JP3144535B2 - セラミックヒータ - Google Patents

セラミックヒータ

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JP3144535B2 JP18438495A JP18438495A JP3144535B2 JP 3144535 B2 JP3144535 B2 JP 3144535B2 JP 18438495 A JP18438495 A JP 18438495A JP 18438495 A JP18438495 A JP 18438495A JP 3144535 B2 JP3144535 B2 JP 3144535B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、絶縁性焼結体の内
部に無機導電材からなる棒状のセラミック発熱体を埋設
してなるセラミックヒータに関するもので、内燃機関
(例えば、ディーゼルエンジン等)の始動補助装置とし
て用いられるグロープラグや、センサの加熱手段、暖房
装置の加熱手段等に用いられる技術である。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばグロープラグには、図6に
示されるセラミックヒータ100が用いられている。こ
のセラミックヒータ100は、無機導電材である発熱コ
イル101(タングステン線をコイル状に形成したも
の)を略U字形に設け、絶縁性焼結体102(例えば、
窒化硅素質焼結体)の内部に埋設したものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このセラミックヒータ
100は、図4に示すように、定電圧(例えば、11
V)に対して過電圧(例えば、14V)が印加された場
合、発熱コイル自身が自己温度制御機能を有さないた
め、定格温度(実線Aで示すように、例えば1100
℃)に対して高温(実線αで示すように、例えば150
0℃)に昇温し、発熱コイル101の耐久性が劣化する
不具合があった。
【0004】この種の不具合を解決する手段として、抵
抗値の異なる材質よりなる2種類の発熱コイルを接合
し、抵抗値の小さい発熱コイルに自己温度制御機能を持
たせる技術が知られている。しかるに、接合された発熱
コイル自身に自己温度制御機能を持たせるためには、上
述のように、2種類の発熱コイルを接合するために、部
品点数が増加するとともに、製造工程が増加して作業性
が劣化するとともに、製造コストが増加する要因となる
不具合があった。
【0005】
【発明の目的】本発明は、上記の事情に鑑みてなされた
もので、その目的は、2種類の発熱コイルを接合するこ
となく、自己温度制御機能をもたせて過電圧印加時にお
ける温度上昇を抑えることのできるセラミックヒータの
提供にある。
【0006】
〔請求項1の手段〕
セラミックヒータは、半断面における先端側が略半円状
を呈し、絶縁性焼結体の内部に無機導電材からなる棒状
のセラミック発熱体を埋設してなる。そして、前記セラ
ミックヒータの先端側で前記セラミック発熱体の略U字
状を呈する棒状の主要発熱部が配置され、該主要発熱部
に続けて前記主要発熱部よりも断面積が大きい棒状の主
要抵抗部が配置されていることを特徴とする。
【0007】〔請求項2の手段〕 請求項1のセラミックヒータにおいて、前記セラミック
発熱体の棒状の主要抵抗部の断面積は、棒状の主要発熱
部の断面積より大きく、且つ前記主要発熱部の断面積の
10倍以下に設けられたことを特徴とする。
【0008】〔請求項3の手段〕 請求項1または請求項2のセラミックヒータにおいて、
前記セラミック発熱体は、棒状の主要発熱部の先端から
棒状の主要抵抗部までの長さL1 と、主要抵抗部の長さ
L2 との比が、L1 :L2 =1:1〜3であることを特
徴とする。
【0009】〔請求項4の手段〕請求項1ないし請求項
3のいずれかに記載のセラミックヒータは、内燃機関の
始動補助装置として使用されるグロープラグの発熱手段
として用いられたことを特徴とする。
【0010】
【発明の作用および効果】請求項1のセラミックヒータ
は、棒状のセラミック発熱体の断面積を変化させること
で、抵抗値の大きい部分と、抵抗値の小さい部分とが生
じ、結果的に棒状のセラミック発熱体の断面積の大きい
