JP3145013B2 - 室温硬化性組成物 - Google Patents

室温硬化性組成物

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JP3145013B2 JP19090795A JP19090795A JP3145013B2 JP 3145013 B2 JP3145013 B2 JP 3145013B2 JP 19090795 A JP19090795 A JP 19090795A JP 19090795 A JP19090795 A JP 19090795A JP 3145013 B2 JP3145013 B2 JP 3145013B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は湿分存在下で硬化す
る室温硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、たとえば変成シリコーン系樹脂と
して知られるような、末端に加水分解性ケイ素基を有す
る各種の有機重合体の硬化反応を利用して、シーリング
材、接着剤等に使用する方法はよく知られており、工業
的に有用な方法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そのような末端に加水
分解性ケイ素基を有する有機重合体は、たとえば特公昭
45−36319、特公昭46−17553、特公昭6
1−18582等に提案されている。
【0004】また末端に加水分解性ケイ素基を有する有
機重合体のうち、特に加水分解性ケイ素基としてアルコ
キシシリル基を有する有機重合体では、室温硬化性を付
与するためにいわゆる硬化触媒を使用することが通常行
われる。そのような硬化触媒としては、カルボン酸の金
属塩等有機金属化合物、酸性または塩基性化合物等が知
られており、なかでもスズのカルボン酸塩やその他のス
ズ化合物が一般的である。
【0005】しかし、ジブチルスズジラウレート、ジブ
チルスズジアセテート等の4価のスズ化合物を触媒とし
て使用し、前記の公知例に提案されている比較的短い分
子量のポリエーテル化合物をジハロゲン化合物でつなぎ
あわせて高分子量化した後加水分解性ケイ素基を導入す
る方法により製造された、加水分解性ケイ素基を有する
有機重合体と、充填剤などからなる配合物を硬化させた
場合、硬化速度が充分に満足できるものではなく、特に
配合物の大気に接した表面から遠い部分、いわゆる深部
の硬化速度が不充分であった。
【0006】そのような欠点を解消する試みとして、特
公平1−58219にはジアルキルスズオキシドとエス
テル化合物との反応物を硬化触媒として用いる方法が提
案されている。そのようなスズ化合物をたとえば特公昭
63−31514などで従来から知られている分子内に
加水分解性ケイ素基を有する有機重合体と組み合わせて
使用した場合でも低温での硬化性が充分とはいえなかっ
た。また特開昭61−141761にはジアルキルスズ
ビスアセチルアセトナート化合物を硬化触媒として用い
る方法も提案されており、室温および低温での硬化性も
改善されている。しかし従来知られている特公昭45−
36319、特公昭46−17553、特公昭61−1
8582等に提案されている有機重合体との組み合わせ
では表面層の硬化の速さに比べて内部の硬化性は充分と
はいえなかった。
【0007】他方、加水分解性ケイ素基を有する有機重
合体として特開平3−43449および特開平3−79
627に記載された複合金属シアン化物錯体を触媒とし
て製造したポリオキシアルキレン重合体から製造される
加水分解性ケイ素基を含有する有機重合体を使用した場
合、硬化性、特に深部の硬化速度は著しく改善される
が、一方で触媒を含有する配合物の粘度が貯蔵中に上昇
してしまい、使用上不都合を生じる場合があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は貯蔵安定性と深
部の低温での硬化性を同時に満足させることを目的とす
る、下記の発明である。
【0009】下記の有機重合体(A)および下記のスズ
化合物(B)を含有する室温硬化性組成物。
【0010】(有機重合体(A))開始剤および触媒と
しての複合金属シアン化物錯体(D)の存在下アルキレ
ンオキシドを重合させて得られる水酸基含有ポリオキシ
アルキレン重合体(E)から誘導され、式(1)で表さ
れる加水分解性ケイ素基を有し、かつイオン性不純物の
総量が50ppm以下である有機重合体(A)。
【0011】−R2 −SiXa1 3-a・・・(1)
【0012】式中、R1 は炭素数1〜20の置換または
非置換の1価の炭化水素基であり、R2 は2価の有機基
であり、Xは水酸基または加水分解性基であり、aは1
〜3の整数である。
【0013】(スズ化合物(B))下記一般式(2)ま
たは(3)で表されるスズ化合物の少なくとも1種(B
−1)および/またはスズ化合物(B−1)と加水分解
性ケイ素基を含有する化合物(C)との混合物ないし反
応物(B−2)。 あるいは水酸基を有する化合物、アセチルアセトンおよ
びアセト酢酸エチルから選ばれる少なくとも1種とR0 2
