JP3670643B2 - 携帯形電子機器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブック形のポータブルコンピュータやワードプロセッサのような携帯形の電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
ブック形のポータブルコンピュータは、持ち運びが容易で、商用電源を得られないような外出先でも、内蔵されたバッテリパックを電源とすることで自由に使用できるといった利点を有している。
【0003】
この種のポータブルコンピュータは、キーボードやフラットパネル形のディスプレイユニットを支持する筐体を備えている。筐体は、偏平な箱状をなしており、この筐体の内部に各種の回路部品が実装された回路基板と、フロッピーディスク駆動装置やハードディスク駆動装置のような各種の機能部品とが一括して収容されている。
【0004】
ところで、高機能なポータブルコンピュータは、オペレータの音声を収録するマイクロホンを装備している。従来のマイクロホンは、筐体の内部に収容されており、このマイクロホンのヘッドが筐体の上面に露出している。そして、この場合、筐体の上面の大部分は、キーボードによって占有されているとともに、筐体の内部には、回路基板や各種の機能部品が高密度に収容されているため、マイクロホンは、キーボード、回路基板および機能部品を避けるようにして筐体の隅に配置されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この従来の構成によると、マイクロホンのヘッドが筐体の上面に露出しているので、情報をキーボードではなくてオペレータの音声で入力する場合に、この音の放射方向とマイクロホンの向きとが一致せず、オペレータの音声を明瞭に収録することができないことがあり得る。
【0006】
しかも、マイクロホンが設置された筐体は、卓上に直接載置されるために、マイクロホンがONされている時に、例えば卓に衝撃が加わったりすると、この衝撃に伴う雑音をマイクロホンが拾い易いといった問題がある。
【0007】
本発明の目的は、オペレータの音声を効率よく明瞭に収録できる携帯形電子機器を得ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の一つの形態に係る携帯形電子機器は、
筐体と、
上記筐体にヒンジ装置を介して支持された脚部を有し、上記筐体を上方から覆う第1の位置と、上記筐体に対し起立する第2の位置とに亘って回動可能ディスプレイユニットと、
上記脚部に収容されたマイクロホンと、
上記マイクロホンに接続されたケーブルと、を備えている。
上記ディスプレイユニットの脚部は、一方の側部と、この側部とは反対側に位置する他方の側部とを含み、上記ヒンジ装置は、上記脚部の一方の側部と上記筐体との間に跨ることで上記ディスプレイユニットの回動支点となるヒンジ軸を有するとともに、上記ケーブルは、上記脚部の他方の側部から上記筐体内に導かれることを特徴としている。
【0009】
この構成によれば、ディスプレイユニットを第2の位置に回動させると、脚部が起立するとともに、この脚部に収容されたマイクロホンがオペレータと向かい合う。このため、オペレータからの音声の放射方向にマイクロホンが位置し、この音声を効率よく収録できる。
【0010】
さらに、マイクロホンが筐体から浮き上がった状態となるので、卓上に設置された筐体に何等かの衝撃が加わっても、この衝撃に伴う雑音をマイクロホンが拾い難くなる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を、ポータブルコンピュータに適用した図面にもとづいて説明する。
【0012】
図1は、A4サイズのブック形のポータブルコンピュータ1を示している。このコンピュータ1は、四角形箱状をなす筐体2を備えている。筐体2は、ロアハウジング3と、このロアハウジング3に取り外し可能に連結されたアッパハウジング4とを備えている。これらロアハウジング3およびアッパハウジング4は、ABS樹脂のような合成樹脂材料にて構成されている。
【0013】
ロアハウジング3は、平坦な底壁3aと、この底壁3aの左右両側部および前端部に連なる三つの周壁3b,3c,3dとを有する箱形状をなしている。アッパハウジング4は、平坦な上壁4aと、この上壁4aの前後両端部および左右両側部に連なる四つの周壁4b,4c,4d,4eを有している。アッパハウジング4の前部および左右両側部の周壁4b,4d,4eは、ロアハウジング3の周壁3b,3c,3dに面一に連続している。そして、これら周壁3b,3c,3dおよび4b,4d,4eによって筐体2の前面および左右の側面が構成されている。
【0014】
アッパハウジング4は、フロント部分6とリヤ部分7とに分割されている。リヤ部分7の上面には、キーボード装着部8と凸部9とが形成されている。図6に示すように、キーボード装着部8は、リヤ部分7の上面の略全面に亘る大きさを有する凹部にて構成され、この上面に開口された長方形状の導出口10を有している。このキーボード装着部8は、前後左右の側壁8a〜8dと、これら側壁8a〜8dに連なる底壁8eとを有している。底壁8eは、導出口10と対向しており、この底壁8eの中央部に筐体2の内部に連なる開口部11が形成されている。
【0015】
凸部9は、アッパハウジング4の全幅に亘って延びている。この凸部9は、リヤ部7の上面から上向きに延びる前面12と、この前面12の上端から後方に延びる上面13と、この上面13の後端から下向きに延びる後面14とを有し、アッパハウジング4の下方に向けて開口された中空状をなしている。突部9の後面14は、アッパハウジング4の後側の周壁4cに連なっている。
【0016】
凸部9は、第1および第2の脚取り付け部17a,17bを有している。第1および第2の脚取り付け部17a,17bは、凸部9の幅方向に離間して配置されており、夫々凸部9の前方、上方および後方に連続して開放している。これら脚取り付け部17a,17bは、リヤ部分7の上面に連なる底面18と、この底面18に連なる左右の側面19(一方のみを図示)とを有している。底面18は、底部開口18aを有し、この底部開口18aは、筐体2の内部に連なっている。側面19は、側部開口19aを有している。側部開口19aは、底部開口18aに連なるとともに、凸部9の内部に連なっている。
【0017】
図1や図4に示すように、ロアハウジング3は、その前半部の左端部にバッテリ収容部21を一体に備えている。バッテリ収容部21は、底壁3aに連なる左右の側壁22a,22bと、これら側壁22a,22bの後端部間を結ぶ後端壁23と、これら後端壁23および側壁22a,22bの上端に連なる天井壁24とで定められており、ロアハウジング3の底面から前面に亘って連続して開放された凹部をなしている。これら各壁22a,22b,23および24は、バッテリ収容部21と筐体2の内部との間を仕切っている。後端壁23には、複数の接点25aを有する電源コネクタ25が配置されている。電源コネクタ25は、バッテリ収容部21に露出している。
【0018】
バッテリ収容部21には、バッテリパック26が取り外し可能に収容されている。バッテリパック26は、商用電源を得られない場所でコンピュータ1を使用する場合に、その駆動用電源となるもので、ロアハウジング3の前面側からバッテリ収容部21に出し入れされるようになっている。バッテリパック26をバッテリ収容部21に収容すると、このバッテリパック26の正負の端子(図示せず)が電源コネクタ25の接点25aに接するようになっている。
【0019】
図4に示すように、ロアハウジング3の前半部には、ハードディスク駆動装置27と、フロッピーディスク駆動装置28とが収容されている。ハードディスク駆動装置27およびフロッピーディスク駆動装置28は、バッテリ収容部21の右側において、左右に並べて配置されている。ハードディスク駆動装置27は、ブラケット29に支持されており、このブラケット29は、ロアハウジング3の底壁3aから延びるボス部30にねじ止めされている。
【0020】
