JP3142454B2 - 携帯形電子機器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はブック形のポータブルコ
ンピュータのような携帯形電子機器に係り、特にその筐
体の内部にＡＣ電源ユニットを収納するための構造に関
する。

【０００２】

【従来の技術】ブック形のポータブルコンピュータは、
持ち運びが容易で、商用交流電源を得られないような場
所でも、内蔵されたバッテリパックを電源とすることで
自由に使用できるといった利点を有している。

【０００３】ところで、この種のコンピュータにおい
て、バッテリパックを充電する場合や、商用交流電源を
電源として使用する場合は、コンピュータにＡＣアダプ
タを接続する必要がある。このＡＣアダプタは、交流電
源を直流電源に変換してコンピュータに供給するための
もので、コンピュータとは別体となっている。そのた
め、バッテリパックの残り容量が少ないような場合に
は、ＡＣアダプタも一緒に持ち運ぶ必要があり、特にブ
ック形のコンピュータのように携帯性が重要視されるも
のにおいては、ＡＣアダプタの存在が携帯性を妨げる一
つの要因となっている。

【０００４】

【０００５】

【０００６】

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】この問題に対処するた
めには、ＡＣアダプタをコンピュータの筐体に内蔵する
ことが考えられる。

【０００８】ところが、最近のブック形のポータブルコ
ンピュータは、高機能化が押し進められているので、筐
体の内部には、ハードディスク駆動装置を始めとして、
記憶容量を増加させるメモリカードや外部との通信を行
なうインターフェースカードを装着するカード収容部の
ような各種の機能部品が高密度に収められている。その
ため、筐体の内部に新たにＡＣアダプタを収納するため
のスペースはほとんど残されていないのが実情である。

【０００９】したがって、ＡＣアダプタを筐体の内部に
収容するには、この収容スペースを確保するために、筐
体を厚くするか、筐体の平面形状を大きくせざるを得
ず、そうすると、筐体を薄くコンパクトに形成したいと
いった近年の要請に逆行することになる。

【００１０】しかも、このＡＣアダプタは、変換動作中
に発熱するので、このＡＣアダプタが筐体内部の奥まっ
た位置に入り込んでしまうと、ＡＣアダプタそのものの
放熱性が妨げられてしまう。そのため、ＡＣアダプタに
隣接する機能部品への熱影響が大きくなるとともに、Ａ
Ｃアダプタ専用の冷却手段を付加しなくてはならない等
の新たな問題が生じてくる。

【００１１】

【００１２】

【００１３】本発明は、このような事情にもとづいてな
されたもので、筐体を大型化することなくＡＣ電源ユニ
ットを筐体に内蔵することができ、しかも、ＡＣ電源ユ
ニットの放熱性が妨げられることもなく、周囲部品に対
する熱影響を小さく抑えることができる携帯形電子機器
の提供を目的とする。

【００１４】

【００１５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項１に係る本発明の携帯形電子機器は、上面
に、情報の入力手段と、この入力手段の後方にて横方向
に延びる中空の凸部とを有するとともに、この凸部の両
端部に一対のディスプレイ支持部を有する筐体と、この
筐体のディスプレイ支持部に連結される一対の脚部を有
し、上記入力手段を上方から覆う閉じ位置と、上記入力
手段の後方において起立する開き位置とに亘って回動可
能なディスプレイユニットとを備えている。

【００１６】そして、上記凸部は、上記ディスプレイ支
持部の間に上記筐体の内部に連なる収容空間を有し、こ
の収容空間に発熱する回路部品を含むＡＣ電源ユニット
を配置したことを特徴としている。

【００１７】請求項２によれば、上記請求項１に記載の
凸部は、上記筐体の後方に露出される後面を有し、この
後面に上記収容空間に連なる通気口が開口されているこ
とを特徴としている。

【００１８】上記目的を達成するため、請求項３に係る
本発明の携帯形電子機器は、底面およびこの底面と向か
い合う上面と、この上面の後部から上向きに突出される
とともに、横方向に延びる中空の凸部と、この凸部の両
端部に形成された一対のディスプレイ支持部とを有する
筐体と、この筐体の上面に配置されたキーボードと、上
記筐体の内部に収容され、上記筐体の底面に支持された
回路基板と、上記筐体のディスプレイ支持部に連結され
る一対の脚部を有するディスプレイユニットとを備えて
いる。 そして、上記凸部は、上記ディスプレイ支持部の
間に上記筐体の内部に向けて開放された収容空間を有
し、この収容空間に発熱する回路部品を含むＡＣ電源ユ
ニットを配置するとともに、このＡＣ電源ユニットは、
上記回路基板上に取り付けたホルダに支持されているこ
とを特徴としている。

【００１９】請求項４によれば、上記請求項３に記載の
ホルダは、回路基板と共に筐体の底面にねじ止めされて
いることを特徴としている。

【００２０】請求項５によれば、上記請求項３の記載に
おいて、上記ＡＣ電源ユニットは、上記回路部品が実装
された電源回路基板を有し、また、上記ホルダは、上記
電源回路基板の周縁部に取り外し可能に引っ掛かる係止
部を有していることを特徴としている。

【００２１】請求項６によれば、上記請求項３に記載の
筐体は、上記底面に連なる後面を有し、また、上記回路
基板は、上記筐体の後面に露出される複数のコネクタ
と、これらコネクタと回路基板との接続部分を筐体の後
方から覆うとともに、上記筐体の底面および後面に接触
される金属製のコネクタパネルとを有し、このコネクタ
パネルは、上記筐体の底面および後面に接しており、こ
のコネクタパネルに上記電源ユニットを重ね合わせてね
じ止めしたことを特徴としている。

【００２２】請求項７によれば、上記請求項６に記載の
ＡＣ電源ユニットは、電源コードが抜き差し可能に接続
される電源コネクタを有し、この電源コネクタは、上記
筐体の後面に露出された状態で上記回路基板上に配置さ
れているとともに、上記ホルダは、上記電源コネクタを
上記回路基板との間で挟み込んで保持するコネクタ保持
部を備えていることを特徴としている。

【００２３】請求項８によれば、上記請求項３の記載に
おいて、上記凸部は、上記筐体の上面に連なる前面を有
し、また、上記ディスプレイユニットは、上記入力手段
を上方から覆う閉じ位置と、この入力手段の後方におい
て起立する開き位置とに亘って回動可能に上記ディスプ
レイ支持部に支持されており、このディスプレイユニッ
トの脚部は、ディスプレイユニットを開き位置に回動さ
せた時に上記筐体の上面に連なる脚前面を有し、この脚
前面は、凸部の前面よりも筐体の後方にずれて位置され
るとともに、上記筐体の上面は、上記前面と脚前面との
間の段差部分に入り込む平坦部を有し、この平坦部に機
器の動作状況あるいは機能の内容を図柄で表示するアイ
コンを配置したことを特徴としている。

【００２４】請求項９によれば、上記請求項８の記載に
おいて、上記回路基板は、上記アイコンと向かい合う部
分に、このアイコンの光源となる発光ダイオードを有
し、この発光ダイオードとアイコンとの間に、発光ダイ
オードの光をアイコンに導くレンズを配置するととも
に、上記ホルダは、上記レンズを支持するレンズ支持部
を備えていることを特徴としている。

【００２５】請求項１０によれば、上記請求項３の記載
において、上記一方の脚部は、その内部にケーブル通路
を有するとともに、このケーブル通路に連なる開口部を
有する脚側面を備えており、また、上記凸部は、上記脚
側面と向い合うとともに、上記開口部に連なるケーブル
挿通口が開口された側面を有しており、このケーブル挿
通口と上記開口部とに亘ってケーブルが挿通配置され、
このケーブルを介して上記ディスプレイユニットと回路
基板とが電気的に接続されていることを特徴としてい
る。

【００２６】請求項１１によれば、上記請求項１０に記
載の凸部は、上記ケーブル挿通口と上記ＡＣ電源ユニッ
トとの間にケーブル導入通路を有し、このケーブル導入
通路を通じて上記ケーブルが筐体の内部に導かれるとと
もに、このケーブルは、上記筐体内部への導入部分に円
筒状のコアを同軸状に備えており、また、上記ホルダ
は、上記ケーブルのコアを支持するコア支持部を備えて
いることを特徴としている。

【００２７】請求項１２によれば、上記請求項３に記載
の筐体は、上面および底面に連なる側面を有し、また、
上記回路基板は、上記側面に隣接する側縁部を有し、こ
の側縁部に連なる回路基板の上面又は下面のいずれか一
方の面に電源スイッチを配置し、この電源スイッチは、
プッシュ式のアーマチュアを有するとともに、このアー
マチュアと筐体の側面との間に、この側面に露出される
操作部を有するスイッチ操作子を配置し、また、上記ホ
ルダは、上記スイッチ操作子を支持するスイッチ支持部
を備えていることを特徴としている。

【００２８】

【００２９】

【００３０】

【００３１】

【００３２】

【作用】請求項１の構成によれば、ディスプレイユニッ
トを支持する上で必要な凸部は、これまでディスプレイ
ユニットから延びるケーブルやインジケータのような小
物類が収められているだけで、筐体の内部に比較してス
ペース的な面で余裕が生じている場所であり、この凸部
の内側の空間部分をＡＣ電源ユニットの設置スペースと
すれば、この凹部の内側にＡＣ電源ユニットを無理なく
収めることができる。このため、筐体のデッドスペース
を隅々まで有効に利用することができ、筐体を大型化す
ることなく、この筐体の内部にＡＣ電源ユニットを一体
的に組み込むことができる。

【００３３】また、凸部は、筐体の後端部において、こ
の筐体の上面から上向きに突出するので、この凸部の内
側のＡＣ電源ユニットが入力手段の下方や筐体の奥方に
入り込まずに済む。そのため、ＡＣ電源ユニットが発熱
した場合に、このＡＣ電源ユニットの熱は、凸部の周面
を通じて筐体の外方に逃がされることになり、筐体の内
部に熱が籠り難くなる。

【００３４】請求項２の構成によれば、凸部の内側の収
容空間には、通気口を通じて外気が流通するので、この
空間部分の換気性が良好となり、ここに熱が籠り難くな
るとともに、発熱するＡＣ電源ユニットを外気によって
直接冷却することができる。

【００３５】請求項３の構成によれば、筐体の上面から
上向きに突出する凸部は、これまでディスプレイユニッ
トから延びるケーブルやインジケータのような小物類が
収められているだけであるから、筐体の内部に比較して
スペース的に余裕がある収容空間を得ることができ、こ
の凹部の内側の収容空間にＡＣ電源ユニットを無理なく
収めることができる。このため、筐体のデッドスペース
を隅々まで有効に利用することができ、筐体を大型化す
ることなく、この筐体の内部にＡＣ電源ユニットを一体
的に組み込むことができる。 また、ＡＣ電源ユニットが
キーボードの下方や筐体の奥方に入り込まずに済むの
で、ＡＣ電源ユニットが発熱した場合に、このＡＣ電源
ユニットの熱は、凸部の周面を通じて筐体の外方に逃さ
れることになり、筐体の内部に熱が籠り難くなる。 それ
とともに、ＡＣ電源ユニットを、回路基板を利用して収
容空間に保持することができ、筐体の内面からＡＣ電源
ユニットを支持するための支持部を省略できる。また、
ＡＣ電源ユニットと回路基板との間にホルダが介在され
るので、このＡＣ電源ユニットは回路基板の上方に離れ
て位置されることになり、回路基板がＡＣ電源ユニット
からの輻射熱の影響を受け難くなる。

【００３６】請求項４の構成によれば、ホルダを固定す
る専用のねじが不要となり、その分、部品点数が少なく
なるとともに、機器の分解・組立てに要する作業工数を
削減することができる。

【００３７】請求項５の構成によれば、ＡＣ電源ユニッ
トは、電源回路基板を係止部に引っ掛けるだけの作業で
ホルダに支持される。このため、面倒なねじ止め作業が
不要となり、ホルダに対するＡＣ電源ユニットの取り付
けを簡単に行なえる。

【００３８】請求項６の構成によれば、ＡＣ電源ユニッ
トが発熱すると、このＡＣ電源ユニットの熱は、金属製
のコネクタパネルに拡散されるとともに、このコネクタ
パネルを介して筐体の底面および後面に広く拡散され
る。このため、凸部が局部的に高温となるのを防止でき
るとともに、ＡＣ電源ユニットの放熱性を高めることが
できる。

【００３９】請求項７の構成によれば、ＡＣ電源ユニッ
トを保持するためのホルダを利用して電源コネクタを位
置決め固定することができる。このため、電源コネクタ
を保持するための格別なブラケットやねじ類を省略する
ことができる。

【００４０】請求項８の構成によれば、凸部の内側の収
容空間がＡＣ電源ユニットの設置スペースとして占有さ
れるにも拘らず、ディスプレイユニットの脚部の直前に
アイコンを配置するためのスペースを無理なく確保する
ことができる。そして、このアイコンは、筐体の上面で
あり、かつディスプレイユニットを開き位置に回動させ
た時に、このディスプレイユニットの直前に位置される
ので、オペレータは、入力手段やディスプレイユニット
から視線を大きく移動させることなくアイコンを視認す
ることができ、アイコンの視認性が損なわれずに済む。

【００４１】請求項９の構成によれば、ＡＣ電源ユニッ
トを保持するためのホルダを利用して、発光ダイオード
の光をアイコンに導くレンズを支持することができ、こ
のレンズを支持するための格別なブラケット類を省略す
ることができる。

【００４２】請求項１０の構成によれば、ディスプレイ
ユニットと回路基板とを接続するケーブルは、互いに向
い合う凸部の側面と脚部の脚側面とを貫通して引き回さ
れるので、このケーブルが機器の外方に露出されること
はなく、外観が良好となる。

【００４３】請求項１１の構成によれば、ＡＣ電源ユニ
ットを保持するためのホルダを利用して、ケーブルのコ
アを保持することができ、このコアを保持するための格
別なブラケット類を省略することができる。また、回路
基板に接続されるケーブルを、この回路基板との接続部
の近傍において回路基板側に直接止めることができ、回
路基板に対するケーブルの挿通位置を確実に定めること
ができる。

【００４４】請求項１２の構成によれば、電源スイッチ
のアーマチュアが筐体の側面から離れていて、この側面
とアーマチュアとの間にスイッチ操作子を介在させる場
合に、このスイッチ操作子を、ＡＣ電源ユニットを保持
するためのホルダを利用して保持することができる。こ
のため、スイッチ操作子を保持するための格別なブラケ
ット類を省略することができ。

【００４５】

【００４６】

【００４７】

【００４８】

【実施例】以下本発明の第１実施例を、ポータブルコン
ピュータに適用した図１ないし図２４にもとづいて説明
する。

【００４９】図１は、Ａ４サイズのブック形のポータブ
ルコンピュータ１を示している。このコンピュータ１
は、電子機器本体としてのベースユニット２と、このベ
ースユニット２に支持されたディスプレイユニット３と
を備えている。

【００５０】ベースユニット２は、四角形箱状をなす筐
体４を備えている。この筐体４は、互いに対向し合う底
面５ａと上面５ｂ、これら底面５ａ、上面５ｂに連なる
前面５ｃと後面５ｄおよび左右の側面５ｅ，５ｆを有す
る偏平な四角形箱状をなしている。

【００５１】筐体４は、底面５ａを有するロアハウジン
グ７と、上面５ｂを有するアッパハウジング８とに分割
されている。これらロアハウジング７およびアッパハウ
ジング８は、ＡＢＳ樹脂のような合成樹脂材料にて構成
されている。

【００５２】図４や図１０に示すように、ロアハウジン
グ７の内部には、回路基板１０が収容されている。回路
基板１０は、ロアハウジング７の底面５ａ上の複数のボ
ス部１１にねじ１２を介して固定されており、この底面
５ａと平行に配置されている。回路基板１０は、底面５
ａと略同じ大きさを有する四角形状をなしており、その
前後左右の周縁部が、ロアハウジング７の前面５ｃ、後
面５ｄおよび左右の側面５ｅ，５ｆに隣接されている。
そして、回路基板１０の上面および下面には、ＬＳＩパ
ッケージのような各種の回路部品１３が実装されてい
る。

