JP3027215B2 - 窒化珪素結合SiC耐火物 - Google Patents

窒化珪素結合SiC耐火物

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JP3027215B2
JP3027215B2 JP3078481A JP7848191A JP3027215B2 JP 3027215 B2 JP3027215 B2 JP 3027215B2 JP 3078481 A JP3078481 A JP 3078481A JP 7848191 A JP7848191 A JP 7848191A JP 3027215 B2 JP3027215 B2 JP 3027215B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐熱衝撃性に優れた窒化
珪素結合SiC耐火物に関する。
【0002】
【従来の技術】炭化珪素(SiC)耐火物は、優れた耐
熱性、耐火性から、工業上重要な地位を占めており、例
えば陶磁器焼成用の棚板、その他の焼成用治具、サヤな
どに多用されている。このようなSiC耐火物の製造方
法として、従来、SiC粒子に10重量%程度の粘土を
混合して、混練・成形・焼成し、珪酸塩鉱物、例えば粘
土鉱物によりSiC粒子を結合させてSiC耐火物を製
造する方法が知られている。これは、SiC粒子を窒化
珪素からなる結合材により結合させたものであり、高温
での機械的強度、耐熱衝撃性を向上させることを目的と
したものである。
【0003】また、米国特許第2752258号明細書
には、SiC粒子にSiを混合、成形した後、成形体を
非酸化性の窒素含有雰囲気下において焼成することによ
り、窒化珪素質のSiC耐火物を製造することが開示さ
れている。このSiC耐火物は、SiC粒子を窒化珪素
からなる結合材により結合させたものであり、高温での
機械的強度、耐熱衝撃性を向上させることを目的とした
ものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
たSiC粒子に粘土を混合して、製造されるSiC耐火
物は、耐火度が低い粘土鉱物を粒界結合部としているた
め、高温での軟化変形や酸化が生じ易いという問題があ
る。また、米国特許第2752258号明細書に記載の
方法により製造されるSiC耐火物にあっても、高温で
長時間使用時においてはSiC耐火物の変形や膨れ、あ
るいは割れが生じ、さらに被焼成物への着色等が発生す
ることが判明した。
【0005】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は上記従
来のSiC耐火物の問題を解決し、高温使用時での変形
や膨れ極力抑えられ、また割れ等の生じないSiC耐
物を提供することを目的とするものである。
【0006】そしてその目的は、本発明によれば、Si
C骨材粒子が50重量%以上で、粒界結合部主相がSi
34質及び/またはSi2ON2質及び/又はSi−N−
O質の相からなる結合相を有する窒化珪素結合SiC耐
火物であって、SiC粒界結合部に副相として存在する
クリストバライト量が、表層部から中心部までほぼ均一
に分布されており、且つ該クリストバライトの総量が、
窒化珪素結合SiC耐火物全体の1重量%から15重量
%の範囲であることを特徴とする窒化珪素結合SiC耐
火物により達成することができる。
【0007】本発明においては、窒化珪素結合SiC耐
火物の中心部の座標を0、表層部の座標を100とした
時、50〜100部分のクリストバライトの重量%(C
ri(50-100))と0〜50部分のクリストバライトの重
量%(Cri(0-50))の比(Cri(50-100))/(Cr
(0-50))が10以下であることが好ましい。
【0008】
【0009】
【作用】本発明のSiC耐火物は、SiC骨材粒子と金
属Siとからなる成形体を窒素含有雰囲気下で窒化処理
した後、所定の酸素含有雰囲気中、所定温度で酸化処理
し、その後更に所定温度で酸化処理することにより製造
される。この方法で製造されたSiC耐火物は、粒界結
合部に副相として存在するシリカ(SiO2)の多形の一種で
あるクリストバライトが、表層部から中心部までほぼ均
一に生成しているという特徴を有し、高温で長時間使用
した場合においても、変形や膨れが殆どなく、割れ等も
生じない、という極めて優れた耐熱衝撃性を有してい
る。