フロッピーディスク駆動装置28は、箱形のケーシング32を備えている。ケーシング32は、ブラケット33を介してロアハウジング3の底壁3aにねじ止めされている。ケーシング32の前面には、フロッピーディスクを出し入れするディスク挿入口34と、フロッピーディスクを取り出す際に押圧するプッシュボタン35とが配置されている。ケーシング32は、ディスク挿入口34やプッシュボタン35をロアハウジング3の前方に向けた姿勢で、このロアハウジング3の内側に配置されている。このため、ロアハウジング3の前面には、ディスク挿入口34やプッシュボタン35を露出させる開口部36が形成されている。
【0021】
図3や図5に示すように、ロアハウジング3の後半部には、第1ないし第4の回路基板40a〜40dが収容されている。回路基板40a〜40dは、バッテリパック26、ハードディスク駆動装置27およびフロッピーディスク駆動装置28の後方において、ロアハウジング3の底壁3aと略平行な姿勢で、このロアハウジング3の厚み方向に間隔を存して積み上げられている。
【0022】
第1の回路基板40aは、ロアハウジング3の略全幅に亘る長さを有する長方形状をなしている。第1の回路基板40aは、ロアハウジング3の底壁3a上のボス部41にねじ42を介して固定されている。第1の回路基板40aの上面と下面には、ICチップに代表される多数の回路部品43が実装されているとともに、この第1の回路基板40aの上面に電源コネクタ25と第1のスタッキングコネクタ39とが配置されている。そして、本実施形態の場合は、第1の回路基板40aがシステム基板となっており、この第1の回路基板40aの前端部にハードディスク駆動装置27が中継コネクタ38を介して接続されている。第1の回路基板40aの後端部には、金属製のコネクタパネル44が取り付けられている。コネクタパネル44は、第1の回路基板40aの全幅に亘る長さを有し、この回路基板40aから上向きに延びている。
【0023】
図7に示すように、コネクタパネル44には、外部CRTディスプレイを接続するためのRGBコネクタ45と、プリンタや外部フロッピーディスク駆動装置を接続するためのパラレルポート46と、光ディスク装置や外部ハードディスク駆動装置のような高速のデータ転送を要求される周辺機器を接続するためのインターフェースコネクタ47と、RS232C規格のインターフェースコネクタを有する周辺機器を接続するための接続ポート48と、図示しない拡張ユニットを接続する際に使用する中継コネクタ49とが支持されている。これら各種のポート46,48やコネクタ45,47,49は、コネクタパネル44の左右方向に一列に並んで配置されており、その中継コネクタ49がコネクタパネル44の略中央部に位置している。各種のポート46,48やコネクタ45,47,49は、第1の回路基板40aの上面に電気的に接続されており、この回路基板40aとの接続部は、コネクタパネル44によって後方から覆われている。
【0024】
コネクタパネル44は、第1の回路基板40aの下方に突出する脚部44aを有している。脚部44aは、ロアハウジング3の底壁3aにねじ止めされている。そのため、コネクタパネル44は、底壁3aから上向きに延びており、このコネクタパネル44に支持された各種のポート46,48やコネクタ45,47,49は、ロアハウジング3の後端から後方に露出している。
【0025】
コネクタパネル44は、アッパハウジング4の凸部9の下方に位置している。コネクタパネル44の上端部は、ロアハウジング3よりも上方に突出しており、このコネクタパネル44の上端部に後方に延びるフランジ部50aと、このフランジ部50aの後端から上向きに延びる壁部50bとが形成されている。フランジ部50aおよび壁部50bは、コネクタパネル44の略全幅に亘っている。
【0026】
コネクタパネル44の後面には、第1のコネクタカバー51が取り付けられている。第1のコネクタカバー51は、中継コネクタ49を開閉可能に覆っている。第1のコネクタカバー51は、上カバー部51aと下カバー部51bとを有している。上下のカバー部51a,51bは、中継コネクタ49の後方において互いに突き合わされる閉じ位置と、中継コネクタ49の上下両側に回り込む開き位置とに亘って回動可能にコネクタパネル44に支持されている。そして、これらカバー部51a,51bは、図示しないスプリングにより常時閉じ位置に向けて回動付勢され、中継コネクタ49を後方から覆い隠している。
【0027】
ロアハウジング3の後端部には、第2のコネクタカバー52と第3のコネクタカバー53とが取り付けられている。第2のコネクタカバー52は、RGBコネクタ45やパラレルポート46を開閉するためのもので、これらRGBコネクタ45およびパラレルポート46を後方から覆う閉じ位置と、ロアハウジング3の後方に倒れ込んで、RGBコネクタ45およびパラレルポート46を露出させる開き位置とに亘って回動可能にロアハウジング3に支持されている。
【0028】
第3のコネクタカバー53は、インターフェースコネクタ47や接続ポート48を開閉するためのもので、これらインターフェースコネクタ47や接続ポート48を後方から覆う閉じ位置と、ロアハウジング3の後方に倒れ込んで、インターフェースコネクタ47や接続ポート48を露出させる開き位置とに亘って回動可能にロアハウジング3に支持されている。
【0029】
第2および第3のコネクタカバー52,53を閉じ位置に回動させた状態では、これらコネクタカバー52,53と第1のコネクタカバー51とが面一に連続し、アッパハウジング4の後側の周壁4cと同一面上に位置するようになっている。
【0030】
図3に示すように、第1の回路基板40aの上方に配置された第3の回路基板40cは、第1の基板部55と第2の基板部56とを有している。第1の基板部55は、第1の回路基板40aの上方からハードディスク駆動装置27の上方に向けて前後方向に延びている。第1の基板部55の上面には、各種の回路部品57が実装されている。
【0031】
第2の基板部56は、第1の基板部55の前端部からロアハウジング3の左右方向に延びている。第2の基板部56の左右両端部は、バッテリ収容部21およびフロッピーディスク駆動装置28の上方に位置している。この第2の基板部56の左右両端部は、バッテリ収容部21の天井壁24およびロアハウジング3のボス部30に夫々ねじ止めされている。
【0032】
第2の回路基板40bは、第1の回路基板40aと第3の回路基板40cとを電気的に接続する中継基板であって、これら第1の回路基板40aと第3の回路基板40cの第1の基板部55との間に配置されている。この第2の回路基板40bの支持構造について、図9および図10を加えて説明する。
【0033】
第2の回路基板40bは、第1および第3の回路基板40a,40cよりも遥かに小さな長方形板状をなしている。第2の回路基板40bの上には、各種の回路部品58が実装されている。また、第2の回路基板40bには、フレキシブルな配線基板59が接続されている。配線基板59の一端には、第2のスタッキングコネクタ60が接続されている。第2のスタッキングコネクタ60は、第1の回路基板40aの上方から第1のスタッキングコネクタ39に取り外し可能に嵌合し、この嵌合により、第1の回路基板40aと第2の回路基板40bとが電気的に接続されている。この第2のスタッキングコネクタ60は、第2の回路基板40bと略同等の幅寸法を有している。
【0034】
第2のスタッキングコネクタ60の上面には、配線基板59との接続部分を覆う硬質な補強板61が取り付けられている。補強板61は、第2のスタッキングコネクタ60に沿って延びる細長い帯板状をなしている。この補強板61と第2の回路基板40bとは、金属製のブラケット63を介して一体化されている。ブラケット63は、第2の回路基板40bを支持する第1の部分64と、補強板61の上面に重ね合わされる第2の部分65と、これら第1の部分64と第2の部分65とを結ぶ第3の部分66(図3に示す)とを一体に有している。
【0035】
ブラケット63の第1の部分64は、第2の回路基板40bの下面に張り付けられて、この第2の回路基板40bと一体化されている。第1の部分64と第2の部分65とは、図3に示すように、第3の部分66の高さ分だけ上下方向に段差を存して位置されており、第1の部分64が第2の部分65よりも第1の回路基板40a側にずれた低い位置に配置されている。