【００５３】図４に示すように、ロアハウジング７の内
部には、ハードディスク駆動装置１５と、ＣＤ−ＲＯＭ
駆動装置１６とが収容されている。ハードディスク駆動
装置１５は、ロアハウジング７の前半部の左端部に位置
されており、上記回路基板１０の上面に載置されてい
る。このハードディスク駆動装置１５は、図示しないハ
ードディスクコネクタを介して回路基板１０に接続され
ている。

【００５４】ＣＤ−ＲＯＭ駆動装置１６は、ロアハウジ
ング７の後半部の右端部に位置されており、このロアハ
ウジング７の底面５ａ上にねじ止めされている。このた
め、ロアハウジング７の底面５ａに固定された上記回路
基板１０は、ＣＤ−ＲＯＭ駆動装置１６を逃げる切り欠
き１８を有しており、この切り欠き１８は、回路基板１
０の右側の周縁部に開口されている。

【００５５】図６や図７に示すように、ＣＤ−ＲＯＭ駆
動装置１６は、偏平な箱形状を有する金属製のケーシン
グ２０を備えている。ケーシング２０は、複数の舌片２
１を有し、これら舌片２１がロアハウジング７の底面５
ａにねじ止めされている。ケーシング２０は、ロアハウ
ジング７の内部に収まるような厚み寸法を有し、このケ
ーシング２０の上面２０ａは、図４に示すように、ロア
ハウジング７の上方への開口端に位置されている。ケー
シング２０の側面には、ディスク挿入口２２が開口され
ている。このディスク挿入口２２には、ガイド枠２３が
取り付けられている。そして、ディスク挿入口２２は、
ロアハウジング７の右側の側面５ｆと向い合っており、
この側面５ｆには、ディスク挿入口２２を露出させる開
口部２４が形成されている。

【００５６】ケーシング２０の内部には、ディスク収納
部２７とディスク駆動部２８とが上下に重ねて収容され
ている。ディスク収納部２７は、図７に示すように、ケ
ーシング２０に引き出し可能に支持されたディスクホル
ダ３０を備えている。ディスクホルダ３０は、円盤状の
光ディスク３１が載置される底壁３２と、この底壁３２
に連なる端壁３３とを備えている。底壁３２は、光ディ
スク３１の情報記録面である下面と向い合っており、こ
の底壁３２には、アクセス用の窓部３４が開口されてい
る。端壁３３は、上記ディスク挿入口２２を開閉可能な
大きさを有し、上記側面５ｆの開口部２４に露出されて
いる。

【００５７】このため、ディスクホルダ３０は、開口部
２４を通じてディスク収納部２７に出し入れされるよう
になっている。そして、このディスク収納部２７の大き
さは、光ディスク３１の直径に応じて定められている。

【００５８】ディスク駆動部２８は、光ディスク３１を
回転駆動するスピンドルモータおよびこのモータの制御
回路部を有している。このディスク駆動部２８は、ディ
スク収納部２７よりも小さな形状を有している。このた
め、図６に示すように、ディスク駆動部２８の側面２８
ａと、ディスク収納部２７の下面２７ａとで規定される
部分には、段差３５が形成されている。

【００５９】そして、上記ケーシング２０は、上記段差
３５と対向し合う部分に、この段差３５に入り込むよう
に凹む凹部３６を備えている。この凹部３６は、ディス
ク収納部２７の下面２７ａに沿う上面３６ａと、ディス
ク駆動部２８の側面２８ａに沿う側面３６ｂとを有し、
これら上面３６ａと側面３６ｂは、ケーシング２０の側
方および下方に向って連続して開放するような空間３７
を構成している。

【００６０】図６に示すように、ケーシング２０の凹部
３６は、このケーシング２０の後部に位置されている。
そして、この凹部３６内に、上記回路基板１０の切り欠
き１８に連なる後部が入り込んでおり、この回路基板１
０の一部および回路部品１３が空間３７内に収容されて
いる。そのため、回路基板１０の切り欠き１８は、ＣＤ
−ＲＯＭ駆動装置１６の平面形状よりも小さく形成さ
れ、その分、回路基板１０の実装面積が広げられてい
る。

【００６１】図２や図４に示すように、ロアハウジング
７は、その前端部にバッテリ収容部４０を備えている。
バッテリ収容部４０は、ハードディスク駆動装置１５の
左側方であり、かつＣＤ−ＲＯＭ駆動装置１６の前方に
位置されており、上記ロアハウジング７の上方に向けて
開放された凹所にて構成されている。そして、バッテリ
収容部４０の底部には、金属製のシールド板４１が配置
されており、このシールド板４１は、上記回路基板１０
の前半部上面を覆い隠している。

【００６２】図８に示すように、バッテリ収容部４０と
ハードディスク駆動装置１５との間には、合成樹脂製の
バッテリホルダ４２が配置されている。このバッテリホ
ルダ４２のバッテリ収容部４０に臨む面には、バッテリ
コネクタ４４が配置されている。このバッテリコネクタ
４４は、回路基板１０の上面に実装されている。

【００６３】バッテリ収容部４０には、バッテリパック
４６が取り出し可能に収容されている。バッテリパック
４６は、商用交流電源を得られない場所でコンピュータ
１を使用する場合に、その駆動用電源となるもので、ロ
アハウジング７の上方からバッテリ収容部４０に出し入
れされるようになっている。そして、バッテリパック４
６をバッテリ収容部４０に収容すると、このバッテリパ
ック４６の正負の端子（図示せず）がバッテリコネクタ
４４に接するようになっている。このため、本実施例の
コンピュータ１では、ロアハウジング７の前半部にハー
ドディスク駆動装置１５とバッテリパック４６とが左右
に並べて配置されている。

【００６４】図８に示すように、ハードディスク駆動装
置１５の上面は、シールド板４８によって覆われてい
る。シールド板４８は、ロアハウジング７の底面５ａに
ねじ止めされており、このシールド板４８は、複数の基
板取り付け座４９を一体に備えている。この基板取り付
け座４９には、音響基板５０が取り外し可能にねじ止め
されている。音響基板５０の左端部には、端子カバー５
１が取り付けられている。端子カバー５１は、音響基板
５０上に配置された複数のジャック（図示せず）を覆っ
ており、この端子カバー５１は、ジャックに連なる複数
のプラグ孔５３を備えている。プラグ孔５３は、図示し
ないヘッドフォン等のプラグが抜き差しされるもので、
ロアハウジング７の左側方に露出されている。

【００６５】なお、この第１実施例におけるコンピュー
タ１は、ＣＤ−ＲＯＭ駆動装置１６を装着した機種と、
このＣＤ−ＲＯＭ駆動装置１６の代わりにフロッピーデ
ィスク駆動装置を装着した機種の二通りのバリエーショ
ンが存在し、フロッピーディスク駆動装置を装着した機
種では、上記音響基板５０は基板取り付け座４９から取
り外されている。

【００６６】図４や図１０に示すように、回路基板１０
の上面には、第１のカード収容部５６と、第２のカード
収容部５７とが配置されている。これらカード収容部５
６，５７は、夫々ＰＣＭＣＩＡ（Personal Computer Me
mory Card InternationalAssociation ）カードやイン
ターフェースカードのような拡張カード５８を取り出し
可能に収容するためのもので、上記ハードディスク駆動
装置１５の後方であり、かつＣＤ−ＲＯＭ駆動装置１６
の左側に位置されている。そして、第１および第２のカ
ード収容部５６，５７は、ロアハウジング７の厚さ方向
に積み重ねられている。

【００６７】第１および第２のカード収容部５６，５７
は、ロアハウジング７の左側の側面５ｅに隣接されてい
る。この側面５ｅには、拡張カード５８を抜き差し可能
に挿入するためのカード挿入口５９が開口されている。

【００６８】第１および第２のカード収容部５６，５７
は、夫々拡張カード５８が取り外し可能に接続されるカ
ードコネクタ６０と、上記カード挿入口５９から挿入さ
れた拡張カード５８をカードコネクタ６０に導くガイド
レール６１ａ，６１ｂとを備えている。

【００６９】また、第１および第２のカード収容部５
６，５７は、夫々拡張カード５８を排出するためのイジ
ェクタ６２を備えている。イジェクタ６２は、オペレー
タが指先で押圧する操作レバー６３を有している。操作
レバー６３は、ガイドレール６１ａ，６１ｂに突没可能
に支持されており、上記カード挿入口５９に露出されて
いる。

【００７０】図９に示すように、ロアハウジング７に
は、カード挿入口５９を開閉するカードカバー６５が取
り付けられている。カードカバー６５は、第１および第
２のカード収容部５６，５７に連なる第１の開口部６６
を有している。このカードカバー６５には、第１の開口
部６６を開閉する第１の小カバー６７が取り付けられて
いる。第１の小カバー６７は、下側の第２のカード収容
部５７に連なる第２の開口部６８を有している。この第
１の小カバー６７には、第２の開口部６８を開閉する第
２の小カバー６９が取り付けられている。

【００７１】このため、カードカバー６５を閉じた状態
でも、第１の小カバー６７を開くことにより、第１およ
び第２のカード収容部５６，５７を露出させることがで
き、第２の小カバー６９のみを開けば、第２のカード収
容部５７のみを露出させることができる。

【００７２】したがって、第１のカード収容部５６ある
いは第２のカード収容部５７に拡張カード５８を装着し
た状態において、第１又は第２の小カバー６７，６９の
みを開くようにすれば、第１又は第２の開口部６６，６
８を通じて拡張カード５８にケーブル（図示せず）を接
続することができる。そして、この際、第１および第２
のカード収容部５６，５７に共通の大きなカード挿入口
５９は、カードカバー６５によって覆われているから、
これら第１および第２のカード収容部５６，５７に連な
る開口面積を必要最小限に止めることができ、第１およ
び第２のカード収容部５６，５７への埃等の侵入を防止
することができる。

【００７３】図４や図１０に示すように、回路基板１０
の後端部には、金属製のコネクタパネル７２が取り付け
られている。コネクタパネル７２は、回路基板１０の全
幅に亘る長さを有し、この回路基板１０の後端部におい
て上向きに延びている。コネクタパネル７２は、その上
端部と下端部とにフランジ部７２ａ，７２ｂを一体に備
えている。上側のフランジ部７２ａは、ロアハウジング
７の後面５ｄの上端部に重ねられている。下側のフラン
ジ部７２ｂは、ロアハウジング７の底面５ａに重ねられ
ている。

【００７４】コネクタパネル７２には、プリンタや外部
フロッピーディスク駆動装置を接続するための第１のパ
ラレルポート７３と、外部拡張ステーションを接続する
ための拡張ポート７４と、外部ＣＲＴディスプレイを接
続するためのＲＧＢコネクタ７５と、ＲＳ２３２Ｃ規格
のインターフェースコネクタを有する周辺機器を接続す
るための接続ポート７６と、外部キーボードやマウスを
接続するためのキーボードコネクタ７７とが支持されて
いる。これら各種のポート７３，７４，７６やコネクタ
７５，７７は、コネクタパネル７２の横方向に一列に並
んで配置されており、夫々ロアハウジング７の後面５ｄ
に露出されている。そして、各種のポート７３，７４，
７６やコネクタ７５，７７は、上記回路基板１０に電気
的に接続されており、これらポート７３，７４，７６や
コネクタ７５，７７と回路基板１０との接続部は、上記
コネクタパネル７２によって後方から覆われている。

【００７５】なお、ロアハウジング７の後面５ｄには、
拡張ポート７４を開閉可能に覆うポートカバー７８が取
り付けられている。

【００７６】図１１に示すように、回路基板１０の後部
には、外部フロッピーディスク駆動装置を接続するため
の第２のパラレルポート８０と電源スイッチ８１とが実
装されている。これら第２のパラレルポート８０と電源
スイッチ８１とは、ロアハウジング７を左側から見た場
合に、上下に並んで配置されている。

【００７７】第２のパラレルポート８０は、回路基板１
０の下面において、この回路基板１０の左側の側縁部に
隣接して位置されている。この第２のパラレルポート８
０は、ロアハウジング７の左側の側面５ｅに開けた導出
口８２と向かい合っており、このロアハウジング７の側
面５ｅには、導出口８２を開閉するサイドカバー８３が
取り付けられている。

【００７８】電源スイッチ８１は、スイッチ本体８４
と、このスイッチ本体８４に支持されたプッシュ式のア
ーマチュア８５とを有している。この電源スイッチ８１
は、スイッチ本体８４から導出されたリード（図示せ
ず）を有し、このリードを回路基板１０に刺し通して、
その下面に半田付けすることで回路基板１０上に支持さ
れている。

【００７９】そのため、電源スイッチ８１は、回路基板
１０の上面において、上記第２のパラレルポート８０を
避けた位置に配置されており、この第２のパラレルポー
ト８０よりも右側にずれている。そして、電源スイッチ
８１のアーマチュア８５は、ロアハウジング７の左側の
側面５ｅと向い合っており、この側面５ｅには、アーマ
チュア８５との対向し合う開口部８６が形成されてい
る。この開口部８６は、上記導出口８２に真上に位置さ
れている。

【００８０】一方、図１に示すように、上記筐体４のア
ッパハウジング８は、ハウジング本体９０と、このハウ
ジング本体９０の前端に連なるアームレスト９１とに分
割されている。ハウジング本体９０は、キーボード装着
部９２と凸部９３とを備えている。

【００８１】キーボード装着部９２は、左右の側壁９４
ａ，９４ｂおよび後壁９４ｃと、これら各壁９４ａ〜９
４ｃに連なる底壁９４ｄとを有する凹所にて構成され、
ハウジング本体９０の上面の略全面に亘るような大きさ
を有している。このキーボード装着部９２の底壁９４ｄ
は、上記ＣＤ−ＲＯＭ駆動装置１６や第１および第２の
カード収容部５６，５７の真上に位置されており、この
底壁９４ｄの前端部には、図８に示すように、下向きに
延びる区画壁９４ｅが形成されている。

【００８２】区画壁９４ｅの下端部は、上記回路基板１
０と共にロアハウジング７のボス部１１にねじ止めされ
ている。この区画壁９４ｅは、バッテリ収容部４０の後
壁を兼ねており、このバッテリ収容部４０とロアハウジ
ング７の内部との間を仕切っている。

【００８３】凸部９３は、キーボード装着部９２の直後
に位置されている。この凸部９３は、ハウジング本体９
０の上面から上向きに突出されるとともに、このハウジ
ング本体９０の横方向に沿って延びており、このハウジ
ング本体９０の全幅に亘る長さを有している。凸部９３
は、図１２に示すように、ハウジング本体９０の上面か
ら上向きに延びる前面９５と、この前面９５の上端から
後方に延びる上面９６と、この上面９６の後端から下向
きに延びる後面９７とを有し、全体としてハウジング本
体９０の下方に向けて開放された収容空間９８を有する
中空状をなしている。この凸部９３の後面９７は、筐体
４の後面５ｄに面一に連続され、この筐体４の後方に露
出されている。

【００８４】凸部９３は、一対のディスプレイ支持部１
００ａ，１００ｂを有している。ディスプレイ支持部１
００ａ，１００ｂは、凸部９３の横方向に離間して配置
されており、夫々凸部９３の前方、上方および後方に向
けて連続して開放された凹所にて構成されている。

【００８５】これらディスプレイ支持部１００ａ，１０
０ｂは、左右共通の構成であるため、左側のディスプレ
イ支持部１００ａを代表して説明する。図１３や図１４
に示すように、ディスプレイ支持部１００ａは、ハウジ
ング本体９０の上面に連なる底面１０１と、この底面１
０１に連なる左右の側面１０２，１０３とを備えてい
る。底面１０１は、底部開口１０１ａを有し、この底部
開口１０１ａはハウジング本体９０の内部に向けて開口
されている。また、側面１０２，１０３は、夫々側部開
口１０２ａ，１０３ａを有している。側部開口１０２
ａ，１０３ａは、底部開口１０１ａに連なるとともに、
上記収容空間９８に開口されている。

