に減
衰した時の周期に基づいて、上記印加電圧と上記開路直
後の端子間電圧の周期との乗算値を、端子間電圧が上記
基準電圧に減衰した時の周期と上記基準電圧との乗算値
で除算した除算値の対数演算値を求め、上記端子間電圧
が上記基準電圧に減衰するまでの時間で誘導電動機の二
次インダクタンス値若しくは相互インダクタンス値を除
算した値に上記対数演算値を乗算して二次抵抗の値を求
めるので、開路直後及び端子電圧が基準電圧まで減衰し
たときの端子電圧の周期から誘導電動機の回転速度の変
化量を求め、その変化量、開路直前の印加電圧及び端子
電圧が基準電圧まで減衰する時間から減衰時定数を演算
して二次抵抗を求める形となり、電圧検出器、速度検出
器を用いることなく、より正確に二次抵抗の値を測定で
き、速度精度の向上が可能となる
【0017】請求項5の発明によれば、運転中の誘導電
動機の電源側を急に開路したときに端子間電圧が基準電
圧Vref に減衰するまでの時間を検出する手段と、開路
直後の端子間電圧の周期及び端子間電圧が基準電圧に減
衰したときの端子間電圧の周期を検出する手段と、誘導
電動機の二次インダクタスをL2 、上記時間をt1 、開
路直前の印加電圧をV0 、上記基準電圧をVref 、開路
直後の端子間電圧の周期をt2 、端子間電圧が基準電圧
に減衰したときの端子間電圧の周期をt3 として次式 r2 =(L2 /t1 )ln〔(V0 ・t2 )/(Vref
・t3 )〕 に従って二次抵抗の値をr2 を求める演算手段とを備え
たので、開路直後及び端子電圧が基準電圧まで減衰した
時の端子電圧の周期から誘導電動機の回転速度の変化量
を求め、その変化量、開路直前の印加電圧及び端子電圧
が基準電圧まで減衰する時間から減衰時定数を演算して
二次抵抗を求める形となり、電圧検出器、速度検出器を
用いることなく、より正確に二次抵抗を測定できるとい
う誘導電動機のベクトル制御装置が実現できる。
【0018】請求項6の発明によれば、運転中の誘導電
動機の電源側を急に開路した時に端子間電圧が基準電圧
に減衰するまでの時間を検出する手段と、開路直後の端
子間電圧の周期及び端子間電圧が基準電圧に減衰したと
きの端子間電圧の周期を検出する手段と、磁束指令値を
φと、励磁電流をi1d、 上記時間をt1 、開路直前の印
加電圧をV0 、上記基準電圧をVref 、開路直後の端子
間電圧の周期をt2 、端子間電圧が基準電圧に減衰した
ときの端子間電圧の周期をt3 として次式 r2 =〔φ/(i1d・t1 )〕ln〔(V0 ・t2 )/
(Vref ・t3 )〕 に従って二次抵抗の値r2 を求める演算手段とを備えた
ので、電圧検出器、速度検出器を用いることなく且つ二
次インダクタンスが未知の場合でもより正確に二次抵抗
を測定できるという誘導電動機のベクトル制御装置が実
現できる。
【0019】
【実施例】まず本発明の基本である誘導電動機のベクト
ル制御方式の原理について述べる。誘導電動機の電圧方
程式は、二次鎖交磁束の角周波数(一次周波数)ωで回
転する直交座標系(以下d−q座標系とする)において
(2)式で与えられる。
【0020】
【数2】
【0021】 (2)式において、r1 、r2 は夫々誘導電動機の一次
及び二次抵抗値を、L 1 ,L2 は夫々一次及び二次イン
ダクタンス値を、Mは一次巻線と二次巻線との間の相互
インダクタンス値を、σは1−M2 /L1 2 なる漏れ
係数を、ωs はすべり角周波数を、pはd/dtなる微
分演算子を、V1d,V1qは夫々一次電圧のd軸及びq軸
成分を、i1d, i1qは夫々一次電流のd軸及びq軸成分
即ち励磁電流、トルク電流を、φ2d, φ2qは夫々二次鎖
交磁束のd軸及びq軸成分を表す。