SnOで表されるスズオキシド(ただしR0 は炭素数1
〜20の1価の炭化水素基である。)とを反応させて得
られる反応生成物および/または該反応生成物と加水分
解性ケイ素基を含有する化合物(C)との混合物ないし
反応物。
【0014】R0 2Sn(OZ)2 ・・・(2) [R0 2Sn(OZ)]2 O・・・(3)
【0015】式中R0 は炭素数1〜20の1価の炭化水
素基であり、Zは炭素数1〜20の1価の炭化水素基、
または分子内でSnに対して配位結合を形成しうる部分
を有する有機基である。各々のR0 およびZは同一であ
ってもよく、異なってもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】
[有機重合体]有機重合体(A)は、開始剤および触媒
としての複合金属シアン化物錯体(D)の存在下アルキ
レンオキシドを重合させて得られる水酸基含有ポリオキ
シアルキレン重合体(E)から誘導される。
【0017】複合金属シアン化物錯体(D)を使用する
ことにより、従来のアルカリ金属触媒を使用するよりM
w /Mn が小さく、より高分子量で、より低粘度の水酸
基含有ポリオキシアルキレン重合体(E)が得られる。
【0018】複合金属シアン化物錯体(D)としては亜
鉛ヘキサシアノコバルテートを主成分とする錯体が好ま
しく、そのエーテルおよび/またはアルコール錯体が特
に好ましい。その組成は本質的に特公昭46−2725
0に記載されているものが使用できる。エーテルとして
はエチレングリコールジメチルエーテル(グライム)、
ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグライム)
等が好ましく、錯体の製造時の取扱いからグライムが特
に好ましい。アルコールとしてはt−ブタノールが好ま
しい。
【0019】開始剤としては2〜10個の活性水素を有
する化合物が好ましく、ポリヒドロキシ化合物が好まし
く、2〜8個、特に2〜4個の水酸基を有するポリヒド
ロキシ化合物が好ましい。具体的にはエチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジ
プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,
4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリ
セリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトー
ル、ジグリセリン、シュークロースおよびこれらにアル
キレンオキシドを反応させて得られる目的物より低分子
量のポリオールがある。これらは1種単独使用でも2種
以上の併用でもよい。また、アリルアルコールのよう
な、不飽和基含有モノヒドロキシ化合物も使用できる。
【0020】本発明の有機重合体(A)は、イオン性不
純物の総量が50ppm以下である。特にイオン性不純
物が、複合金属シアン化物錯体(D)に起因する金属化
合物および/またはアルカリ金属化合物を含むイオン性
不純物である場合に本発明は適する。イオン性不純物が
30ppm以下、さらには20ppm以下であることが
好ましい。
【0021】これらの金属不純物量を低減することによ
り、有機重合体(A)および本発明の硬化性組成物の貯
蔵安定性がより改善される他、硬化触媒の作用を妨げな
いため優れた硬化性が得られる。
【0022】その低減方法としては、下記の(I)〜
(III)の方法が挙げられる。特に複合金属シアン化物錯
体(D)に起因する金属化合物を除去する場合に使用で
きる方法としては (III)がある。(I)の方法がイオン
性不純物を有効に、かつ経済的に低減できるので特に好
ましい。
【0023】(I)重合体に含有されるイオン性不純物
を、重合体に本質的に不溶な塩とした後、該塩を重合体
より除去する方法。具体的にはイオン性不純物と反応し
て重合体に本質的に不溶な塩を形成しうる化合物、水お
よび必要に応じてノニオン系界面活性剤を添加した後、
脱水することにより塩を析出させ、次に該塩を除去する
方法がある。塩を形成しうる化合物としては、塩酸、硫
酸、硝酸、リン酸、ピロリン酸、酸性ピロリン酸ナトリ
ウムなどが好ましい。析出させた塩は、濾過操作や吸着
操作などにより除去できる。
【0024】(II)重合体に溶剤を添加した後、アニオ
ン交換樹脂および/またはカチオン交換樹脂と接触させ
てイオン性不純物を除去する方法。
【0025】(III)pH緩衝剤および任意にアンモニア
とキレート化剤で処理後、複合金属シアン化物錯体
(D)に起因する金属化合物を除去する方法、脂肪族ア
ルコールとキレート化剤を添加後、複合金属シアン化物
錯体(D)に起因する金属化合物を除去する方法、酸化
剤で処理後、複合金属シアン化物錯体(D)に起因する
金属化合物を除去する方法。
【0026】なお、本発明でいうイオン性不純物とは、
複合金属シアン化物錯体(D)に起因する、亜鉛イオ
ン、コバルトイオン、シアンイオン、塩素イオン等のカ
チオンおよびアニオン;有機重合体(A)を製造する工