部分(抵抗値の小さい部分)が自己温度制御機能を奏す
る。このため、過電圧が印加された際におけるセラミッ
クヒータの温度上昇を抑えることができる。また、棒状
のセラミック発熱体を絶縁性焼結体の内部に埋設するこ
とにより、セラミック発熱体の強度不足を補い、長時間
の連続稼働が可能になる。このように、セラミックヒー
タは、セラミックヒータの耐久性を延ばし、信頼性を高
めることができる。
【0011】また、棒状のセラミック発熱体の断面積を
変化させることで、抵抗値の大きい部分と、抵抗値の小
さい部分とを作るため、1つの材質で自己温度制御機能
を持つ主要抵抗部と、発熱機能を持つ主要発熱部とを設
けることができる。このため、従来のように、抵抗値の
異なった材質の発熱コイルを接合することがなく、部品
点数の減少および作業工程の低減によって、製造コスト
を抑えることができる。
【0012】なお、請求項2を採用することで、粉末内
でプレス成形される前の状態における焼成前の棒状のセ
ラミック発熱体は、主要抵抗部の断面積が、主要発熱部
の断面積より大きく、かつ主要発熱部の約10倍の断面
積以下に設けられる。主要抵抗部の断面積を主要発熱部
の断面積より大きく設けることにより、断面積の大きい
主要抵抗部の抵抗値が、断面積の小さい主要発熱部の抵
抗値よりも小さくなり、断面積の大きい主要抵抗部によ
って自己温度制御機能を持たせることができるためであ
る。
【0013】主要抵抗部の断面積を、主要発熱部の断面
積の約10倍より大きく設けると、主要抵抗部の抵抗値
が小さくなりすぎ、自己温度制御機能がなくなる。ま
た、焼成前の棒状のセラミック発熱体は、比較的壊れや
すいため、主要抵抗部の断面積を、主要発熱部の断面積
の約10倍より大きく設けると、棒状のセラミック発熱
体の重量バランスによって、棒状のセラミック発熱体に
亀裂や破損が生じ易い。そして、主要抵抗部の断面積
を、主要発熱部の断面積の10倍以下に設けることによ
り、亀裂や破損が生じ難く、焼成前の棒状のセラミック
発熱体の取扱が容易となり、製造作業が容易となる。
【0014】請求項3を採用し、L2 /L1 ≧1とする
ことで、主要抵抗部の抵抗値が有効に機能し、自己温度
制御機能が顕著になる。また、L2 /L1 >3である
と、全体の抵抗値が大きくなり、温度上昇が遅くなる。
【0015】また、請求項4を採用することにより、自
己温度制御機能を持たせ、かつ製造コストの低いセラミ
ックヒータがグロープラグに採用でき、結果的に、グロ
ープラグの信頼性が向上し、かつコストを抑えることが
できる。
【0016】
【実施例】次に、本発明のセラミックヒータを内燃機関
の始動補助装置として使用されるグロープラグの発熱手
段として用いた実施例を、図面を用いて説明する。 〔第1実施例の構成〕図1ないし図5は実施例を説明す
る図面で、図1はグロープラグの断面図、図2は粉末内
でプレス成形される前における棒状のセラミック発熱体
の側面図、図3はセラミックヒータの斜視図である。
【0017】グロープラグ1は、内燃機関に締結される
略筒状の主体金具2、この主体金具2に挿入されるとと
もに一部が主体金具2の外部へ突出するセラミックヒー
タ3、このセラミックヒータ3のアース電極4を主体金
具2にアース接地させるとともにセラミックヒータ3を
先端側内部に固着する金属外筒5、主体金具2内に配置
されてセラミックヒータ3の通電電極6に接続するリー
ドコイル7、このリードコイル7に接続される端子中軸
8、この端子中軸8を主体金具2内に絶縁保持させるガ
ラスシール9等から構成される。
【0018】主体金具2は、周囲に締結用のネジ2a、
および締結用の六角部2bを備えた筒状金属体で、内燃
機関に締結されることで、車両にアース接地される。セ
ラミックヒータ3は、後述する製造方法によって製造さ
れるもので、略棒状の窒化硅素質焼結体11(窒化硅素
を主体とした絶縁性焼結体)の内部に、略U字形に形成
された棒状のセラミック発熱体12を埋設してなる。
【0019】棒状のセラミック発熱体12は、発熱素材
を略U字型に射出成形した後に焼結されたもので(製造
方法は後述する)、先端側で略U字を呈する断面積が小
さい主要発熱部12aと、この主要発熱部12aより断
面積が大きい主要抵抗部12cとからなる一体なもの
で、この主要抵抗部12cにおける主要発熱部12aと
の接続部分にはテーパ部12bが設けられている。
【0020】棒状のセラミック発熱体12は、主要抵抗
部12cの断面積が、主要発熱部12aの断面積より大
きく、且つ主要発熱部12aの断面積の10倍以下に設
けられている。棒状のセラミック発熱体12は、図2に
示すように、主要発熱部12aの先端から主要抵抗部1
2cまでの長さL1 と、テーパ部12bを含む主要抵抗
部12cの長さL2 との比が、L1 :L2 =1:1〜3
の関係を満足することが望ましい。なお、L2 /L1 ≧
1とすることで、主要抵抗部12cの抵抗値が下がり、
自己温度制御機能が顕著になる。また、L2 /L1 >3
の場合は、セラミック発熱体12全体の抵抗値が大きく
なり、温度上昇が遅くなる不具合が生じる。
【0021】本実施例では、主要発熱部12aの断面積
が約0.8mm2 、テーパ部12bを除く主要抵抗部1
2cの断面積が約3.2mm2 に設けられ、L1 =3m
m、L2 =8mmに設けられている。また、セラミック
ヒータ3の先端から、主要発熱部12aの先端までの距
離αは1mmに設けられ、セラミックヒータ3の外径寸
法βは直径3.5mmに設けられている。
【0022】また、棒状のセラミック発熱体12は、定
格電圧(例えば11V)が印加された場合に、主要発熱
部12a近傍のセラミック発熱体12の表面温度は放射
温度計による測定で1000℃以上(例えば、1100
℃)の定格温度に昇温し、主要抵抗部12c近傍のセラ
ミック発熱体12の表面温度は放射温度計による測定で
1000℃未満となるように設けられている。
【0023】さらに、棒状のセラミック発熱体12の両
端には、上述の通電電極6およびアース電極4がそれぞ
れ接続されており、この通電電極6およびアース電極4
も窒化硅素質焼結体11内に埋設されている。なお、通
電電極6は、セラミックヒータ3の端部(棒状のセラミ
ック発熱体12とは異なった側)において周囲に露出
し、アース電極4は、セラミックヒータ3の中間の外周
において周囲に露出する。
【0024】金属外筒5は、セラミックヒータ3の中間
外周に固着されるとともに、主体金具2の先端内に固着
されて、主体金具2内にセラミックヒータ3を保持する
機能と、セラミックヒータ3のアース電極4を主体金具
2にアース接地する機能とを果たす。
【0025】リードコイル7は、主体金具2内において
絶縁配置されて、通電電極6と端子中軸8とを接続する
もので、通電電極6と端子中軸8とに溶接によって接合
されている。端子中軸8は、外部の通電回路より通電を
受ける接続端子で、図示しない接続具を端子中軸8に固
定するためのナット8aを備える。なお、端子中軸8に
装着された絶縁体8bは、図示しない接続具と主体金具
2とを絶縁させる絶縁リングである。ガラスシール9
は、主体金具2の端部の内側において端子中軸8を絶縁
保持するためのものである。
【0026】次に、グロープラグ1の製造方法を説明す
る。なお、使用される数値や材質は一例であって、用い
られる数値や材質に本願発明が限定されるものではな
い。
【0027】1)平均粒径が0.5μmのW、Ta、N
b、Ti、Mo、Zr、Hf、V、Crより選ばれた少
なくとも1種類以上の硅化物、炭化物あるいは窒化物
(例えば、炭化タングステン=WC、窒化タンタル=T
aN)からなる主体原料に、焼結剤(例えば、窒化硅
素)と、焼結助剤(例えば、Y2 3 、A123 )とを
添加し、所定時間(例えば、72時間)に亘って湿式粉
砕混合する(第1行程)。
【0028】2)第1行程で得られた泥しょうを容器に
空けて所定時間(例えば、12時間)に亘って乾燥する
(第2行程)。 3)第2行程で得られた粉末を混練ニーダー中で、数種
のバインダーを添加し、3時間に亘って混練する(第3
行程)。 4)第3行程で得られた混練物を、ペレタイザーにて約
1mm粒に粉砕する(第4行程)。
【0029】5)第4行程で得られた造粒物を、射出成
形機にて、立体のU字状に形成する。なお、この射出成
形機にて成形される成形物(焼成前の棒状のセラミック
発熱体12)は、焼結後に、主要抵抗部12cの断面積
が主要発熱部12aの断面積より大きく、且つ主要発熱
部12aの断面積の10倍以下となるように設けられ
る。具体的な一例を示すと、焼結前における主要抵抗部
12cの最大径が、主要発熱部12aの最小径より大き
く、且つ最小径の約3倍の径以下に設けられる。そし
て、射出成形された焼成前のセラミック発熱体12の端
部に、通電端子とアース端子とをそれぞれ接続する(第
5行程)。以上の行程によって、焼成前の棒状のセラミ
ック発熱体12が製造される。
【0030】6)平均粒径が0.7μmの窒化硅素を主
要材料とし、Y2 3 、A123 粉末を添加し、粉末を
湿式粉砕混合し、バインダーを加えた後、スプレードラ
イにより混合粉末を得る(第6行程)。 7)第6行程で得られた混合粉末中に、先に作成した焼
成前の棒状のセラミック発熱体12を埋設し(図3参
照)、プレス成形した後、ホットプレス法で、1750
℃、300kg/cm2 の条件下で30分に亘って焼成
して焼結体を得る(第7行程)。
【0031】8)第7行程で得られた焼成体を、略棒状
に研磨し、セラミックヒータ3の外形を仕上げるととも
に、通電端子とアース端子を外部に露出させる(第8行
程)。以上の行程によって、窒化硅素質焼結体11内に
棒状のセラミック発熱体12が埋設されたセラミックヒ
ータ3が完成する。
【0032】9)次に、完成されたセラミックヒータ3
に、金属外筒5およびリードコイル7をろう付け接合す
る(第9行程)。 10)リードコイル7の端を端子中軸8と溶接した後、
主体金具2内に金属外筒5をろう付けし、ガラスシール
9によって端子中軸8を主体金具2内に絶縁保持させる
(第10行程)。 11)最後に、端子中軸8に絶縁体8bを装着した後、
ナット8aを端子中軸8にねじ込む。以上の行程によっ
て、異なった断面積を備える棒状のセラミック発熱体1
2を用いたセラミックヒータ3を採用したグロープラグ
1が完成する。
【0033】〔実験結果〕上記実施例のセラミックヒー
タ3と、図6で示した従来技術のセラミックヒータ10
0(1種類の発熱コイル101によって発熱部を構成す
るもの)とを用いて、過電圧の印加に対する昇温テスト
および耐久テストを行なった。その結果を図4および図
5に示す。
【0034】過電圧の印加に対する昇温テストは、定電
圧が例えば11Vであるのに対して、14Vの過電圧を
セラミックヒータ3、100に印加し、上昇した温度を
測定した。なお、定電圧での定格温度は実線Aで示すよ
うに約1100℃である。従来技術のセラミックヒータ
100は、過電圧が印加された場合、実線αで示すよう
に、約1500℃に昇温した。これに対し、本実施例の
セラミックヒータ3は、過電圧が印加された場合、実線
Bで示すように、約1350℃に昇温した。
【0035】このように、本実施例のセラミックヒータ
3は、過電圧(14V)が印加された際、従来に比較し
て約150°温度低下効果がある。なお、主要抵抗部1
2cの自己温度制御機能は、主要発熱部12aの断面積
に対し、主要抵抗部12cの断面積が約4倍の時(焼成
前のプレス成形前において、主要抵抗部12cとなる最
大径が、主要発熱部12aとなる最小径の約2倍の時)
に最良となる。
【0036】耐久テストは、14Vの過電圧を4分間印
加し、1分間OFF するサイクルを繰り返してセラミック
ヒータ3、100に与え、断線が発生するまでのサイク
ル数を測定した。この耐久テストにおける従来技術のセ
ラミックヒータ100は、図5のグラフCに示すよう
に、約5000サイクル目で断線が発生した。これに対
し、本実施例のセラミックヒータ3は、グラフDに示す
ように、約15000サイクル目で断線が発生した。こ
のように、本実施例のセラミックヒータ3は、過電圧
(14V)が印加された耐久テストを行った際、従来に
比較して約3倍寿命が延びる効果がある。
【0037】なお、主要抵抗部と主要発熱部の断面積比
を等倍〜10倍まで種々変更したものを試験したとこ
ろ、本実施例である4倍において最も温度低下効果が大
きく、等倍及び10倍の場合に従来技術のセラミックヒ
ータとほぼ同一であった。即ち、等倍及び10倍の場合
には、過電圧時の温度低下がほとんどなく、耐久テスト
における断線発生サイクルも約5000サイクルであっ
た。
【0038】〔実施例の効果〕本実施例のグロープラグ
1に使用されるセラミックヒータ3は、棒状のセラミッ
ク発熱体12の断面積を、主要発熱部12aと、テーパ
部12bを含む主要抵抗部12cとに変化させることに
よって、抵抗値の大きい主要発熱部12aと、抵抗値の
小さい主要抵抗部12cとが生じ、結果的に断面積の大
きい部分(抵抗値の小さい部分)の主要抵抗部12cが
自己温度制御機能を奏する。このため、過電圧に対する
昇温テストで示したように、過電圧が印加された際にお
けるセラミックヒータ3の温度上昇を抑えることがで
き、結果的に耐久テストで示したように、セラミックヒ
ータ3の寿命が伸び、このセラミックヒータ3を使用す
るグロープラグ1の信頼性を高めることができる。
【0039】また、棒状のセラミック発熱体12の断面
積を、主要発熱部12aと主要抵抗部12cとに変化さ
せることで、断面積が大きく、抵抗値の小さい主要抵抗
部12cで自己温度制御機能を持たせることができる。
このため、従来のように、抵抗値の異なった材質の発熱
コイルを接合することがなく、部品点数の減少および作
業工程の低減によって、セラミックヒータ3の製造コス
トを抑えることができ、結果的にこのセラミックヒータ
3を使用するグロープラグ1のコストを抑えることがで
きる。
【0040】さらに、焼成前の棒状のセラミック発熱体
12は、比較的壊れやすいが、最大径(主要抵抗部12
c)を最小径(主要発熱部12a)の約3倍の径以下
(焼結後においては主要発熱部12aの断面積に対して
主要抵抗部12cの断面積を10倍以下)に設けたた
め、主要抵抗部12cと主要発熱部12aとの重量差が
小さく、焼結前の棒状のセラミック発熱体12の重量バ
ランスによって焼結前の棒状のセラミック発熱体12に
亀裂や破損が生じ難い。このため焼成前の棒状のセラミ
ック発熱体12の取扱が容易となり、製造作業が容易と
なる。
【0041】〔変形例〕上記の実施例では、本発明のセ
ラミックヒータをグロープラグに適用した例を示した
が、暖房用のセラミックヒータや、センサ用のセラミッ
クヒータ、産業用機器に使用される局部加熱用のセラミ
ックヒータなど、他のセラミックヒータに適用しても良
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】グロープラグの半断面図である(実施例)。
【図2】セラミックヒータの断面図である(実施例)。
【図3】セラミックヒータの斜視図である(実施例)。
【図4】昇温テストの結果を示すグラフである(実施
例)。
【図5】耐久テストの結果を示すグラフである(実施
例)。
【図6】セラミックヒータの断面図である(従来技
術)。
【符号の説明】
1 グロープラグ 3 セラミックヒータ 11 窒化硅素質焼結体(絶縁性焼結体) 12 棒状のセラミック発熱体 12a 主要発熱部 12c 主要抵抗部

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半断面における先端側が略半円状を呈
    し、絶縁性焼結体の内部に無機導電材からなる棒状のセ
    ラミック発熱体を埋設してなるセラミックヒータにおい
    て、前記セラミックヒータの先端側で前記セラミック発
    熱体の略U字状を呈する棒状の主要発熱部が配置され、
    該主要発熱部に続けて前記主要発熱部よりも断面積が
    きい棒状の主要抵抗部が配置されていることを特徴とす
    るセラミックヒータ。
  2. 【請求項2】 請求項1のセラミックヒータにおいて、
    前記セラミック発熱体の棒状の主要抵抗部の断面積は、
    棒状の主要発熱部の断面積より大きく、且つ前記主要発
    熱部の断面積の10倍以下に設けられたことを特徴とす
    るセラミックヒータ。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2のセラミックヒ
    ータにおいて、前記セラミック発熱体は、棒状の主要発
    熱部の先端から棒状の主要抵抗部までの長さL1 と、主
    要抵抗部の長さL2 との比が、L1 :L2 =1:1〜3
    であることを特徴とするセラミックヒータ。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載のセラミックヒータは、内燃機関の始動補助装置とし
    て使用されるグロープラグの発熱手段として用いられた
    ことを特徴とするセラミックヒータ。
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