JP3027215B2 - 窒化珪素結合SiC耐火物 - Google Patents
窒化珪素結合SiC耐火物Info
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Description
珪素結合SiC耐火物に関する。
熱性、耐火性から、工業上重要な地位を占めており、例
えば陶磁器焼成用の棚板、その他の焼成用治具、サヤな
どに多用されている。このようなSiC耐火物の製造方
法として、従来、SiC粒子に10重量%程度の粘土を
混合して、混練・成形・焼成し、珪酸塩鉱物、例えば粘
土鉱物によりSiC粒子を結合させてSiC耐火物を製
造する方法が知られている。これは、SiC粒子を窒化
珪素からなる結合材により結合させたものであり、高温
での機械的強度、耐熱衝撃性を向上させることを目的と
したものである。
には、SiC粒子にSiを混合、成形した後、成形体を
非酸化性の窒素含有雰囲気下において焼成することによ
り、窒化珪素質のSiC耐火物を製造することが開示さ
れている。このSiC耐火物は、SiC粒子を窒化珪素
からなる結合材により結合させたものであり、高温での
機械的強度、耐熱衝撃性を向上させることを目的とした
ものである。
たSiC粒子に粘土を混合して、製造されるSiC耐火
物は、耐火度が低い粘土鉱物を粒界結合部としているた
め、高温での軟化変形や酸化が生じ易いという問題があ
る。また、米国特許第2752258号明細書に記載の
方法により製造されるSiC耐火物にあっても、高温で
長時間使用時においてはSiC耐火物の変形や膨れ、あ
るいは割れが生じ、さらに被焼成物への着色等が発生す
ることが判明した。
来のSiC耐火物の問題を解決し、高温使用時での変形
や膨れが極力抑えられ、また割れ等の生じないSiC耐
火物を提供することを目的とするものである。
C骨材粒子が50重量%以上で、粒界結合部主相がSi
3N4質及び/またはSi2ON2質及び/又はSi−N−
O質の相からなる結合相を有する窒化珪素結合SiC耐
火物であって、SiC粒界結合部に副相として存在する
クリストバライト量が、表層部から中心部までほぼ均一
に分布されており、且つ該クリストバライトの総量が、
窒化珪素結合SiC耐火物全体の1重量%から15重量
%の範囲であることを特徴とする窒化珪素結合SiC耐
火物により達成することができる。
火物の中心部の座標を0、表層部の座標を100とした
時、50〜100部分のクリストバライトの重量%(C
ri(50-100))と0〜50部分のクリストバライトの重
量%(Cri(0-50))の比(Cri(50-100))/(Cr
i(0-50))が10以下であることが好ましい。
属Siとからなる成形体を窒素含有雰囲気下で窒化処理
した後、所定の酸素含有雰囲気中、所定温度で酸化処理
し、その後更に所定温度で酸化処理することにより製造
される。この方法で製造されたSiC耐火物は、粒界結
合部に副相として存在するシリカ(SiO2)の多形の一種で
あるクリストバライトが、表層部から中心部までほぼ均
一に生成しているという特徴を有し、高温で長時間使用
した場合においても、変形や膨れが殆どなく、割れ等も
生じない、という極めて優れた耐熱衝撃性を有してい
る。
下において焼成しているが、本発明者は、窒素雰囲気下
で窒化処理した後、所定の酸素濃度下で酸化処理し、そ
の後さらに酸化処理を行なうことによって、SiC耐火
物の耐熱衝撃性等を向上させることを見出した。
と、主としてSi3N4 質及び/またはSi2ON2 質及び/又
はSi-N-O質からなる粒界結合部とから構成される。Si
C骨材粒子は50重量%以上、好ましくは65〜80重
量%以上で、残部の粒界結合部はSi3N4 質及び/または
Si2ON2 質及び/又はSi-N-O質、及びガラス質相あるい
は結晶質相から構成される。
量がSiC耐火物全体の1〜15重量%の範囲にあるこ
とが、SiC耐火物の耐熱衝撃性等を向上させることが
でき、好ましい。クリストバライトの総量が上記の範囲
外の場合には、高温下、長時間の使用時において、Si
C耐火物の変形、膨れ、割れ等が生じ、さらに被焼成物
への着色が発生する。
部の座標を0、表層部の座標を100とした時、50〜
100部分(以下、表層部側と記載)のクリストバライ
トの重量%(Cri(50-100))と0〜50部分(以下、
中心部側と記載)のクリストバライトの重量%(Cri
(0-50))の比(Cri(50-100))/(Cri(0-50))が
10以下であることが好ましい。この比が10を超える
と耐熱衝撃性等が低下する。
の製造方法について説明する。まず、SiC骨材粒子に
金属Siを混合し、これを所望の形状に成形する。混合
割合としては、通常、SiC骨材粒子50重量%以上に
対して金属Si8〜35重量%、好ましくはSiC骨材
粒子65〜75重量%に対して金属Si19〜24重量
%である。
メッシュ以下(4000μm以下)のものが好ましく、
6メッシュ以下(3360μm以下)のものを用いるこ
とがさらに好ましい。また、金属Siの粒度としては、
350μm以下が好ましい。なお、SiC骨材粒子及び
金属Si以外に、ベントナイト、カオリン等の粘土鉱物
を混合することもでき、更に、少量のCaOなどを添加
することができる。
1350〜1500℃で3〜70時間窒化処理する。こ
こで、窒素含有雰囲気における窒素の含有割合として
は、90容量%以上が好ましく、99容量%以上が更に
好ましい。窒素の含有割合が90容量%未満の場合に
は、窒化速度の遅延や、一部の酸素により未窒化現象を
生じるという問題がある。
その最高保持温度が通常700〜1100℃の範囲、好
ましくは800〜1000℃の範囲で5時間以上保持し
て酸化処理する。次いで、このようにして得られた焼成
体を、さらに1300〜1600℃、好ましくは135
0〜1500℃の温度範囲で5時間以上保持して酸化処
理する。酸化処理温度が1300℃未満の場合、耐熱衝
撃性等が優れたSiC耐火物を得ることができない。ま