程で不純物として混入する、ナトリウムイオン、カリウ
ムイオンのようなアルカリ金属イオン、ハロゲンイオ
ン;有機重合体(A)を製造する工程でポリオキシアル
キレンが酸化をうけて生成したカルボキシレートイオ
ン;有機重合体(A)を製造する工程でエステル結合、
カーボネート結合などを形成させるときに添加した触媒
金属塩などのすべてのアニオン、カチオンを含む。
【0027】有機重合体(A)は水酸基含有ポリオキシ
アルキレン重合体(E)の水酸基における水素原子を、
式(1)に置換したものが好ましい。
【0028】本発明に使用するポリオキシアルキレン重
合体(E)の1分子当たりの水酸基の数は2〜10個で
あることが好ましい。粘度、強度と伸び等の物性のバラ
ンスから2〜8個、特に2〜4個であることが特に好ま
しい。
【0029】好ましい重合体(E)はポリオキシプロピ
レンジオール、ポリオキシプロピレントリオールおよび
ポリオキシプロピレンテトラオールである。また、下記
(イ)や(ニ)の方法に用いる場合、ポリオキシプロピ
レングリコールモノアリルエーテルなどの不飽和基末端
ポリオキシアルキレンモノオールも使用できる。
【0030】ポリオキシアルキレン重合体(E)の水酸
基価換算分子量は5000〜30000が好ましく、8
000〜30000がより好ましい。
【0031】本発明の水酸基価換算分子量は末端水酸基
を含有するポリオキシアルキレン重合体(E)を製造す
るときに使用した開始剤の官能基数と重合体のポリオキ
シアルキレンの水酸基当たりの分子量の積で計算した分
子量のことをいう。
【0032】有機重合体(A)は式(1)で表される加
水分解性ケイ素基を有する。
【0033】−R2 −SiXa1 3-a・・・(1)
【0034】式中、R1 は炭素数1〜20の置換または
非置換の1価の炭化水素基であり、R2 は2価の有機基
であり、Xは水酸基または加水分解性基であり、aは1
〜3の整数である。
【0035】式(1)中のRは2価の有機基である。R
1 は炭素数1〜20の置換または非置換の1価の炭化水
素基であり、好ましくは炭素数8以下のアルキル基、フ
ェニル基やフルオロアルキル基である。特に好ましく
は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキ
シル基、シクロヘキシル基、フェニル基等である。
【0036】Xは水酸基または加水分解性基であり、加
水分解性基としては、たとえばハロゲン原子、アルコキ
シ基、アシルオキシ基、アミド基、アミノ基、アミノオ
キシ基、ケトキシメート基、ヒドリド基がある。これら
のうち炭素原子を有する加水分解性基の炭素数は6以
下、特には4以下が好ましい。好ましいXとしては炭素
数4以下の低級アルコキシ基、特にメトキシ基、エトキ
シ基、プロポキシ基などが例示できる。aは1〜3の整
数であり、2または3が好ましい。
【0037】次に有機重合体(A)の製造方法について
説明する。本発明における有機重合体(A)は、下記
(イ)〜(ニ)に述べるような方法により水酸基含有ポ
リオキシアルキレン重合体(E)の末端に加水分解性ケ
イ素基を導入できる。そのような化合物は室温で液状で
あり、かつ、硬化体が比較的低温でも柔軟性を保持し、
シーリング材、接着剤などに利用する場合、好ましい特
性を備えている。
【0038】(イ)重合体(E)の末端不飽和基導入物
(G)と式(4)で表される水素化ケイ素化合物を反応
させる方法。
【0039】HSiXa1 3-a・・・(4)
【0040】ただし、式中R1 、X、aは前記に同じで
ある。
【0041】ここで、重合体(E)の末端不飽和基導入
物(G)とは重合体(E)の末端の少なくとも1個に不
飽和基を導入したものである。重合体(E)の末端不飽
和基導入物(G)を得る方法としては、重合体(E)の
末端水酸基OHをOM(Mはアルカリ金属)とした後、
塩化アリル等の不飽和基含有ハロゲン化炭化水素と反応
させる方法あるいは不飽和基および水酸基と反応しうる
官能基を有する化合物を重合体(E)と反応させて、エ
ステル結合、ウレタン結合、カーボネート結合などによ
り結合させる方法がある。さらに、重合体(E)の製造
においてアルキレンオキシドを重合する際に、アリルグ
リシジルエーテルなどの不飽和基含有アルキレンオキシ
ドを共重合させることにより側鎖に不飽和基を導入する
方法や開始剤として末端不飽和基含有モノヒドロキシ化
合物を用いることによっても得られる。
【0042】(ロ)イソシアネート基と式(1)で表さ
れる加水分解性ケイ素基を有する化合物と重合体(E)
を反応させる方法。
【0043】(ハ)重合体(E)とトリレンジイソシア
ネートなどのポリイソシアネート化合物を反応させてイ
ソシアネート基末端とした後、該イソシアネート基に式
(5)で表されるケイ素化合物のW基を反応させる方
法。
【0044】R1 3-a−SiXa −R3 W・・・(5)
【0045】ただし、式中R1 、X、aは前記に同じで
あり、R3 は2価の有機基であり、Wは水酸基、カルボ
キシル基、メルカプト基およびアミノ基(1級または2
級)から選ばれた活性水素含有基である。
【0046】(ニ)重合体(E)の末端不飽和基導入物
