JP3143263B2 - 電気湯沸器 - Google Patents
電気湯沸器Info
- Publication number
- JP3143263B2 JP3143263B2 JP05130866A JP13086693A JP3143263B2 JP 3143263 B2 JP3143263 B2 JP 3143263B2 JP 05130866 A JP05130866 A JP 05130866A JP 13086693 A JP13086693 A JP 13086693A JP 3143263 B2 JP3143263 B2 JP 3143263B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyethersulfone
- hydrophilic treatment
- water heater
- electric water
- treatment layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Thermally Insulated Containers For Foods (AREA)
- Cookers (AREA)
Description
加熱が可能な電気湯沸器に関するものである。
レスであり、湯沸しなどに繰り返し使用していると水垢
などが付着し易く、また付着した汚れが通常の手入れで
は非常に落ちにくいという問題があった。
ことから、内容器内面にフッ素樹脂を主成分とした皮膜
を形成させることが検討され、実用化されている。しか
し、フッ素樹脂を主成分とした皮膜のみにて内容器内面
にコーティングした場合、湯沸し時に、加熱面とお湯の
間に水蒸気を主成分とした空気層が発生し加熱面からお
湯への熱伝達が著しく悪くなるいわゆる膜沸騰が起こり
易くなる。膜沸騰が起こると加熱面の温度が著しく昇温
しセンサーが誤動作したり、皮膜が変色などの熱劣化を
起こしたりする。これは、特に加熱ヒーターの容量が大
きくした場合に顕著に起こり、このため従来よりも湯沸
し時間を短くする急速加熱ができなかった。
に、フッ素樹脂を主成分とした皮膜の上に酸化ケイ素を
主成分とする親水処理層を有する内容器を備えた電気湯
沸器が考案され、一部実用化されている。しかし上記の
ような構成では、湯沸し時に発生する水垢などが繰り返
し堆積され、加熱面に強固に付着した場合、従来から行
われているクエン酸溶解液の湯沸し(以下クエン酸処理
と呼ぶ)による水垢除去を行うと、親水処理層も同時に
破壊される。これは湯沸しの際に、親水処理層を形成し
ている酸化ケイ素と水道水中に含まれる水垢成分が反応
し、クエン酸に対して非常に不安定な状態になるためと
思われる。このためクエン酸処理後再び湯沸しを行った
際に膜沸騰が起こり、センサーの誤動作や皮膜の変色が
発生するという問題があった。
酸処理を行うことにより、内容器内面の防汚性皮膜上に
堆積付着した汚れを除去し、その後も湯沸しが可能な電
気湯沸器が望まれていた。
解決するものであり、急速加熱が可能で、かつクエン酸
溶解液の湯沸しを行うことにより、内容器内面の防汚性
皮膜上に堆積付着した汚れを除去し、その後も湯沸しが
可能な電気湯沸器を提供することを目的とする。
に本発明は電気湯沸器の内容器内面に、少なくともフッ
素樹脂及びポリエーテルサルホンからなる皮膜上に、ポ
リエーテルサルホン、或いは酸化ケイ素及びポリエーテ
ルサルホンを主成分とする親水処理層を有する表面処理
層を形成する。
素樹脂及びポリエーテルサルホンからなる皮膜上に、固
形分としてポリエーテルサルホン、或いは酸化ケイ素及
びポリエーテルサルホンを主成分とし、溶剤としてジメ
チルアセトアミドまたはN−メチル−2−ピロリジノン
のいずれか、もしくは双方を主成分とする塗料を塗布す
ることにより形成された親水処理層を有する表面処理層
を形成する。
テルサルホンからなる皮膜上に、水道水中の水垢成分と
反応しないポリエーテルサルホンを主成分とする親水処
理層を形成するので、クエン酸処理を行っても、親水処
理層が溶解しないため、引続き湯沸しを急速加熱によっ
て行うことができる。
リエーテルサルホンを主成分とするものを用いると、親
水処理の前後で外観上の変化がないため、商品性を失わ
れることがない。これは親水処理層に無機物の酸化ケイ
素を含むため、ポリエーテルサルホン独特の光沢を抑え
ることができる。通常、親水処理は内容器内面の加熱部
のみに施されれば良いので、この場合は必要な場所のみ
に親水処理を行うことができ、親水処理剤の使用量を最
小限にすることができる。
従来はフッ素樹脂を溶解するジメチルアセトアミドが用
いられていた。これは、非粘着性の高いフッ素樹脂を含
む層に、親水処理を施すために、塗布したときにジメチ
ルアセトアミドで非塗布表面を僅かに溶解し、親水処理
剤に含まれている固形分を物理的に食い込ませ、焼成後
の密着性を確保するためである。実際の親水処理は一層
目の塗装の乾燥直後に行われることが多い。ある程度加
熱された非塗布面に、親水処理剤を塗布するので、親水
処理剤に含まれる溶剤は、乾燥過程において比較的早く