【0036】
このため、第2の回路基板40bと補強板61とは、略同一高さに位置されている。そして、第1の部分64を含む第2の回路基板40bの後端部には、夫々左右一対のねじ挿通孔67a,67bと嵌合孔68a,68bとが開口されている。
【0037】
図3に示すように、第2の回路基板40bの後端部は、コネクタパネル44の直前に位置している。このコネクタパネル44の前面に支持金具71が固定されている。支持金具71は、溶接あるいはかしめ等の手段によりコネクタパネル44と一体化されている。この支持金具71は、図9に最も良く示されるように、第2の回路基板40bの後端部を支持する基板受け部72を備えている。基板受け部72は、第2の回路基板60bと略同等の幅寸法を有し、第1の回路基板40aの上方において、コネクタパネル44の前方に向けて突出されている。そして、この基板受け部72の上面にブラケット63の第1の部分64の後端部が重ね合わされている。
【0038】
基板受け部72は、その左右両端部に上向きに延びる嵌合片73a,73bとねじ孔74a,74bとを備えている。嵌合片73a,73bは、基板受け部72の上面にブラケット63の第1の部分64を重ね合わせた時に、上記嵌合孔68a,68bに嵌合するようになっている。この嵌合により、基板受け部72と第2の回路基板40bおよびブラケット63との位置合わせがなされ、第2の回路基板40bのねじ挿通孔67a,67bがねじ孔74a,74bと合致するようになっている。そのため、第2の回路基板40bの後端部は、ねじ挿通孔67a,67bに夫々ねじ75を挿通し、これらねじ75をねじ孔74a,74bにねじ込むことで、基板受け部72に固定される。
【0039】
このことから、第2の回路基板40bは、補強板61とコネクタパネル44の支持金具71との間に亘って掛け渡されている。
【0040】
図3に示すように、第2の回路基板40bの上面に第3のスタッキングコネクタ78が配置されている。第3のスタッキングコネクタ78は、補強板61に隣接した第2の回路基板40bの前端部において、この第2の回路基板40bの幅方向に沿って延びている。また、第3の回路基板40cの第1の基板部55の下面には、第4のスタッキングコネクタ79が配置されている。第4のスタッキングコネクタ79は、第2の回路基板40bの上方から第3のスタッキングコネクタ78に取り外し可能に嵌合されており、この嵌合により、第2の回路基板40bと第3の回路基板40cとが電気的に接続されている。
【0041】
図5や図6に示すように、第1の基板部55の後半部は、ロアハウジング3にアッパハウジング4を被せた時に、そのキーボード装着部8の開口部11に臨んでいる。この場合、キーボード装着部8の底壁8eは、開口部11の左右両側部から下向きに延びる支持壁11a,11bを備えている。これら支持壁11a,11bの下端部は、第1の基板部55の左右両側部に引っ掛かっており、第1の基板部55の浮き上がりを抑えている。
【0042】
第4の回路基板40dは、メモリ基板であり、その上面にメモリカードが接続されるカードコネクタ81を有している。図5に示すように、第4の回路基板40dは、第2の回路基板40bの右側に配置されているとともに、第1の回路基板40aの略右半分の上方において、この第1の回路基板40aと略平行に配置されている。
【0043】
この場合、第1の回路基板40aの右端部の上面には、第5のスタッキングコネクタ82が配置されている。第5のスタッキングコネクタ82と対向し合う第4の回路基板40dの下面には、第6のスタッキングコネクタ83が配置されている。第6のスタッキングコネクタ83は、第5のスタッキングコネクタ82に嵌合されており、この嵌合により、第1の回路基板40aと第4の回路基板40dとが電気的に接続されている。
【0044】
図9に示すように、第4の回路基板40dの左端部の後端は、基板受け部72の右端部に重ね合わされ、ここにねじ84を介して止められている。また、この第4の回路基板40dの左端部は、ブラケット63に隣接している。本実施形態の場合、ブラケット63の第2の部分65は、図9に示すように、右側方に向って延びる支持片86を一体に備えている。支持片86は、第4の回路基板40dの左端部の前端と対向し合い、この支持片86の上面に第4の回路基板40dの左端部の前端が重ね合わされている。
【0045】
このため、第4の回路基板40dは、その右端部が第5および第6のスタッキングコネクタ82,83を介して支持されているとともに、左端部がブラケット86および支持金具71を介して支持されている。
【0046】
第4の回路基板40dは、フロッピーディスク駆動装置28の後方に位置している。このフロッピーディスク駆動装置28の上方には、図6に示すように、第5の回路基板87が配置されている。第5の回路基板87は、音響基板であり、第4の回路基板40dの前方に隣接して配置されている。
【0047】
図4に示すように、第3の回路基板40cの第2の基板部56は、アッパハウジング4のフロント部分6の下方に位置している。第2の基板部56の左端部は、筐体2の左側面に隣接する位置まで延長されており、この第2の基板部56とフロント部分6との間には、第1のカード収容部91が形成されている。
【0048】
第1のカード収容部91は、アプリケーションプログラムが格納されたICメモリーカードのようなカード状電子部品92(図12に示す)を収容するためのものであり、バッテリ収容部21の上方に位置している。この第1のカード収容部91は、カード状電子部品92が抜き差し可能に挿入されるカード挿入口93を備えている。カード挿入口93は、筐体2の左側面に開口されている。このカード挿入口93は、図12や図13に示すように、筐体2の左側面と前面とで規定される角部に隣接している。そして、ロアハウジング3の左側面には、カード挿入口93を開閉する第1のカードカバー94が取り付けられている。
【0049】
第1のカード収容部91に臨む第2の基板部56の上面には、一対のガイドレール95a,95bと、これらガイドレール95a,95bの一端部に連なる第1のコネクタ96とが取り付けられている。ガイドレール95a,95bは、カード挿入口93に隣接する位置から第1のカード収容部91の終端に向けて延びており、夫々カード状電子部品92の両側部が摺動可能に嵌合されるガイド溝97を有している。ガイド溝97は、カード状電子部品92を第1のカードコネクタ96に導くためのものであり、このガイド溝97は、ガイドレール95a,95bのカード挿入口93と対向し合う他端部に開口している。
【0050】
第1のコネクタ96は、従来周知のものと同様の構成であり、カード挿入口93と対向し合う部分に多数のピン端子(図示せず)を有している。この第1のコネクタ96にカード状電子部品92を接続した状態では、このカード状電子部品92は、カード挿入口93から突出することなく、第1のカード収容部91に完全に入り込むようになっている。そして、この第1のコネクタ96の上面からガイドレール95,95bの上面に亘る範囲には、金属製の支持プレート98が取り付けられている。
【0051】
図4に示すように、第2の基板部56の右端部には、金属製のシールド板100が取り付けられている。シールド板100は、筐体2の右側面に隣接する位置まで延長されており、このシールド板100の右端部は、フロッピーディスク駆動装置28のブラケット33の上面に止められている。
【0052】
このシールド板100とフロント部分6との間には、第2のカード収容部101が形成されている。第2のカード収容部101は、カード状電子部品92およびこのカード状電子部品92とは規格の異なる他のカード状電子部品(図示せず)を収容するためのものであり、フロッピーディスク駆動装置28の上方に位置している。
【0053】
この第2のカード収容部101は、カード状電子部品が抜き差し可能に挿入されるカード挿入口102を備えている。カード挿入口102は、筐体2の右側面に開口されている。このカード挿入口102は、図11に示すように、筐体2の右側面と前面とで規定される角部に隣接している。そして、ロアハウジング3の右側面には、カード挿入口102を開閉する第2のカードカバー103が取り付けられている。