【0022】また二次鎖交磁束は以下のように表せる。 φ2d=Mi1d+L2 2d φ2q=Mi1q+L2 2q …(3) 尚i2d, i2qは夫々二次電流のd軸及びq軸成分であ
る。ベクトル制御とは、φ2d=Mi1d(一定)、φ2q
0となるように一次電圧或いは一次電流を制御すること
であり、この条件が成立すればすべり角周波数ωs
(1)式で与えられる。
【0023】電圧型インバータにおいては、定常状態
(微分項が零)において上記(2)式にφ2d=Mi
1d(一定)、φ2q=0を代入して(4)式で与えられる
電圧を印加することで実現できる。
【0024】
【数3】
【0025】 尚V1d * ,V1q * は後述する電圧指令値を示す。ところ
で過渡状態においては、微分項による誤差項が現れ、す
べり角周波数ω s は(5)式のようになる。
【0026】
【数4】
【0027】 これは、(2)式を状態方程式に変形した(6)式に、
(4)式を代入してすべり角周波数ωS について解くこ
とができる。
【0028】
【数5】
【0029】 1 ,l2 =一次及び二次漏れインダクタンス、 r2 ’=r2 (M/L2 22 ’=l2 M/L2 ここで運転中の誘導電動機の電源側を急に開路した場
合、端子電圧Vaは、割合長時間にわたって発生し続
け、緩やかに減衰する。この電圧を残留電圧といい、そ
の値は(7)式で表される。
【0030】 Va=−√2ωr MI20ε-t/T0 sin(ωr +φ0 ) …(7) ωr =誘導電動機の回転速度 I20=開路直後の二次電流実効値 T0 =減衰時定数(=L2 /r2 ) φ0 =位相角 (7)式より端子電圧Vaの減衰特性は減衰時定数及び
誘導電動機の回転速度で決まり、その周波数は誘導電動
機の回転速度を表す。尚開路直後の端子電圧は誘導電動
機の印加電圧V0 と略等しい。
【0031】ここでV0 =|−√2ωr MI20|(振幅
値のみを考慮)として、(7)式を整理すると、 Va=V0 ε-t1/T0 …(8) Vaが減衰する際の基準電圧Vref となった時の時間を
1 とすると、 ε-t1/T0=Vref /V0 …(9) (9)の両辺の対数をとると、 −t1 /T0 =ln(Vref /V0 ) …(10) となる。この(10)式にT0 =L2 /r2 を代入する
と、 (−t1 ・r2 )/L2 =ln(Vref /V0 ) …(11) となり、この(11)式か二次抵抗r2 を求める式に整
理すると、 r2 =−(L2 /t1 )ln(Vref /V0 ) r2 =(L2 /t1 )ln(Vref /V0 ) …(12)となる。
【0032】従って、二次インダクタンスL2 、印加電
圧V0 、基準電圧Vref 、減衰時間t1 が分かれば二次
抵抗r2 が求まることになる。二次インダクタンスL2
が分からない場合は、相互インダクタンスMが、略二次
インダクタンスL2 と等しく、また磁束指令値φが相互
インダクタンスと励磁電流i1dとの乗算値であるから、
磁束指令値φを励磁電流i1dで除算することにより相互
イダンクタンスMを求めて、この相互インダクタンスM
を(12)式に代入すれば良い。つまり r2 =〔φ/(i1d・t1 )〕ln(V0 /Vref ) …(13) により二次抵抗r2 が求まる。
【0033】更に正確に二次抵抗r2 を求める場合に
は、端子電圧Vaを印加電圧V0 とせず、誘導電動機の
印加電圧V0 に回転速度の変化量を印加電圧V0 に乗算
することにより端子電圧Vaを回転速度の変化量を加味
した値とすれば良い。この回転速度の変化量を加味する
場合について説明すると。まず端子電圧Vaを Va=Vε-t/T0 sin(ωrt+φ0 ) …(14) とすると、V=−√2ωr MI20より回転速度ωr に比
例する。ここで開路直後の端子電圧をV0 (印加電
圧)、回転速度ωr0及び端子電圧Vaが基準電圧Vref
になった時の回転速度ωr ’でVを表すと、 V=V0 (ωr ’/ωr0)ε-t1/T0 同様に二次抵抗r2 を求めると、 r2 =(L2 /t1 )ln〔(V0 /Vref )(ωr ’/ωr0)〕…(15) となる。
【0034】そしてωr0∝1/t2 ,ωr ’∝1/t3
より、(16)式は r2 =(L2 /t1 )ln〔(V0 /Vref )(t2 /t3 )〕 …(16) となる。尚t2 は開路直後の端子電圧Vaの周期、t3
は端子電圧Vaが基準電圧Vref に減衰したときの周期
を示す。
【0035】以上の点に基づいて本発明の方法及び装置
は発明されたものであって、以下の実施例に基づいて説
明する。 (実施例1)本実施例は、ベクトル演算部1、座標変換
器2,6、インバータ3、誘導電動機4、電流検出器
5、遅延回路7、乗算器8、加算器9、積分器10、イ
ンダクタンス同定器11、二次抵抗測定器12等から構
成され、ベクトル演算部1は、φ2d=Mi1d(一定)、
φ2q=0となるように励磁電流値i1d、トルク電流i1q
及び一次周波数ωに基づいて、回転座標系の一次電圧
(d−q座標系における一次電圧のd軸及びq軸成分)
1d * ,V1q * を演算するもので、具体的には(4)式
で与えられる。
【0036】座標変換器2はベクトル演算部1から与え
られる電圧指令としての一次電圧のd軸及びq軸成分V
1d * ,V1q * を二次鎖交磁束ベクトルの位相角指令値θ
に従って固定座標系の電圧指令値Vu* ,Vv* ,Vw
* に変換する。インバータ3は座標変換器2から与えら
れる電圧指令値Vu* ,Vv* ,Vw* によって誘導電
動機4への印加電圧をPWM制御し、誘導電動機4の速
度制御を行う。なお、上記の* の記号は指令値であるこ
とを示し、以下の表記もこれに準じて行う。
【0037】電流検出器5は誘導電動機4の相電流i
u,iv,iwを検出するためのもので、座標変換器6
はこの電流検出器5で検出される相電流iu,iv,i
wを二次鎖交磁束ベクトルの位相角指令値θに従って回
転座標系に変換し、励磁電流i 1dとトルク電流1qとを求
める。遅延回路7は、座標変換器6から出力されるトル
ク電流i1qを遅延させて遅延トルク電流i1q’を出力さ
せるためのもので、減算器7aと、制御器7bとで構成
され、減算器7aはトルク電流i1qから遅延トルク電流
1q’を減算し、その減算値を制御器7bに出力し、制
御器7bはその差が零となるように遅延トルク電流
1q’を出力するもので、例えば比例・積分器により構
成される。
【0038】乗算器8は遅延トルク電流i1q’に比例定
数(Km)を乗算してすべり角周波数ωs を求めるもの
である。加算器9はすべり角周波数ωs に回転速度指令
値ω r * を加算して一次周波数ωを出力する。積分器1
0は一次周波数ωを積分して二次鎖交磁束ベクトルの位
相角指令値θを出力する。インダクタンス同定器11
は、励磁電流i1dと励磁電流指令値i1d * との差Δi1d
を入力してその差Δi1dが0となるように補正量を求
め、この補正量を励磁電流指令の初期値i1d **から減算
することにより励磁電流指令値i1d * を得るようにした
ものである。
【0039】二次抵抗測定器12は、二次抵抗演算器1
2aと、端子電圧検出器12bとからなり、誘導電動機
4の端子電圧からすべり定数Kmを求め乗算器8へ設定
する。図2は端子電圧検出器12bを具体的に示した回
路を示しており、抵抗R1 、ツェナーダイオードZD1
で端子電圧Vaを、ツェナー電圧以下の電圧Va’に制
限し、この電圧Va’と、電源電圧を抵抗R2 、R3
分圧して得られる基準電圧Vref とをコンパレータQ1
