JP3142618B2 - 外装用アルマイト建材 - Google Patents
外装用アルマイト建材Info
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- JP3142618B2 JP3142618B2 JP03350066A JP35006691A JP3142618B2 JP 3142618 B2 JP3142618 B2 JP 3142618B2 JP 03350066 A JP03350066 A JP 03350066A JP 35006691 A JP35006691 A JP 35006691A JP 3142618 B2 JP3142618 B2 JP 3142618B2
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- Japan
- Prior art keywords
- layer
- polishing
- anodic oxide
- exterior
- alumite
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- Panels For Use In Building Construction (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、外装用アルマイト建材
に関し、更に詳しくは、耐食性、及び光沢、色調、デザ
イン等の美粧性に優れ、特に漆調の美麗な外観を有する
外装用アルマイト建材に関する。
に関し、更に詳しくは、耐食性、及び光沢、色調、デザ
イン等の美粧性に優れ、特に漆調の美麗な外観を有する
外装用アルマイト建材に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、この種の耐食性及び美観に優れた
アルマイト建材にあっては、陽極酸化皮膜（アルマイ
ト）層をバフにより艶出研磨する方法、クリヤー塗装
又は電着塗装により艶出しを行う方法、アルミ地金を
バフ研磨、化学研磨又は電解研磨した後、陽極酸化皮膜
層を形成させ光沢を付与する方法、が知られている。
アルマイト建材にあっては、陽極酸化皮膜（アルマイ
ト）層をバフにより艶出研磨する方法、クリヤー塗装
又は電着塗装により艶出しを行う方法、アルミ地金を
バフ研磨、化学研磨又は電解研磨した後、陽極酸化皮膜
層を形成させ光沢を付与する方法、が知られている。
【０００３】しかるに、上記の方法においては、陽極
酸化皮膜を高速回転のバフ研磨した場合、バフ目が粗い
ために陽極酸化皮膜層の脱落が大きく、折角封孔処理し
た部分をも削り取ってしまう結果となり、耐食性を著し
く低下させるという問題がある。また、バフ目が粗いた
め、研磨跡が残り美観においても自ら限界がある。
酸化皮膜を高速回転のバフ研磨した場合、バフ目が粗い
ために陽極酸化皮膜層の脱落が大きく、折角封孔処理し
た部分をも削り取ってしまう結果となり、耐食性を著し
く低下させるという問題がある。また、バフ目が粗いた
め、研磨跡が残り美観においても自ら限界がある。
【０００４】次に、の方法においては、耐久性が不充
分で、従って、美観を保つには頻繁に塗装をし直す必要
があり、メンテナンスが厄介であるという問題がある。
分で、従って、美観を保つには頻繁に塗装をし直す必要
があり、メンテナンスが厄介であるという問題がある。
【０００５】更にの方法は、陽極酸化皮膜自体は半透
明であるため、該皮膜により折角研磨した地金の光沢が
減じられ、耐久性を上げるために該皮膜を厚くすればす
る程、光沢が減失するという問題を孕んでいる。
明であるため、該皮膜により折角研磨した地金の光沢が
減じられ、耐久性を上げるために該皮膜を厚くすればす
る程、光沢が減失するという問題を孕んでいる。
【０００６】一方、漆は他の塗料の塗膜では得られない
深みのある芸術性を有しているが、高価で塗布技術に高
度の熟練を有し、またその供給量も年々減少していると
いう問題があり、消費量の大きい建材分野には使用し難
い憾みがある。
深みのある芸術性を有しているが、高価で塗布技術に高
度の熟練を有し、またその供給量も年々減少していると
いう問題があり、消費量の大きい建材分野には使用し難
い憾みがある。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記実情に