【0054】
第2のカード収容部101には、第1のカード収容部91と同様に、カード状電子部品の挿入をガイドする一対のガイドレール104(一方のみを図示)と、カード状電子部品が取り外し可能に接続される第2のコネクタ105とが配置されている。ガイドレール104は、シールド板100の上面から第2の基板部56の下面に亘って取り付けられている。また、第2のコネクタ105は、第2の基板部56の右端部に取り付けられ、カード挿入口102と対向している。
【0055】
第1および第2のカード収容部91,101には、夫々カード状電子部品92を排出するためのイジェクタ110が配置されている。各カード収容部91,101のイジェクタ110は、略同一の構造を有しており、本実施形態では、第1のカード収容部91のイジェクタ110を代表して説明する。
【0056】
図12に示すように、イジェクタ110は、支持プレート98の下面に支持されたスライド板111と、オペレータが指先で操作する操作レバー112と、これらスライド板111と操作レバー112とを連係させる連係機構113とを備えている。
【0057】
スライド板111は、ガイドレール95a,95bの間において、カード状電子部品92の挿入方向にスライド可能に支持プレート98に支持されている。このスライド板111は、下向きに延びる一対の押圧片115a,115bを備えている。押圧片115a,115bは、第1のコネクタ96の直前に配置されており、カード状電子部品92を第1のカード収容部91に挿入した際に、その挿入先端部に接するようになっている。
【0058】
連係機構113は、合成樹脂製のベース117と、このベース117の上面に支持されたスライダ118と、このスライダ118とスライド板111とを連結する回動レバー119とを備えている。ベース117は、一方のガイドレール95aとアッパハウジング4のフロント部分6の前面との間に配置されており、このフロント部分6の前面に沿って左右方向に延びる細長い板状をなしている。このベース117は、第2の基板部56と共にバッテリ収容部21の天井壁24にねじ止めされている。
【0059】
図15に示すように、ベース117の上面は、平坦なスライドガイド面120をなしており、このスライドガイド面120にばね受け121と一対の係合突起122a,122bとが配置されている。ばね受け121は、スライドガイド面120の左右方向に沿う中間部において上向きに延びている。このばね受け121は、その上端に開口するガイド溝123を有している。係合突起122a,122bは、左右方向に離間して配置されており、スライドガイド面120の上方に向けて突出している。
【0060】
スライダ118は、スライドガイド面120に左右方向にスライド可能に載置される底壁125と、この底壁125に連なる第1の側壁126aと第2の側壁126bとを有している。底壁125には、左右方向に延びる一対の係合孔127a,127bが形成されている。係合孔127a,127bは、左右方向に離間して配置されており、これら係合孔127a,127bに係合突起122a,122bがスライド可能に係合されている。この係合により、スライダ118がベース117に左右方向にスライド可能に支持されている。
【0061】
底壁125の一端部に座部130が一体に形成されている。座部130の上面には、係合凸部131が突設されている。底壁125の座部130とは反対側の他端部には、ロック部132が一体に形成されている。このロック部132は、上下方向に延びるロック壁132aを有している。
【0062】
回動レバー119は、座部130とスライド板111との間に架設されている。回動レバー119は、その中間部が支持プレート98に回動可能に枢支されている。この回動レバー119の一端は、スライド板111に連結されている。回動レバー119の他端は、一方のガイドレール95aの前方に導出されている。回動レバー119の他端には、連結孔133が開口されており、この連結孔133に係合凸部131が回動可能に嵌合されている。
【0063】
このため、スライダ118を左右にスライドさせると、回動レバー119が支持プレート98との連結部を支点に回動し、この回動により、スライド板111がスライダ118とは逆方向にスライドされるようになっている。したがって、スライダ118は、スライド板111の押圧片115a,115bを第1のコネクタ96の直前に位置させる待機位置と、押圧片115a,115bをカード状電子部品92の挿入先端に向けて押し出す押圧位置とに亘ってスライドされる。
【0064】
スライダ118の第1の側壁126aと第2の側壁126bとは、フロント部分6の前面と一方のガイドレール95aとの間で互いに対向している。第1の側壁126aは、フロント部分6の前面の内側に位置されており、この第1の側壁126aの前面に操作レバー112が一体に形成されている。
【0065】
図11に示すように、フロント部分6の前面には、左右方向に延びる通孔135が開口されている。この通孔135は、スライダ118のスライド方向に沿う長孔状をなしている。そして、第1の側壁126aは、フロント部分6の内側から通孔135を覆っており、この通孔135を介して操作レバー112がフロント部分6の前面に露出されている。
【0066】
スライダ118の第2の側壁126bは、この側壁126bと平行に延びる棒状のガイド部137を一体に備えている。ガイド部137の先端は、ばね受け121のガイド溝123を摺動可能に貫通しており、このガイド部137の外周に圧縮コイルばね138が装着されている。圧縮コイルばね138は、第2の側壁126bの端部とばね受け121との間で圧縮されている。この圧縮により、スライダ118は、上記待機位置に向けて押圧され、常時この待機位置に保持されている。
【0067】
図15に示すように、ベース117は、スライダ118の座部130とは反対側の端部に支持片141を一体に備えている。支持片141は、上向きに延びるとともに、筐体2の前後方向に沿って延びている。この支持片141には、スライダ118のスライドを制限する合成樹脂製のロックレバー143が支持されている。
【0068】
ロックレバー143は、指掛け部144を有している。指掛け部144には、装着溝145が形成されており、この装着溝145に支持片141が前後方向にスライド可能に嵌合されている。指掛け部144には、ロック片146が一体に形成されている。ロック片146は、スライダ118が待機位置にスライドされている時に、このスライダ118のロック壁132aと対向し合うようになっている。
【0069】
このため、ロックレバー143は、そのロック片146がスライダ118のロック壁132aに引っ掛かるロック位置と、ロック片146がロック壁132aから離脱する解除位置とに亘ってスライド可能にベース117に支持されている。このロックレバー143のスライド方向は、スライダ118のスライド方向と直交している。
【0070】
図16に示すように、指掛け部144は、フロント部分6の前面と左側面とで規定される角部に位置している。この角部には、指掛け部144を露出させる開口部150が形成されている。開口部150は、フロント部分6の前面から左側面に連続して開口され、カード挿入口93に連なっている。
【0071】
指掛け部144は、フロント部分6の左側面に連なる第1の面151と、フロント部分6の前面に連なる第2の面152とを有している。これら第1および第2の面151,152は、フロント部分6の角部の曲率に沿うように、円弧を描いて連続している。第1の面151および第2の面152は、ロックレバー143がロック位置にスライドされている状態において、フロント部分6の左側面および前面に連なっており、このフロント部分6の一部となっている。ロックレバー143をロック解除位置にスライドさせると、図17に示すように、第2の面152がフロント部分6の前面から筐体2の前方に向けて突出するようになっている。
【0072】
図12に示すように、ロックレバー143の指掛け部144は、カード挿入口93に臨む端部に金属製の抜け止め片155を備えている。抜け止め片155は、ロックレバー143をロック位置にスライドさせた時に、カード挿入口93内に進出し、第1のカード収容部91に収容されたカード状電子部品92の挿入後端と対向し合うようになっている。