で比較してパルス電圧Vout に変換し、フォトカプラQ
2 で絶縁して二次抵抗演算器12aへ出力するパルス電
圧Vout と、端子電圧Vaの関係を関係を図3に示す。
この図から分かるように端子電圧Vaに比例するVa’
の振幅が基準電圧Vref より小さくなればパルス電圧V
out の出力は停止する。
【0040】図4は二次抵抗器12の回路を示してお
り、パルス幅測定器aは誘導電動機14の電源側開路か
らパルス電圧Voutの出力が停止するまでの減衰時間t1
(図3参照)を計測し、演算器bへ出力する。演算器b
は開路直前の電圧V0 を基準電圧Vrefで除算し、その
除算値の対数演算値K[=ln(V0/Vref )]を求
め、この対数演算値Kと、前記減衰時間t 1 と、二次イ
ンダクタンスL 2 とに基づいて式(L 2 /t 1 )・Kから
二次抵抗値r2の測定値を求め、演算器cで二次抵抗r2
の測定値を持続指令値φで除算してすべり定数Kmを求
め乗算器8にすべり定数Kmを設定するのである。
【0041】このように本実施例では、運転中の誘導電
動機4の電源側を急に開路した時に端子間電圧Vaに比
例した電圧va’が基準電圧Vref に減衰するまでの時
間t 1 、開路直前の印加電圧V0 、基準電圧Vref から
二次抵抗r2 の測定値を求め、この求めた二次抵抗r2
の測定値からすべり定数Kmを求める点に特徴があり、
このすべり定数Kmを一度求めて以後保持すれば良いも
のであるが、誘導電動機4の電源側を急に開路すること
により求めることができるため、必要に応じて開路して
すべり定数Kmを求め、設定のやり直しを行うことがで
きる。
【0042】尚図2において、制御回路100は、図1
において、二次抵抗測定器12及び電流検出器5を除い
た回路により構成されており、直流電源Eにはインバー
タ3のスイッチング用トランジスタS1 乃至S6 で構成
されるブリッジの入力端が接続され、ブリッジのの出力
端には誘導電動機4が接続されている。電流検出器5に
ついては誘導電動機4の電源供給路を一次巻線とする電
流トランスを用いる。
【0043】(実施例2)図5は本実施例の要部となる
二次抵測定器12の回路、特に二次抵抗演算器12aの
具体回路を示している。二次抵抗演算器12b以外の回
路構成は図1の回路及び図2の回路に準ずるため、これ
ら図1、図2を参照し、ここでは特に説明はしない。
【0044】さて本実施例に用いる二次抵抗演算器12
aはパルス幅測定器aにより実施例1の場合と同様にパ
ルス電圧Vout により誘導電動機4の電源側開路からパ
ルス電圧Voutの出力が停止するまでの減衰時間t1を求
める。演算器bは、開路直前の印加電圧V 0 を基準電圧
ref で除算し、その除算値の対数演算値Kを求め、こ
の対数演算値Kと、演算器dで磁束指令値φを励磁電流
ldで除算(φ/ild)して求められた除算値L2’、
つまり相互インダクタンスと、減衰時間t 1 とに基づい
て、式(L 2 ’/t 1 )・Kから二次抵抗r2の測定値を
求め、演算器cで二次抵抗r2 の測定値を磁束指令φで
除算してすべり定数Kmを求めて乗算器8の乗算値を設
定する。
【0045】(実施例3)図6は本実施例の要部となる
二次抵測定器12の回路、特に二次抵抗演算器12aの
具体回路を示している。二次抵抗演算器12b以外の回
路構成は図1の回路及び図2の回路に準ずるため、これ
ら図1、図2を参照し、ここでは特に説明は行なわな
い。
【0046】さて本実施例に用いる二次抵抗演算器12
aのパルス幅測定器a’は、誘導電動機4の電源側開路
からパルス電圧Vout の出力が停止するまでの減衰時間
1、開路直後の周期t2 及びびパルス電圧Vout の出