鑑み、耐食性に富み、光沢、色調、デザイン等の美粧性
に優れ、特に漆調の深みのある芸術性の高い色調の外装
用アルマイト建材を提供するものである。
鑑み、耐食性に富み、光沢、色調、デザイン等の美粧性
に優れ、特に漆調の深みのある芸術性の高い色調の外装
用アルマイト建材を提供するものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、アルミ
ニウム又はアルミニウム合金の表面に発色の陽極酸化皮
膜層、封孔処理層、研磨層及びクロメート処理層を順次
形成させたことを特徴とする、耐食性及び美粧性に優れ
た外装用アルマイト建材を内容とするものである。
ニウム又はアルミニウム合金の表面に発色の陽極酸化皮
膜層、封孔処理層、研磨層及びクロメート処理層を順次
形成させたことを特徴とする、耐食性及び美粧性に優れ
た外装用アルマイト建材を内容とするものである。
【０００９】本発明における陽極酸化皮膜層の形成は特
に制限はなく、通常の陽極酸化皮膜は勿論、１次電解法
及び２次電解法でブラック、ワインレッド、ゴールド、
ブロンズ、ステンレスカラー等による発色陽極酸化皮膜
層が例示される。
に制限はなく、通常の陽極酸化皮膜は勿論、１次電解法
及び２次電解法でブラック、ワインレッド、ゴールド、
ブロンズ、ステンレスカラー等による発色陽極酸化皮膜
層が例示される。
【００１０】本発明における封孔処理層は特に制限はな
く、通常の封孔処理法により形成される。陽極酸化皮膜
層及び封孔処理層はいずれも不透明であり、光沢、色調
に乏しいので、封孔処理層の表面を研磨して透明な研磨
層を形成させる。本発明における研磨は、発色陽極酸化
皮膜層及び封孔処理層を脱落させたり損傷させない方法
が用いられる。例えばバフ研磨も充分に時間をかけ、丁
寧に研磨すれば使用可能であるが、バフの筋目が入るの
は避けられない。そこで、このような筋目が入らず、完
全な鏡面状の光沢を得るにはラッピング研磨が好適であ
る。例えば水と、フェライト、アルミナ等の研磨材との
混合液をフェルト等の繊維状物に塗布・含浸させ平面ラ
ッピングする水とぎ研磨法が好適である。砥粒は粒径２
μｍ以下の小さいものが好ましく、また角のないものが
好ましい。また混合液は、水１０リットルに対し研磨材
を２５０〜３００ｇ混合するのが好ましい。研磨程度は
約３μｍ以下、通常１μｍ程度が好ましい。陽極酸化皮
膜層、封孔処理層及び研磨層の仕上げ厚さは、２０μｍ
以上であることが好ましい。２０μｍ未満では、深みの
ある漆調の色彩効果が発現され難い。
く、通常の封孔処理法により形成される。陽極酸化皮膜
層及び封孔処理層はいずれも不透明であり、光沢、色調
に乏しいので、封孔処理層の表面を研磨して透明な研磨
層を形成させる。本発明における研磨は、発色陽極酸化
皮膜層及び封孔処理層を脱落させたり損傷させない方法
が用いられる。例えばバフ研磨も充分に時間をかけ、丁
寧に研磨すれば使用可能であるが、バフの筋目が入るの
は避けられない。そこで、このような筋目が入らず、完
全な鏡面状の光沢を得るにはラッピング研磨が好適であ
る。例えば水と、フェライト、アルミナ等の研磨材との
混合液をフェルト等の繊維状物に塗布・含浸させ平面ラ
ッピングする水とぎ研磨法が好適である。砥粒は粒径２
μｍ以下の小さいものが好ましく、また角のないものが
好ましい。また混合液は、水１０リットルに対し研磨材
を２５０〜３００ｇ混合するのが好ましい。研磨程度は
約３μｍ以下、通常１μｍ程度が好ましい。陽極酸化皮
膜層、封孔処理層及び研磨層の仕上げ厚さは、２０μｍ
以上であることが好ましい。２０μｍ未満では、深みの
ある漆調の色彩効果が発現され難い。
【００１１】更に耐久性を高めるには、アルミニウム又
はアルミニウム合金地金のピンホール、陽極酸化皮膜の
ピンホール、或いは過剰研磨により生じるピンホールを
塞ぐために、上記の研磨層の上に更にクロメート処理層
が設けられる。クロメート処理浴の組成と処理条件の一
例を以下に示す。 クロメート処理浴組成： 重クロム酸 １５ｇ／ｌ リン酸 ０．１５ｇ／ｌ （ＰＨ：６．８程度に苛性ソーダにより中和） クロメート処理条件： 浴 温 約４０℃ 浸 漬（非電解） 約１分 上記の如く化成皮膜を形成したアルマイト建材は、耐食
性が一段と向上し、美粧性を一層長期間に亘って保持す
ることができるので、風雨、砂塵、排気ガス、酸性雨等