【0073】
このような構成のイジェクタ110によれば、カード状電子部品92を第1のカード収容部91に収容した状態において、図14に示すように、ロックレバー143をロック位置にスライドさせると、そのロック片146がスライダ118のロック壁132aに引っ掛かる。この場合、ロック片146は、スライダ118のスライド方向とは直交する方向からロック壁132aに引っ掛かるので、このロック片146によってスライダ118のスライドが拘束される。
【0074】
そのため、カード状電子部品92を第1のコネクタ96に接続して使用している時に、誤って操作レバー112を押圧位置に向けて押圧したとしても、この操作レバー112と一体のスライダ118の動きが拘束されているので、操作レバー112を押圧位置に向けてスライドさせることができない。このことから、スライダ118やスライド板111は静止状態を保ち、カード状電子部品92が第1のカード収容部91から押し出されずに済む。
【0075】
このイジェクタ110によると、ロックレバー143の存在により、操作レバー112の押圧力がカード状電子部品92に伝わらずに済むので、カード状電子部品92や第1のコネクタ96に無理な力を生じさせることなく、このカード状電子部品92の押し出しを防止することができる。したがって、付加価値の高いカード状電子部品92や第1のコネクタ96の破損を防止できる。
【0076】
また、同様にスライド板111の押圧片115a,115bを初めとして、スライド板111と回動レバー119との連結部およびスライダ118の座部130と回動レバー119との連結部にも無理な力が加わらずに済み、イジェクタ110の破損も防止することができる。
【0077】
さらに、ロックレバー143をロック位置にスライドさせると、抜け止め片155がカード挿入口93内に進出し、カード状電子部品92の挿入後端と対向し合う。このため、抜け止め片155によってカード状電子部品92を第1のカード収容部91に抜け止め保持することができ、操作レバー112のスライドが拘束されることと合わせて、カード状電子部品92の不所望な押し出しを二重に防止することができる。
【0078】
一方、第1のカード収容部91に収容されたカード状電子部品92を取り出すには、まず、ロックレバー143をロック解除位置に向けてスライドさせ、スライダ118のロックを解除する。そして、筐体2の前面に露出されている操作レバー112を待機位置から押圧位置に向けて右側にスライドさせる。すると、図12の矢印に示すように、回動レバー119が反時計回り方向に回動し、スライド板111がカード状電子部品92に向けて左側にスライドする。このスライドにより、カード状電子部品92が押圧片115a,115bによって押圧され、このカード状電子部品92が第1のコネクタ96から離脱する方向に押し出される。
【0079】
この結果、カード状電子部品92の端部がカード挿入口93から筐体2の外方に突出するので、この突出部分を指先で掴んでカード挿入口93から引き出す。これにより、カード状電子部品92を第1のカード収容部91から取り出すことができる。
【0080】
ロックレバー143をロック解除位置にスライドさせると、図17に示すように、ロックレバー143の第2の面152がフロント部分6の角部から前方に向けて突出する。このため、ロックレバー143の第2の面152とフロント部分6の前面とが不連続となり、このフロント部分6の角部に段差が生じるので、オペレータは、操作レバー112がロックされているか否かを、カード挿入口93の開口部分を覗き込むことなくコンピュータ1の前方から容易に認識することができる。
【0081】
そして、この場合、ロックレバー143は、フロント部分6の前方に突出するので、このフロント部分6の内部にロックレバー143のスライドを許容するようなスペースを確保する必要はなく、その分、筐体2の小形化が可能となる。
【0082】
しかも、イジェクタ110の操作レバー112は、図1からも明らかなように、筐体2の前面に露出されているので、この操作レバー112がオペレータの手元側に位置される。このため、コンピュータ1の操作中、操作レバー112がオペレータの視野の範囲内に位置し、オペレータは、操作レバー112の位置をその都度確認しなくとも、この操作レバー112をスライド操作することができる。
【0083】
また、上記構成のイジェクタ110によると、そのベース117やスライダ118は、第1のカード収容部91の一方のガイドレール95aとアッパハウジング4の前面との間のデッドスペースに収められているので、筐体2の内部に広いスペースを新たに確保する必要はなく、筐体2のコンパクト化に寄与する。
【0084】
加えて、操作レバー112をロックするロックレバー143は、連係機構113のベース117に支持されているので、このロックレバー143と連係機構113とを一つのユニットとして組み立てることができる。そのため、ロックレバー143と連係機構113とを一度にロアハウジング3に組み込むことができ、コンピュータ1の組み立て作業を容易に行うことができる。
【0085】
ところで、図1に示すように、筐体2は、ディスプレイユニット161を支持している。ディスプレイユニット161は、薄い箱状をなすハウジング162と、このハウジング162に収容された液晶ディスプレイ163とを備えている。ハウジング162は、フロントハウジング164とリヤハウジング165とに分割されており、このフロントハウジング164に液晶ディスプレイ163を露出させる開口部166が形成されている。
【0086】
ハウジング162は、第1の枢支用脚部168と、第2の枢支用脚部169とを備えている。第1および第2の枢支用脚部168,169は、フロントハウジング164に連なるフロント部分170と、リヤハウジング165に連なるリヤ部分171とを互いに突き合わせて構成されている。これら枢支用脚部168,169は、ハウジング162の内部に連なる中空の筒状をなしている。
【0087】
第1および第2の枢支用脚部168,169は、夫々アッパハウジング4の脚取り付け部17a,17bに位置するようになっている。第1および第2の枢支用脚部168,169は、第1および第2の脚取り付け部17a,17bの側面19と対向し合う左右の脚側面175a,175bを有している。そして、第1の枢支用脚部168の左側の脚側面175aと第2の枢支用脚部169の右側の脚側面175bには、夫々連通孔176が開口されている。連通孔176は、脚取り付け部17a,17bの側部開口19aに連なっている。
【0088】
図18ないし図20に示すように、第1および第2の枢支用脚部168,169は、第1のヒンジ装置177および第2のヒンジ装置178を介してロアハウジング3に支持されている。ヒンジ装置177,178は、ヒンジ軸179,180と、ヒンジ軸179,180の一端に固定された第1のブラケット181,182と、ヒンジ軸179,180の他端に軸回り方向に回動可能に連結された第2のブラケット183,184と、ヒンジ軸179,180の自由な回動を制限する複数のスプリングワッシャ185とを備えている。このようなヒンジ装置177,178は、第1および第2の枢支用脚部168,169の左右外側に配置されている。
【0089】
ヒンジ軸179,180は、脚取り付け部17a,17bと枢支用脚部168,169との間に跨がって配置されている。そのため、ヒンジ軸179,180は、脚取り付け部17a,17bの側面19と枢支用脚部168,169の夫々外側の脚側面175b,175aを貫通している。ヒンジ軸179,180の一端は、枢支用脚部168,169の内側に導入されており、このヒンジ軸179,180の一端に連なる第1のブラケット181,182が、夫々ねじ186を介してリヤハウジング165の内面および各枢支用脚部168,169のリヤ部分171の内面に固定されている。第2のブラケット183,184は、第1の回路基板40aと共にロアハウジング3の底壁3aにねじ止めされている。
【0090】