た、酸化処理温度が1600℃を超えると、耐熱衝撃性
は良いものの多少曲げ強度が低下する。なお、酸化処理
時間は通常1〜30時間である。
ガラスの生成を有利にするため、最高温度に達する前に
数回の温度保持を行なうことや、O2 の他に、CO、C
O2濃度の制御を行なう場合がある。
明するが、本発明はこれらの実施例に限られるものでは
ない。
6メッシュ以下の粒度のものを80重量%、粒径10μ
m以下の金属Siを15重量%、ベントナイトを4重量
%、CaOを0.7重量%、V2 O5 を0.3重量%調
合し、これに水分を外配量で5重量%添加して、混練し
た。この原料を600×600×30mm(厚さ)に成
形した後、乾燥させ、水分をほぼ除去した。
℃で5時間保持して窒化体とした。尚、昇温速度及び降
温速度は夫々100℃/hrとした。次いで得られた窒化
体に対し、表1に示すような各種の条件にて酸化処理を
行なってSiC耐火物を作製し、その特性を測定した。
ここで、クリストバライト量測定のサンプルは、厚さ3
0mm、縦横各40mmの試料を多数切出し、厚さ5mm、縦
横各40mmになるまで削り込んで所望の位置の試料と
し、クリストバライト量を定量した。その結果を表1に
示す。
実施例12で得られたSiC耐火物における、中心部か
ら表層部にかけてのクリストバライトの生成状態を示す
グラフである。
部側と中心部側のクリストバライト比が10を超え、ク
リストバライトの総量が1〜15重量%の範囲外とし
て、実施例1〜20と同様にSiC耐火物試験体を作製
し、その特性試験を行なった。その結果を表1に示す。
なお、図3は比較例2で得られたSiC耐火物におけ
る、中心部から表層部にかけてのクリストバライトの生
成状態を示すグラフである。
例1〜20と同様の方法で窒化体を作り、酸化処理の酸
素濃度、表層部側と中心部側のクリストバライト比、ク
リストバライトの量(重量%)を表2に示す処理条件に
てSiC耐火物試験体を作製し、その特性試験を行なっ
た。その結果を表2に示す。
満たす実施例1〜20及び21〜25については耐熱衝
撃性が優れており、また、本発明の要件を満たしていな
い比較例1〜5及び6〜7については耐熱衝撃性が劣る
ことが分る。なお、耐熱衝撃性の試験(△T700-RT)
は、700℃の炉の中から試験体を取り出し、大気中で
10分間冷却した後、700℃の炉の中へ試験体を再度
挿入して加熱する。この冷却・加熱のサイクルを繰り返
し、試験体にクラックが入る回数を測定した。なお、ク
ラックが入ったか否かのチェックはAE法(アコーステ
ィック・エミッション)によって測定した。
げ強度等の機械的強度が大であるとともに、高温で長時
間使用した場合においても、変形や膨れが殆どなく、割
れ等も生じない、という極めて優れた耐熱衝撃性を有
し、更に被焼成物への着色も生じない、という優れた窒
化珪素質SiC耐火物を提供することができる。
態を表わすグラフである。
態を表わすグラフである。
を表わすグラフである。
Claims (2)
- 【請求項1】 SiC骨材粒子が50重量%以上で、粒
界結合部主相がSi3N4質及び/またはSi2ON2質及
び/又はSi−N−O質の相からなる結合相を有する窒
化珪素結合SiC耐火物であって、SiC粒界結合部に
副相として存在するクリストバライト量が、表層部から
中心部までほぼ均一に分布されており、且つ該クリスト
バライトの総量が、窒化珪素結合SiC耐火物全体の1
重量%から15重量%の範囲であることを特徴とする窒
化珪素結合SiC耐火物。 - 【請求項2】 窒化珪素結合SiC耐火物の中心部の座
標を0、表層部の座標を100とした時、50〜100
部分のクリストバライトの重量%(Cri(50-100))と
0〜50部分のクリストバライトの重量%(Cri
(0-50))の比(Cri(50-100))/(Cri(0-50))が
10以下であることを特徴とする請求項1記載の窒化珪
素結合SiC耐火物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3078481A JP3027215B2 (ja) | 1991-03-18 | 1991-03-18 | 窒化珪素結合SiC耐火物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3078481A JP3027215B2 (ja) | 1991-03-18 | 1991-03-18 | 窒化珪素結合SiC耐火物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04292464A JPH04292464A (ja) | 1992-10-16 |
JP3027215B2 true JP3027215B2 (ja) | 2000-03-27 |
Family
ID=13663191
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3078481A Expired - Lifetime JP3027215B2 (ja) | 1991-03-18 | 1991-03-18 | 窒化珪素結合SiC耐火物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3027215B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6415356B2 (ja) * | 2015-03-04 | 2018-10-31 | 東京窯業株式会社 | 鉄溶湯用炭化珪素質耐火ブロックおよびその製造方法 |
-
1991
- 1991-03-18 JP JP3078481A patent/JP3027215B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04292464A (ja) | 1992-10-16 |
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