(G)の不飽和基と、Wがメルカプト基である式(5)
で表されるケイ素化合物のメルカプト基を反応させる方
法。
【0047】イオン性不純物の除去は上記(イ)〜
(ニ)の各手順において各ケイ素化合物を反応させる
前、等の適当な段階で行うことが好ましく、その総量を
50ppm以下とする。すなわち、下記の方法が例示で
きる。
【0048】重合体(E)に含有されるイオン性不純物
を、重合体(E)に本質的に不溶な塩とした後、該塩を
重合体(E)より除去することにより重合体(E)に含
有されるイオン性不純物を50ppm以下とした後、重
合体(E)に加水分解性ケイ素基を導入し、有機重合体
(A)とする。
【0049】重合体(E)の末端不飽和基導入物(G)
に含有されるイオン性不純物を、末端不飽和基導入物
(G)に本質的に不溶な塩とした後、該塩を末端不飽和
基導入物(G)より除去することにより末端不飽和基導
入物(G)に含有されるイオン性不純物を50ppm以
下とした後、末端不飽和基導入物(G)と式(4)で表
される水素化ケイ素化合物と反応させ、有機重合体
(A)とする。
【0050】本発明における有機重合体(A)の分子量
は、原料である重合体(E)の水酸基価換算価分子量に
基づいて算出される。該分子量は5000〜30000
が好ましい。5000より低いと硬化体が硬く、かつ伸
びが低いものとなり、30000を超えると硬化体の柔
軟性および伸びは問題ないが、該重合体自体の粘度が著
しく高くなり、実用性が低くなる。特に8000〜30
000が好ましい。
【0051】[スズ化合物(B)]本発明においては下
記一般式(2)または(3)で表されるスズ化合物の少
なくとも1種(B−1)および/またはスズ化合物(B
−1)と加水分解性ケイ素基を含有する化合物(C)と
の混合物ないし反応物(B−2)を使用する。あるいは
水酸基を有する化合物、アセチルアセトンおよびアセト
酢酸エチルから選ばれる少なくとも1種とR0 2SnOで
表されるスズオキシド(ただしR0 は炭素数1〜20の
1価の炭化水素基である。)とを反応させて得られる反
応生成物および/または該反応生成物と加水分解性ケイ
素基を含有する化合物(C)との混合物ないし反応物を
使用する。
【0052】R0 2Sn(OZ)2 ・・・(2) [R0 2Sn(OZ)]2 O・・・(3)
【0053】式中R0 は炭素数1〜20の1価の炭化水
素基であり、Zは炭素数1〜20の1価の炭化水素基、
または分子内でSnに対して配位結合を形成しうる部分
を有する有機基である。各々のR0 およびZは同一であ
ってもよく、異なってもよい。
【0054】スズ化合物(B−1)は、R0 2SnOで表
されるスズオキシドと水酸基を有する化合物、アセチル
アセトンおよびアセト酢酸エチルから選ばれる少なくと
も1種とを反応させて得られることにより得られる。
【0055】なおR0 は前述の基と同じ基であり、具体
的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロ
ピル基、n−ブチル基、n−アミル基、i−アミル基、
n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基、
2−エチルヘキシル基、ラウリル基、ステアリル基、フ
ェニル基等が挙げられる。
【0056】R0 2SnOの具体例としては、たとえば
(CH32 SnO、(C252SnO、(C492
SnO、(C8172 SnO、(C652 SnO
等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0057】R0 2SnOと反応させる水酸基を有する化
合物としては、たとえば、メタノール、エタノール、n
−ブタノール、2−エチルヘキサノール、ラウリルアル
コール等のアルコール;ノニルフェノール等のフェノー
ル類;アセチルアセトン;アセト酢酸エチル;プロパノ
ールアミン、エタノールアミン、ジメチルプロパノール
アミン、ジエタノールアミン等のアミノアルコール;メ
ルカプトプロパノール等のメルカプトアルコール等が挙
げられるが、これらに限定されない。
【0058】混合物ないし反応物(B−2)は加水分解
性ケイ素基を含有する化合物(C)とスズ化合物(B−
1)とから得られる。加水分解性ケイ素基を含有する化
合物(C)とスズ化合物(B−1)は単なる混合物であ
っても、反応物となっていてもよく、それらが共存して
いてもよい。
【0059】加水分解性ケイ素基を含有する化合物
(C)としては水酸基および/または加水分解性基の結
合したケイ素原子を含む加水分解性ケイ素基を有する化
合物を使用できる。特に、下記一般式(6)で表される
ケイ素化合物が好ましい。
【0060】R4 bSiX1 4-b ・・・(6)
【0061】式中、R4 は炭素数1〜20の置換または
非置換の1価の炭化水素基であり、X1 は水酸基または
加水分解性基であり、bは0〜3の整数である。
【0062】R4 は炭素数1〜20の置換もしくは非置
換の1価の炭化水素基であり、好ましくは炭素数8以下
のアルキル基、フェニル基またはフルオロアルキル基で