第1のブラケット181,182および第2のブラケット183,184をリヤハウジング165やロアハウジング3に固定した状態では、ヒンジ軸179,180が互いに同軸状に配置されており、これらヒンジ軸179,180がディスプレイユニット161の回動支点となっている。
【0091】
このため、ディスプレイユニット161は、図2に示すように、筐体2を上方から覆う第1の位置と、液晶ディスプレイ163をキーボード装着部8の後方で起立させる第2の位置と、筐体2の後方に向けて略水平に近い角度にまで倒れ込む第3の位置とに亘って回動可能に筐体2に支持されている。ディスプレイユニット161を第1の位置に回動させた状態では、このディスプレイユニット161のハウジング162が筐体2の前面や左右の側面および凸部9の上面13に略面一に連続し、コンピュータ1が携帯に便利な箱形状をなすようになっている。
【0092】
図19や図20に示すように、第1のヒンジ装置177の第1のブラケット181は、第1の枢支用脚部168の内部において、その右半分に位置している。この第1のブラケット181の左側に開いたスペースには、円筒状のマイクロホン191が配置されている。マイクロホン191は、例えばオペレータの音声を収録するためのもので、合成樹脂製のホルダ192に支持されている。ホルダ192は、リヤ部分171の内面と対向し合う壁部193を有し、この壁部193に上下一対の係合孔194a,194bが開口されている。これら係合孔194a,194bには、リヤ部分171の内面から延びる係合突起195a,195bが差し込まれており、これにより、マイクロホン191がリヤ部分171の内面に支持されている。
【0093】
図18および図19に示すように、第1のブラケット181は、ねじ挿通孔181aを有している。このねじ挿通孔181aは、マイクロホン191の右側に位置している。
【0094】
図18ないし図20に示すように、マイクロホン191には、コネクタ196を有するケーブル197が接続されている。ケーブル197は、第1の枢支用脚部168の左側の脚側面175aに開口された連通孔176および脚取り付け部17aの側部開口19aを通じて筐体2の内部に導かれている。そして、ケーブル197は、筐体2の内部において、第4の回路基板40dの上方を通して第5の回路基板87にまで引き回されており、このケーブル197の先端のコネクタ196が第5の回路基板87に接続されている。
【0095】
図22に示すように、リヤ部分171に突き合わされるフロント部分170には、第1の通孔198aと第2の通孔198bとが左右に並んで開口されている。第1の通孔198aは、マイクロホン191と対向している。第2の通孔198bは、第1のブラケット181のねじ挿通孔181aと対向している。この第2の通孔198bには、図22に示すように、ねじ201が挿通されている。このねじ201は、ねじ挿通孔181aを貫通してリヤ部分171にねじ込まれている。このねじ込みにより、第1の枢支用脚部168のフロント部分170とリヤ部分171とが互いに結合されている。
【0096】
フロント部分170の前面には、第1および第2の通孔198a,198bやねじ201を覆い隠す化粧パネル199が取り付けられている。化粧パネル199は、多数の小孔200を有し、これら小孔200は、第1の通孔198aとの対向部に位置している。
【0097】
図18に示すように、ディスプレイユニット161を第2の位置に回動させた状態では、第1および第2の枢支用脚部168,169も筐体2に対し起立するので、第1の通孔198aを通じて露出されたマイクロホン191がオペレータと対向し合うようになっている。
【0098】
図20に示すように、第2の枢支用脚部169の内側には、液晶ディスプレイ163に連なるケーブル202が導かれている。ケーブル202は、第2の枢支用脚部169の右側の脚側面175bに開口された連通孔176および第2の脚取り付け部17bの側部開口19aを通じて凸部9の内部に導かれている。ケーブル202は、凸部9の内部から第2の回路基板40bの上面に導かれており、このケーブル202の先端のコネクタ203が第2の回路基板40bに接続されている。そして、ケーブル202の凸部9への導入部には、円筒状のコア204が装着されている。
【0099】
図3や図18に示すように、筐体2の凸部9は、アイコン装着口205を備えている。アイコン装着口205は、凸部9の内部に開口されており、このアイコン装着口205にアイコン206が配置されている。アイコン206は、第1の脚取り付け部17aと第2の脚取り付け部17bとの間に位置している。このアイコン206は、透光性を有する合成樹脂製のアイコン基板207を備えている。アイコン基板207は、アイコン装着口205に接着等の手段により固着されている。
【0100】
アイコン基板207は、凸部9の外方に露出する表示面208を備えている。表示面208は、凸部9の前面12に面一に連続する第1の面208aと、凸部9の上面13に面一に連続する第2の面208bとを有している。この表示面208の上には、コンピュータ1の動作状態や機能の内容を図柄で表示する複数の表示マーク209が描かれている。表示マーク209は、凸部9の左右方向に間隔を存して配置されている。そして、表示マーク209は、第1の面208aと第2の面208bとに亘っており、図2に示すように、ディスプレイユニット161を第1の位置に回動させた状態でも、凸部9の上面13と共にコンピュータ1の上方に露出するようになっている。
【0101】
図3、図19ないし図21に示すように、アッパハウジング4の凸部9とロアハウジング3の後端部との間には、合成樹脂製のホルダ211が配置されている。ホルダ211は、第1および第2のカバー212,213と,これらカバー212,213の間を結ぶ連結部214とを一体に備えている。
【0102】
第1および第2のカバー212,213は、第1および第2の脚取り付け部17a,17bの底部開口18aをアッパハウジング4の内側から覆っており、このアッパハウジング4の上面に略面一に連続している。第1および第2のカバー212,213は、その左右両端部に夫々上向きに延びる側壁215a,215bを備えている。側壁215a,215bは、第1および第2の脚取り付け部17a,17bの側部開口19aに嵌合しており、この側部開口19aと協働して脚取り付け部17a,17bの側面19にケーブル197,202を通すケーブル通路216を構成している。(図18を参照)
第1および第2のカバー212,213の底面には、下向きに延びる左右一対の位置決め突部212a,212b、213a,213bが一体に形成されている。また、図7に示すように、第1および第2のカバー212,213の後端部には、下向きに延びる後端壁217,218が形成されており、これら後端壁217,218は、位置決め突部212a,212b、213a,213bに連なっている。
【0103】
図21に示すように、ホルダ211の連結部214は、第1ないし第4の部品受け部220a〜220dを有している。第1ないし第3の部品受け部220a〜220cは、第1および第2のカバー212,213の間において、左右方向に並んで配置されているとともに、第4の部品受け部220dは、第3の部品受け部220cの直後に配置されている。
【0104】
このホルダ211は、図3や図7に示すようにコネクタパネル44のフランジ部50aの上面に重ね合わされている。この場合、第1および第2のカバー212,213の位置決め突部212a,212b、213a,213bが、フランジ部50に形成したスリット(図示せず)に挿通されており、この挿通により、ロアハウジング3に対するホルダ211の左右方向の位置決めがなされている。また、第1および第2のカバー212,213の後端壁217,218は、フランジ部50aに連なる壁部50bの後面に被さっており、このことにより、ロアハウジング3に対するホルダ211の前後方向の位置決めがなされている。
【0105】
ホルダ211の第1および第2のカバー212,213は、アッパハウジング4のリヤ部分7をロアハウジング3に被せることによって第1および第2の脚取り付け部17a,17bの底部開口18aに入り込み、この底部開口18を閉塞する。そして、この時、第1および第2のカバー212,213の側壁215a,215bが第1および第2の脚取り付け部17a,17bの側部開口19aに嵌合し、この第1および第2のカバー212,213がコネクタパネル44とアッパハウジング4のリヤ部分7との間で挾み込まれる。