力が停止する直前の周期t3を計測し(図3参照)、演
算器b及び演算器eへ出力する。演算器eは周期t2
3 から誘導電動機4の回転速度の変化量を求め、この
変化量と、開路直前の印加電圧V0 と、基準電圧Vref
とから式(17)に基づいて対数演算値Kを演算し演算
器bへ出力する。
【0047】
【数6】
【0048】 この(17)式を上記(16)式に代入すると、r2
(L2 /t1 )Kとなる。つまりの演算器bは二次イン
ダクタンスL2 と、前記減衰時間t1 と、対数演算値K
により二次抵抗r2 の測定値を求め、更に演算器cで二
次抵抗r2 の測定値を磁束指令値φで除算してすべり定
数Kmを求めて乗算器8にこのすべり定数Kmを設定す
る。 (実施例4)図7は本実施例の要部となる二次抵測定器
12の回路、特に二次抵抗演算器12aの具体回路を示
している。二次抵抗演算器12b以外の回路構成は図1
の回路及び図2の回路に準ずるため、これら図1、図2
を参照し、ここでは特に説明はしない。
【0049】さて本実施例に用いる二次抵抗演算器12
aのパルス幅測定器a’は、実施例3と同様に誘導電動
機4の電源側開路からパルス電圧Vout の出力が停止す
るまでの減衰時間t1、開路直後の周期t2パルス電
圧Vout の出力が停止する直前の周期t3を計測し(図
3参照)、演算器b及び演算器eへ出力する。演算器d
は、実施例2と同様に磁束指令値のを励磁電流ildで除
算(φ/ild)して除算値L2 ’、つまり相互インダク
タンスを求める。演算器eは実施例3と同様に開路直前
の印加電圧V0 、基準電圧Vref 、周期t2,t3 から
上記の式(13)に基づいて対数演算値Kを演算し演算
器bへ出力する。演算器bは、上記除算値L2、対数
演算値K及び減衰時間t 1 に基づいて式(L 2 ’/t 1
・Kから二次抵抗r2の測定値を求め、演算器cで二次
抵抗r2の測定値を磁束指令値φで除算してすべり定数
Kmを求めて乗算器8の乗算値を設定する。
【0050】
【発明の効果】請求項1の発明は、導電動機をインバー
タにより制御し、誘導電動機のトルク電流成分と励磁電
流成分とを独立して制御する誘導電動機のベクトル制御
方法において、運転中の誘導電動機の電源側を急に開路
した時に端子間電圧が基準電圧に減衰するまでの時間
と、開路直前の印加電圧を上記基準電圧で除算した除算
値の対数演算値とに基づいて、上記時間で誘導電動機の
二次インダクタンス値若しくは相互インダクタンス値を
除算した値に対数演算値を乗算して二次抵抗の値を求め
るので、誘導電動機の速度低下が小さい開路直後におい
て、電圧検出器、速度検出器を用いることなく、二次抵
抗の値を簡単に測定でき、速度精度の向上が可能となる
という効果がある。
【0051】請求項2の発明は、運転中の誘導電動機の
電源側を急に開路したときに端子間電圧が基準電圧に減
衰するまでの時間を検出する手段と、誘導電動機の二次
インダクタンスをL2 、上記時間をt1 、開路直前の印
加電圧をV0 、上記基準電圧をVref として、次式 r2 =(L2 /t1 )ln(V0 /Vref ) に従って二次抵抗の値r2 を求める演算手段とを備えた
ので、誘導電動機の速度低下が小さい開路直後におい
て、電圧検出器、速度検出器を用いることなく二次抵抗
を簡単に測定でき、速度精度の向上が可能な誘導電動機
のベクトル制御装置が実現できるという効果がある。
【0052】請求項3の発明は、運転中の誘導電動機の
電源側を急に開路した時に端子間電圧が基準電圧に減衰
するまでの時間を検出する手段と、磁束指令値をφ、励
磁電流をi1d、上記時間をt1 、開路直前の印加電圧を
0 、上記基準電圧をVrefとして次式 r2 =〔φ/(i1d・t1 )〕ln(V0 /Vref ) に従って二次抵抗の値r2 を求める演算手段とを備えた