ある。特に好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル
基、プロペニル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキ
シル基、フェニル基等である。
【0063】X1 は水酸基または加水分解性基であり、
加水分解性基としては、たとえばハロゲン原子、アルコ
キシ基、アシルオキシ基、アミド基、アミノ基、アミノ
オキシ基、ケトキシメート基、ヒドリド基がある。これ
らのうち炭素原子を有する加水分解性基の炭素数は6以
下、特には4以下が好ましい。好ましいXとしては炭素
数4以下の低級アルコキシ基、特にメトキシ基、エトキ
シ基、プロポキシ基などが例示できる。
【0064】具体的にはテトラエチルシリケート、テト
ラメチルシリケート等のテトラアルコキシシラン;トリ
メトキシメチルシラン、トリエトキシメチルシラン、ト
リメトキシビニルシラン等のトリアルコキシシラン;ジ
メトキシジメチルシラン、ジエトキシジメチルシラン等
のジアルコキシシラン;メトキシトリメチルシラン、エ
トキシトリメチルシラン等のモノアルコキシシラン、ま
たはそれらの加水分解物あるいは部分加水分解物が挙げ
られる。
【0065】また、クロロトリメチルシラン、ジクロロ
ジメチルシラン等のクロロシラン、ジメチルジアセトキ
シシラン、ビニルトリアセトキシシラン等のアセトキシ
シラン、N−トリメチルシリルアセトアミド等、または
それらの加水分解物あるいは部分加水分解物も挙げられ
る。
【0066】取扱の容易さや、硬化体の物性への影響を
考えるとアルコキシシラン、特にジアルコキシシランが
好ましい。また、これらのケイ素化合物の部分縮合物も
使用できる。
【0067】混合物ないし反応物(B−2)は加水分解
性ケイ素基を含有する化合物(C)とスズ化合物(B−
1)とを窒素置換したフラスコ中で、常温〜180℃で
1〜10時間撹拌することによって得ることが好まし
い。
【0068】また、加水分解性ケイ素基を含有する化合
物(C)とスズ化合物(B−1)の使用割合は任意に選
択でき、低温硬化性を顕著に改善するためには(F)/
(B)=1/0.1〜1/10の範囲が好ましく、
(F)/(B)=1/0.5〜1/5が特に好ましい。
【0069】スズ化合物(B−1)としては化3または
化4で表される化合物が特に好ましい。
【0070】
【化3】
【0071】式中、Rは炭素数1〜20の1価の炭化水
素基であり、Yは炭素数1〜8の炭化水素基、ハロゲン
化炭化水素基、シアノアルキル基、アルコキシ基、ハロ
ゲン化アルコキシ基、シアノアルコキシ基およびアミノ
基よりなる群から選ばれた基である。各々のRおよびY
は同一であってもよく、異なってもよい。
【0072】
【化4】
【0073】式中、Rは炭素数1〜20の1価の炭化水
素基であり、Yは炭素数1〜8の炭化水素基、ハロゲン
化炭化水素基、シアノアルキル基、アルコキシ基、ハロ
ゲン化アルコキシ基、シアノアルコキシ基およびアミノ
基よりなる群から選ばれた基である。各々のRおよびY
は同一であってもよく、異なってもよい。
【0074】また、上記硬化触媒としてのスズ化合物
(B)の使用にあたっては単独あるいは2種以上を組み
合わせて使用してもよく、あるいは上記以外の他の触媒
と併用して使用してもよい。
【0075】これら硬化触媒としてのスズ化合物(B)
の使用量は、有機重合体(A)100重量部に対し、
0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部で
ある。0.01重量部未満になるとポットライフは長い
が、硬化速度が不充分となり、10重量部を超えると耐
熱性等の物性に悪影響が出るので好ましくない。
【0076】本発明においては任意に充填剤を使用でき
る。充填剤の使用量は有機重合体(A)に対して0〜1
000重量%、特に50〜250重量%が好ましい。充
填剤の具体例としては以下のものが挙げられる。これら
の充填剤は単独で用いてもよく、2種以上併用してもよ
い。
【0077】充填剤としては炭酸カルシウム、フューム
シリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸および
カーボンブラック、炭酸マグネシウム、ケイソウ土、焼
成クレー、クレー、タルク、酸化チタン、ベントナイ
ト、有機ベントナイト、酸化第二鉄、酸化亜鉛、活性亜
鉛華、シラスバルーン、木粉、パルプ、木綿チップ、マ
イカ、くるみ穀粉、もみ穀粉、グラファイト、アルミニ
ウム微粉末、フリント粉末等の粉体状充填剤、石綿、ガ
ラス繊維、ガラスフィラメント、炭素繊維、ケブラー繊
維、ポリエチレンファイバー等の繊維状充填剤が挙げら
れる。
【0078】本発明においては任意に可塑剤が使用でき
る。可塑剤としては、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジ
ブチル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ブチルベンジ
ル等のフタル酸エステル類;アジピン酸ジオクチル、コ
ハク酸ジイソデシル、セバシン酸ジブチル、オレイン酸