【0106】
アッパハウジング4のリヤ部分7をロアハウジング3に被せると、連結部214が凸部9の下端に位置される。この連結部214は、図3に示すように、凸部9の内面との間に収容空間219を構成している。収容空間219は、第1の脚取り付け部17a,17bの間に位置しており、この収容空間219に第1ないし第4の部品受け部220a〜220dが位置している。
【0107】
図20や図21に示すように、ホルダ211の第1ないし第3の各部品受け部220a〜220cには、夫々ケーブル202のコア204、レジューム機能を設置するための円筒状のサブバッテリ221および円盤状のスピーカ222が配置されている。コア204やサブバッテリ221を受ける第1および第3の部品受け部220a,220cは、上方に向けて開口された凹状をなしており、これら部品受け部220a,220cにコア204およびサブバッテリ221が嵌合保持されている。
【0108】
スピーカ222を受ける第2の部品受け部220bは、複数の係合片223を一体に有している。係合片223は、スピーカ222の上下端部に係脱可能に係合している。この係合により、スピーカ222が第2の部品受け部220bに略起立した姿勢で保持されている。
【0109】
第4の部品受け部220dは、図3に示すように、アイコン基板207の下方に位置している。この第4の部品受け部220dには、ダイオード基板225が支持されている。この第4の部品受け部220dは、複数の係合片226を有し、これら係合片226がダイオード基板225の角部や周縁部に係脱可能に係止されている。この係合により、ダイオード基板225は、略起立した姿勢で第4の部品受け部220dに支持されており、このダイオード基板225の前面がアイコン基板207に近接している。
【0110】
ダイオード基板225の前面には、フレキシブルな配線基板228が貼り付けられている。配線基板228には、複数の発光ダイオード229が左右方向に間隔を存して配置されている。発光ダイオード229は、アイコン206の光源となるもので、夫々アイコン基板207の上の表示マーク209と対向し合う位置に配置されている。このため、発光ダイオード229が発光すると、それに対応した表示マーク209が点灯し、コンピュータ1の動作状態や機能の内容が表示されるようになっている。
【0111】
そして、本実施形態の場合、アイコン基板207の発光ダイオード229との対向面には、拡散シート(図示せず)が貼り付けられている。拡散シートは、指向性の強い発光ダイオード229からの光を広範囲に拡散させるためのものであり、この拡散シートの存在により、表示マーク209が局部的に発光することなく全体に亘って均等に点灯するようになっている。
【0112】
なお、配線基板228の先端は、図19や図20に示すように、第4の回路基板40d上の中継コネクタ230に接続されている。
【0113】
図1に示すように、アッパハウジング4のキーボード装着部8には、情報やコマンドを入力するためのキーボード235が取り外し可能に装着されている。図23や図24に見られるように、キーボード235は、キーボードパネル236を備えている。キーボードパネル236は、キーボード装着部8に嵌合可能な長方形板状をなしており、キーボード装着部8の底壁8eに載置されるようになっている。このキーボードパネル236の上面には、多数のキー237と、ポインティングデバイスの一種であるジョイスティック238とが配置されている。
【0114】
キーボードパネル236は、キーボード装着部8の前側の側壁8aに沿う前縁部236aと、後側の側壁8bに沿う後縁部236bとを有している。キーボードパネル236の前縁部236aには、複数の第1の係合突起240が左右方向に間隔を存して突設されている。キーボードパネル236の後縁部236bには、複数の第2の係合突起241が左右方向に間隔を存して突設されている。
【0115】
図25に示すように、キーボード装着部8の前側の側壁8aと底壁8eとで規定される角部には、リブ状の座部242が形成されている。座部242は、キーボード装着部8の全幅に亘っており、この座部242に複数の係合凹部243が形成されている。係合凹部243は、左右方向に間隔を存して配置されており、座部242の上面および後面に連続して開口されている。そして、これら係合凹部243には、キーボード235をキーボード装着部8に装着した時に、キーボードパネル236の第1の係合突起240が上方から差し込まれるようになっている。これら第1の係合突起240の上面は、座部242の上面と略面一となっている。
【0116】
図21や図24に示すように、キーボード装着部8の後側の側壁8bと底壁8eとで規定される角部には、複数の係合口245が形成されている。係合口245は、左右方向に間隔を存して配置されている。これら係合口245には、キーボードパネル236の第2の係合突起241が抜き差し可能に差し込まれるようになっている。
【0117】
図1に示すように、アッパハウジング4のフロント部分6は、キーボード235の幅方向に沿う全長に亘って延びる長さを有している。このフロント部分6は、キーボード装着部8に連なる前縁部に、下向きに延びる挾持壁部247を有している。挾持壁部247は、フロント部分6の全幅に亘って延びている。この挾持壁部247は、フロント部分6とリヤ部分7とを突き合わせた際に、図24に示すように、キーボード装着部8の前側の側壁8aの後面に重なり合い、その下端が座部242の上面に接するようになっている。
【0118】
また、フロント部分6は、キーボード235の手元側に位置している。このフロント部分6の上面は、キーボード235を操作する際に手を置く手置き台250となっている。この手置き台250の略中央部には、液晶ディスプレイ163に表示されたコマンドの実行および取り消しを行う操作ボタン251a,251bが前後に並べて配置されている。
【0119】
このような構成のポータブルコンピュータ1によれば、オペレータの音声を収録するマイクロホン191をディスプレイユニット161の第1の枢支用脚部168に収容し、この枢支用脚部168のフロント部分170にマイクロホン191に連なる第1の通孔198aを形成したので、ディスプレイユニット161を第2の位置に回動させると、マイクロホン191および第1の通孔198aがオペレータと向き合うような位置関係となる。このため、オペレータの音声をマイクロホン191で収録する場合に、音声の放射方向にマイクロホン191が位置し、この音声を効率良く確実に収録することができる。
【0120】
また、マイクロホン191が卓上に載置される筐体2から切り離され、卓上から浮き上がった状態となるので、例えば卓を叩く等して筐体2に何等かの振動が加わったとしても、この振動に伴う雑音をマイクロホン191が拾い難くなるといった利点がある。
【0121】
さらに、上記構成によると、第1の枢支用脚部168は、筐体2の第1の脚取り付け部17aに入り込んでおり、この第1の枢支用脚部168の左側の脚側面175aに開けた連通孔176が、第1の脚取り付け部17aの側部開口19aに連なっている。このため、図18に示すように、マイクロホン191に連なるケーブル197を、第1の枢支用脚部168の内側から連通孔176および側部開口19aを通じて筐体2の内部に導くことができ、このケーブル197の配線処理を容易に行えるとともに、ケーブル197の長さも短くすることができる。
【0122】
その上、ケーブル197がディスプレイユニット161や筐体2の外方に引き出されずに済むので、外観が良好となるとともに、このケーブル197を覆う格別なカバー類も不要となる。
【0123】
しかも、第1の枢支用脚部168の内部には、ヒンジ軸179の一端を支持する第1のブラケット181が配置されているにすぎず、このブラケット181の左側方に充分なデッドスペースが存在する。このため、第1の枢支用脚部168の内側に生じたデッドスペースを利用してマイクロホン191を設置することができ、限られた広さのハウジング162の内部に、マイクロホン191を設置する専用のスペースを確保する必要はない。
【0124】
また、マイクロホン191は、そのホルダ192をリヤ部分171の内面の係合突起195a,195bに差し込むことで第1の枢支用脚部168に支持される。このため、格別なねじ類を用いることなくマイクロホン191を支持することができ、面倒なねじ回し作業が不要となって、このマイクロホン191の組み込み作業を容易に行うことができる。
【0125】
なお、本発明に係る携帯形電子機器は、コンピュータに特定されるものではなく、携帯形のワードプロセッサにも同様に実施可能である。
【0126】
【発明の効果】
以上詳述した本発明によれば、オペレータとマイクロホンとが向かい合うので、音声をマイクロホンで効率よく収録することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ディスプレイユニットを第2の位置に回動させた状態を示すポータブルコンピュータの斜視図。
【図2】ディスプレイユニットを第1の位置に回動させた状態を示すポータブルコンピュータの斜視図。
【図3】ポータブルコンピュータの筐体の断面図。
【図4】図3のA−A線に沿う断面図。
【図5】図3のB−B線に沿う断面図。
【図6】ポータブルコンピュータの筐体の斜視図。
【図7】第2のコネクタカバーと第3のコネクタカバーを開いた状態を示すポータブルコンピュータの背面図。
【図8】第2のコネクタカバーと第3のコネクタカバーを閉じた状態を示すポータブルコンピュータの背面図。
【図9】第2の回路基板を支持するブラケットとコネクタパネルの支持金具との関係を示す斜視図。
【図10】第2の回路基板と第3の回路基板の取り付け状態を示す斜視図。
【図11】第1のカード収容部の部分を破断して示す筐体の斜視図。
【図12】第1のカード収容部の平面図。
【図13】ロックレバーを解除位置にスライドさせ、イジェクタのロックを解除した状態の斜視図。
【図14】ロックレバーをロック位置にスライドさせ、イジェクタをロックした状態の斜視図。
【図15】イジェクタの連係機構を分解して示す斜視図。
【図16】ロックレバーをロック位置にスライドさせた時の筐体の斜視図。
【図17】ロックレバーを解除位置にスライドさせた時の筐体の斜視図。
【図18】マイクロホンをディスプレイユニットの第1の枢支用脚部に取り付けた状態を示す斜視図。
【図19】マイクロホンに連なるケーブルの配線経路を示す斜視図。
【図20】ホルダに各種の機能部品を支持させた状態を示すポータブルコンピュータの正面図。
【図21】アッパハウジングとホルダとの関係を分解して示す斜視図。
【図22】筐体とディスプレイユニットとの連結部を示すポータブルコンピュータの斜視図。
【図23】キーボードの斜視図。
【図24】キーボードの取り付け部を破断して示すポータブルコンピュータの側面図。
【図25】アッパハウジングのフロント部分をロアハウジングから取り外した状態を示すポータブルコンピュータの斜視図。
【図26】アッパハウジングのフロント部分をロアハウジングに取り付けた状態を示すポータブルコンピュータの斜視図。
【図27】キーボードを筐体に組み込む状態を示すポータブルコンピュータの側面図。
【符号の説明】
2…筐体、9…凸部、17a…脚取り付け部(第1の脚取り付け部)、161…ディスプレイユニット、168…脚部、175a,175b…側部(脚側面)、177…ヒンジ装置、179…ヒンジ軸、191…マイクロフォン、197…ケーブル、235…キーボード。

Claims (10)

  1. 筐体と、
    上記筐体にヒンジ装置を介して支持された脚部を有し、上記筐体を上方から覆う第1の位置と、上記筐体に対し起立する第2の位置とに亘って回動可能ディスプレイユニットと、
    上記脚部に収容されたマイクロホンと、
    上記マイクロホンに接続されたケーブルと、を具備し、
    上記ディスプレイユニットの脚部は、一方の側部と、この側部とは反対側に位置する他方の側部とを含み、上記ヒンジ装置は、上記脚部の一方の側部と上記筐体との間に跨ることで上記ディスプレイユニットの回動支点となるヒンジ軸を有するとともに、上記ケーブルは、上記脚部の他方の側部から上記筐体内に導かれることを特徴とする携帯形電子機器。
  2. 請求項1の記載において、上記マイクロホンは、オペレータの音声を収録するものであり、上記ディスプレイユニットが上記第2の位置に回動された時に、上記オペレータと向かい合うことを特徴とする携帯形電子機器。
  3. 請求項1又は請求項2の記載において、上記脚部は、その前面に上記マイクロホンと対向する通孔を有することを特徴とする携帯形電子機器。
  4. 請求項3の記載において、上記脚部の前面に上記通孔を覆うパネルが取り付けられているとともに、このパネルは、上記通孔と対向する複数の孔を有することを特徴とする携帯形電子機器。
  5. 上面を有する筐体と、
    上記筐体の上面に形成され、脚取り付け部を有する凸部と、
    上記筐体の脚取り付け部に位置するとともに上記筐体にヒンジ装置を介して支持された脚部を有し、上記筐体を上方から覆う第1の位置と、上記筐体に対し起立する第2の位置とに亘って回動可能ディスプレイユニットと、
    上記脚部に収容されたマイクロホンと、
    上記マイクロホンに接続されたケーブルと、を具備し、
    上記ディスプレイユニットの脚部は、一方の側部と、この側部とは反対側に位置する他方の側部とを含み、上記ヒンジ装置は、上記脚部の一方の側部と上記筐体との間に跨ることで上記ディスプレイユニットの回動支点となるヒンジ軸を有するとともに、上記ケーブルは、上記脚部の他方の側部から上記筐体内に導かれることを特徴とする携帯形電子機器。
  6. 請求項5の記載において、上記脚取り付け部は、上記脚部が入り込む凹みであり、この脚取り付け部の側面に側部開口が形成されているとともに、上記脚部の側に上記側部開口に連なる連通孔が形成され、上記ケーブルは上記側部開口および上記連通孔を通じて上記筐体の内部に導かれることを特徴とする携帯形電子機器。
  7. 請求項5の記載において、上記マイクロホンはホルダに支持され、このホルダは上記脚部の内面から突出する係合突起に差し込むことで、上記脚部に支持されていることを特徴とする携帯形電子機器。
  8. 上面にキーボードを有する筐体と、
    上記筐体の上面に形成され、上記キーボードの後方に位置する脚取り付け部と、
    上記筐体の脚取り付け部に位置するとともに上記筐体にヒンジ装置を介して支持された脚部を有し、上記筐体を上方から覆う第1の位置と、上記筐体に対し起立する第2の位置とに亘って回動可能なディスプレイユニットと、
    上記脚部に収容され、上記ディスプレイユニットを上記第2の位置に回動させた時にオペレータと向かい合うマイクロホンと、
    上記マイクロホンに接続されたケーブルと、を具備し、
    上記ディスプレイユニットの脚部は、一方の側部と、この側部とは反対側に位置する他方の側部とを含み、上記ヒンジ装置は、上記脚部の一方の側部と上記筐体の脚取り付け部との間に跨ることで上記ディスプレイユニットの回動支点となるヒンジ軸を有するとと もに、上記ケーブルは、上記脚部の他方の側部から上記筐体内に導かれることを特徴とする携帯形電子機器。
  9. 請求項8の記載において、上記ディスプレイユニットは、ディスプレイと、このディスプレイを収容するとともに上記脚部を有するハウジングとを備え、このハウジングは、フロントハウジングとリヤハウジングとを有するとともに、上記脚部は、上記フロントハウジングに連なるフロント部分と、上記リヤハウジングに連なるリヤ部分とを互いに突き合わすことで構成され、上記マイクロホンは、上記脚部のリヤ部分に支持されていることを特徴とする携帯形電子機器。
  10. 請求項9の記載において、上記脚部のフロント部分は、上記マイクロホンと対向する通孔を有するとともに、上記フロント部分の前面は、上記通孔と対向する複数の孔を有するパネルによって覆われていることを特徴とする携帯形電子機器。
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