ので、誘導電動機の速度低下が小さい開路直後におい
て、電圧検出器、速度検出器を用いることなく且つ誘導
電動機の二次インダクタンスが未知の場合でも二次抵抗
が測定可能な誘導電動機のベクトル制御装置が実現でき
るという効果がある。
【0053】請求項4の発明は、誘導電動機をインバー
タにより制御し、誘導電動機のトルク電流成分と励磁電
流成分とを独立して制御する誘導電動機のベクトル制御
方法において、開路直前の印加電圧と、開路時から端子
間電圧が基準電圧に減衰するまでの時間と、開路直後の
端子間電圧の周期と、端子間電圧が基準電圧に減衰した
時の周期に基づいて、上記印加電圧と上記開路直後の端
子間電圧の周期との乗算値を、端子間電圧が上記基準電
圧に減衰した時の周期と上記基準電圧との乗算値で除算
した除算値の対数演算値を求め、上記端子間電圧が上記
基準電圧に減衰するまでの時間で誘導電動機の二次イン
ダクタンス値若しくは相互インダクタンス値を除算した
値に上記対数演算値を乗算して二次抵抗の値を求めるの
で、開路直後及び端子電圧が基準電圧まで減衰したとき
の端子電圧の周期から誘導電動機の回転速度の変化量を
求め、その変化量、開路直前の印加電圧及び端子電圧が
基準電圧まで減衰する時間から減衰時定数を演算して二
次抵抗を求める形となり、電圧検出器、速度検出器を用
いることなく、より正確に二次抵抗の値を測定でき、速
度精度の向上が可能となるという効果がある。
【0054】請求項5の発明は、運転中の誘導電動機の
電源側を急に開路したときに端子間電圧が基準電圧Vre
f に減衰するまでの時間を検出する手段と、開路直後の
端子間電圧の周期及び端子間電圧が基準電圧に減衰した
ときの端子間電圧の周期を検出する手段と、誘導電動機
の二次インダクタスをL2 、上記時間をt1 、開路直前
の印加電圧をV0 、上記基準電圧をVref 、開路直後の
端子間電圧の周期をt 2 、端子間電圧が基準電圧に減衰
したときの端子間電圧の周期をt3 として次式 r2 =(L2 /t1 )ln〔(V0 ・t2 )/(Vref
・t3 )〕 に従って二次抵抗の値をr2 を求める演算手段とを備え
たので、開路直後及び端子電圧が基準電圧まで減衰した
時の端子電圧の周期から誘導電動機の回転速度の変化量
を求め、その変化量、開路直前の印加電圧及び端子電圧
が基準電圧まで減衰する時間から減衰時定数を演算して
二次抵抗を求める形となり、電圧検出器、速度検出器を
用いることなく、より正確に二次抵抗を測定できるとい
う誘導電動機のベクトル制御装置が実現できるという効
果がある。請求項6の発明は、運転中の誘導電動機の電
源側を急に開路した時に端子間電圧が基準電圧に減衰す
るまでの時間を検出する手段と、開路直後の端子間電圧
の周期及び端子間電圧が基準電圧に減衰したときの端子
間電圧の周期を検出する手段と、磁束指令値をφと、励
磁電流をi1d、 上記時間をt1 、開路直前の印加電圧を
0 、上記基準電圧をVref 、開路直後の端子間電圧の
周期をt2 、端子間電圧が基準電圧に減衰したときの端
子間電圧の周期をt3 として次式 r2 =〔φ/(i1d・t1 )〕ln〔(V0 ・t2 )/
(Vref ・t3 )〕 に従って二次抵抗の値r2 を求める演算手段とを備えた
ので、電圧検出器、速度検出器を用いることなく且つ二
次インダクタンスが未知の場合でもより正確に二次抵抗
を測定できるという誘導電動機のベクトル制御装置が実
現できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の制御シムテム構成図であ
る。
【図2】同上の全体構成図である。
【図3】同上の二次抵抗演算器の動作説明図である。