ブチル等の脂肪族カルボン酸エステル;ペンタエリスリ
トールエステルなどのアルコールエステル類;リン酸ト
リオクチル、リン酸トリクレジル等のリン酸エステル
類;エポキシ化大豆油、4,5−エポキシヘキサヒドロ
フタル酸ジオクチル、エポキシステアリン酸ベンジル等
のエポキシ可塑剤;塩素化パラフィンが単独または2種
以上の混合物で使用できる。
【0079】本発明の組成物は、さらに公知の種々の添
加剤等を含むことができる。添加剤としては、フェノー
ル樹脂、エポキシ樹脂等の接着性付与剤、水添ひまし油
等のチキソ性付与剤、顔料、各種の老化防止剤、紫外線
吸収剤等が使用できる。
【0080】
【実施例】以下に本発明を実施例(例1〜6、15〜2
0)および比較例(例7〜14、21〜31)により具
体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。最
初に合成例1〜7により有機重合体(A)の原料である
有機重合体P1〜P7(ただしP7は比較のための有機
重合体)の製造例を示す。
【0081】次に加水分解性ケイ素基を有する有機重合
体の硬化を促進するための触媒として使用するスズ化合
物(C1〜C5)の製造例を合成例8〜12に示す。ス
ズ化合物C6はジブチルスズビスアセチルアセトナート
(日本化学産業製ナーセムスズ)、スズ化合物C7はジ
ブチルスズジラウレートである。なお、部は重量部を示
す。
【0082】[合成例1]分子量1000のグリセリン
−プロピレンオキシド付加物を開始剤とし、亜鉛ヘキサ
シアノコバルテートグライム錯体を触媒として、プロピ
レンオキシドの重合を行い、水酸基価11.2mgKO
H/g、25℃での粘度7000cPのポリオキシプロ
ピレントリオールを得た。続いてポリオキシプロピレン
トリオールの水酸基に対して1.1倍当量のナトリウム
メトキシドを添加してからメタノールを留去し、塩化ア
リルを添加して末端水酸基をアリルオキシ基に変換し不
純物として金属塩を含んだ有機重合体(P1)を得た。
【0083】[合成例2]エチレングリコールを開始剤
とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体を触
媒として、プロピレンオキシドの重合を行い、水酸基価
9.3mgKOH/g、25℃での粘度が8000cP
のポリオキシプロピレンジオールを得た。合成例1記載
の方法で末端水酸基をアリルオキシ基に変換し不純物と
して金属塩を含んだ有機重合体(P2)を得た。
【0084】[合成例3]エチレングリコールを開始剤
とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体を触
媒として、プロピレンオキシドの重合を行い、水酸基価
5.6mgKOH/g、25℃での粘度が17000c
Pのポリオキシプロピレンジオールを得た。続いて合成
例1記載の方法で末端水酸基をアリルオキシ基に変換し
不純物として金属塩を含んだ有機重合体(P3)を得
た。
【0085】[合成例4]分子量1000のペンタエリ
スリトール−プロピレンオキシド付加物を開始剤とし、
亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体を触媒とし
て、プロピレンオキシドの重合を行い、水酸基価13.
2mgKOH/g、25℃での粘度が6000cPのポ
リオキシプロピレンテトラオールを得た。合成例1記載
の方法で末端水酸基をアリルオキシ基に変換し不純物と
して金属塩を含んだ有機重合体(P4)を得た。
【0086】[合成例5]合成例3で得たポリオキシプ
ロピレンジオールと合成例1で得たポリオキシプロピレ
ントリオールを重量比2対1で混合したのち、合成例1
記載の方法で末端水酸基をアリルオキシ基に変換し不純
物として金属塩を含んだ有機重合体(P5)を得た。
【0087】[合成例6]合成例3で得たポリオキシプ
ロピレンジオールと合成例4で得たポリオキシプロピレ
ンテトラオールを重量比4対1で混合したのち、合成例
1記載の方法で末端水酸基をアリルオキシ基に変換し不
純物として金属塩を含んだ有機重合体(P6)を得た。
【0088】[合成例7]特公昭59−25808記載
の方法に従い水酸基価換算分子量3000のポリオキシ
プロピレンジオール4モルに対し、3モルのクロロブロ
モメタンをアルカリ存在下に反応させたのち塩化アリル
を添加して末端水酸基をアリルオキシ基に変換して金属
塩を含んだ有機重合体(P7)を得た。
【0089】[合成例8]ガラス製反応器中でトルエン
150cm3 にジブチルスズオキシド49.8g(0.
2モル)を加え、2−エチルヘキサノール26.0g
(0.2モル)を添加して、加熱撹拌下トルエンと共沸
してくる水を除去しながら、理論量の水が留去し終わる
まで反応させた。微量の沈殿物を除去するために濾過を
行い、さらにトルエンを減圧下で留去し淡黄色の液体
(C1)が得られた。(C492 Sn[(OCH2
CH(C25 )C492 が生成していることを確
認した。
【0090】[合成例9]ガラス製反応器中でトルエン
150cm3 にジブチルスズオキシド49.8g(0.