【００８６】ディスプレイ支持部１００ａには、ハウジ
ング本体９０の内側からカバー１０６がねじ止めされて
いる。カバー１０６は、図１０や図１３に示すように、
ディスプレイ支持部１００ａの底部開口１０１ａを覆う
底壁部１０８と、側部開口１０２ａ，１０３ａに嵌まり
込む左右一対の側壁部１０９ａ，１０９ｂとを有してい
る。側壁部１０９ａ，１０９ｂは、側部開口１０２ａ，
１０３ａと協同して、上記ディスプレイ支持部１００ａ
の側面１０２，１０３に開口部１１０ａ，１１０ｂを構
成している。

【００８７】また、上記凸部９３は、ディスプレイ支持
部１００ａ，１００ｂの間に位置される電源収容部１１
３と、上記ディスプレイ支持部１００ａ，１００ｂの左
右両側に位置されるヒンジ収容部１１４ａ，１１４ｂと
に区分けされている。これら電源収容部１１３およびヒ
ンジ収容部１１４ａ，１１４ｂは、図１３に示すよう
に、回路基板１０の後端部の上方に位置されるととも
に、上記ロアハウジング７の内部に連なっている。

【００８８】図１４に示すように、電源収容部１１３の
前面９５は、ヒンジ収容部１１４ａ，１１４ｂの前面９
５よりも前方のキーボード装着部９２に向けて張り出し
ている。そのため、電源収容部１１３の前面９５および
ヒンジ収容部１１４ａ，１１４ｂの前面９５とは、前後
にずれて位置されており、これら前面９５の間には段差
が生じている。そして、上記前面９５が夫々連なるハウ
ジング本体９０の上面は、上記段差の部分に入り込む平
坦部１１５ａ，１１５ｂを有している。

【００８９】ハウジング本体９０のキーボード装着部９
２には、情報の入力手段としてのキーボード１１７が配
置されている。キーボード１１７は、キーボードパネル
１１８を備えている。キーボードパネル１１８は、キー
ボード装着部９２に嵌合可能な長方形板状をなしてお
り、このキーボード装着部９２の底壁９４ｄ上に載置さ
れている。キーボードパネル１１８の上面には、多数の
キー１１９と、ポインティングデバイスの一種であるジ
ョイスティック１２０とが配置されている。

【００９０】キーボードパネル１１８は、キーボード装
着部９２の前端に位置される前縁部１１８ａと、キーボ
ード装着部９２の後壁９４ｃに沿う後縁部１１８ｂとを
有している。キーボードパネル１１８の後縁部１１８ｂ
には、複数の係合突起１２１（図１２に一つのみを図
示）が形成されており、これら係合突起１２１は、後壁
９４ｃに開けた係合孔１２２に差し込まれている。

【００９１】また、図２や図８に示すように、キーボー
ド装着部９２の前端部には、キーボード押え１２５が取
り付けられている。キーボード押え１２５は、キーボー
ドパネル１１８の全幅に亘って延びる細長い棒状をなし
ている。このキーボード押え１２５は、キーボード装着
部９２の底壁９４ｄの前端部に取り外し可能に係止され
ており、この底壁９４ｄとの間でキーボードパネル１１
８の前縁部１１８ａを挾み込んでいる。

【００９２】このため、キーボード１１７は、そのキー
ボードパネル１１８の前縁部１１８ａと後縁部１１８ｂ
とでキーボード装着部９２に支持されている。そして、
このキーボードパネル１１８の前縁部１１８ａは、キー
ボード押え１２５によって覆い隠されるようになってい
る。

【００９３】上記アッパハウジング８のアームレスト９
１は、キーボード１１７の手元側に位置されている。こ
のアームレスト９１は、キーボード装着部９２の前端に
連なっており、上記ハードディスク駆動装置１５やバッ
テリ収容部４０を上方から覆っている。

【００９４】図１や図８に示すように、アームレスト９
１は、オペレータがキーボード１１７を操作する際の手
置き台１２６と、この手置き台１２６の前縁部および左
右の側縁部から下向きに延びる周壁１２７とを一体に有
し、この周壁１２７の下端部がロアハウジング７の前半
部上に前後に移動可能に載置されている。手置き台１２
６の略中央部には、コマンドの実行および取り消しを行
なうための一対の操作ボタン１２８ａ，１２８ｂが前後
に並んで配置されている。また、左側の周壁１２７に
は、上記端子カバー５１を露出させる切り欠き１２９が
形成されている。

【００９５】このようなアームレスト９１は、上記キー
ボード装着部９２に連結されている。図２に示すよう
に、アームレスト９１の左右両端部には、後方に向って
延びる支持腕１３０ａ，１３０ｂが一体に形成されてい
る。支持腕１３０ａ，１３０ｂは、上記キーボード装着
部９２の側壁９４ａ，９４ｂとキーボード１１７との間
に入り込んでいる。

【００９６】キーボード装着部９２の側壁９４ａ，９４
ｂは、図１５や図１６に右側の側壁９４ｂを代表して示
すように、支持腕１３０ａ，１３０ｂが摺動可能に嵌ま
り込む嵌合部１３１を有している。嵌合部１３１の支持
腕１３０ａ，１３０ｂとの対向部には、夫々凹部１３２
が形成されている。凹部１３２は、前後方向に延びる上
縁部１３２ａと、この上縁部１３２ａの前端から下向き
に延びる前縁部１３２ｂとを有し、前縁部１３２ｂの下
端は、キーボード装着部９２の底壁９４ｄに連なってい
る。そして、凹部１３２の前後方向に沿う中間部には、
上下に延びる凸条１３３が形成されている。

【００９７】また、支持腕１３０ａ，１３０ｂは、凹部
１３２に嵌合する軸部１３５を有している。軸部１３５
は、凹部１３２の上縁部１３２ａに前後方向に摺動可能
に接している。このため、図１７の（Ｂ）に示すよう
に、アームレスト９１を手元側に引き出しすことによ
り、軸部１３５を凹部１３２の上縁部１３２ａと前縁部
１２ｂとで規定される角部に位置させ、この状態でアー
ムレスト９１の前端部を引き上げると、図１７の（Ｃ）
に示すように、アームレスト９１が軸部１３５を支点に
上向きに回動され、ハードディスク駆動装置１５やバッ
テリ収容部４０が上方に露出されるようになっている。
そして、このアームレスト９１の回動は、図２に示すよ
うに、アームレスト９１の周壁１２７の後端部がキーボ
ード装着部９２の側壁９４ａ，９４ｂの上端に接触する
ことで停止される。

【００９８】したがって、アームレスト９１は、ハード
ディスク駆動装置１５やバッテリ収容部４０を上方から
覆い隠す閉じ位置と、これらハードディスク駆動装置１
５やバッテリ収容部４０を上方に露出させる開き位置と
に亘って回動可能にキーボード装着部９２に支持されて
いる。このことから、上記バッテリパック４６は、アー
ムレスト９１を開き位置に回動させた状態で、筐体４の
上方から出し入れされるようになっている。

【００９９】アームレスト９１を開き位置から閉じ位置
に回動させる際には、まず、アームレスト９１を下向き
に回動させ、このアームレスト９１の周壁１２７をロア
ハウジング７の上端部に載置させる。そして、この状態
でアームレスト９１をキーボード装着部９２に向けて後
方にスライドさせる。すると、支持腕１３０ａ，１３０
ｂが嵌合部１３１に嵌まり込む。この際、軸部１３５
は、嵌合部１３１ａ，１３１ｂの上縁部１３２ａに摺接
しつつ凸条１３３を乗り越すので、この時に節動感が付
与され、アームレスト９１が閉じ位置にスライドされた
ことを認識することができる。

【０１００】このアームレスト９１は、筐体４の全幅に
亘る細長いものであるため、このア−ムレスト９１を後
方にスライドさせる時に、その左右の支持腕１３０ａ，
１３０ｂが前後にずれることなくスライドされるとは限
らず、一方の支持腕１３０ａ又は１３０ｂがオペレータ
の手元側に位置するような斜めの姿勢に傾く場合があり
得る。

【０１０１】しかるに、アームレスト９１が傾いた状態
でスライドされても、必ず他方の支持腕１３０ａ又は１
３０ｂの軸部１３５が凸条１３３を乗り越すので、この
他方の支持腕１３０ａ又は１３０ｂと嵌合部１３１との
位置合わせがなされる。そして、この後、手元側に位置
された一方の支持腕１３０ａ又は１３０側の端部を後方
に押圧すれば、一方の支持腕１３０ａ又は１３０ｂの軸
部１３５が凸条１３３を乗り越し、この一方の支持腕１
３０ａ又は１３０ｂと嵌合部１３１との位置合わせがな
される。そのため、アームレスト９１の閉じ位置へのス
ライド操作性を良好に維持することができる。

【０１０２】なお、図１に示すように、アームレスト９
１の前端部には、左右一対のラッチ１３８ａ，１３８ｂ
が配置されている。ラッチ１３８ａ，１３８ｂは、アー
ムレスト９１を閉じ位置に保持するためのもので、ロア
ハウジング７の前端上部に係脱可能に引っ掛かるように
なっている。

【０１０３】図２に示すように、アームレスト９１の裏
面には、金属製のインナーパネル１４０がねじ止めされ
ている。インナーパネル１４０は、バッテリ収容部４０
との対向部に位置されている。このインナーパネル１４
０と手置き台１２６の裏面との間には、上記操作ボタン
１２８ａ，１２８ｂによって押圧されるスイッチ１４１
ａ，１４１ｂとスピーカ１４２とが収容されている。ス
ピーカ１４２は、手置き台１２６の右端部に位置されて
おり、この手置き台１２６には、音を通すための複数の
通孔１４３が開口されている。

【０１０４】ところで、上記筐体４の内部には、商用交
流電源を直流電源に変換して出力するＡＣ電源ユニット
１５０が収容されている。ＡＣ電源ユニット１５０は、
図１２に示すように、電源回路基板１５１と、この電源
回路基板１５１に実装された各種の回路部品１５２と、
これら電源回路基板１５１や回路部品１５２を取り囲む
ケース１５３とを備えており、上記回路部品１５２のな
かには、変換動作中に発熱する部品が含まれている。こ
のＡＣ電源ユニット１５０は、全体として筐体４の横方
向に延びる角柱状をなしている。そして、ＡＣ電源ユニ
ット１５０は、上記ハウジング本体９０の電源収容部１
１３内に収容され、中継ケーブル１５４を介して上記回
路基板１０に電気的に接続されている。

【０１０５】図４や図５に示すように、ＡＣ電源ユニッ
ト１５０は、上記コネクタパネル７２の上側のフランジ
部７２ａに沿って配置されており、上記回路基板１０の
後端部の上方に位置されている。そして、このＡＣ電源
ユニット１５０は、その長手方向の一端部が合成樹脂製
のホルダ１５５を介して上記回路基板１０上に支持され
ているとともに、他端が上記コネクタパネル７２に支持
されている。

【０１０６】すなわち、図２０に示すように、ＡＣ電源
ユニット１５０の電源回路基板１５１の一端部は、ケー
ス１５３の切り欠き１５３ａを通じて外方に導出されて
おり、この電源回路基板１５１の一端部がホルダ１５５
に支持されている。このホルダ１５５は、図１３や図２
２に示すように、回路基板１０の上面に載置される取り
付け座部１５６を有している。取り付け座部１５６は、
その左右方向に離間した三箇所が回路基板１０と共にロ
アハウジング７のボス部１１にねじ１２を介して止めら
れている。

【０１０７】このホルダ１５５は、図２０に示すよう
に、電源回路基板１５１の一端部と向い合う支持壁１５
８を有している。支持壁１５８は、上記コネクタパネル
７２の直前において起立されており、その下端部が取り
付け座部１５６に連なっている。そして、支持壁１５８
の上端部には、一対の係止部１５９ａ，１５９ｂが形成
されており、これら係止部１５９ａ，１５９ｂに電源回
路基板１５１の一端部が取り外し可能に係止されてい
る。

【０１０８】電源回路基板１５１の他端部は、図２１に
示すように、ケース１５３を貫通して外方に導出されて
いる。この電源回路基板１５１の他端部は、コネクタパ
ネル７２のフランジ部７２ａ上に位置されており、この
フランジ部７２ａに連なる支持片１６０の上面にねじ１
６１を介して固定されている。このため、ＡＣ電源ユニ
ット１５０は、コネクタパネル７２の上端部に位置され
ており、その大部分がロアハウジング７の上面開口部分
から上方に突出されている。

【０１０９】そして、ロアハウジング７にアッパハウジ
ング８を被せた状態では、図１２に示すように、ＡＣ電
源ユニット１５０が凸部９３の電源収容部１１３に入り
込んでおり、このＡＣ電源ユニット１５０が電源収容部
１１３の内側のスペースの大部分を占めている。

【０１１０】凸部９３の後面９７には、多数の通気孔１
６２が開口されている。通気孔１６２は、電源収容部１
１３に対応しており、これら通気孔１６２の存在により
ＡＣ電源ユニット１５０の放熱性が高められている。

【０１１１】図１２に示すように、ＡＣ電源ユニット１
５０は、電源コネクタ１６４を有するケーブル１６５を
備えている。このケーブル１６５は、電源回路基板１５
１に接続されている。電源コネクタ１６４は、ＡＣ電源
ユニット１５０の下方において、上記コネクタパネル７
２の差し込み口１６６に差し込まれており、上記ロアハ
ウジング７の後面５ｄに露出されている。

【０１１２】また、この電源コネクタ１６４は、上記ホ
ルダ１５５の支持壁１５８に隣接した位置において、上
記回路基板１０の上面に載置されている。この支持壁１
５８の側面には、電源コネクタ１６４の上面に接するコ
ネクタ保持部１６７が一体に形成されている。コネクタ
保持部１６７は、回路基板１０と平行をなしており、こ
の回路基板１０と協同して電源コネクタ１６４を挾み込
んでいる。

【０１１３】そのため、電源コネクタ１６４は、ホルダ
１５５を利用してロアハウジング７に保持されており、
この電源コネクタ１６４には、商用交流電源に連なる電
源コード１６８のプラグ１６９が抜き差し可能に差し込
まれるようになっている。

【０１１４】図１０や図１４に示すように、ハウジング
本体９０の上面の左側の平坦部１１５ａには、アイコン
１７３が配置されている。アイコン１７３は、ディスプ
レイ支持部１００ａの直前に位置されている。アイコン
１７３は、透光性を有する合成樹脂製のアイコン基板１
７４を有している。アイコン基板１７４は、左右方向に
延びる長方形状をなしており、このアイコン基板１７４
は、平坦部１１５ａと面一をなしている。

【０１１５】アイコン基板１７４には、コンピュータ１
の動作状況や機能の内容を図柄で表示する複数の表示マ
ーク１７５が描かれている。これら表示マーク１７５
は、左右方向に間隔を存して配置されている。そして、
図１０に示すように、上記平坦部１１５ａは、表示マー
ク１７５との対向部に、筐体４の内部に開口する開口部
１７６を有し、この開口部１７６は、上記回路基板１０
の上面と向かい合っている。

【０１１６】図２２に示すように、回路基板１０の後部
上面には、アイコン１７３の光源となる複数の発光ダイ
オード１７８が一列に並んで配置されている。発光ダイ
オード１７８は、アイコン１７３の表示マーク１７５と
向かい合っている。これら発光ダイオード１７８と表示
マーク１７５との間には、発光ダイオード１７８の光を
表示マーク１７５に導くレンズ集合体１８０が配置され
ている。レンズ集合体１８０は、円柱状をなす複数のレ
ンズ１８１を備えている。これらレンズ１８１は、上下
方向に沿って縦置きに配置されており、その上部が連結
壁１８２を介して一体に連結されている。