【図4】同上の二次抵抗演算器を含む要部の回路構成図
である。
【図5】本発明の実施例2の二次抵抗演算器を含む要部
の回路構成図である。
【図6】本発明の実施例3の二次抵抗演算器を含む要部
の回路構成図である。
【図7】本発明の実施例4の二次抵抗演算器を含む要部
の回路構成図である。
【図8】従来例の説明図である。
【符号の説明】
1 ベクトル演算器 2,6 座標変換器 3 インバータ 4 誘導電動機 5 電流検出器 7 遅延回路 7a 減算器 7b 制御器 8 乗算器 9 加算器 10 積分器 11 インダクタンス同定器 12 二次抵抗測定器 12a 二次抵抗演算器 12b 端子電圧検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−177891(JP,A) 特開 平2−106190(JP,A) 特開 平7−298700(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 5/408 - 5/412 H02P 7/628 - 7/632 H02P 21/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】誘導電動機をインバータにより制御し、誘
    導電動機のトルク電流成分と励磁電流成分とを独立して
    制御する誘導電動機のベクトル制御方法において、運転
    中の誘導電動機の電源側を急に開路した時に端子間電圧
    が基準電圧に減衰するまでの時間と、開路直前の印加電
    を上記基準電圧で除算した除算値の対数演算値とに基
    づいて、上記時間で誘導電動機の二次インダクタンス値
    若しくは相互インダクタンス値を除算した値に上記対数
    演算値を乗算して二次抵抗の値を求めることを特徴とす
    る誘導電動機のベクトル制御方法。
  2. 【請求項2】誘導電動機をインバータにより制御し、誘
    導電動機のトルク電流成分と励磁電流成分とを独立して
    制御する誘導電動機のベクトル制御装置において、運転
    中の誘導電動機の電源側を急に開路したときに端子間電
    圧が基準電圧に減衰するまでの時間を検出する手段と、
    誘導電動機の二次インダクタンスをL 2 、上記時間をt
    1 、開路直前の印加電圧をV0 、上記基準電圧をVref
    として、次式 r2 =(L2 /t1 )ln(V0 /Vref ) に従って二次抵抗の値r2 を求める演算手段とを備えた
    ことを特徴とする誘導電動機のベクトル制御装置。
  3. 【請求項3】誘導電動機を電圧形インバータで制御し、
    誘導電動機の励磁分電圧とトルク分電圧から電圧形イン
    バータの指令電圧値を得るとともに、誘導電動機の一次
    電流から検出される励磁電流及びトルク電流により一次
    周波数及び上記電圧が制御され、一次抵抗の設定値と励
    磁電流とを乗算して求められる乗算値と、トルク電流と
    漏れインダクタンスの設定値と一次周波数とを乗算して
    求められた値とから励磁分電圧を求め、一次抵抗値の設
    定値とトルク電流とを乗算して求められた乗算値と、磁
    束指令値と一次周波数とを乗算して求められた乗算値と
    からトルク分電圧を求める誘導電動機のベクトル制御装
    置に用いられ、運転中の誘導電動機の電源側を急に開路
    した時に端子間電圧が基準電圧に減衰するまでの時間を
    検出する手段と、上記磁束指令値をφ、励磁電流を
    1d、上記時間をt1、開路直前の印加電圧をV0 、上
    記基準電圧をVref として次式 r2 =〔φ/(i1d・t1 )〕ln(V0 /Vref ) に従って二次抵抗の値r2 を求める演算手段とを備えた