2モル)を加え、2−エチルヘキサノール13.0g
(0.1モル)を添加して、加熱撹拌下トルエンと共沸
してくる水を除去しながら、理論量の水が留去し終わる
まで反応させた。その後アセチルアセトン10.0g
(0.1モル)を加え、さらにトルエンと共沸してくる
水を除去しながら、理論量の水が留去し終わるまで反応
させた。微量の沈殿物を除去するために濾過を行い、さ
らにトルエンを減圧下で留去し淡黄色の液体(C2)が
得られた。化5で表される化合物が生成していることを
確認した。
【0091】
【化5】
【0092】[合成例10]ガラス製反応器中でトルエ
ン150cm3 にジブチルスズオキシド49.8g
(0.2モル)を加え、アセト酢酸エチル26.0g
(0.2モル)を添加して、加熱撹拌下トルエンと共沸
してくる水を除去しながら、理論量の水が留去し終わる
まで反応させた。微量の沈殿物を除去するために濾過を
行い、さらにトルエンを減圧下で留去し淡黄色の液体が
得られた。化6で表される化合物が生成していることを
確認した。そこへジメチルジメトキシシラン24.0g
(0.2モル)を加えて100℃で2時間加熱撹拌し、
淡黄色の液体(C3)が得られた。
【0093】
【化6】
【0094】[合成例11]ガラス製反応器中に合成例
9で得られた淡黄色の液体C2を35.7gとり、ジメ
チルジメトキシシラン18.0gを加え100℃で3時
間加熱撹拌し、淡黄色の液体(C4)が得られた。
【0095】[合成例12]ガラス製反応器中にジブチ
ルスズビスアセチルアセトナート(日本化学産業製ナー
セムスズ)を35.7gとり、ジメチルジメトキシシラ
ン18.0gを加え100℃で3時間加熱撹拌し、淡黄
色の液体(C5)が得られた。
【0096】[例1〜14]有機重合体P1〜P7を精
製法ア〜イで精製し、その残存金属イオン量(単位:p
pm)を測定した。有機重合体P1〜P7の精製後粘度
(単位:cP)も併せて表1〜2に示す。
【0097】続いて白金触媒を用いた公知の方法によっ
て有機重合体末端にメチルジメトキシシリルプロピル基
を導入し、有機重合体S1〜S14を得た。有機重合体
S1〜S14の製造後粘度(単位:cP)も表に示す。
なお末端基としてのメチルジメトキシシリルプロピル基
の含有量は有機重合体1g当たり0.11mmol〜
0.17mmolの範囲である。得られた有機重合体S
1〜S14の残存金属イオン量は、メチルジメトキシシ
リルプロピル基導入前と変わらなかった。
【0098】[例15〜31]有機重合体(S1〜S1
4)100部に対し、炭酸カルシウム160部、酸化チ
タン20部、フタル酸ジオクチル60部、水添ヒマシ油
5部、フェノール系酸化防止剤1部を加えて混練しなが
ら加熱脱水し、ビニルトリメトキシシラン1部、3−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン1部を加え窒素雰囲気
下で混練した後、スズ化合物(C1〜C7)を加えてさ
らに混練して、硬化性組成物を得た。
【0099】硬化性組成物の製造直後の粘度(製造後粘
度)(単位:cP)および50℃で14日貯蔵した後の
粘度(貯蔵後粘度)(単位:cP)を測定した。結果を
表3〜5に示す。
【0100】直径4cmの円筒形のカップ中に3cmの
厚みになるように硬化性組成物を流し込み、5℃、45
%湿度の雰囲気下に24時間放置した。その後にJIS
K2530に準拠した針入度計を用い、表面から深さ
方向への硬化の様子を測定した。結果を表3〜5に示
す。針入度が大きい方が表面からの硬化が進んでいない
ことを表す。
【0101】(精製法ア)金属塩等を不純物として含む
有機重合体1kgに対し、末端10重量%にエチレンオ
キシドをブロック重合させた分子量10000のポリオ
キシプロピレン重合体5g、水50gおよび酸性ピロリ
ン酸ナトリウム10gを加え、90℃で1時間撹拌し
た。続いて90℃、減圧下で水を留去したのち、キョー
ワード600(合成マグネシムシリケート、協和化学社
製)を10gを加え、90℃で1時間減圧脱水してから
ヘキサン2リットルを加えて有機重合体を溶解し、濾紙
を使用して不溶物を濾過して除去した。その後ヘキサン
を減圧下で留去して、精製物を得た。
【0102】(精製法イ)金属塩等を不純物として含む
有機重合体1kgをヘキサン3kgに溶解し、3重量%
硫酸水1kgを加え、1時間撹拌したが全体が乳濁して
しまった。3日間室温で放置したが全体の5分の1程度
最上層にやや透明なヘキサン層が分離したため、デカン
テーションでヘキサン層を分け、減圧下でヘキサンを留
去して、精製物を得た。
【0103】
【表1】
【0104】
【表2】
【0105】
【表3】
【0106】
【表4】
【0107】
【表5】
【0108】
【発明の効果】本発明の硬化性組成物は貯蔵安定性が著
しく改善され、かつ低温での硬化性が良好であるという
効果を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−126514(JP,A) 特開 平8−231707(JP,A) 特開 平6−200013(JP,A) 特表 平6−502438(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 1/00 - 101/16 C08G 65/00 - 65/48

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の有機重合体(A)および下記のスズ