【０１１７】図１９や図２２に示すように、レンズ集合
体１８０は、上記ホルダ１５５の支持壁１５８の近傍に
位置されている。この支持壁１５８には、レンズ集合体
１８０を支持するレンズ支持部１８３が一体に形成され
ている。レンズ支持部１８３は、中空円筒状をなす複数
のガイド部１８４と、これらガイド部１８４の上端部に
跨がる平坦な壁部１８５とを備えている。ガイド部１８
４は、上下方向に沿って縦置きに配置されており、その
下端開口部が回路基板１０上の発光ダイオード１７８と
向い合うとともに、上端開口部が上記平坦部１１５ａの
開口部１７６と向い合っている。

【０１１８】そして、レンズ集合体１８０の各レンズ１
８１は、ホルダ１５５の上方からガイド部１８４に差し
込まれており、これらレンズ１８１の上部の連結壁１８
２が壁部１８５の上面に重ね合わされている。このた
め、レンズ１８１は、その下端面が発光ダイオード１７
８と向かい合うとともに、上端面が開口部１７６に入り
込んで、アイコン基板１７４の表示マーク１７５と向か
い合っている。

【０１１９】したがって、発光ダイオード１７８が発光
されると、この光は、図１０に矢印で示すように、レン
ズ１８１を軸方向に透過して表示マーク１７５に導かれ
るようになっている。このことにより、発光中の発光ダ
イオード１７８に対応した表示マーク１７８が点灯する
ようになっている。

【０１２０】図１１や図１９に示すように、回路基板１
０の後部上面には、上記電源スイッチ８１をＯＮ・ＯＦ
Ｆ操作する合成樹脂製のスイッチ操作子１８８が配置さ
れている。スイッチ操作子１８８は、ロアハウジング７
の左側の側面５ｅと電源スイッチ８１との間に介在され
ている。

【０１２１】スイッチ操作子１８８は、Ｕ字状に屈曲さ
れた屈曲部１９０と、この屈曲部１９０の両端に連なる
第１および第２のレバー部１９１ａ，１９１ｂとを有し
ている。これらレバー部１９１ａ，１９１ｂは、互いに
並行をなすように向い合っており、上記電源スイッチ８
１の左側方を横切っている。

【０１２２】第１のレバー部１９１ａは、ロアハウジン
グ７の側面５ｅに沿って配置されている。このレバー部
１９１ａは、屈曲部１９０とは反対側の端部に押圧部１
９２を備えている。この押圧部１９２は、側面５ｅに開
けた開口部８６を通じて筐体４の外方に露出されてい
る。また、この押圧部１９２は、棒状の押圧突起１９３
を備えている。押圧突起１９３は、第２のレバー部１９
１ｂの切り欠き１９４を貫通して上記電源スイッチ８１
に向けて延びており、その先端がアーマチュア８５に接
している。

【０１２３】第２のレバー部１９１ｂは、上記屈曲部１
９０とは反対側の端部に、係止部１９６を一体に備えて
いる。係止部１９６は、上記取り付け座部１５６の左端
部に向けて延びており、この係止部１９６の下縁部に
は、図２２に示すように、上向きに切り込まれた溝部１
９７が形成されている。そして、本実施例の場合、上記
取り付け座部１５６の左端部には、下向きに切り込まれ
た係合溝１９８が形成されており、この係合溝１９８に
上記溝部１９７が差し込まれている。そのため、スイッ
チ操作子１８８は、ホルダ１５５に係止されており、上
記係合溝１９８がスイッチ支持部を構成している。

【０１２４】また、図１９に示すように、スイッチ操作
子１８８の第２のレバー部１９１ｂと係止部１９６とで
規定される角部は、ロアハウジング７の側面５ｅから延
びるリブ状の壁部１９９に当接されている。このため、
スイッチ操作子１８８は、第２のレバー部１９１ｂに連
なる係止部１９６が側面５ｅとホルダ１５５とによって
保持されており、この係止部１９６が第２のレバー部１
９１ｂの支点となっている。

【０１２５】よって、押圧部１９２を指先で押圧する
と、第１のレバー部１９１ａが屈曲部１９０を支点に弾
性変形するとともに、第２のレバー部１９１ｂが係止部
１９６を支点に弾性変形する。この変形により、押圧突
起１９３が押し込まれて電源スイッチ８１のアーマチュ
ア８５を押圧し、この電源スイッチ８１がＯＮ・ＯＦＦ
されるようになっている。

【０１２６】一方、上記ディスプレイユニット３は、Ａ
４サイズの偏平な箱状をなすハウジング２０５と、この
ハウジング２０５内に収容されたカラー液晶ディスプレ
イ２０６とを備えている。ハウジング２０５は、フロン
トパネル２０７とリヤパネル２０８とに分割されてお
り、このフロントパネル２０７には、カラー液晶ディス
プレイ２０６を露出させる開口部２０９が形成されてい
る。

【０１２７】ハウジング２０５は、第１および第２の脚
部２１０ａ，２１０ｂを備えている。これら第１および
第２の脚部２１０ａ，２１０ｂは、フロントパネル２０
７に連なるフロント部分２１１と、リヤパネル２０９に
連なるリヤ部分２１２とを互いに突き合わせて構成され
ている。このため、第１および第２の脚部２１０ａ，２
１０ｂは、中空状をなしており、図１４に示すように、
左側の第１の脚部２１０ａの内部は、上記ハウジング２
０５の内部空間に連なるケーブル通路２１３をなしてい
る。

【０１２８】第１および第２の脚部２１０ａ，２１０ｂ
は、上記筐体４のディスプレイ支持部１００ａ，１００
ｂに夫々ヒンジ装置２１５を介して連結されている。こ
の連結構造について、第１の脚部２１０ａを代表して説
明する。

【０１２９】図１３に示すように、第１の脚部２１０ａ
は、ディスプレイ支持部１００ａの側面１０２，１０３
と向い合う左右の脚側面２１６ａ，２１６ｂを有してい
る。左側の脚側面２１６ａには、連通孔２１７が開口さ
れている。この連通孔２１７は、上記側面１０２の開口
部１１０ａに連なっている。右側の脚側面２１６ｂに
は、ケーブル通路２１３に連なる挿通孔２１８が開口さ
れている。この挿通孔２１８は、上記側面１０３の開口
部１１０ｂに連なっている。

【０１３０】また、上記ヒンジ装置２１５は、ヒンジ軸
２２０と、このヒンジ軸２２０の一端に固定された第１
のブラケット２２１と、上記ヒンジ軸２２０の他端に軸
回り方向に回動可能に連結された第２のブラケット２２
２とを備えている。

【０１３１】ヒンジ軸２２０は、上記開口部１１０ａお
よび連通孔２１７を貫通して配置されている。ヒンジ軸
２２０の一端は、第１の脚部２１０ａの内側に導入され
ており、このヒンジ軸２２０の一端の第１のブラケット
２２１が第１の脚部２１０ａのリヤ部分２１２の内面に
ねじ止めされている。また、ヒンジ軸２２０の他端は、
上記凸部９３のヒンジ収容部１１４ａに導入されてお
り、このヒンジ軸２２０の他端の第２のブラケット２２
２は、ロアハウジング７にねじ止めされている。

【０１３２】そのため、ヒンジ軸２２０は、上記ディス
プレイユニット３の回動支点となっており、このディス
プレイユニット３は、アームレスト９１やキーボード１
１７を上方から覆う閉じ位置と、カラー液晶ディスプレ
イ２０６をキーボード１１７の後方で起立させる開き位
置とに亘って回動可能に筐体４に支持されている。

【０１３３】上記第１および第２の脚部２１０ａ，２１
０ｂは、ディスプレイユニット３を開き位置に回動させ
た時に、上記ヒンジ収容部１１４ａ，１１４ｂの前面９
５に略面一に連続する脚前面を有している。脚前面は、
電源収容部１１３の前面９５に対し上記平坦部１１５
ａ，１１５ｂの分だけ後方にずれている。そして、第１
の脚部２１０ａの脚前面の直前に上記アイコン１７３が
位置されている。

【０１３４】図１３や図１４に示すように、第１の脚部
２１０ａのケーブル通路２１３には、カラー液晶ディス
プレイ２０６に連なるケーブル２２６が導かれている。
ケーブル２２６は、多数の線材を一束に纏めたもので、
柔軟性を有している。このケーブル２２６は、第１のブ
ラケット２２１とリヤ部分２１２の内面との間で保持さ
れており、ケーブル通路２１３内での挿通位置が定めら
れている。そして、ケーブル２２６は、上記開口部１１
０ｂおよび挿通孔２１８を通じて凸部１３の電源収容部
１１３に導かれており、このケーブル２２６がコンピュ
ータ１の外部から隠蔽されている。

【０１３５】この場合、図１３に示すように、ディスプ
レイ支持部１００ａの右側の側面１０３と、電源収容部
１１３に収容された上記ＡＣ電源ユニット１５０との間
には、ケーブル導入通路２２７が形成されている。ケー
ブル導入通路２２７は、上記ホルダ１５５の真上におい
てロアハウジング７の内部に向けて開放されており、こ
のケーブル導入通路２２７に上記ケーブル２２６が導入
されている。

【０１３６】ケーブル２２６は、ケーブル導入通路２２
７内において下向きに折り曲げられており、このケーブ
ル２２６の折り曲げ先端は、回路基板１０上において前
方に向けて曲げられている。このケーブル２２６の回路
基板１０上に位置される部分には、円筒状をなす硬質の
コア２２８が同軸状に装着されている。

【０１３７】ケーブル２２６の先端には、第１のスタッ
キングコネクタ２２９が取り付けられている。この第１
のスタッキングコネクタ２２９は、回路基板１０の上面
の第２のスタッキングコネクタ２３０に接続されてい
る。この接続により、ディスプレイユニット３とベース
ユニット２とが電気的に接続されている。

【０１３８】上記ケーブル２２６のコア２２８は、図１
９に示すように、上記ホルダ１５５の支持壁１５８とレ
ンズ支持部１８３との間に位置されている。これら支持
壁１５８とレンズ支持部１８３との間には、コア支持部
２３２が一体に形成されている。コア支持部２３２は、
図２２に示すように、上方に向けて開放された凹部にて
構成され、このコア支持部２３２は、回路基板１０上に
おいて前後方向に延びている。そして、このコア支持部
２３２の内側に上記ケーブル２２６のコア２２８が嵌合
されている。このため、コア２２８は、ケーブル２２６
と回路基板１０との接続部の近傍において、上記ホルダ
１５５を介して回路基板１０上に保持されている。

【０１３９】したがって、ホルダ１５５は、ＡＣ電源ユ
ニット１５０ばかりでなく、電源コネクタ１６４、レン
ズ集合体１８０、スイッチ操作子１８８およびケーブル
２２６を保持する機能を有している。

【０１４０】また、この第１実施例のコンピュータ１に
おいては、上記アイコン１７３がハウジング本体９０の
上面に配置されているので、ディスプレイユニット３を
閉じ位置に回動させると、アイコン１７３もディスプレ
イユニット３によって覆い隠されてしまう。そのため、
アイコン１７３に電源に関する表示機能を持たせるよう
にすると、ディスプレイユニット３が閉じている状態で
は、電源に関する表示を見ることができなくなる。

【０１４１】そこで、この第１実施例のコンピュータ１
は、図１に示すように、ロアハウジング７の前面５ｃの
中央部に、電源に関する表示をなすインディケータ２４
０を備えている。インディケータ２４０は、二つの発光
部２４１ａ，２４１ｂを有している。これら発光部２４
１ａ，２４１は、左右に並べて配置されている。

【０１４２】一方の発光部２４１ａは、コンピュータ１
が商用交流電源に接続されているか否かを表示するため
のもので、上記電源スイッチ８１がＯＦＦの時に商用交
流電源を接続すると発光するようになっている。

【０１４３】他方の発光部２４１ｂは、上記バッテリパ
ック４６の充電状況を識別するためのもので、上記電源
スイッチ８１をＯＦＦした状態で、コンピュータ１に商
用交流電源を接続すると、バッテリパック４６の充電中
は緑色に発光し、充電が完了すると、オレンジ色に発光
するようになっている。そして、バッテリパック４６へ
の充電は、電源スイッチ８１がＯＦＦの時に行なわれる
ため、この電源スイッチ８１をＯＮすると、バッテリパ
ック４６への充電が停止され、発光部２４１ｂが消灯す
るようになっている。

【０１４４】このような発光部２４１ａ，２４１ｂは、
図２４に示すように、夫々ロアハウジング７の前面５ｃ
に露出されるレンズ２４３を有している。レンズ２４３
は、透明な合成樹脂材料にて構成され、上記回路基板１
０の前縁部よりも前方に位置されている。

【０１４５】回路基板１０の前端下面には、インディケ
ータ２４０の光源となる一対の発光ダイオード２４４が
配置されている。発光ダイオード２４４は、ロアハウジ
ング７の前面５ｃではなくて底面５ａと向い合ってお
り、この発光ダイオード２４４は、光を底面５ａに向け
て照射するようになっている。

【０１４６】そのため、上記レンズ２４３は、ロアハウ
ジング７の前面５ｃから底面５ａに向って延びる導光部
２４５を一体に備えている。導光部２４５は、互いに対
向し合う前面２４５ａと後面２４５ｂとを有している。
これら前面２４５ａおよび後面２４５ｂは、下方に進む
に従い後方に向けて傾斜された平坦な傾斜面をなしてい
る。

【０１４７】各導光部２４５の下端部には、発光ダイオ
ード２４４の光を受ける受光部２４６が一体に形成され
ている。受光部２４６は、ロアハウジング７の底面５ａ
と発光ダイオード２４４の間に入り込んでいる。この受
光部２４６は、互いに対向し合う上面２４６ａと下面２
４６ｂとを有している。上面２４６ａは、回路基板１０
の下面と略平行をなしており、上記発光ダイオード２４
４と向かい合っている。また、下面２４６ｂは、受光部
２４６の後方に進むに従い底面５ｃから遠ざかる方向に
傾斜されている。

【０１４８】このため、図２４の（Ｂ）に示すように、
発光ダイオード２４４から下向きに発せられた光は、受
光部２４６の上面２４６ａに入射された後、傾斜された
下面２４６ｂによって前方斜め上向きに屈折するように
反射され、導光部２４５に導かれる。この導光部２４５
の前面２４５ａおよび後面２４５ｂは、下方に進むに従
い後方に傾斜されているので、受光部２４６からの光
は、前面２４５ａ，２４５ｂの傾斜に伴って上向きに屈
折するように反射を繰り返しながらレンズ２４３に導か
れ、ロアハウジング７の前方に照射される。

【０１４９】なお、レンズ２４３の受光部２４６は、連
結部２４８を介して互いに連結されている。この連結部
２４８の下面には、底面５ａに重ねられる舌片２４９が
一体に形成されており、この舌片２４９が底面５ａに突
設された凸部２５０に止められている。

【０１５０】このようなインディケータ２４０による
と、回路基板１０の下面に発光ダイオード２４４が取り
付けられているにも拘らず、この発光ダイオード２４４
から下向きに照射された光を、受光部２４６および導光
部２４５を介してロアハウジング７の前面５ｃに導くこ
とができる。そのため、インディケータ２４０の発光部
２４１ａ，２４１ｂと発光ダイオード２４４とを互いに
対向させて配置する必要はなく、インディケータ２４０
や発光ダイオード２４４の設置位置の自由度が増大す
る。

【０１５１】ところで、上記構成のコンピュータ１にお
いて、ディスプレイユニット３を支持する上で必要なア
ッパハウジング８の凸部９３は、これまでケーブルやレ
ジューム機能を設定するサブバッテリのような小物類が
収容されているだけで、ロアハウジング７の内部に比べ
てスペース的な面で余裕が生じている。そのため、凸部
９３のうち、ディスプレイ支持部１００ａ，１００ｂの
間に位置する細長い電源収容部１１３の内側をＡＣ電源
ユニット１５０の設置スペースとすれば、この凸部９３
の内側にＡＣ電源ユニット１５０を無理なく収めること
ができる。

【０１５２】したがって、筐体４の後端上部のデッドス
ペースを利用して、この筐体４の内部にＡＣ電源ユニッ
ト１５０を組み込むことが可能となり、ＡＣ電源ユニッ
ト１５０を内蔵したにも拘らず、筐体４ひいてはコンピ
ュータ１の大型化を防止することができる。