の過酷な環境下に置かれる外装材として好適である。
はアルミニウム合金地金のピンホール、陽極酸化皮膜の
ピンホール、或いは過剰研磨により生じるピンホールを
塞ぐために、上記の研磨層の上に更にクロメート処理層
が設けられる。クロメート処理浴の組成と処理条件の一
例を以下に示す。 クロメート処理浴組成： 重クロム酸 １５ｇ／ｌ リン酸 ０．１５ｇ／ｌ （ＰＨ：６．８程度に苛性ソーダにより中和） クロメート処理条件： 浴 温 約４０℃ 浸 漬（非電解） 約１分 上記の如く化成皮膜を形成したアルマイト建材は、耐食
性が一段と向上し、美粧性を一層長期間に亘って保持す
ることができるので、風雨、砂塵、排気ガス、酸性雨等
の過酷な環境下に置かれる外装材として好適である。
【００１２】上記の如き構造の外装用アルマイト建材
は、透明な研磨層を通して発色層が浮かび上がり、所謂
「滞色（ためいろ）」となり、深みのある漆調の色彩を
呈する。また、本発明の外装用アルマイト建材は、陽極
酸化皮膜層の脱落も無く、勿論封孔処理層の削り取りも
なく、従って耐食性に優れている。
は、透明な研磨層を通して発色層が浮かび上がり、所謂
「滞色（ためいろ）」となり、深みのある漆調の色彩を
呈する。また、本発明の外装用アルマイト建材は、陽極
酸化皮膜層の脱落も無く、勿論封孔処理層の削り取りも
なく、従って耐食性に優れている。
【００１３】また、ラッピング研磨により研磨層を設け
た場合はバフ研磨の場合の如き研磨跡が残らないので綺
麗な鏡面状を呈し、光沢や艶が一段と良好で、表面が恰
も陶器の釉薬様で、正にセラミック化した状態であり、
頗る堅牢である。
た場合はバフ研磨の場合の如き研磨跡が残らないので綺
麗な鏡面状を呈し、光沢や艶が一段と良好で、表面が恰
も陶器の釉薬様で、正にセラミック化した状態であり、
頗る堅牢である。
【００１４】更に、アルミニウム地金の研磨は全く不要
であり、陽極酸化皮膜層自体を研磨するので、該皮膜自
体が半透明であっても、その表面層のみで光沢、艶を現
出することが可能である。
であり、陽極酸化皮膜層自体を研磨するので、該皮膜自
体が半透明であっても、その表面層のみで光沢、艶を現
出することが可能である。
【００１５】更にまた、陽極酸化皮膜層の表面層のみを
研磨すればよいので、施工現場において容易に再研磨し
て美麗な外観を半永久的に維持することができ、メンテ
ナンスが非常に簡単である。
研磨すればよいので、施工現場において容易に再研磨し
て美麗な外観を半永久的に維持することができ、メンテ
ナンスが非常に簡単である。
【００１６】
【発明の効果】叙上の通り、本発明の外装用アルマイト
建材は、 （１）封孔内の発色層が透明な研磨層を介して浮かび上
がり所謂「溜色」となり、漆調の奥ゆきの深い、興趣に
富んだ色彩効果を現出する。即ち、漆という有機物特有
の色調を、アルミニウム（又はその合金）という無機物
で、しかも漆のような高度の技術や熟練を要することな
く、安価に、安定的且つ大量に提供することが可能とな
る。 （２）封孔処理層は勿論、陽極酸化皮膜層の脱落が無い
ので、耐食性、耐光性に優れている、 （３）ラッピング研磨層を設けた場合は研磨跡が残らず
鏡面状で、光沢、艶が一段と良好である。また、表面が
恰も陶器の釉薬状で、正にセラミック化した状態であ
り、極めて堅牢である、 （４）陽極酸化皮膜層自体を研磨するため、該皮膜層自
体が半透明であっても、その表面層のみで光沢を出すこ
とができる、 （５）陽極酸化皮膜層の表面層のみを研磨すればよいた
め、施工現場において容易に再研磨でき、これにより半
永久的に美麗な外観を再生・維持することができる。従
って、メンテナンスが頗る簡単である、 （６）アルミニウム地金のピンホール、陽極酸化皮膜の
ピンホール、又は研磨によるピンホールをクロメート処
理による化成皮膜層で塞ぐことにより、耐食性は一段と
向上し、外装材として好適である、等数多くの利点を有
し、その有用性は極めて大である。
建材は、 （１）封孔内の発色層が透明な研磨層を介して浮かび上
がり所謂「溜色」となり、漆調の奥ゆきの深い、興趣に
富んだ色彩効果を現出する。即ち、漆という有機物特有
の色調を、アルミニウム（又はその合金）という無機物
で、しかも漆のような高度の技術や熟練を要することな
く、安価に、安定的且つ大量に提供することが可能とな
る。 （２）封孔処理層は勿論、陽極酸化皮膜層の脱落が無い
