JP3142961B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来技術】液晶表示装置は軽量、薄型、小消費電力等
の理由からCRTにかわる情報表示装置としてネマティ
ク液晶を使用したツイステッドネマティック(TN)型
やスーパーツイステッドネマティック(STN)型のも
のが実用化されている。近年、TN型やSTN型とは異
なり、偏光板を必要としない液晶表示装置として高分子
材料中に液晶を分散させた高分子分散型液晶表示装置の
開発がさかんに行われている。液晶を高分子材料中に分
散する方法としては、高分子樹脂が溶解している溶液に
液晶を小滴状に分散させたのち、樹脂を熱や紫外線で硬
化させる方法(特開昭61−502128、62−22
31)や樹脂と液晶を均一に溶解した溶液から溶媒を蒸
発させ、相分離によって液晶層を形成する方法(特開昭
63−501512)などがある。高分子散乱型液晶表
示装置は明るく、広視野、高応答速度等、TN型やST
N型に比べて優れたところがあるが、駆動電圧が高いと
いう問題があり、高分子樹脂部分の形状、材料、液晶材
料等の改良による低電圧化がすすんでいる(特開平1−
198725、2−28284)。しかし、電圧−透過
率特性(T−V特性)にヒステリシスがある、コントラ
ストがとりにくい等の問題もあり、調光ガラス、キャラ
クター表示装置などの製品化はすすんでいるものの、テ
レビ、ディスプレイ等ドットマトリクスタイプの表示装
置はいまだ実用化に至っていない。PDLCの電気光学
特性(主にはT−V特性)は高分子材料、液晶材料はも
ちろんのこと、高分子樹脂の形状によって変化するが、
その構造と電気光学特性の関係はいまだ明らかになって
いない。また、高分子樹脂の形状はPDLCの作製方法
によっても変化するが、液晶、高分子、溶媒、添加する
色素の相溶性、樹脂の硬化条件から、作製方法により使
用できる材料がおおきな制限を受ける。
【0003】
【目的】本発明はT−V特性のヒステリシスを低減し、
高いコントラスを与えるPDLCの構成に関するもので
ある。
【0004】
【構成】高分子散乱型液晶(PDLC)は、図1に示す
ように液晶層が小滴状(ドロップレット状)に分散して
いる場合と、図2に示すように液晶層が連続相となって
いる場合がある。電圧無印加時、液晶のダイレクタは図
1および図2の(a)に示すように、ランダムな状態に
あり光を散乱するが、電圧を印加すると図1および図2
の(b)に示すように液晶が電界方向に配列して光を透
過する。電圧を印加状態から無印加状態に切り替えると
液晶のダイレクタは高分子樹脂表面のアンカリングによ
り、再びランダムな状態に戻る。高分子樹脂による液晶
のアンカリングはTNやSTN型における液晶の配向と
違い、非常に弱いものであり、高分子樹脂のミクロ的な
表面性だけでなく、マクロ的な構造も影響を与えている
と考えられている。なお、アンカリングとは、液晶が外
部より受ける力(電気的なものを除く)の総称である。
従来のPDLCにおいては高分子樹脂による液晶のアン
カリング強度を制御していなかったため、電界により配
列した液晶がもとの状態に戻らずT−V特性にヒステリ
シスが発生している。従来型PDLCにおけるT−V特
性の例を図3に示す。本発明では、高分子樹脂と液晶の
間に前記高分子樹脂とは異なる材料から成る層を設け、
液晶のアンカリング強度を制御することを提案する。
【0005】本発明の特徴は、液晶のアンカリング強度
を制御した高分子散乱型液晶表示装置として、2枚の電
極付基板間に高分子材料中に液晶材料を分散させてなる
液晶層を挟持して構成され、該電極間に電圧を印加して
該液晶層の光透過性を制御する高分子散乱型液晶表示装
置において、液晶層が高分子材料と該高分子材料中に分
散された小滴状の水よりなる複合膜を形成し、次に高分
子材料中の水を凝固させ、水の体積膨張により高分子材
料にひびを形成して前記小滴状の水間を三次元的に接続
した後に水を除去し、次に前記高分子材料とは異なる材
料で、かつ液晶のアンカリング強度を制御する材料で構
成される表面処理剤で前記高分子材料の表面を処理し、
次に液晶材料を含浸させることによって高分子中に連続
した液晶層を持たせたものであることを特徴とする高分
子散乱型液晶表示装置を提供したことにある。本発明の
高分子散乱型液晶表示装置の作製においては、高分子樹
脂層形成後に樹脂内に分散させた液体を抜き取ったり、
樹脂の表面処理を行ったり、液晶を含浸させるために
は、分散させた液体が連続相である必要がある。液体が
図2に示したような連続相となるか、図1に示したよう
な独立相になるかは、高分子材料、液晶材料のほか高分
子/液晶の混合比、作製方法により決定される。図1に
示したような独立相ができた場合に樹脂表面に表面処理
を施すには、個々の小滴を三次元的に接続し、連続相に
変える必要がある。そこで、本発明においては、高分子
樹脂を溶解した溶液に水を乳化・分散させ、液晶のかわ
りに水の小滴が高分子膜中に分散した高分子樹脂/水の
複合膜を作製する。水は摂氏4℃で最も密度が大きくな
り、凝固時には0.9程度となる。このため、高分子樹
脂中に封入した水滴を例えば液体窒素で凝固させること
により水の体積が大きくなり、結果として高分子樹脂に
クラックが生じる。高分子樹脂内に分散させた水滴が近
接している場合、水滴どうしがクラックにより接続され
て連続相となる。このようなクラックを発生させるため
には高分子樹脂と水の混合比(体積比)が高分子/水=
1/1〜1/3であるとよい。水の割合が少ないときに
は水滴と水滴の距離が遠くなるため、分散している水滴
を三次元的に接続することができない。また、水の割合
が多すぎた場合には高分子樹脂と水が相分離してしま