【０１５３】また、上記構成によると、凸部９３は、ア
ッパハウジング８の上面から上向きに突出しているの
で、この凸部９３の内側にＡＣ電源ユニット１５０を収
容すれば、このＡＣ電源ユニット１５０がキーボード１
１７の下方に入り込んだり、筐体４の奥方に入り込まず
に済む。

【０１５４】そして、商用交流電源をコンピュータ１の
電源とした時のように、ＡＣ電源ユニット１５０が変換
動作中に発熱した場合、このＡＣ電源ユニット１５０の
熱は、凸部９３の前面９５や上面９６および後面９７を
通じて筐体４の外方に放熱され、ＡＣ電源ユニット１５
０の熱が筐体４の内部に籠り難くなる。

【０１５５】特に、凸部９３の後面９７には、電源収容
部１１３に連なる多数の通気孔１６２が開口されている
ので、電源収容部１１３の換気性が高められる。そのた
め、電源収容部１１３に熱が籠り難くなるとともに、Ａ
Ｃ電源ユニット１５０を通気孔１６２から流れ込む外気
によって直接冷却することができる。

【０１５６】以上のことから、筐体４の内部にＡＣ電源
ユニット１５０を一体的に組み込んだ構成でありなが
ら、格別なヒートシンクを用いることなくＡＣ電源ユニ
ット１５０の放熱性を良好に維持することができ、筐体
４内のハードディスク駆動装置１５やバッテリパック４
６のような各種の機能部品およびＬＳＩパッケージのよ
うな回路部品１３に対する熱影響を少なく抑えることが
できる。

【０１５７】さらに、上記構成によると、ＡＣ電源ユニ
ット１５０は、金属製のコネクタパネル７２のフランジ
部７２ａに止められており、このコネクタパネル７２
は、ロアハウジング７の底面５ａや後面５ｄに接してい
る。そのため、ＡＣ電源ユニット１５０の熱は、コネク
タパネル７２に拡散されるとともに、このコネクタパネ
ル７２を経てロアハウジング７にも広く拡散される。し
たがって、ＡＣ電源ユニット１５０の熱を効率良く逃が
すことができるとともに、筐体４の凸部９３が局部的に
高温となるのを防止することができる。

【０１５８】また、ＡＣ電源ユニット１５０は、その一
端がホルダ１５５を介して回路基板１０上に支持されて
いるとともに、他端がコネクタパネル７２にねじ止めさ
れている。このため、凸部９３を含むアッパハウジング
８の内面に、ＡＣ電源ユニット１５０を支持するための
支持部を形成する必要はなく、その分、アッパハウジン
グ８の構造を簡略化することができる。そして、ＡＣ電
源ユニット１５０の一端は、そのケース１５３の切り欠
き１５３ａから露出された電源回路基板１５１を、ホル
ダ１５５の係止部１５９ａ，１５９ｂに引っ掛けるだけ
の作業で、このホルダ１５５の支持壁１５８に支持され
る。そのため、面倒なねじ止め作業が不要となり、ＡＣ
電源ユニット１５０の取り付け作業を容易に行なうこと
ができる。

【０１５９】その上、ＡＣ電源ユニット１５０は、コネ
クタパネル７２の高さ分だけ、回路基板１０の上方に遠
ざかるので、回路基板１０がＡＣ電源ユニット１５０の
輻射熱の影響を受け難くなるといった利点がある。

【０１６０】加えて、上記構成によれば、ＡＣ電源ユニ
ット１５０のホルダ１５５は、コネクタ保持部１６７や
レンズ支持部１８３さらには係合溝１９８やコア支持部
２３２を一体に有し、ＡＣ電源ユニット１５０の周囲に
位置される電源コネクタ１６４、レンズ集合体１８０、
スイッチ操作子１８８およびケーブル２２６のコア２２
８を一括して保持する機能を有している。そのため、電
源コネクタ１６４、レンズ集合体１８０、スイッチ操作
子１８８およびコア２２８を個別に支持するための格別
なブラケットやねじ類を省略することができ、部品点数
の削減や構造の簡略化を図ることができる。

【０１６１】特にケーブル２２６のコア２２８を回路基
板１０に直接止めることができるので、この回路基板１
０に接続されるケーブル２２６を、回路基板１０との接
続部分の近傍で位置決めすることができる。そのため、
回路基板１０に対するケーブル２２６の挿通位置を確実
に定めることができ、このケーブル２２６の引き回しに
無理が生じることもない。

【０１６２】さらに、上記構成のコンピュータ１による
と、ディスプレイユニット３を支持する上で必要な凸部
９３は、その電源収容部１１３の前面９５がヒンジ収容
部１１４ａ，１１４ｂの前面９５よりも前方に張り出し
ているので、電源収容部１１３の容量が大きくなり、こ
こにＡＣ電源ユニット１５０を無理なく配置できる。

【０１６３】しかも、上記凸部９３にあっては、その電
源収容部１１３の前面９５とヒンジ収容部１１４ａ，１
１４ｂの前面９５とが前後にずれているので、ハウジン
グ本体９０の上面に上記前面９５の間の段差部分に入り
込むような平坦部１１５ａ，１１５ｂを形成することが
でき、この一方の平坦部１１５ａをアイコン１７３の設
置スペースとして利用できる。このアイコン１７３の設
置スペースは、ディスプレイユニット３を開き位置に回
動させた時に、その第１の脚部２１０ａの直前に位置さ
れるので、オペレータは、キーボード１１７やカラー液
晶ディスプレイ２０６から視線を大きく移動させること
なく表示マーク１７５を視認することができる。

【０１６４】このことから、凸部９３の内側の大部分が
ＡＣ電源ユニット１５０の設置スペースとして占有さ
れ、この凸部９３の前面にアイコン１７３を配置できな
いような場合でも、アイコン１７３の視認性を良好に維
持することができる。

【０１６５】

【０１６６】

【０１６７】なお、本発明は上記第１実施例に特定され
るものではなく、図２５に本発明の第２実施例を示す。

【０１６８】この第２実施例は、主にＣＤ−ＲＯＭ駆動
装置１６の取り付け位置と筐体４の内部の機能部品との
位置関係が上記第１実施例と相違しており、それ以外の
構成は上記第１実施例と同様である。そのため、この第
２実施例において、上記第１実施例と同一の構成部分に
は、同一の参照符号を付してその説明を省略する。

【０１６９】図２５に示すように、ＣＤ−ＲＯＭ駆動装
置１６は、筐体４の内部において回路基板１０とキーボ
ード１１７との間に配置されている。そして、ＣＤ−Ｒ
ＯＭ駆動装置１６は、そのケーシング２０の凹部３６を
ロアハウジング７の右側の側面５ｆに向けた姿勢で配置
されており、この凹部３６の下方に回路基板１０の端部
が位置されている。

【０１７０】回路基板１０の端部上面には、入出力用の
コネクタ２６１が配置されている。コネクタ２６１と回
路基板１０との接続部分は、右側方からシールド板２６
２によって覆われており、これらコネクタ２６１および
シールド板２６２は、上記凹部６の内側の空間３７に収
められている。

【０１７１】なお、ロアハウジング７の側面５ｆには、
コネクタ２６１と対向し合う導出口２６３が開口されて
おり、この導出口２６３は、コネクタカバー２６４によ
って開閉される。

【０１７２】また、図２６には、本発明の第３実施例が
開示されている。

【０１７３】この第３実施例は、ＣＤ−ＲＯＭ駆動装置
１６をロアハウジング７の底面５ａに載置し、このＣＤ
−ＲＯＭ駆動装置１６の凹部３６とロアハウジング７の
底面５ａおよび側面５ｆとで囲まれる空間部分２６５
に、レジューム機能を設定するためのサブバッテリ２６
６を配置したものである。

【０１７４】このような構成の第２実施例および第３実
施例によると、ＣＤ−ＲＯＭ駆動装置１６の凹部３６
を、コネクタ２６１あるいはサブバッテリ２６６の設置
スペースとして活用することができ、従来に比べて筐体
４の内部の実装効率を高めることができる。

【０１７５】さらに、図２７ないし図４７には、本発明
の第４実施例が開示されている。

【０１７６】この第４実施例に示されたコンピュータ１
は、主にバッテリパック４６回りの構成と、スピーカ１
４２の取り付けに関する事項が上記第１実施例と相違し
ており、それ以外のコンピュータ１の基本的な構成は、
上記第１実施例と同様である。そのため、この第４実施
例において、上記第１実施例のコンピュータ１と同一の
構成部分には、同一の参照符号を付してその説明を省略
する。

【０１７７】図２７に示すように、この第４実施例のコ
ンピュータ１は、ＣＤ−ＲＯＭ装置１６に代えてフロッ
ピーディスク駆動装置３００を装備している。このフロ
ッピーディスク駆動装置３００は、フロッピーディスク
の装填口３０１を有し、この装填口３０１は、ロアハウ
ジング７の右側の側面５ｆに配置されている。

【０１７８】このコンピュータ１に用いられるバッテリ
パック４６は、図３０に示すように、合成樹脂製のバッ
テリケース３０３を備えている。バッテリケース３０３
は、コンピュータ１の幅方向に延びる長軸Ｘ1 と、コン
ピュータ１の奥行き方向に延びる短軸Ｘ2 とを有する長
方形の箱状をなしている。バッテリケース３０３は、上
向きに開放されたケース本体３０３ａと、このケース本
体３０３ａの開放端を塞ぐカバープレート３０３ｂとで
構成されている。バッテリケース３０３の内部には、例
えば１０本のニッケル水素二次電池３０４が収容されて
いるとともに、これら隣り合う二次電池３０４の間の隙
間を利用してサーミスタ３０５、ブレーカ３０６および
温度ヒューズ３０７が配置されている。

【０１７９】バッテリケース３０３の長軸Ｘ1 の方向に
沿う一端部には、端子ホルダ３０９が配置されている。
端子ホルダ３０９には、第１ないし第５の端子板３１０
ａ〜３１０ｅが支持されている。端子板３１０ａ〜３１
０ｅは、図２９に示すように、上記バッテリケース３０
３の一端面３０３ｃに略面一に露出された状態におい
て、このバッテリケース３０３の短軸Ｘ2 の方向に一列
に並んで配置されている。第１および第５の端子板３１
０ａ，３１０ｅは、上記二次電池３０４に接続されて、
バッテリパック４６の正負の出力端子となっている。第
２および第４の端子板３１０ｂ，３１０ｄは、上記サー
ミスタ３０５に接続されている。また、第３の端子板３
１０ｃは、予備端子又は上記二次電池３０４の種類を判
別する際の端子として用いられる。

【０１８０】図２９に示すように、バッテリケース３０
３の一端面３０３ｃには、複数のリブ状の仕切り壁３１
１が形成されている。これら仕切り壁３１１は、バッテ
リケース３０３の厚み方向に延びるとともに、バッテリ
ケース３０３の短軸Ｘ2 の方向に間隔を存して配置され
ている。そして、仕切り壁３１１の一部は、上記第１な
いし第５の端子板３１０ａ〜３１０ｅの間に介在され、
これら仕切り壁３１１の先端は、第１ないし第５の端子
板３１０ａ〜３１０ｅよりも突出されている。そのた
め、バッテリケース３０３の一端面３０３ｃに例えばク
リップのような導電性の異物が接した場合でも、この異
物が第１ないし第５の端子板３１０ａ〜３１０ｅに接触
せずに済み、これら端子板３１０ａ〜３１０ｅの間での
ショートを防止することができる。

【０１８１】また、バッテリケース３０３の上面となる
カバープレート３０３ｂには、一対の第１の嵌合凹部３
１２と、一対の第２の嵌合凹部３１３とが形成されてい
る。第１の嵌合凹部３１２および第２の嵌合凹部３１３
は、夫々バッテリケース３０３の短軸Ｘ2 の方向に並ん
でおり、これら第１の嵌合凹部３１２と第２の嵌合凹部
３１３とは、バッテリケース３０３の長軸Ｘ1 の方向に
離間して配置されている。

【０１８２】バッテリケース３０３の底面となるケース
本体３０３ａには、一対の第３の嵌合凹部３１４と、一
対の第４の嵌合凹部３１５（一方のみを図示）とが形成
されている。第３の嵌合凹部３１４および第４の嵌合凹
部３１５は、夫々バッテリケース３０３の短軸Ｘ2 の方
向に並んでおり、これら第３の嵌合凹部３１４と第４の
嵌合凹部３１５とは、バッテリケース３０３の長軸Ｘ1
の方向に離間して配置されている。

【０１８３】そして、図３０の（Ａ）に示すように、第
１の嵌合凹部３１２および第２の嵌合凹部３１３と、第
３の嵌合凹部３１４および第４の嵌合凹部３１５とは、
バッテリケース３０３の上下面において、このバッテリ
ケース３０３の長軸Ｘ１の方向にずれた位置に配置され
ている。それとともに、図３０の（Ｂ）に示すように、
第１および第２の嵌合凹部３１２，３１３の配置間隔
と、第３および第４の嵌合凹部３１４，３１５の配置間
隔は、互いに異なっており、本実施例の場合は、第３お
よび第４の嵌合凹部３１４，３１５の配置間隔の方が、
第１および第２の嵌合凹部３１２，３１３の配置間隔よ
りも大きく定められている。

【０１８４】このような第１ないし第４の嵌合凹部３１
２〜３１５の位置は、バッテリパック４６の種類や性能
に応じて適宜定められている。このため、上記嵌合凹部
３１２〜３１５は、バッテリパック４６の種類や性能に
応じた一定の規則性を有しており、これら嵌合凹部３１
２〜３１５の位置を見ることで、このバッテリパック４
６がコンピュータ１に使用可能であるか否かを容易に判
別し得るようになっている。

【０１８５】さらに、バッテリケース３０３は、その端
子板３１０ａ〜３１０ｅとは反対側の端部に円弧状に彎
曲された彎曲部３１６を有している。彎曲部３１６は、
バッテリケース３０３の他端面３０３ｄと底面とで規定
される角部に位置されており、この彎曲部３１６の存在
により、バッテリケース３０３の他端面３０３ｄの下端
角部には、丸味を持った面取りが施されている。

【０１８６】バッテリパック４６が接続されるバッテリ
コネクタ４４は、図３３や図３４に示すように、第１な
いし第５の接続端子４４ａ〜４４ｅを有している。これ
ら第１ないし第５の接続端子４４ａ〜４４ｅは、バッテ
リパック４６の第１ないし第５の端子板３１０ａ〜３１
０ｅに対応するもので、常時バッテリコネクタ４４から
突出する方向に弾性的に付勢されている。

【０１８７】また、図３２や図３３に示すように、バッ
テリ収容部４０には、複数のバッテリ支持壁３２０が形
成されている。バッテリ支持壁３２０は、バッテリコネ
クタ４４とは反対側において、バッテリ収容部４０の内
側に向けて突出されるとともに、上記バッテリケース３
０３の短軸Ｘ2 の方向に並べて配置されている。このバ
ッテリ収容部４０に臨むバッテリ支持壁３２０の上端角
部３２０ａは、円弧状に彎曲されている。

【０１８８】バッテリホルダ４２は、バッテリコネクタ
４４に連続するガイド面３２２と、このガイド面３２２
の上方においてバッテリ収容部４０に向けて突出する一
対の挿入ガイド部３２３ａ，３２３ｂとを有している。
挿入ガイド部３２３ａ，３２３ｂは、バッテリケース３
０３の短軸Ｘ2 の方向に離間して配置されている。

【０１８９】ガイド面３２２の上端部には、櫛歯状をな
す複数の係合突起３２４が一体に形成されている。係合
突起３２４は、バッテリケース３０３の短軸Ｘ2 の方向
に間隔を存して配置されている。これら係合突起３２４
の一部は、上記バッテリコネクタ４４の第１ないし第５
の接続端子４４ａ〜４４ｅの真上に位置されており、上
記バッテリパック４６をバッテリ収容部４０に挿入した
時に、上記バッテリパック４６の仕切り壁３１１の間に
入り込むようになっている。