ので、耐食性、耐光性に優れている、 （３）ラッピング研磨層を設けた場合は研磨跡が残らず
鏡面状で、光沢、艶が一段と良好である。また、表面が
恰も陶器の釉薬状で、正にセラミック化した状態であ
り、極めて堅牢である、 （４）陽極酸化皮膜層自体を研磨するため、該皮膜層自
体が半透明であっても、その表面層のみで光沢を出すこ
とができる、 （５）陽極酸化皮膜層の表面層のみを研磨すればよいた
め、施工現場において容易に再研磨でき、これにより半
永久的に美麗な外観を再生・維持することができる。従
って、メンテナンスが頗る簡単である、 （６）アルミニウム地金のピンホール、陽極酸化皮膜の
ピンホール、又は研磨によるピンホールをクロメート処
理による化成皮膜層で塞ぐことにより、耐食性は一段と
向上し、外装材として好適である、等数多くの利点を有
し、その有用性は極めて大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平３−138394（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−122300（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−226592（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) C25D 11/00 - 11/24
Claims (3)
- 【請求項１】 アルミニウム又はアルミニウム合金の表
面に発色の陽極酸化皮膜層、封孔処理層、研磨層及びク
ロメート処理層を順次形成させたことを特徴とする、耐
食性及び美粧性に優れた外装用アルマイト建材。 - 【請求項２】 陽極酸化皮膜層の仕上げ厚さが２０μｍ
以上である請求項１記載の外装用アルマイト建材。 - 【請求項３】 研磨層が水と研磨材との混合液を繊維状
物に塗布・含浸させ平面ラッピングしてなる研磨層であ
る請求項１又は２記載の外装用アルマイト建材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03350066A JP3142618B2 (ja) | 1991-12-09 | 1991-12-09 | 外装用アルマイト建材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03350066A JP3142618B2 (ja) | 1991-12-09 | 1991-12-09 | 外装用アルマイト建材 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05163598A JPH05163598A (ja) | 1993-06-29 |
| JP3142618B2 true JP3142618B2 (ja) | 2001-03-07 |
Family
ID=18408000
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP03350066A Expired - Fee Related JP3142618B2 (ja) | 1991-12-09 | 1991-12-09 | 外装用アルマイト建材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3142618B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH07292848A (ja) * | 1994-04-26 | 1995-11-07 | Pilot Corp:The | 建築用パネル |
| JP4395038B2 (ja) * | 2004-09-22 | 2010-01-06 | 富士フイルム株式会社 | 微細構造体およびその製造方法 |
-
1991
- 1991-12-09 JP JP03350066A patent/JP3142618B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05163598A (ja) | 1993-06-29 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20001031 |
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