    ことを特徴とする誘導電動機のベクトル制御装置。
  4. 【請求項4】誘導電動機をインバータにより制御し、誘
    導電動機のトルク電流成分と励磁電流成分とを独立して
    制御する誘導電動機のベクトル制御方法において、開路
    直前の印加電圧と、開路時から端子間電圧が基準電圧に
    減衰するまでの時間と、開路直後の端子間電圧の周期
    と、端子間電圧が基準電圧に減衰した時の周期に基づい
    て、上記印加電圧と上記開路直後の端子間電圧の周期と
    の乗算値を、端子間電圧が上記基準電圧に減衰した時の
    周期と上記基準電圧との乗算値で除算した除算値の対数
    演算値を求め、上記端子間電圧が上記基準電圧に減衰す
    るまでの時間で誘導電動機の二次インダクタンス値若し
    くは相互インダクタンス値を除算した値に上記対数演算
    値を乗算して二次抵抗の値を求めることを特徴とする誘
    導電動機のベクトル制御方法。
  5. 【請求項5】誘導電動機をインバータにより制御し、誘
    導電動機のトルク電流成分と励磁電流成分とを独立して
    制御する誘導電動機のベクトル制御装置において、運転
    中の誘導電動機の電源側を急に開路したときに端子間電
    圧が基準電圧Vref に減衰するまでの時間を検出する手
    段と、開路直後の端子間電圧の周期及び端子間電圧が基
    準電圧に減衰したときの端子間電圧の周期を検出する手
    段と、誘導電動機の二次インダクタスをL2 、上記時間
    をt1 、開路直前の印加電圧をV0 、上記基準電圧をV
    ref 、開路直後の端子間電圧の周期をt2 、端子間電圧
    が基準電圧に減衰したときの端子間電圧の周期をt3
    して次式 r2 =(L2 /t1 )ln〔(V0 ・t2 )/(Vref
    ・t3 )〕 に従って二次抵抗の値をr2 を求める演算手段とを備え
    たことを特徴とする誘導電動機のベクトル制御装置。
  6. 【請求項6】誘導電動機を電圧形インバータで制御し、
    誘導電動機の励磁分電圧とトルク分電圧から電圧形イン
    バータの指令電圧値を得るとともに、誘導電動機の一次
    電流から検出される励磁電流及びトルク電流により一次
    周波数及び上記電圧が制御され、一次抵抗の設定値と励
    磁電流とを乗算して求められる乗算値と、トルク電流と
    漏れインダクタンスの設定値と一次周波数とを乗算して
    求められた値とから励磁分電圧を求め、一次抵抗値の設
    定値とトルク電流とを乗算して求められた乗算値と、磁
    束指令値と一次周波数とを乗算して求められた乗算値と
    からトルク分電圧を求める誘導電動機のベクトル制御装
    置に用いられ、運転中の誘導電動機の電源側を急に開路
    した時に端子間電圧が基準電圧に減衰するまでの時間を
    検出する手段と、開路直後の端子間電圧の周期及び端子
    間電圧が基準電圧に減衰したときの端子間電圧の周期を
    検出する手段と、上記磁束指令値をφと、励磁電流をi
    1d、 上記時間をt1 、開路直前の印加電圧をV0 、上記
    基準電圧をVref 、開路直後の端子間電圧の周期を
    2 、端子間電圧が基準電圧に減衰したときの端子間電
    圧の周期をt3 として次式 r2 =〔φ/(i1d・t1 )〕ln〔(V0 ・t2 )/
    (Vref ・t3 )〕に従って二次抵抗の値r2 を求める
    演算手段とを備えたことを特徴とする誘導電動機のベク
    トル制御装置。
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