【０１９０】また、バッテリ収容部４０の底面となるシ
ールド板４１には、一対の凸部３２６が形成されてい
る。凸部３２６は、上記バッテリパック４６の第３の嵌
合凹部３１４に対応するもので、バッテリパック４６を
バッテリ収容部４０に装着した時に、上記第３の嵌合凹
部３１４に入り込むようになっている。

【０１９１】バッテリパック４６をバッテリ収容部４０
に装着するには、まず、第１ないし第５の端子板３１０
ａ〜３１０ｅを有するバッテリケース３０３の一端面３
０３ｃをバッテリコネクタ４４の方向に向けるととも
に、このバッテリケース３０３の彎曲部３１６を下向き
にした姿勢でバッテリパック４６を保持する。そして、
このバッテリパック４６を、上記第１ないし第５の端子
板３１０ａ〜３１０ｅを先頭にした斜めの姿勢でベース
ユニット２の上方からバッテリ収容部４０に挿入し、図
３１に示すように、バッテリパック４６の一端部をシー
ルド板４１と挿入ガイド部３２３ａ，３２３ｂの間に介
在させる。

【０１９２】このバッテリパック４６の挿入に伴い、バ
ッテリケース３０３の仕切り壁３１１がバッテリホルダ
４２の係合突起３２４の間に入り込むとともに、第１な
いし第５の端子板３１０ａ〜３１０ｅがバッテリコネク
タ４４の第１ないし第５の接続端子４４ａ〜４４ｅに夫
々接触する。

【０１９３】次に、この端子板３１０ａ〜３１０ｅと接
続端子４４ａ〜４４ｅとの接触部を支点としてバッテリ
パック４６を下向きに回動させ、このバッテリパック４
６をバッテリ収容部４０に落とし込む。この際、バッテ
リケース３０３の端子板３１０ａ〜３１０ｅとは反対側
の下端角部には、丸味を持った面取りが施されているの
で、上記のようにバッテリパック４６を下向きに回動さ
せる際に、バッテリケース３０３とバッテリ支持壁３２
０との干渉が回避される。

【０１９４】すなわち、図３２に示すように、バッテリ
パック４６を上下逆向きにしてバッテリ収容部４０に挿
入した場合、このバッテリパック４６の端子板３１０ａ
〜３１０ｅとは反対側の下端角部は、面と面とが直交す
るように角張っているので、この下端角部がバッテリ支
持壁３２０の上端角部３２０ａに引っ掛かり、それ以
上、バッテリパック４６をバッテリ収容部４０に落とし
込むことができなくなる。そのため、オペレータは、バ
ッテリパック４６が上下逆向きであることを認識するこ
とができ、このバッテリパック４６の誤った装着を未然
に防止することができる。

【０１９５】バッテリパック４６がバッテリ収容部４０
に落とし込まれると、バッテリ収容部４０の底部の凸部
３２６がバッテリパック４６の第３の嵌合凹部３１４に
入り込み、このバッテリパック４６がコンピュータ１に
適したものであることが判別される。

【０１９６】この際、第３の嵌合凹部３１４の位置が異
なる他のバッテリパックをバッテリ収容部４０に差し込
んだり、あるいは図３２に示すように、バッテリパック
４６を上下逆向きにしてバッテリ収容部４０に挿入する
と、バッテリ収容部４０の凸部３２６がバッテリパック
４６の下面に突き当たる。すると、バッテリパック４６
がバッテリ収容部４０において傾いたままとなり、この
バッテリパック４６をバッテリ収容部４０に確実に装着
することができなくなる。よって、凸部３２６の存在に
よっても、バッテリパック４６の誤った選択や、誤った
装着を防止することができる。

【０１９７】バッテリパック４６がバッテリ収容部４０
に正しく装着されると、このバッテリパック４６は、バ
ッテリコネクタ４４の第１ないし第５の接続端子４４ａ
〜４４ｅによってバッテリ支持壁３２０の方向に向けて
押圧され、これら接続端子４４ａ〜４４ｅとバッテリ支
持壁３２０との間で挾み込まれる。このことにより、バ
ッテリパック４６は、バッテリコネクタ４４に電気的に
接続された状態で、バッテリ収容部４０に保持される。

【０１９８】そして、バッテリ収容部４０へのバッテリ
パック４６の装着が完了すると、図２８や図３０に示す
ように、第１ないし第５の接続端子４４ａ〜４４ｅと第
１ないし第５の端子板３１０ａ〜３１０ｅとの接触部分
の上方において、バッテリケース３０３の仕切り壁３１
１とバッテリホルダ４２の係合突起３２４とが互いに噛
み合うような位置関係で近接される。そのため、第１な
いし第５の接続端子４４ａ〜４４ｅと第１ないし第５の
端子板３１０ａ〜３１０ｅとの接触部分に、上方からク
リップのような導電性の異物が侵入するのを阻止するこ
とができ、この異物の侵入に伴う短絡事故を未然に防止
することができる。

【０１９９】また、図３４に示すように、シールド板４
１は、バッテリコネクタ４４に隣接する縁部４１ａを有
している。この縁部４１ａには、バッテリコネクタ４４
から遠ざかる方向に切り欠かれた逃げ部３２７が形成さ
れており、この逃げ部３２７は、第１ないし第５の接続
端子４４ａ〜４４ｅと第１ないし第５の端子板３１０ａ
〜３１０ｅとの接触部分の下方に位置されている。

【０２００】そのため、上記のようにバッテリパック４
６をバッテリ収容部４０に挿入する際に、このバッテリ
パック４６の挿入先端部とシールド板４１との間に、例
えばクリップのような導電性の異物が噛み込まれたとし
ても、この異物は逃げ部３２７に入り込む。よって、こ
の異物を介して第１ないし第５の端子板３１０ａ〜３１
０ｂとシールド板４１とが短絡されるといった不具合を
解消することができる。

【０２０１】図３３に示すように、バッテリ収容部４０
には、バッテリパック４６をバッテリ収容部４０から取
り外す際に用いるリボン３３１が配置されている。この
リボン３３１は、合成樹脂製のシート材にて構成され、
幅が２０ｍｍ程度の帯状をなしている。そして、このリ
ボン３３１は、直線形状を維持し得るだけの強度を有し
ている。

【０２０２】リボン３３１は、上記シールド板４１に支
持されている。このリボン３３１の支持構造について、
図３６ないし図３８を参照して説明する。

【０２０３】すなわち、シールド板４１は、リボン３３
１を固定するための支持部３３２を備えている。支持部
３３２は、リボン３３１が通される一対の挿通孔３３２
ａ，３３２ｂを有している。挿通孔３３２ａ，３３２ｂ
は、バッテリケース３０３の短軸Ｘ2 の方向に延びるス
リット状をなしており、これら挿通孔３３２ａ，３３２
ｂは、バッテリケース３０３の長軸Ｘ1 の方向に互いに
離間して配置されている。そして、この支持部３３２
は、上記バッテリコネクタ４４の延長線上において、こ
のバッテリコネクタ４４よりもバッテリ支持壁３２０の
方向に大きく偏った位置に配置されている。

【０２０４】リボン３３１の一端には、係止片３３４が
連続して形成されている。係止片３３４は、リボン３３
１の一端から略直角に折れ曲っており、このリボン３３
１よりも幅広い長方形状をなしている。係止片３３４
は、シールド板４１の上面に重ねられるもので、この係
止片３３４には、リボン３３１が挿通可能なスリット状
の連通孔３３５が開口されている。そして、このような
形状のリボン３３１は、上記挿通孔３３２ａ，３３２ｂ
および連通孔３３５に連続して潜らせることで、上記シ
ールド板４１の支持部３３２に固定されている。

【０２０５】すなわち、リボン３３１を支持部３３２に
支持させるには、まず、図３６に示すように、リボン３
３１の係止片３３４とは反対側の端部３３１ａを、シー
ルド板４１の上方から一方の挿通孔３３２ａに差し通
す。次に、図３７に示すように、リボン３３１の端部３
３１ａをシールド板４１の下方で上向きに反転させ、こ
のシールド板４１の下方から他方の挿通孔３３２ｂに差
し通す。

【０２０６】この状態で、リボン３３１の端部３３１ａ
を係止片３３４の連通孔３３５に下方から差し通し、こ
の端部３３１ａをシールド板４１の上方に向けて引っ張
る。このことにより、図３８に示すように、係止片３３
４がシールド板４１の上面に重なり合うとともに、リボ
ン３３１が挿通孔３３２ａ，３３２ｂに跨がってループ
状に引き回れ、リボン３３１がシールド板４１の支持部
３３２に抜け止め固定される。

【０２０７】このようにリボン３３１をシールド板４１
に固定した状態では、図３３に示すように、リボン３３
１は、それ自体の強度によりバッテリ収容部４０のバッ
テリ支持壁３２０側の端部から上向きに突出された状態
を維持している。そして、バッテリパック４６をバッテ
リ収容部４０に装着すると、上記リボン３３１は、その
係止片３３４に連なる部分がバッテリパック４６とバッ
テリ収容部４０の底面との間に挟み込まれ、このリボン
３３１の残りの部分がバッテリパック４６の他端面３０
３ｄとバッテリ支持壁３２０との間を通ってバッテリパ
ック４６の上方に導出される。

【０２０８】そのため、図３５に示すように、バッテリ
パック４６の上方に導出されたリボン３３１の端部３３
１ａを指先Ｆで掴んで上向きに引っ張れば、このリボン
３３１を介してバッテリパック４６の端部がバッテリ収
容部４０から引き上げられ、このバッテリパック４６を
バッテリ収容部４０から取り出すことができる。

【０２０９】この場合、シールド板４１上のリボン３３
１の支持部３３２を、バッテリコネクタ４４よりも反対
側のバッテリ支持壁３２０側に大きく偏らせたことに伴
い、リボン３３１を最大に引っ張った状態でも、バッテ
リパック４６の傾斜角度が所定の角度以下に制限される
ようになっている。そのため、バッテリパック４６の第
１ないし第５の端子板３１０ａ〜３１０ｅとバッテリコ
ネクタ４４の第１ないし第５の接続端子４４ａ〜４４ｅ
との接触部分およびバッテリパック４６とバッテリホル
ダ４２との接触部分に無理なこじり力が加わらずに済
み、バッテリコネクタ４４やバッテリホルダ４２の破損
が阻止されるようになっている。

【０２１０】このようなリボン３３１は、それ自体が直
線形状を維持し得るような強度を有しているので、バッ
テリパック４６をバッテリ収容部４０から取り出した状
態では、図３３に示すように、バッテリ収容部４０のバ
ッテリ支持壁３２０側の端部から上向きに突出するよう
な姿勢を維持する。そのため、バッテリ収容部４０にバ
ッテリパック４６を差し込む際に、リボン３３１の存在
を認識できるとともに、このリボン３３１全体がバッテ
リパック４６と共にバッテリ収容部４０に引き込まれる
のを防止できる。

【０２１１】したがって、バッテリパック４６をバッテ
リ収容部４０に装着した際に、リボン３３１がバッテリ
パック４６の下に敷き込まれたり、乱雑な形状に折り畳
まれることもなくなり、次にバッテリパック４６を引き
上げる際の操作性を良好に維持することができる。

【０２１２】その上、リボン３３１は、単に挿通孔３３
２ａ，３３２ｂおよび連通孔３３５に潜らせることで、
シールド板４１の支持部３３２に固定されるので、この
リボン３３１を格別な接着剤を介してシールド板４１に
固定する場合に比べて、このリボン３３１の固定を短時
間のうちに容易に行うことができる。

【０２１３】それとともに、リボン３３１は、シールド
板４１に対して取り外し可能であるから、リボン３３１
が損傷を受けた場合でも、このリボン３３１の交換を簡
単に行うことができる。

【０２１４】また、上記リボン３３１のうち、バッテリ
収容部４０の上方に導出された部分は、アームレスト９
１を閉じ位置に回動させた際に、このアームレスト９１
とバッテリ収容部４０あるいはバッテリパック４６の上
面との間に入り込む。そのため、リボン３３１がコンピ
ュータ１の外部に露出したままとなることはなく、コン
ピュータ１の外観が良好となる。

【０２１５】なお、本実施例の場合、バッテリ収容部４
０の底面となるシールド板４１の上面は、図３３や図３
４に示すように、例えば黒色の絶縁シート３３８によっ
て覆われており、この絶縁シート３３８は、上記凸部３
２６やリボン３３１を通す複数の開口部３３９を有して
いる。このため、バッテリパック４６をバッテリ収容部
４０から取り外した状態でも、シールド板４１を始めと
するバッテリ収容部４０の底部が絶縁シート３３８によ
って覆い隠され、バッテリ収容部４０の外観が良好に維
持されるようになっている。

【０２１６】ところで、図２７に示すように、手置き台
１２６上の操作ボタン１２８ａ，１２８ｂによって押圧
されるスイッチ１４１ａ，１４１ｂは、フラットなフレ
キシブルプリント配線板３４３に支持されている。この
プリント配線板３４３は、金属製の保護カバー３４４を
介して手置き台１２６の裏面に保持されている。保護カ
バー３４４は、ねじ３４５を介して手置き台１２６の裏
面に固定されている。

【０２１７】図３９や図４０に示すように、保護カバー
３４４は、キーボード１１７に隣接する端部にケーブル
導出口３４６と係止片３４４ａとを有している。係止片
３４４ａは、手置き台１２６を含むアームレスト７１を
閉じ位置に回動させた時に、上記バッテリホルダ４２の
上面のフック４２ａに取り外し可能に引っ掛かるように
なっている。

【０２１８】プリント配線板３４３は、フラットで、し
かも柔軟なケーブル部３４７を一体に有している。ケー
ブル部３４７は、幅が５ｍｍ程度の帯状をなしており、
このケーブル部３４７の片面に上記スイッチ１４１ａ，
１４１ｂに接続された配線パターン（図示せず）が形成
されている。ケーブル部３４７の先端部には、端子部３
４７ａが形成されており、この端子部３４７ａに上記配
線パターンが導かれている。

【０２１９】図３９や図４０に示すように、ケーブル部
３４７は、保護カバー３４４のケーブル挿通口３４６を
通じてハードディスク駆動装置１５とバッテリ収容部４
０との間に導かれている。このケーブル部３４７は、丁
度バッテリホルダ４２に対応した位置でキーボード１１
７側に向けて円弧状に彎曲された後、キーボード押え１
２５と区画壁９４ｅとの間のケーブル通路３５０を貫通
してキーボード１１７の下方に引き回されている。そし
て、このケーブル部３４７の端子部３４７ａは、丁度キ
ーボード１１７の前端の下方において、回路基板１０上
のコネクタ３５１に接続されている。

【０２２０】プリント配線板３４３が支持されたアーム
レスト９１は、閉じ位置と開き位置とに亘って上下に回
動されるために、このプリント配線板３４３のケーブル
部３４７は、キーボード１１７と回路基板１０との間に
おいて、コネクタ３５１よりも一旦後方に導かれた後、
前方に向けて略Ｕ字状に折り返されている。この折り返
しにより、ケーブル部３４７の全長が充分に確保され、
このケーブル部３４７が上記アームレスト９１の回動を
妨げないようになっている。

【０２２１】上記保護カバー３４４には、保護部材３５
５が取り付けられている。保護部材３５５は、保護カバ
ー３４４から導出されたケーブル部３４７を保護するた
めのもので、弾性変形が可能な合成樹脂製のシート材に
て構成されている。保護部材３５５は、保護カバー３４
４に張り付けられた支持片３５６と、この支持片３５６
から延びるケーブルガイド３５７とを有し、このケーブ
ルガイド３５７は、上記ケーブル部３４７と略同じ幅を
有する帯状をなしている。

【０２２２】図３９に示すように、ケーブルガイド３５
７は、アームレスト９１が閉じ位置に回動されている状
態において、上記ケーブル通路３５０に向かうように斜
め下向きに彎曲された彎曲部３５７ａを有し、この彎曲
部３５７ａの先端は、ケーブル通路３５０を貫通してキ
ーボード１１７の下方にまで延びている。そして、この
ケーブルガイド３５７は、弾性を有すると同時に、上記
形状を維持し得るだけの強度を有している。