【0010】従来の方法では、成形体を窒素含有雰囲気
下において焼成しているが、本発明者は、窒素雰囲気下
で窒化処理した後、所定の酸素濃度下で酸化処理し、そ
の後さらに酸化処理を行なうことによって、SiC耐火
物の耐熱衝撃性等を向上させることを見出した。
【0011】本発明のSiC耐火物は、SiC骨材粒子
と、主としてSi3N4 質及び/またはSi2ON2 質及び/又
はSi-N-O質からなる粒界結合部とから構成される。Si
C骨材粒子は50重量%以上、好ましくは65〜80重
量%以上で、残部の粒界結合部はSi3N4 質及び/または
Si2ON2 質及び/又はSi-N-O質、及びガラス質相あるい
は結晶質相から構成される。
【0012】本発明においては、クリストバライトの総
量がSiC耐火物全体の1〜15重量%の範囲にあるこ
とが、SiC耐火物の耐熱衝撃性等を向上させることが
でき、好ましい。クリストバライトの総量が上記の範囲
外の場合には、高温下、長時間の使用時において、Si
C耐火物の変形、膨れ、割れ等が生じ、さらに被焼成物
への着色が発生する。
【0013】また本発明において、SiC耐火物の中心
部の座標を0、表層部の座標を100とした時、50〜
100部分(以下、表層部側と記載)のクリストバライ
トの重量%(Cri(50-100))と0〜50部分(以下、
中心部側と記載)のクリストバライトの重量%(Cri
(0-50))の比(Cri(50-100))/(Cri(0-50))が
10以下であることが好ましい。この比が10を超える
と耐熱衝撃性等が低下する。
【0014】次に、本発明の窒化珪素結合SiC耐火物
の製造方法について説明する。まず、SiC骨材粒子に
金属Siを混合し、これを所望の形状に成形する。混合
割合としては、通常、SiC骨材粒子50重量%以上に
対して金属Si8〜35重量%、好ましくはSiC骨材
粒子65〜75重量%に対して金属Si19〜24重量
%である。
【0015】ここでSiC骨材粒子の粒度としては、5
メッシュ以下(4000μm以下)のものが好ましく、
6メッシュ以下(3360μm以下)のものを用いるこ
とがさらに好ましい。また、金属Siの粒度としては、
350μm以下が好ましい。なお、SiC骨材粒子及び
金属Si以外に、ベントナイト、カオリン等の粘土鉱物
を混合することもでき、更に、少量のCaOなどを添加
することができる。
【0016】次に、得られた成形体を窒素含有雰囲気下
1350〜1500℃で3〜70時間窒化処理する。こ
こで、窒素含有雰囲気における窒素の含有割合として
は、90容量%以上が好ましく、99容量%以上が更に
好ましい。窒素の含有割合が90容量%未満の場合に
は、窒化速度の遅延や、一部の酸素により未窒化現象を
生じるという問題がある。
【0017】次いで、酸素濃度3%以上の雰囲気中で、
その最高保持温度が通常700〜1100℃の範囲、好
ましくは800〜1000℃の範囲で5時間以上保持し
て酸化処理する。次いで、このようにして得られた焼成
体を、さらに1300〜1600℃、好ましくは135
0〜1500℃の温度範囲で5時間以上保持して酸化処
理する。酸化処理温度が1300℃未満の場合、耐熱衝
撃性等が優れたSiC耐火物を得ることができない。ま
た、酸化処理温度が1600℃を超えると、耐熱衝撃性
は良いものの多少曲げ強度が低下する。なお、酸化処理
時間は通常1〜30時間である。
【0018】また、クリストバライトの元になるシリカ
ガラスの生成を有利にするため、最高温度に達する前に
数回の温度保持を行なうことや、O2 の他に、CO、C
2濃度の制御を行なう場合がある。
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき更に詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限られるものでは
ない。
【0020】(実施例1〜20)SiC骨材粒子として
6メッシュ以下の粒度のものを80重量%、粒径10μ
m以下の金属Siを15重量%、ベントナイトを4重量
%、CaOを0.7重量%、V25 を0.3重量%調
合し、これに水分を外配量で5重量%添加して、混練し
た。この原料を600×600×30mm(厚さ)に成
形した後、乾燥させ、水分をほぼ除去した。
【0021】この成形体を、窒素ガス雰囲気中1400
℃で5時間保持して窒化体とした。尚、昇温速度及び降
温速度は夫々100℃/hrとした。次いで得られた窒化