蒸発する。この蒸発速度の差によって親水処理剤に含ま
れる固形分の食い込み具合いが変わってくるので、処理
時の温度や乾燥速度の正確なコントロールが必要であ
る。特に処理時の温度がジメチルアセトアミドの沸点に
近い場合は、溶剤の蒸発速度が早くなるため、固形分の
食い込みが不十分になり易い。そこで本発明では、ジメ
チルアセトアミドよりも沸点が高く、同じくフッ素樹脂
を溶解する溶剤としてN−メチル−2−ピロリジノンを
用いている。このことにより、非塗布面が比較的高い温
度で親水処理が行われても、親水処理剤の固形分を非塗
布面に十分食い込ませることができ、両者の密着性を確
保することができる。また、この両者の溶剤の配合比率
を変えることにより、処理時の基材温度や乾燥条件に対
して、十分な親水処理剤の密着性を確保できるような親
水処理剤を作ることができる。
照にしながら説明する。
に示す。
まれる固形分と溶剤の割合を示したものである。次の固
形分の項は、親水処理剤に含まれる固形分のみに対し
て、それぞれが占める割合を示している。溶剤の項につ
いても同様である。
素樹脂とポリエーテルサルホンを主成分とするフッ素塗
料を塗布したものに、表1に示す親水処理剤をそれぞれ
塗装した。親水処理剤の塗装はフッ素塗料の塗装・乾燥
後に行い、この時の基材温度は約100℃であった。ま
た、親水処理剤の膜厚は約3μmである。親水処理剤塗
装後はフッ素塗料の焼成条件(350℃20分)で焼成
を行った。
次のような方法で評価を行った。まず、水道水を定格容
量まで入れ湯沸しを行い、お湯が沸騰したら排湯する。
この操作を50回繰り返す。この時のヒーター容量は急
速加熱に相当する1000Wで行った。次に、2.5w
t%に調整したクエン酸溶解液を定格容量まで入れ、前
述のクエン酸処理を行う。この場合、沸騰後2時間保温
を行い、排湯した。この後、再び水道水を定格容量まで
入れ湯沸しを行った。この時に、内容器に問題なく湯沸
しが行えたものを○、容器底面の変色などが発生するな
ど不具合が生じたものを×とし表2に示した。
れている、親水処理剤の固形分として酸化ケイ素のみ、
また溶剤としてジメチルアセトアミドのみを用いたサン
プルAは、クエン酸処理により親水処理層が溶解し、容
器底面の加熱部が変色した。これに対し本発明のサンプ
ルB〜Eはいずれもこの様な現象は起こらず、問題なく
湯沸しが行えた。
のみについて説明したが、塗装性を損なわない範囲で、
この固形分比は変えることができる。また、固形分及び
溶剤中のそれぞれの成分についても、完成後の外観、塗
装時の基材温度、乾燥条件によってその割合を変化させ
ることができる。また、本実施例では加熱部と容器が一
体となっている。電気湯沸器について説明したが、加熱
部と容器部分を分離することができるやかんなどの内面
に用いても同様の効果が得られることは言うまでもな
い。
容器内面に、フッ素樹脂及びポリエーテルサルホンから
なる皮膜上に、ポリエーテルサルホン、或いは酸化ケイ
素及びポリエーテルサルホンを主成分とする親水処理層
を有する表面処理層を設けることにより、また、少なく
ともフッ素樹脂及びポリエーテルサルホンからなる皮膜
上に、固形分としてポリエーテルサルホン、或いは酸化
ケイ素及びポリエーテルサルホンを主成分とし、溶剤と
してジメチルアセトアミドまたはN−メチル−2−ピロ
リジノンのいずれか、もしくは双方を主成分とする塗料
を塗布することにより形成された親水処理層を有する表
面処理層を設けることにより、防汚性に優れかつ急速加
熱が可能な電気湯沸器を提供することができるものであ
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 少なくともフッ素樹脂及びポリエーテル
サルホンからなる皮膜上に、ポリエーテルサルホン、或
いは酸化ケイ素及びポリエーテルサルホンを主成分とす
る親水処理層を有する表面処理層を内容器内面に備えた
電気湯沸器。 - 【請求項2】 少なくともフッ素樹脂及びポリエーテル
サルホンからなる皮膜上に、固形分としてポリエーテル
サルホン、或いは酸化ケイ素及びポリエーテルサルホン
を主成分とし、溶剤としてジメチルアセトアミドまたは
N−メチル−2−ピロリジノンのいずれか、もしくは双
方を主成分とする塗料を塗布することにより形成された
親水処理層を有する表面処理層を内容器内面に備えた電
気湯沸器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05130866A JP3143263B2 (ja) | 1993-06-01 | 1993-06-01 | 電気湯沸器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05130866A JP3143263B2 (ja) | 1993-06-01 | 1993-06-01 | 電気湯沸器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06339428A JPH06339428A (ja) | 1994-12-13 |