【０２２３】このケーブルガイド３５７は、保護カバー
３４４から導出されたケーブル部３４７の下面に摺動可
能に重ね合わされている。このため、柔軟なケーブル部
３４７は、ケーブルガイド３５７の上面に沿うようにし
て、ケーブル通路３５０からキーボード１１７の下方に
向けて強制的に押し込まれており、このケーブル部３４
７の曲げ形状や挿通経路が規定されている。

【０２２４】そして、図４０に示すように、アームレス
ト９１を開き位置に回動させると、ケーブルガイド３５
７がその弾性に抗して上記ケーブル通路３５０の部分で
前方斜め上向きに円弧状に彎曲されるようになってい
る。このため、ケーブルガイド３５７に重ね合わされて
いるケーブル部３４７は、上記ケーブルガイド３５７を
ガイド面として、キーボード１１７の下方に向けて押圧
されつつ、前方斜め上向きに彎曲され、このケーブル部
３４７の曲げ形状や挿通経路が上記ケーブルガイド３５
７によって規定されている。

【０２２５】このようなケーブルガイド３５７の存在に
よって、アームレスト９１から筐体４の内部に向かうケ
ーブル部３４７の曲げ形状や挿通経路が規定されるの
で、例えばバッテリパック４６の交換等のためにアーム
レスト９１を開閉した場合でも、ケーブル部３４７は滑
らかな形状を保ったまま、ケーブル通路３５０を経てキ
ーボード１１７の下方に出し入れされる。

【０２２６】したがって、アームレスト９１の開閉に伴
って、柔軟なケーブル部３４７がケーブル通路３５０を
貫通する部分で乱雑な形状に折り畳まれたり、無理な形
状に屈曲されることはなく、このケーブル部３４７の配
線パターンの断線や損傷を未然に防止することができ
る。

【０２２７】なお、上記構成においては、ケーブルガイ
ド３５７の先端を単にキーボード１１７の下方に差し込
んだだけの自由端としたが、例えばこのケーブルガイド
３５７の先端をねじを介してロアハウジング７に固定し
ても良い。この場合、ケーブルガイド３５７は、アーム
レスト９１の開閉動作を妨げないような長さに形成する
必要があることは勿論である。

【０２２８】一方、図４１に示すように、音声を出力す
るスピーカ１４２は、キーボード１１７の後端部の下方
に配置されている。このスピーカ１４２は、図４２に示
すように、振動板（図示せず）を支持するリング状のフ
レーム３６１と、このフレーム３６１に固定され、振動
板の上面を覆うカバー３６２とを有し、全体として偏平
な円盤状をなしている。そして、このスピーカ１４２
は、アッパハウジング８のハウジング本体９０に支持さ
れており、以下このスピーカ１４２の支持構造について
説明する。

【０２２９】図４２ないし図４５に示すように、キーボ
ード装着部９２の底壁９４ｄには、スピーカ装着部３６
５が形成されている。このスピーカ装着部３６５は、底
壁９４ｄの後端に進むに従い下向きに傾斜された支持壁
３６６を有している。支持壁３６６には、円形のスピー
カ装着孔３６７が開口されており、このスピーカ装着孔
３６７は、キーボードパネル１１８の下面と向かい合っ
ている。そして、支持壁３６６の後端一側部には、上向
きに延びる後壁３６８が形成されている。

【０２３０】支持壁３６６の下面は、平坦なスピーカ支
持面３６６ａをなしており、このスピーカ支持面３６６
ａの前半部には、ガイド壁３７０が形成されている。ガ
イド壁３７０は、スピーカ装着孔３６７の開口周縁に沿
うような円弧状をなしている。また、キーボード装着部
９２の底壁９４ｄには、下向きに突出する係止爪３７１
と、同じく下向きに突出するボス部３７２とが形成され
ている。これら係止爪３７１とボス部３７２とは、スピ
ーカ装着孔３６７を挾んだ左右両側に位置されている。

【０２３１】上記スピーカ１４２は、スピーカホルダ３
７３に保持されている。スピーカホルダ３７３は、柔軟
なゴム状弾性体にて構成され、このスピーカホルダ３７
３は、スピーカ１４２のフレーム３６１が嵌合されるリ
ング状のホルダ本体３７４を有している。ホルダ本体３
７４は、スピーカ１４２の底部を受ける底壁３７５と、
このホルダ本体３７４の外周部から上向きに延びる起立
壁３７６とを有している。

【０２３２】図４６に示すように、スピーカ１４２は、
上記スピーカホルダ３７３と共に、上記キーボード装着
部９２の下方からスピーカ装着部３６５に装着されてい
る。そして、この装着状態では、図４２に示すように、
ホルダ本体３７４の上面がスピーカ支持面３６６ａに接
しているとともに、起立壁３７６がスピーカ装着部３６
５の後壁３６８に連なっている。このため、スピーカ装
着孔３６７は、スピーカホルダ３７３によって隙間なく
閉じられている。

【０２３３】スピーカ１４２およびスピーカホルダ３７
３は、板金製のブラケット３８０を介してスピーカ装着
部３６５に保持されている。ブラケット３８０は、スピ
ーカホルダ３７３の底壁３７５に重なり合うフラットな
板状をなす支持部３８１と、この支持部３８１の両端に
形成された一対の係止片３８２ａ，３８２ｂとを有して
いる。

【０２３４】このブラケット３８０は、一方の係止片３
８２ａを上記係止爪３７１に引っ掛けるとともに、他方
の係止片３８２ｂを上記ボス部３７２の下面にねじ３８
３を介して連結することで、上記スピーカ装着部３６５
に固定されている。このことにより、スピーカ１４２が
スピーカホルダ３７３と共にスピーカ装着部３６５に抜
け止め保持され、このスピーカホルダ３７３のホルダ本
体３７４がスピーカ１４２と支持面３６６ａとの間に介
在されている。そのため、スピーカ１４２は、上記キー
ボード１１７の下方において、上記スピーカ支持面３６
６ａに沿うように後下がりに傾斜された姿勢で配置され
ている。

【０２３５】なお、スピーカ１４２のリード線３８４
は、ホルダ本体３７４を貫通して外方に導出された後、
回路基板１０上のスピーカコネクタ（図示せず）に接続
されている。

【０２３６】図４２や図４４に示すように、キーボード
装着部９２の後壁９４ｃには、放音用の孔３８６が開口
されている。この孔３８６は、キーボード装着部９２の
左右方向に延びる長方形状をなしており、上記スピーカ
装着部３６５に連なっている。また、上記ハウジング本
体９０は、キーボード装着部９２の後壁９４ｃよりも後
方において下向きに延びる反射壁３８７を有している。
反射壁３８７は、上記放音用の孔３８６と向かい合って
おり、この反射壁３８７の下端は、上記スピーカホルダ
３７３の起立壁３７６に略面一に連続されている。

【０２３７】また、上記キーボード装着部９２には、上
記放音用の孔３８６に介在される化粧カバー３８８が取
り付けられている。化粧カバー３８８は、多数の通孔３
８９を有するメッシュ状をなしており、この化粧カバー
３８８は、上記放音用の孔３８６と協同して、キーボー
ド装着部９２の後壁９４ｃの略中央部分に、スピーカ１
４２からの音声を放出するための放音部３９０を構成し
ている。そして、この放音部３９０は、キーボード１１
７の最後列のキー１１９に直後に位置され、ディスプレ
イユニット３を開き位置に回動させた時に、オペレータ
と向かい合うようになっている。

【０２３８】このような構成のスピーカ装着部３６５に
よると、スピーカ１４２は、キーボード１１７の後端部
の下方において、後下がりに傾斜された姿勢で配置され
ているので、このスピーカ１４２からの音声は、図４２
に矢印で示すように、後方斜め上向きに放出された後、
反射壁３８７によって前方斜め上向きに反射される。そ
して、この音声は、放音部３９０を通じてオペレータ側
に導かれる。

【０２３９】したがって、スピーカ１４２をキーボード
１１７の下方に配置したにも拘らず、このスピーカ１４
２からの音声がキーボード１１７によって遮られること
はなく、この音声をオペレータ側に積極的に導くことが
できる。

【０２４０】また、キーボード１１７の中央部の下方に
は、回路基板１０が位置するだけであり、上記バッテリ
パック４６を覆うアームレスト９１の下方に比べて広い
スペースを得やすいので、このキーボード１１７の下方
に音質の良い厚めのスピーカ１４２を無理なく収めるこ
とができる。

【０２４１】しかも、上記構成によると、スピーカ１４
２とスピーカ装着部３６５のスピーカ支持面３６６ａと
の間には、ゴム製のスピーカホルダ３７３が介在されて
いるので、スピーカ１４２の振動がハウジング本体９０
に伝わり難くなり、このハウジング本体９０の共振を防
止できる。

【０２４２】その上、スピーカホルダ３７３の存在によ
り、スピーカ１４２とスピーカ装着孔３６７との間に隙
間が生じることもなく、スピーカ１４２の上方に向けて
放出された音声と、スピーカ１４２の下方に向けて放出
された音声とが干渉し合うのを防止できる。したがっ
て、上記ハウジング本体９０の共振を防止できることと
合わせて、音質を改善できるとともに、音量も増大する
といった利点がある。

【０２４３】図４７の（Ａ）に示すように、キーボード
１１７は、キー１１９の操作に伴う信号が導かれる第１
のケーブル４００と、ジョイスティック１２０の操作に
伴う信号が導かれる第２のケーブル４０１とを有してい
る。第１および第２のケーブル４００，４０１は、夫々
フラットなフレキシブルプリント配線板にて構成され、
第１のケーブル４００の方が第２のケーブル４０１より
も格段に幅広く形成されている。第１および第２のケー
ブル４００，４０１は、キーボードパネル１１８の前縁
部から導出されており、これら第１および第２のケーブ
ル４００，４０１の先端部には、夫々端子部４００ａ，
４０１ａが形成されている。

【０２４４】第２のケーブル４０１は、その電気抵抗を
第１のケーブル４００の電気的抵抗よりも低くする必要
があり、これを実現するため、本実施例の場合は、幅広
い第１のケーブル４００のコスト的な面を考慮して、第
１のケーブル４００の材質と第２のケーブル４０１の材
質とを互いに異ならせている。

【０２４５】幅広い第１のケーブル４００は、その幅方
向に沿う一側部に配線パターン４０ｂが存在しない基板
部４０２を有している。基板部４０２の中間部分には、
この基板部４０２の一側縁部に開放されたスリット４０
３が切り込まれている。そして、幅狭い第２のケーブル
４０１は、キーボードパネル１１８の前縁部から導出さ
れた後、第１のケーブル４００の基板部４０２の上面に
重ね合わされるとともに、その途中からスリット４０３
を通じて基板部４０２の下方に引き出され、この基板部
４０２の下面に重ね合わされている。

【０２４６】第１および第２のケーブル４００，４０１
の端子部４００ａ，４０１ａは、一列に並ぶように揃え
られている。図４７の（Ｂ）に示すように、端子部４０
０ａ，４０１ａには、合成樹脂製の保護テープ４０４が
重ね合わされている。この保護テープ４０４と端子部４
００ａ，４０１ａとは、接着剤４０５を介して一体に接
続されており、この接続により、第１および第２のケー
ブル４００，４０１が一体化されている。

【０２４７】保護テープ４０４は、端子部４００ａ，４
０１ａの間に跨がっており、この保護テープ４０４の存
在により、端子部４００ａ，４０１ａの厚みが同等に定
められている。そして、これら第１および第２のケーブ
ル４００，４０１の端子部４００ａ，４０１ａは、回路
基板１０上の単一のキーボードコネクタ（図示せず）に
接続されている。

【０２４８】このようなキーボード１１７の構成によれ
ば、第１および第２のケーブル４００，４０１は、端子
部４００ａ，４０１ａの部分で一体化されているので、
二種類のケーブル４００，４０１が一つにまとまり、ケ
ーブル配線時の作業性が良好となる。

【０２４９】しかも、これら第１および第２のケーブル
４００，４０１の端子部４００ａ，４０１ａは、共通の
一つのキーボードコネクタに接続すれば良いので、第１
および第２のケーブル４００，４０１を回路基板１０上
の別のコネクタに接続する場合に比べて作業工数が少な
くて済み、コンピュータ１の組み立て作業性が良好とな
る。

【０２５０】なお、上記構成においては、第１のケーブ
ル４００の基板部４０２およびこの基板部４０２のスリ
ット４０３を介して第１のケーブル４００と第２のケー
ブル４０１とを一体化させるようにしたが、例えば保護
テープ４０４に第１および第２のケーブル４００，４０
１の中間部分にまで延びるような延長部を形成し、この
延長部を接着剤を介して第１および第２のケーブル４０
０，４０１に張り付けることで、これら第１および第２
のケーブル４００，４０１を一体化させるようにしても
良い。

【０２５１】さらに、本発明は、上記第４実施例に特定
されるものではなく、図４８に本発明の第５実施例を示
す。

【０２５２】この第５実施例は、主にバッテリパック４
６の構成が上記第４実施例と相違している。このバッテ
リパック４６は、バッテリケース３０３の一端面３０３
ｃに、上記第１ないし第５の端子板３１０ａ〜３１０ｅ
の他に、予備用の第６ないし第１０の端子板３１０ｆ〜
３１０ｊを有しており、全体として１０極端子となって
いる。

【０２５３】この構成の場合、バッテリケース３０３の
内部に二種類の電池、例えば上記ニッケル水素二次電池
３０４と、リチウムイオン二次電池（図示せず）とを夫
々５本づつ収容し、リチウムイオン二次電池を第６の端
子板３１０ｆと第１０の端子板３１０ｊに接続して、こ
れら端子板３１０ｆ，３１０ｊをバッテリパック４５の
出力端子として構成する。そして、このバッテリパック
４６によって駆動されるコンピュータ１が、バッテリケ
ース３０３に内蔵されたいずれかの電池に対応するもの
である時に、このバッテリパック４６を上下反転させて
バッテリ収容部４０に装着すれば、第１ないし第５の端
子板３１０ａ〜３１０ｅ、又は第６ないし第１０の端子
板３１０ｆ〜３１０ｊが、バッテリコネクタ４４の第１
ないし第５の接続端子４４ａ〜４４ｅに接触する。

【０２５４】したがって、一つのバッテリパック４６
で、対応電池の異なる二種類のコンピュータ１を駆動す
ることができ、このバッテリパック４６の汎用性が向上
する。

【０２５５】また、将来、コンピュータ１側のバッテリ
コネクタ４４が１０極端子に対応し得るような構成とな
り、バッテリパック４６の制御項目が増えるような場合
でも、容易に対処できるといった利点がある。

【０２５６】さらに、図４９には、本発明の第６実施例
が開示されている。

【０２５７】この第６実施例は、プリント配線板３４３
のケーブル部３４７をキーボード１１７の下方に向けて
押圧するための構成が上記第４実施例と相違しており、
それ以外の構成は上記第４実施例と同様である。

【０２５８】この第６実施例では、ケーブル部３４７に
接着剤もしくは両面テープのような接着手段４１０を介
してケーブルガイド３５７が張り付けられており、この
ケーブルガイド３５７によってケーブル部３４７がキー
ボード１１７の下方に向けて強制的に押圧されている。

【０２５９】したがって、この第６実施例においても、
柔軟なケーブル部３４７の挿通位置や曲げ形状を規定で
きるので、アームレスト９１の開閉に伴ってケーブル部
３４７が乱雑な形状に折り畳まれたり、無理な形状に屈
曲されることはなく、このケーブル部３４７の破損を防
止することができる。

【０２６０】

【発明の効果】請求項１によれば、筐体の凸部を、ＡＣ
電源ユニットの設置スペースとして有効に活用すること
ができ、この筐体の大型化を防止しつつ、筐体の内部に
ＡＣ電源ユニットを無理なく収めることができる。