体に対し、表1に示すような各種の条件にて酸化処理を
行なってSiC耐火物を作製し、その特性を測定した。
ここで、クリストバライト量測定のサンプルは、厚さ3
0mm、縦横各40mmの試料を多数切出し、厚さ5mm、縦
横各40mmになるまで削り込んで所望の位置の試料と
し、クリストバライト量を定量した。その結果を表1に
示す。
【0022】なお、図1および図2は夫々実施例11、
実施例12で得られたSiC耐火物における、中心部か
ら表層部にかけてのクリストバライトの生成状態を示す
グラフである。
【0023】
【表1】
【0024】(比較例1〜5)表1に示すように、表層
部側と中心部側のクリストバライト比が10を超え、ク
リストバライトの総量が1〜15重量%の範囲外とし
て、実施例1〜20と同様にSiC耐火物試験体を作製
し、その特性試験を行なった。その結果を表1に示す。
なお、図3は比較例2で得られたSiC耐火物におけ
る、中心部から表層部にかけてのクリストバライトの生
成状態を示すグラフである。
【0025】(実施例21〜25、比較例6、7)実施
例1〜20と同様の方法で窒化体を作り、酸化処理の酸
素濃度、表層部側と中心部側のクリストバライト比、ク
リストバライトの量(重量%)を表2に示す処理条件に
てSiC耐火物試験体を作製し、その特性試験を行なっ
た。その結果を表2に示す。
【0026】
【表2】
【0027】表1及び表2の結果より、本発明の要件を
満たす実施例1〜20及び21〜25については耐熱衝
撃性が優れており、また、本発明の要件を満たしていな
い比較例1〜5及び6〜7については耐熱衝撃性が劣る
ことが分る。なお、耐熱衝撃性の試験(△T700-RT
は、700℃の炉の中から試験体を取り出し、大気中で
10分間冷却した後、700℃の炉の中へ試験体を再度
挿入して加熱する。この冷却・加熱のサイクルを繰り返
し、試験体にクラックが入る回数を測定した。なお、ク
ラックが入ったか否かのチェックはAE法(アコーステ
ィック・エミッション)によって測定した。
【0028】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、曲
げ強度等の機械的強度が大であるとともに、高温で長時
間使用した場合においても、変形や膨れが殆どなく、割
れ等も生じない、という極めて優れた耐熱衝撃性を有
し、更に被焼成物への着色も生じない、という優れた窒
化珪素質SiC耐火物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例11におけるクリストバライトの生成状
態を表わすグラフである。
【図2】実施例12におけるクリストバライトの生成状
態を表わすグラフである。
【図3】比較例2におけるクリストバライトの生成状態
を表わすグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 敏之 岐阜県多治見市大畑町大洞3番地の180 (56)参考文献 特開 昭63−69757(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 35/56

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 SiC骨材粒子が50重量%以上で、粒
    界結合部主相がSi34質及び/またはSi2ON2質及
    び/又はSi−N−O質の相からなる結合相を有する窒
    化珪素結合SiC耐火物であって、SiC粒界結合部に
    副相として存在するクリストバライト量が、表層部から
    中心部までほぼ均一に分布されており、且つ該クリスト
    バライトの総量が、窒化珪素結合SiC耐火物全体の1
    重量%から15重量%の範囲であることを特徴とする窒
    化珪素結合SiC耐火物。
  2. 【請求項2】 窒化珪素結合SiC耐火物の中心部の座
    標を0、表層部の座標を100とした時、50〜100
    部分のクリストバライトの重量%(Cri(50-100))と
    0〜50部分のクリストバライトの重量%(Cri
    (0-50))の比(Cri(50-100))/(Cri(0-50))が
    10以下であることを特徴とする請求項1記載の窒化珪
    素結合SiC耐火物。
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