    化合物(B)を含有する室温硬化性組成物。 (有機重合体(A))開始剤および触媒としての複合金
    属シアン化物錯体(D)の存在下アルキレンオキシドを
    重合させて得られる水酸基含有ポリオキシアルキレン重
    合体(E)から誘導され、式(1)で表される加水分解
    性ケイ素基を有し、かつイオン性不純物の総量が50p
    pm以下である有機重合体(A)。 −R2 −SiXa1 3-a・・・(1) 式中、R1 は炭素数1〜20の置換または非置換の1価
    の炭化水素基であり、R2 は2価の有機基であり、Xは
    水酸基または加水分解性基であり、aは1〜3の整数で
    ある。 (スズ化合物(B))下記一般式(2)または(3)で
    表されるスズ化合物の少なくとも1種(B−1)および
    /またはスズ化合物(B−1)と加水分解性ケイ素基を
    含有する化合物(C)との混合物ないし反応物(B−
    2)。 R0 2Sn(OZ)2 ・・・(2) [R0 2Sn(OZ)]2 O・・・(3) 式中R0 は炭素数1〜20の1価の炭化水素基であり、
    Zは炭素数1〜20の1価の炭化水素基、または分子内
    でSnに対して配位結合を形成しうる部分を有する有機
    基である。各々のR0 およびZは同一であってもよく、
    異なってもよい。
  2. 【請求項2】下記の有機重合体(A)および下記のスズ
    化合物(B)を含有する室温硬化性組成物。 (有機重合体(A))開始剤および触媒としての複合金
    属シアン化物錯体(D)の存在下アルキレンオキシドを
    重合させて得られる水酸基含有ポリオキシアルキレン重
    合体(E)から誘導され、式(1)で表される加水分解
    性ケイ素基を有し、かつイオン性不純物の総量が50p
    pm以下である有機重合体(A)。 −R2 −SiXa1 3-a・・・(1) 式中、R1 は炭素数1〜20の置換または非置換の1価
    の炭化水素基であり、R2 は2価の有機基であり、Xは
    水酸基または加水分解性基であり、aは1〜3の整数で
    ある。 (スズ化合物(B))水酸基を有する化合物、アセチル
    アセトンおよびアセト酢酸エチルから選ばれる少なくと
    も1種とR0 2SnOで表されるスズオキシド(ただしR
    0 は炭素数1〜20の1価の炭化水素基である。)とを
    反応させて得られる反応生成物および/または該反応生
    成物と加水分解性ケイ素基を含有する化合物(C)との
    混合物ないし反応物。
  3. 【請求項3】スズ化合物(B)が化1または化2で表さ
    れる化合物である、請求項1または2の室温硬化性組成
    物。 【化1】 式中、Rは炭素数1〜20の1価の炭化水素基であり、
    Yは炭素数1〜8の炭化水素基、ハロゲン化炭化水素
    基、シアノアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アル
    コキシ基、シアノアルコキシ基およびアミノ基よりなる
    群から選ばれた基である。各々のRおよびYは同一であ
    ってもよく、異なってもよい。 【化2】 式中、Rは炭素数1〜20の1価の炭化水素基であり、
    Yは炭素数1〜8の炭化水素基、ハロゲン化炭化水素
    基、シアノアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アル
    コキシ基、シアノアルコキシ基およびアミノ基よりなる
    群から選ばれた基である。各々のRおよびYは同一であ
    ってもよく、異なってもよい。
  4. 【請求項4】イオン性不純物が、複合金属シアン化物錯
    体(D)に起因する金属化合物および/またはアルカリ
    金属化合物を含むイオン性不純物である、請求項1〜3
    のいずれかの室温硬化性組成物。
  5. 【請求項5】有機重合体(A)が、重合体(E)に含有
    されるイオン性不純物を、重合体(E)に本質的に不溶
    な塩とした後、該塩を重合体(E)より除去することに
    より重合体(E)に含有されるイオン性不純物を50p
    pm以下とした後、重合体(E)に加水分解性ケイ素基
    を導入して得られる有機重合体である、請求項1〜4の
    いずれかの室温硬化性組成物。
  6. 【請求項6】有機重合体(A)が、重合体(E)の末端
    不飽和基導入物(G)に含有されるイオン性不純物を、
    末端不飽和基導入物(G)に本質的に不溶な塩とした
    後、該塩を末端不飽和基導入物(G)より除去すること
    により末端不飽和基導入物(G)に含有されるイオン性
    不純物を50ppm以下とした後、末端不飽和基導入物
    (G)と式(4)で表される水素化ケイ素化合物と反応
    させることにより得られる有機重合体である、請求項1
    〜4のいずれかの室温硬化性組成物。 HSiXa1 3-a・・・(4) 式中、R1 は炭素数1〜20の置換または非置換の1価
    の炭化水素基であり、Xは水酸基または加水分解性基で
    あり、aは1〜3の整数である。
  7. 【請求項7】重合体(E)の水酸基価換算分子量が50
    00〜30000である、請求項1〜6のいずれかの室
    温硬化性組成物。
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