う。このようにして作製した複合膜内の水を除去したの
ち高分子樹脂内に液晶を含浸させてPDLCを作製す
る。
【0006】本発明で使用する高分子樹脂としては、光
透過性をもつものであれば特に限定されることはなく、
ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリビニル
ホマール、ポリエステル、エポキシ樹脂等がある。ま
た、該樹脂表面の表面処理剤としてはポリビニルアルコ
ール、ポリイミド、レシチン、ステアリン酸、有機シラ
ン、ポリオキシエチレン、塩基性クロム錯体等がある。
その他、高コントラストのPDLCを得るためには液晶
層に二色性色素を加えてもよいが、従来の作製方法では
高分子樹脂が色素を取り込んでしまったり、色素、特に
アゾ系色素が光硬化樹脂の硬化を阻害することがあった
が、前記の製造方法、光硬化型樹脂を硬化させた高分子
樹脂/水の複合膜を作製し、該複合膜から水を除去した
後アゾ系二色性色素を含有する液晶組成物を含浸させる
ことにより、アゾ系二色性色素含有光硬化樹脂PDLC
が得られる。
【0007】実施例1 ポリスチレン(PS)を溶解させたトルエン溶液に水を
ポリスチレンとの体積比がポリスチレン/水=40/6
0となるように混合、撹拌したのち、透明電極を有する
ガラス基板に塗布、乾燥して、高分子樹脂/水の複合膜
を得た。このように作製した複合膜における水は小滴状
になっており各々の小滴が他の小滴と隣接しつつも独立
相となっている。複合膜をガラス基板ごと液体窒素に浸
漬して水を凝固させ、ポリスチレン樹脂にクラックを生
じさせた。樹脂内の水滴を真空乾燥により取り除いたの
ち、1%一塩基性クロム錯体(パーフルオロノナン酸ク
ロム錯体)水溶液に浸漬した。真空乾燥により再び樹脂
内の水分を取り除いたのち、アイソトロピック状態に加
熱したネマティック液晶(Merk製BL001)を含
浸、液晶パネルを作製した。凝固による水の体積変化を
利用することにより、樹脂内の小滴状空洞を三次元的に
接続し、樹脂の表面処理及び、液晶の含浸を可能とする
ことができた。
【0008】実施例2 アクリレート系の紫外線硬化樹脂(光重合開始剤濃度1
%)を溶解させたベンゼン溶液に水をポリスチレンとの
体積比が紫外線硬化樹脂/水=40/60となるように
混合、撹拌したのち、透明電極を有するガラス基板に塗
布、乾燥した。窒素雰囲気下で紫外線を照射、樹脂を硬
化させて、高分子樹脂/水の複合膜を得た。実施例1と
同様にして樹脂にクラックを生じさせたのち、樹脂内の
水分を除去、一塩基性クロム錯体で樹脂表面を処理した
のち、イエロー(アゾ系)、ブルー(アントラキノン
系)、バイオレット(アゾ系)の染料を添加したネマテ
ィック液晶(Merk製ZLI−1840)を含浸さ
せ、液晶パネルを作製した。従来法ではアゾ系の染料の
存在下で、紫外線硬化樹脂を硬化することはできなかっ
たが、この製造方法により染料その他材料の選択範囲が
大きく広がった。
【0009】
【効果】PDLCにおいて、高分子樹脂の表面処理を行
うことにより、T−V特性のヒステリシス巾を低減する
ことができた。また、高分子樹脂内に分散させた水滴の
体積変化を利用して、高分子樹脂内の小滴を単独相から
連続相に変え、高分子樹脂の表面処理や液晶の含浸を可
能にし、その結果としてPDLC材料の選択範囲が大き
く広がり、良好な特性の液晶パネルを作製することがで
きた。また、従来法ではアゾ系の色素の存在下では紫外
線硬化型樹脂を硬化することはできなかったが、本発明
によると色素の選択範囲が大きくなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、液晶層が小滴状のPDLCの構造を示
す模式図であり、(a)は電圧無印加時、(b)は電圧
印加時の状態である。
【図2】図2は液晶層が連続相のPDLCの構造を示す
模式図であり、(a)は電圧無印加時、(b)は電圧印
加時の状態である。
【図3】図3は、従来型PDLCにおける液晶のT−V
特性を示す図である。
【符号の説明】
1 液晶層 2 高分子層 3 液晶分子

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚の電極付基板間に高分子材料中に液
    晶材料を分散させてなる液晶層を挟持して構成され、該
    電極間に電圧を印加して該液晶層の光透過性を制御する
    高分子散乱型液晶表示装置において、液晶層が高分子材
    料と該高分子材料中に分散された小滴状の水よりなる複
    合膜を形成し、次に高分子材料中の水を凝固させ、水の
    体積膨張により高分子材料にひびを形成して前記小滴状
    の水間を三次元的に接続した後に水を除去し、次に前記
    高分子材料とは異なる材料で、かつ液晶のアンカリング
    強度を制御する材料で構成される表面処理剤で前記高分
    子材料の表面を処理し、次に液晶材料を含浸させること
    によって高分子中に連続した液晶層を持たせたものであ
    ることを特徴とする高分子散乱型液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 液晶材料が色素を含有するものであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の高分子散乱型液晶表示装
    置。
  3. 【請求項3】 前記高分子材料/高分子材料中に分散さ
    せた小滴状の水よりなる複合膜の高分子材料と水の混合
    比(体積比)が高分子材料/水=1/1〜1/3である
    請求項1または2記載の高分子散乱型液晶表示装置。
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