JP3143263B2 true JP3143263B2 (ja) | 2001-03-07 |
Family
ID=15044536
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05130866A Expired - Fee Related JP3143263B2 (ja) | 1993-06-01 | 1993-06-01 | 電気湯沸器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3143263B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2757809B2 (ja) * | 1995-02-28 | 1998-05-25 | タイガー魔法瓶株式会社 | 電気貯湯容器 |
-
1993
- 1993-06-01 JP JP05130866A patent/JP3143263B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06339428A (ja) | 1994-12-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Rider et al. | Boiling water and silane pre-treatment of aluminium alloys for durable adhesive bonding | |
CA1132887A (en) | Composition and method for coating metal surfaces | |
JP3143263B2 (ja) | 電気湯沸器 | |
US2535794A (en) | Method of preparing ferrous metal objects for the application of synthetic resins | |
GB2148942A (en) | Process for treating aluminium surfaces | |
DE2211875C3 (ja) | ||
US1245120A (en) | Process of lithography. | |
EP0038281A3 (de) | Verfahren zur Änderung der Reflexionseigenschaften von Oberflächen | |
JPS6242657B2 (ja) | ||
US708363A (en) | Art of enameling metal ware. | |
JPS5823735B2 (ja) | 薄膜コンデンサ−ないし薄膜抵抗用のタンタルから成る層の製法 | |
JPH07116056A (ja) | 親水性塗膜とその製法および親水性塗膜を有する調理器 | |
JP3434599B2 (ja) | 焼き物用調理用具 | |
JPS60165719A (ja) | 半導体集積回路製造用マスク基板、ウエハ−等の表面保護液およびその使用方法 | |
JPS61291982A (ja) | 高分子材料の密着性に優れたアルミニウム素材の製造方法 | |
JPS61133382A (ja) | Al又はAl合金材への銅被膜形成方法 | |
JP3264729B2 (ja) | メッキ被膜の剥離方法 | |
JP2001341749A (ja) | 耐内容物性に優れたアルミニウム箔容器および該容器の製造方法 | |
JP3151380B2 (ja) | グレーズドセラミック基板の製造方法 | |
CA2319462A1 (en) | Organic-based composition | |
KR950704057A (ko) | 규산염 화합물을 사용한 표면 보호 방법(Process for Protecting a Surface using Silicate Compounds) | |
JPH09500917A (ja) | 金属物の親水化のための下塗り処理方法 | |
JPH09155285A (ja) | 金属面の耐久性非粘着皮膜 | |
US1972869A (en) | Moistureproof material and method of making same | |
JP3032680B2 (ja) | 電気湯沸器用親水処理剤 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081222 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091222 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091222 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101222 Year of fee payment: 10 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |