JP3142402B2 - SiC質耐火物 - Google Patents

SiC質耐火物

Info

Publication number
JP3142402B2
JP3142402B2 JP04347858A JP34785892A JP3142402B2 JP 3142402 B2 JP3142402 B2 JP 3142402B2 JP 04347858 A JP04347858 A JP 04347858A JP 34785892 A JP34785892 A JP 34785892A JP 3142402 B2 JP3142402 B2 JP 3142402B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sic
refractory
sio
cristobalite
grain boundary
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP04347858A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06191944A (ja
Inventor
茂 半澤
寿治 木下
治 山川
一弘 水野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NGK Insulators Ltd
NGK Adrec Co Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
NGK Adrec Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Insulators Ltd, NGK Adrec Co Ltd filed Critical NGK Insulators Ltd
Priority to JP04347858A priority Critical patent/JP3142402B2/ja
Publication of JPH06191944A publication Critical patent/JPH06191944A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3142402B2 publication Critical patent/JP3142402B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ceramic Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、強度が高く、耐熱衝撃
性等の高温特性に優れたSiC質耐火物に関する。ここ
で、「SiC質耐火物」とは、主としてSiC骨材によ
り構成される耐火物をいい、「SiC骨材」とは、Si
C含有量が90%以上の骨材粒子をいうものとする。
【0002】
【従来の技術】従来、炭化珪素(SiC)質耐火物は、
優れた耐火性から、工業上重要な地位を占めており、例
えば陶磁器用の棚板、サヤ、その他の焼成用治具などに
多用されている。これらSiC質耐火物は、粘土質、鉱
物を結合材としており結合部に多量のガラス質を形成す
るため、常温の強度は良好であるが高温における強度が
低いという欠点を有していた。また、密度の高い耐火物
を得ることが困難であり、耐酸化性に劣っていた。
【0003】そこで、近年、SiC粒子を、粘土質鉱物
の添加量を極力減らしこれに代えて微量の金属酸化物等
と共に混練・成形し、酸化性雰囲気中で焼成することに
より、SiC粒子を部分的に酸化させ、その部分酸化に
より生じた二酸化珪素(SiO2)によってSiC粒子
を結合させる製造方法が注目されている。このように製
造したSiC質耐火物は、従来の粘土鉱物結合のSiC
質耐火物と比べて高い高温強度を有することが知られて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記S
iC質耐火物は、SiC粒子の部分酸化によってSiO
2 を生成し、このSiO2 が原料中のフラックス(ガラ
ス成分)と反応して強固な粒界結合相を生じて結合する
ことにより生成されるが、生成されるSiC質耐火物の
理論密度比、及び粒界結合部に副相として存在するクリ
ストバライトの総量については何ら検討されておらず不
均一で、SiC質耐火物の変形、膨れ、割れ等が発生し
たり、耐熱衝撃性等が低下する原因となっていた。本発
明は、上記した従来のSiC質耐火物の問題点を解決
し、耐熱衝撃性等の高温特性に優れたSiC質耐火物を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明によれ
ば、SiC質骨材粒子が60重量%以上で、SiC粒界
結合部が、SiCの酸化により生成したSiO 2 がカル
シウム及びバナジウム酸化物を含む微量の金属酸化物フ
ラックスと反応してなるSiO2質のSiC耐火物で
あって、理論密度比が80〜90%であり、かつ、Si
C粒界結合部に副相として存在するSiO 2 から一部転
移したクリストバライトの総量がSiC質耐火物全体の
15.0重量%以下であるSiC質耐火物が提供され
る。
【0006】
【作用】本発明のSiC質耐火物は、SiC質骨材粒子
が60重量%以上で、SiC粒界結合部がSiO2 質で
あり、その理論密度比の大きさ、及びSiC粒界結合部
に副相として存在するクリストバライトの総量を所定の
範囲とした。そして、この構成を有するSiC質耐火物
は、耐熱衝撃性等の高温特性に優れている。ここで、
「粒界結合部のSiO2質」とは、結晶質やガラス質の
SiO2を主成分とする状態を意味するものとする。ま
た、「理論密度比」とは、SiCの真密度3.2に対す
る嵩密度の比率(%)をいうものとする。
【0007】本発明のSiC質耐火物においては、理論
密度比が80〜90%、好ましくは85〜90%であ
る。このSiC質耐火物は理論密度比が高く、SiC粒
子間に熱伝導を妨げる気泡(気孔)が少ない。そのた
め、例えば、棚板に使用した場合、熱伝導性がよく、棚
板内の温度分布が均一になり、熱応力が小さくなってク
ラックを生じにくくなる。上記理論密度比が80%以下
では、SiC粒子間に熱伝導を妨げる気孔が多くなり、
例えば、棚板にあっては機械強度が低下するばかりか、
この気孔を介してSiCの酸化が促進され、生成するS
iO2による体積膨張で棚板が損壊するため好ましくな
い。また、90%を超えると、粒界結合に係わるSiO
2 が不足し、強度が低下し、耐熱衝撃性の低下に至るの
で好ましくない。
【0008】また、クリストバライトの総量はSiC質
耐火物全体の15.0重量%以下、好ましくは1.0〜
10重量%にするのがよい。SiC質耐火物では、該耐
火物を構成するSiC粒子のうちの大粒子表面の部分酸
化や微粒子の酸化によってSiO2 が生成し、このSi
2 が原料中のカルシウムやバナジウム酸化物から成る
微量の金属酸化物フラックス(ガラス成分)と反応して
強固な粒界結合相を生じて結合する。この際、SiCの
酸化により生じたSiO2は、一部がガラス質からクリ
ストバライトに転移し副相として残存する。
【0009】このクリストバライトは室温と使用温度
(1000〜1600℃)とにおける熱膨張差が大きい
ので、昇温、冷却の繰り返しにより粒界結合相(副相)
にマイクロクラックを生じ易くなり、このマイクロクラ
ックは次第につながってSiC質耐火物自体を破壊する
に至り、例えば、棚板にあっては割れを生ずることにな
る。 従って、クリストバライトの総量を上記の値に制
御するのが好ましい。
【0010】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき更に詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限られるものでは
ない。 (実施例1〜8)SiC質耐火物原料として、粒度8メ
ッシュ以下のSiC骨材粒子95重量%にベントナイト
を5重量%加え、これにCaCO3、V25、水分を各
々外配量で0.02重量%、0.45重量%、6重量%
添加して混練した。
【0011】この原料を400×350×10mm(厚
さ)の形状に成形した後、乾燥させて水分を十分に除去
し、この成形体を900℃まで加熱して25時間保持し
て焼成した後、更に1450℃まで加熱し、10時間保
持して焼成を行い、理論密度比及びクリストバライト総
量を表1のように種々変化させたSiC質耐火物焼結体
を製作した。得られた該SiC質耐火物について、耐熱
衝撃性(耐スポール性)(△T700-RT)を測定した。そ
の結果を表1に示す。
【0012】なお、クリストバライト量の測定は、40
0×350×10mm(厚さ)の原試料の中心部から、
20×20×10mm(厚さ)の試料を切り出したもの
を試料とし、特開平3−27791号公報記載の定量分
析方法に準拠して行った。すなわち、まず、上記所定形
状の試料を粒径200μm以下に打砕してふっ酸溶液中
に混在させ、予め求めておいたガラス質相を溶解するた
めの最適処理条件にてガラス質相を溶解処理した。次い
で、ガラス質相が分離された残渣を濾別し、この残渣を
再び新たな一定量のふっ酸溶液中に加えて、予め求めて
おいたクリストバライトを溶解するための最適条件にて
処理してクリストラバイトが分離された残渣を濾別し、
濾液中のSi量を吸光光度法により求め、SiO2 量に
換算してクリストバライト量とした。
【0013】また、耐熱衝撃性は、400×350×1
0mm(厚さ)のSiC質耐火物焼結体を、その上に2
80×245×20mm(厚さ)のA123 板を載置
した状態で、炉内に1時間保持した後、室温中に引き出
し、この際割れが生じるか否かによって破壊強度を求め
た。すなわち、割れが生じた温度を破壊温度とした。 (比較例1〜3)理論密度比及びクリストラバイト総量
を表1に示すような値にした以外は、実施例1〜8と同
じ操作を繰り返し、耐熱衝撃性の測定を行った。その結
果を表1に示す。
【0014】
【表1】
【0015】表1の結果より、本発明の要件を満たす実
施例1〜8については優れた耐熱衝撃性を有しているこ
とが分かる。これに対して、比較例1、2では理論密度
比が低く、過酸化のためSiO2 (クリストバライト)
が気孔を埋め気孔率が減少している。気孔率が10%を
超えるとガラスによる酸化被膜が薄くなって、酸化が防
止できなくなり、耐酸化性に悪影響を及ぼす。また、比
較例3では嵩密度が高くなりすぎ、SiC粒界結合にあ
ずかるSiO2 が不足し、常温曲げ強度が低く、耐熱衝
撃性が低下する。
【0016】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明のSiC質
耐火物によれば、理論密度比及びSiC粒界結合部のク
リストバライトの総量を特定の範囲とすることにより、
曲げ強度等の機械的強度が大であるとともに、昇温、冷
却の繰り返し使用で長時間使用した場合においても、変
形や膨れがほとんどなく、割れ等も生じないという極め
て優れた耐熱衝撃性を有するSiC質耐火物を提供する
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水野 一弘 岐阜県瑞浪市釜戸町2086番地 (56)参考文献 特開 昭62−83372(JP,A) 特開 平4−224169(JP,A) 特開 平4−114969(JP,A) 特開 平4−305062(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 35/565 - 35/577

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 SiC質骨材粒子が60重量%以上で、
    SiC粒界結合部が、SiCの酸化により生成したSi
    2 がカルシウム及びバナジウム酸化物を含む微量の金
    属酸化物フラックスと反応してなるSiO2質のSiC
    耐火物であって、理論密度比が80〜90%であり、
    かつ、SiC粒界結合部に副相として存在するSiO 2
    から一部転移したクリストバライトの総量がSiC質耐
    火物全体の15.0重量%以下であることを特徴とする
    SiC質耐火物。
JP04347858A 1992-12-28 1992-12-28 SiC質耐火物 Expired - Fee Related JP3142402B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04347858A JP3142402B2 (ja) 1992-12-28 1992-12-28 SiC質耐火物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04347858A JP3142402B2 (ja) 1992-12-28 1992-12-28 SiC質耐火物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06191944A JPH06191944A (ja) 1994-07-12
JP3142402B2 true JP3142402B2 (ja) 2001-03-07

Family

ID=18393081

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04347858A Expired - Fee Related JP3142402B2 (ja) 1992-12-28 1992-12-28 SiC質耐火物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3142402B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4704111B2 (ja) * 2005-06-01 2011-06-15 日本碍子株式会社 酸化物結合炭化珪素質材料
US9144251B2 (en) * 2005-11-23 2015-09-29 The Coca-Cola Company High-potency sweetener composition with mineral and compositions sweetened therewith
JP5108311B2 (ja) * 2007-01-19 2012-12-26 日本碍子株式会社 酸化物結合炭化珪素質焼結体、及びその製造方法
EP2251628B1 (en) * 2008-03-05 2016-01-27 NGK Insulators, Ltd. Kiln tool plate for firing ceramic
JP7390272B2 (ja) * 2020-09-30 2023-12-01 日本碍子株式会社 焼成用セッター

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06191944A (ja) 1994-07-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3296002A (en) Refractory shapes
JP4704111B2 (ja) 酸化物結合炭化珪素質材料
KR940011452B1 (ko) 개질된 실리콘 질화물 결합을 갖는 실리콘 탄화물 내화성 제품
JP3142402B2 (ja) SiC質耐火物
JPS60246268A (ja) サイアロン基セラミツクス
JP6607577B2 (ja) 改善された流動性を有する耐火物
US4460528A (en) Refractory
JPH0288452A (ja) 耐熱性無機質成形体
US3244539A (en) Bonded alumina refractory
US4557884A (en) Refractory
JP3368960B2 (ja) SiC質耐火物
US3979214A (en) Sintered alumina body
JP3373312B2 (ja) SiC質窯道具とその製造方法
JP2000351679A (ja) 炭化ケイ素質多孔体の製造方法および炭化ケイ素質多孔体
JP3142360B2 (ja) SiC質耐火物原料とその調製方法、及び該耐火物原料を用いて得られるSiC質耐火物
JP5108311B2 (ja) 酸化物結合炭化珪素質焼結体、及びその製造方法
JP3026883B2 (ja) SiC質耐火物
JPH0753281A (ja) 高温で安定なチタン酸アルミニウム焼結体
US1859227A (en) Process of making glass tank blocks and like refractories and article made thereby
JPH01502426A (ja) 耐摩耗性の増加した酸化アルミニウムセラミックスの調製方法
JPH07187785A (ja) SiC質耐火物
CA1157055A (en) Refractory
JPH04301040A (ja) 金属溶湯用濾材
JP3027215B2 (ja) 窒化珪素結合SiC耐火物
JP3359965B2 (ja) 珪酸カルシウム焼結体及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20001205

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081222

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081222

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091222

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091222

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101222

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees