JP3368035B2 - セッター - Google Patents

セッター

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JP3368035B2
JP3368035B2 JP03156894A JP3156894A JP3368035B2 JP 3368035 B2 JP3368035 B2 JP 3368035B2 JP 03156894 A JP03156894 A JP 03156894A JP 3156894 A JP3156894 A JP 3156894A JP 3368035 B2 JP3368035 B2 JP 3368035B2
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治 山川
浩明 二本松
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NGK Insulators Ltd
NGK Adrec Co Ltd
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NGK Insulators Ltd
NGK Adrec Co Ltd
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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Furnace Charging Or Discharging (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明は、熱膨張率及び残存膨
張率が小さく、耐スポーリング性に優れたセッターに関
するもので、このセッターは、タイル等の焼成用として
好適に使用されているローラーハースキルン用に特に適
している。
【0002】
【従来の技術】 近年、タイル等の焼成時においては、
省エネルギー、生産性向上等の観点から、ローラーハー
スキルンが使用され、焼成の迅速化、短時間化が図られ
ており、このため、ローラーハースキルン用セッター
は、短時間における昇温、焼成、冷却の繰り返しに耐え
る特性を備えた、いわゆる耐スポーリング性に優れた性
能が必要とされ、特にセンサーを多用した自動化焼成炉
にあっては、焼成による寸法変化は極力小さいことが要
求されている。
【0003】 セッター等の窯道具類を構成する耐火物
に急熱急冷などの過酷な温度変化を与えると、セッター
中心部と端部とに温度差を生じ、熱膨張の差で歪みを生
じて破壊するに至るというスポーリング現象が現れる。
タイルの短時間焼成において問題となるのは、この耐ス
ポーリング性能であり、これには熱膨張率が大きく関係
し、熱膨張率が大きいほど耐スポーリング性は低下する
傾向がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 従来のローラーハー
スキルン用のセッターは、粗粒部(骨材)にコージェラ
イトを使用し、微粒部(結合材)としてムライトまたは
ムライトとアンダルサイトの混合物を用いて結合してい
るため、熱膨張率が高くなり易く、耐スポーリング性に
問題があった。また、ムライト結合は、粘土、アンダル
サイト及びアルミナを熱処理してムライト化させること
により行っているが、このムライト化が不十分である
と、使用中の熱履歴によって更にムライト化が進み、セ
ッターが膨張する原因となる。
【0005】 また、この膨張は、セッターのスポーリ
ングによる微小なクラック発生の原因にもなるものであ
る。本発明者は、コージェライトのもつ低熱膨張性を有
効に生かし、低膨張でかつ耐スポーリング性の良好なセ
ッターを得ることを見出し、本発明に到達した。
【0006】
【課題を解決するための手段】 即ち、本発明によれ
ば、Al23・SiO2系鉱物からなり、ムライトとコ
ージェライトの総量が全体の50%以上であるセッター
において、ムライト粗粒とコージェライト微粒の配合比
が重量で20:80〜80:20であり、800℃にお
ける熱膨張率が0.25%以下であることを特徴とする
セッター(発明A)が提供される。
【0007】 また、本発明によれば、Al23・Si
2系鉱物からなり、ムライトとコージェライトの総量
が全体の50%以上であるセッターにおいて、コージェ
ライト粗粒とムライト微粒の配合比が重量で20:80
〜80:20であり、800℃における熱膨張率が0.
25%以下であることを特徴とするセッター(発明B)
が提供される。更に本発明によれば、セラミック質粗粒
を、ムライトとコージェライトの混合微粉を結合材とし
て結合して構成したセッターであって、ムライトとコー
ジェライトの配合比が重量で20:80〜80:20で
あり、800℃における熱膨張率が0.25%以下であ
ることを特徴とするセッター(発明C)が提供される。
【0008】 本発明においては、1200℃まで昇温
後、常温へ冷却するサイクルを250回繰り返した時の
残存膨張率が2%以下の特性を有することが好ましい。
さらに本発明では、1200℃まで昇温後、常温へ冷却
するサイクルを250回繰り返した時の残存強度が初期
強度の20%以上であることが好ましい。上記本発明A
〜Cのセッターは、耐スポーリング性に優れるため、迅
速焼成に使用されているローラーハースキルン用として
特に好ましく用いられる。
【0009】
【作用】 本発明のセッターでは、粗粒(骨材)又は微
粉(結合材)としてコージェライトを含むものである
が、コージェライトの熱膨張率は、例えば800℃で
は、ムライトの0.40%に対して0.15%以下と低
い。従って、コージェライトを粗粒(骨材)又は微粒
(結合材)として用いることにより、骨材および/また
は結合部での熱膨張率が低下し、耐スポーリング性が向
上する。例えば、発明Aのセッターは、ムライト粗粒か
らなる粗粒部の間を、コージェライトを主体とする微粒
が取り囲んだ構成を有しており、セッターの繰り返し使
用中においても、ムライト化や、クラックの発生による
膨張が防止され、熱膨張率を低下させ、安定して使用す
ることができ、しかも残存膨張率を低くすることができ
る。なお、本発明で、粗粒の粒度範囲は500〜400
0μmが好ましく、更に500〜2000μmが好まし
い。また微粒の粒度範囲は500μm以下が好ましい。
【0010】 また、上記に対して、発明Bのように、
微粒をムライト、粗粒をコージェライトとし、ムライ
ト:コージェライトの配合比を重量で80〜20:20
〜80の範囲の如く、コージェライトの配合比を高くし
た場合においても熱膨張率を低下させ、耐スポーリング
性を改善することができる。このような構成の発明A及
びBのセッターでは、1200℃まで昇温後、常温へ冷
却するサイクルを250回繰り返した時の残存膨張率が
2%以下となる特性を有する。さらにまた、このセッタ
ーでは、1200℃まで昇温後、常温へ冷却するサイク
ルを250回繰り返した時の残存強度が初期強度の20
%以上となる特性をも有する。
【0011】 さらに、発明Cのように、ムライト及び
コージェライトの混合微粒を結合部に使用した場合に
も、同様な効果が得られる。なお、粗粒部に用いるセラ
ミックとしては、アルミナ、ムライト、SiC、ジルコ
ニア、アンダルサイトなど通常のものを使用することが
できる。
【0012】 本発明(発明A、発明B、発明C)のセ
ッターにおいては、粗粒と微粒との混合割合が重量で2
0:80〜80:20の範囲、好ましくは30〜70:
70〜30の範囲、さらに好ましくは40〜60:60
〜40の範囲とする。この範囲を逸脱した場合には、充
填性が悪くなり、低強度でセッターとしての品質を維持
できなくなる。
【0013】 また発明Cにおいては、ムライト及びコ
ージェライトの混合微粒を結合部に用いているが、この
場合、結合部のコージェライト量は95重量%〜10重
量%、好ましくは70重量%〜30重量%、さらに好ま
しくは60重量%〜40重量%で、残部がムライトとす
ることが、微小クラックの発生が抑制され、セッターの
寿命が延長することから望ましい。発明Cのセッターで
は、1200℃まで昇温後、常温へ冷却するサイクルを
250回繰り返した時の残存強度が初期強度の20%以
上となる特性を達成することができる。本発明(発明
A、発明B、発明C)のセッターは、上記のように熱膨
張率及び/又は残存膨張率が所定以下に低く、また残存
強度が高いため、耐スポーリング性に優れ、通常の焼成
用窯に好適に用いられるほか、迅速焼成に主として用い
られるローラーハースキルン用として特に好ましく適用
できるものである。
【0014】
【実施例】 以下、本発明を実施例に基づき更に詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限られるもので
はない。 (実施例1)原料として表1に示すような粒径及び配合
割合のコージェライト微粒及びムライト粗粒を使用し、
金型により500kg/cm2の圧力で加圧成形して450mm
×450mm×厚さ10mmの成形体を作製し、これを13
50℃で2時間キープすることにより焼成して試験体N
o.1〜8を作製した。この試験体について初期強度を
測定し、また800℃に加熱し熱膨張率を測定した。更
に、この試験体を60分で1200℃まで昇温した後取
り出し、自然冷却するというサイクルを250回繰り返
した後の残存膨張率及び残存強度を測定した。その結果
を表1に示す。
【0015】
【表1】
【0016】(実施例2)原料として表2に示すような
粒径及び配合割合のムライト微粒及びコージェライト粗
粒を使用し、試験体No.9〜13を作製した。実施例
1と同様にして初期強度、熱膨張率、残存膨張率及び残
存強度を測定した。その結果を表2に示す。
【0017】
【表2】
【0018】(実施例3)原料として表3に示すような
粒径及び配合割合の(セラミック質粗粒の種類を記載し
て下さい)粗粒及び微粒としてのムライトとコージェラ
イトの混合微粉を使用し、実施例1と同じ方法で試験体
No.14〜20を作製し、実施例1と同様に初期強
度、熱膨張率、残存膨張率及び残存強度を測定した。そ
の結果を表3に示す。
【0019】
【表3】
【0020】表1〜3の結果より明らかなように、ムラ
イトとコージェライトの総量が50%以上である原料を
使用し、かつムライトとコージェライトの混合割合を所
定範囲とすることにより、熱膨張率が小さくなり耐スポ
ーリング性が向上することがわかる。また、残存膨張率
が小さくなり、残存強度も大きくなることにより、使用
中のトラブルが解決されるなどの優れた効果のあること
が判明した。
【0021】
【発明の効果】 以上説明したように、本発明のセッタ
ーによれば、粗粒(骨材)又は微粒(結合材)としてコ
ージェライトを含む原料を用いて作製されているので、
熱膨張率が小さくなるため、耐スポーリング性が向上
し、しかも残存膨張率が小さくなることにより、使用中
のトラブルが解決される。また、微小クラックの発生が
抑えられ、セッターの寿命を伸ばすことができるという
利点を奏する。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−263530(JP,A) 特開 平6−265278(JP,A) 特開 昭63−156061(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F27D 3/12 C04B 35/18 C04B 35/64

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Al23・SiO2系鉱物からなり、ム
    ライトとコージェライトの総量が全体の50%以上であ
    るセッターにおいて、ムライト粗粒とコージェライト微
    粒の配合比が重量で20:80〜80:20であり、8
    00℃における熱膨張率が0.25%以下であることを
    特徴とするセッター。
  2. 【請求項2】 Al23・SiO2系鉱物からなり、ム
    ライトとコージェライトの総量が全体の50%以上であ
    るセッターにおいて、コージェライト粗粒とムライト微
    粒の配合比が重量で20:80〜80:20であり、8
    00℃における熱膨張率が0.25%以下であることを
    特徴とするセッター。
  3. 【請求項3】 セラミック質粗粒を、ムライトとコージ
    ェライトの混合微粉を結合材として結合して構成したセ
    ッターであって、ムライトとコージェライトの配合比が
    重量で20:80〜80:20であり、800℃におけ
    る熱膨張率が0.25%以下であることを特徴とするセ
    ッター。
  4. 【請求項4】 1200℃まで昇温後、常温へ冷却する
    サイクルを250回繰り返した時の残存膨張率が2%以
    下である請求項1−3のいずれかに記載のセッター。
  5. 【請求項5】 1200℃まで昇温後、常温へ冷却する
    サイクルを250回繰り返した時の残存強度が初期強度
    の20%以上である請求項1−4のいずれかに記載のセ
    ッター。
  6. 【請求項6】 ローラーハースキルン用である請求項1
    −5のいずれかに記載のセッター。
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