【０２６１】また、発熱するＡＣ電源ユニットが入力手
段の下方や筐体の奥方に入り込まずに済むので、このＡ
Ｃ電源ユニットの熱は、凸部の周面を通じて筐体の外方
に逃されることになり、筐体の内部に熱が籠り難くな
る。このため、ＡＣ電源ユニットの周囲に対する熱影響
を少なく抑えることができ、格別な熱対策が不要となる
とともに、熱に対する信頼性も向上する。請求項２によ
れば、ＡＣ電源ユニットが臨む収容空間には、通気口を
通じて外気が流通するので、この収容空間の換気性が向
上するとともに、ＡＣ電源ユニットを外気によって直接
冷却することができる。このため、ＡＣ電源ユニットの
過熱が抑えられ、このＡＣ電源ユニットの周囲への熱影
響がより少なくなる。

【０２６２】請求項３によれば、上記請求項１と同様の
効果が得られるとともに、ホルダの存在によって筐体の
内面からＡＣ電源ユニットを支持するための支持部を省
略することができ、筐体の構造を簡略化できる。また、
ホルダが回路基板とＡＣ電源ユニットとの間に介在され
るので、このＡＣ電源ユニット自体が回路基板の上方に
離れて位置され、回路基板がＡＣ電源ユニットからの輻
射熱の影響を受け難くなる。

【０２６３】請求項４によれば、ホルダを固定する専用
のねじが不要となり、その分、部品点数を始めとして、
機器の分解・組立てに要する作業工数を削減することが
できる。

【０２６４】請求項５によれば、ＡＣ電源ユニットは、
電源回路基板の周縁部を係合部に引っ掛けるだけの作業
でホルダに支持されるので、面倒なねじ止め作業が不要
となり、ホルダに対するＡＣ電源ユニットの支持を簡単
に行なえる。

【０２６５】請求項６によれば、ＡＣ電源ユニットの熱
は、コネクタパネルに拡散されるとともに、このコネク
タパネルを介して筐体の底面と後面とに亘って広く拡散
される。そのため、ＡＣ電源ユニットの熱を効率良く筐
体側に逃がすことができるとともに、この筐体の凸部が
局部的に高温となるのを防止することができる。

【０２６６】請求項７によれば、ＡＣ電源ユニットのホ
ルダを利用して電源コネクタを位置決め固定することが
できる。そのため、電源コネクタを保持するための格別
なブラケットやねじ類が不要となり、部品点数の削減や
構造の簡略化を図ることができる。

【０２６７】請求項８によれば、凸部の内側がＡＣ電源
ユニットの設置スペースとして占有されるにも拘らず、
ディスプレイユニットの脚部の直前にアイコンを配置す
るためのスペースを無理なく確保することができる。こ
のため、オペレータは、ディスプレイユニットや入力手
段から視線を大きく移動させることなくアイコンを視認
することができ、このアイコンの視認性を良好に維持す
ることができる。

【０２６８】請求項９によれば、ＡＣ電源ユニットのホ
ルダを利用して、アイコンのレンズを支持することがで
きる。このため、レンズを支持するための格別なブラケ
ット類が不要となり、部品点数の削減や構造の簡略化を
図ることができる。

【０２６９】請求項１０によれば、ディスプレイユニッ
トと回路基板とを接続するケーブルは、互いに向い合う
凸部の側面と脚部の脚側面とを貫通して引き回されるの
で、このケーブルが機器の外方に露出されることはな
く、外観が良好となる。

【０２７０】請求項１１によれば、ＡＣ電源ユニットの
ホルダを利用して、ケーブルのコアを保持することがで
き、このコアを保持するための格別なブラケット類が不
要となって、部品点数の削減や構造の簡略化が可能とな
る。また、ケーブルは、筐体の内部において回路基板上
に直接止められるので、回路基板に対するケーブルの挿
通位置を確実に定めることができ、ケーブルが無理に屈
曲されずに済む。

【０２７１】請求項１２によれば、ＡＣ電源ユニットの
ホルダを利用して、電源スイッチのスイッチ操作子を保
持することができ、このスイッチ操作子を保持するため
の格別なブラケット類が不要となって、部品点数の削減
や構造の簡略化を図ることができる。

【０２７２】

【０２７３】

【０２７４】

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例におけるポータブルコンピ
ュータの斜視図。

【図２】アームレストを開き、バッテリパックを露出さ
せた状態のコンピュータの斜視図。

【図３】ディスプレイユニットを閉じた状態のコンピュ
ータの斜視図。

【図４】ロアハウジングにハードディスク駆動装置やＣ
Ｄ−ＲＯＭ駆動装置およびＡＣ電源ユニットを組み込ん
だ状態を示す斜視図。

【図５】ＡＣ電源ユニットとロアハウジングとの位置関
係を示す斜視図。

【図６】ＣＤ−ＲＯＭ駆動装置の取り付け部分の断面
図。

【図７】ＣＤ−ＲＯＭ駆動装置を底側から見た斜視図。

【図８】アームレストを開いてバッテリパックをバッテ
リ収容部から取り出した状態を示すコンピュータの斜視
図。

【図９】カードカバーを開いた状態のコンピュータの斜
視図。

【図１０】ベースユニットの後半部分の断面図。

【図１１】電源スイッチおよび第２のパラレルポートの
取り付け部分を示すベースユニットの断面図。

【図１２】ベースユニットの後半部分の断面図。

【図１３】ディスプレイユニットとベースユニットとの
連結部分の断面図。

【図１４】ディスプレイユニットとベースユニットとの
連結部分を拡大して示すコンピュータの斜視図。

【図１５】アームレストとキーボード装着部との連結部
分を分解して示す斜視図。

【図１６】（Ａ）は、アームレストをキーボード装着部
に向けて押し込んだ状態を一部断面で示す平面図。
（Ｂ）は、アームレストをキーボード装着部から引き出
した状態を一部断面で示す平面図。

【図１７】（Ａ）は、アームレストをキーボード装着部
に向けて押し込んだ時に、その軸部と凹部との位置関係
を示す断面図。（Ｂ）は、アームレストをキーボード装
着部から引き出した時に、その軸部と凹部との位置関係
を示す断面図。（Ｃ）は、アームレストを上向きに回動
させた時に、その軸部と凹部との位置関係を示す断面
図。

【図１８】ＡＣ電源ユニットやホルダの取り付け部回り
示す斜視図。

【図１９】ＡＣ電源ユニットやホルダの取り付け部回り
示す斜視図。

【図２０】ＡＣ電源ユニットとホルダの係止部との関係
を分解して示す斜視図。

【図２１】ＡＣ電源ユニットとコネクタパネルとの関係
を分解して示す斜視図。

【図２２】ホルダとレンズ集合体およびスイッチ操作子
とを分解して示す斜視図。

【図２３】インディケータの斜視図

【図２４】（Ａ）は、インディケータの取り付け部分を
示すベースユニットの断面図。（Ｂ）は、発光ダイオー
ドからレンズまでの光の経路を示す断面図。

【図２５】本発明の第２実施例を示すコンピュータの断
面図。

【図２６】本発明の第３実施例を示すコンピュータの断
面図。

【図２７】本発明の第４実施例を示すコンピュータにお
いて、アームレストを開き位置に回動させた状態を示す
斜視図。

【図２８】バッテリパックをバッテリ収容部に装着した
状態を示す平面図。

【図２９】バッテリパックを端子板側から見た斜視図。

【図３０】（Ａ）は、バッテリパックをバッテリ収容部
に装着した状態を示す断面図。（Ｂ）は、バッテリケー
スの断面図。

【図３１】バッテリパックをバッテリ収容部に差し込ん
だ状態を示す断面図。

【図３２】バッテリパックを誤った向きでバッテリ収容
部に差し込んだ状態を示す断面図。

【図３３】バッテリ収容部の斜視図。

【図３４】バッテリ収容部およびバッテリコネクタ回り
の斜視図。

【図３５】バッテリパックをリボンを介して引き上げた
状態を示す斜視図。

【図３６】リボンをシールド板の挿通孔に差し込む状態
を示す斜視図。

【図３７】リボンをシールド板の挿通孔に差し通して引
っ張った状態を示す斜視図。

【図３８】リボンをシールド板に固定した状態を示す斜
視図。

【図３９】アームレストを閉じ位置に回動させた状態を
示すコンピュータの断面図。

【図４０】（Ａ）は、アームレストを開き位置に回動さ
せた状態を示すコンピュータの断面図。（Ｂ）は、図４
０の（Ａ）のＡ部を拡大して示す断面図。

【図４１】キーボードをキーボード装着部から取り外し
た状態を示すコンピュータの斜視図。

【図４２】スピーカの取り付け部を示すコンピュータの
断面図。

【図４３】スピーカの取り付け部を示す断面図。

【図４４】スピーカの取り付け部の斜視図。

【図４５】スピーカの取り付け部をハウジング本体の内
側から見た斜視図。

【図４６】スピーカの取り付け部を分解して示す斜視
図。

【図４７】（Ａ）は、キーボードの斜視図。（Ｂ）は、
図４７の（Ａ）のＢーＢ線に沿う断面図。

【図４８】本発明の第５実施例において、そのバッテリ
パックを端子板側から見た斜視図。

【図４９】（Ａ）は、本発明の第６実施例において、そ
のアームレストを開き位置に回動させた状態を示すコン
ピュータの断面図。（Ｂ）は、図４９の（Ａ）のＣ部を
拡大して示す断面図。

【符号の説明】

３…ディスプレイユニット ４…筐体５ａ…底面 ５ｂ …上面 １０…回路基板 ９３…凸部 ９８…収容空間 １００ａ，１００ｂ…ディスプレイ支持部 １１７…入力手段（キーボード） １５０…ＡＣ電源ユニット １５２…回路部品１５５…ホルダ ２１０ａ，２１０ｂ…脚部（第１の脚部、第２の脚部）

フロントページの続き (72)発明者 中村 博 東京都青梅市末広町２丁目９番地 株式 会社東芝青梅工場内 (56)参考文献 特開 平３−292517（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−37409（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) G06F 1/16 G06F 1/20 G06F 1/26 H05K 7/20

Claims (12)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上面に、情報の入力手段と、この入力手
   段の後方にて横方向に延びる中空の凸部とを有するとと
   もに、この凸部の両端部に一対のディスプレイ支持部を
   有する筐体と、 この筐体のディスプレイ支持部に連結される一対の脚部
   を有し、上記入力手段を上方から覆う閉じ位置と、上記
   入力手段の後方において起立する開き位置とに亘って回
   動可能なディスプレイユニットと、を具備し、 上記凸部は、上記ディスプレイ支持部の間に上記筐体の
   内部に連なる収容空間を有し、この収容空間に発熱する
   回路部品を含むＡＣ電源ユニットを配置したことを特徴
   とする携帯形電子機器。
2. 【請求項２】 請求項１の記載において、上記凸部は、
   上記筐体の後方に露出される後面を有し、この後面に上
   記収容空間に連なる通気口が開口されていることを特徴
   とする携帯形電子機器。
3. 【請求項３】 底面およびこの底面と向かい合う上面
   と、この上面の後部から上向きに突出されるとともに、
   横方向に延びる中空の凸部と、この凸部の両端部に形成
   された一対のディスプレイ支持部とを有する筐体と、 この筐体の上面に配置されたキーボードと、 上記筐体の内部に収容され、上記筐体の底面に支持され
   た回路基板と、 上記筐体のディスプレイ支持部に連結される一対の脚部
   を有するディスプレイユニットと、を具備し、 上記凸部は、上記ディスプレイ支持部の間に上記筐体の
   内部に向けて開放された収容空間を有し、この収容空間
   に発熱する回路部品を含むＡＣ電源ユニットを配置する
   とともに、このＡＣ電源ユニットは、上記回路基板上に
   取り付けたホルダに支持されている ことを特徴とする携
   帯形電子機器。
4. 【請求項４】 請求項３の記載において、上記ホルダ
   は、上記回路基板と共に筐体の底面にねじ止めされてい
   ることを特徴とする携帯形電子機器。
5. 【請求項５】 請求項３の記載において、上記ＡＣ電源
   ユニットは、上記回路部品が実装された電源回路基板を
   有し、また、上記ホルダは、上記電源回路基板の周縁部
   に取り外し可能に引っ掛かる係止部を有していることを
   特徴とする携帯形電子機器。
6. 【請求項６】 請求項３の記載において、上記筐体は、
   その底面に連なる後面を有し、また、上記回路基板は、
   上記筐体の後面に露出される複数のコネクタと、これら
   コネクタと回路基板との接続部分を筐体の後方から覆う
   金属製のコネクタパネルとを有し、このコネクタパネル
   は、上記筐体の底面および後面に接しているとともに、
   このコネクタパネルに上記ＡＣ電源ユニットを重ね合わ
   せてねじ止めしたことを特徴とする携帯形電子機器。
7. 【請求項７】 請求項６の記載において、上記ＡＣ電源
   ユニットは、電源コードが抜き差し可能に接続される電
   源コネクタを有し、この電源コネクタは、上記筐体の後
   面に露出された状態で上記回路基板上に配置されている
   とともに、上記ホルダは、上記電源コネクタを上記回路
   基板との間で挟み込んで保持するコネクタ保持部を備え
   ていることを特徴とする携帯形電子機器。
8. 【請求項８】 請求項３の記載において、上記凸部は、
   上記筐体の上面に連なる前面を有し、また、上記ディス
   プレイユニットは、上記入力手段を上方から覆う閉じ位
   置と、この入力手段の後方において起立する開き位置と
   に亘って回動可能に上記ディスプレイ支持部に支持され
   ており、このディスプレイユニットの脚部は、ディスプ
   レイユニットを開き位置に回動させた時に上記筐体の上
   面に連なる脚前面を有し、この脚前面は、上記凸部の前
   面よりも筐体の後方にずれて位置されるとともに、上記
   筐体の上面は、上記前面と脚前面との間の段差部分に入
   り込む平坦部を有し、この平坦部に機器の動作状況ある
   いは機能の内容を表示するアイコンを配置したことを特
   徴とする携帯形電子機器。
9. 【請求項９】 請求項８の記載において、上記回路基板
   は、上記アイコンと向かい合う部分に、このアイコンの
   光源となる発光ダイオードを有し、この発光ダイオード
   とアイコンとの間に、発光ダイオードの光をアイコンに
   導くレンズを配置するとともに、上記ホルダは、上記レ
   ンズを支持するレンズ支持部を備えていることを特徴と
   する携帯形電子機器。
10. 【請求項１０】 請求項３の記載において、上記一方の
    脚部は、その内部にケーブル通路を有するとともに、こ
    のケーブル通路に連なる開口部を有する脚側面を備えて
    おり、また、上記凸部は、上記脚側面と向かい合うとと
    もに、上記開口部に連なるケーブル挿通口が開口された
    側面を有しており、このケーブル挿通口と上記開口部と
    に亘ってケーブルが挿通配置され、このケーブルを介し
    て上記ディスプレイユニットと回路基板とが電気的に接
    続されていることを特徴とする携帯形電子機器。
11. 【請求項１１】 請求項１０の記載において、上記凸部
    は、上記ケーブル挿通口と上記ＡＣ電源ユニットとの間
    にケーブル導入通路を有し、このケーブル導入通路を通
    じて上記ケーブルが筐体の内部に導かれるとともに、こ
    のケーブルは、上記筐体内部への導入部分に円筒状のコ
    アを同軸状に備えており、また、上記ホルダは、上記ケ
    ーブルのコアを支持するコア支持部を備えていることを
    特徴とする携帯形電子機器。
12. 【請求項１２】 請求項３の記載において、上記筐体
    は、上面および底面に連なる側面を有し、また、上記回
    路基板は、上記側面に隣接する側縁部を有し、この側縁
    部に連なる回路基板の上面又は下面のいずれか一方の面
    に電源スイッチを配置し、この電源スイッチは、プッシ
    ュ式のアーマチュアを有するとともに、このアーマチュ
    アと筐体の側面との間に、この側面に露出される操作部
    を有するスイッチ操作子を配置し、また、上記ホルダ
    は、上記スイッチ操作子を支持するスイッチ支持部を備
    えていることを特徴とする携帯形電子機器。